説明

発電装置及びスイッチ

【課題】複数のスイッチ操作の判別を簡単且つ低コストで行い得る発電装置及びスイッチを提供する。
【解決手段】発電時に第1又は第2の操作部35A,35Bの一方を操作される操作部材12と、発電部13と、発電機13の被駆動部41を駆動するスライド部材15と、蓄積された弾性力を出力することによりスライド部材15をX2方向に移動付勢する発電用ばね14と、第1の蓄積完了位置を過ぎた時に弾性手段14に蓄積された弾性力の出力を許容してスライド部材15を移動させることにより発電部13で誘導起電力を発生させる第1の連結解除機構18Aと、第2の蓄積完了位置を過ぎた時に弾性手段14に蓄積された弾性力の出力を許容してスライド部材15を移動させることにより発電部13で誘導起電力を発生させる第2の連結解除機構18Bとを有し、前記第1の蓄積完了位置と第2の蓄積完了位置とを異ならせた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電装置及びスイッチに係り、特にスイッチレバーの操作により発電を行う発電装置及びこれを用いたスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、照明器具等の電気機器をON/OFFするスイッチとして無線スイッチが知られている。無線スイッチは手元にスイッチを置けるため、壁等に固定された据付スイッチに比べて便利である。
【0003】
この無線スイッチの電源としては乾電池を用いることが考えられるが、乾電池を用いた場合にはその交換が面倒であり使用性が悪い。このため、無線スイッチ内に発電装置を設け、無線スイッチの使用性を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、二つ以上のスイッチ操作(例えば、ON操作とOFF操作)を判別することが必要な無線スイッチの場合、ON操作を認識するセンサと、OFF操作を認識するセンサの二つのセンサを用意し、各センサからの入力に基づき操作の判別処理を行う構成としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2003−534704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数のセンサを用いてスイッチ操作を判別する構成では、発電を行うための電気回路及び電気装置の他にセンサが複数個必要となり、部品点数が増大することにより装置構成が複雑化すると共に製品コストが上昇するという問題点があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数のスイッチ操作の判別を簡単且つ低コストで行い得る発電装置及びスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題は、第1の観点からは、
ケース(11)と、
第1及び第2の操作部(35A,35B)を有すると共に該ケース(11)に揺動可能に設けられており、発電時に前記第1又は第2の操作部(35A,35B)の一方を操作されるシーソー型の操作部材(12)と、
被駆動部(41)が駆動されることにより誘導起電力を発生させる発電部(13)と、
前記ケース(11)内に第1の方向(X1方向)及びこれと異なる第2の方向(X2方向)に移動可能に設けられており、移動することにより前記被駆動部(41)を駆動するスライド部材(15)と、
前記スライド部材(15)に接続されており、前記第1の方向(X1方向)に前記スライド部材(15)が移動することにより弾性力を蓄積すると共に、蓄積された弾性力を出力することにより前記スライド部材(15)を前記第2の方向(X2方向)に移動付勢する弾性手段(14)と、
前記第1の操作部(35A)が操作された際に前記スライド部材(15)を前記第1の方向(X1方向)に移動させ、第1の蓄積完了位置を過ぎた時に前記操作部材(12)と前記スライド部材(15)との連結を解除し、前記弾性手段(14)に蓄積された弾性力の出力を許容して前記スライド部材(15)を前記第2の方向(X2方向)に移動させることにより前記発電部(13)で誘導起電力を発生させる第1の連結解除機構(18A)と、
前記第2の操作部(35B)が操作された際に前記スライド部材(15)を前記第1の方向(X1方向)に移動させ、第2の蓄積完了位置を過ぎた時に前記操作部材(12)と前記スライド部材(15)との連結を解除し、前記弾性手段(14)に蓄積された弾性力の出力を許容して前記スライド部材(15)を前記第2の方向(X2方向)に移動させることにより前記発電部(13)で誘導起電力を発生させる第2の連結解除機構(18B)とを有し、
前記第1の蓄積完了位置と、前記第2の蓄積完了位置とを異ならせた構成としたことを特徴とする発電装置により解決することができる。
【0009】
なお、上記参照符号は、あくまでも参考であり、これによって、特許請求の範囲の記載が限定されるものではない。
【発明の効果】
【0010】
開示の発電装置によれば、操作部材の操作の判別を簡単かつ低コストで行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチを上部から見た斜視図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの回路基板を取り外した状態を下部から見た斜視図である。
【図4】図4(A)は本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの要部を拡大して示す斜視図、図4(B)はスライド部材の斜視図、図4(C)はスライド部材の正面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その1)。
【図6】図5は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その2)。
【図7】図7は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その3)。
【図8】図8は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その4)。
【図9】図9は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その5)。
【図10】図10は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その6)。
【図11】図11は、本発明の一実施形態である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図である(その7)。
【図12】図12は、発電機で発電される電圧波形を示す図である(その1)。
【図13】図13は、発電機で発電される電圧波形を示す図である(その2)。
【図14】図14(A)は本発明の変形例である発電装置及びスイッチに設けられる第1のピンホイールを拡大して示す図であり、図14(B)は第2のピンホイールを拡大して示す図である。
【図15】図15は本発明の変形例である発電装置及びスイッチの動作を説明するための図であり、図15(A)はスイッチレバーがA1方向に操作された状態を示す図、図15(B)はスイッチレバーがA2方向に操作された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0013】
図1乃至図4は、本発明の一実施形態であるスイッチ及び発電装置を説明するための図である。スイッチ1は無線スイッチであり、発電装置10と回路基板20とにより構成されている。
【0014】
発電装置10は、スイッチレバー12が操作されることにより発電を行うものである。回路基板20は高周波通信回路(図示せず)を設けており、発電装置10が発電した電力(誘導起電力)により作動する。この高周波通信回路は、作動することにより電気機器(例えば、照明機器等)に向け2.4GHz帯の電波を送信し、これにより当該電気機器のON操作/OFF操作の二つの操作が行われる構成とされている。この回路基板20は、ケース11の背面側に配設される。
【0015】
発電装置10は、大略するとケース11、スイッチレバー12、発電機13、発電用ばね14、スライド部材15、及び第1及び第2の連結解除機構18A,18B等を有した構成とされている。
【0016】
ケース11は樹脂成型品であり、矩形状を有している。このケース11の一側部には、スイッチレバー12を装着するためのレバー装着凹部25が形成されている。このレバー装着凹部25内の中央位置には、スイッチレバー12を軸承する支軸26が立設されている。
【0017】
また、ケース11には、発電用ばね14の一端部14bが接続されるばね取り付け部27、第1及び第2のピンホイールばね17A,17Bが装着される第1及び第2のばね装着軸29A,29B、ピンホイールばね17A,17Bの端部17aが係止されるばね係止部30A,30B、発電機13が取り付けられる開口部31等が一体的に形成されている。
【0018】
スイッチレバー12(請求項に記載の操作部材に相当する)は、レバー本体12aと第1及び第2のスイッチアーム37A,37Bとにより構成されている。レバー本体12aは樹脂成型品であり、図中Y1,Y2方向に対する中央部に軸孔36が形成されると共に、両側部に中央部に対して突出した第1及び第2の操作部35A,35Bが形成された構成とされている。このレバー本体12aは、軸孔36を支軸26に挿通することにより支軸26に軸承される。
【0019】
レバー本体12aに形成された第1及び第2の操作部35A,35Bは、操作者により操作される部位である。レバー本体12aはシーソー型のスイッチレバーであり、支軸26を中心としてA1,A2方向に揺動(回転)可能な構成とされているため、一つのスイッチレバー12により第1の操作部35Aを操作する第1の操作と、第2の操作部35Bを操作する第2の操作の二つの操作を行うことができる。
【0020】
第1及び第2のスイッチアーム37A,37Bは、ケース11に形成された第1及び第2のアーム装着部24A,24B内に図中矢印X1,X2方向に移動可能に装着される。第1のスイッチアーム37AのX1方向側の端部37aは、レバー本体12aの第1の操作部35Aの背面側に接続される。また、第2のスイッチアーム37BのX1方向側の端部37aは、レバー本体12aの第2の操作部35Bの背面側に接続される。
【0021】
第1の操作部35Aが操作されレバー本体12aが矢印A1方向に揺動することにより、第1のスイッチアーム37Aは矢印X2方向に移動すると共に第2のスイッチアーム37Bは矢印X1方向に移動する。逆に、第2の操作部35Bが操作されレバー本体12aが矢印A2方向に揺動することにより、第2のスイッチアーム37Bは矢印X2方向に移動すると共に第1のスイッチアーム37Aは矢印X1方向に移動する。
【0022】
次に、発電機13について説明する。発電機13は請求項に記載の発電部に相当するものである。この発電機13は、金属製の基板43と装置本体40とを有した構成とされている。
【0023】
また、発電機13には被駆動部41(回転軸)が設けられており、この被駆動部41は基板43から上方に突出した構成とされている。発電機13はモータ式の発電機であり、被駆動部41を回転させることにより、内設されたコイルの内部で磁石が回転し、これにより誘導起電力を発生させる(発電する)構成とされている。
【0024】
基板43は、複数の装着孔44A〜44Cを有している。発電機13をケース11に固定するには、各装着孔44A〜44Cに図示しない固定ねじを挿通し、この固定ねじをケース11に形成された図示しないねじ孔に螺着する。また、ケース11の発電機13が取り付けられる部位には、開口部31が形成されている。よって、発電機13がケース11に固定された状態で、被駆動部41は開口部31内に位置した構成となる。更に、被駆動部41には、後述するラック50と噛合するギヤ42が固着されている。
【0025】
発電用ばね14は、請求項に記載の弾性手段に相当するものである。発電用ばね14は、一端部14aがスライド部材15の接続部48に接続されると共に、他端部14bがケース11に設けられたばね取り付け部27に接続される。即ち、発電用ばね14は、ケース11とスライド部材15との間に配設された構成とされている。
【0026】
この発電用ばね14は引き伸ばされることにより弾性力を蓄積すると共に、この蓄積された弾性力を出力することにより、後述するように発電機13の被駆動部41を回転させて誘導起電力を発生させる構成とされている。
【0027】
なお、本実施形態では発電用ばね14として引張りばねであるコイルばねを使用しているが、後述する所定の弾性力(弾性エネルギー)を蓄積しうるものであれば、コイルばね以外のばね、ゴム等の弾性部材、又はエアシリンダ等を用いることも可能である。
【0028】
スライド部材15は樹脂成型品であり、鍔部25A,25B、本体部47,接続部48、第1及び第2の係合部49A,49B、及びラック50等を一体的に形成した構成とされている。
【0029】
本体部47は、図4(B),(C)に拡大して示すように、正面視で五角形に近似した形状を有している。この本体部47の矢印X2方向側には、第1及び第2の係合部49A,49Bが形成されている。この第1の係合部49A及び第2の係合部49Bは、いずれも本体部47からX2方向に突出形成されている。
【0030】
ここで、第1及び第2の係合部49A,49Bの突出量に注目すると、本実施形態に係る発電装置10では、図4(C)に示すように第1の係合部49Aの突出量と、第2の係合部49Bの突出量とを異ならせた構成としている。具体的には、第1の係合部49Aの突出量は、第2の係合部49Bの突出量に比べて図4(C)にΔHで示す量だけ矢印X2で示す方向に長く設定されている。この第1の係合部49Aは後述する第1のピンホイール16Aと係合可能な構成とされており、また第2の係合部49Bは後述する第2のピンホイール16Bと係合可能な構成とされている。
【0031】
一方、本体部47の中央部分には開口部51が形成されており、その一内壁にはX1,X2方向に延在するラック50が形成されている。このラック50は、発電機13の被駆動部41に設けられたギヤ42と噛合するよう構成されている。
【0032】
これにより、発電機13とスライド部材15とは、ギヤ42及びラック50を介して接続された構成となる。よって、スライド部材15がX1方向或いはX2方向に移動することにより、スライド部材15はラック50及びギヤ42を介して被駆動部41を回転させ、これにより発電機13は誘導起電力を発生させる。
【0033】
また、本体部47の第1及び第2の係合部49A,49Bが形成された位置の両側には傾斜面52A,52Bが形成されている。更に、前記した発電用ばね14が接続される接続部48は、第1の係合部49Aと第2の係合部49Bの間に配設されている。
【0034】
また、本体部47のX1方向側には、両側部に延出する鍔部25A,25Bが形成されている。この鍔部25A,25Bは、図2及び図5に示されるように、ケース11に形成された鍔部19A,19Bと対向するよう構成されている。
【0035】
また、鍔部19Aにはクッションばね32Aが配設されると共に、鍔部19Bにはクッションばね32Bが配設されている。このクッションばね32A,32Bは、後述するようにスライド部材15が発電用ばね14に蓄成された弾性力によりX2方向に速い速度で移動した際に鍔部25A,25Bと衝突し、緩衝機能を奏するものである。
【0036】
次に、第1及び第2の連結解除機構18A,18Bについて説明する。第1の連結解除機構18Aは、第1のピンホイール16Aと第1のピンホイールばね17A等を有している。この第1の連結解除機構18Aは、スイッチレバー12(第1のスイッチアーム37A)とスライド部材15とを連結及び連結解除する機能を奏する。また、第2の連結解除機構18Bは、第2のピンホイール16Bと第2のピンホイールばね17B等を有している。この第2のピンホイール16Bは、スイッチレバー12(第2のスイッチアーム37B)とスライド部材15とを連結及び連結解除する機能を奏する。
【0037】
次に、第1及び第2のピンホイール16A,16Bの具体的な構成について説明する。
【0038】
第1及び第2のピンホイール16A,16Bは、いずれも樹脂成型品である。第1のピンホイール16Aは、放射状に延出する複数(本実施形態では6本)の係合突起55A〜55Fが形成されている。また、第1のピンホイール16Aの中心位置は軸孔53Aが形成されており、この軸孔53Aはケース11に形成された第1のホイール軸28Aに挿通される。
【0039】
同様に、第2のピンホイール16Bは、放射状に延出する6本の係合突起56A〜56Fが形成されている。また、第2のピンホイール16Bの中心位置には軸孔53Bが形成されており、この軸孔53Bはケース11に形成された第2のホイール軸28Bに挿通される。よって、第1及び第2のピンホイール16A,16Bは、ケース11に回転可能に取り付けられた構成となっている。本実施形態では、第1のピンホイール16Aに形成された係合突起55A〜55Fの回転中心位置からの突出量(延出長さ)と、第2のピンホイール16Bに形成された係合突起56A〜56Fの回転中心位置からの突出量(延出長さ)は等しくなるよう設定されている。
【0040】
スイッチレバー12(レバー本体12a)がA1方向に操作される際、第1のピンホイール16Aの複数の係合突起55A〜55Fの内、いずれか一の係合突起(図5に示す例では55A)が第1のスイッチアーム37Aの端部37bと係合すると共に、他の係合突起(図5に示す例では係合突起55C)がスライド部材15の第1の係合部49Aと係合するよう構成されている。
【0041】
従って、スイッチレバー12のA1方向への操作時においては、スイッチレバー12は第1のピンホイール16A及びスライド部材15を介して発電用ばねと連結された構成となる。
【0042】
一方、スイッチレバー12(レバー本体12a)がA2方向に操作される際、第2のピンホイール16Bの複数の係合突起56A〜56Fの内、いずれか一の係合突起(図9に示す例では56A)が第2のスイッチアーム37Bの端部37bと係合すると共に、他の係合突起(図9に示す例では係合突起56C)がスライド部材15の第2の係合部49Bと係合するよう構成されている。
【0043】
従って、スイッチレバー12のA2方向への操作時においては、スイッチレバー12は第2のピンホイール16B及びスライド部材15を介して発電用ばね14に連結された構成となる。
【0044】
第1及び第2のピンホイールばね17A,17Bはトーションばねであり、第1及び第2のピンホイール16A,16Bの近傍位置に配設されている。具体的には、第1のピンホイールばね17Aは第1のばね装着軸29Aに装着されており、端部17aが第1のピンホイール16Aと係合するよう構成されると共に、他端17bがケース11のばね係止部30Aに係止された構成とされている。この第1のピンホイールばね17Aは、第1のピンホイール16Aを常に一定方向(図5〜図11における反時計方向)に回転付勢する機能を奏する。
【0045】
また、第2のピンホイールばね17Bは第2のばね装着軸29Bに装着されており、端部17aが第2のピンホイール16Bと係合するよう構成されると共に、他端17bがケース11のばね係止部30Bに係止された構成とされている。この第2のピンホイールばね17Bは、第2のピンホイール16Bを常に一定方向(図5〜図11における時計方向)に回転付勢する機能を奏する。
【0046】
次に、上記構成とされた発電装置10の動作について説明する。
【0047】
図5〜図11は、発電時における発電装置10の動作を動作順に示している。図5〜図8は、スイッチレバー12を矢印A1方向に操作した時の動作を示しており、図9〜図11はスイッチレバー12を矢印A2方向に操作した時の動作を示している。
【0048】
先ず、図5〜図8を用いて、スイッチレバー12を矢印A1方向に操作した時の各構成要素の動作について説明する。
【0049】
図5は、スイッチレバー12をA1方向に操作する直前の状態(以下、第1の操作前状態という)を示している。この第1の操作前状態では、スイッチレバー12は図中矢印A2方向に揺動した状態となっている。また、各ピンホイール16A,16Bはピンホイールばね17A,17Bにより回転付勢されている。
【0050】
しかしながら、第1のピンホイール16Aは係合突起55Aが第1のスイッチアーム37Aの端部37bと係合することにより回転規制がされている。また、第2のピンホイール16Bは、係合突起56Aが第2のスイッチアーム37Bの側面に当接することにより回転規制がされている。
【0051】
また第1の操作前状態では、発電用ばね14は弾性力が蓄積されていない状態となっている。よって、スライド部材15はその移動範囲の略中央位置(以下、この位置を操作前位置という)に位置した状態となっている。
【0052】
また、第1の連結解除機構18Aを構成する第1のピンホイール16Aに注目すると、第1のピンホイール16Aの係合突起55Aは第1のスイッチアーム37Aを介してレバー本体12aと係合し、係合突起55Cはスライド部材15の第1の係合部49Aと係合した状態となっている。
【0053】
図6は、操作者が第1の操作部35Aを押圧操作することにより、スイッチレバー12が矢印A1方向に操作し始めた状態を示している。この操作に伴い、第1のスイッチアーム37Aは矢印X2方向に移動し、その端部37bは係合突起55Aを押圧する。
【0054】
第1のピンホイール16Aは、第1のホイール軸28Aに回転可能に取り付けられている。よって、係合突起55Aが第1のスイッチアーム37Aに押圧されることにより、第1のピンホイール16Aは図中反時計方向に回転する。
【0055】
また、第1のピンホイール16Aが回転することにより係合突起55Cも回転し、係合突起55Cと係合している第1の係合部49Aは矢印X1方向に移動付勢される。これにより、スライド部材15は操作前位置より矢印X1方向に向けて移動を開始する。
【0056】
スライド部材15がX1方向にスライドすることにより、スライド部材15の接続部48に接続された発電用ばね14もX1方向に伸長付勢される。これにより、発電用ばね14は弾性力を蓄積する。
【0057】
なお、スライド部材15がX1方向に移動することにより、ラック50及びギヤ42を介して被駆動部41も回転するが、スイッチレバー12の操作時におけるスライド部材15の操作力により発生するスライド部材15の移動速度は小さくて安定していないため、発電機13において有効な発電が行われることはない。
【0058】
図7は、発電用ばね14に発電機13を駆動しうる弾性力が蓄積された位置(以下、第1の蓄積完了位置という)までスイッチレバー12(レバー本体12aの第1の操作部35A)を操作した状態(以下、第1の蓄積完了状態という)を示している。
【0059】
この第1の蓄積完了状態では、第1のスイッチアーム37AはA1方向に押し込まれ、これに伴いスライド部材15は係合突起55Cと離間する直前の状態となっている。また本実施形態では、この第1の蓄積完了状態において発電用ばね14に発電機13を駆動し発電を行いうる弾性力が蓄積されるよう構成されている。
【0060】
この第1の蓄積完了位置より、更にスイッチレバー12(レバー本体12a)をA1方向に押し込むと、係合突起55Cは第1の係合部49Aから離間し、スイッチレバー12と発電用ばね14との連結は解除される。このように、係合突起55Cが第1の係合部49Aから離間すると、発電用ばね14に蓄積されていた弾性力(弾性エネルギー)がスライド部材15に印加され、スライド部材15は瞬時にX2方向に向け移動する。図8は、スライド部材15がX2方向に移動した状態を示している。
【0061】
前記のように、ギヤ42とラック50は噛合している。このため、スライド部材15がX2方向に瞬時にスライドすることにより、被駆動部41は図中反時計方向に回転される。よって、発電機13は、発電用ばね14が出力する弾性力により誘導起電力を発生させる(発電が行われる。なお、この時の発電を第1の発電時という)。
【0062】
この第1の発電時には第1のピンホイール16Aはスライド部材15から離間しているため、スライド部材15には発電用ばね14に蓄積された弾性力(弾性復元力)のみが印加される。また、発電用ばね14には、発電機13を駆動し発電を行いうる強い弾性力が蓄積されている。このため、発電機13において安定した高出力の誘導起電力を発生させることができる。
【0063】
図12は、第1の発電時に発電機13から出力される誘導起電力の電圧波形を示している。同図において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧(出力)を示している。同図に示すように、本実施形態では第1の発電時における誘導起電力の電圧波形は、先ずプラスの起電力が発生し、その後にマイナス及びプラスの起電力が交互に発生する波形となっている。
【0064】
このように第1の発電時に発電機13が誘電起電力を発生することにより、回路基板20に設けられた高周波通信回路は電気機器等(図示せず)に向けて電波を送信する。これにより、例えば電気機器に対して第1の操作(例えば電子機器のON操作)を行うことができる。
【0065】
なお、第1の連結解除機構18Aの動作に起因して発電機13が発電を行う際、第2の連結解除機構18Bを構成する第2のピンホイール16Bはスイッチレバー12及びスライド部材15等の駆動を邪魔しないよう構成されている。
【0066】
次に、図9〜図11を用いてスイッチレバー12を矢印A2方向に操作した時の各構成要素の動作について説明する。
【0067】
前記のように第1の発電時においてスライド部材15がX2方向に移動すると、発電用ばね14も収縮し弾性力を蓄成していない状態に戻る。この状態は、図5に示した第1の操作前状態に対して各構成要素が図中左右対象な状態となっている。この状態は、図8に示される状態と等価の状態である。
【0068】
この図8に示す状態は、スイッチレバー12をA2方向に操作する直前の状態となる(以下、この状態を第2の操作前状態という)。
【0069】
この第2の操作前状態では、スイッチレバー12(レバー本体12a)は図中矢印A1方向に揺動した状態となっている。また、各ピンホイール16A,16Bはピンホイールばね17A,17Bにより回転付勢されているが、係合突起55Bが第1のスイッチアーム37Aの側面に当接することにより、また係合突起56Cが第2の係合部49Bと当接することにより回転規制されている。
【0070】
また第2の操作前状態では、第2のピンホイール16Bの係合突起56Aが第2のスイッチアーム37Bの端部37bと対向或いは係合し、係合突起56Cがスライド部材15の第2の係合部49Bに係合した状態となっている。よって、スイッチレバー12と発電用ばね14は、第2の連結解除機構18B(第2のピンホイール16B)及びスライド部材15を介して連結された状態となっている。
【0071】
この第2の操作前状態から、スイッチレバー12(レバー本体12aの第2の操作部35B)をA2方向に操作した時の動作は、前記したスイッチレバー12をA1方向に操作した時の動作に対して左右対称な動作となる。以下、具体的な動作について説明する。
【0072】
図9は、スイッチレバー12を矢印A2方向に操作し始めた状態を示している。この操作に伴い、第2のスイッチアーム37Bは係合突起56Aを押圧する。第2のピンホイール16Bは第2のホイール軸28Bに回転可能に取り付けられている。このため、係合突起56Aが第2のスイッチアーム37Bに押圧されることにより、第2のピンホイール16Bは図中時計方向に回転する。
【0073】
第2のピンホイール16Bが回転すると係合突起56Cも回転し、係合突起56Cと係合している第2の係合部49BはX1方向に移動付勢される。これにより、スライド部材15は操作前位置よりX1方向に移動を開始する。
【0074】
また、スライド部材15がX1方向にスライドすると発電用ばね14は伸長付勢され、よって発電用ばね14は弾性力を蓄積する。なお、このスライド部材15のこの移動時も操作者によるスイッチレバー12の操作力により発生するスライド部材15の移動速度は小さくて安定していないため、発電機13において有効な発電が行われることはない。
【0075】
図10は、発電用ばね14に発電機13を駆動しうる弾性力が蓄積された位置(以下、第2の蓄積完了位置という)までスイッチレバー12を操作した状態(以下、第2の蓄積完了状態という)を示している。この第2の蓄積完了状態では、スイッチレバー12(第2のスイッチアーム37B)はA2方向に押し込まれ、これに伴いスライド部材15は係合突起56Cと離間する直前の状態となっている。また本実施形態では、この第2の蓄積完了状態においても、発電用ばね14に発電機13を駆動し発電を行いうる弾性力が蓄積されるよう構成されている。
【0076】
この第2の蓄積完了位置から、更にスイッチレバー12(レバー本体12a)をA2方向に押し込むと、係合突起56Cは第2の係合部49Bから離間し、スイッチレバー12と発電用ばね14との連結は解除される。これにより、発電用ばね14に蓄積されていた弾性力(弾性エネルギー)はスライド部材15に印加され、スライド部材15は瞬時にX2方向に向け移動する。図11は、スライド部材15がX2方向に移動した直後の状態を示している。
【0077】
上記のようにスライド部材15がX2方向に瞬時にスライドすることにより、被駆動部41は反時計方向に回転し、発電機13は発電用ばね14が出力する弾性力により誘導起電力を発生させる(発電が行われる。なお、この時の発電を第2の発電時という)。
【0078】
この第2の発電時においても、第2のピンホイール16Bはスライド部材15から離間しているため、スライド部材15には発電用ばね14に蓄積された弾性力(弾性復元力)のみが印加されるため、発電機13からは安定した誘導起電力が出力される。
【0079】
このように第2の発電時に発電機13が誘電起電力を発生することにより、回路基板20に設けられた高周波通信回路は電気機器等(図示せず)に向けて電波を送信する。これにより、例えば電気機器に対して第2の操作(例えば電子機器のOFF操作)を行うことができる。
【0080】
なお、第2の連結解除機構18Bの動作に起因して発電機13が発電を行う際、第1の連結解除機構18Aを構成する第1のピンホイール16Aは、スイッチレバー12及びスライド部材15等の駆動を邪魔しないよう構成されている。
【0081】
図13は、第2の発電時に発電機13から出力される誘導起電力の電圧波形を示している。同図においても図12と同様に、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示している。前記のように第2の発電時において、発電機13の被駆動部41は図11における反時計方向に回転し、これにより図13に示すような減衰振動波形を有する誘導起電力を発生させる。
【0082】
ここで、図12に示した第1の発電時に発電機13から出力される誘導起電力の電圧波形と、図13に示した第2の発電時に発電機13から出力される誘導起電力の電圧波形を比較する。
【0083】
すると、図12に示す第1の発電時における誘導起電力の電圧波形では3周期半の波形が示されているのに対し、図13に示す第2の発電時における誘導起電力の電圧波形では2周期半の波形が示されている。このように、図12に示す第1の発電時と、図13に示す第2の発電時では、発電機13から出力される電圧波形が相違していることが分かる。
【0084】
これは、図4(C)を用いて説明したように、第1及び第2の係合部49AのX2方向への突出量が異なっていることに起因している。よって本実施形態では第1の係合部49Aの突出量が第2の係合部49Bの突出量に比べて長くなっているため、第1のピンホイール16Aの各係合突起55A〜55Fによりスライド部材15をX1方向に移動させる際、第2のピンホイール16Bの各係合突起55A〜55Fによりスライド部材15をX1方向に移動させる時に比べ、スライド部材15をよりX1方向に移動させることが可能となる。
【0085】
即ち、本実施形態に係る発電装置10では、第1の蓄積完了位置と第2の蓄積完了位置とが異なった位置となっている(なお、本実施形態では、第1のピンホイール16Aと第2のピンホイール16Bと同一構成とされている)。
【0086】
よって、第1の連結解除機構18Aによりスライド部材15とスイッチレバー12との連結が解除された際にスライド部材15がX2方向に移動する距離(第1の距離x1)は、第2の連結解除機構18Bによりスライド部材15とスイッチレバー12との連結が解除された際にスライド部材15がX2方向に移動する距離(第2の距離x2)に比べて長くなる。これにより、発電機13からの起電力の出力時間も長くなり、よって第2の発電時に比べて第1の発電時は長い時間起電力が出力されることとなる。
【0087】
よって、発電機13が発生する起電力の特性を検知することにより、第1の操作部35Aを操作する第1の操作と、第2の操作部35Bを操作する第2の操作を判別することが可能となる。
【0088】
このように本実施形態では、発電機13の出力により第1の操作と第2の操作を判別可能であるため、スイッチ1に第1及び第2の操作を判別するためのセンサを別箇に設ける必要はなくなり、スイッチ1の構成の簡単化(部品点数の削減)及び低コスト化を図ることができる。
【0089】
なお、図11に示す状態は図5に示した第1の操作前状態と等価の状態である。よって、図11に示した状態以降にスイッチレバー12を操作した場合、スイッチ1の動作は上記した動作を繰り返し行うこととなる。
【0090】
次に、図14及び図15を参照し、上記したスイッチ1及び発電装置10の変形例であるスイッチ100及び発電装置101について説明する。
【0091】
なお、図14及び図15に示す変形例に係るスイッチ100及び発電装置101は、図1乃至図11に示したスイッチ1及び発電装置10と第1及び第2のピンホイール16A,16Bの構成が異なる点、及び第1の係合部49Aの突出量と第2の係合部49Bの突出量を等しく設定している点を除き、同一構成とされている。このため、図14及び図15において、図1乃至図11に示した構成と対応する構成については同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0092】
前記した図1乃至図11に示した実施形態に係るスイッチ1及び発電装置10では、第1のピンホイール16Aと第2のピンホイール16Bは同一構成とされていた。即ち、第1のピンホイール16Aに形成された係合突起55A〜55Fの中心位置からの突出量と、第2のピンホイール16Bに形成された係合突起56A〜56Fの中心位置からの突出量は等しく設定されていた。
【0093】
また図1乃至図13に示した実施形態では、スライド部材15に形成される第1及び第2の係合部49A,49BのX2方向に対する突出量を異ならせることにより、発電機13から出力される起電力の特性を変化させ、これにより第1の操作部35Aを操作する第1の操作と、第2の操作部35Bを操作する第2の操作を判別する構成とした。
【0094】
これに対して本変形例では、図14に示すように、第1のピンホイール116Aに形成された各係合突起155A〜155Fの回転中心位置からの突出量L(図14(A)に矢印で示す)と、第2のピンホイール116Bに形成された各係合突起156A〜156Fの回転中心位置からの突出量L(図14(B)に矢印で示す)を異ならせたことを特徴とするものである。具体的には本変形例では、係合突起155A〜155Fの突出量Lを係合突起156A〜156Fの突出量Lに対して長く設定している(L>L)。また、本変形例では第1の係合部49Aの突出量と第2の係合部49Bの突出量を等しく設定している。
【0095】
図15(A)は、本変形例においてスイッチレバー12をA1方向に操作することにより第1の蓄積完了位置までスライド部材15が移動した状態(第1の蓄積完了状態)を示す図である。第1のスイッチアーム37AがX2方向に移動することにより、第1のスイッチアーム37Aは係合突起155Aを押圧し、これに伴い第1のピンホイール116Aは反時計方向に回転する。
【0096】
この第1のピンホイール116Aの回転により、係合突起155Cはスライド部材15の第1の係合部49AをX1方向に向けて移動させる。これにより、スライド部材15は矢印X1方向に移動するが、この際にスライド部材15がX1方向へ移動する移動量を第1の移動量Aとする(図15(A)に矢印で示す)。
【0097】
これに対し、図15(B)は、スイッチレバー12をA2方向に操作することにより第2の蓄積完了位置までスライド部材15が移動した第2の蓄積完了状態を示している。第2のスイッチアーム37BがX2方向に移動することにより、係合突起156Aを押圧し、これに伴い第2のピンホイール116Bは時計方向に回転する。
【0098】
この第2のピンホイール116Bの回転により、係合突起156Cはスライド部材15の第2の係合部49BをX1方向に向けて移動させる。これにより、スライド部材15は矢印X1方向に移動するが、この際にスライド部材15がX1方向へ移動する移動量を第2の移動量Bとする(図15(B)に矢印で示す)。
【0099】
ここで、第1の蓄積完了状態に至るまでのスライド部材15の第1の移動量Aと、第2の蓄積完了状態に至るまでのスライド部材15の第2の移動量Bとを比較する。前記のように本変形例では第1のピンホイール116Aの係合突起155A〜155Fの突出長さLAが、第2のピンホイール116Bの係合突起156A〜156Fに比べて長く設定されている。
【0100】
このため、スイッチレバー12の操作時における第1及び第2のスイッチアーム37A,27BのX1方向への移動量が等しくても、スライド部材15をX1方向に移動させる距離に差異が生じる。具体的には、第1のピンホイール116Aによるスライド部材15の移動量(第1の移動量A)の方が、第2のピンホイール116Bによるスライド部材15の移動量(第2の移動量B)に比べて長くなる(A>B)。
【0101】
このため、図15(A)に示す状態から係合突起155Cが第1の係合部49Aから離間し、これに伴いスライド部材15が発電用ばね14に蓄積されていた弾性力(弾性エネルギー)によりX2方向に向け移動する距離(この距離は、第1の移動量Aと同じ距離となる)も、図15(B)に示す状態から係合突起156Cが第2の係合部49Bから離間し、これに伴いスライド部材15がX2方向に向け移動する距離(この距離は、第2の移動量Bと同じ距離となる)に比べて長くなる。
【0102】
従って、図15(A)に示す第1の蓄積完了状態からスライド部材15がX2方向に移動することにより発電機13が発電する発電時間は、図15(B)に示す第2の蓄積完了状態からスライド部材15がX2方向に移動することにより発電機13が発電する発電時間に比べて長くなる。
【0103】
このように変変形例によっても、スイッチレバー12をA1方向に操作した時とA2方向に操作した時で、発電機13から出力される起電力の出力時間を異ならせることができる。よって本変形例によっても、第1の操作部35Aを操作する第1の操作と、第2の操作部35Bを操作する第2の操作を判別することが可能となる。
【0104】
なお、上記した本変形例では第1の係合部49Aの突出量と第2の係合部49Bの突出量を等しく設定したが、本変形例において第1の係合部49Aの突出量と第2の係合部49Bの突出量を異ならせることも可能であり、この構成とした場合にはスライド部材15の第1の移動量と第2の移動量の差を更に大きくすることができ、第1の操作と第2の操作の判別をより明確に行うことが可能となる。
【0105】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【符号の説明】
【0106】
1,100 スイッチ
10,101 発電装置
11 ケース
12 スイッチレバー
12a レバー本体
13 発電機
14 発電用ばね
15 スライド部材
16A,116A 第1のピンホイール
16B,116B 第2のピンホイール
17A 第1のピンホイールばね
17B 第2のピンホイールばね
18A 第1の連結解除機構
18B 第2の連結解除機構
20 回路基板
28A 第1のホイール軸
28B 第2のホイール軸
29A 第1のばね装着軸
29B 第2のばね装着軸
35A 第1の操作部
35B 第2の操作部
37A 第1のスイッチアーム
37B 第2のスイッチアーム
40 装置本体
41 被駆動部
42 ギヤ
49A 第1の係合部
49B 第2の係合部
50 ラック
55A〜55F,155A〜155F 係合突起
56A〜56F,156A〜156F 係合突起


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
第1及び第2の操作部を有すると共に該ケースに揺動可能に設けられており、発電時に前記第1又は第2の操作部の一方を操作されるシーソー型の操作部材と、
被駆動部が駆動されることにより誘導起電力を発生させる発電部と、
前記ケース内に第1の方向及びこれと異なる第2の方向に移動可能に設けられており、移動することにより前記被駆動部を駆動するスライド部材と、
前記スライド部材に接続されており、前記第1の方向に前記スライド部材が移動することにより弾性力を蓄積すると共に、蓄積された弾性力を出力することにより前記スライド部材を前記第2の方向に移動付勢する弾性手段と、
前記第1の操作部が操作された際に前記スライド部材を前記第1の方向に移動させ、第1の蓄積完了位置を過ぎた時に前記操作部材と前記スライド部材との連結を解除し、前記弾性手段に蓄積された弾性力の出力を許容して前記スライド部材を前記第2の方向に移動させることにより前記発電部で誘導起電力を発生させる第1の連結解除機構と、
前記第2の操作部が操作された際に前記スライド部材を前記第1の方向に移動させ、第2の蓄積完了位置を過ぎた時に前記操作部材と前記スライド部材との連結を解除し、前記弾性手段に蓄積された弾性力の出力を許容して前記スライド部材を前記第2の方向に移動させることにより前記発電部で誘導起電力を発生させる第2の連結解除機構とを有し、
前記第1の蓄積完了位置と、前記第2の蓄積完了位置とを異ならせた構成としたことを特徴とする発電装置。
【請求項2】
前記第1の連結解除機構は、前記ケースに回転可能に取り付けられると共に、回転に伴ない前記操作部材及び前記スライド部材に係合する複数の係合突起が放射状に延出形成された第1のピンホイールを有し、
前記第2の連結解除機構は、前記ケースに回転可能に取り付けられると共に、回転に伴ない前記操作部材及び前記スライド部材に係合する複数の係合突起が放射状に延出形成された第2のピンホイールを有することを特徴とする請求項1記載の発電装置。
【請求項3】
前記スライド部は、本体部と、該本体部から突出形成され前記第1のピンホイールと係合する第1の係合部と、該本体部から突出形成され前記第2のピンホイールと係合する第2の係合部とを有し、
前記第1の係合部の前記第1のピンホイールに向けた突出量と、前記第2の係合部の前記第2のピンホイールに向けた突出量を異ならせることにより、前記第1の蓄積完了位置と、前記第2の蓄積完了位置とを異ならせた構成としたことを特徴とする請求項2記載の発電装置。
【請求項4】
前記第1の連結解除機構の前記ピンホイールに形成された第1の係合突起の延出長さと、前記第2の連結解除機構の前記ピンホイールに形成された第2の係合突起の延出長さとを異ならせることにより、前記第1の蓄積完了位置と、前記第2の蓄積完了位置とを異ならせた構成としたことを特徴とする請求項2記載の発電装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発電装置と、該発電装置が発生させる前記誘導起電力により作動する電子回路とを有することを特徴とするスイッチ。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図1】
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