説明

端末間アプリケーションを利用した入力サポートインタフェース

【課題】入力インタフェースが制限されている端末に対して、必要とされる複雑な入力をサポートする方法を提供することにある。また、機器構成に依存せず、前期インタフェースを提供することにある。
【解決手段】インターネットのプロトコルを利用して業務APの画面を連携することにより、端末に提供していないインタフェースを他端末からサポートすることができ、機器構成に依存すること無く、前記インタフェースを提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末間アプリケーション連携技術に関し、特に、端末間連携によるサポートインタフェースに関する。
【背景技術】
【0002】
ATMのようなセルフ端末の操作では、セルフによる項目の選択、必要項目の入力、内容の確認により、取引が成立する。この入力操作において、端末操作は、通常タッチパネルのような簡易に操作できるインタフェースによる操作が一般的である。
【0003】
このようなタッチパネルによるインタフェースは、ボタンで表示された項目選択や、数字の入力のような選択項目の少ない内容の入力を行うためには適切なインタフェースであり、端末の利用者も戸惑うことなく操作をすることが可能である。
【0004】
しかし、名前の入力等のような複雑な内容を入力するためには、50音のボタンを表示し、入力されたカナから推測された漢字の候補のボタンを動的に生成するような工夫されたインタフェースが必要となり、使用者に戸惑いを与えるインタフェースになることがあり、また、ITに不慣れな使用者にとっては、入力が困難なインタフェースとなることがある。
【0005】
また、入力する項目が専門的な文言になっている場合、利用者が理解できない項目になっていることが多く、入力するためには専門知識を有する人のサポートが必要になることがある。
【0006】
さらに、上記のようなシステムは、複数台のPCを利用し、遠隔で操作する構成や、1台のPCに2台のディスプレイを接続し、一方を利用者側に向け、他方を支援者側に向けた構成での対面操作の構成が要求される。このため、システム構成に依存しない方法で、連携する提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007-241586
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
解決しようとする課題は、入力インタフェースが制限されているセルフ端末に対して、必要とされる複雑な入力をサポートする方法を提供することにある。
【0009】
また、専門知識を必要とする入力項目に対しては、適宜専門家のサポートを受けることができる方法を提供することにある。
【0010】
さらに、前記インタフェースを、システム構成に依存せずに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、ATMのようなセルフ取引用端末において、複雑な入力を要する項目が発生する場合に、キーボードやマウスのような入力のためのインタフェースが充実した他端末と連携し、行員等のような専門知識を有する他者が他端末を操作し、他者が代行入力することにより、複雑な操作をセルフ取引用末端の使用者にさせること無く、また、専門知識を必要とする入力項目に対しても、専門知識を有する他者が入力することにより、使用者に混乱させない代行入力方法を提供することができる。
【0012】
さらに、前記代行入力方法を、サーバ集約型のアプリケーションで提供することにより、機器構成に依存しないシステムを提供することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による入力サポートインタフェースにより、簡易なインタフェースのみが提供された端末に対して、擬似的にキーボードやマウスのような充実したインタフェースのサポートが可能になる。
【0014】
また、サポートインタフェースの操作者が、業務の専門知識を持っている場合には、誤った内容に対して指摘可能なヘルプデスクの効果がある。
【0015】
さらに、連携機能をWebサーバに持たせることにより、端末の配置に対して柔軟な構成で提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施例に係る端末間アプリケーション連携技術を利用した入力サポートインタフェースを示した説明図。
【図2】上記実施例における端末間アプリケーション連携技術を示すシーケンスを示す図。
【図3】本発明の第2実施例に係る端末間アプリケーション連携技術を利用した入力サポートインタフェースを示した説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の端末間アプリケーション連携技術を利用した入力サポートインタフェースを、図を用いて説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1実施例に係る端末間アプリケーション連携技術を利用した入力サポートインタフェースを示したものである。図1の連携サーバ1は、Webサーバ、AP1、AP2、AP連携機能が動作しており、連携サーバ1と符号2で示す端末#1と符号3で示す端末#2は、ネットワーク9を介して接続されているものとする。このAP1は端末#1用の業務が実装されており、端末#1と同等の端末から、Webブラウザを利用して実行することができる。AP2は端末#2用の業務が実装されており、端末#2と同等の端末から、Webブラウザを利用して実行することができる。AP連携機能は、端末#1と端末#2およびAP1とAP2の連携を行うものである。図1の符号2は、端末#1の画面#1も示すものであり、画面#1には入力装置としてタッチパネルが具備されている。図1の符号3は端末#2の画面#2も示すものであり、端末#2には、入力装置としてマウス4とキーボード5が具備されている。図1の符号6と8は、画面#1で実行されているAP1の画面例であり、7は画面#2で実行されているAP2の画面例である。なお、端末#1の同等の端末とは、端末#1と装置構成が同等で顧客用に開放している端末のことであり、また端末#2の同等の端末とは、端末#2と装置構成が同等でサポート者が操作する端末のことを意味しており、連携サーバ1上のAP1とAP2は、複数の端末から実行できることを意味している。
【0019】
図1において、端末#1は専門知識のない顧客が使用しており、AP1へ接続しており、Webによる業務が遂行されており、この画面例が入力画面6である。この画面で、使用者が代行入力ボタンにタッチすると、AP連携機能により連携している画面#2に符号7で示す代行入力画面が表示され、画面#2の使用者がキーボード5やマウス4を利用して代行入力を行い、代行入力が終了すると、送信ボタンをマウス等によりクリックを行う。送信ボタンがクリックされると、代行入力画面で入力された内容が、画面#2に連動された画面#1へ反映される。これにより、代行入力が実現できる。
【0020】
図2は、端末間アプリケーション連携技術を示す処理シーケンスを示す図である。この図において、符号21は図1の端末#1の処理シーケンスであり、符号22は図1の端末#2の処理シーケンスであり、符号23は図1の連携サーバ1のWebサーバの処理シーケンスを示し、符号24は図1のAP連携機能の処理シーケンスを示す。
【0021】
端末#1は起動すると、Webサーバ上のAP1から起動画面を取得する。この起動画面は、端末#1から画面IDである画面#1を取得し、Webサーバ上のAP連携機能に対して画面#1を登録する。AP連携機能は、画面管理情報に画面#1を登録すると共にG001を生成し、Group管理情報に登録する。端末#1は、イベント待ち状態にあることをAP連携機能へ登録する。また、端末#2は起動すると、Webサーバ上のAP2から起動画面を取得する。この起動画面は、端末#2から画面IDである画面#2を取得し、Webサーバ上のAP連携機能に対して画面#2を登録する。AP連携機能は、画面管理情報に画面#2を登録する。端末#2は、AP連携機能のGroup情報に登録されているグループ情報を取得し、連携すべきGroupIDをAP連携機能へ送信し、Groupへの参加を宣言する。AP連携機能は、画面#2がGroupであるG001へ参加したことを画面管理情報へ登録する。端末#2は、イベント待ち状態でありことをAP連携機能へ登録する。これにより、連携の準備が完了する。
【0022】
端末#1が、画面更新をAP連携機能へ送信すると、AP連携機能は端末#1の画面#1に対して表示更新を送信すると同時に、画面管理情報を検索し、端末#1へ登録されているGroupIDであるG001と同じ内容が登録されている端末#2に対して、表示更新を送信する。これにより、端末#1の画面#1と端末#2の画面#2が連携することができる。なお、表示更新の内容が、画面の一部を書き換える内容である場合は、画面の一部が更新され、画面全体が書き換える内容である場合は、新たな画面を端末に対応する連携サーバのAPから取得することにより更新される。更新後は、次の連携を待つために、端末#1および端末#2はイベント待ちをAP連携機能に登録する。
【0023】
このように連携することにより、画面#1の操作者に対して、画面#2の操作者による入力のサポートが可能になる。
【0024】
図3は、本発明の実施例の第2実施例を示す図であり、図1に対して1台のPCで構成した図を示す。図1は、連携サーバ1と画面#1が入力画面6とタッチパネルのインタフェースで接続されており、連携サーバ1と画面#2、マウス4およびキーボード5が接続されている。なお、連携サーバ1は、2画面表示用のディスプレイカードが装着されている。この構成では、画面#1は顧客側に設置されており、画面#2とマウス4およびキーボード5は、行員のような専門知識を有する者側に設置されている。
【0025】
このような構成をとることにより、アプリケーションの変更なしに、単独の制御装置での構成が可能となる。
【符号の説明】
【0026】
1:連携機能サーバ
2:端末#1
3:端末#2
4:端末#2に具備されたマウス
5:端末#2に具備されたキーボード
6:端末#1の画面例
7:端末#2の画面例
8:端末#1の画面例
9:ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末#1と端末#2と連携サーバがネットワークで接続されており、連携サーバ上にWebサーバと端末#1向けのアプリケーションと端末#2向けのアプリケーションとこれらのアプリケーションを連携する機能を具備し、端末#1と端末#2を連携させることにより、端末#1に対して端末#2からの入力サポートを提供するシステム。
【請求項2】
請求項1のシステムを連携サーバにより連携することにより、端末機器構成に依存することなく、提供できるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−128739(P2011−128739A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284666(P2009−284666)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】