説明

真空掃除機モータ組立体

真空掃除機モータ組立体は気流を供給するファンを駆動するように配置したバケット(32)にモータを備え、遊星歯車装置(34)はモータの出力軸(33)に取り付けた回転速度を減じた出力部を構成する。この出力部はベルトを介してアジテータを駆動するために用いられ、ベルトはこれまでに達成可能な速度に対して減じられた回転速度で駆動されかつ従ってベルトの摩耗が減じられる。モータケーシングに直に取り付けた歯車装置を設けることはコンパクトな組立体を提供する。輪歯車(39)のような遊星歯車の1つはアジテータが詰まるようになった場合にクラッチ部材(41)に対して滑るように配置され、アクチュエータ(50)は滑る歯車の摩擦により生じる熱が予め定められた値を超える場合あるいは滑る歯車が予め定められた値より上の速度で回転する場合にモータを切る。このようにモータは装置の構成要素のいずれかに損傷が生じる前にスイッチを切る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は真空掃除機に用いられるモータ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機は、通常、掃除機ヘッド又は床ツールに配置した下向きに指向された汚い空気の入口を備え、この入口を通じて、汚い空気がモータ駆動のファンによって塵及び埃分離装置内に吸引される。ブラシ棒のような攪拌装置であるアジテータ(agitator)は、真空掃除機が通過するカーペットの繊維を激しく揺り動かすように、汚れた空気の入口の口部に配置し得る。アジテータはカーペットに捕捉された塵及び埃を解放する手助けをする。アジテータは、通常、歯車又はベルト伝動装置を介してモータによって駆動される。モータは、専用のアジテータ又はタービンとし得るか、あるいは掃除機に動力駆動する真空モータとし得る。
【0003】
真空モータが用いられる場合には、ベルトとプーリから成る装置のトルクをアジテータに伝達し得るようにモータとアジテータとの間に用い得る。プーリの相対直径はモータの回転速度をアジテータの適切な回転速度まで減じるように配置される。
【0004】
この装置が直面し得る問題は、ベルトの幾つかが摩耗を生じさせる高速で駆動されることである。時間の経過につれて、これらのベルトは劣化し、かつ定期的な交換を必要とする。
【0005】
アジテータを動作可能及び動作不可能にすることが所望される。アジテータが真空掃除機によって駆動される場合、クラッチ機構を設け得る。クラッチが係合するとき、モータによって生成されたトルクはアジテータに加わる。クラッチが解放されると、トルクはアジテータに加わらない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アジテータを具備する真空掃除機に伴い得る更なる問題は、場合に応じて、アジテータが、例えば、床表面上の物体と絡まるようになることによって、例えば、あるいは床上に強く押圧されることによって詰まるようになり得ることである。例えば、駆動ベルトを滑らせるような、詰まったアジテータに加えたトルクを制限する手段を設けることが提案されてきた。しかしながら、これは、ベルトの更なる劣化を生じさせ、これにより、自身の寿命を減じる。これは使用者にはやっかいなものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、吸引気流を供給するファンを駆動するように配置した真空モータと、前記モータによって生じた速度に対して回転速度を減じる出力部を構成するように配置した、前記モータと連動する遊星歯車装置と、を備える真空掃除機モータ組立体であって、前記出力部がアジテータを駆動するように配置される真空掃除機モータ組立体を提供する。
【0008】
遊星歯車装置を設けることは、アジテータを駆動するために回転速度を減じる出力部を設けることを可能にする。これはプーリとベルトから成る減速装置の必要性を回避し、これによりベルト摩耗を減じる。
【0009】
好ましくは、歯車装置はモータハウジングに固定され、かつモータの軸に取り付けられる。これは、モータからの直接入力を歯車に与える、コンパクトな装置を供する。
【0010】
有利なことに、モータの軸は、遊星歯車装置の太陽歯車のような歯車を備えて、歯車装置への直接的な回転入力を与える。
【0011】
クラッチ機構を設け得る。複数の歯車の1つは、アジテータが詰まるようになった場合、これによりクラッチ及び歯車への損傷を阻止するように滑るように配置したクラッチ部材を備え得る。回転速度、あるいは摩擦によって生じた温度上昇のような滑動歯車の特性はトルクを出力部に伝達することを遮断するために用い得る。これはモータのスイッチを切ることによって実施し得る。
【0012】
添付図面を参照して、例示によって、本発明を説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、全体的に参照符号2によって示す真空掃除機の掃除機ヘッド1を概略的に例示する。掃除機ヘッド1は塵分離装置(図示せず)が内部に収容される主本体4の下端部に位置するモータ組立体3に回動可能に取り付けられる。塵分離装置は集塵袋、サイクロン分離器又は他のフィルターの形態を取り得る。1対の車輪5は主本体4にも取り付けられ、該主本体から掃除機ヘッド1が前方向に延在する。
【0014】
清掃ヘッド1は、自身の前側端部に位置し、かつ下向きに面する、汚れた空気の入口6を具備し、その結果、汚れた空気の入口6は、通常、床又はカーペットである、清掃すべき表面7上に載っている。ブラシ棒8の形態をした攪拌器であるアジテータは、該ブラシ棒8が汚れた空気の入口6の実質的に全幅に亘って延在するように、周知の態様で回転可能に取り付けられる。ブラシ棒8は、清掃されるべきカーペットの繊維を激しく揺り動かし、かつこうして清掃プロセスを向上させるように、汚れた空気の入口6から僅かに突出する。
【0015】
モータ9は、モータ組立体3内に収容され、かつファン(図示せず)を駆動することによって吸引気流を塵分離装置内に与えるために使用される。モータ9は、ブラシ棒8を駆動するためにも使用される。クラッチ機構10は、モータ9及びブラシ棒8の間に位置するように設けられる。駆動ベルト11、12は、モータ9からのトルクをクラッチ機構10に、及びクラッチ機構からのトルクをブラシ棒に、それぞれ、伝達するように配置される。モータ9は、駆動ベルト11を受け入れるための駆動プーリ13を担持する。 駆動ベルト11は、モータ軸14上に直に均等に担持することができる。駆動ベルト11は、クラッチ機構10の一部を構成する駆動プーリ15によっても担持される。クラッチ機構10は駆動ベルト12を担持する駆動プーリ16をも具備する。クラッチ機構10もドライブ・ベルト12を担持するドライブプーリ16を備えている。そして、この駆動プーリはブラシ棒8上のプーリ17にもよって担持される。
【0016】
プーリ13、14、15、16の相対直径は、ブラシ棒8のための適切な回転速度にモータ(通常は30−40k rpm)の回転速度をシフトダウンするように構成される。ブラシ棒のための適切な回転速度は、通常、3.5−5k rpmである。この構成では、幾つかかのベルトは高回転速度で駆動され、これが磨耗を生じさせる。時間とともに、これらのベルトは劣化し、かつ周期的交換を必要とする。アジテータが詰まるようになるときにベルトが滑動するように配置される場合、ベルトの更なる悪化が生じる。
【0017】
本発明により構築されるモータ組立体は、図2及び図3に例示される。
【0018】
図3に関して、モータ組立体は、全体的に参照符号30によって示される。モータ組立体30はモータを備え、このモータはモータ・バケットとして知られたハウジング32に内蔵され、かつ従ってこの図では自身の出力軸33を省略するために見えなくなっている。モータは第1の回転速度でファン(この図では見えない)を回転可能に駆動するように配置されて、掃除機全体を通じて吸引気流を作り出す。クラッチ機構は全体的に参照符号31によって示され、モータハウジング32に取り付けられ、かつ非係合位置に示される。
【0019】
本発明によれば、減速歯車装置34が設けられ、モータハウジング32に直に取り付けられた遊星歯車装置である外転円装置を備える。歯車装置34は、出力軸33の高回転速度をブラシ棒を回転させるためのより適切な速度に下げるように配置される。
【0020】
図3及び図4に関して、遊星歯車装置34は、この装置では入力歯車である、 太陽歯車35を備える。太陽歯車35は、モータ軸33の端部に押圧し得るか、あるいは軸の一体部分とし得る。例示した実施形態の太陽歯車は、モータシャフト33内に切り込まれる。太陽歯車35は、太陽歯車35周りに等距離に配置された、複数の遊星歯車36、37、38と噛み合う。遊星歯車のうちの2つのみは、図3に見られ、かつ明瞭化のために歯を付けないで示す。遊星歯車36、37、38は、荷重を分け合い、歯車装置34に釣合を与える。遊星歯車36、37、38は、輪歯車39内部で回転可能に配置される。歯車装置34は、遊星担持体40の形態をした出力部を備える。歯車装置34の動作の全体的な方式を図4aを参照して説明する。
【0021】
図4aは遊星歯車装置を概略的に示す。この図面では、遊星担持体40は3つのアームを具備する部材として示される。その結果、残りの歯車装置列は見える。図3の実施形態では、遊星担持体40は、実際は遊星歯車36、37、38のそれぞれの中央開口と係合するように配置した3つのカラーを具備し、かつ短い出力軸を有するディスクの形態をしている。図3と共に、この図に示す歯車装置34は明瞭化のために歯車の歯を含んで示していない。
【0022】
動作時、トルクは、中心の太陽歯車35によって歯車装置に入力される。遊星歯車36、37、38は、中心の太陽歯車35と噛み合って、太陽歯車に対して逆の回転方向に回転しようとする。各遊星歯車36、37、38は、輪歯車39の内径上の歯と噛み合う。このように、遊星歯車36、37、38が回転するにつれて、これらの遊星歯車は輪歯車39の内面に沿って転がり、従って、歯車自体は太陽歯車の回転方向と同じ方向に移動する。
【0023】
この運動は、次に、遊星担持体を同じ方向に移動させる(破線矢で示される)。 それ故、減速された回転速度でではあるが、太陽歯車35に与えられるトルクは遊星担持体40に伝達される。
【0024】
図3を再び参照すると、クラッチ機構31のクラッチ部材のうちの1つは、モータハウジング32の後部に取り付けたプレート41を含む。クラッチ部材のその他は、輪歯車39を含む。クラッチ係合手段は複数のカム部材の形態で設けられ、これらのカム部材のうちの2つの42、43を図3で部分的に示す。カム部材42、43はスロット44、45内でそれぞれ移動するように拘束され、これは歯車装置34のためのハウジング46周辺で斜めに延在する。スロット44、45に沿ったカム部材42、43の回転は、カム部材を長手方向に直角方向に移動させる。カム部材42、43の時計回りの回転は、この図面に図示されるように、カム部材をモータハウジング32に向けて進ませる。ディスク47はカム部材42、43と協働し、その結果、カム部材の回転は軸33の軸線に沿ってディスクを移動させる。カム部材42、43の時計回りの回転がディスクの運動をして輪歯車に当接させるように、ディスク47は輪歯車に隣接して配置される。このように、輪歯車39は押圧されてプレート41と密接接触する。ばね48は、係合位置にクラッチを付勢する支援をする。クラッチは、ばね48の動作に対して係合を解除する。 このように、クラッチ部材は、係合するようにも係合から解放するようにもし得る。
【0025】
クラッチ機構31が係合位置にあるときに、輪歯車39はプレート41に対して静止している状態に保たれる。第2のクラッチ部材と協働するスピンドル49は、遊星担持体40の端部に係合する。モータが軸33を回転させると、トルクは太陽歯車35に、そして、遊星歯車36、37、38によって遊星担持体40に伝達される。それ故、トルクはスピンドル49に伝達され、そして、ファンを駆動するモータのその出力部から減速された速度のこの回転運動は、スピンドルに取り付けたプーリ51を介してブラシ棒を駆動するために使用される。この組立体は、これまで達成可能だったものより、よりコンパクトである。
【0026】
図2は、図3のモータ組立体を組み込んだ真空掃除機20の一部を概略的に例示する。真空掃除機20は、モータ組立体30及び塵分離装置23を組み込んだ主本体22に回動可能に取り付けた掃除機ヘッド21を備える。モータ組立体30は塵分離装置23によって掃除機ヘッド21にある、汚れた空気の入口25から気流を作り出すファン24を駆動するように使用時に配置される。モータ組立体30は、プーリ51及びベルト27を介して、ブラシ棒26の形態でアジテータを駆動するようにも配置される。プーリは、ファン24の速度に対して減じられた速度で回転する。プーリ51は、回転運動をベルト27、そして、それ故、ブラシ棒26に与える。モータと協働する歯車装置34は、プーリ51の回転速度を、ブラシ棒26を駆動するために適切な回転速度まで減じる。このように、ベルト27はこれまで達成可能だったより極めて遅い速度で動かされ、かつ、従って、減じられた摩耗及び損耗を被る。
【0027】
ブラシ棒に過負荷を配置し、ブラシ棒が詰まるようになる場合には、伝動装置34出力部から成る遊星担持体40は従って静止しているようになる。図4bは、過負荷状態の間に歯車装置34の構成要素の回転方向を示す図である。この状態では、遊星担持体は移動することができない。このように、モータによって生じるトルクと、太陽歯車35による歯車装置への入力は輪歯車39を回転させる。輪歯車39が回転する間は該輪歯車はモータハウジング32の後部に取り付けたプレート41と密接している。このように、輪歯車39の端縁はプレート41上の対応する表面に対して滑動し、これにより、摩擦による熱エネルギーが生じる。
【0028】
熱的に活性化されるスイッチ50の形態をしたアクチュエータは、モータハウジング32とプレート41との間の空間に位置し、かつプレートと熱接触している。このように、プレート41が加熱するにつれて、アクチュエータ50の温度は上昇する。アクチュエータ50の温度が予め定められた値を越えるときに、スイッチは完全にモータを切るように配置される。このように、モータを組み込むことによってトルクはブラシ棒に伝達されない。
【0029】
あるいは、温度が高速度で上昇するときに、あるいは温度が予め定められた期間の間に特定の位置を越えて上昇するときに、適切な電子回路(図示せず)と組み合せて、アクチュエータを配置し得る。適切なアクチュエータの選択及びセットアップは当業者の能力の範囲内にある。
【0030】
更に別の実施形態として、アクチュエータ50は、輪歯車39の回転速度に依存してトルクの伝達を中断するように配置したスイッチの形態をとり得る。例えば、輪歯車39の回転速度が予め定められた値を越えるときに、アクチュエータはモータを切り得る。あるいは、速度の変化率は、所定の期間に亘って予め定められた回転速度でスイッチ又は他のものを作動させるために用い得る。
【0031】
例えば、アクチュエータが予め定められた温度より下に冷却されるときに、あるいはクラッチ部材19のずれの回転速度が予め定められた値より下にあるときに、アクチュエータ50はモータを再始動するように配置し得る。しかしながら、安全性の理由で、使用者が掃除機の主電源を切って、それから再びスイッチを入れることによって装置をリセットするように配置することが好ましいものとし得る。滑りクラッチ部材の特性(例えば、温度又は速度のような)の上昇に応答するアクチュエータを設けることは、ブラシ棒の始動時に生じるような、荷重の瞬間的な上昇によって生じる、誤った起動の危険率を低下させる。
【0032】
変形は本発明の範囲内においてなし得る。例えば、図3のアクチュエータ50は、モータの電気的非係合を作り出す必要はないが、その代わりに、クラッチ部材の物理的な解放を遂行し得る。両方の実施形態における効果は装置が過負荷のブラシ棒にトルクを伝達するように試みないということである。適切な熱アクチュエータにはバイメタルデバイス及び、所謂、形状記憶合金を組み込んだアクチュエータを含む。適切な速度アクチュエータは、光センサと、輪歯車上のマーカーを検出するように配置したホール効果センサのような磁気検出器と、を組み込んでいるアクチュエータを含む。
【0033】
直接駆動装置を用い、ベルトの必要性を除去し得るとき、アジテータはベルト及びプーリ装置によって駆動される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術モータ組立体を組み込んだ真空掃除機の掃除機ヘッドの概略側面図である。
【図2】本発明によって構築されるモータ組立体を組み込んだ掃除機の掃除機ヘッドの概略側面図である。
【図3】図1のモータ組立体の部分断面斜視図である。
【図4a】2つの運転モードを有する、図3のモータ組立体のための速度歯車の一部の側断面図である。
【図4b】2つの運転モードを有する、図3のモータ組立体のための速度歯車の一部の側断面図である。
【符号の説明】
【0035】
20 真空掃除機
21 掃除機ヘッド
22 主本体
23 塵分離装置
24 送風機
25 汚れた空気の入口
26 ブラシ棒
27 ベルト
30 モータ組立体
31 クラッチ機構
32 ハウジング
33 出力軸
34 減速歯車装置
35 太陽歯車
36、37、38 遊星歯車
39 輪歯車
40 遊星担持体
41 プレート
42、43 カム部材
44、45 スロット
46 ハウジング
47 ディスク
48 ばね
49 スピンドル
50 アクチュエータ
51 プーリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引気流を供給するファンを駆動するように配置した真空モータと、
前記モータによって生じた速度に対して回転速度を減じる出力部を構成するように配置した、前記モータと連動する遊星歯車装置と、
を備える真空掃除機モータ組立体であって、
前記出力部がアジテータを駆動するように配置される真空掃除機モータ組立体。
【請求項2】
前記モータがハウジング内に位置し、
前記歯車装置が前記ハウジングに取り付けられる、請求項1に記載のモータ組立体。
【請求項3】
前記モータが軸を具備し、
前記歯車装置が前記軸に取り付けられる、請求項1または請求項2に記載のモータ組立体。
【請求項4】
前記軸の端部部分は前記歯車装置の入力歯車を備える、請求項3に記載のモータ組立体。
【請求項5】
前記軸の端部部分は前記歯車装置の入力歯車に固定される、請求項3に記載のモータ組立体。
【請求項6】
前記入力歯車は前記遊星歯車装置の太陽歯車を備える、請求項4または請求項5に記載のモータ組立体。
【請求項7】
前記出力部は前記遊星歯車装置の遊星担持体を備える、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のモータ組立体。
【請求項8】
前記出力部はベルトによって前記アジテータを駆動する、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のモータ組立体。
【請求項9】
前記アジテータはブラシ棒を備える、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のモータ組立体。
【請求項10】
前記モータによって生成したトルクが前記出力部に伝達される係合位置と、
トルクが前記出力部に伝達されずに前記クラッチ部材が滑ることができる非係合位置と、を有するクラッチ部材を具備するクラッチ機構を更に備える、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のモータ組立体。
【請求項11】
前記クラッチ部材の一つは前記歯車装置の歯車を備える、請求項10に記載のモータ組立体。
【請求項12】
前記歯車は前記遊星歯車装置の輪歯車を備える、請求項11に記載のモータ組立体。
【請求項13】
クラッチ部材と協働するアクチュエータを更に備え、
前記クラッチ部材が滑り、かつ前記クラッチ部材の滑りと協働する特性値が予め定められた値より大きい場合に、前記クラッチ部材の前記出力部へのトルクの伝達が遮断される、
請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載のモータ組立体。
【請求項14】
前記アクチュエータは前記モータを切ることによってトルクの伝達を遮断するように配置したスイッチを備える、請求項13に記載のモータ組立体。
【請求項15】
前記特性値は前記クラッチ部材の滑りにより温度の上昇を含み、
前記アクチュエータは、前記温度が予め定められた値を超えるとき又は前記温度が予め定められた時間の間に予め定められた値を超えるときにトルクの伝達を遮断するように配置される、請求項13または請求項14に記載のモータ組立体。
【請求項16】
前記特性は1つのクラッチ部材の互いに対する相対回転速度を含み、
前記アクチュエータは、前記温度が予め定められた値を超えるとき又は前記温度が予め定められた時間の間に予め定められた値を超えるときにトルクの伝達を遮断するように配置される、請求項13または請求項14に記載のモータ組立体。
【請求項17】
添付図面中図2、図3及び図4を参照するか、あるいはこれらの図に例示される、実質的に、本願明細書において上述したような、真空掃除機モータ組立体。
【請求項18】
請求項1から請求項17までのいずれか1項に記載のモータ組立体を含む真空掃除機。
【請求項19】
添付図面中図2を参照するか、あるいはこの図に例示される、実質的に、本願明細書において上述したような、真空掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【公表番号】特表2007−536049(P2007−536049A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512316(P2007−512316)
【出願日】平成17年5月5日(2005.5.5)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001702
【国際公開番号】WO2005/107558
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(500024469)ダイソン・テクノロジー・リミテッド (56)
【Fターム(参考)】