目覚まし装置
【課題】起床予定時刻前に照明手段を点灯して就寝者の覚醒を誘導し、起床予定時刻にアラーム音を発生する目覚まし装置において、就寝者がアラーム音により覚醒して開眼した際の快適性を向上させることである。
【解決手段】目覚まし装置(10)は、起床予定時刻(Ta)を設定する時刻設定部(51)、起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム部(30)、照明部(20)、及び第1及び第2制御部(41,42)を有した照明制御部(40)を備えている。第1制御部(41)は、アラーム音発生時刻(Ta)前に照明部(20)を所定照度で点灯させて、就寝者を覚醒状態に誘導する。時刻設定部(51)から第2制御部(42)にアラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻を通知する信号が出力されると、第2制御部(42)は、照明部(20)の照度が低くなるように第1制御部(41)を制御する。
【解決手段】目覚まし装置(10)は、起床予定時刻(Ta)を設定する時刻設定部(51)、起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム部(30)、照明部(20)、及び第1及び第2制御部(41,42)を有した照明制御部(40)を備えている。第1制御部(41)は、アラーム音発生時刻(Ta)前に照明部(20)を所定照度で点灯させて、就寝者を覚醒状態に誘導する。時刻設定部(51)から第2制御部(42)にアラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻を通知する信号が出力されると、第2制御部(42)は、照明部(20)の照度が低くなるように第1制御部(41)を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アラーム手段と照明手段とを備えた目覚まし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、目覚まし装置には、就寝者を覚醒させるための照明手段と就寝者に起床時刻を報知するアラーム音を発生するアラーム手段とを備えた目覚まし装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1の目覚まし装置は、照明器具(照明手段)と覚醒器具(アラーム手段)とタイマとを備えた目覚まし装置が記載されている。上記目覚まし装置では、照明器具が、タイマから第1のタイマ出力を受けて照度小なる状態で点灯した後、タイマから第2のタイマ出力を受けて照度大なる状態で点灯する。一方、覚醒器具は、タイマから上記第2のタイマ出力と同時に、又は第2のタイマ出力より後に、第3のタイマ出力を受けて動作する。
【0004】
このように、上記目覚まし装置では、覚醒器具が動作する前に照明器具を点灯させて就寝者の睡眠を徐々に浅く誘導し、就寝者の睡眠が浅くなっていく過程で光りに慣れさせることにより、就寝者が覚醒器具の動作で目覚めた際の眩しさによる不快感を低減している。
【特許文献1】特公平4−68595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の目覚まし装置では、就寝者が俯せ状態で寝ている場合等は、照明器具を点灯させても、就寝者に照明器具の光が有効に作用せず、就寝者の睡眠状態が、覚醒器具の動作直前になっても深い場合がある。このような場合、覚醒器具が就寝者に起床を報知することにより、就寝者が急に覚醒状態となって開眼すると、照明器具が上記照度大なる状態で点灯しているために、就寝者は照明器具の眩しさによる不快感を感じてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、起床予定時刻前に照明手段を点灯して就寝者の覚醒を誘導し、起床予定時刻にアラーム音を発生する目覚まし装置において、就寝者がアラーム音により覚醒して開眼した際の照明手段による眩しさを低減して、就寝者の目覚めの快適性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、上記就寝者を覚醒させるための照明手段(20)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の点灯を開始させ、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に上記照明手段(20)を所定照度(L1)で点灯させる第1制御手段(41)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)とを備えている。
【0008】
この第1の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に、上記照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より低くする。つまり、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより照明手段(20)の照明が十分に作用せず、十分に覚醒状態に誘導されていない場合がある。その際、就寝者がアラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼しても、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることがない。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、上記第2制御手段(42)は、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するように第1制御手段(41)を制御する。
【0010】
この第2の発明では、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止し、照明手段(20)の照度を容易に上記所定照度(L1)より低くする。
【0011】
第3の発明は、第1の発明において、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記第2制御手段(42)に代わり、上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御手段(41)を制御する第3制御手段(43)を備えている。
【0012】
この第3の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音は、所定時間経過後に自動的に停止したり、就寝者により停止ボタン(33)を押されたりすることにより停止し、該アラーム音停止時刻(Ts)には、就寝者は覚醒状態となっている。そして、就寝者が覚醒状態となったアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の照度を上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くして、就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることを防止する。
【0013】
第4の発明は、第1の発明において、上記照明手段(20)は、点灯時に寒色系又は白色系の光を発生するように構成されている。
【0014】
この第4の発明において、寒色系又は白色系の光とは、464nm前後(380nm以上525nm以下)の波長の光を多く含む光であり、このような光は、網膜を刺激することで眠気を誘発するメラトニンの分泌を抑制することが知られている。この第4の発明では、照明手段(20)がアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より、寒色系又は白色系の光が発生するので、就寝者が俯せ状態等であるために照明手段(20)の光が極少量しか供給されない場合であっても、就寝者の覚醒状態はやや浅くなる。
【0015】
第5の発明は、就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段(71)及び暖色系の光を発生する第2光源手段(72)を有する照明手段(20)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させる一方、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)に代わって第2光源手段(72)が点灯するように上記照明手段(20)の点灯を制御する第1制御手段(41)を備えている。
【0016】
この第5の発明において、寒色系又は白色系の光とは464nm前後(380nm以上525nm以下)の波長の光を多く含む光であり、暖色系の光は、この寒色系又は白色系の光よりも波長より長い600nm前後の波長を含む光である。ここで、人間の視覚には、明るいところで感じる視覚状態の明所視と暗いところで感じる視覚状態の暗所視とがあり、深い覚醒状態から目覚めて開眼した際は、暗所視と略同じ状態である。上記白色又は寒色系の光は、網膜を刺激して眠気を誘発するメラトニンの分泌を抑制する作用を有する一方、暗所視における比視感度が比較的高いことが知られている。一方、暖色系の光は、比視感度が暗所視では非常に低く、明所視では高いということが知られている。つまり、就寝者は、深い睡眠状態から開眼した際に暖色系の光を供給されても、刺激が小さいために眩しく感じることがなく、目が光に慣れるにつれて徐々に光の刺激を強く感じる。
【0017】
この第5の発明では、上記アラーム音発生時刻(T1)前に第1光源手段(71)を点灯して寒色系又は白色系の光が発生させて、就寝者を覚醒状態に誘導する。一方、アラーム音発生時刻(T1)には、第2光源部(72)を点灯させて、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生により覚醒して開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減すると共に、徐々に光りを強く感じさせて確実に覚醒状態に導く。
【0018】
第6の発明は、第5の発明において、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)が点灯するように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)を備えている。
【0019】
この第6の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音は、所定時間経過後に自動的に停止したり、就寝者により停止ボタン(33)を押されたりすることにより停止し、該アラーム音停止時刻(Ts)には、就寝者は覚醒状態となっている。そして、就寝者が覚醒状態となったアラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記照明手段(20)の上記第1光源手段(71)を点灯させて就寝者に寒色系又は白色系の光を供給するので、就寝者は、覚醒後に眠気が誘発されることがない。なお、第1光源手段(71)を点灯させる際に、第2光源手段(72)の点灯を停止してもよいし、継続して点灯させてもよい。
【発明の効果】
【0020】
上記第1の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より低くするようにしたために、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることがない。これにより、就寝者が目覚めの際に照明手段(20)の点灯により感じる不快感を低減することができるので、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0021】
また、上記第2の発明によれば、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するようにしたために、照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より容易に低くすることができる。
【0022】
また、上記第3の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるようにしたために、就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることなく、目覚め感をより快適にすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0023】
また、上記第4の発明によれば、照明手段(20)が寒色系又は白色系の光が発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者が俯せ状態等であることにより、就寝者への光の供給が極少量であっても、就寝者の覚醒状態をやや浅くすることができる。これにより、就寝者がアラーム音の発生によって覚醒した際に感じる不快感をより低減することができる。
【0024】
また、上記第5の発明によれば、アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より、上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させて寒色系又は白色系の光を発生させる一方、上記アラーム音発生時刻(Ta)には、照明手段(20)の第2光源手段(72)を点灯させて暖色系の光を発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者を覚醒状態に誘導することができる一方、就寝者がアラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減することができると共に開眼後に徐々に光りを強く感じて確実に覚醒状態に導くことができる。これにより、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0025】
また、上記第6の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)に、上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯するようにしたために、該停止時刻(Ts)以降に、就寝者に寒色系又は白色系の光を供給して就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることを防止して、就寝者の目覚め感をより快適なものとすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1は、図1及び図2に示すように、本発明に係る目覚まし装置(10)を備えた幌付ベッド(1)である。
【0028】
〈幌付ベッドの構成〉
上記幌付ベッド(1)は、ベッド本体(2)とヘッドボード(3)と幌(4)とを備えている。ベッド本体(2)は、扁平な直方体の台状に形成されている。ベッド本体(2)の上には、就寝者が横たわるためのマットレス(5)が載せられている。ベッド本体(2)の長手方向の一端には、ヘッドボード(3)が立設されている。
【0029】
上記ベッド本体(2)の上面は、上記マットレス(5)よりも一回り広くなるように構成されている。ベッド本体(2)の上面において、マットレス(5)よりも外側の部分は開閉扉(6)に構成されている。また、ベッド本体(2)において、開閉扉(6)の下側には、布製の幌(4)がプリーツ状に折り畳まれた状態で収納されている。上記幌(4)は、ハンドル(9)を備え、上記開閉扉(6)を開かれ、ハンドル(9)を掴んで引き上げらてマットレス(5)の上方を覆う。そして、上記ヘッドボード(3)まで展開されて、幌(4)とマットレス(5)とヘッドボード(3)とで囲まれた就寝用空間(8)が形成される。
【0030】
上記ベッドボード(3)は、縦長で直方体形の箱状に形成されている。ヘッドボード(3)の内部には、図示しないペルチェ素子等を利用した空調ユニットが収納されている。ヘッドボード(3)の前面(即ち、マットレス(5)側の側面)には、空調ユニットで温調された空気を吹き出すための吹き出しグリル(7)が形成されている。上記ヘッドボード(3)の前面では、吹き出しグリル(7)のすぐ上には、本発明に係る目覚まし装置(10)が取り付けられている。
【0031】
〈目覚まし装置の構成〉
上記目覚まし装置(10)は、図3及び図4に示すように、照明部(20)とアラーム部(30)と操作部(50)と照明制御部(40)とを備えている。
【0032】
上記操作部(50)は、時刻設定部(51)と表示画面(54)と図示しない時計とを備えている。
【0033】
上記時刻設定部(51)は、選択ボタン(52)と記憶部(53)とを備えている。上記選択ボタン(52)は、ヘッドボード(3)の前面に設けられ、押されることにより所望の起床予定時刻(Ta)が分単位で選択されるように構成されている。上記記憶部(53)は、ヘッドボード(3)に内蔵され、上記選択ボタン(52)で選択した起床予定時刻(Ta)を記憶するように構成されている。このようにして、上記時刻設定部(51)は、就寝者等が適宜選択した起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段を構成している。また、上記時刻設定部(51)は、設定された起床予定時刻(Ta)をアラーム音発生時刻(Ta)として、アラーム部(30)に該アラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力すると共に、上記照明制御部(40)に上記アラーム音発生時刻(Ta)前の時刻(T1,Tb)の通知信号を出力するように構成されている。
【0034】
上記表示画面(54)は、現在時刻を表示する現在時刻表示部(55)と起床予定時刻(Ta)を表示する起床時刻表示部(56)とを備えている。
【0035】
上記アラーム部(30)は音源部(31)と音源制御部(32)と停止ボタン(33)とを備えている。上記音源部(31)は、例えば、スピーカーにより構成され、起動時にアラーム音を発生するものである。上記音源制御部(32)は、上記音源部(31)の起動と停止とを制御するものである。上記停止ボタン(33)は、就寝者等に押されることにより、上記音源制御部(32)に停止信号を出力するものである。つまり、上記音源制御部(32)は、該時刻設定部(51)から出力されたアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号が入力されると、上記音源部(31)にアラーム音を発生させる一方、該音源部(31)の起動中に上記停止ボタン(33)から出力された停止信号が入力されると、上記音源部(31)のアラーム音を停止させるように構成されている。このようにして、上記アラーム部(30)は、上記時刻設定部(51)により設定された起床予定時刻(Ta)に、アラーム音を発生するアラーム手段に構成されている。また、上記停止ボタン(33)は、押された際に、上記照明制御部(40)にアラーム音停止時刻(Ts)を出力するように構成されている。上記アラーム部(30)では、上記音源制御部(32)のみが、ヘッドボード(3)に内蔵され、音源部(31)と停止ボタン(33)とは、ヘッドボード(3)の前面に設けられている。
【0036】
幌付ベッド(1)のヘッドボード(20)には、照明部(20)を支持する支持部材(22)が取り付けられている。該支持部材(22)は、断面が二等辺三角形となった細長い三角柱状に形成されており、その軸方向が幌付きベッド(1)の幅方向となり、該幅方向の略全体に対応して水平に延びるようにヘッドボード(20)に取り付けられている。支持部材(22)では、互いに幅が等しい2つの側面のうち一方が下向きの第1斜面(23)を、他方が上向きの第2斜面(24)を構成し、残り1つの側面がヘッドボード(3)の取付面となり当接している。
【0037】
上記照明部(20)は、複数の発光部(21)から構成されている。上記発光部(21)は、上記支持部材(22)の第1斜面(23)に等間隔で支持され、464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球から構成されている。また、上記照明部(20)は、上記発光部(21)が点灯した際に、発光部(21)から発生する光が、マットレス(5)の上で横臥する就寝者より上方から、上記就寝者に向かって直接供給される直接照明となり、就寝者を覚醒させるための照明手段に構成されている。また、上記照明部(20)は、発光部(21)に印加する電圧を調整することにより、照度調整自在に構成されている。
【0038】
上記照明制御部(40)は、上記照明部(20)の点灯制御を行うものであり、第1制御部(41)と第2制御部(42)と第3制御部(43)とを備えている。
【0039】
上記第1制御部(41)は、上記時刻設定部(50)と上記第2及び第3制御部(42,43)から出力された信号が入力されることにより照明部(20)を制御するものであり、第1制御手段に構成されている。具体的に、上記第1制御部(41)は、上記時刻設定部(50)から出力された上記アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)の通知信号が入力されると、上記照明部(40)の点灯を開始させて上記アラーム音発生時刻(Ta)前までに上記照明部(20)を所定照度(L1)で点灯させるように構成されている。また、上記第2制御部(42)は、アラーム音発生時刻(Ta)以前に上記時刻設定部(51)から出力された信号が入力されると、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明部(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御部(41)を制御するものであり、第2制御手段に構成されている。また、上記第3制御部(43)は、上記アラーム部(30)の停止ボタン(33)から出力された信号が入力されると、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記第2制御部(42)に代わり、上記照明部(40)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御部(41)を制御するものであり、第3制御手段に構成されている。
【0040】
−運転動作−
上記目覚まし装置(10)の運転動作について、図4及び図5に基づいて説明する。
【0041】
まず、就寝者の就寝開始前に、就寝者等により、時刻設定部(51)の選択ボタン(52)が押されて起床予定時刻(Ta)(例えば、7時)が選択され、記憶部(53)が、起床予定時刻(Ta)が記憶する。また、表示画面(54)では、起床時刻表示部(52)に起床予定時刻(Ta)が表示される。
【0042】
就寝者の就寝開始後、上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)より前の所定時刻(T1)(例えば、6時30分)になると、上記時刻設定部(51)が上記所定時刻(T1)の通知信号を出力し、該時刻(T1)の通知信号が上記照明制御部(40)の第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、照明部(20)に電圧を印加して照明部(20)を点灯させる。上記第1制御部(41)は、印加電圧を徐々に高くすることにより照明部(20)の照度を徐々に上昇させ、アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T2)(例えば6時40分)より、上記照明部(20)を所定照度(L1)(例えば500(lx))で点灯させる。このようにして、上記照明部(20)は、就寝者に所定照度(L1)の光を供給して覚醒状態へと誘導する。なお、本実施形態では、照明部(20)の照度を徐々に上昇させたのち所定照度(L1)となるようにして、就寝者が急に大きな光刺激を浴びて不快感を感じることを防止しているが、所定照度(L1)で点灯させるための制御は特に限定されず、時刻(Ta)より所定照度(L1)で点灯させてもよい。
【0043】
上記アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)(例えば、1分前の6時59分)になると、上記時刻設定部(51)が上記直前の時刻(Tb)の通知信号を出力し、該時刻(Tb)の通知信号が上記照明制御部(40)の第2制御部(42)に入力される。これにより、上記第2制御部(42)は、上記第1制御部(41)に照度低下信号を出力し、上記第1制御部(41)が、上記照明部(40)の照度が上記所定照度(L1)より低い低照度(L2)(例えば、5(lx))となるように制御する。
【0044】
そして、上記起床予定時刻(Ta)になると、上記時刻設定部(51)が起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力し、該時刻(Ta)の通知信号が上記アラーム部(30)の音源制御部(32)に入力される。これにより、上記音源制御部(30)は、音源部(31)に起動信号を出力し、音源部(31)にアラーム音を発生させる。このようにして、就寝者に起床予定時刻(Ta)が報知される。この際、上記照明部(20)は、上記低照度(L2)で点灯しているので、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に、就寝者が俯せ状態等であるために照明部(20)の光が十分に供給されず、十分に覚醒状態に誘導されてない場合であっても、就寝者(20)は、覚醒して開眼した際に、照明部(20)の光を浴びて眩しく感じることがない。
【0045】
就寝者の覚醒により、上記停止ボタン(33)が押されると、該停止ボタン(33)から音源制御部(32)に音源部(31)の停止信号が出力される一方、第3制御部(43)には、アラーム音の停止時刻(Ts)の通知信号が出力される。これにより、上記音源部(31)は、アラーム音の発生を停止させると同時に、第3制御部(43)は上記第1制御部(41)に照度上昇信号出力して、上記照明部(20)の照度が上記低照度(L2)より高い所定の高照度(L3)(例えば、L1と同じ照度)となるように制御する。
【0046】
−実施形態1の効果−
本実施形態では、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)から、照明部(20)の点灯を開始して照明部(20)の照度を所定照度(L1)とし、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)からアラーム停止時刻(Ts)までは、照明部(20)の照度を所定照度(L1)より低い低照度(L2)としたために、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘発されていない場合であっても、アラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼した際に、照明部(20)から供給される光を眩しく感じることがない。これにより、就寝者の目覚めの際の不快感を低減して、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0047】
また、上記アラーム部(30)のアラーム音停止時刻(Ts)に、上記照明部(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の低照度(L2)より高い所定の高照度(L3)となるようにしたために、就寝者の覚醒後に、就寝者に眠気が誘発されることなく、目覚め感をより快適にすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0048】
さらに、上記照明部(20)の発光部(21)から寒色系又は白色系の光が発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者が俯せ状態等であることにより、就寝者へ供給される光の量が極少量であっても、就寝者の覚醒状態をやや浅くすることができる。これにより、就寝者が、アラーム音発生によって開眼した際の不快感をさらに低減することができる。また、アラーム音停止時刻(Ts)以降の照明部(20)の点灯による二度寝防止の効果もより確実に発揮することができる。
【0049】
−実施形態1の変形例1−
本実施形態は、上記実施形態1では、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)より照明部(20)の照度を上記所定照度(L1)より低い所定の低照度(L2)となるようにしたことに代わり、図6に示すように、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)に照明部(20)の点灯を停止するようにするものである。つまり、本実施形態では、アラーム音発生時刻(Ta)に、照明部(20)の点灯が停止している。
【0050】
具体的に、本実施形態では、第2制御部(42)から第1制御部(41)に、上記実施形態1の照度低下信号に代わり、点灯停止信号が出力される。これにより、図6に示すように、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)より照明部(20)の点灯が停止し、照明部(20)の照度は所定照度(L1)より低い0(ls)となる。
【0051】
本実施形態では、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)を停止するようにしたために、容易な制御で照明部(20)の照度を所定照度(L1)より低くすることができる。
【0052】
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同じである。
【0053】
−実施形態1の変形例2−
本実施形態は、上記実施形態1が、アラーム音停止時刻(Ts)にアラーム音発生時刻(Ta)の低照度(L2)より高い高照度(L3)としたことに代わり、アラーム音停止時刻(Ts)以降にも、低照度(L2)のままとさせたものである。
【0054】
具体的に、図7に示すように、アラーム部(30)の停止ボタン(33)が押されると、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、自動的又は就寝者等の手動により、照明部(20)の点灯が停止される。つまり、本実施形態では、第3制御部(43)による第1制御部(41)の制御は行われない。
【0055】
なお、上記実施形態1の変形例1と、本実施形態とを組み合わせ、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)以降は、照明部(20)の点灯を停止したままとしてもいい。
【0056】
本実施形態では、上記アラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記照明部(20)の点灯を上昇させる制御を行わないので、実施形態1と比べて制御が容易である。また、就寝者によっては、アラーム音停止時刻(Ts)の直後にベッド(1)の幌(4)を開けて、就寝空間(8)から出る場合もあり、このような場合、アラーム音停止時刻(Ts)以降に照明部(20)の照度を高くしても、覚醒後の眠気防止効果を示さないことから、アラーム音停止時刻(Ts)直後に就寝空間(8)から出る習慣のある就寝者(寝起きのいい就寝者)と就寝空間(8)から暫く出られない就寝者(寝起きの悪い就寝者)とによって、第3制御部(43)による制御を行うか否かを選択するようにしてもよい。
【0057】
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同じである。
【0058】
《発明の実施形態2》
本実施形態は、図8に示すように、目覚まし装置(10)を備えた幌付きベッド(1)である。本実施形態の目覚まし装置(10)は、照明部(20)及び照明制御部(40)の構成が実施形態1と異なっている。
【0059】
本実施形態では、照明部(20)が、第1及び第2の光源部(71,72)を備えている。上記第1光源部(71)は、支持部材(22)の第1斜面(23)に等間隔で複数配置された第1発光部(71a)から構成され、上記第2光源部(72)は、第2斜面(24)に等間隔で複数配置された第2発光部(72a)から構成されている。上記第1発光部(71a)は、実施形態1の発光部(21)と同様の構成である。つまり、上記第1発光部(71a)は、464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球であり、上記第1発光部(71a)による照明は、上記就寝者に向かって直接供給される直接照明となる。一方、上記第2発光部(72a)は、波長600nm前後の成分が最も多く含まれる暖色系の光を発生する電球から構成されている。また、上記第2発光部(72a)は、上述したように第2斜面(24)に配置されて、点灯時に暖色系の光を斜め上方へ向かって放射し、該暖色系の光が幌(4)の内面で反射されてから就寝者へ到達する間接照明となるように構成されている。このようにして、上記第1光源部(71)は、白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段に構成される一方、上記第2光源部(72)は、暖色系の光を発生させる第2光源手段に光源されている。
【0060】
また、照明制御部(40)は、図9に示すように、第1制御部(41)と第2制御部(42)とを備えている。上記第1制御部(41)は、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)前より上記照明部(20)の第1光源部(71)を点灯させる一方、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明部(20)の第1光源部(71)に代わって第2光源部(72)が点灯するように上記照明部(20)の点灯を制御する第1制御手段に構成されている。また、上記第2制御部(42)は、上記アラーム部(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源部(71)が点灯するように第1制御部(41)を制御する第2制御手段に構成されている。
【0061】
−運転動作−
上記目覚まし装置(10)の運転動作について、図9及び図10に基づいて説明する。
【0062】
まず、就寝者の就寝開始前に、上記時刻設定部(51)において、起床予定時刻(Ta)(例えば、7時)が設定される。
【0063】
就寝者の就寝開始後、上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)(例えば、6時30分)になると、上記時刻設定部(51)が所定時刻(T1)の通知信号を出力し、該時刻(T1)の通知信号が上記照明制御部(40)の第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、上記所定時刻(T1)より照明部(20)の第1光源部(71)に電圧を印加して点灯を開始させ、就寝者を覚醒状態に誘導する。
【0064】
上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)(例えば、1分前の6時59分)になると、上記時刻設定部(51)が上記直前の時刻(Tb)の通知信号を出力し、該時刻(Tb)の通知信号が上記第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、上記第1光源部(71)の点灯を停止させると共に、上記第2光源部(72)の点灯を開始させて、照明部(20)の点灯を切替える。
【0065】
そして、上記起床予定時刻(Ta)になると、上記時刻設定部(52)が上記アラーム部(30)の音源制御部(32)に上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力する。これにより、音源部(31)がアラーム音を発生し、就寝者に起床が報知される。この際、上記照明部(20)では、第2光源部(72)が点灯しているので、上記アラーム音発生時刻(Ta)まで、就寝者が俯せ状態等であって、照明部(20)の第1光源部(71)による覚醒状態への誘導が十分でない場合であっても、就寝者が覚醒して開眼した際に、照明部(20)の光を眩しく感じることがなく、該光を徐々に強く感じるようになる。
【0066】
就寝者の覚醒により、上記停止ボタン(33)が押されると、音源部(31)がアラーム音の発生を停止させる一方、第2制御部(43)にはアラーム音の停止時刻(Ts)を通知する信号が出力される。これにより、上記第2制御部(43)は、第1制御部(41)に光源部(71,72)の点灯切替信号を出力し、第1制御部(41)は、第1光源部(71)を点灯させる一方、第2光源部(72)を停止させる。
【0067】
なお、本実施形態は、各光源部(71,72)を点灯させる際の印加電圧を一定としているが、実施形態1と同様に、所定時刻(T1)より第1光源部(71)の印加電圧を徐々に大きくすることにより、就寝者に照明部(20)による急激な光刺激による不快感を低減させてもよい。また、第2光源部(72)の点灯時には、第1光源部(71)の点灯時より、印加電圧を低くしてもよい。また、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、第2光源部(72)を点灯させたままとしてもよい。
【0068】
−実施形態2の効果−
本実施形態では、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)から、照明部(20)の第1光源部(71)を点灯させて寒色系又は白色系の光を発生させる一方、上記アラーム音発生時刻(Ta)には、照明部(20)の第2光源部(72)を点灯させて暖色系の光を発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者を覚醒状態に誘導することができる一方、就寝者がアラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減することができると共に開眼後に徐々に光りを強く感じて確実に覚醒状態に導くことができる。これにより就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0069】
また、アラーム音停止時刻(Ts)に、第1光源部(71)を点灯するようにしたために、該停止時刻(Ts)以降に、就寝者に眠気が誘発されることを防止して、就寝者の目覚め感をより快適なものとすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0070】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
【0071】
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、目覚まし装置(10)が、ベッド(1)のヘッドボード(3)に設けられていたが、ベッド(1)と別体の装置であってもよい。さらに、目覚まし装置(10)では、照明部(20)とアラーム部(30)と照明制御部(40)と操作部(50)とが別体のに構成されていてもよい。例えば、照明部(20)を就寝者が就寝する就寝室の天井に設けられた室内を照明する照明装置で構成し、アラーム部(30)と操作部(50)とを目覚まし時計で構成し、目覚まし時計の操作部(50)から照明制御部(40)を介して照明装置に信号が出力されるような構成であってもよい。
【0072】
また、上記実施形態1の照明部(20)は、複数の発光部(21)から構成されていたが、構成は特に限定されず、例えば、棒状の発光体により構成されていてもよい。また、実施形態1の照明部(20)の照度調整は、全ての発光部(21)の照度を調整させることにより行っていたが、複数の発光部(21)のうちの一部(たとえば、5個の発光部(21)の2個)のみを点灯させて照明部(20)全体の照度を低くする制御を行ってもよいし、印加電圧を制御せずに、発光部(21)を覆う部材を設けて、発光部(21)が覆われる位置を変化させることにより、照明部(20)全体の照度を調整するようにしてもよい。また、上記実施形態1では、照明部(20)の発光部(21)に464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球を用いたが、これは第4の発明の限定事項であって、第1の発明では、照明部(20)から発生する光の種類は特に限定されず、照明部(20)には蛍光灯や白熱灯等のあらゆる照明機器を用いることができる。
【0073】
また、上記各実施形態において、アラーム部(30)は停止ボタン(33)を備えず、アラーム音発生時刻(Ta)から所定時間後に自動的にアラーム音が停止されるようにしてもよい。
【0074】
また、上記実施形態1において、アラーム音発生時刻(Ta)直前の時刻(Tb)から、照明部(20)の照度を低くしていたが、アラーム音発生時刻(Ta)に、照明部(20)の照度を所定照度(L1)から低照度(L2)としてもよい。つまり、就寝者は、アラーム音の発生により覚醒して開眼することから、アラーム音発生時刻(Ta)より就寝者の開眼が後になるので、アラーム音発生時刻(Ta)に低照度(L2)とするようにしても、就寝者が開眼した際の眩しさを低減することができる。また、アラーム音停止時刻(Ts)に、照明部(20)の照度を所定の高照度(L3)としたが、アラーム音停止時刻(Ts)以降、徐々に照度を高くして、所定の高照度(L3)とするようにしてもよい。
【0075】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上説明したように、本発明は、照明手段とアラーム手段を備えた目覚まし装置について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施形態1に係る幌付きベッドの幌を収納した状態における概略斜視図である。
【図2】実施形態1に係る幌付きベッドを幌を半ばまで引き上げた状態における概略斜視図である。
【図3】実施形態1に係る幌付きベッドの目覚まし装置を備えたヘッドボードを示す拡大図である。
【図4】実施形態1に係る目覚まし装置の制御を示すブロック図である。
【図5】実施形態1に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図6】実施形態1の変形例1に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図7】実施形態1の変形例2に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図8】実施形態2に係る幌付きベッドの目覚まし装置を備えたヘッドボードを示す拡大図である。
【図9】実施形態2に係る目覚まし装置の制御を示すブロック図である。
【図10】実施形態2に係る目覚まし装置の照明部の各光源部の印加電圧の変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0078】
10 目覚まし装置
20 照明部(照明手段)
30 アラーム部(アラーム手段)
41 第1制御部(第1制御手段)
42 第2制御部(第2制御手段)
43 第3制御部(第3制御手段)
51 時刻設定部(設定手段)
71 第1光源部(第1光源手段)
72 第2光源部(第2光源手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、アラーム手段と照明手段とを備えた目覚まし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、目覚まし装置には、就寝者を覚醒させるための照明手段と就寝者に起床時刻を報知するアラーム音を発生するアラーム手段とを備えた目覚まし装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1の目覚まし装置は、照明器具(照明手段)と覚醒器具(アラーム手段)とタイマとを備えた目覚まし装置が記載されている。上記目覚まし装置では、照明器具が、タイマから第1のタイマ出力を受けて照度小なる状態で点灯した後、タイマから第2のタイマ出力を受けて照度大なる状態で点灯する。一方、覚醒器具は、タイマから上記第2のタイマ出力と同時に、又は第2のタイマ出力より後に、第3のタイマ出力を受けて動作する。
【0004】
このように、上記目覚まし装置では、覚醒器具が動作する前に照明器具を点灯させて就寝者の睡眠を徐々に浅く誘導し、就寝者の睡眠が浅くなっていく過程で光りに慣れさせることにより、就寝者が覚醒器具の動作で目覚めた際の眩しさによる不快感を低減している。
【特許文献1】特公平4−68595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1の目覚まし装置では、就寝者が俯せ状態で寝ている場合等は、照明器具を点灯させても、就寝者に照明器具の光が有効に作用せず、就寝者の睡眠状態が、覚醒器具の動作直前になっても深い場合がある。このような場合、覚醒器具が就寝者に起床を報知することにより、就寝者が急に覚醒状態となって開眼すると、照明器具が上記照度大なる状態で点灯しているために、就寝者は照明器具の眩しさによる不快感を感じてしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、起床予定時刻前に照明手段を点灯して就寝者の覚醒を誘導し、起床予定時刻にアラーム音を発生する目覚まし装置において、就寝者がアラーム音により覚醒して開眼した際の照明手段による眩しさを低減して、就寝者の目覚めの快適性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、上記就寝者を覚醒させるための照明手段(20)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の点灯を開始させ、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に上記照明手段(20)を所定照度(L1)で点灯させる第1制御手段(41)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)とを備えている。
【0008】
この第1の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に、上記照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より低くする。つまり、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより照明手段(20)の照明が十分に作用せず、十分に覚醒状態に誘導されていない場合がある。その際、就寝者がアラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼しても、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることがない。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、上記第2制御手段(42)は、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するように第1制御手段(41)を制御する。
【0010】
この第2の発明では、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止し、照明手段(20)の照度を容易に上記所定照度(L1)より低くする。
【0011】
第3の発明は、第1の発明において、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記第2制御手段(42)に代わり、上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御手段(41)を制御する第3制御手段(43)を備えている。
【0012】
この第3の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音は、所定時間経過後に自動的に停止したり、就寝者により停止ボタン(33)を押されたりすることにより停止し、該アラーム音停止時刻(Ts)には、就寝者は覚醒状態となっている。そして、就寝者が覚醒状態となったアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の照度を上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くして、就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることを防止する。
【0013】
第4の発明は、第1の発明において、上記照明手段(20)は、点灯時に寒色系又は白色系の光を発生するように構成されている。
【0014】
この第4の発明において、寒色系又は白色系の光とは、464nm前後(380nm以上525nm以下)の波長の光を多く含む光であり、このような光は、網膜を刺激することで眠気を誘発するメラトニンの分泌を抑制することが知られている。この第4の発明では、照明手段(20)がアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より、寒色系又は白色系の光が発生するので、就寝者が俯せ状態等であるために照明手段(20)の光が極少量しか供給されない場合であっても、就寝者の覚醒状態はやや浅くなる。
【0015】
第5の発明は、就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段(71)及び暖色系の光を発生する第2光源手段(72)を有する照明手段(20)と、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させる一方、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)に代わって第2光源手段(72)が点灯するように上記照明手段(20)の点灯を制御する第1制御手段(41)を備えている。
【0016】
この第5の発明において、寒色系又は白色系の光とは464nm前後(380nm以上525nm以下)の波長の光を多く含む光であり、暖色系の光は、この寒色系又は白色系の光よりも波長より長い600nm前後の波長を含む光である。ここで、人間の視覚には、明るいところで感じる視覚状態の明所視と暗いところで感じる視覚状態の暗所視とがあり、深い覚醒状態から目覚めて開眼した際は、暗所視と略同じ状態である。上記白色又は寒色系の光は、網膜を刺激して眠気を誘発するメラトニンの分泌を抑制する作用を有する一方、暗所視における比視感度が比較的高いことが知られている。一方、暖色系の光は、比視感度が暗所視では非常に低く、明所視では高いということが知られている。つまり、就寝者は、深い睡眠状態から開眼した際に暖色系の光を供給されても、刺激が小さいために眩しく感じることがなく、目が光に慣れるにつれて徐々に光の刺激を強く感じる。
【0017】
この第5の発明では、上記アラーム音発生時刻(T1)前に第1光源手段(71)を点灯して寒色系又は白色系の光が発生させて、就寝者を覚醒状態に誘導する。一方、アラーム音発生時刻(T1)には、第2光源部(72)を点灯させて、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生により覚醒して開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減すると共に、徐々に光りを強く感じさせて確実に覚醒状態に導く。
【0018】
第6の発明は、第5の発明において、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)が点灯するように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)を備えている。
【0019】
この第6の発明では、上記アラーム手段(30)のアラーム音は、所定時間経過後に自動的に停止したり、就寝者により停止ボタン(33)を押されたりすることにより停止し、該アラーム音停止時刻(Ts)には、就寝者は覚醒状態となっている。そして、就寝者が覚醒状態となったアラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記照明手段(20)の上記第1光源手段(71)を点灯させて就寝者に寒色系又は白色系の光を供給するので、就寝者は、覚醒後に眠気が誘発されることがない。なお、第1光源手段(71)を点灯させる際に、第2光源手段(72)の点灯を停止してもよいし、継続して点灯させてもよい。
【発明の効果】
【0020】
上記第1の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より低くするようにしたために、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることがない。これにより、就寝者が目覚めの際に照明手段(20)の点灯により感じる不快感を低減することができるので、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0021】
また、上記第2の発明によれば、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するようにしたために、照明手段(20)の照度を上記所定照度(L1)より容易に低くすることができる。
【0022】
また、上記第3の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるようにしたために、就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることなく、目覚め感をより快適にすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0023】
また、上記第4の発明によれば、照明手段(20)が寒色系又は白色系の光が発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者が俯せ状態等であることにより、就寝者への光の供給が極少量であっても、就寝者の覚醒状態をやや浅くすることができる。これにより、就寝者がアラーム音の発生によって覚醒した際に感じる不快感をより低減することができる。
【0024】
また、上記第5の発明によれば、アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より、上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させて寒色系又は白色系の光を発生させる一方、上記アラーム音発生時刻(Ta)には、照明手段(20)の第2光源手段(72)を点灯させて暖色系の光を発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者を覚醒状態に誘導することができる一方、就寝者がアラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減することができると共に開眼後に徐々に光りを強く感じて確実に覚醒状態に導くことができる。これにより、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0025】
また、上記第6の発明によれば、上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)に、上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯するようにしたために、該停止時刻(Ts)以降に、就寝者に寒色系又は白色系の光を供給して就寝者の覚醒後に眠気が誘発されることを防止して、就寝者の目覚め感をより快適なものとすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1は、図1及び図2に示すように、本発明に係る目覚まし装置(10)を備えた幌付ベッド(1)である。
【0028】
〈幌付ベッドの構成〉
上記幌付ベッド(1)は、ベッド本体(2)とヘッドボード(3)と幌(4)とを備えている。ベッド本体(2)は、扁平な直方体の台状に形成されている。ベッド本体(2)の上には、就寝者が横たわるためのマットレス(5)が載せられている。ベッド本体(2)の長手方向の一端には、ヘッドボード(3)が立設されている。
【0029】
上記ベッド本体(2)の上面は、上記マットレス(5)よりも一回り広くなるように構成されている。ベッド本体(2)の上面において、マットレス(5)よりも外側の部分は開閉扉(6)に構成されている。また、ベッド本体(2)において、開閉扉(6)の下側には、布製の幌(4)がプリーツ状に折り畳まれた状態で収納されている。上記幌(4)は、ハンドル(9)を備え、上記開閉扉(6)を開かれ、ハンドル(9)を掴んで引き上げらてマットレス(5)の上方を覆う。そして、上記ヘッドボード(3)まで展開されて、幌(4)とマットレス(5)とヘッドボード(3)とで囲まれた就寝用空間(8)が形成される。
【0030】
上記ベッドボード(3)は、縦長で直方体形の箱状に形成されている。ヘッドボード(3)の内部には、図示しないペルチェ素子等を利用した空調ユニットが収納されている。ヘッドボード(3)の前面(即ち、マットレス(5)側の側面)には、空調ユニットで温調された空気を吹き出すための吹き出しグリル(7)が形成されている。上記ヘッドボード(3)の前面では、吹き出しグリル(7)のすぐ上には、本発明に係る目覚まし装置(10)が取り付けられている。
【0031】
〈目覚まし装置の構成〉
上記目覚まし装置(10)は、図3及び図4に示すように、照明部(20)とアラーム部(30)と操作部(50)と照明制御部(40)とを備えている。
【0032】
上記操作部(50)は、時刻設定部(51)と表示画面(54)と図示しない時計とを備えている。
【0033】
上記時刻設定部(51)は、選択ボタン(52)と記憶部(53)とを備えている。上記選択ボタン(52)は、ヘッドボード(3)の前面に設けられ、押されることにより所望の起床予定時刻(Ta)が分単位で選択されるように構成されている。上記記憶部(53)は、ヘッドボード(3)に内蔵され、上記選択ボタン(52)で選択した起床予定時刻(Ta)を記憶するように構成されている。このようにして、上記時刻設定部(51)は、就寝者等が適宜選択した起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段を構成している。また、上記時刻設定部(51)は、設定された起床予定時刻(Ta)をアラーム音発生時刻(Ta)として、アラーム部(30)に該アラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力すると共に、上記照明制御部(40)に上記アラーム音発生時刻(Ta)前の時刻(T1,Tb)の通知信号を出力するように構成されている。
【0034】
上記表示画面(54)は、現在時刻を表示する現在時刻表示部(55)と起床予定時刻(Ta)を表示する起床時刻表示部(56)とを備えている。
【0035】
上記アラーム部(30)は音源部(31)と音源制御部(32)と停止ボタン(33)とを備えている。上記音源部(31)は、例えば、スピーカーにより構成され、起動時にアラーム音を発生するものである。上記音源制御部(32)は、上記音源部(31)の起動と停止とを制御するものである。上記停止ボタン(33)は、就寝者等に押されることにより、上記音源制御部(32)に停止信号を出力するものである。つまり、上記音源制御部(32)は、該時刻設定部(51)から出力されたアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号が入力されると、上記音源部(31)にアラーム音を発生させる一方、該音源部(31)の起動中に上記停止ボタン(33)から出力された停止信号が入力されると、上記音源部(31)のアラーム音を停止させるように構成されている。このようにして、上記アラーム部(30)は、上記時刻設定部(51)により設定された起床予定時刻(Ta)に、アラーム音を発生するアラーム手段に構成されている。また、上記停止ボタン(33)は、押された際に、上記照明制御部(40)にアラーム音停止時刻(Ts)を出力するように構成されている。上記アラーム部(30)では、上記音源制御部(32)のみが、ヘッドボード(3)に内蔵され、音源部(31)と停止ボタン(33)とは、ヘッドボード(3)の前面に設けられている。
【0036】
幌付ベッド(1)のヘッドボード(20)には、照明部(20)を支持する支持部材(22)が取り付けられている。該支持部材(22)は、断面が二等辺三角形となった細長い三角柱状に形成されており、その軸方向が幌付きベッド(1)の幅方向となり、該幅方向の略全体に対応して水平に延びるようにヘッドボード(20)に取り付けられている。支持部材(22)では、互いに幅が等しい2つの側面のうち一方が下向きの第1斜面(23)を、他方が上向きの第2斜面(24)を構成し、残り1つの側面がヘッドボード(3)の取付面となり当接している。
【0037】
上記照明部(20)は、複数の発光部(21)から構成されている。上記発光部(21)は、上記支持部材(22)の第1斜面(23)に等間隔で支持され、464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球から構成されている。また、上記照明部(20)は、上記発光部(21)が点灯した際に、発光部(21)から発生する光が、マットレス(5)の上で横臥する就寝者より上方から、上記就寝者に向かって直接供給される直接照明となり、就寝者を覚醒させるための照明手段に構成されている。また、上記照明部(20)は、発光部(21)に印加する電圧を調整することにより、照度調整自在に構成されている。
【0038】
上記照明制御部(40)は、上記照明部(20)の点灯制御を行うものであり、第1制御部(41)と第2制御部(42)と第3制御部(43)とを備えている。
【0039】
上記第1制御部(41)は、上記時刻設定部(50)と上記第2及び第3制御部(42,43)から出力された信号が入力されることにより照明部(20)を制御するものであり、第1制御手段に構成されている。具体的に、上記第1制御部(41)は、上記時刻設定部(50)から出力された上記アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)の通知信号が入力されると、上記照明部(40)の点灯を開始させて上記アラーム音発生時刻(Ta)前までに上記照明部(20)を所定照度(L1)で点灯させるように構成されている。また、上記第2制御部(42)は、アラーム音発生時刻(Ta)以前に上記時刻設定部(51)から出力された信号が入力されると、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明部(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御部(41)を制御するものであり、第2制御手段に構成されている。また、上記第3制御部(43)は、上記アラーム部(30)の停止ボタン(33)から出力された信号が入力されると、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記第2制御部(42)に代わり、上記照明部(40)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御部(41)を制御するものであり、第3制御手段に構成されている。
【0040】
−運転動作−
上記目覚まし装置(10)の運転動作について、図4及び図5に基づいて説明する。
【0041】
まず、就寝者の就寝開始前に、就寝者等により、時刻設定部(51)の選択ボタン(52)が押されて起床予定時刻(Ta)(例えば、7時)が選択され、記憶部(53)が、起床予定時刻(Ta)が記憶する。また、表示画面(54)では、起床時刻表示部(52)に起床予定時刻(Ta)が表示される。
【0042】
就寝者の就寝開始後、上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)より前の所定時刻(T1)(例えば、6時30分)になると、上記時刻設定部(51)が上記所定時刻(T1)の通知信号を出力し、該時刻(T1)の通知信号が上記照明制御部(40)の第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、照明部(20)に電圧を印加して照明部(20)を点灯させる。上記第1制御部(41)は、印加電圧を徐々に高くすることにより照明部(20)の照度を徐々に上昇させ、アラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T2)(例えば6時40分)より、上記照明部(20)を所定照度(L1)(例えば500(lx))で点灯させる。このようにして、上記照明部(20)は、就寝者に所定照度(L1)の光を供給して覚醒状態へと誘導する。なお、本実施形態では、照明部(20)の照度を徐々に上昇させたのち所定照度(L1)となるようにして、就寝者が急に大きな光刺激を浴びて不快感を感じることを防止しているが、所定照度(L1)で点灯させるための制御は特に限定されず、時刻(Ta)より所定照度(L1)で点灯させてもよい。
【0043】
上記アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)(例えば、1分前の6時59分)になると、上記時刻設定部(51)が上記直前の時刻(Tb)の通知信号を出力し、該時刻(Tb)の通知信号が上記照明制御部(40)の第2制御部(42)に入力される。これにより、上記第2制御部(42)は、上記第1制御部(41)に照度低下信号を出力し、上記第1制御部(41)が、上記照明部(40)の照度が上記所定照度(L1)より低い低照度(L2)(例えば、5(lx))となるように制御する。
【0044】
そして、上記起床予定時刻(Ta)になると、上記時刻設定部(51)が起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力し、該時刻(Ta)の通知信号が上記アラーム部(30)の音源制御部(32)に入力される。これにより、上記音源制御部(30)は、音源部(31)に起動信号を出力し、音源部(31)にアラーム音を発生させる。このようにして、就寝者に起床予定時刻(Ta)が報知される。この際、上記照明部(20)は、上記低照度(L2)で点灯しているので、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に、就寝者が俯せ状態等であるために照明部(20)の光が十分に供給されず、十分に覚醒状態に誘導されてない場合であっても、就寝者(20)は、覚醒して開眼した際に、照明部(20)の光を浴びて眩しく感じることがない。
【0045】
就寝者の覚醒により、上記停止ボタン(33)が押されると、該停止ボタン(33)から音源制御部(32)に音源部(31)の停止信号が出力される一方、第3制御部(43)には、アラーム音の停止時刻(Ts)の通知信号が出力される。これにより、上記音源部(31)は、アラーム音の発生を停止させると同時に、第3制御部(43)は上記第1制御部(41)に照度上昇信号出力して、上記照明部(20)の照度が上記低照度(L2)より高い所定の高照度(L3)(例えば、L1と同じ照度)となるように制御する。
【0046】
−実施形態1の効果−
本実施形態では、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)から、照明部(20)の点灯を開始して照明部(20)の照度を所定照度(L1)とし、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)からアラーム停止時刻(Ts)までは、照明部(20)の照度を所定照度(L1)より低い低照度(L2)としたために、就寝者が、アラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘発されていない場合であっても、アラーム音の発生によって深い睡眠状態から急に覚醒状態となって開眼した際に、照明部(20)から供給される光を眩しく感じることがない。これにより、就寝者の目覚めの際の不快感を低減して、就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0047】
また、上記アラーム部(30)のアラーム音停止時刻(Ts)に、上記照明部(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の低照度(L2)より高い所定の高照度(L3)となるようにしたために、就寝者の覚醒後に、就寝者に眠気が誘発されることなく、目覚め感をより快適にすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0048】
さらに、上記照明部(20)の発光部(21)から寒色系又は白色系の光が発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者が俯せ状態等であることにより、就寝者へ供給される光の量が極少量であっても、就寝者の覚醒状態をやや浅くすることができる。これにより、就寝者が、アラーム音発生によって開眼した際の不快感をさらに低減することができる。また、アラーム音停止時刻(Ts)以降の照明部(20)の点灯による二度寝防止の効果もより確実に発揮することができる。
【0049】
−実施形態1の変形例1−
本実施形態は、上記実施形態1では、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)より照明部(20)の照度を上記所定照度(L1)より低い所定の低照度(L2)となるようにしたことに代わり、図6に示すように、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)に照明部(20)の点灯を停止するようにするものである。つまり、本実施形態では、アラーム音発生時刻(Ta)に、照明部(20)の点灯が停止している。
【0050】
具体的に、本実施形態では、第2制御部(42)から第1制御部(41)に、上記実施形態1の照度低下信号に代わり、点灯停止信号が出力される。これにより、図6に示すように、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)より照明部(20)の点灯が停止し、照明部(20)の照度は所定照度(L1)より低い0(ls)となる。
【0051】
本実施形態では、上記アラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)を停止するようにしたために、容易な制御で照明部(20)の照度を所定照度(L1)より低くすることができる。
【0052】
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同じである。
【0053】
−実施形態1の変形例2−
本実施形態は、上記実施形態1が、アラーム音停止時刻(Ts)にアラーム音発生時刻(Ta)の低照度(L2)より高い高照度(L3)としたことに代わり、アラーム音停止時刻(Ts)以降にも、低照度(L2)のままとさせたものである。
【0054】
具体的に、図7に示すように、アラーム部(30)の停止ボタン(33)が押されると、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、自動的又は就寝者等の手動により、照明部(20)の点灯が停止される。つまり、本実施形態では、第3制御部(43)による第1制御部(41)の制御は行われない。
【0055】
なお、上記実施形態1の変形例1と、本実施形態とを組み合わせ、アラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)以降は、照明部(20)の点灯を停止したままとしてもいい。
【0056】
本実施形態では、上記アラーム音停止時刻(Ts)以降に、上記照明部(20)の点灯を上昇させる制御を行わないので、実施形態1と比べて制御が容易である。また、就寝者によっては、アラーム音停止時刻(Ts)の直後にベッド(1)の幌(4)を開けて、就寝空間(8)から出る場合もあり、このような場合、アラーム音停止時刻(Ts)以降に照明部(20)の照度を高くしても、覚醒後の眠気防止効果を示さないことから、アラーム音停止時刻(Ts)直後に就寝空間(8)から出る習慣のある就寝者(寝起きのいい就寝者)と就寝空間(8)から暫く出られない就寝者(寝起きの悪い就寝者)とによって、第3制御部(43)による制御を行うか否かを選択するようにしてもよい。
【0057】
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同じである。
【0058】
《発明の実施形態2》
本実施形態は、図8に示すように、目覚まし装置(10)を備えた幌付きベッド(1)である。本実施形態の目覚まし装置(10)は、照明部(20)及び照明制御部(40)の構成が実施形態1と異なっている。
【0059】
本実施形態では、照明部(20)が、第1及び第2の光源部(71,72)を備えている。上記第1光源部(71)は、支持部材(22)の第1斜面(23)に等間隔で複数配置された第1発光部(71a)から構成され、上記第2光源部(72)は、第2斜面(24)に等間隔で複数配置された第2発光部(72a)から構成されている。上記第1発光部(71a)は、実施形態1の発光部(21)と同様の構成である。つまり、上記第1発光部(71a)は、464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球であり、上記第1発光部(71a)による照明は、上記就寝者に向かって直接供給される直接照明となる。一方、上記第2発光部(72a)は、波長600nm前後の成分が最も多く含まれる暖色系の光を発生する電球から構成されている。また、上記第2発光部(72a)は、上述したように第2斜面(24)に配置されて、点灯時に暖色系の光を斜め上方へ向かって放射し、該暖色系の光が幌(4)の内面で反射されてから就寝者へ到達する間接照明となるように構成されている。このようにして、上記第1光源部(71)は、白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段に構成される一方、上記第2光源部(72)は、暖色系の光を発生させる第2光源手段に光源されている。
【0060】
また、照明制御部(40)は、図9に示すように、第1制御部(41)と第2制御部(42)とを備えている。上記第1制御部(41)は、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)前より上記照明部(20)の第1光源部(71)を点灯させる一方、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明部(20)の第1光源部(71)に代わって第2光源部(72)が点灯するように上記照明部(20)の点灯を制御する第1制御手段に構成されている。また、上記第2制御部(42)は、上記アラーム部(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源部(71)が点灯するように第1制御部(41)を制御する第2制御手段に構成されている。
【0061】
−運転動作−
上記目覚まし装置(10)の運転動作について、図9及び図10に基づいて説明する。
【0062】
まず、就寝者の就寝開始前に、上記時刻設定部(51)において、起床予定時刻(Ta)(例えば、7時)が設定される。
【0063】
就寝者の就寝開始後、上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)(例えば、6時30分)になると、上記時刻設定部(51)が所定時刻(T1)の通知信号を出力し、該時刻(T1)の通知信号が上記照明制御部(40)の第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、上記所定時刻(T1)より照明部(20)の第1光源部(71)に電圧を印加して点灯を開始させ、就寝者を覚醒状態に誘導する。
【0064】
上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の直前の時刻(Tb)(例えば、1分前の6時59分)になると、上記時刻設定部(51)が上記直前の時刻(Tb)の通知信号を出力し、該時刻(Tb)の通知信号が上記第1制御部(41)に入力される。これにより、上記第1制御部(41)は、上記第1光源部(71)の点灯を停止させると共に、上記第2光源部(72)の点灯を開始させて、照明部(20)の点灯を切替える。
【0065】
そして、上記起床予定時刻(Ta)になると、上記時刻設定部(52)が上記アラーム部(30)の音源制御部(32)に上記起床予定時刻(Ta)であるアラーム音発生時刻(Ta)の通知信号を出力する。これにより、音源部(31)がアラーム音を発生し、就寝者に起床が報知される。この際、上記照明部(20)では、第2光源部(72)が点灯しているので、上記アラーム音発生時刻(Ta)まで、就寝者が俯せ状態等であって、照明部(20)の第1光源部(71)による覚醒状態への誘導が十分でない場合であっても、就寝者が覚醒して開眼した際に、照明部(20)の光を眩しく感じることがなく、該光を徐々に強く感じるようになる。
【0066】
就寝者の覚醒により、上記停止ボタン(33)が押されると、音源部(31)がアラーム音の発生を停止させる一方、第2制御部(43)にはアラーム音の停止時刻(Ts)を通知する信号が出力される。これにより、上記第2制御部(43)は、第1制御部(41)に光源部(71,72)の点灯切替信号を出力し、第1制御部(41)は、第1光源部(71)を点灯させる一方、第2光源部(72)を停止させる。
【0067】
なお、本実施形態は、各光源部(71,72)を点灯させる際の印加電圧を一定としているが、実施形態1と同様に、所定時刻(T1)より第1光源部(71)の印加電圧を徐々に大きくすることにより、就寝者に照明部(20)による急激な光刺激による不快感を低減させてもよい。また、第2光源部(72)の点灯時には、第1光源部(71)の点灯時より、印加電圧を低くしてもよい。また、アラーム音停止時刻(Ts)以降に、第2光源部(72)を点灯させたままとしてもよい。
【0068】
−実施形態2の効果−
本実施形態では、上記アラーム部(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)から、照明部(20)の第1光源部(71)を点灯させて寒色系又は白色系の光を発生させる一方、上記アラーム音発生時刻(Ta)には、照明部(20)の第2光源部(72)を点灯させて暖色系の光を発生するようにしたために、アラーム音発生時刻(Ta)前に就寝者を覚醒状態に誘導することができる一方、就寝者がアラーム音発生時刻(Ta)前に俯せ状態等であることにより十分に覚醒状態に誘導されていない場合であっても、アラーム音の発生によって開眼した際に、照明手段(20)から供給される光を眩しく感じることを低減することができると共に開眼後に徐々に光りを強く感じて確実に覚醒状態に導くことができる。これにより就寝者の目覚めの快適性を向上させることができる。
【0069】
また、アラーム音停止時刻(Ts)に、第1光源部(71)を点灯するようにしたために、該停止時刻(Ts)以降に、就寝者に眠気が誘発されることを防止して、就寝者の目覚め感をより快適なものとすることができる。これにより、就寝者が起床後に二度寝すること等を防止することができる。
【0070】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同じである。
【0071】
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、目覚まし装置(10)が、ベッド(1)のヘッドボード(3)に設けられていたが、ベッド(1)と別体の装置であってもよい。さらに、目覚まし装置(10)では、照明部(20)とアラーム部(30)と照明制御部(40)と操作部(50)とが別体のに構成されていてもよい。例えば、照明部(20)を就寝者が就寝する就寝室の天井に設けられた室内を照明する照明装置で構成し、アラーム部(30)と操作部(50)とを目覚まし時計で構成し、目覚まし時計の操作部(50)から照明制御部(40)を介して照明装置に信号が出力されるような構成であってもよい。
【0072】
また、上記実施形態1の照明部(20)は、複数の発光部(21)から構成されていたが、構成は特に限定されず、例えば、棒状の発光体により構成されていてもよい。また、実施形態1の照明部(20)の照度調整は、全ての発光部(21)の照度を調整させることにより行っていたが、複数の発光部(21)のうちの一部(たとえば、5個の発光部(21)の2個)のみを点灯させて照明部(20)全体の照度を低くする制御を行ってもよいし、印加電圧を制御せずに、発光部(21)を覆う部材を設けて、発光部(21)が覆われる位置を変化させることにより、照明部(20)全体の照度を調整するようにしてもよい。また、上記実施形態1では、照明部(20)の発光部(21)に464nm前後の波長の光を多く含む寒色系又は白色系の光を発生する電球を用いたが、これは第4の発明の限定事項であって、第1の発明では、照明部(20)から発生する光の種類は特に限定されず、照明部(20)には蛍光灯や白熱灯等のあらゆる照明機器を用いることができる。
【0073】
また、上記各実施形態において、アラーム部(30)は停止ボタン(33)を備えず、アラーム音発生時刻(Ta)から所定時間後に自動的にアラーム音が停止されるようにしてもよい。
【0074】
また、上記実施形態1において、アラーム音発生時刻(Ta)直前の時刻(Tb)から、照明部(20)の照度を低くしていたが、アラーム音発生時刻(Ta)に、照明部(20)の照度を所定照度(L1)から低照度(L2)としてもよい。つまり、就寝者は、アラーム音の発生により覚醒して開眼することから、アラーム音発生時刻(Ta)より就寝者の開眼が後になるので、アラーム音発生時刻(Ta)に低照度(L2)とするようにしても、就寝者が開眼した際の眩しさを低減することができる。また、アラーム音停止時刻(Ts)に、照明部(20)の照度を所定の高照度(L3)としたが、アラーム音停止時刻(Ts)以降、徐々に照度を高くして、所定の高照度(L3)とするようにしてもよい。
【0075】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上説明したように、本発明は、照明手段とアラーム手段を備えた目覚まし装置について有用である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施形態1に係る幌付きベッドの幌を収納した状態における概略斜視図である。
【図2】実施形態1に係る幌付きベッドを幌を半ばまで引き上げた状態における概略斜視図である。
【図3】実施形態1に係る幌付きベッドの目覚まし装置を備えたヘッドボードを示す拡大図である。
【図4】実施形態1に係る目覚まし装置の制御を示すブロック図である。
【図5】実施形態1に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図6】実施形態1の変形例1に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図7】実施形態1の変形例2に係る目覚まし装置の照明部の照度変化を示すタイムチャートである。
【図8】実施形態2に係る幌付きベッドの目覚まし装置を備えたヘッドボードを示す拡大図である。
【図9】実施形態2に係る目覚まし装置の制御を示すブロック図である。
【図10】実施形態2に係る目覚まし装置の照明部の各光源部の印加電圧の変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0078】
10 目覚まし装置
20 照明部(照明手段)
30 アラーム部(アラーム手段)
41 第1制御部(第1制御手段)
42 第2制御部(第2制御手段)
43 第3制御部(第3制御手段)
51 時刻設定部(設定手段)
71 第1光源部(第1光源手段)
72 第2光源部(第2光源手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、
上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、
上記就寝者を覚醒させるための照明手段(20)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の点灯を開始させ、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に上記照明手段(20)を所定照度(L1)で点灯させる第1制御手段(41)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)とを備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記第2制御手段(42)は、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するように第1制御手段(41)を制御する
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項3】
請求項1において、
上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記第2制御手段(42)に代わり上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御手段(41)を制御する第3制御手段(43)を備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項4】
請求項1において、
上記照明手段(20)は、点灯時に寒色系又は白色系の光を発生するように構成されている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項5】
就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、
上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、
白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段(71)及び暖色系の光を発生する第2光源手段(72)を有する照明手段(20)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させる一方、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)に代わって第2光源手段(72)が点灯するように上記照明手段(20)の点灯を制御する第1制御手段(41)とを備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項6】
請求項5において、
上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)が点灯するように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)を備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項1】
就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、
上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、
上記就寝者を覚醒させるための照明手段(20)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の点灯を開始させ、上記アラーム音発生時刻(Ta)前に上記照明手段(20)を所定照度(L1)で点灯させる第1制御手段(41)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の照度が上記所定照度(L1)より低くなるように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)とを備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記第2制御手段(42)は、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の点灯を停止するように第1制御手段(41)を制御する
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項3】
請求項1において、
上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記第2制御手段(42)に代わり上記照明手段(20)の照度が上記アラーム音発生時刻(Ta)の照度より高くなるように第1制御手段(41)を制御する第3制御手段(43)を備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項4】
請求項1において、
上記照明手段(20)は、点灯時に寒色系又は白色系の光を発生するように構成されている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項5】
就寝者の起床予定時刻(Ta)を設定する設定手段(51)と、
上記設定手段(51)により設定された起床予定時刻(Ta)にアラーム音を発生するアラーム手段(30)と、
白色系又は寒色系の光を発生して就寝者を覚醒させる第1光源手段(71)及び暖色系の光を発生する第2光源手段(72)を有する照明手段(20)と、
上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)前の所定時刻(T1)より上記照明手段(20)の第1光源手段(71)を点灯させる一方、上記アラーム手段(30)のアラーム音発生時刻(Ta)に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)に代わって第2光源手段(72)が点灯するように上記照明手段(20)の点灯を制御する第1制御手段(41)とを備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【請求項6】
請求項5において、
上記アラーム手段(30)のアラーム音停止時刻(Ts)以降に上記照明手段(20)の第1光源手段(71)が点灯するように第1制御手段(41)を制御する第2制御手段(42)を備えている
ことを特徴とする目覚まし装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2007−198972(P2007−198972A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−19464(P2006−19464)
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月27日(2006.1.27)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】
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