端子装置
【課題】端子ねじを仮止めできるとともに、端子ねじの螺合を解除するとトップ位置に復帰できる端子装置を提供する。
【解決手段】端子台1は、端子ねじ11を保持する保持金具13を備えており、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合することで、端子ねじ11の仮止めが可能である。一方、端子ねじ11を接続導体12のねじ孔12hと螺合させるために仮止め位置Bkからねじ孔12h上に移動させる際には、上下方向(Y軸方向)に沿って形成された案内溝GVに保持金具13の突起13pが嵌ることとなる。これにより、ねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合を解除して取り外す場合には、コイルバネ14の付勢力によりY軸方向に沿って端子ねじ11がトップ位置に復帰できる。
【解決手段】端子台1は、端子ねじ11を保持する保持金具13を備えており、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合することで、端子ねじ11の仮止めが可能である。一方、端子ねじ11を接続導体12のねじ孔12hと螺合させるために仮止め位置Bkからねじ孔12h上に移動させる際には、上下方向(Y軸方向)に沿って形成された案内溝GVに保持金具13の突起13pが嵌ることとなる。これにより、ねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合を解除して取り外す場合には、コイルバネ14の付勢力によりY軸方向に沿って端子ねじ11がトップ位置に復帰できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子ねじを有する端子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端子台においては、接続導体のねじ孔に端子ねじを螺合させて締付ける前に端子ねじの仮止めを行えるものがある。例えば特許文献1の第3図に開示される端子台では、端子ねじを保持する保持部材の脚部に対して横方向からバネ作用を与えることにより、端子ねじの仮止めが可能となっている。
【0003】
【特許文献1】実開昭60−92472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の端子台においては、端子ねじの仮止め位置において上記のバネ作用が必ず働くため、ねじ孔に取付けた端子ねじの螺合を解除してトップ位置に復帰させようとしても、端子ねじは仮止め位置に止まってしまいトップ位置まで戻らない問題がある。
【0005】
一方、端子ねじの螺合を解除するとコイルバネの付勢力によってトップ位置に復帰できる端子台が、例えば特許文献1の第1図に開示されている。しかし、この端子台では、上述した端子ねじの仮止めが不可能である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、端子ねじを仮止めできるとともに、端子ねじの螺合を解除するとトップ位置に復帰できる端子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、端子装置であって、(a)端子ねじと、(b)導電性を有し、前記端子ねじと螺合可能なねじ孔が形成された導体部と、(c)所定の突起を有し、前記端子ねじを回転自在に保持する保持部材と、(d)前記所定の突起をガイドする案内溝が所定方向に沿って形成された壁面を有する壁部と、(e)前記所定方向に沿って前記端子ねじをトップ位置に向かわせるための付勢力を前記保持部材に与える付勢手段とを備え、前記トップ位置から前記付勢力に抗して前記端子ねじを押し下げる押下動作に伴って前記保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、前記所定の突起は、前記案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であり、前記係止位置に対応する前記端子ねじの仮止め位置から前記端子ねじの先端を前記ねじ孔の入口に移動させる動作に伴って前記保持部材が前記傾斜姿勢から前記正立姿勢に復帰することにより、前記所定の突起は、前記係止位置から前記案内溝に戻る。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る端子装置において、前記所定の突起と係合する係止凸部が、前記所定の係止部として前記壁面上に設けられており、前記押下動作により、前記所定の突起は前記案内溝から所定のスロープを上って前記係止凸部に到達する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る端子装置において、前記ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されている。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る端子装置において、前記ねじ孔では、前記所定方向に沿って、ねじが切られている。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る端子装置において、前記保持部材は、前記壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有している。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る端子装置において、前記トップ位置からは、前記端子ねじを前記仮止め位置に移動させる第1の動作と、前記所定方向に沿って前記端子ねじを前記ねじ孔の入口まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1から請求項6の発明によれば、トップ位置から付勢手段の付勢力に抗して端子ねじを押し下げる押下動作に伴って端子ねじの保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、保持部材の所定の突起は、所定方向に沿って形成された案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であるとともに、この係止位置に対応する端子ねじの仮止め位置から端子ねじの先端を導体部のねじ孔の入口に移動させる動作に伴って保持部材が傾斜姿勢から正立姿勢に復帰することにより、所定の突起は、係止位置から案内溝に戻る。その結果、端子ねじを仮止めできるとともに、導体部のねじ孔に対する端子ねじの螺合を解除するとトップ位置に復帰できる。
【0014】
特に、請求項2の発明においては、押下動作により、所定の突起は案内溝から所定のスロープを上って、壁面上に設けられた係止凸部に到達するため、端子ねじをトップ位置から仮止め位置にスムーズに移動できる。
【0015】
また、請求項3の発明においては、ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されているため、端子ねじを仮止め位置からねじ孔の入口に容易に導くことができる。
【0016】
また、請求項4の発明においては、ねじ孔では、所定方向に沿ってねじが切られているため、端子ねじの螺合を解除した際に、トップ位置に復帰し易くなる。
【0017】
また、請求項5の発明においては、保持部材が壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有しているため、端子ねじの押下動作によって保持部材が傾斜姿勢に移行し易くなる。
【0018】
また、請求項6の発明においては、トップ位置からは、端子ねじを仮止め位置に移動させる第1の動作と、所定方向に沿って端子ねじをねじ孔まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能であるため、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
<端子台の構成について>
図1は、本発明の実施形態に係る端子台1の要部構成を示す斜視図である。また、図2は、端子台1の要部構成を示す正面図である。
【0020】
端子台(端子装置)1は、例えばプラスチックで成形された本体部10と、2つの端子ねじ11と、導電性を有する金属製の接続導体12と、各端子ねじ11を回転自在に保持する保持金具13(13R、13L)と、保持金具13の下端部に接続して保持金具13を上方向(+Y方向)に付勢するコイルバネ14とを備えている。このような構成の端子台1が多数が整列することによって図3に示すような中継端子台100が構成されることとなる。
【0021】
接続導体(導体部)12には、Y軸方向に沿ってねじが切られ各端子ねじ11と螺合可能な2つのねじ孔12hが形成されており、ねじ孔12hの入口INには面取りが施されている。この接続導体12の各ねじ孔12hにおいて丸形圧着端子等を端子ねじ11で締付けるようにすれば、圧着端子(に接続するケーブル)間の電気的な接続がなされることとなる。
【0022】
2つの保持金具13(13L、13R)は、金属からなっており、後述する背壁10aの壁面(基準面Fr)と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有している(図2参照)。具体的には、保持金具13は、端子ねじ11を保持する孔が設けられた上板部13aと、上板部13の端部から垂直下方(−Y方向)に伸びる脚部13bとを有している。
【0023】
図4は、保持金具13Rを(−X)方向に見た側面を示す図である。
【0024】
保持金具13Rでは、脚部13bにおいて台形状の突起13pが形成されている。また、保持金具13Rの脚部13bの下端部には、コイルバネ14の上端を保持するための凹部Qa、Qbが形成されている。なお、保持金具13Lでも、図4に示す保持金具13Rと同様の構成(ただし中心軸AXで鏡面対称となる形状)を有している。
【0025】
図1〜2に戻って説明を続ける。
【0026】
本体部10は、図3のように端子台1を多数並設する際に隣接する端子台1同士の境界として働く背壁10aと、背壁10aの中央上部において突設される中央突出部10bと、接続導体12の両端を支持するために背壁10a上に突設される2つの導体支持部10cとを有している。この導体支持部10cと中央突出部10bとの間に接続導体12が挟み込まれることにより接続導体12が本体部10に固定される。
【0027】
図5は、本体部10の構成を説明するための図である。なお、図5では、図2に示す本体部10において中心軸AXから紙面に向かって左半分の本体部10を表している。
【0028】
背壁10aは、保持金具13の突起13pをガイドする案内溝GV(網掛け部)が上下方向(Y軸方向)に沿って形成された内壁面を有している。すなわち、背壁10aには、図4に示すように内壁面の基準面Frから一定の深さを有する案内溝GVが凹設されている。
【0029】
また、背壁10aには、保持金具13の突起13pと係合する係止凸部PVが係止部として内壁面の基準面Fr上に設けられている。この係止凸部PVに対して、コイルバネ14により上方向(+Y方向)に付勢された保持金具13の突起13pが位置(係止位置)Qにおいて引っ掛けられることにより、突起13pは半固定される。なお、保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合する際には後述のように保持金具13が傾斜姿勢Wt(図8)となるが、保持金具13が傾き過ぎるのを防止するストッパとしての突出部PSが背壁10aに設けられている。
【0030】
また、背壁10aには、図4に示すように案内溝GVの底面(下段)と係止凸部PVの基準面(上段)Frとを連絡するためのスロープSL(図5の斜線部)が設けられている。
【0031】
以上のような構成を有する端子台1の動作について説明する。
【0032】
<端子台1の動作について>
図6〜図11は、端子台1の動作を説明するための図である。ここで、図6(a)〜図11(a)は、図2に示す端子台1において中心軸AXから紙面に向かって左半分の端子台1を表しており、図6(b)〜図11(b)は、図6(a)〜図11(a)においてVI−VI位置〜XI−XI位置から見た各断面を示している。なお、図6〜図11においては、端子ねじ11を用いて圧着端子等を接続導体12上に締め付けた後に端子ねじ11を取り外す作業者の動作に付随した端子台1の各状態を示している。以下では、この端子台1の各状態を詳しく説明する。
【0033】
(1)端子ねじ11の初期状態
端子ねじ11の初期状態は、図6に示すように端子ねじ11がトップ位置Btにあって脚部13bがY軸と平行な保持金具13の正立姿勢Wrとなっている状態である。この端子ねじ11のトップ位置Btにおいては、図4に示すように保持金具13の突起13pがコイルバネ14からの付勢力によって案内溝GVの上端GVt(図4)と係合している。
【0034】
(2)端子ねじ11の前倒れ状態
端子ねじ11の前倒れ状態は、図7に示すように保持金具13の凹部Qa、Qb(図4参照)付近を支点として保持金具13の脚部13bがY軸に対して傾くことで、端子ねじ11が(−X)方向に倒れ込んでいる状態である。すなわち、端子ねじ11のトップ位置Bt(図6)からコイルバネ14の付勢力に抗して端子ねじ11を下方DNに押し下げる作業者の押下動作に伴って保持金具13の突起13pが案内溝GVからスロープSL(図4〜5参照)を上っていくことにより、徐々に保持金具13が(−X)方向に傾斜していく段階である。ここでは、保持金具13が正面から見てL字状の形状を有しているため、作業者の押下動作によって保持金具13が自然と傾いていくこととなる。
【0035】
(3)端子ねじ11の仮止め状態
端子ねじ11の仮止め状態は、図8に示すように端子ねじ11の先端が接続導体12の上面付近にセットされる仮止め位置Bkにある状態である。この端子ねじ11の仮止め位置Bkにおいては、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止位置Q(図5)で係止凸部PVと係合している。すなわち、端子ねじ11に対する作業者の押下動作に伴って保持金具13が正立姿勢Wr(図6)から傾斜姿勢Bkに移行することにより、保持金具13の突起13pは、案内溝GVから出て係止凸部PVに到達し、係止位置Q(図5)で止まることとなる。
【0036】
(4)端子ねじ11の螺合開始前状態
端子ねじ11の螺合開始前状態は、図9に示すように端子ねじ11の先端が接続導体12のねじ孔12hの入口IN直上にある螺合準備位置Bpにあって、作業者による端子ねじ11の螺合開始直前の状態である。この螺合準備位置Bpに仮止め位置Bk(図8)から端子ねじ11を移動させる作業者の移送動作に伴って、保持金具13が仮止め位置Bkの傾斜姿勢Wt(図8)から正立姿勢Wrに復帰することにより、保持金具13の突起13pは係止位置Q(図5)から案内溝GVに戻ることになる。ここでは、接続金具13のねじ孔13hの入口INに面取りが施されているため、端子ねじ11の先端をねじ孔13hの入口に容易に導くことができる。
【0037】
(5)端子ねじ11の螺合状態
端子ねじ11の螺合状態は、図10に示すように端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hと螺合している状態である。すなわち、図9に示す螺合準備位置Bpの端子ねじ11に対して作業者がドライバーを用いて回転を加えつつ押し下げることにより、端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hにねじ込まれている。なお、図10では図示していないが、この端子ねじ11の螺合状態において圧着端子等が固定される。
【0038】
(6)端子ねじ11の螺合解除状態
端子ねじ11の螺合解除状態は、図11に示すように接続導体12のねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合が解除された状態である。すなわち、図10に示す螺合状態の端子ねじ11に対して作業者がドライバーを用いて回転を加えることにより、端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hから外れた状態である。この端子ねじ11の螺合解除状態では保持金具13の突起13pが案内溝GVに嵌っているため、Y軸方向に沿って端子ねじ11をトップ位置Btに向かわせるための付勢力を保持金具13に与えるコイルバネ14によって、案内溝GVに沿って保持金具13が上方向に移動し端子ねじ11がトップ位置Bt(図6)に自動的に復帰することとなる。この場合、端子ねじ11を緩めた際には、保持金具13のL字形状の作用とコイルバネ14の付勢力とにより端子ねじ11は仮止め位置Bk(図8)に戻ろうとするが、案内溝GVの側壁に保持金具13の突起13pが当たることで、端子ねじ11は仮止め位置Bkには戻らずトップ位置Btに復帰するようになる。また、ねじ孔12hにおいては、Y軸方向に沿ってねじが切られているため、螺合を解除した際に端子ねじ11はY軸方向に沿ってトップ位置Btに復帰し易くなっている。
【0039】
以上で説明した端子台1においては、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合することで端子ねじ11の仮止めが可能である。そして、端子ねじ11を仮止め位置Bk(図8)からねじ孔12h上の螺合準備位置Bp(図9)に移動させる際には、保持金具13の突起13pが上下方向に延びる案内溝GVに入るため、ねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合を解除して取り外す場合、端子ねじ11は仮止め位置Bkに移動せずにコイルバネ14の付勢力によってトップ位置Bt(図6)に復帰できる。
【0040】
また、従来の端子台(例えば上記の特許文献1の第3図)においては、輸送時の振動等によって端子ねじがトップ位置から仮止め位置に下がってしまうという問題があったが、本実施形態の端子台1では、このような問題も生じなくなる。
【0041】
また、本実施形態の端子ねじ11では、トップ位置Btの端子ねじ11を、仮止めせずに直接ねじ孔12hに移動させて締め付けることも可能である。すなわち、トップ位置Bt(図6)からは、端子ねじ11を仮止め位置Bk(図8)に移動させる仮止め動作(第1の動作)と、Y軸方向に沿って端子ねじ11をねじ孔12hの入口INまで直線的に移動させる移送動作(第2の動作)との選択が可能である。これにより、従来の端子台と比べて利便性が向上することとなる。
【0042】
なお、上述した端子台1の構成については、以下で説明するスイッチに適用するようにしても良い。
【0043】
図12は、端子台1の構成を適用したスイッチ2の要部構成を示す斜視図である。また、図13は、スイッチ2の内部構造を説明するための縦断面図である。
【0044】
スイッチ2は、スイッチ本体20と、端子装置として機能する端子部3とを備えている。
【0045】
端子部3は、上述した端子台1の端子ねじ11、保持金具13およびコイルバネ14と同様の構成を有する端子ねじ31、保持金具33およびコイルバネ34を備えている。そして、端子部3の壁部30には、上述した端子台1の案内溝GV(図4)に対応する案内溝(図示省略)が形成されているとともに、端子台1の係止凸部PVに対応する係止凸部PWが設けられている。
【0046】
また、端子部3は、上述した端子台1の接続導体12を中央で分割したような2つの導体32(32a、32b)を備えている。そして、各導体32a、32bには、上述した端子台1のねじ孔12hに対応するねじ孔32hが形成されているとともに、接点Caが設けられている。
【0047】
スイッチ本体20は、押ボタンスイッチとして構成されており、スイッチの押下動作に伴って押下方向Dpに移動する導体21を備えている。そして、導体21には、端子部3の各導体32の接点Caに対応する接点Cbが2つ設けられている。よって、スイッチ本体20でスイッチの押下動作を行うと、導体21の接点Cbが導体32の接点Caと接触するため、導体32aと導体32bとの電気的な接続が行える。
【0048】
以上で説明したスイッチ2の端子部3においては、上述した端子台1に対応した構成を有しているため、端子ねじ31の仮止めを行えるとともに、端子ねじ31の螺合を解除するとトップ位置に復帰できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態に係る端子台1の要部構成を示す斜視図である。
【図2】端子台1の要部構成を示す正面図である。
【図3】端子台1が多数整列した中継端子台100の構成を示す斜視図である。
【図4】保持金具13Rの構成を説明するための図である。
【図5】本体部10の構成を説明するための図である。
【図6】端子台1の動作を説明するための図である。
【図7】端子台1の動作を説明するための図である。
【図8】端子台1の動作を説明するための図である。
【図9】端子台1の動作を説明するための図である。
【図10】端子台1の動作を説明するための図である。
【図11】端子台1の動作を説明するための図である。
【図12】端子台1の構成を適用したスイッチ2の要部構成を示す斜視図である。
【図13】スイッチ2の縦断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 端子台
2 スイッチ
3 端子部
10 本体部
11、31 端子ねじ
12 接続導体
12h、32h ねじ孔
13、33 保持金具
14、34 コイルバネ
32 導体
Bk 仮止め位置
Bp 螺合準備位置
Bt トップ位置
GV 案内溝
PV、PW 係止凸部
Q 係止位置
SL スロープ
Wr 正立姿勢
Wt 傾斜姿勢
【技術分野】
【0001】
本発明は、端子ねじを有する端子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端子台においては、接続導体のねじ孔に端子ねじを螺合させて締付ける前に端子ねじの仮止めを行えるものがある。例えば特許文献1の第3図に開示される端子台では、端子ねじを保持する保持部材の脚部に対して横方向からバネ作用を与えることにより、端子ねじの仮止めが可能となっている。
【0003】
【特許文献1】実開昭60−92472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の端子台においては、端子ねじの仮止め位置において上記のバネ作用が必ず働くため、ねじ孔に取付けた端子ねじの螺合を解除してトップ位置に復帰させようとしても、端子ねじは仮止め位置に止まってしまいトップ位置まで戻らない問題がある。
【0005】
一方、端子ねじの螺合を解除するとコイルバネの付勢力によってトップ位置に復帰できる端子台が、例えば特許文献1の第1図に開示されている。しかし、この端子台では、上述した端子ねじの仮止めが不可能である。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、端子ねじを仮止めできるとともに、端子ねじの螺合を解除するとトップ位置に復帰できる端子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、端子装置であって、(a)端子ねじと、(b)導電性を有し、前記端子ねじと螺合可能なねじ孔が形成された導体部と、(c)所定の突起を有し、前記端子ねじを回転自在に保持する保持部材と、(d)前記所定の突起をガイドする案内溝が所定方向に沿って形成された壁面を有する壁部と、(e)前記所定方向に沿って前記端子ねじをトップ位置に向かわせるための付勢力を前記保持部材に与える付勢手段とを備え、前記トップ位置から前記付勢力に抗して前記端子ねじを押し下げる押下動作に伴って前記保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、前記所定の突起は、前記案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であり、前記係止位置に対応する前記端子ねじの仮止め位置から前記端子ねじの先端を前記ねじ孔の入口に移動させる動作に伴って前記保持部材が前記傾斜姿勢から前記正立姿勢に復帰することにより、前記所定の突起は、前記係止位置から前記案内溝に戻る。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る端子装置において、前記所定の突起と係合する係止凸部が、前記所定の係止部として前記壁面上に設けられており、前記押下動作により、前記所定の突起は前記案内溝から所定のスロープを上って前記係止凸部に到達する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る端子装置において、前記ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されている。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る端子装置において、前記ねじ孔では、前記所定方向に沿って、ねじが切られている。
【0011】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る端子装置において、前記保持部材は、前記壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有している。
【0012】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る端子装置において、前記トップ位置からは、前記端子ねじを前記仮止め位置に移動させる第1の動作と、前記所定方向に沿って前記端子ねじを前記ねじ孔の入口まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1から請求項6の発明によれば、トップ位置から付勢手段の付勢力に抗して端子ねじを押し下げる押下動作に伴って端子ねじの保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、保持部材の所定の突起は、所定方向に沿って形成された案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であるとともに、この係止位置に対応する端子ねじの仮止め位置から端子ねじの先端を導体部のねじ孔の入口に移動させる動作に伴って保持部材が傾斜姿勢から正立姿勢に復帰することにより、所定の突起は、係止位置から案内溝に戻る。その結果、端子ねじを仮止めできるとともに、導体部のねじ孔に対する端子ねじの螺合を解除するとトップ位置に復帰できる。
【0014】
特に、請求項2の発明においては、押下動作により、所定の突起は案内溝から所定のスロープを上って、壁面上に設けられた係止凸部に到達するため、端子ねじをトップ位置から仮止め位置にスムーズに移動できる。
【0015】
また、請求項3の発明においては、ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されているため、端子ねじを仮止め位置からねじ孔の入口に容易に導くことができる。
【0016】
また、請求項4の発明においては、ねじ孔では、所定方向に沿ってねじが切られているため、端子ねじの螺合を解除した際に、トップ位置に復帰し易くなる。
【0017】
また、請求項5の発明においては、保持部材が壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有しているため、端子ねじの押下動作によって保持部材が傾斜姿勢に移行し易くなる。
【0018】
また、請求項6の発明においては、トップ位置からは、端子ねじを仮止め位置に移動させる第1の動作と、所定方向に沿って端子ねじをねじ孔まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能であるため、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
<端子台の構成について>
図1は、本発明の実施形態に係る端子台1の要部構成を示す斜視図である。また、図2は、端子台1の要部構成を示す正面図である。
【0020】
端子台(端子装置)1は、例えばプラスチックで成形された本体部10と、2つの端子ねじ11と、導電性を有する金属製の接続導体12と、各端子ねじ11を回転自在に保持する保持金具13(13R、13L)と、保持金具13の下端部に接続して保持金具13を上方向(+Y方向)に付勢するコイルバネ14とを備えている。このような構成の端子台1が多数が整列することによって図3に示すような中継端子台100が構成されることとなる。
【0021】
接続導体(導体部)12には、Y軸方向に沿ってねじが切られ各端子ねじ11と螺合可能な2つのねじ孔12hが形成されており、ねじ孔12hの入口INには面取りが施されている。この接続導体12の各ねじ孔12hにおいて丸形圧着端子等を端子ねじ11で締付けるようにすれば、圧着端子(に接続するケーブル)間の電気的な接続がなされることとなる。
【0022】
2つの保持金具13(13L、13R)は、金属からなっており、後述する背壁10aの壁面(基準面Fr)と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有している(図2参照)。具体的には、保持金具13は、端子ねじ11を保持する孔が設けられた上板部13aと、上板部13の端部から垂直下方(−Y方向)に伸びる脚部13bとを有している。
【0023】
図4は、保持金具13Rを(−X)方向に見た側面を示す図である。
【0024】
保持金具13Rでは、脚部13bにおいて台形状の突起13pが形成されている。また、保持金具13Rの脚部13bの下端部には、コイルバネ14の上端を保持するための凹部Qa、Qbが形成されている。なお、保持金具13Lでも、図4に示す保持金具13Rと同様の構成(ただし中心軸AXで鏡面対称となる形状)を有している。
【0025】
図1〜2に戻って説明を続ける。
【0026】
本体部10は、図3のように端子台1を多数並設する際に隣接する端子台1同士の境界として働く背壁10aと、背壁10aの中央上部において突設される中央突出部10bと、接続導体12の両端を支持するために背壁10a上に突設される2つの導体支持部10cとを有している。この導体支持部10cと中央突出部10bとの間に接続導体12が挟み込まれることにより接続導体12が本体部10に固定される。
【0027】
図5は、本体部10の構成を説明するための図である。なお、図5では、図2に示す本体部10において中心軸AXから紙面に向かって左半分の本体部10を表している。
【0028】
背壁10aは、保持金具13の突起13pをガイドする案内溝GV(網掛け部)が上下方向(Y軸方向)に沿って形成された内壁面を有している。すなわち、背壁10aには、図4に示すように内壁面の基準面Frから一定の深さを有する案内溝GVが凹設されている。
【0029】
また、背壁10aには、保持金具13の突起13pと係合する係止凸部PVが係止部として内壁面の基準面Fr上に設けられている。この係止凸部PVに対して、コイルバネ14により上方向(+Y方向)に付勢された保持金具13の突起13pが位置(係止位置)Qにおいて引っ掛けられることにより、突起13pは半固定される。なお、保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合する際には後述のように保持金具13が傾斜姿勢Wt(図8)となるが、保持金具13が傾き過ぎるのを防止するストッパとしての突出部PSが背壁10aに設けられている。
【0030】
また、背壁10aには、図4に示すように案内溝GVの底面(下段)と係止凸部PVの基準面(上段)Frとを連絡するためのスロープSL(図5の斜線部)が設けられている。
【0031】
以上のような構成を有する端子台1の動作について説明する。
【0032】
<端子台1の動作について>
図6〜図11は、端子台1の動作を説明するための図である。ここで、図6(a)〜図11(a)は、図2に示す端子台1において中心軸AXから紙面に向かって左半分の端子台1を表しており、図6(b)〜図11(b)は、図6(a)〜図11(a)においてVI−VI位置〜XI−XI位置から見た各断面を示している。なお、図6〜図11においては、端子ねじ11を用いて圧着端子等を接続導体12上に締め付けた後に端子ねじ11を取り外す作業者の動作に付随した端子台1の各状態を示している。以下では、この端子台1の各状態を詳しく説明する。
【0033】
(1)端子ねじ11の初期状態
端子ねじ11の初期状態は、図6に示すように端子ねじ11がトップ位置Btにあって脚部13bがY軸と平行な保持金具13の正立姿勢Wrとなっている状態である。この端子ねじ11のトップ位置Btにおいては、図4に示すように保持金具13の突起13pがコイルバネ14からの付勢力によって案内溝GVの上端GVt(図4)と係合している。
【0034】
(2)端子ねじ11の前倒れ状態
端子ねじ11の前倒れ状態は、図7に示すように保持金具13の凹部Qa、Qb(図4参照)付近を支点として保持金具13の脚部13bがY軸に対して傾くことで、端子ねじ11が(−X)方向に倒れ込んでいる状態である。すなわち、端子ねじ11のトップ位置Bt(図6)からコイルバネ14の付勢力に抗して端子ねじ11を下方DNに押し下げる作業者の押下動作に伴って保持金具13の突起13pが案内溝GVからスロープSL(図4〜5参照)を上っていくことにより、徐々に保持金具13が(−X)方向に傾斜していく段階である。ここでは、保持金具13が正面から見てL字状の形状を有しているため、作業者の押下動作によって保持金具13が自然と傾いていくこととなる。
【0035】
(3)端子ねじ11の仮止め状態
端子ねじ11の仮止め状態は、図8に示すように端子ねじ11の先端が接続導体12の上面付近にセットされる仮止め位置Bkにある状態である。この端子ねじ11の仮止め位置Bkにおいては、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止位置Q(図5)で係止凸部PVと係合している。すなわち、端子ねじ11に対する作業者の押下動作に伴って保持金具13が正立姿勢Wr(図6)から傾斜姿勢Bkに移行することにより、保持金具13の突起13pは、案内溝GVから出て係止凸部PVに到達し、係止位置Q(図5)で止まることとなる。
【0036】
(4)端子ねじ11の螺合開始前状態
端子ねじ11の螺合開始前状態は、図9に示すように端子ねじ11の先端が接続導体12のねじ孔12hの入口IN直上にある螺合準備位置Bpにあって、作業者による端子ねじ11の螺合開始直前の状態である。この螺合準備位置Bpに仮止め位置Bk(図8)から端子ねじ11を移動させる作業者の移送動作に伴って、保持金具13が仮止め位置Bkの傾斜姿勢Wt(図8)から正立姿勢Wrに復帰することにより、保持金具13の突起13pは係止位置Q(図5)から案内溝GVに戻ることになる。ここでは、接続金具13のねじ孔13hの入口INに面取りが施されているため、端子ねじ11の先端をねじ孔13hの入口に容易に導くことができる。
【0037】
(5)端子ねじ11の螺合状態
端子ねじ11の螺合状態は、図10に示すように端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hと螺合している状態である。すなわち、図9に示す螺合準備位置Bpの端子ねじ11に対して作業者がドライバーを用いて回転を加えつつ押し下げることにより、端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hにねじ込まれている。なお、図10では図示していないが、この端子ねじ11の螺合状態において圧着端子等が固定される。
【0038】
(6)端子ねじ11の螺合解除状態
端子ねじ11の螺合解除状態は、図11に示すように接続導体12のねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合が解除された状態である。すなわち、図10に示す螺合状態の端子ねじ11に対して作業者がドライバーを用いて回転を加えることにより、端子ねじ11が接続導体12のねじ孔12hから外れた状態である。この端子ねじ11の螺合解除状態では保持金具13の突起13pが案内溝GVに嵌っているため、Y軸方向に沿って端子ねじ11をトップ位置Btに向かわせるための付勢力を保持金具13に与えるコイルバネ14によって、案内溝GVに沿って保持金具13が上方向に移動し端子ねじ11がトップ位置Bt(図6)に自動的に復帰することとなる。この場合、端子ねじ11を緩めた際には、保持金具13のL字形状の作用とコイルバネ14の付勢力とにより端子ねじ11は仮止め位置Bk(図8)に戻ろうとするが、案内溝GVの側壁に保持金具13の突起13pが当たることで、端子ねじ11は仮止め位置Bkには戻らずトップ位置Btに復帰するようになる。また、ねじ孔12hにおいては、Y軸方向に沿ってねじが切られているため、螺合を解除した際に端子ねじ11はY軸方向に沿ってトップ位置Btに復帰し易くなっている。
【0039】
以上で説明した端子台1においては、コイルバネ14によって上方向に付勢された保持金具13の突起13pが係止凸部PVと係合することで端子ねじ11の仮止めが可能である。そして、端子ねじ11を仮止め位置Bk(図8)からねじ孔12h上の螺合準備位置Bp(図9)に移動させる際には、保持金具13の突起13pが上下方向に延びる案内溝GVに入るため、ねじ孔12hに対する端子ねじ11の螺合を解除して取り外す場合、端子ねじ11は仮止め位置Bkに移動せずにコイルバネ14の付勢力によってトップ位置Bt(図6)に復帰できる。
【0040】
また、従来の端子台(例えば上記の特許文献1の第3図)においては、輸送時の振動等によって端子ねじがトップ位置から仮止め位置に下がってしまうという問題があったが、本実施形態の端子台1では、このような問題も生じなくなる。
【0041】
また、本実施形態の端子ねじ11では、トップ位置Btの端子ねじ11を、仮止めせずに直接ねじ孔12hに移動させて締め付けることも可能である。すなわち、トップ位置Bt(図6)からは、端子ねじ11を仮止め位置Bk(図8)に移動させる仮止め動作(第1の動作)と、Y軸方向に沿って端子ねじ11をねじ孔12hの入口INまで直線的に移動させる移送動作(第2の動作)との選択が可能である。これにより、従来の端子台と比べて利便性が向上することとなる。
【0042】
なお、上述した端子台1の構成については、以下で説明するスイッチに適用するようにしても良い。
【0043】
図12は、端子台1の構成を適用したスイッチ2の要部構成を示す斜視図である。また、図13は、スイッチ2の内部構造を説明するための縦断面図である。
【0044】
スイッチ2は、スイッチ本体20と、端子装置として機能する端子部3とを備えている。
【0045】
端子部3は、上述した端子台1の端子ねじ11、保持金具13およびコイルバネ14と同様の構成を有する端子ねじ31、保持金具33およびコイルバネ34を備えている。そして、端子部3の壁部30には、上述した端子台1の案内溝GV(図4)に対応する案内溝(図示省略)が形成されているとともに、端子台1の係止凸部PVに対応する係止凸部PWが設けられている。
【0046】
また、端子部3は、上述した端子台1の接続導体12を中央で分割したような2つの導体32(32a、32b)を備えている。そして、各導体32a、32bには、上述した端子台1のねじ孔12hに対応するねじ孔32hが形成されているとともに、接点Caが設けられている。
【0047】
スイッチ本体20は、押ボタンスイッチとして構成されており、スイッチの押下動作に伴って押下方向Dpに移動する導体21を備えている。そして、導体21には、端子部3の各導体32の接点Caに対応する接点Cbが2つ設けられている。よって、スイッチ本体20でスイッチの押下動作を行うと、導体21の接点Cbが導体32の接点Caと接触するため、導体32aと導体32bとの電気的な接続が行える。
【0048】
以上で説明したスイッチ2の端子部3においては、上述した端子台1に対応した構成を有しているため、端子ねじ31の仮止めを行えるとともに、端子ねじ31の螺合を解除するとトップ位置に復帰できることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施形態に係る端子台1の要部構成を示す斜視図である。
【図2】端子台1の要部構成を示す正面図である。
【図3】端子台1が多数整列した中継端子台100の構成を示す斜視図である。
【図4】保持金具13Rの構成を説明するための図である。
【図5】本体部10の構成を説明するための図である。
【図6】端子台1の動作を説明するための図である。
【図7】端子台1の動作を説明するための図である。
【図8】端子台1の動作を説明するための図である。
【図9】端子台1の動作を説明するための図である。
【図10】端子台1の動作を説明するための図である。
【図11】端子台1の動作を説明するための図である。
【図12】端子台1の構成を適用したスイッチ2の要部構成を示す斜視図である。
【図13】スイッチ2の縦断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 端子台
2 スイッチ
3 端子部
10 本体部
11、31 端子ねじ
12 接続導体
12h、32h ねじ孔
13、33 保持金具
14、34 コイルバネ
32 導体
Bk 仮止め位置
Bp 螺合準備位置
Bt トップ位置
GV 案内溝
PV、PW 係止凸部
Q 係止位置
SL スロープ
Wr 正立姿勢
Wt 傾斜姿勢
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子装置であって、
(a)端子ねじと、
(b)導電性を有し、前記端子ねじと螺合可能なねじ孔が形成された導体部と、
(c)所定の突起を有し、前記端子ねじを回転自在に保持する保持部材と、
(d)前記所定の突起をガイドする案内溝が所定方向に沿って形成された壁面を有する壁部と、
(e)前記所定方向に沿って前記端子ねじをトップ位置に向かわせるための付勢力を前記保持部材に与える付勢手段と、
を備え、
前記トップ位置から前記付勢力に抗して前記端子ねじを押し下げる押下動作に伴って前記保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、前記所定の突起は、前記案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であり、
前記係止位置に対応する前記端子ねじの仮止め位置から前記端子ねじの先端を前記ねじ孔の入口に移動させる動作に伴って前記保持部材が前記傾斜姿勢から前記正立姿勢に復帰することにより、前記所定の突起は、前記係止位置から前記案内溝に戻ることを特徴とする端子装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端子装置において、
前記所定の突起と係合する係止凸部が、前記所定の係止部として前記壁面上に設けられており、
前記押下動作により、前記所定の突起は前記案内溝から所定のスロープを上って前記係止凸部に到達することを特徴とする端子装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の端子装置において、
前記ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されていることを特徴とする端子装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の端子装置において、
前記ねじ孔では、前記所定方向に沿って、ねじが切られていることを特徴とする端子装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の端子装置において、
前記保持部材は、前記壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有していることを特徴とする端子装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の端子装置において、
前記トップ位置からは、前記端子ねじを前記仮止め位置に移動させる第1の動作と、前記所定方向に沿って前記端子ねじを前記ねじ孔の入口まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能であることを特徴とする端子装置。
【請求項1】
端子装置であって、
(a)端子ねじと、
(b)導電性を有し、前記端子ねじと螺合可能なねじ孔が形成された導体部と、
(c)所定の突起を有し、前記端子ねじを回転自在に保持する保持部材と、
(d)前記所定の突起をガイドする案内溝が所定方向に沿って形成された壁面を有する壁部と、
(e)前記所定方向に沿って前記端子ねじをトップ位置に向かわせるための付勢力を前記保持部材に与える付勢手段と、
を備え、
前記トップ位置から前記付勢力に抗して前記端子ねじを押し下げる押下動作に伴って前記保持部材が正立姿勢から傾斜姿勢に移行することにより、前記所定の突起は、前記案内溝から出て、所定の係止部に係止される係止位置に移動することが可能であり、
前記係止位置に対応する前記端子ねじの仮止め位置から前記端子ねじの先端を前記ねじ孔の入口に移動させる動作に伴って前記保持部材が前記傾斜姿勢から前記正立姿勢に復帰することにより、前記所定の突起は、前記係止位置から前記案内溝に戻ることを特徴とする端子装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端子装置において、
前記所定の突起と係合する係止凸部が、前記所定の係止部として前記壁面上に設けられており、
前記押下動作により、前記所定の突起は前記案内溝から所定のスロープを上って前記係止凸部に到達することを特徴とする端子装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の端子装置において、
前記ねじ孔の入口には、所定の面取りが施されていることを特徴とする端子装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の端子装置において、
前記ねじ孔では、前記所定方向に沿って、ねじが切られていることを特徴とする端子装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の端子装置において、
前記保持部材は、前記壁面と平行な断面についてL字状の形状を持つ断面を有していることを特徴とする端子装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の端子装置において、
前記トップ位置からは、前記端子ねじを前記仮止め位置に移動させる第1の動作と、前記所定方向に沿って前記端子ねじを前記ねじ孔の入口まで直線的に移動させる第2の動作との選択が可能であることを特徴とする端子装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−103230(P2008−103230A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−285916(P2006−285916)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000000309)IDEC株式会社 (188)
【Fターム(参考)】
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