説明

管体の連結装置

【課題】二つの管体の一方を他方に挿入して連結する管体の連結装置において、各管体が樹脂製のものであっても各管体を安価に製造することができる管体の連結装置を提供する。
【解決手段】連結孔部11の内周面には、外面まで貫通する係合孔11dを複数形成する。一方、連結部12の外周面には、周方向に沿って環状に延びる係合凹部12cを形成する。連結孔部11の内周面と連結部12の外周面との間には、係止リング13を設ける。係止リング13の一端面には、係合片部13bを設ける。係合片部13bの径方向外側を向く面には、外側突出部13cを形成し、径方向内側を向く面には、内側突出部13fを形成する。外側突出部13cを係合孔11に係合させるとともに、内側突出部13fを係合凹部12cに係合させることにより、連結部12を連結孔部11に抜け止め状態で連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、互いに嵌合した二つの管体を抜け止め状態で連結するための管体の連結装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、管体の連結装置は、下記特許文献1に記載されているように、連結すべき二つの管体の一方の内周面に形成された連結孔部と、他方の管体の外周面に形成された連結部とを有しており、連結部が連結孔部に挿入される。連結孔部の内周面及び連結部の外周面には、環状に延びる係合溝がそれぞれ形成されている。そして、連結孔部の係合溝には、係止リングの外周側の略半分が挿入され、連結部の係合溝には、係止リングの内周側の略半分が挿入される。これにより、連結部が連結孔部に係止リングを介して抜け止め状態で連結され、ひいては二つの管体の抜け止め状態で連結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−63018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近、水道管等においては、費用の低減、軽量化、耐腐食性等の要望から金属製の管体に代えて樹脂製の管体が多用されるようになってきた。ところが、樹脂製の管体を上記の連結装置で連結しようとすると、管体、特に連結孔部を有する管体の製造費が嵩むという問題があった。
【0005】
すなわち、樹脂製の管体を製造する場合には、雌型と、その内部に挿入される雄型とからなる金型が用いられる。これは、連結孔部を有する管体を成形する場合も、連結部を有する管体を成形する場合も同様である。
【0006】
連結部を有する管体を成形する金型においては、雌型の内周面に連結部の係合溝を成形するための環状突出部が形成される。したがって、連結部は、その成形後に雌型から軸線方向へ抜き出すことはできない。しかし、雌型を二つ割構造にすることにより、成形された連結部を金型から容易に離型することができる。
【0007】
一方、連結孔部を有する管体を成形する金型においては、雄型の外周面に連結孔部の係合溝を成形するための環状突出部が形成される。ところが、雄型の外周面に環状突出部が形成されていると、連結孔部を有する管体の成形後に雄型を成形された金型から抜き出すことができない。環状突出部が管体の係合溝に嵌まり込んでいるからである。そこで、雄型を縮径可能に構成し、雄型を縮径させて管体の連結孔部から抜き出す必要がある。ところが、雄型を縮径可能にすると、雄型の構造が複雑になって高価なものになってしまう。この結果、連結孔部を有する樹脂製の管体の製造費が高騰するという問題があったのである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、第1の管体の一端部内周面に連結孔部が形成され、第2の管体の一端部外周面に連結部が形成され、上記連結部が上記連結孔部に挿入され、上記連結孔部の内周面と上記連結部の外周面との間に係止リングが設けられ、この係止リングが上記第1及び第2の管体に係合することにより、上記連結部が上記連結孔部に抜け止め状態で連結される管体の連結装置において、上記第1の管体の一端部には、その外周面から上記連結孔部の内周面まで貫通する複数の係合孔が上記第1の管体の周方向へ互いに離間して設けられ、上記連結部の外周面には、係合凹部が設けられ、上記係止リングには、その径方向外側へ突出する外側突出部、及び径方向内側へ突出する内側突出部が設けられ、上記外側突出部及び上記内側突出部が上記貫通孔及び上記係合凹部にそれぞれ係合することにより、上記連結部が上記連結孔部に抜け止め状態で連結されていることを特徴としている。
この場合、上記係止リングの一端部に、その軸線方向へ突出する複数の係合片部が上記係止リングの周方向へ互いに離間して設けられ、この係合片部の先端部が上記係止リングの径方向へ変位することができるように、上記係合片部が弾性変形可能とされ、上記係止リングの径方向外側を向く上記係合片部の先端部に上記外側突出部が形成され、上記係止リングの径方向内側を向く上記係合片部の先端部に上記内側突出部が形成され、上記内側突出部が径方向外側へ変位するとともに、上記外側突出部が上記係合孔内を径方向外側へ変位するように上記係合片部が弾性変形することにより、上記係止リングが上記連結孔部に装着された状態で上記連結部が上記連結孔部に挿入可能であることが望ましい。
上記係止リングの周方向を向く上記係合片部の両側面の少なくとも一方には、上記係止リングの周方向に突出する脱落防止片が設けられ、上記脱落防止片が上記連結孔部の内周面に突き当たることにより、上記係合片部が上記係止リングから破断したときに、上記係合片部が上記係合孔を通って外部に脱出することが防止されていることが望ましい。
上記係止リングの一端部に、その軸線方向へ突出する複数の係合片部が上記係止リングの周方向へ互いに離間して設けられ、この係合片部の先端部が上記係止リングの径方向へ変位することができるように、上記係合片部が弾性変形可能とされ、上記係止リングの径方向外側を向く上記係合片部の先端部に上記外側突出部が形成され、上記係止リングの径方向内側を向く上記係合片部の先端部に上記内側突出部が形成され、上記外側突出部が径方向内側へ変位するとともに、上記内側突出部が上記凹部内を径方向内側へ変位するように上記係合片部が弾性変形することにより、上記係止リングが上記連結部に装着された状態で上記連結部が上記連結孔部に挿入可能であることが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
上記構成を有するこの発明によれば、係止リングの外側突出部を係合孔に係合させるとともに、内側突出部を係合凹部に係合させることにより、連結部が連結孔部に抜け止め状態で連結される。
また、第1の管体を樹脂で成形するに際しては、係合孔が第1の管体の一端部をその外周面から連結孔部の内周面まで貫通しているので、第1の管体を成形する金型に係合孔を成形するための可動コアを設けることにより、係合孔を容易に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、この発明の第1実施の形態を示す正面図である。
【図2】図2は、同実施の形態の平面図である。
【図3】図3は、同実施の形態の左側面図である。
【図4】図4は、同実施の形態の右側面図である。
【図5】図5は、同実施の形態の正断面図である。
【図6】図6は、図5の要部を示す拡大図である。
【図7】図7は、同実施の形態に用いられている第1ヘッダーピースの要部を示す断面図である。
【図8】図8は、図7のX−X線に沿う断面図である。
【図9】図9は、同第1ヘッダーピースの要部を示す斜視図である。
【図10】図10は、同実施の形態において用いられているヘッダー連結筒の要部を示す正面図である。
【図11】図11は、同ヘッダー連結筒の要部の正断面図である。
【図12】図12は、同実施の形態において用いられている係止リングを示す斜視図である。
【図13】図13は、同係止リングの正断面図である。
【図14】図14は、係止リングを第1ヘッダーピースに取り付ける前の状態を示す断面図である。
【図15】図15は、係止リングを第1ヘッダーピースに取り付ける途中の状態を示す断面図である。
【図16】図16は、係止リングを第1ヘッダーピースに取り付けた状態を示す断面図である。
【図17】図17は、第1ヘッダーピースにヘッダー連結筒を連結する前の状態を示す断面図である。
【図18】図18は、第1ヘッダーピースにヘッダー連結筒を連結する途中の状態を示す断面図である。
【図19】図19は、第1ヘッダーピースにヘッダー連結筒を連結した状態を示す断面図である。
【図20】図20は、この発明の第2実施の形態の要部を示す正断面図である。
【図21】図21は、この発明の第3実施の形態に用いられている第1ヘッダーピースの要部及び係止リングを、係止リングが第1ヘッダーピースに取り付けられる前の状態で示す斜視図である。
【図22】図22は、同第3実施の形態の第1ヘッダーピースの要部及び係止リングを、係止リングが第1ヘッダーピースに取り付けられた後の状態で示す斜視図である。
【図23】図23は、同第3実施の形態の要部を示す正断面図である。
【図24】図24は、この発明の第4実施の形態の要部を示す正断面図である。
【図25】図25は、同第4実施の形態において用いられているヘッダー連結筒の要部及び係止リングを、係止リングがヘッダー連結筒の連結部に取り付けられる前の状態で示す正断面図である。
【図26】図26は、同第4実施の形態において用いられているヘッダー連結筒の要部及び係止リングを、係止リングがヘッダー連結筒の連結部に取り付けられる途中の状態で示す正断面図である。
【図27】図27は、同第4実施の形態において用いられているヘッダー連結筒の要部及び係止リングを、係止リングがヘッダー連結筒の連結部に取り付けられた後の状態で示す正断面図である。
【図28】図28は、同第4実施の形態において用いられている第1ヘッダーピース及びヘッダー連結筒を、ヘッダー連結筒が第1ヘッダーピースに取り付けられる前の状態で示す要部の断面図である。
【図29】図29は、同第4実施の形態において用いられている第1ヘッダーピース及びヘッダー連結筒を、ヘッダー連結筒が第1ヘッダーピースに取り付けられる途中の状態で示す要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1〜図19は、この発明の第1実施の形態を示す。この実施の形態は、この発明を給水用のヘッダー1に適用したものである。ヘッダー1は、一つの一次側供給管(図示せず)に複数(この実施の形態では3つ)の二次側供給管(図示せず)を接続する際に使用されるものであり、図1〜図5に示すように、第1、第2及び第3ヘッダーピース2A,2B,2C、ヘッダー連結筒3及び継手4を有している。
【0012】
第1ヘッダーピース(第1の管体;第2の管体)2Aには、その内部を一端面(図5において左端面)から他端面(図5において右端面)まで貫通する通路孔21、及び通路孔21の長手方向の中間部から分岐して第1ヘッダーピース2Aの一側部外面(図5において上面)に開口する分岐孔22が形成されている。この分岐孔22は、通路孔21と直交しているが、斜めに交差させてもよい。なお、この実施の形態のヘッダー1の構成については、説明の便宜上、図5における左右及び上下を用いて説明する。勿論、この発明は、図5に示す左右及び上下に限定されるものではない。
【0013】
第2ヘッダーピース(第1の管体;第2の管体)2Bは、第1ヘッダーピース2Aと同一の形状、同一寸法を有している。一方、第3ヘッダーピース(第1の管体)2Cは、通路孔21が第3ヘッダーピース2Cの左端部に開口していることは、第1及び第2ヘッダーピース2A,2Bと同様である。しかし、第3ヘッダーピース2Cの通路孔21は、第3ヘッダーピース2Cの右端部に開口することのない止まり孔として形成されている。第3ヘッダーピース2Cの分岐孔22は、連結孔21の右端部から上方へ延び、第3ヘッダーピース2Cの上面に開口している。
【0014】
第1ヘッダーピース2Aの左端部には、長手方向を左右方向に向けたヘッダー連結筒(第2の管体)3の右端部がこの発明に係る管体の連結装置10によって連結されている。ヘッダー連結筒3の左端部には、継手4の右端部が螺合固定されている。継手4の左端部には、樹脂製の一次側供給管が接続される。一次側供給管は、継手4の左端部に所定の位置まで挿入した後、抜き出そうとすると、係止リング41の爪部41aが一次側供給管の外周面に食い込む。これにより、一次側供給管が継手4に抜き取り不能に接続されている。一次側供給管から供給される水、その他の液体は、継手4及びヘッダー連結筒3の内部を通って第1ヘッダーピース2Aの通路孔21に流入する。なお、継手4と一次側供給管との接続構造は、周知のものであり、この発明との関連性が低いので、その詳細については説明を省略する。
【0015】
第1ヘッダーピース2Aの右端部には、第2ヘッダーピース2Bの左端部がこの発明に係る管体の連結装置10によって連結されており、第2ヘッダーピース2Bの右端部には、第3ヘッダーピース2Cの左端部が、この発明に係る連結装置10によって連結されている。この結果、一次側供給管から第1ヘッダーピース2Aに供給された液体が、第1ヘッダーピース2Aの通路孔21を通って第2及び第3ヘッダーピース2B,2Cの各通路孔21,21に順次流入する。
【0016】
分岐孔22が開口する第1ヘッダーピース2Aの上端部には、継手部23が設けられている。この継手部23は、継手4の一次側供給管に対する接続構造と同様の構造を有している。したがって、樹脂製の二次側供給管を継手部23に所定の位置まで挿入した後、上方へ抜き出そうとすると、係止リング24の爪部24aが二次側供給管の外周面に食い込む。これにより二次側供給管が第1ヘッダーピース2Aに抜き取り不能に接続される。二次側供給管には、通路孔21から分岐孔22に入り込んだ液体が流入する。同様に、第2及び第3ヘッダーピース2B,2Cの分岐孔22が開口する各上面にも、係止リング24を有する継手部23が形成されており、各継手部23には、二次側供給管が接続される。
【0017】
次に、この発明に係る管体の連結装置10について、第1ヘッダーピース2Aとヘッダー連結筒3との間に設けられた連結装置10を例にして説明する。なお、第1ヘッダーピース2Aと第2ヘッダーピース2Bとの間に設けられた連結装置10、及び第2ヘッダーピース2Bと第3ヘッダーピース2Cとの間に設けられた連結装置10は、第1ヘッダーピース2Aとヘッダー連結筒3との間に設けられた連結装置10と同一構成を有しているので、同一構成部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0018】
図5〜図9に示すように、第1ヘッダーピース2Aの通路孔21の左端開口部には、連結孔部11がその軸線を通路孔21の軸線と一致させた状態で形成されている。連結孔部11は、その開口部から右方向へ向かって順次形成された大径孔部11a、中径孔部11b及び小径孔部11cを有している。大径孔部11a、中径孔部11b及び小径孔部11cは、各内径がこの順に小さくなっており、互いの軸線を一致させて形成されている。
【0019】
大径孔部11aの内周面には、第1ヘッダーピース2Aをその外面まで貫通する複数の合孔11dが形成されている。係合孔11dは、4個形成されているが、2個あるいは3個、又は5個以上形成してもよい。各係合孔11dは、大径孔部11aの軸線方向においては互いに同一位置に、しかも中径孔部11bの左端に接するように配置されている。係合孔11dは、中径孔部11bから左方へ離間させて配置してもよい。各係合孔11dは、大径孔部11aの周方向へは互いに等距離だけ離れて配置されている。
【0020】
係合孔11dは、大径孔部11aの軸線と直交するように延びており、その長手方向から見たとき、大径孔部11aの周方向の長さが長い長方形状に形成されている。係合孔11dは、正方形状に形成してもよい。係合孔11dの4つの側面のうちの右方を向く側面、つまり、大径孔部11aの開口部側に位置する側面が第1係止面11eとされている。第1係止面11eは、大径孔部11aとのなす角度が直角である平面として形成されている。第1係止面11eは、若干の角度であれば、大径孔部11aの径方向外側へ向かうにしたがって左方へ向かうように傾斜させてもよい。第1係止面11dは、係合孔11dを傾斜させた状態で形成することによって傾斜させることができる。
【0021】
図5、図6、図10及び図11に示すように、ヘッダー連結筒3の右端部外周面には、断面円形の筒状をなす連結部12が形成されている。連結部12は、その軸線をヘッダー連結筒3の軸線と一致させて形成されている。
【0022】
連結部12は、その左端部から右端部(=ヘッダー連結筒3の右端部)に向かって順次形成された大径部12a及び小径部12bを有している。大径部12a及び小径部12bは、各外径がこの順に小さくなっており、互いの軸線を一致させて形成されている。
【0023】
大径部12aは、その外径が中径孔部11bの内径より若干小径に設定されている。図6に示すように、連結部12が連結孔部11に所定の連結位置まで挿入された状態では、大径部12aの右端部が大径孔部11aを貫通して中径孔部11bまで達している。大径部12aの外周面と大径孔部11aの内周面との間には、円環状の隙間が形成されている。この隙間には、後述する係止リング13が設けられている。
【0024】
小径部12bは、その外径が小径孔部11cの内径とほぼ同一に設定されており、小径孔部11cに挿脱可能に嵌合されている。小径部12bの外周面と小径孔部11cの内周面との間は、Oリング等の封止部材14によって封止されている。これにより、ヘッダー連結筒3の内部が、第1ヘッダーピース2Aの通路孔21に封止状態で連通させられている。
【0025】
係止リング13は、長さが短い円筒部13aを有している。この円筒部13aは、大径孔部11a及び大径部12aに対して挿脱可能であるように、その外径が大径孔部11aと同等若しくは若干小径に設定され、その内径が大径部12aの外径と同等若しくは若干大径に設定されている。係止リング13の長さは、第1ヘッダーピース2Aの左端面から係止面までの長さとほぼ同一に設定されており、係止リング13の左端面は、第1ヘッダーピース2Aの左端面と同一位置に位置させられている。以下、このときの係止リング13の第1ヘッダーピース2Aに対する軸線方向の位置を装着位置という。係止リング13の長さは、必ずしも第1ヘッダーピース2Aの左端面から係止面までの長さとほぼ同一に設定する必要がなく、それより若干長くしても、短くしてもよい。そのようにした場合には、係止リング13を第1ヘッダーピース2Aに対して所定の位置に位置させたとき、係止リング13の左端面が第1ヘッダーピース2Aの左端面から左方に突出し、あるいは第1ヘッダーピース2A内に位置する。
【0026】
係止リング13の右端面には、その軸線に沿って右方に延びる係合片部13bが係合孔11dと同数だけ形成されている。各係合片部13bは、係止リング13の周方向へ互いに等間隔だけ離れて配置されている。したがって、各係合片部13bと各係合孔11dとの周方向位相を合わせた状態で、係止リング13を大径孔部11a内に装着位置まで挿入すると、係合片部13bの先端部(右端部)の径方向外側を向く面が係合孔11dと対向する。
【0027】
係合片部13bの先端部の径方向外側を向く面には、径方向外側へ突出する外側突出部13cが形成されている。外側突出部13cの周方向の寸法は、係合孔11dの周方向の寸法とほぼ同一に設定され、左右方向の寸法は、係合孔11dの左右方向の寸法より小さく寸法に設定されている。したがって、外側突出部13cは、係合孔11dの内側の端部(大径孔部11aの径方向における内側の端部)に入り込み可能である。しかも、係止リング13の軸線から係合片部13bの突出方向における先端面までの距離は、大径孔部11aの半径より長い距離に設定されている。したがって、係止リング13を装着位置に位置させると、外側突出部13cが係合孔11dの内側の端部に入り込む。外側突出部13cの左方を向く端面(円筒部13a側の端面)には、第1当接面13dが形成されている。この第1当接面13dは、大径孔部11aの軸線とのなす角度が直角である平面によって構成されており、係止リング13が装着位置に位置すると、第1係止面11eに突き当たるように配置されている。第1当接面13dが第1係止面11eに突き当たることにより、係止リング13が連結孔部11の大径孔部11aに左方へ抜け止め状態で挿入されている。
【0028】
係止リング13は、図14〜図16に示すようにして連結孔部11の大径孔部11aに挿入することができる。すなわち、大径孔部11aの内周面には、ガイド溝11fが係合孔11dと同数だけ形成されている。ガイド溝11fは、係合孔11dと周方向の幅が同一に設定されており、周方向において係合孔11dと同一位置に配置されている。しかも、ガイド孔11fは、第1ヘッダーピース2Aの左端面から係合孔11dまで延びている。
【0029】
一方、外側突出部13cの右端部外面には、右端面から左方へ向かうにしたがって係止リング13の径方向外側へ向かうように傾斜するガイド部13eが形成されている。ガイド部13eの右端から係止リングの軸線までの距離は、大径孔部11aの軸線からガイド溝11fの底面までの距離より若干短い距離に設定されている。したがって、ガイド部13eの右端部は、ガイド溝11fに抵抗なく挿入することができる。しかも、ガイド部13eがガイド溝11fに挿入されることにより、係合片部13bと係合孔11dとの周方向の位相を一致させることができる。なお、ガイド溝11f及びガイド部13は、係止リング13の連結孔部11への挿入、及び係合片部13bと係合孔11dとの周方向の位相合わせを行う点において形成することが望ましいが、必ずしも形成する必要はない。
【0030】
ガイド部13eが左方へ向かって径方向外側へ向かうように傾斜しているので、ガイド部13eの右端部をガイド溝11fに所定の距離だけ挿入すると、ガイド部13eの外面(係止リング13の径方向外側を向く面)がガイド溝11fの底面に突き当たる。ガイド部13eがガイド溝11fの底面に突き当たった状態で係止リング13を大径孔部11aにさらに挿入すると、ガイド部13eがガイド溝11fの底面によって係止リング13の径方向内側へ押される。この結果、図15に示すように、係合片部13bの先端部が径方向内側へ向かうように係合片部13bが弾性変形させられる。
【0031】
ガイド部13e全体がガイド溝11f内に挿入されると、ガイド部13eに続く外側突出部13cの左端部がガイド溝11f内に入り込む。その後、係止リング13が装着位置に達すると、外側突出部13c全体がガイド溝11fを通過し、係合孔11dと対向する。すると、図16に示すように、係合片部13bが元の状態に弾性的に復帰変形し、外側突出部13cが係合孔11dに入り込むとともに、当接面13dが係止面11eに接触する。したがって、係止リング13を左方へ引っ張って大径孔部11aから抜き出そうとすると、当接面13dが係止面11eに突き当たる。これにより、係止リング13が大径孔部11aに抜き取り不能に装着される。なお、係止リング13は、装着位置から右方へ移動可能であるが、係止リング13が装着位置から所定距離だけ右方へ移動すると、係合片部13bの先端面(右端面)が大径孔部11aの底面(大径孔部11aと中径孔部11bとの間の環状の段差面)に突き当たり、係止リング13がそれ以上右方へ移動することが阻止される。
【0032】
図6〜図19に示すように、連結孔部11に挿入された連結部12は、係止リング13によって連結孔部11から抜け止めされている。すなわち、係合片部13bの先端部の径方向内側を向く面には、係止リング13の径方向内側へ向かって突出する内側突出部13fが形成されている。係止リング13の軸線から内側突出部13fの突出方向における先端面までの距離は、連結部12の大径部12aの半径より短い距離に設定されており、内側突出部13fの径方向内側の大部分は、大径部12aより径方向内側に位置するようになっている。
【0033】
一方、連結部12の大径部12aの外周面には、大径部12aの周方向に沿って環状に延びる係合凹部12cが形成されている。係合凹部12cは、その内部に内側突出部13fが入り込むことができるよう、係合凹部12cの断面形状が内側突出部13fの断面形状と相似形になっており、係合凹部12cの底面の半径が係止リング13の軸線から内側突出部13fの突出方向における先端面までの距離より若干小さい寸法に設定されている。係合凹部12cの底面の半径は、内側突出部13fが係合凹部12c内に入り込むことができる限り、係止リング13の軸線から内側突出部13fの突出方向における先端面までの距離と同一寸法に設定してもよい。また、係合凹部12cは、その内部に内側突出部13fが入り込むことができるのであれば、環状に形成する必要がなく、内側突出部13fと同数の係合凹部を大径部12aの周方向へ互いに離間して配置してもよい。係合凹部12cは、連結部12が連結孔部11に連結位置まで挿入されたとき、内側突出部13fが入り込むように、連結部12の先端面(右端面)から所定距離だけ離れた位置に配置されている。
【0034】
内側突出部13f及び係合凹部12cが上記のように配置形成されているので、連結部12を連結孔部11に連結位置まで挿入すると、内側突出部13fが係合凹部12cに入り込む。そして、係合凹部12cの左方を向く側面(右側に位置する側面)と、内側突出部13fの右方を向く端面とが、大径孔部11aの軸線方向において互いに対向する。係合凹部12cの左方を向く側面が第2係止面12dとされ、内側突出部13fの右方を向く端面が第2当接面13gとされている。第2係止面12d及び第2当接面13gは、いずれも大径孔部11aの軸線(係止リング13の軸線)とのなす角度が直角である平面によって構成されており、互いに突き当たっている。これにより、連結部12が連結孔部11に抜け止め状態で挿入され、ひいてはヘッダー連結筒3が第1ヘッダーピース2Aに抜け止め状態で連結されている。
【0035】
なお、第2当接面13gは、係合片部13bの先端面と同一平面上に位置し、当該先端面に連続しているが、係合片部13bの先端面に対して係止リング13の軸線方向へ若干離間させてもよい。また、第2係止面12d及び第2当接面13gは、径方向内側へ向かうにしたがって左方へ向かうように若干量だけ傾斜させてもよい。
【0036】
連結部12を連結孔部11に容易に挿入することができるようにするために、特に、連結部12の大径部12aを係止リング13に容易に挿入することができるようにするために、次の構成が採用されている。すなわち、大径部12aの右端部には、左方へ向かうにしたがって大径になるテーパ面12eが形成されている。一方、係止リング13の内側突出部13fの左部には、左方へ向かうにしたがって係止リング13の径方向外側へ向かうように傾斜する傾斜面13hが形成されている。傾斜面13hは、テーパ面12eと同一の傾斜角度を有している。
【0037】
テーパ面12e及び傾斜面13hは、連結部12が連結孔部11に連結位置より所定の距離だけ手前にまで挿入されると、互いに突き当たるように配置されている。テーパ面12eが傾斜面13hに突き当たった状態で連結部12を連結孔部11にさらに挿入すると、係止リング13が連結部12と一緒に右方へ移動する。図18に示すように、係合片部13bの先端面(右端面)が大径孔部11aの底面に突き当たると、係止リング13はそれ以上右方へ移動することができなくなって停止する。その状態で連結部12を連結孔部11にさらに挿入すると、テーパ面12eが傾斜面13hを径方向外側へ押しながら摺動し、係合片部13bを弾性変形させる。このとき、外側突出部13cが係合孔11dに入り込んでいるので、係合片部13bは無理なく弾性変形することができる。連結部12が連結孔部11に連結位置まで挿入されると、内側突出部13fがテーパ面12e及びこれに続く大径部12aの右端部を相対的に通過して係合凹部12cと対向する。すると、係止片部13bが弾性的に復帰変形し、内側突出部13fが係合凹部12c内に入り込む。
【0038】
なお、係合凹部12cが環状に形成されているので、連結部12、つまりヘッダー連結筒3については、周方向の位置合わせをする必要がなく、任意の位置において連結孔部11に挿入することができる。ただし、係合凹部12cを環状に形成することなく、周方向に複数に区分し、各係合凹部を周方向へ互いに離間させて配置する場合には、係合凹部と内側突出部13fとが周方向において同一位置に位置するように、ヘッダー連結筒3の周方向の位置を調節する必要がある。
【0039】
上記構成の連結装置10によって互いに連結された第1ヘッダーピース2A及びヘッダー連結筒3を樹脂で成形する場合において、ヘッダー連結筒3は、通常の成形法で成形することができる。一方、第1ヘッダーピース2A、特に連結孔部11が形成された部分については、雌型と雄型との間に第1ヘッダーピース用のキャビティを形成し、さらに雌型には、係合孔を成形するための可動コアを設ける。そして、連結孔部11を有する第1ヘッダーピース2Aの成形後には、可動コアを係合孔11dから抜け出るまで移動させることにより、雌型から第1ヘッダーピース2Aを容易に取り出すことができる。また、連結孔部11の内周面に係合凹部が形成されていないので、第1ヘッダーピース2Aの連結孔部11を有する部分を成形するための雄型には、環状突出部を形成する必要がない。したがって、雄型は、縮径させることなく、第1ヘッダーピース2Aの連結孔部11から容易に抜き出すことができる。つまり、雄型としては、複雑な構成を有する縮径可能な雄型を用いる必要がない。したがって、雄型を安価に製造することができる。よって、第1ヘッダーピース2Aの製造費を低減することができる。これは、第2及び第3ヘッダーピース2B,2Cについても同様である。
【0040】
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態については、上記実施の形態と異なる構成についてのみ説明することとし、上記実施の形態を同様な部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図20は、この発明の第2実施の形態を示す。この実施の形態の管体の連結装置10Aにおいては、内側突出部13fに傾斜面13hが形成されておらず、内側突出部13fが断面長方形状に形成されている。したがって、連結部12を連結孔部11に挿入するときには、テーパ面12eが内側突出部13fの左側の角部に突き当たる。
【0042】
図21〜図23は、この発明の第3実施の形態を示す。この実施の形態の管体の連結装置10Bにおいては、係止リング13に代えて係止リング13Bが用いられている。係止リング13Bにおいては、係合片部13bの周方向の両端面に周方向に突出する脱落防止片13iが形成されている。脱落防止片13iは、大径孔部11aの内周面と対向している。したがって、仮に係合片部13bがその基端部(円筒部13a側の端部)において破断した場合には、係合片部13bの周方向の両端部に形成された二つの脱落防止片13i.13iが大径孔部11aの内周面に突き当たる。したがって、係合片部13bが円筒部13aから破断したとしても、係合片部13bは、係合孔11dを通って外部に抜け出てしまうことがなく、連結部12を連結孔部11に対して抜け止め状態を維持する。
【0043】
ただし、脱落防止片13iは、係止リング13Bを大径孔部11aに挿入するとき、及び連結部12を連結孔部11(係止リング13B)に挿入するときに邪魔になってはならない。そこで、脱落防止片13iの径方向外側及び内側を向く各面は、係止リング13Bの軸線を中心とする円弧面によって構成されており、脱落防止片13iの径方向外側を向く面の曲率半径は、大径孔部11aの半径より小径に設定されている。一方、脱落防止片13iの径方向内側を向く面の曲率半径は、大径部12aの半径と同等以上に設定されている。したがって、連結部12を連結孔部11に挿入するときに、脱落防止片13iが邪魔になることがない。
【0044】
また、脱落防止片13iは、次の条件を満たすように形成されている。すなわち、図23に示すように、大径孔部11aの内周面と脱落防止片13iとの間の径方向の間隔をdとし、第2係止面12dと第2当接面13gとの径方向における接触長さをhとしたとき、
d>h
に設定されている。したがって、連結部12を係止リング13Bに挿入するときに、係合片部13bの先端部が径方向外側へ向かうように係合片部13bが弾性変形するが、そのときに脱落防止片13iが係合片部13bの変形を阻止するようなことがない。よって、連結部12の大径部12aは、内側突出部13fが係合凹部12cと対向するまで大径孔部11aにスムースに挿入することができる。なお、脱落防止片13iは、係合片部13bの周方向の両端部に形成することなく、一方の端部にのみ形成してもよい。
【0045】
図24〜図29は、この発明の第4実施の形態を示す。この実施の形態の管体の連結装置10Cにおいては、連結部11に係合凹部12cに代えて係合凹部12fが形成されている。係合凹部12fは、その断面形状が係合凹部12cの断面形状より大きくなっている。この結果、係合凹部12fの深さが深くなっており、その深さは、次の条件を満たすように設定されている。すなわち、図24に示すように、第1係止面11eと第1当接面13dとの径方向における接触長さをhとし、内側突出部13fの最も内側の面から係合凹部12fの底面までの距離をdとしたとき、
d>h
を満たすように、係合凹部12fの深さが設定されている。
【0046】
係合凹部12fの深さが、上記の条件を満たすように設定されているので、係止リング13は、連結部12に装着した状態で連結部12と一緒に連結孔部11に挿入することができる。係止リング13を連結部12に装着する場合には、図25〜図27に示すように、係止リング13内に連結部12を挿入する。この場合、連結部12は、円筒部13aから係合片部13bに向かって挿入する。円筒部13aが連結部12の大径部12aと同等以上の内径を有しているので、円筒部13aまでは大径部12aを係止リング13に抵抗なく挿入することができる。
【0047】
図26に示すように、テーパ面12eが傾斜面13hに突き当たると、傾斜面13hがテーパ面12eによって径方向外側へ押され、係合片部13bの先端部が径方向外側へ移動するように、係合片部13bが弾性変形させられる。その後、さらに連結部12を係止リング13内に挿入し、内側突出部13fが係合凹部12fと対向すると、図27に示すように、係合片部13bが弾性的に復帰変形し、内側突出部13fが係合凹部12f内に入り込む。そして、第2当接面13gが第2係止面12dに突き当たることにより、係止リング13が連結部12に抜け止め状態で装着される。なお、係止リング13は、その左端面が連結部12の左端部に続いて形成された段差面12gに突き当たることにより、左方への移動が阻止されている。係止リング13の左方への移動は、傾斜面13hを係合凹部12fの左側の側面に突き当てることによって阻止してもよい。
【0048】
図28及び図29に示すように、係止リング13が装着された連結部12を連結孔部11に挿入すると、ガイド部13eがガイド溝11fの底面に突き当たり、係止リング13が左方へ押されて段差面12gに突き当たる。すると、係止リング13がそれ以上左方へ移動することができなくなり、その後はガイド部13eがガイド溝11fの底面によって径方向内側へ押される。係合片部13bが弾性変形するとともに、内側突出部13fが係合凹部12fの底部側へ入り込む。このとき、d>hに設定されているから、内側突出部13fは、外側突出部13cがガイド溝11fを通過することができるようになるまで、係合凹部12fの底部側へ入り込むことができる。外側突出部13cがガイド溝11fを通過して係合孔11dと対向すると、係合片部13bが弾性的に復帰変形して外側突出部13cが係合孔11d内に入り込むとともに、第1当接面13dが第1係止面11eに突き当たる。その状態で連結部12を連結孔部11から抜き出すように所定距離だけ移動させると、図24に示すように、第2係止面12dが第2当接面13gに突き当たる。これにより、連結部12が連結孔部11に抜け止め状態で連結される。
【0049】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例を採用することができる。
例えば、上記の実施の形態においては、係止リング13,13Bの右端部(連結孔部11の開口部側と逆側の端部)に係合片部13bが形成されているが、係合片部13bは、係止リング13,13Bの左側の端部に形成してもよい。あるいは、係止リング13,13Bの円筒部13aの長手方向の中央部に、略「コ」字状に延びる長孔を形成することにより、円筒部13aの中央部に係合片部13bに代わる係合片部を形成してもよい。
さらに、この発明に係る管体の連結装置は、二つの管体の一方を他方に挿入して連結するものであればヘッダー1以外のものにも適用可能である。
【符号の説明】
【0050】
2A 第1ヘッダーピース(第1の管体;第2の管体)
2B 第2ヘッダーピース(第1の管体;第2の管体)
2C 第3ヘッダーピース(第1の管体)
3 ヘッダー連結筒(第2の管体)
10 管体の連結装置
10A 管体の連結装置
10B 管体の連結装置
10C 管体の連結装置
11 連結孔部
11d 係合孔
12 連結部
12c 係合凹部
12f 係合凹部
13 係止リング
13B 係止リング
13b 係合片部
13c 外側突出部
13f 内側突出部
13i 脱落防止片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の管体の一端部内周面に連結孔部が形成され、第2の管体の一端部外周面に連結部が形成され、上記連結部が上記連結孔部に挿入され、上記連結孔部の内周面と上記連結部の外周面との間に係止リングが設けられ、この係止リングが上記第1及び第2の管体に係合することにより、上記連結部が上記連結孔部に抜け止め状態で連結される管体の連結装置において、
上記第1の管体の一端部には、その外周面から上記連結孔部の内周面まで貫通する複数の係合孔が上記第1の管体の周方向へ互いに離間して設けられ、
上記連結部の外周面には、係合凹部が設けられ、
上記係止リングには、その径方向外側へ突出する外側突出部、及び径方向内側へ突出する内側突出部が設けられ、
上記外側突出部及び上記内側突出部が上記貫通孔及び上記係合凹部にそれぞれ係合することにより、上記連結部が上記連結孔部に抜け止め状態で連結されていることを特徴とする管体の連結装置。
【請求項2】
上記係止リングの一端部に、その軸線方向へ突出する複数の係合片部が上記係止リングの周方向へ互いに離間して設けられ、この係合片部の先端部が上記係止リングの径方向へ変位することができるように、上記係合片部が弾性変形可能とされ、
上記係止リングの径方向外側を向く上記係合片部の先端部に上記外側突出部が形成され、
上記係止リングの径方向内側を向く上記係合片部の先端部に上記内側突出部が形成され、
上記内側突出部が径方向外側へ変位するとともに、上記外側突出部が上記係合孔内を径方向外側へ変位するように上記係合片部が弾性変形することにより、上記係止リングが上記連結孔部に装着された状態で上記連結部が上記連結孔部に挿入可能であることを特徴とする請求項1に記載の管体の連結装置。
【請求項3】
上記係止リングの周方向を向く上記係合片部の両側面の少なくとも一方には、上記係止リングの周方向に突出する脱落防止片が設けられ、
上記脱落防止片が上記連結孔部の内周面に突き当たることにより、上記係合片部が上記係止リングから破断したときに、上記係合片部が上記係合孔を通って外部に脱出することが防止されていることを特徴とする請求項2に記載の管体の連結装置。
【請求項4】
上記係止リングの一端部に、その軸線方向へ突出する複数の係合片部が上記係止リングの周方向へ互いに離間して設けられ、この係合片部の先端部が上記係止リングの径方向へ変位することができるように、上記係合片部が弾性変形可能とされ、
上記係止リングの径方向外側を向く上記係合片部の先端部に上記外側突出部が形成され、
上記係止リングの径方向内側を向く上記係合片部の先端部に上記内側突出部が形成され、
上記外側突出部が径方向内側へ変位するとともに、上記内側突出部が上記凹部内を径方向内側へ変位するように上記係合片部が弾性変形することにより、上記係止リングが上記連結部に装着された状態で上記連結部が上記連結孔部に挿入可能であることを特徴とする請求項1に記載の管体の連結装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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