説明

立体パノラマ画像の撮像と表示を行うシステムと方法

【課題】立体パノラマ画像セットを作成、表示する改良された新しいシステムと方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1基の立体データ記録送信装置(11A〜11N)と、少なくとも1基の利用装置(12A〜12N)と、分配チャネル(13)とを備える。前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置は、画像を記録し、これから、1組の立体パノラマ画像セットを作成することができる。前記利用装置は、前記立体画像セットを視たり、プリントしたり、他の方法で利用したりするために設けられる。前記分配チャネルは、立体データ記録送信装置と利用装置との間に情報を送信するのを可能とする。情報には、前記立体データで記録された画像、あるいは立体画像セット自体が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、画像を記録、作成する分野に関し、特に、パノラマ画像を立体的に作成、表示、印刷することに関する。本発明は、特に、立体パノラマ画像セットを作成、表示するシステムと方法を提供する。この立体パノラマ画像セットは、シーンの各画像を少なくとも2枚含み、各画像は相異なる視野方向を有し、視る人が各々左目と右目で同時に視ると、視る人にはシーンが立体画像に見えるものである。
【背景技術】
【0002】
シュムエル・ペレッグ(Shmuel Peleg)らの名前の1999年9月16日付け米国特許出願第09/396,248号、名称「パノラマ画像と動画を作成し、ディスプレイするシステムと方法(System and Method for Generating and Displaying Panoramic Images and Movies)」(以下、「ペレッグ特許出願I」と称する)は、本出願人の出願になるものであるが、これを参考文献として本明細書に引用する。
【0003】
シュムエル・ペレッグ(Shmuel Peleg)らの名前の2000年11月29日付け米国特許出願第09/726,198号、名称「立体パノラマ画像ペアに有用なパノラマ画像を記録する立体パノラマカメラ配置(Stereo Panoramic Camera Arrangements For Recording Panoramic Images Useful In A Stereo Panoramic Image Pair)」(以下、「ペレッグ特許出願II」と称する)は、本出願人の出願になるものであるが、これを参考文献として本明細書に引用する。
【0004】
シュムエル・ペレッグ(Shmuel Peleg)らの名前の2001年2月24日付け米国特許出願第09/792,638号、名称「立体パノラマ画像ペアにおけるディスプレイの調整を容易にするシステムと方法(System And Method For Facilitating The Adjustment Of Disparity In A Stereo Panoramic Image Pair)」(以下、「ペレッグ特許出願III」と称する)は、本出願人の出願になるものであるが、これを参考文献として本明細書に引用する。
【0005】
パノラマ画像とは、最大360°の超広角度視野を有するシーン画像である。パノラマ画像は広角レンズやミラーなどを用いて記録され、広角度視野を提供することができるものである。広角度視野を有するパノラマ画像は、例えば、ある特定のポイント周りで複数の画像を記録し、従来のモザイク処理技法を用い、単一のモザイク画像を作成することによって行うことができる。パノラマ画像は、また、従来のコンピュータグラフィック技法を用いて模擬されたシーンからも作成できる。立体パノラマ画像も、また、当業者に既知の多岐にわたる技法を用いて多くの画像から作成することができる。技法の一つで、1998年開催のディー・エイ・アール・ピー・エイ画像理解ワークショップ(DARPA Image Understanding Workshop」で発表されたジョシュア・グルックマン(Joshua Gluckman)らの論文「リアルタイム多方向およびパノラマステレオ(Real-Time Omnidirectional And Panoramic Stereo)」に記載の方法では、共通軸に沿って垂直方向に配置された、2台の多方向カメラを用いて、周囲のシーンのパノラマ画像を記録する。カメラが離れて配置されているので、これら2台のカメラで記録された画像のペアは、組み合わせて考慮されると、カメラの周囲のシーンにある被写体に関する奥行き情報を与える。しかし、カメラ配置が垂直方向なので、上記のように記録された画像は、人が立体パノラマとして視覚するには不適切である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、立体パノラマ画像セットを作成、表示する改良された新しいシステムと方法を提供する。この立体パノラマ画像セットは、シーンの各パノラマ画像を少なくとも2枚含み、各画像は相異なる視野方向を有し、視る人が各々左目と右目で同時に視ると、視る人にはシーンが立体画像に見えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
簡単に要約すると、本発明は、立体画像セットを含む画像を作成、使用するのに用いられる画像を記録する配置システムを提供する。この配置システムは、少なくとも1基の立体データ記録送信装置(立体データソース; stereo data source)と少なくとも1基の利用装置と分配チャネルとを備える。前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置は、立体画像セットを作成できる画像を記録する。前記利用装置は、立体画像セットを用いて視たり、印刷したりなどを可能とするために設けられる。前記分配チャネルは、立体データ記録送信装置と利用装置との間の情報送信を可能とするものであり、前記情報には、立体データ記録送信装置によって記録された画像、または得られた立体画像セット自体が含まれる。立体画像セットが複数のモザイク画像から構成される場合は、これらモザイク画像は、前記の立体データ記録送信装置、画像利用装置、および/または分配チャネルを用いて作成することができる。
【0008】
多種多様の構成の立体データ記録送信装置、例えば、固定および可動のミラー、プリズム、レンズなどが多数開示されるが、これらは本発明の立体画像作成システムにおける立体データ記録送信装置に用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に基づいて構成された、立体パノラマ画像を記録、作成、表示する立体パノラマ画像作成システムの概略図である。
【図2】図1に示される立体パノラマ画像作成システムに関して用いられる立体データ記録送信装置の外観平面の概略図である。
【図3】図2に示される立体データ記録送信装置の機能ブロック図である。
【図4】図3に示される表示装置の一例の機能ブロック図である。
【図5】立体パノラマ画像セット作成に関して図1に示される立体パノラマ画像作成システムで行われるオペレーションを理解するのに有用な図である。
【図6】レンチキュラープリントを作成し、表示するシステム構成を理解するのに有用な図である。
【図7】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図8】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図9】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図10】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図11】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図12】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図13】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【図14】図2と図3に関して記載の立体データ記録送信装置に関連して用いることができる画像記録部の例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、特許請求の範囲に記載されるとおりである。本発明の内容および更なる利点は、添付の図面に関して行われる以下の説明を参照すれば、より良く理解することができる。
【0011】
図1は、本発明に基づいて構成された、立体パノラマ画像を記録、作成、表示するための立体パノラマ画像作成システム10の概略を示す。図1を参照すると、立体パノラマ画像作成システム10は、1基または複数基の立体データ記録送信装置11A〜11N(一般に参照数字11nで識別)と1基または複数基の表示装置12A〜12N(一般に参照数字11mで識別)とを備える。一般に、各立体データ記録送信装置11nは、画像を記録し、これからパノラマ画像の1セットを含む少なくとも1組みの立体パノラマ画像セットを作成する。各立体データ記録送信装置11nは、また、作成した立体パノラマ画像セット各々を、分配チャネル13経由で、1基または複数基の表示装置12mに送信し、表示したり、レンチキュラープリント(lenticular print;微小凸レンズフィルムによる立体印刷)を行ったり、あるいは当業者には明白の他の処置をする。
【0012】
立体データ記録送信装置11nの一例は、図2と図3とに関して以下に記載される。一般に、立体データ記録送信装置11nは、画像記録部と、画像処理部と、通信部とを備える。画像記録部は、立体パノラマ画像セットの作成に使用される1個または複数個の画像を記録する。この画像記録部は、ペレッグ特許出願Iまたはペレッグ特許出願IIに記載のものと同様なものでよい。画像記録部がペレッグ特許出願Iに記載のものと、あるいはペレッグ特許出願IIに記載のものと、同様であって、画像記録部を回転および/または移動することによって、パノラマ画像の作成に使用される画像を記録できる場合は、少なくともこの画像記録部は、回転中心を含む軸の周りに回転されるとき、あるパスに沿って移動されるとき、あるいは回転と移動の組み合わせで動かされるとき、一連の画像を記録する。画像記録部は、回転および/または移動されるとき、一連の画像を記録し、これらの画像から、前記画像処理部が、ペレッグ特許出願Iに記載のように、または以下に図5に関して記載のように、立体パノラマ画像セットを含む少なくとも1組のパノラマ画像を作成する。一般に、立体パノラマ画像セットの作成では、前記画像記録部が一連の画像を記録する。立体パノラマ画像セットに含まれる各パノラマ画像を取得するには、前記画像処理部が、一連の画像から得られた画像細片を一緒にモザイク処理することによって、前記パノラマ画像を作成する。各画像から得られた細片は、ペレッグ特許出願Iに記載のように、すべて各画像の中心から等距離だけ離れているものでもよく、あるいはペレッグ特許出願IIIに記載のように、画像中心から相異なる距離に離れているものでもよい。別法としては、上記のように、前記パノラマ画像の作成は、図5に関して以下に記載のように行うことができる。
【0013】
別法としては、前記画像記録部は、ペレッグ特許出願IIに記載のものと同様なものでよい。ペレッグ特許出願IIに記載の画像記録部の幾つかでは、各画像処理部を回転および/または移動することによって、一連の画像を記録し、これらの画像から得た細片を一緒にモザイク処理し、立体パノラマ画像セットを構成する1組のパノラマ画像を作成することができる。他方、ペレッグ特許出願IIに記載されている画像記録部の他の幾つかでは、各画像記録部として、ステレオ(omni;オムニ)カメラを含む配置でよい。このタイプのものを用いると、直接的にパノラマ画像を記録し、モザイク処理を行わずに立体パノラマ画像セットを得ることができる。
【0014】
前記通信部は、前記立体パノラマ画像セットを分配チャネル13に送信して1基または複数基の表示装置12mに分配することができる。一般に、通信部で送信される立体パノラマ画像セットを規定する情報は、デジタル形式であり、通信部としては、二つの装置の間にデジタルデータを送信することを可能とするものならどんなものでもよい。上記二つの装置は同じ個所に置かれたものでも、相異なる個所に置かれたものでもよい。通信部としては、例えば、ワイヤ、ケーブルまたは光ファイバ接続のような直接接続、ワイヤレス接続、デジタル形式で情報を伝えることを可能とする他のもの、またはこれらを組み合わせたものがある。直接接続としては、例えば、直接ネットワーク接続があり、間接接続としては、コンピュータ経由のネットワーク、交換機経由の公衆電話ネットワークなどが挙げられる。ワイヤレス接続としては、例えば、無線接続、セルラー(携帯)電話接続、赤外線接続などが挙げられる。
【0015】
表示装置の例は、図4に関して以下に記載される。一般に、表示装置は、通信部と、画像記憶部と、ディスプレイ、プリンタまたは人が視る画像を作成する他の装置とを備える。表示装置の通信部は、分配チャネル13から送られてくる立体パノラマ画像セットを受信可能とするものである。一般に、通信部で受信される立体パノラマ画像セットを規定する情報は、デジタル形式であり、通信部の例としては、ワイヤ、ケーブルまたは光ファイバ接続のような直接接続、セルラー電話接続のようなワイヤレス接続、またはデジタル形式で情報を伝えることができる他の装置が挙げられる。
【0016】
画像記憶部は、分配チャネル13から表示装置の通信部で受信した立体パノラマ画像セットを含むデジタル情報を記憶しておき、後でこれを表示するためのものである。画像記憶部に記憶可能な情報の量と立体パノラマ画像セットを含む情報の量とに依存するのであるが、画像記憶部は、立体パノラマ画像セットを1組のみ含む情報を記憶する能力のものとすることができるし、または立体パノラマ画像セットを複数組み含む情報を記憶する能力のものとすることもできる。
【0017】
ディスプレイは、備えられる場合は、立体パノラマ画像セットを含む1組または複数組の画像の少なくとも一部を表示する。理解されることであるが、ディスプレイが画像一枚の少なくとも一部を表示する場合は、当画像は、視ると、立体的になっていない。他方、ディスプレイが、例えば、レンチキュラーレンズを用いて、画像二枚の少なくとも一部を表示する場合は、図6に関して以下に記載されるように、当画像は、視ると、立体的になっている。プリンタが備えられている場合は、プリンタは、立体パノラマ画像セットを含む1組または複数組の画像のハードコピーを作成することができるので、図6に関して以下に記載されるように、プリンタはレンチキュラープリントを作成することができる。このレンチキュラープリントは、視る人がレンチキュラーレンズを用いて視ると、前記立体パノラマ画像で示されたシーンの立体画像を得ることができる。
【0018】
理解されることであるが、各立体データ記録送信装置11nと表示装置12mとは双方とも制御部を備え、各オペレータがこれらの制御を行うことができる。例えば、立体データ記録送信装置11nが回転および/または移動しなければならない画像記録部を備える場合、当該画像記録部を回転および/または移動可能とする制御器を備えることができる。更に、立体データ記録送信装置11nは、オペレータが画像記録部を起動し、シーンの画像記録を行えるようにし、画像処理部をしてシーンの立体パノラマ画像セットの作成を行わせ、次いで通信部をして立体パノラマ画像セットを分配チャネル13に送信させ、当該立体パノラマ画像セットを1基または複数基の表示装置に送信することを可能とする制御器を備えることができる。
【0019】
同様に、各表示装置12mは、分配チャネル13から立体パノラマ画像セットを受信し、画像記憶装置に記憶することを可能とする制御器を備えることができる。更に、各表示装置12mは、表示される立体パノラマ画像セットを選択し、ディスプレイモードを選択し、分配チャネル13から立体パノラマ画像セットを受信し、表示すべき立体パノラマ画像セットの一部を選択することを可能とする制御器を備えることができる。表示装置12mは、各ディスプレイモードとして、立体パノラマ画像セットの少なくとも一部は勿論のこと、立体パノラマ画像セットの個々のパノラマ画像の少なくとも一部を選択的に表示でき、ディスプレイモードの選択により、選択された立体パノラマ画像セットの立体画像を1組または複数組表示することができる。更に、表示装置12mは表示すべき立体パノラマ画像セットの各部分を選択することを可能とする制御器を備えることができるし、あるいは表示装置12mに表示すべき立体パノラマ画像セットから得られた個々の画像の一部分が、そのようなディスプレイモードを与える。
【0020】
上記のように、表示装置12mは、立体パノラマ画像セットをレンチキュラーレンズで表示して立体的に見えるようにするディスプレイ装置の代わりに、あるいはそのようなディスプレイ装置に追加して、立体パノラマ画像セットを構成する画像の片方または両方の少なくとも一部のハードコピープリント、または立体パノラマ画像セットの少なくとも一部のハードコピープリントを作成するプリンタまたは同様な装置を備えることができる。このようなハードコピーは、レンチキュラーレンズを通して視ると、立体パノラマが見えるものである。プリンタまたは同様な装置を備える表示装置12mは、そのようなハードコピープリントの作成を可能とする制御器を備えることができる。
【0021】
このようなことを背景として、立体データ記録送信装置11nの一例を、図2と図3に関して記載する。図2は、例示された立体データ記録送信装置11nの外観平面図を示し、図3は、例示された立体データ記録送信装置の機能ブロック図である。一般に、例示された立体データ記録送信装置11nは、例えば、オペレータが手で抱えたり、車に載せたりなどができるポータブル装置であり、立体パノラマ画像セットを作成する一連の画像を記録することができるように回転および/移動することができるポータブル装置である。更に、この装置は、立体パノラマ画像セットを含む情報をセルラー電話通信リンク上に送信する。図2を参照すると、例示された立体データ記録送信装置11nは、ビデオカメラ21を収容し支持するハウジング20と、オペレータ制御パネル22と、ディスプレイ23と、アンテナ24とを備える。ビデオカメラ21は、上記の画像記録部を構成し、オペレータ制御パネル22は、ビデオカメラ21を起動して所定のオペレーションを行わせることができる複数の制御器を備える。これらの制御器は、多くの方法を用いて組み入れることができる。例えば、オペレータが押すと各制御器が起動できるプッシュボタン方式がそうである。
【0022】
オペレータは、オペレータ制御パネル22上の各制御器を起動することによって立体データ記録送信装置11nを作動した後、ビデオカメラ21をある特定の方向に向けることができる。ディスプレイ23は、ビデオカメラ21が記録する画像を表示できる。オペレータは、オペレータ制御パネル22上の制御器を起動することによってビデオカメラ21を作動することができる。オペレータは、画像記録制御器を起動し、立体データ記録送信装置11nを回転/移動するときに、ビデオカメラ21をして立体パノラマ画像セットを作成できる一連の画像を記録させることができる。立体データ記録送信装置11nが一連の画像を記録し終わった後、オペレータが画像記録制御器のボタンを離すと、その時点でビデオカメラ21は画像の記録を停止することができる。
【0023】
オペレータは、立体データ記録送信装置11nが一連の画像を記録し終わった後、オペレータ制御パネル22上の他の制御器を起動し、立体データ記録送信装置11nをして立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を作成させることができる。パノラマ画像の少なくとも1枚が作成された後、オペレータはオペレータ制御パネル22上の他の制御器を起動し、立体データ記録送信装置11nをして、作成されたパノラマ画像の少なくとも一部分をディスプレイ23に表示させることができる。この一部分の選択は、オペレータ制御パネル22上の同じまたは他の制御器を用いて行うことができる。同様に、立体パノラマ画像セットの少なくとも二つのパノラマ画像が作成された後、オペレータはオペレータ制御パネル22上の他の制御器を起動し、立体データ記録送信装置11nをして、これら少なくとも2枚のパノラマ画像を立体的に見ることが可能なように表示させることができる。立体データ記録送信装置11nが立体パノラマ画像セットを表示するに際しては、立体視を可能とするに必要な多くの種類の器具のうちどんなものを用いてもよい。このような器具としては、例えば、レンチキュラーレンズ、偏光レンズ付き眼鏡または相異なるカラーレンズ付き眼鏡があり、他の器具も当業者なら分かるものである。立体データ記録送信装置11nは、これらの器具に対応する方法で立体パノラマ画像セットを表示する。
【0024】
更に、立体データ記録送信装置11nは、立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を作成し終わった後、当該画像を分配チャネルに送り、表示装置12mの各装置に分配することができる。上記のように、例示された立体データ記録送信装置11nは、セルラー電話接続を用いて情報を分配チャネル13に送信する。従って、オペレータは、オペレータ制御パネル22上の1個または複数個の他の制御器を起動し、立体データ記録送信装置11nをしてセルラープロバイダ(図示せず)経由でセルラー電話コールを分配チャネル13に行わせることができる。その場合、立体データ記録送信装置11nは、アンテナ24から発信してセルラーリンクに接続することができる。
【0025】
図3は、図2に関して上に記載の立体データ記録送信装置11nの機能ブロック図を示す。図3を参照すると、立体データ記録送信装置11nは、オペレータ制御パネル22は勿論のこと、画像撮像ユニット30と、ローカルメモリユニット31と、処理ユニット32と、1基または複数基のローカルディスプレイ33A,33B,...と、通信ユニット34とを備える。画像撮像ユニット30とローカルメモリユニット31と処理ユニット32とは一緒になって、図2に関して上に記載のビデオカメラ21を形成し、ローカルディスプレイ装置33A,33B,...は、図2に関して上に記載のディスプレイ23を形成する。撮像ユニット30は、例えば、画像センサ、アパーチャ、レンズ、および/またはこれらの同等品を備え、各画像を撮像または取得できるようになっている。画像センサとしては、従来の多くの画像センサ、例えば、CCD(電荷結合デバイス)やフィルムなどの中のどんなものを用いてもよい。
【0026】
一般に、オペレータが、オペレータ制御パネル22上の各制御器を起動することによって立体データ記録送信装置11nを作動した後、処理ユニット32は、撮像ユニット30、特に画像センサを制御して、画像の受信を始め、これをローカルディスプレイ、例えば、ローカルディスプレイ33Aに送信し、オペレータに表示する。オペレータがオペレータ制御パネル22上の画像記録制御器を起動すると、処理ユニット32は、画像センサが撮像した画像をローカルディスプレイ33Aに送信するのに加えて、該画像をローカルメモリユニット31に送り、これを記憶させる。更に、オペレータがオペレータ制御パネル22上の立体パノラマ画像セット作成制御器を起動すると、処理ユニット32は、立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を作成し、これをローカルディスプレイ33A,33B,...に表示することができる。
【0027】
更に、オペレータがオペレータ制御パネル22上の立体パノラマ画像セット送信制御器を起動すると、処理ユニット32は、立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を、通信ユニット34経由で、分配チャネル13に送信することができる。そのオペレーションでは、上記のように、立体データ記録送信装置11nがセルラー電話リンクを用いて立体パノラマ画像セットを分配チャネル13に送信することができるので、処理ユニット32は、分配チャネル13にセルラー電話をコールし始め、分配チャネル13が応答した後、分配チャネル13と連係して、立体パノラマ画像セットを分配チャネル13に送信することが可能となる。処理ユニット32は、セルラー電話をコールし始めるに際して既定の電話番号を用いることもできるし、あるいはオペレータ制御パネル22経由でオペレータが与えた電話番号を用いることもできる。従って、オペレータ制御パネル22は、オペレータが電話番号を与えるのに用いられる数字入力キーボードを備えることができる。理解されることであるが、処理ユニット32は、立体パノラマ画像セットを含む情報を送信する前に、複数のエンコードまたは圧縮アルゴリズムを用いて情報をエンコードすることもできる。このようなアルゴリズムとしては、例えば、周知のJPEGまたはGIFアルゴリズムがあり、これらを用いると、情報送信に必要な時間の削減が可能となる。
【0028】
上記のように、表示装置は、立体データ記録送信装置11nが作成した立体パノラマ画像セット各々を含むパノラマ画像を選択的に受信して、これをオペレータに表示する。図4は、本発明に基づいて構成された表示装置12mの一例の機能ブロック図を示す。図4を参照すると、例示された表示装置12mは、レシーバ40と、デコーダ41と、ディスプレイユニット42と、方向制御ユニット43とを備える。レシーバ40は、分配チャネル13から送信された立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を規定する情報を受信するのに設けられる。レシーバ40は、デコーダ41にデコード用の情報を提供する。デコーダ41がデジタル情報をデコードした後、デコーダ41はそれをディスプレイユニット42に提供し、オペレータに表示することができる。ディスプレイユニット42は、視る人に画像を表示するディスプレイ自体を備えると同時に、1組または複数組の立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を記憶するに十分なメモリを備えることができる。ディスプレイユニット42が複数組の立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を記憶するに十分なメモリを備えている場合は、表示装置12mは、オペレータが立体パノラマ画像セットを表示用に選択可能とする制御器も備えることができる。ディスプレイユニット42が立体パノラマ画像セット全体を一度に表示出来ない場合は、方向制御ユニット43を用いることによって、視る人は、表示されるべき立体パノラマセットの一部分を選択可能である。
【0029】
ディスプレイユニット42は、立体パノラマ画像セットを立体的に表示するのが好ましい。その場合、ディスプレイユニット40は、立体パノラマ画像セットの各画像を左右別々のディスプレイに表示することができる。この場合、左右別々に表示された画像は、視る人のそれぞれ対応する目で視ることができる。双眼装置を設けることによって、各一眼部分には、視る人の各一眼に対応する各画像、またはその一部を表示するようにすることができる。別には、ディスプレイユニット42がパノラマ画像を表示するに際し、立体視が可能となるように用いられる多くの種類の器具を用いると、画像は立体的に見える。このような器具としては、例えば、レンチキュラーレンズ、偏光レンズ付き眼鏡または相異なるカラーレンズ付き眼鏡があり、他の器具も当業者なら分かるものである。
【0030】
上記のように、ペレッグ特許出願IとIIに関して記載のように、立体パノラマ画像セットを含む2組のパノラマ画像を、立体データ記録送信装置11nで記録された一連の画像各々から切り取られた画像細片を2枚用いて作成することができる。別法として、複数のパノラマ画像を含む立体パノラマ画像セットを作成することができ、この場合、当該パノラマ画像を1組として視ると、立体画像が得られる。このことは、図5に関して記載されている。図5を参照すると、図5は、一連の順列である画像50(1),50(2),...,50(3)(一般に参照数字50(i)で識別)を示すが、これらの画像は、立体データ記録送信装置11nが移動および/または回転されるに連れて、立体データ記録送信装置11nによって記録されるものである。立体パノラマ画像セットを含む複数のパノラマ画像51a,51b,...は、各画像50(i)から切り取られる各細片a1,a2,...a3、b1,b2,...b3,...を用いて作成される。画像51aに用いられる細片a1,a2,...a3はすべて各画像50(i)の中心から同じ距離だけ水平方向に離れているものであり、画像51bに用いられる細片b1,b2,...b3はすべて各画像50(i)の中心から同じ距離だけ垂直方向に離れているものであり、等々ということである。理解されることであるが、画像51(i)をペアで視ると、立体的奥行き感が得られる。何故ならば、これらの画像は、実質的に相異なる視線方向からのものだからである。
【0031】
更に上記のように、ディスプレイ23,33A,33B(立体データ記録送信装置11n)とディスプレイ42(表示装置12m)とは、レンチキュラーレンズを用いて立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を表示できるが、これらのパノラマ画像は立体画像に見え得る。これは、図6に関連して説明される。図6を参照すると、レンチキュラーレンズ61は、平坦な背表面と曲面状の前表面とを備える。立体パノラマ画像セットから得られたパノラマ画像は、レンチキュラーレンズの平坦背表面に、セグメントの形で、投射され、視る人は、前表面に向かって見ることによって立体画像を視る。図6に例示されているレンチキュラーレンズ61には、3個のレンズセグメント61(1)〜61(3)(一般に参照数字61(s)で識別)が図示されており、当該セグメント各々には、曲面状の前表面が付与されている。各レンズセグメント61(s)には、参照数字62(s)(A),62(s)(B),62(s)(C)(一般には参照数字62(s)(p)で識別)で識別されるパノラマ画像各々の各セグメントがプリントされている。ここで、インデックス「p」は各パノラマ画像を示す。図6に示されているように、ある特定の方向からレンチキュラーレンズを通してみると、視る人は、3個の画像63(A),63(B)、63(C)(一般には参照数字63(p)で識別)の内の1個を選択的に視ることができる。従って、例えば、視る人が右側から(図6で示されるときは、下から)レンチキュラーレンズ61を視ると、セグメント62(s)(C)を含む画像を視ることができる。他方、視る人が左側から(図6で示されるときは、上から)レンチキュラーレンズ61を視ると、セグメント62(s)(A)を含む画像を視ることができる。最後に、視る人が直接正面からンチキュラーレンズ61を視ると、セグメント62(s)(B)を含む画像を視ることができる。もし、例えば、視る人がレンチキュラーレンズ61を視るに当たって、左目が右側からレンズを視て、かつ右目が左側からレンズを視るとすれば、しかも、セグメント62(s)(A)に用いられるパノラマ画像が立体パノラマ画像セットの左側のパノラマ画像であり、セグメント62(s)(C)に用いられるパノラマ画像が同じ立体パノラマ画像セットの右側のパノラマ画像であるとすれば、視る人は画像を立体的に視ることになる。
【0032】
上記のように、画像記録部は、例示された立体データ記録送信装置11nのビデオカメラ21を備えるものであるが、ペレッグ特許出願IまたはIIに記載のものと同様なものでよい。これらの特許出願書に記載されているように、立体パノラマ画像セットを含むパノラマ画像を作成するのに用いられるべき画像を記録する前記カメラを回転するとき、カメラの回転中心は、カメラの投影中心の後になるようにし、各画像から得られた細片が相異なる視線方向から来るものとすることによって、立体パノラマ画像セットに必要な各パノラマ画像を作成できるようにするのが好ましい。しかし、理解されることであるが、立体データ記録送信装置11nに用いられる画像記録部は、多くの他の形式の内のどんなものを用いてもよい。これらの形式の幾つかは、図7〜図14に概略示される。これらの図が示し得るのは、有効投影中心がカメラの前にあるものである。それらの場合、有効投影中心がカメラの前にあるので、カメラの回転中心はカメラと交差することができる。図7〜図9は、固定ミラー、または回転ミラー、またはミラーセグメントを用いる画像記録部100,110,120を示し、図10〜図12は、固定プリズム、または回転プリズム、またはプリズムセグメントをそれぞれ用いる画像記録部130,140,150を示し、図13は、レンズを用いる画像記録部160を示し、図14は、複数のカメラをリニアに配列したものを用いる画像記録部170を示す。各画像記録部100,110,120,130,140,150,160は各1台のカメラ101,111,121,131,141,151,161を備える。この各1台のカメラは、スチルカメラまたはビデオカメラのいずれでもよい。画像記録部170は複数台数のカメラを利用するが、これらのカメラもスチルカメラまたはビデオカメラのいずれでもよい。
【0033】
次に図7を参照する。同図は、カメラ101とミラー102とを備える画像記録部100を概略示す。ミラー102は、カメラ軸103に対してある固定角で配置されている。この角度の選択は、0°〜90°の間の範囲で、光線104A〜104Cをカメラの撮像センサ105の方に反射できるように行われる。図7に示されているように、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線104A,104B,104C(一般に参照数字104で識別)をミラー102で反射し、それぞれ、領域106A,106B、106Cに導き、シーンの画像を記録できるようにしている。図7に示されるように、光線104A,104B、104Cは、各々視野方向を示す。上記の各領域を含む画像細片を用いることによって、上記のように立体パノラマ画像セット用の各画像を作成することができる。図7に示されるように、ミラー102は、光線104の見掛け投影中心を、カメラ101の光学系107のO点から、カメラ101のずっと前で、かつミラー102の後部のO’点まで移動させる役目を果たす。こうすることにより、カメラ101を通る回転中心であって、カメラの投影中心Oをも通る回転中心の周りにカメラ101を回転することが可能となる。
【0034】
図8を参照する。同図は、カメラ111とミラー112とを備える画像記録部110を概略示す。ミラー112は、カメラ軸113に関して複数の配置角を成すように配置されている。これらの角度の選択は、0°〜90°の間の範囲で、光線114Aと114Bをカメラの撮像センサ115の中心の方に反射できるように行われる。図8に示されるように、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線114Aと114Bと(一般に参照数字114で識別)をミラー112で反射し、画像センサ115の中心の方に向けて同領域に導くようにしている。画像116A,116B,...は、配置角各々に対応した位置に記録される。図8に示されるように、光線114Aと114Bとは、各視野方向を示す。カメラ111は、ミラー112が配置されている配置角各々に対応する各画像を記録し、シーンの各画像の記録を行うことができる。上記の各領域を含む画像細片を用いることによって、上記のように立体パノラマ画像セット用の各画像を作成することができる。図8に示されるように、ミラー112は、光線114の見掛け投影中心を、カメラ111の光学系117のO点から、ミラー112の回転中心に一致するO’点まで移動させる役目を果たす。カメラ101の場合と同じように、こうすることにより、カメラ111を通る回転中心であって、しかもカメラの投影中心Oをも通ることができる回転中心の周りにカメラ111を回転することが可能となる。
【0035】
図9を参照する。同図は、カメラ121と各ミラーセグメント122A,122Bとを備える画像記録部120を概略示す。各ミラーセグメント122A,122Bは、カメラ軸123に対して互いに向かい合って配置され、カメラ軸に関して互いに補角となる固定角で配置されている。この角度の選択は、0°〜90°の間の範囲で、光線124Aと124Bをカメラの撮像センサ125の方に反射できるように行われる。図9に示されるように、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線124Aと124Bと(一般に参照数字124で識別)をミラーセグメント122A,122Bで反射し、領域126Aと126Bとに導き、シーンの画像を記録できるようにしている。もし、器械配置120に関してはそうなのであるが、ミラーセグメント122Aと122Bとの間にギャップがあれば、ギャップを通る光線124Bは、領域126Aと126Cとの間の領域126Bに導かれる。図9に示されるように、光線124A,124B,124Cは、各視野方向を示す。上記の各領域を含む画像細片を用いることによって、上記のように立体パノラマ画像セット用の各画像を作成することができる。図9に示されるように、ミラー122Aと122Bとは連係して、光線124の見掛け投影中心を、カメラ121の光学系127のO点から、カメラ121の前で、かつミラー122Aと122Bとの間のO’点まで移動させる役目を果たす。こうすることにより、カメラ121を通る回転中心であって、しかもカメラの投影中心Oをも通ることができる回転中心の周りにカメラ121を回転することが可能となる。
【0036】
図10と図12は、図7と図9に関して上に記載の各画像記録器械100、120と同様な画像記録器械130、150を概略示す。だだし、違いは、ミラーを用いる代わりに、各画像記録部130、150が、各々プリズム132(図10の場合)、またはプリズムセグメント152(図12の場合)を備えていることである。プリズム132と、プリズムセグメント152A,152Cとはカメラ軸134,154に関して固定角度で配置されている。画像記録部100の場合のように、画像記録部130では、シーン(図示せず)から画像記録器械の方向に導かれる光線134A,134B,134C(一般に参照数字134で識別)をプリズム132で屈折し、それぞれ、領域136A,136B,136Cに導き、シーンの画像を記録できるようにし、上記の各領域を含む画像細片を用いて、上記のように、立体パノラマ画像セット用の各画像を作成することができる。同様に、画像記録部120の場合のように、画像記録部150では、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線154A,154B,154C(一般に参照数字154で識別)をプリズムセグメント152A,152Cで屈折し、それぞれ、領域156Aと156Cとに導き、シーンの画像を記録できるようにしている。もし、配置150に関してはそうなのであるが、プリズムセグメント152Aと152Cとの間にギャップがあれば、ギャップを通る光線154Bは、領域156Aと156Cとの間の領域156Bに導かれる。図10,12に示されるように、光線134A,134B,134C(図10)と光線154A,154B,154C(図12)は、各視野方向を示す。プリズム132およびプリズムセグメント152は、光線134,154の見掛け投影中心を、カメラ131,151の光学系137,157のO点から、各カメラの投影中心に一致するO’点まで移動させる役目を果たす。カメラ101,121の場合と同じように、こうすることにより、カメラ131,151を通る回転中心であって、しかもカメラの投影中心Oをも通ることができる回転中心の周りにカメラ131、151を回転することが可能となる。
【0037】
図11は、図8に関して上に記載の各画像記録部110と同様な画像記録部140を概略示す。だだし、違いは、ミラーを用いる代わりに、画像記録部140はプリズム142を備えていることである。プリズム142はカメラ軸144に関して各々複数の角度で配置されている。画像記録部110の場合のように、画像記録部140では、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線144A,144B,...(一般に参照数字144で識別)をプリズム142で屈折し、画像センサ145の中心方向の領域に導いている。カメラ141は、プリズム142が配置された角度の位置に対する各画像を記録し、シーンの各画像を記録できるようにしている。図11に示されるように、光線144A,144B,...は、各視野方向を示す。プリズム142は、光線144の見掛け投影中心を、カメラ141の光学系147のO点から、各カメラの投影中心に一致するO’点まで移動させる役目を果たす。カメラ111の場合と同じように、こうすることにより、カメラ141を通る回転中心であって、しかもカメラの投影中心Oをも通ることができる回転中心の周りにカメラ141を回転することが可能となる。
【0038】
図13は、図8と図12に関して上に記載の各画像記録部120と150と同様な画像記録部160を概略示す。だだし、違いは、ミラーセグメントまたはプリズムセグメントを用いる代わりに、画像記録部160がレンズ162を備えていることである。画像記録部100の場合のように、画像記録部160では、シーン(図示せず)から画像記録部の方向に導かれる光線164A,164B,164C(一般に参照数字164で識別)をレンズ162で屈折し、それぞれ、領域166A,166B,166Cに導き、シーンの画像を記録できるようにし、これら各領域を含む画像細片を用いて、上記のように立体パノラマ画像セット用の各画像を作成することができる。図13に示されるように、光線164A,164B,164Cは、各視野方向を示す。レンズ162は、光線164の見掛け投影中心を、カメラ161の光学系167のO点から、カメラ161の回転中心に一致するO’点まで移動させる役目を果たす。カメラ121、151の場合と同じように、こうすることにより、カメラ161を通る回転中心であって、しかもカメラの投影中心Oをも通ることができる回転中心の周りにカメラ161を回転することが可能となる。
【0039】
理解されることであるが、図7〜図13に関して上に記載の画像記録部の各々は、画像記録部が1個のカメラを用いてシーンの画像を記録するに当たって、画像の相異なる部分が相異なる視野方向からのものであるようにし、立体パノラマ画像セット用の各パノラマ画像を作成し、立体パノラマ画像セットを同時に視ると、シーンの画像を立体的に視ることができるようにする。図14は、複数個のカメラ171A,...,171K(一般に参照数字171kで識別)をプラットフォーム172にリニアに取り付けたものを利用する装置170を示す。理解されることであるが、この装置170をある特定の方向に向けて、カメラ170kで各画像を記録できるようにするとき、カメラ171kで記録された画像では、各カメラで記録された「K」番目の各画像の細片は、視る方向が相異なるものとなる。装置170を回転中心の周りに回転したり、ある距離に沿って移動したりすると、カメラ171kは一連の画像を上記のように記録することが可能となる。立体パノラマ画像セット用の各パノラマ画像を作成する場合、各カメラ171k’,171k’ ’,...各々で記録された一連の画像の各細片は、一緒にモザイク処理して各パノラマ画像を形成することができる。すなわち、例えば、カメラ171k’に対しては、「I」個の画像各々から「S」個の細片S11,S12,...S1S,S21,...SIS(一般に参照数字Sisで識別)が得られ、順次並んだ画像i=1,2,3,...から得た「S番目」の細片S1S,S2S,S3Sを、一緒にモザイク処理して、立体パノラマ画像セットに使用することができる各パノラマ画像を形成することができる。従って、理解されることであるが、装置170を用いれば、「S」×「K」個のパノラマ画像を含む立体パノラマ画像セットを作成することができ、これらは、視たりプリントしたりなどに使用することができる。
【0040】
本発明を用いると、多くの利点が得られる。特に、本発明は、シーンの画像を記録して立体画像を作成するのに用いられる立体データ記録送信装置と、シーンを立体的に見えるように立体画像セットを表示したり、プリントを作成したりなどの表示装置とを含む装置を提供する。
【0041】
理解されることであるが、数多の修正を本明細書に記載の装置に加えることが可能である。例えば、本発明の装置は、パノラマ画像を作成し、表示し、プリントするなどとして記載されたが、当装置は、代わりに、普通の「非パノラマ」画像を作成し、表示し、プリントするなどもできることが理解されよう。
【0042】
更に、立体データ記録送信装置は、立体画像セットを作成するものとして記載されたが、この立体データ記録送信装置は立体パノラマ画像セットを作成することができる材料である一連の画像自体をも記録できることが理解されよう。立体データ記録送信装置は、一連の画像を記録した後、これらの画像を分配チャネル13に送り、1基または複数基の表示装置に分配することができる。分配チャネル13または表示装置はそれ自体、立体パノラマ画像セットを含む画像を作成することができる。その場合、分配チャネルおよび/または1基または複数基の表示装置は立体パノラマ画像セットを作成するコンポーネントを備えることは理解されよう。このような機能は立体データ記録送信装置の一部を構成するものとして既に上に記載済である。
【0043】
更に、立体画像セットの少なくとも一部分の画像を大略同時に視ることを可能とする特定のメカニズムを記載したけれども、他のメカニズムも、代わりに用いることができるし、併用することもできることが理解されよう。例えば、限定されるわけではないが、相異なるカラーのレンズを備えた眼鏡、偏光方向が反対のレンズを備えた眼鏡で、立体画像セットの少なくとも2個の画像を十分に速く表示し、奥行き感も視させることができるようにしたり、あるいは当業者に理解される他のメカニズムを用いることもできる。
【0044】
その上、図7〜図14に関して上記されたカメラは従来のスチルカメラまたはビデオカメラから成るものであると記載されたけれども、画像記録エレメントが各画像面の部分だけに設けられているカメラから成るものでもよいことが理解されよう。細片は、この画像面から得られ、立体画像セットの各画像を作成するのに用いられる。
【0045】
更に、本発明は、立体パノラマ画像セットからの各画像のセグメントがレンチキュラーレンズを通して表示した上で見せられるものとして記載されたが、その代わりに、レンチキュラーレンズを通してプリントした上で見せられたり、レンチキュラーレンズの背面の上に直接プリントされたり、あるいは当業者に明らかな他の配置の仕方で行われたりすることも、当業者には明白であることが理解されよう。例えば、画像がレンチキュラーレンズの背面上にプリントされる場合、レンチキュラー前方向曲面の形成が行われるのは、画像プリントを行う前にでも、最中にでも、またはその後にでもよいことが、理解されよう。
【0046】
その上、図5に関連する上記では、立体パノラマ画像セットの各パノラマ画像の細片は、順次に並ぶ画像において水平方向距離が同じな画像からのものであると示されているが、ペレッグ特許出願IIIに記載のように水平方向距離が相異なっているものからでもよいことが理解されよう。これは、立体的奥行き感の採り入れが所望の場合に不斉パリティの調整を行うのに関連して有用であると思われる。
【0047】
理解されることであるが、本発明に基づくシステムは、全体または部分として、特殊目的ハードウェアまたは汎用コンピュータシステム、またはこれらの組み合わせで構成でき、これらのどの部分も、好適なプログラムで制御できる。どのようなプログラムも、全体または部分として上記システムの一部を構成しまたは従来の方法で上記システムに記憶しておくことができるし、あるいは全体または部分としてネットワーク上または従来の方法で情報を伝達す他のメカニズム上で前記システムに供給することができる。更に、理解されることであるが、前記システムは、オペレータ入力装置(図示せず)を用いるオペレータが与える情報によって操作および/または制御できる。オペレータ入力装置は、システムに直接接続することができるし、あるいはネットワーク上または従来の方法で情報を伝達する他のメカニズム上でシステムに情報を供給することができる。
【0048】
以上の説明は本発明の特定の実施の形態に限定されたものである。しかし、本発明の利点を部分的または全体的に得ながらも、多岐にわたる変形と修正を本発明に行うことができることは明らかである。本発明の特許請求の範囲の記載目的は、これらおよびそのような他の変形と修正を本発明の真の思想と範囲とに含まれるものとして網羅することである。
【0049】
新規なものとしてクレームし、特許を取得したいとするものは、特許請求の範囲に記載されている。なお、以下に説明する内容も本発明の好適な態様である。
【0050】
(態様1)少なくとも1基の立体データ記録送信装置と少なくとも1基の利用装置と両者を相互接続する分配チャネルとを備える立体画像取扱システムであって、前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置が、立体画像セットを作成できる画像を記録するように構成され、前記利用装置が、前記立体画像セットを用い得るように構成され、前記分配チャネルが、前記立体データ記録送信装置と前記利用装置との間の情報送信を選択的に行うように構成され、前記情報が、前記立体データ記録送信装置が記録した画像または前記立体画像セットを含み、前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置、分配チャネルまたは利用装置のうちの一つが、前記立体データ記録送信装置が記録した画像から前記立体画像セットを作成する構成とされている立体画像取扱システム。
【0051】
(態様2)前記態様1に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体画像セットが立体パノラマ画像セットであって、前記立体データ記録送信装置が記録した画像から前記立体画像セットを作成するように構成されている、前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置、分配チャネルまたは利用装置のうちの一つが前記立体画像セットを立体パノラマ画像セットとして作成する構成とされていることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0052】
(態様3)前記態様1に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記利用装置が、ユーザが視ると立体感ある奥行きが感じられるように前記立体データセットをディスプレイする構成とされていることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0053】
(態様4)前記態様3に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体画像セットが2枚の画像から成り、利用装置が、前記画像の各一枚をそれぞれ各カラーで表示するに際して、対応するカラー付の眼鏡を通して同時に視ると、前記表示された立体データセットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされていることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0054】
(態様5)前記態様3に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体画像セットが2枚の画像から成り、利用装置が、前記画像の各一枚をそれぞれ各偏光で表示し、対応する偏光眼鏡を通して同時に視ると、前記表示された立体データセットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0055】
(態様6)前記態様1に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記利用装置が、ユーザが視ると立体感ある奥行きが感じられるように前記立体データセットをプリントする構成とされていることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0056】
(態様7)前記態様6に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体画像セットが2枚の画像から成り、利用装置が、前記画像をプリントし、レンチキュラーレンズを通して視ると、前記プリントされて視られた立体データセットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされていることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0057】
(態様8)前記態様1に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体データ記録送信装置が、A.画像センサと、光を前記画像センサに選択的に到達させ得る構成とされている光学系とを備えるカメラと、B.シーンからの光線を前記光学系に導いて前記画像センサに検出させるに際して前記画像センサに導かれた光線がシーンの相異なる視野方向からのものとする構成とされている光学装置と、を備えることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0058】
(態様9)前記態様8に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学系がレンズとシャッタを備えることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0059】
(態様10)前記態様8に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置がミラーであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0060】
(態様11)前記態様10に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある固定された角度で配置されたミラーであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0061】
(態様12)前記態様10に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置が、画像センサに関して複数の配置角度で選択的に配置可能なミラーであって、各配置角度のミラーから画像センサの同じ部分に導かれる光線が、シーンの各視野方向からのものであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0062】
(態様13)前記態様8に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置がプリズムであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0063】
(態様14)前記態様13に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある固定された角度で配置されたプリズムであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0064】
(態様15)前記態様13に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置が画像センサに関して複数の角度で選択的に配置可能なプリズムであって、各配置角度のプリズムから画像センサの同じ部分に導かれる光線が、シーンの各視野方向からのものであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0065】
(態様16)前記態様8に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある角度で配置されたレンズであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする立体画像取扱システム。
【0066】
(態様17)画像記録デバイスが、A.画像センサと、光を前記画像センサに選択的に到達させ得る構成とされている光学系とを備えるカメラと、B.シーンからの光線を前記光学系に導いて前記画像センサに検出させるに際して、前記画像センサに導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものとする構成とさている光学装置と、を備えることを特徴とする画像記録デバイス。
【0067】
(態様18)前記態様17に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学系がレンズとシャッタを備えることを特徴とする画像記録デバイス。
【0068】
(態様19)前記態様17に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置がミラーであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0069】
(態様20)前記態様19に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある固定された角度で配置されたミラーであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0070】
(態様21)前記態様19に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置が、画像センサに関して複数の角度で選択的に配置可能なミラーであって、各配置角度のミラーから画像センサの同じ部分に導かれる光線が、シーンの各視野方向からのものであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0071】
(態様22)前記態様17に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置がプリズムであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0072】
(態様23)前記態様22に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある固定された角度で配置されたプリズムであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0073】
(態様24)前記態様22に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置が、画像センサに関して複数の角度で選択的に配置可能なプリズムであって、各配置角度のプリズムから画像センサの同じ部分に導かれる光線が、シーンの各視野方向からのものであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0074】
(態様25)前記態様17に記載の画像記録デバイスにおいて、前記光学装置が画像センサに関してある角度で配置されたレンズであって、画像センサの相異なる部分に導かれた光線が、シーンの相異なる視野方向からのものであることを特徴とする画像記録デバイス。
【0075】
(態様26)少なくとも1基の立体データ記録送信装置と、少なくとも1基の立体パノラマ画像セット利用装置と、両者を相互接続する分配チャネルとを備えている立体パノラマ画像取扱システムであって、前記立体データ記録送信装置が、立体画像セットを作成できる画像を記録するように構成され、前記立体パノラマ画像セット利用装置が、前記立体画像セットを用いることができるように構成され、前記分配チャネルが、前記立体データ記録送信装置からの画像を選択的に受信し、立体パノラマ画像セットを作成し、前記立体パノラマ画像セットを前記少なくとも1基の立体パノラマ画像利用装置に送信する構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0076】
(態様27)前記態様26に記載の立体パノラマ画像取扱システムにおいて、前記少なくとも1基の立体パノラマ画像セット利用装置が、ユーザが視ると立体感ある奥行きが感じられるように前記立体パノラマ画像セットを表示する構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0077】
(態様28)前記態様26に記載の立体画像取扱システムにおいて、前記立体パノラマ画像利用装置が、ユーザが視ると立体感ある奥行きが感じられるように前記立体パノラマ画像セットを表示する構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0078】
(態様29)前記態様28に記載の立体パノラマ画像取扱システムにおいて、前記立体パノラマ画像セットが2枚の画像から成り、前記立体パノラマ画像セット利用装置が、前記画像の各1枚をそれぞれ各カラーで表示し、対応するカラー付の眼鏡を通して同時に視ると、前記表示された立体パノラマ画像セットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0079】
(態様30)前記態様28に記載の立体パノラマ画像取扱システムにおいて、前記立体パノラマ画像セットが2枚の画像から成り、前記立体パノラマ画像セット利用装置が、前記画像の各1枚を各偏光で表示し、対応する偏光眼鏡を通して同時に視ると、前記表示された立体パノラマ画像セットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0080】
(態様31)前記態様26に記載の立体パノラマ画像取扱システムにおいて、前記立体パノラマ画像セット利用装置が、ユーザが視ると立体感ある奥行きが感じられるように前記立体パノラマ画像セットをプリントする構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【0081】
(態様32)前記態様31に記載の立体パノラマ画像取扱システムにおいて、前記立体パノラマ画像セットが2枚の画像から成り、前記立体パノラマ画像セット利用装置が、前記画像をプリントし、レンチキュラーレンズを通して視ると、前記プリントされて視られた立体パノラマ画像セットによって立体感ある奥行きが感じられる構成とされていることを特徴とする立体パノラマ画像取扱システム。
【符号の説明】
【0082】
10 立体パノラマ画像作成システム、11 立体データ記録送信装置、12 表示装置、50 画像、51 パノラマ画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1基の立体データ記録送信装置と少なくとも1基の利用装置と両者を相互接続する分配チャネルとを備える立体画像取扱システムであって、
前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置が、立体画像セットを作成できる画像を記録するように構成され、
前記利用装置が、前記立体画像セットを用い得るように構成され、
前記分配チャネルが、前記立体データ記録送信装置と前記利用装置との間の情報送信を選択的に行うように構成され、
前記情報が、前記立体データ記録送信装置が記録した画像または前記立体画像セットを含み、
前記少なくとも1基の立体データ記録送信装置、分配チャネルまたは利用装置のうちの一つが、前記立体データ記録送信装置が記録した画像から前記立体画像セットを作成する構成とされている立体画像取扱システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2013−38807(P2013−38807A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213833(P2012−213833)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2001−576672(P2001−576672)の分割
【原出願日】平成13年4月19日(2001.4.19)
【出願人】(301027100)イッサム リサーチ ディベロップメント カンパニー オブ ザ ヘブリュー ユニバーシティ オブ エルサレム (3)
【Fターム(参考)】