空調システム
【課題】 効率よく、低コストの空調システムを提供する。
【解決手段】 機器を上下に搭載したラックLが整列したラック列Lを複数並べて設置した機器室11等を空調機1により空調する空調システムASにおいて、空調機1により送風されるラック通過前空気Acを有する機器室11内の第1エリア11aと、ラック通過前空気AcがラックLを通過し温められたラック通過後空気Ahを有する機器室11内の第2エリア11bと、第1エリア11aと第2エリア11bとを区分けする区分け手段30,40と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】 機器を上下に搭載したラックLが整列したラック列Lを複数並べて設置した機器室11等を空調機1により空調する空調システムASにおいて、空調機1により送風されるラック通過前空気Acを有する機器室11内の第1エリア11aと、ラック通過前空気AcがラックLを通過し温められたラック通過後空気Ahを有する機器室11内の第2エリア11bと、第1エリア11aと第2エリア11bとを区分けする区分け手段30,40と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ等による発熱密度の高い部屋の空調システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、サーバ等の機器は、ラック内に多段に収容され、このラックはラック列として並べられ、機器室内に設置されている。
【0003】
近年、インターネット等の普及により、通信・情報設備が充実するにつれて、サーバの電力・熱負荷密度は、約5〜6KW/m2に急速に上昇し、ブレード型サーバでは更に10〜11KW/m2程度となっている。
【0004】
このような電力・熱負荷密度が高い部屋の空調システムとして、機器配電盤の管理する機器の電流値からラック毎の機器発熱量の予測値を演算し、その予測値により空調機を制御することで、省エネルギで効率よく活用できるものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2008−2690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の空調システムは、制御装置により省エネルギで効率よく活用するものであり、部屋自体の構造によって効率が変化する場合があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、効率よく、低コストの空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するものであって、機器を上下に搭載したラックが整列したラック列を複数並べて設置した機器室等を空調機により空調する空調システムにおいて、空調機により送風されるラック通過前空気を有する前記機器室内の第1エリアと、前記ラック通過前空気が前記ラックを通過し温められたラック通過後空気を有する前記機器室内の第2エリアと、前記第1エリアと前記第2エリアとを区分けする区分け手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記機器室は、天井を有し、前記区分け手段は、前記天井から前記ラックに設置される垂れ壁からなることを特徴とする。
【0009】
また、前記第1エリア又は前記第2エリアの少なくとも1つは、隣接する前記ラックの間に形成され、前記区分け手段は、前記第1エリア又は前記第2エリアの上方を覆うように設けられたダクトからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、効率よく、低コストの空調システムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の空調機について説明する。
【0012】
以下、図面を参照して空調システムの実施形態を説明する。図1は第1実施形態である空調システムの概念を表す平面図、図2は図1のA−A断面からラック側を見た図、図3は図1のB−B断面図、図4はダンパを示す図である。
【0013】
図中、1は空調機、4は吹出口、5はダンパ、6は排気手段の一例としての排気ファン、11は機器室、11aは第1エリアとしてのクールコリドー、11bは第2エリアとしてのホットコリドー、12はレタンチャンバ、13は床下チャンバ、14は天井チャンバ、16は壁面、17は床面、18は天井面、21は第1開口部、22は床面開口部、23は天井面開口部、30は区分け手段としての垂れ壁、ASは空調システム、Acはラック通過前空気、Ahはラック通過後空気、Lはラック、L1〜L4はラック列である。
【0014】
第1実施形態の空調システムASの室10の構造を説明する。ラックLが設置される機器室11は、壁面16を隔てて、空調機1が設置されているレタンチャンバ12が形成されると共に、二重床構造となっており、床面17の下は床下チャンバ13が形成されている。レタンチャンバ12と床下チャンバ13との間には第1開口部21が設けられている。機器室11と床下チャンバ13との間の床面17には、床面開口部22が設けられており、床面開口部22には、吹出口4が設置されている。機器室11の天井面18の上には天井チャンバ14が形成されている。機器室11と天井チャンバ14との間の天井面18には、天井面開口部23が設けられており、天井面開口部23には、排気ファン6が設置されている。
【0015】
吹出口4は、図4に示すように、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持されており、また、開閉自在なダンパ5を有し、床下チャンバ13から機器室11へ、量を調整しながら、ラック通過前空気Acを通過させている。
【0016】
吹出口4の設置されていない床面17の下方には、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持された強電用ケーブルラック26が形成されている。強電用ケーブルラック26の設置されたラック上方床面17aは、開閉自在に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。
【0017】
また、天井スラブScからは、弱電用ケーブルラック27が吊されている。弱電用ケーブルラック27は、天井面18の下方に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。なお、弱電用ケーブルラック27は、天井チャンバ14内に形成してもよい。
【0018】
機器室11には、床面17に通信・情報処理機器を搭載したラックLの列が設置され、本実施形態ではL1〜L4の4列が設置されている。ラックLは、サーバ等の機器を多段に積層し、前面又は後面に保守点検用の開口を有しており、ラック通過前空気Acが前面から入り、ラック通過後空気Ahが後面から出るようになっている。ラック列は1列ごとにラックLの前面又は後面同士が向かい合うように並べられており、本実施形態では、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間、及び、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側がラックLの前面となり、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間、及び、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間がラックLの後面となっている。
【0019】
第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側の床面には吹出口41が形成され、同様に、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間の床面17には吹出口42,43が形成され、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側には吹出口44が形成されており、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側には、ラックL内の機器を冷却するためのラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11a1、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間にはクールコリドー11a23、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側にはクールコリドー11a4が形成されている。
【0020】
また、吹出口4の無い第1ラック列L1と第2ラック列L2との間の天井面開口部23には排気ファン612が形成され、同様に、吹出口4の無い側の第3ラック列L3と第4ラック列L4との間の天井面開口部23には、排気ファン634が形成されており、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、ラックL内の機器を冷却した後に温まったラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11b12、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間にはホットコリドー11b34が形成されている。
【0021】
なお、第1実施形態ではラック列L1〜L4を4列設置したが、ラック列は4列に限らず、何列設置してもよい。その際、吹出口4を設置したクールコリドー11aと、排気ファン6を設置したホットコリドー11bとは1つおきにすることが好ましい。
【0022】
第1実施形態では、天井面18から各ラックLにアクリル等で形成された区分け手段としての垂れ壁30が設置される。垂れ壁30は、上方を天井面18に固定され、下方をラックLの天板部Lcに横揺れ防止用アングルでゆるく固定され、クールコリドー11aを囲むように設置されている。ラックLの無い部分は、ラックLの天板部Lcの高さまで、天井面18から垂れ壁30を設置している。
【0023】
第1ラック列L1のクールコリドー11a1側には、第1ラック列垂れ壁301が設置され、第1ラック列垂れ壁301は、第1ラック列第1端部L1a及び第1ラック列第2端部L1bに沿ってクールコリドー11a1を囲むように延出する第1ラック列第1垂れ壁端部301a及び第1ラック列第2垂れ壁端部301bが設置される。
【0024】
また、第2ラック列L2のクールコリドー11a23側には、第2ラック列垂れ壁302が設置され、第3ラック列L3のクールコリドー11a23側には、第3ラック列垂れ壁303が設置される。第2ラック列垂れ壁302と第3ラック列垂れ壁303とは、一方で、第2ラック列第1端部L2a及び第3ラック列第1端部L3aに沿ってクールコリドー11a23を囲むように延出する第2第3ラック列第1垂れ壁端部3023aで連結され、他方で、第2ラック列第2端部L2b及び第3ラック列第2端部L3bに沿ってクールコリドー11a23を囲むように延出する第2第3ラック列第2垂れ壁端部3023bで連結されている。
【0025】
また、第4ラック列L4のクールコリドー11a4側には、第4垂れ壁304が設置され、第4垂れ壁304は第4ラック列第1端部L4a及び第4ラック列第2端部L4bに沿ってクールコリドー11a4を囲むように延出する第4ラック列第1垂れ壁端部304a及び第4ラック列第2垂れ壁端部304bが設置される。
【0026】
なお、垂れ壁30は、クールコリドー11aを囲むように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置されているが、これに限らず、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置してもよい。
【0027】
次に、本実施形態の空調システムASの空気の流れを説明する。まず、機器室11と壁面16を隔てたレタンチャンバ12に設置した空調機1から、新鮮なラック通過前空気Acを排出する。排出されたラック通過前空気Acは第1開口部21を通過し、機器室11の床面17の下部に設けた床下チャンバ13へ供給される。床下チャンバ13から機器室11へは、ダンパ5により流量を調整しながら吹出口4からラック通過前空気Acを通過させている。吹出口4を通過したラック通過前空気Acは、機器室11のクールコリドー11aへ吹き出す。その後、ラック通過前空気Acは通信・情報処理機器を搭載したラックLを通過し、機器を冷却した後にラック通過後空気Ahとなり、ホットコリドー11bへ流れる。次に、ラック通過後空気Ahは天井面18に設置した排気ファン6により機器室11から天井チャンバ14へ流れ、レタンチャンバ12へ戻る。
【0028】
このように、ラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11aと、ラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11bとを垂れ壁30で区分することにより、ほぼ機器により温められたラック通過後空気Ahのみを空調機1へ戻すことが可能となるので、空調機1の効率を向上させることが可能となる。
【0029】
次に、第2実施形態の空調システムASを説明する。図5は第2実施形態である空調システムの概念を表す平面図、図6は図1のC−C断面からラック側を見た図、図7は図5のD−D断面図を示す。
【0030】
第2実施形態の空調システムASの構造を説明する。ラックLが設置される機器室11は、壁面16を隔てて、空調機1が設置されているレタンチャンバ12が形成されると共に、二重床構造となっており、床面17の下は床下チャンバ13が形成されている。レタンチャンバ12と床下チャンバ13との間には第1開口部21が設けられている。機器室11と床下チャンバ13との間の床面17には、床面開口部22が設けられており、床面開口部22には、吹出口4が設置されている。
【0031】
吹出口4は、図4に示すように、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持されており、また、開閉自在なダンパ5を有し、床下チャンバ13から機器室11へ、量を調整しながら、ラック通過前空気Acを通過させている。
【0032】
吹出口4の設置されていない床面17の下方には、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持された強電用ケーブルラック26が形成されている。強電用ケーブルラック26の設置されたラック上方床面17aは、開閉自在に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。
【0033】
また、天井スラブScからは、弱電用ケーブルラック27が吊されている。
【0034】
機器室11には、床面17に通信・情報処理機器を搭載したラックLの列が設置され、本実施形態ではL1〜L4の4列が設置されている。ラックLは、サーバ等の機器を多段に積層し、前面又は後面に保守点検用の開口を有しており、ラック通過前空気Acが前面から入り、ラック通過後空気Ahが後面から出るようになっている。ラック列は1列ごとにラックLの前面又は後面同士が向かい合うように並べられており、本実施形態では、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間、及び、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側がラックLの前面となり、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間、及び、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間がラックLの後面となっている。
【0035】
第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側の床面には吹出口41が形成され、同様に、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間の床面17には吹出口42,43が形成され、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側には吹出口44が形成されており、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側には、ラックL内の機器を冷却するためのラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11a1、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間にはクールコリドー11a23、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側にはクールコリドー11a4が形成されている。
【0036】
また、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、ラックL内の機器を冷却した後に温まったラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11b12、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間にはホットコリドー11b34が形成されている。
【0037】
なお、第2実施形態ではラック列L1〜L4を4列設置したが、ラック列は4列に限らず、何列設置してもよい。その際、吹出口4を設置したクールコリドー11aと、排気ファン6を設置したホットコリドー11bとは1つおきにすることが好ましい。
【0038】
第2実施形態では、図8に示すように、一部のラックL間にアクリル等で形成された区分け手段としてのダクト40が設置される。ダクト40は、断面コの字又はU字型に形成され、ホットコリドー11bを挟んだ隣接するラックLの天板部Lcに横揺れ防止用アングル50でゆるく固定され、ホットコリドー11bを覆うようにコの字又はU字型の開口部分を下に向けて設置されている。ラックLの無い部分は、ラックLの天板部Lcの高さまで、ダクト40を設置している。
【0039】
図5に示すように、ダクト40の壁面16側は、ホットコリドー11bの幅から斜め側方に拡張する拡張部40aを有する。拡張部40aの端部は壁面16に設置されている。ダクト40の壁面16と反対側は、ラック列端部Lbとホットコリドー11bを挟んで隣接するラック列端部Lbに沿ってホットコリドー11bを囲むように延出するラック列ダクト端部40bを有する。また、上方には、ダクト天井部40cを有する。
【0040】
第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、第1第2ラック列ダクト4012が設置され、第1第2ラック列ダクト4012は、壁面16側に、ホットコリドー11b12の幅から斜め側方に拡張する第1ラック列ダクト第1端部401aと第2ラック列ダクト第1端部402aを有する。第1ラック列ダクト第1端部401aと第2ラック列ダクト第1端部402aは壁面16に設置されている。また、第1第2ラック列ダクト4012は、壁面16と反対側に、第1ラック列第2端部L1bと第2ラック列第2端部L2bに沿ってホットコリドー11b12を囲むように延出する第1第2ラック列ダクト第2端部4012bを有する。また、上方には、第1第2ラック列ダクト天井部4012cを有する。
【0041】
第3ラック列L3と第4ラック列L4との間には、第3第4ラック列ダクト4034が設置され、第3第4ラック列ダクト4034は、壁面16側に、ホットコリドー11b34の幅から斜め側方に拡張する第3ラック列ダクト第1端部403aと第4ラック列ダクト第1端部404aを有する。第3ラック列ダクト第1端部403aと第4ラック列ダクト第1端部404aは壁面16に設置されている。また、第3第4ラック列ダクト4034は、壁面16と反対側に、第3ラック列第2端部L3bと第4ラック列第2端部L4bに沿ってホットコリドー11b34を囲むように延出する第3第4ラック列ダクト第2端部4034bを有する。また、上方には、第3第4ラック列ダクト天井部4034cを有する。
【0042】
なお、ダクト40には、以下の様な構成が考えられる。なお、クールコリドー11aを覆うように設置する際、ダクト40は、壁面16側に拡張部40aを設ける必要はなく、ラック列ダクト端部40bのように、壁面16側もラック列端部Laに沿って、端部を形成してもよい。
(1)図5に示すように、ラックLの天板部Lcを含めずにホットコリドー11bを覆うように、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置され、壁面16側に拡張部40aを有するダクト40。
(2)ホットコリドー11b及びラックLの天板部Lcを覆うように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置され、壁面16側に拡張部40aを有するダクト40。
(3)ラックLの天板部Lcを含めずにクールコリドー11aを覆うように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置されるダクト40。
(4)クールコリドー11a及びラックLの天板部Lcを覆うように、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置されるダクト40。
【0043】
次に、本実施形態の空調システムASの空気の流れを説明する。まず、機器室11と壁面16を隔てたレタンチャンバ12に設置した空調機1から、新鮮なラック通過前空気Acを排出する。排出されたラック通過前空気Acは第1開口部21を通過し、機器室11の床面17の下部に設けた床下チャンバ13へ供給される。床下チャンバ13から機器室11へは、ダンパ5により流量を調整しながら吹出口4からラック通過前空気Acを通過させている。吹出口4を通過したラック通過前空気Acは、機器室11のクールコリドー11aへ吹き出す。その後、ラック通過前空気Acは通信・情報処理機器を搭載したラックLを通過し、機器を冷却した後にラック通過後空気Ahとなり、ホットコリドー11bへ流れる。次に、ラック通過後空気Ahはダクト40内を通過し、機器室11からレタンチャンバ12へ戻る。
【0044】
このように、ラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11aと、ラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11bとをダクト40で区分することにより、機器により温められたラック通過後空気Ahのみを空調機1へ戻すことが可能となるので、空調機1の効率を向上させることが可能となる。
【0045】
なお、このような構造を特許文献1に示した従来技術と組み合わせることにより、省エネルギ制御をより効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態である空調システムの概念を表す平面図である。
【図2】図1のA−A断面からラック側を見た図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】ダンパを示す図である。
【図5】第2実施形態である空調システムの概念を表す平面図である。
【図6】図5のC−C断面からラック側を見た図である。
【図7】図5のD−D断面図である。
【図8】ダクトの拡大図である。
【符号の説明】
【0047】
1…空調機、4…吹出口、5…ダンパ、6…排気ファン(排気手段)、10…室、11…機器室、11a…クールコリドー、11b…ホットコリドー、12…レタンチャンバ、13…床下チャンバ、14…天井チャンバ、16…壁面、17…床面、18…天井面、21…第1開口部、22…床面開口部、23…天井面開口部、30…垂れ壁(区分け手段)、40…ダクト(区分け手段)、AS…空調システム、Ac…ラック通過前空気、Ah…ラック通過後空気、L…ラック、L1〜L4…ラック列
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ等による発熱密度の高い部屋の空調システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、サーバ等の機器は、ラック内に多段に収容され、このラックはラック列として並べられ、機器室内に設置されている。
【0003】
近年、インターネット等の普及により、通信・情報設備が充実するにつれて、サーバの電力・熱負荷密度は、約5〜6KW/m2に急速に上昇し、ブレード型サーバでは更に10〜11KW/m2程度となっている。
【0004】
このような電力・熱負荷密度が高い部屋の空調システムとして、機器配電盤の管理する機器の電流値からラック毎の機器発熱量の予測値を演算し、その予測値により空調機を制御することで、省エネルギで効率よく活用できるものが知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2008−2690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の空調システムは、制御装置により省エネルギで効率よく活用するものであり、部屋自体の構造によって効率が変化する場合があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、効率よく、低コストの空調システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するものであって、機器を上下に搭載したラックが整列したラック列を複数並べて設置した機器室等を空調機により空調する空調システムにおいて、空調機により送風されるラック通過前空気を有する前記機器室内の第1エリアと、前記ラック通過前空気が前記ラックを通過し温められたラック通過後空気を有する前記機器室内の第2エリアと、前記第1エリアと前記第2エリアとを区分けする区分け手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記機器室は、天井を有し、前記区分け手段は、前記天井から前記ラックに設置される垂れ壁からなることを特徴とする。
【0009】
また、前記第1エリア又は前記第2エリアの少なくとも1つは、隣接する前記ラックの間に形成され、前記区分け手段は、前記第1エリア又は前記第2エリアの上方を覆うように設けられたダクトからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、効率よく、低コストの空調システムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の空調機について説明する。
【0012】
以下、図面を参照して空調システムの実施形態を説明する。図1は第1実施形態である空調システムの概念を表す平面図、図2は図1のA−A断面からラック側を見た図、図3は図1のB−B断面図、図4はダンパを示す図である。
【0013】
図中、1は空調機、4は吹出口、5はダンパ、6は排気手段の一例としての排気ファン、11は機器室、11aは第1エリアとしてのクールコリドー、11bは第2エリアとしてのホットコリドー、12はレタンチャンバ、13は床下チャンバ、14は天井チャンバ、16は壁面、17は床面、18は天井面、21は第1開口部、22は床面開口部、23は天井面開口部、30は区分け手段としての垂れ壁、ASは空調システム、Acはラック通過前空気、Ahはラック通過後空気、Lはラック、L1〜L4はラック列である。
【0014】
第1実施形態の空調システムASの室10の構造を説明する。ラックLが設置される機器室11は、壁面16を隔てて、空調機1が設置されているレタンチャンバ12が形成されると共に、二重床構造となっており、床面17の下は床下チャンバ13が形成されている。レタンチャンバ12と床下チャンバ13との間には第1開口部21が設けられている。機器室11と床下チャンバ13との間の床面17には、床面開口部22が設けられており、床面開口部22には、吹出口4が設置されている。機器室11の天井面18の上には天井チャンバ14が形成されている。機器室11と天井チャンバ14との間の天井面18には、天井面開口部23が設けられており、天井面開口部23には、排気ファン6が設置されている。
【0015】
吹出口4は、図4に示すように、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持されており、また、開閉自在なダンパ5を有し、床下チャンバ13から機器室11へ、量を調整しながら、ラック通過前空気Acを通過させている。
【0016】
吹出口4の設置されていない床面17の下方には、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持された強電用ケーブルラック26が形成されている。強電用ケーブルラック26の設置されたラック上方床面17aは、開閉自在に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。
【0017】
また、天井スラブScからは、弱電用ケーブルラック27が吊されている。弱電用ケーブルラック27は、天井面18の下方に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。なお、弱電用ケーブルラック27は、天井チャンバ14内に形成してもよい。
【0018】
機器室11には、床面17に通信・情報処理機器を搭載したラックLの列が設置され、本実施形態ではL1〜L4の4列が設置されている。ラックLは、サーバ等の機器を多段に積層し、前面又は後面に保守点検用の開口を有しており、ラック通過前空気Acが前面から入り、ラック通過後空気Ahが後面から出るようになっている。ラック列は1列ごとにラックLの前面又は後面同士が向かい合うように並べられており、本実施形態では、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間、及び、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側がラックLの前面となり、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間、及び、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間がラックLの後面となっている。
【0019】
第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側の床面には吹出口41が形成され、同様に、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間の床面17には吹出口42,43が形成され、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側には吹出口44が形成されており、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側には、ラックL内の機器を冷却するためのラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11a1、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間にはクールコリドー11a23、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側にはクールコリドー11a4が形成されている。
【0020】
また、吹出口4の無い第1ラック列L1と第2ラック列L2との間の天井面開口部23には排気ファン612が形成され、同様に、吹出口4の無い側の第3ラック列L3と第4ラック列L4との間の天井面開口部23には、排気ファン634が形成されており、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、ラックL内の機器を冷却した後に温まったラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11b12、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間にはホットコリドー11b34が形成されている。
【0021】
なお、第1実施形態ではラック列L1〜L4を4列設置したが、ラック列は4列に限らず、何列設置してもよい。その際、吹出口4を設置したクールコリドー11aと、排気ファン6を設置したホットコリドー11bとは1つおきにすることが好ましい。
【0022】
第1実施形態では、天井面18から各ラックLにアクリル等で形成された区分け手段としての垂れ壁30が設置される。垂れ壁30は、上方を天井面18に固定され、下方をラックLの天板部Lcに横揺れ防止用アングルでゆるく固定され、クールコリドー11aを囲むように設置されている。ラックLの無い部分は、ラックLの天板部Lcの高さまで、天井面18から垂れ壁30を設置している。
【0023】
第1ラック列L1のクールコリドー11a1側には、第1ラック列垂れ壁301が設置され、第1ラック列垂れ壁301は、第1ラック列第1端部L1a及び第1ラック列第2端部L1bに沿ってクールコリドー11a1を囲むように延出する第1ラック列第1垂れ壁端部301a及び第1ラック列第2垂れ壁端部301bが設置される。
【0024】
また、第2ラック列L2のクールコリドー11a23側には、第2ラック列垂れ壁302が設置され、第3ラック列L3のクールコリドー11a23側には、第3ラック列垂れ壁303が設置される。第2ラック列垂れ壁302と第3ラック列垂れ壁303とは、一方で、第2ラック列第1端部L2a及び第3ラック列第1端部L3aに沿ってクールコリドー11a23を囲むように延出する第2第3ラック列第1垂れ壁端部3023aで連結され、他方で、第2ラック列第2端部L2b及び第3ラック列第2端部L3bに沿ってクールコリドー11a23を囲むように延出する第2第3ラック列第2垂れ壁端部3023bで連結されている。
【0025】
また、第4ラック列L4のクールコリドー11a4側には、第4垂れ壁304が設置され、第4垂れ壁304は第4ラック列第1端部L4a及び第4ラック列第2端部L4bに沿ってクールコリドー11a4を囲むように延出する第4ラック列第1垂れ壁端部304a及び第4ラック列第2垂れ壁端部304bが設置される。
【0026】
なお、垂れ壁30は、クールコリドー11aを囲むように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置されているが、これに限らず、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置してもよい。
【0027】
次に、本実施形態の空調システムASの空気の流れを説明する。まず、機器室11と壁面16を隔てたレタンチャンバ12に設置した空調機1から、新鮮なラック通過前空気Acを排出する。排出されたラック通過前空気Acは第1開口部21を通過し、機器室11の床面17の下部に設けた床下チャンバ13へ供給される。床下チャンバ13から機器室11へは、ダンパ5により流量を調整しながら吹出口4からラック通過前空気Acを通過させている。吹出口4を通過したラック通過前空気Acは、機器室11のクールコリドー11aへ吹き出す。その後、ラック通過前空気Acは通信・情報処理機器を搭載したラックLを通過し、機器を冷却した後にラック通過後空気Ahとなり、ホットコリドー11bへ流れる。次に、ラック通過後空気Ahは天井面18に設置した排気ファン6により機器室11から天井チャンバ14へ流れ、レタンチャンバ12へ戻る。
【0028】
このように、ラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11aと、ラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11bとを垂れ壁30で区分することにより、ほぼ機器により温められたラック通過後空気Ahのみを空調機1へ戻すことが可能となるので、空調機1の効率を向上させることが可能となる。
【0029】
次に、第2実施形態の空調システムASを説明する。図5は第2実施形態である空調システムの概念を表す平面図、図6は図1のC−C断面からラック側を見た図、図7は図5のD−D断面図を示す。
【0030】
第2実施形態の空調システムASの構造を説明する。ラックLが設置される機器室11は、壁面16を隔てて、空調機1が設置されているレタンチャンバ12が形成されると共に、二重床構造となっており、床面17の下は床下チャンバ13が形成されている。レタンチャンバ12と床下チャンバ13との間には第1開口部21が設けられている。機器室11と床下チャンバ13との間の床面17には、床面開口部22が設けられており、床面開口部22には、吹出口4が設置されている。
【0031】
吹出口4は、図4に示すように、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持されており、また、開閉自在なダンパ5を有し、床下チャンバ13から機器室11へ、量を調整しながら、ラック通過前空気Acを通過させている。
【0032】
吹出口4の設置されていない床面17の下方には、床スラブSf上に設けた支柱Mに支持された強電用ケーブルラック26が形成されている。強電用ケーブルラック26の設置されたラック上方床面17aは、開閉自在に形成され、メンテナンスが容易にできるようになっている。
【0033】
また、天井スラブScからは、弱電用ケーブルラック27が吊されている。
【0034】
機器室11には、床面17に通信・情報処理機器を搭載したラックLの列が設置され、本実施形態ではL1〜L4の4列が設置されている。ラックLは、サーバ等の機器を多段に積層し、前面又は後面に保守点検用の開口を有しており、ラック通過前空気Acが前面から入り、ラック通過後空気Ahが後面から出るようになっている。ラック列は1列ごとにラックLの前面又は後面同士が向かい合うように並べられており、本実施形態では、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間、及び、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側がラックLの前面となり、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間、及び、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間がラックLの後面となっている。
【0035】
第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側の床面には吹出口41が形成され、同様に、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間の床面17には吹出口42,43が形成され、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側には吹出口44が形成されており、第1ラック列L1に対して第2ラック列L2の反対側には、ラックL内の機器を冷却するためのラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11a1、第2ラック列L2と第3ラック列L3との間にはクールコリドー11a23、第4ラック列L4に対して第3ラック列L3の反対側にはクールコリドー11a4が形成されている。
【0036】
また、第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、ラックL内の機器を冷却した後に温まったラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11b12、第3ラック列L3と第4ラック列L4との間にはホットコリドー11b34が形成されている。
【0037】
なお、第2実施形態ではラック列L1〜L4を4列設置したが、ラック列は4列に限らず、何列設置してもよい。その際、吹出口4を設置したクールコリドー11aと、排気ファン6を設置したホットコリドー11bとは1つおきにすることが好ましい。
【0038】
第2実施形態では、図8に示すように、一部のラックL間にアクリル等で形成された区分け手段としてのダクト40が設置される。ダクト40は、断面コの字又はU字型に形成され、ホットコリドー11bを挟んだ隣接するラックLの天板部Lcに横揺れ防止用アングル50でゆるく固定され、ホットコリドー11bを覆うようにコの字又はU字型の開口部分を下に向けて設置されている。ラックLの無い部分は、ラックLの天板部Lcの高さまで、ダクト40を設置している。
【0039】
図5に示すように、ダクト40の壁面16側は、ホットコリドー11bの幅から斜め側方に拡張する拡張部40aを有する。拡張部40aの端部は壁面16に設置されている。ダクト40の壁面16と反対側は、ラック列端部Lbとホットコリドー11bを挟んで隣接するラック列端部Lbに沿ってホットコリドー11bを囲むように延出するラック列ダクト端部40bを有する。また、上方には、ダクト天井部40cを有する。
【0040】
第1ラック列L1と第2ラック列L2との間には、第1第2ラック列ダクト4012が設置され、第1第2ラック列ダクト4012は、壁面16側に、ホットコリドー11b12の幅から斜め側方に拡張する第1ラック列ダクト第1端部401aと第2ラック列ダクト第1端部402aを有する。第1ラック列ダクト第1端部401aと第2ラック列ダクト第1端部402aは壁面16に設置されている。また、第1第2ラック列ダクト4012は、壁面16と反対側に、第1ラック列第2端部L1bと第2ラック列第2端部L2bに沿ってホットコリドー11b12を囲むように延出する第1第2ラック列ダクト第2端部4012bを有する。また、上方には、第1第2ラック列ダクト天井部4012cを有する。
【0041】
第3ラック列L3と第4ラック列L4との間には、第3第4ラック列ダクト4034が設置され、第3第4ラック列ダクト4034は、壁面16側に、ホットコリドー11b34の幅から斜め側方に拡張する第3ラック列ダクト第1端部403aと第4ラック列ダクト第1端部404aを有する。第3ラック列ダクト第1端部403aと第4ラック列ダクト第1端部404aは壁面16に設置されている。また、第3第4ラック列ダクト4034は、壁面16と反対側に、第3ラック列第2端部L3bと第4ラック列第2端部L4bに沿ってホットコリドー11b34を囲むように延出する第3第4ラック列ダクト第2端部4034bを有する。また、上方には、第3第4ラック列ダクト天井部4034cを有する。
【0042】
なお、ダクト40には、以下の様な構成が考えられる。なお、クールコリドー11aを覆うように設置する際、ダクト40は、壁面16側に拡張部40aを設ける必要はなく、ラック列ダクト端部40bのように、壁面16側もラック列端部Laに沿って、端部を形成してもよい。
(1)図5に示すように、ラックLの天板部Lcを含めずにホットコリドー11bを覆うように、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置され、壁面16側に拡張部40aを有するダクト40。
(2)ホットコリドー11b及びラックLの天板部Lcを覆うように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置され、壁面16側に拡張部40aを有するダクト40。
(3)ラックLの天板部Lcを含めずにクールコリドー11aを覆うように、ラックLの天板部Lcのクールコリドー11a側に設置されるダクト40。
(4)クールコリドー11a及びラックLの天板部Lcを覆うように、ラックLの天板部Lcのホットコリドー11b側に設置されるダクト40。
【0043】
次に、本実施形態の空調システムASの空気の流れを説明する。まず、機器室11と壁面16を隔てたレタンチャンバ12に設置した空調機1から、新鮮なラック通過前空気Acを排出する。排出されたラック通過前空気Acは第1開口部21を通過し、機器室11の床面17の下部に設けた床下チャンバ13へ供給される。床下チャンバ13から機器室11へは、ダンパ5により流量を調整しながら吹出口4からラック通過前空気Acを通過させている。吹出口4を通過したラック通過前空気Acは、機器室11のクールコリドー11aへ吹き出す。その後、ラック通過前空気Acは通信・情報処理機器を搭載したラックLを通過し、機器を冷却した後にラック通過後空気Ahとなり、ホットコリドー11bへ流れる。次に、ラック通過後空気Ahはダクト40内を通過し、機器室11からレタンチャンバ12へ戻る。
【0044】
このように、ラック通過前空気Acが通過するクールコリドー11aと、ラック通過後空気Ahが通過するホットコリドー11bとをダクト40で区分することにより、機器により温められたラック通過後空気Ahのみを空調機1へ戻すことが可能となるので、空調機1の効率を向上させることが可能となる。
【0045】
なお、このような構造を特許文献1に示した従来技術と組み合わせることにより、省エネルギ制御をより効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】第1実施形態である空調システムの概念を表す平面図である。
【図2】図1のA−A断面からラック側を見た図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】ダンパを示す図である。
【図5】第2実施形態である空調システムの概念を表す平面図である。
【図6】図5のC−C断面からラック側を見た図である。
【図7】図5のD−D断面図である。
【図8】ダクトの拡大図である。
【符号の説明】
【0047】
1…空調機、4…吹出口、5…ダンパ、6…排気ファン(排気手段)、10…室、11…機器室、11a…クールコリドー、11b…ホットコリドー、12…レタンチャンバ、13…床下チャンバ、14…天井チャンバ、16…壁面、17…床面、18…天井面、21…第1開口部、22…床面開口部、23…天井面開口部、30…垂れ壁(区分け手段)、40…ダクト(区分け手段)、AS…空調システム、Ac…ラック通過前空気、Ah…ラック通過後空気、L…ラック、L1〜L4…ラック列
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を上下に搭載したラックが整列したラック列を複数並べて設置した機器室等を空調機により空調する空調システムにおいて、
空調機により送風されるラック通過前空気を有する前記機器室内の第1エリアと、
前記ラック通過前空気が前記ラックを通過し温められたラック通過後空気を有する前記機器室内の第2エリアと、
前記第1エリアと前記第2エリアとを区分けする区分け手段と、
を備える
ことを特徴とする空調システム。
【請求項2】
前記機器室は、天井を有し、
前記区分け手段は、前記天井から前記ラックに設置される垂れ壁からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
【請求項3】
前記第1エリア又は前記第2エリアの少なくとも1つは、隣接する前記ラックの間に形成され、
前記区分け手段は、前記第1エリア又は前記第2エリアの上方を覆うように設けられたダクトからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
【請求項1】
機器を上下に搭載したラックが整列したラック列を複数並べて設置した機器室等を空調機により空調する空調システムにおいて、
空調機により送風されるラック通過前空気を有する前記機器室内の第1エリアと、
前記ラック通過前空気が前記ラックを通過し温められたラック通過後空気を有する前記機器室内の第2エリアと、
前記第1エリアと前記第2エリアとを区分けする区分け手段と、
を備える
ことを特徴とする空調システム。
【請求項2】
前記機器室は、天井を有し、
前記区分け手段は、前記天井から前記ラックに設置される垂れ壁からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
【請求項3】
前記第1エリア又は前記第2エリアの少なくとも1つは、隣接する前記ラックの間に形成され、
前記区分け手段は、前記第1エリア又は前記第2エリアの上方を覆うように設けられたダクトからなる
ことを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−38480(P2010−38480A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203718(P2008−203718)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
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