説明

糞かき取り装置のための安全装置

【課題】 糞かき取り器(13)及び駆動機構(17,18)を含む糞かき取り装置を提供する。
【解決手段】 この糞かき取り装置は、糞かき取り器(13)、及び糞かき取り器(13)が床表面(11a)上の糞を動物のための床表面(11a)の端部(11d)に設けられた横断溝(14)に押すように床表面(11a)に沿って糞かき取り器(13)を駆動するのに適合した駆動機構(17,18)を含むものにおいて、安全システムが、床表面(11a)の上の少なくとも予め決められた高さ(x)を持つ異物の存在を検出するために配置された検出手段(20〜22,29)、及び前記検出手段(20〜22,29)からの情報を受けるためにかつ床表面上の予め決められた高さ(x)を持つかかる異物が検出される場合に異物が横断溝(14)中に押し込まれる前に糞かき取り器(13)が自動的に緊急停止されるように前記駆動手段(17,18)を不活動にするために配置された緊急停止装置(19,26)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糞かき取り装置のための安全システムに関し、そこでは糞かき取り装置は、糞かき取り器、及び糞かき取り器が動物のための床表面上の糞を床表面の端部に設けられた横断溝に押すように床表面に沿って糞かき取り器を駆動するのに適合した駆動機構を含む。
【背景技術】
【0002】
通常、糞かき取り器は、牛小屋内の雌牛のための長い歩行領域に沿って前後に動く。横断溝は、長い歩行領域の少なくとも一端に配置される。糞かき取り器は、歩行領域内の床表面上の糞を横断溝に動かす。糞かき取り器は、もしそれが歩行領域上の例えば雌牛の一部のような重い物体と接触するなら糞かき取り器を停止する安全システムを備えることができる。しかし、子牛、特に小さな子牛は雌牛より本質的に軽い。もし糞かき取り器が小さな子牛の一部と接触するなら、糞かき取り器が停止されることは確実ではない。この場合、糞かき取り器が歩行領域に沿って横断溝まで糞と一緒に子牛を動かす危険がある。もし子牛が横断溝中に倒れるなら、子牛は、糞を一つまたは幾つかの歩行領域から糞貯蔵場所に輸送する糞輸送装置により糞と一緒に動かされるであろう。もし子牛が横断溝中に倒れると、子牛はひどく傷つけられるか、または死ぬかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、子牛のような小さな動物が動物のための床表面に沿って動く糞かき取り器により横断溝中に押し落とされるのを防ぐ安全装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、本発明によれば、安全システムが、床表面の上の少なくとも予め決められた高さを持つ異物の存在を検出するために配置された検出手段、及び前記検出手段からの情報を受けるためにかつ床表面上の予め決められた高さを持つかかる異物が検出される場合に異物が横断溝中に押し込まれる前に糞かき取り器が自動的に緊急停止されるように前記駆動手段を不活動にするために配置された緊急停止装置を含むという特徴により得られる。もし、例えば、牛小屋内の操作者が、雌牛が床表面上で子牛を生んだことを観察しなかったなら、子牛がその足で立つことができる前に糞かき取り器が子牛を糞と一緒に横断溝に動かす大きな危険がある。子牛のような小さな動物が糞かき取り器と接触するときに床表面上に倒れるかもしれないこと及び横断溝中に押されるかもしれないこともありうる。緊急停止装置は、検出手段が子牛であるかもしれない予め決められた高さの異物を検出するとすぐに糞かき取り器を停止することができる。それにより、実質的に全ての子牛が糞かき取り器により横断溝中に押されるのを救うことが可能である。
【0005】
本発明の好適実施態様によれば、前記検出手段は、糞かき取り器が前後に動く床表面の端部でのかかる異物の存在を検出するために配置される。もしかかる小さな子牛のような異物が横断溝に非常に接近した位置の床表面上で検出されるなら、子牛が糞かき取り器により横断溝中に押し落とされる大きな危険がある。検出手段は、横断溝から20〜100cmの距離で前記端部内のかかる異物の存在を検出するように配置されることができる。糞かき取り器が子牛を横断溝中に押し落とすことを避けるために、糞かき取り器は横断溝からある距離で緊急停止されなければならない。
【0006】
本発明の別の好適実施態様によれば、検出手段は、糞かき取り器の高さより高い異物の存在を検出するために配置される。糞は多少の液体粘稠度を持つ。それにより、もし多過ぎる糞が横断溝に向けて動かされるなら、糞は糞かき取り器の上縁部を越えて流れる。結果として、糞の高さは糞かき取り器の高さより高くないであろう。この事実のため、緊急停止装置を起動することなしに糞かき取り器及び糞が検出手段を過ぎて動かされることが可能である。検出手段が糞かき取り器より高い高さを持つ物体を検出する場合、その物体は、横断溝に動かされるべきでない異物である。小さな動物が糞かき取り器により横断溝の方へ動かされる場合、通常、動物の少なくとも一部は糞かき取り器の高さレベルの上に突き出るであろう。それにより、検出手段は動物の存在を検出し、糞かき取り器は、動物が横断溝中に押し込まれる前に緊急停止される。
【0007】
本発明の別の好適実施態様によれば、前記検出手段は前記端部の少なくとも一方の側の静止要素上に配置される。かかる静止要素は、フェンス要素またはポスト要素のような既存在の要素であることができる。前記検出手段は、床表面の前記端部を横切って光線を放射する光源、及び物体が光線を遮断するときを感知するために配置されたセンサを含むことができる。かかる検出手段は簡単であり、それらは信頼性のある機能を持つ。好ましくは、光源は、前記端部を横切って赤外線を放射するように配置される。これに代えて、他の種類の電磁光が、可視光、紫外光及びレーザー光のような光線を形成するために使用されることができる。
【0008】
本発明の別の好適実施態様によれば、前記光源及びセンサは、前記端部の対向する側に配置される。この場合、光源は、床表面の端部の対向側のセンサに当たる光線を形成する。もし光線が異物により遮断されるなら、センサは光線を検出しないであろうし、制御装置は緊急停止装置を起動する。これに代えて、前記光源及びセンサは、前記端部の同じ側に配置され、検出手段は、対向側に配置された反射部材を含む。この場合、光源及びセンサはユニットを構成することができる。
【0009】
さらなる代替例によれば、検出手段は三次元カメラを含む。かかるカメラにより、床表面の端部内の予め決められた高さの物体を検出することが可能である。カメラは、前記端部の一方の側にまたは端部の上のある位置に配置されることができる。検出手段は、好適なソフトウエアを持つコンピュータ装置等を含むことができ、それによってカメラからの像を分析し、かつ少なくとも前記の予め決められた高さを持つ異物を検出することが可能である。
【0010】
本発明のさらなる実施態様によれば、前記制御手段は、かかる異物が前記端部内で検出される場合に糞かき取り器の駆動機構へのエネルギー供給を遮断するために配置されたスイッチ部材を含む。駆動機構へのエネルギー供給を切ることにより、糞かき取り器は直ちに停止されるであろう。緊急停止装置は、糞かき取り器が緊急停止されたときに糞かき取り器が再始動するために使用されなければならない手動作動可能な部材を含むことができる。従って、糞かき取り器を手動で再起動することのみが可能である。操作者は、検出された異物が床表面の前記端部から除去されたときに糞かき取り器を再始動する。好ましくは、手動作動可能な部材は床表面の端部の近くに配置される。
【0011】
本発明のさらなる実施態様によれば、緊急停止装置は、床表面上の糞かき取り器の位置についての情報を受けるように配置され、緊急停止装置は、糞かき取り器が前記端部内に位置されているのと同時にかかる異物が前記端部内で検出される場合にのみ糞かき取り器を停止するように配置される。もし糞かき取り器が前記端部内に位置されないなら、少なくともその瞬間に対しては、検出された物体が糞かき取り器により横断溝中に押し落とされる危険はない。検出された物体は、ここでは、一時的に前記端部内にいる操作者または雌牛であることができる。このようにして、糞かき取り器の間違った緊急停止を避けることができる。
【0012】
本発明のさらなる実施態様によれば、安全システムは、糞かき取り器が緊急停止されたときに起動されるアラーム装置を含む。アラーム装置は、糞かき取り器が緊急停止された事実に注意を引きつける。牛小屋内の操作者は、アラームに注意を払い、糞かき取り器の方に動き、かつ検出された物体を除去する。もし物体が子牛であるなら、それは、安全システムにより救助される。アラーム装置は、糞かき取り器が緊急停止されたときに可視アラーム信号及び/または可聴アラーム信号を発生するために配置されることができる。可視または可聴信号は、緊急停止への注意を信頼性ある態様で引きつける。アラーム装置は、糞かき取り器が緊急停止されたときに操作者により使用される通信装置に情報を送るように配置されることができる。この場合、緊急停止された糞かき取り器について代替態様で操作者に通知することが可能である。操作者は、ここでは、糞かき取り器から比較的長い距離にいることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
以下において、本発明の好適実施態様を実施例によりかつ添付図面に関して説明する。
【0014】
【図1】図1は、本発明による安全システムを備えた多数の糞かき取り装置を備えた牛小屋を示す。
【0015】
【図2】図2は、第一実施態様による糞かき取り装置及び安全システムを示す。
【0016】
【図3】図3は、第二実施態様による糞かき取り装置及び安全システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、約60頭の乳牛のための牛小屋を示す。この場合、牛小屋は、休息領域2を含む繊維食物供給領域1、及び雌牛のための長い供給テーブル3を含む。牛小屋はさらに、自発的搾乳ステーション5を備えた搾乳領域4を含む。搾乳ロボット6が搾乳ステーション5内の雌牛に乳首カップを取り付ける。さらに、牛小屋は、濃縮液供給ステーション8を備えている濃縮液供給領域7、及び分離及び処理領域9を含む。
【0018】
繊維食物供給領域1は牛小屋の主要部を構成する。繊維食物供給領域1は、雌牛のための四つの長い歩行領域11を含む。休息領域2を含む小部屋の列が歩行領域11の側面に沿って配置されている。繊維食物供給領域1は、歩行領域11を連結する通路12を含む。通路12は、雌牛が全繊維食物供給領域1内を実質的に自由に歩くことを可能にする。各歩行領域11は糞かき取り器13を含む。糞かき取り器13は長い歩行領域11に沿って前後に動く。糞かき取り器13は、歩行領域11内の糞を、長い歩行領域の端部に設けられた共通横断溝14に輸送する。糞かき取り装置15は、共通横断溝14内の糞を貯蔵空間16に輸送する。
【0019】
図2は、歩行領域11内の糞かき取り器13を示す。歩行領域11は、一段低い所にある床表面11a及び垂直側方表面11bにより形成される。糞かき取り器13は、中央部13a、及び中央部13aにそれぞれ旋回可能に連結された二つの側方部13bを含む。糞かき取り器13は、駆動機構18により床表面11aに沿って前後に動かされる。駆動機構18は、糞かき取り器13の中央部13aに連結された駆動ケーブル17を含む。駆動ケーブル17は液圧的に駆動されることができる。制御装置19は、駆動機構18、及び糞かき取り器13の歩行領域11に沿った動きを制御するために配置される。
【0020】
糞かき取り器13が横断溝14の方へ前方方向に動かされるとき、糞かき取り器13の側方部13bは、それらの自由端が歩行領域11の垂直側方表面11bと接触するように自動的に外向きに曲げられる。糞かき取り器13の側方部13bがこの位置にあるとき、糞かき取り器13は歩行領域11の全幅に沿って延びる。それにより糞かき取り器13の前方の床表面11a上に位置された全糞が、糞かき取り器が横断溝に向かって動かされるときに糞かき取り器13により横断溝14に向けて押されるであろう。糞かき取り器13は歩行領域11の前方端部内で自動的に停止される。この位置では、糞かき取り器13の中央部13aは、歩行領域11の前方端縁11c及び横断溝14に非常に近い。糞かき取り器13がこの前方端位置に到達するとき、その前方の実質的に全ての糞が横断溝14中に押し落とされている。
【0021】
制御装置19は、次いで糞かき取り器13が歩行領域11に沿って後向きに動くのを開始するように駆動機構18を起動する。後向きの動きの間、糞かき取り器13の側方部13bは、歩行領域11の垂直側方表面11bと糞かき取り器13の間に隙間が形成されるように内向きに自由に旋回することができる。糞かき取り器13の後ろの床表面11a上の糞は、糞かき取り器13が後向きに動くときにこれらの隙間を通過するであろう。糞かき取り器13が歩行領域11内の後方端位置に到達したとき、制御装置19が駆動機構18を停止する。その後、制御装置19は、駆動機構18が糞かき取り器13を横断溝14に向けて前方方向に再び動くように駆動機構18を起動する。
【0022】
各糞かき取り器13は安全システムを備えている。安全システムは、子牛のようなある寸法の異物が糞かき取り器13により横断溝14中に押されるのを防ぐように配置される。特に小さな子牛が糞かき取り器13により横断溝14中に押される危険がある。もし子牛が横断溝14中に押されたら、それはひどく傷つけられるか、または死ぬかもしれない。安全システムは、横断溝14近くの歩行領域11の前方端部11dの一方の側に配置された光源20を含む。光源は、ここでは、歩行領域11を横切って赤外線21を放射する赤外光源20として例示されている。赤外センサ22が歩行領域11の反対の側に配置される。赤外センサ22は、ここでは、歩行領域11の一方の側の静止フェンス要素23上に配置されている。赤外光源20はまた、歩行領域11の反対の側の既存のフェンス要素23上に配置されることができる。
【0023】
赤外線22は、糞かき取り器13が糞を横断溝14に動かすときにそれが糞かき取り器13により遮断されないように糞かき取り器13の高さより少し高い床表面11aの上の高さxに配置されなければならない。子牛が糞かき取り器13により横断溝の方へ動かされる場合に、通常、子牛の少なくとも一部が糞かき取り器13の高さレベルの上に突き出るであろう。それにより、赤外線22は子牛により遮断されるであろう。さらに、赤外線は、糞かき取り器13が歩行領域11の前方端縁11cから安全な距離で緊急停止されるように歩行領域11の前方端縁11cからある距離yに配置されなければならない。それにより、子牛が横断溝14中に倒れる危険が実質的にない。距離yは20〜100cmの範囲であることができる。
【0024】
赤外センサ22は制御装置19に連結されている。制御装置19は、少なくとも赤外線21が遮断されたときに赤外センサ22から情報も受ける。制御装置19は、歩行領域11上の糞かき取り器13の位置についての情報も受ける。この場合、制御装置は、糞かき取り器13の位置についての第二位置センサ24から情報を受ける。駆動機構18は、例えば電力源であることができる動力源25により動力を供給される。スイッチ部材26は、動力源25と駆動機構18の間に配置される。スイッチ部材は、オン及びオフ状態に切り替え可能である。制御装置19はアラーム装置27に連結される。
【0025】
糞かき取り器13の操作時に、それは床表面11aに沿って前後に動く。糞かき取り器13は、糞を歩行領域11から横断溝14に動かす。糞かき取り器13及び横断溝14への糞が赤外線21の下を通過することができるように赤外線21が床表面11aの上のある高さに配置される。もし赤外線の高さxに相当する高さを持つ子牛または別の異物が歩行領域11の端部11dに動かされるなら、かかる物体は赤外線を遮断するであろう。制御装置19は、これが起こるときに赤外センサ22から情報を受ける。制御装置19はまた、糞かき取り器13の位置についての位置センサ24からの情報を受ける。異物及び糞かき取り器の両者が前記前方端部11d内で検出される場合、制御装置19は、動力源25から駆動機構への動力供給が遮断されるようにスイッチ部材26をオフ状態に切り替える。糞かき取り器13が緊急停止され、制御装置19がアラーム装置27を起動する。
【0026】
アラーム装置27は、可視アラーム信号及び/または可聴アラーム信号を発生することができる。代替的にまたは組み合わせて、アラーム装置27は、かき取り器が緊急停止されたときに牛小屋内の操作者により使用される通信装置に情報を送る。かかる通信装置は携帯電話等であることができる。アラーム装置27は、糞かき取り器13が緊急停止された事実に注意を引きつける。牛小屋内の操作者は、糞かき取り器13の方に動き、赤外線21を遮断した物体を除去する。もし物体が子牛であるなら、それは安全システムにより救助される。糞かき取り器13を再始動するために、操作者は手動作動可能な部材28を使用しなければならない。赤外線21が遮断されるときに糞かき取り器13が歩行領域11の前方端部11d内にない場合、制御装置19はスイッチ部材26をオフ状態に切り替えないであろう。この場合、赤外線21は、糞かき取り器13により前方端部11dに動かされた物体により遮断されない。この場合、赤外線は、歩行領域11の前方端部11d内に位置された雌牛または操作者により遮断されることができる。
【0027】
図3は、安全システムの代替実施態様を示す。この場合、三次元カメラ29が、横断溝14近くの歩行領域11の前方端部11d内の床表面11a上の予め決められた高さを持つ異物を検出するために使用される。カメラ29は、ここでは、歩行領域11の前方端部11dの一方の側のポスト要素30の形の静止要素上に配置される。これに代えて、カメラ29は、歩行領域11の前方端部11dの上のある位置に配置されることができる。この場合、カメラ29は、歩行領域11の前方端部11dの上の屋根要素上にまたは前方端部11dの上に延びる静止要素上に配置されることができる。制御装置19は、カメラ29から実質的に連続的に像を受けかつ分析する。もし制御装置19が前記予め決められた高さの異物及び前方端部11d内の糞かき取り器13の両方を示す像を受けるなら、制御装置19は、駆動機構18への動力供給が遮断されるようにスイッチ部材26をオフ状態に切り替える。制御装置19はアラーム装置27を起動し、操作者は、糞かき取り器13が緊急停止された事実に注意を引きつける。操作者は糞かき取り器13の方に動き、歩行領域11の前方端部11dから物体/子牛を除去する。操作者は、手動作動可能な部材28により糞かき取り器13を再始動する。
【0028】
本発明は記載された実施態様に限定されず、請求項の範囲内で自由に変更されかつ修正されることができる。糞かき取り器は、例えば実質的に任意の設計を持つことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
糞かき取り装置のための安全システムであって、糞かき取り装置が、糞かき取り器(13)、及び糞かき取り器(13)が床表面(11a)上の糞を動物のための床表面(11a)の端部(11d)に設けられた横断溝(14)に押すように床表面(11a)に沿って糞かき取り器(13)を駆動するのに適合した駆動機構(17,18)を含むものにおいて、安全システムが、床表面(11a)の上の少なくとも予め決められた高さ(x)を持つ異物の存在を検出するために配置された検出手段(20〜22,29)、及び前記検出手段(20〜22,29)からの情報を受けるためにかつ床表面上の予め決められた高さ(x)を持つかかる異物が検出される場合に異物が横断溝(14)中に押し込まれる前に糞かき取り器(13)が自動的に緊急停止されるように前記駆動手段(17,18)を不活動にするために配置された緊急停止装置(19,26)を含むことを特徴とする安全システム。
【請求項2】
前記検出手段が、床表面(11a)の端部(11d)でのかかる異物の存在を検出するために配置され、床表面(11a)上を糞かき取り器(13)が前後に動くことを特徴とする請求項1に記載の安全システム。
【請求項3】
検出手段が、横断溝(14)から20〜100cmの距離で前記端部(11d)内のかかる異物の存在を検出するために配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の安全システム。
【請求項4】
検出手段が、糞かき取り器(13)の高さより高い異物の存在を検出するために配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項5】
前記検出手段(22)が、前記端部(11d)の少なくとも一方の側の静止要素(23,30)上に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項6】
前記検出手段が、床表面(11a)の前記端部(11d)を横切って光線(21)を放射する光源(20)、及び物体が光線(21)を遮断するときを感知するために配置されたセンサ(22)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項7】
光源(20)が、前記端部(11d)を横切って赤外線(21)を放射するために配置されていることを特徴とする請求項6に記載の安全システム。
【請求項8】
前記光源(20)及びセンサ(22)が、前記端部(11d)の対向する側に配置されていることを特徴とする請求項6または7に記載の安全システム。
【請求項9】
前記光源(20)及びセンサ(22)が、前記端部(11d)の同じ側に配置されていること、及び検出手段が、対向側に配置された反射部材を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の安全システム。
【請求項10】
検出手段が三次元カメラを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項11】
前記制御手段が、かかる異物が前記端部(11d)内で検出される場合に糞かき取り器(13)の駆動機構(17,18)へのエネルギー供給を遮断するために配置されたスイッチ部材(26)を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項12】
緊急停止装置が、糞かき取り器(13)が緊急停止されたときに糞かき取り器(13)を再始動するために使用されなければならない手動作動可能な部材(28)を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項13】
緊急停止装置が、床表面(11a)上の糞かき取り器(13)の位置についての情報を受けるために配置されていること、及び糞かき取り器が前記端部(11d)内に位置されているのと同時にかかる異物が前記端部(11d)内で検出される場合にのみ緊急停止装置が糞かき取り器(13)を停止するために配置されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項14】
糞かき取り器(13)が緊急停止されたときに起動されるアラーム装置(27)を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一つに記載の安全システム。
【請求項15】
アラーム装置(27)が、糞かき取り器(13)が緊急停止されたときに可視アラーム信号及び/または可聴アラーム信号を発生するために配置されていることを特徴とする請求項14に記載の安全システム。
【請求項16】
アラーム装置(27)が、糞かき取り器(13)が緊急停止されたときに操作者により使用される通信装置に情報を送るために配置されていることを特徴とする請求項14または15に記載の安全システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−518570(P2013−518570A)
【公表日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551577(P2012−551577)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051042
【国際公開番号】WO2011/095419
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(500215931)デラヴァル ホルディング アーベー (13)
【Fターム(参考)】