説明

紙のカッター装置

【課題】 断裁不良の状態を検出して、該検出された情報に基づいてターニングナイフを押し込んで、刃当たりを自動的に調整することができるようにして、断裁の速度を大きくした場合でも、断裁不良の発生を極力防止できる紙のカッター装置を提供する。
【解決手段】 ターニングナイフ21c、22c、23cを備えた第1ナイフ21と第2ナイフ22、第3ナイフ23で断裁されるシートLの搬送経路の途中に、該シートLの端部を検出するシート状態検出センサ31、32、33を配設する。該シート状態検出センサ31、32、33により検出されたシートLの姿勢情報に基づいて、ナイフ押込装置25を作動させ、前記ターニングナイフ21c、22c、23cの刃当たりを調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、抄紙されて巻き取られた巻取紙を巻き戻しながら、スリッター等によって所望の幅員に切断した後に、この切断処理に続けて、所望の長さとなるように流れ方向の位置で断裁するためのカッターを備えたカッター装置に関し、特に該カッターのナイフの断裁性能を所望の状態に維持できるようにした紙のカッター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
抄紙機で完成された紙はリールパートでロールに巻き取られた状態で製品化され、さらに用途に応じて加工される。例えば輪転印刷機には、巻取紙の状態で提供されるが、リールパートで巻き取られた状態のままでは印刷機に供するには幅員が大きすぎるため、ワインダーに供して巻き戻しながらスリッターナイフ等で適宜な幅員に切断して再び巻き取られて巻取紙とされて出荷される。また、大判紙等の場合には、所定の縦横寸法に断裁した平判状シートにして出荷されることになる。平判状シートを形成するには、前記巻取紙を所定の縦横寸法となるように加工する必要がある。このため、該巻取紙を巻き戻しながらスリッターナイフによって幅方向の所望位置で切断し、さらにカッターによって流れ方向の所望位置で断裁して、縦横寸法を所定のものにする。このカッターにはプッシュカッターやフルシンクロカッター、セミシンクロカッターなどがあり、これらは回転するロータの外周面にその回転軸の方向を長手方向としたナイフが取り付けられたターニングナイフを備えている。例えば、プッシュカッターの場合には、回転するトップロータとボトムロータとを備えて、これらのロータの間に通紙し、トップロータに取り付けられたターニングナイフがボトムロータに対向した際に紙を断裁する。
【0003】
プッシュカッターの場合、前記ターニングナイフで断裁する際には、ターニングナイフの刃先をボトムロータに適宜な圧力で刃当たりさせることにより、巻取紙を所望の寸法精度で断裁することができる。他方、連続して操業することにより、摩耗等によって、ターニングナイフの刃先がボトムローラに所望の圧力で刃当たりしない状態となる。また、連続操業によってトップロータとボトムロータが熱により膨張することによっても、ターニングナイフの刃当たりが変化することになる。刃当たりが変化した状態では、巻取紙を所望の精度で断裁することができなくなり、製品として出荷できない状態となるおそれがある。このため、トップロータをボトムロータに押し込んで、ターニングナイフの刃当たりを調整することが行われる。
【0004】
従来、ターニングナイフの刃当たりの調整は操作者の目視によって行われている。すなわち、ターニングナイフの刃当たりが不良となると、断裁されたシートの一端部側に断裁不良となる部分が発生し、当該断裁不良部分で後続するシートに拘束されるから、断裁されたシートを搬送するコンベアにより良好に断裁された側の端部が引かれ、該コンベア上でシートが傾いた状態となる。目視によってこの傾き加減を確認した場合に、操作者がトップロータを押し込んで、刃当たりを調整することになる。
【0005】
ところで、本件出願人は、ロータ面長を小さくすることにより、断裁寸法が小さい短尺物であっても巻取紙の走行に確実に追随させて高精度で断裁することができると共に、ロータ面長を小さくすることにより該ロータを駆動モータに直結して駆動させることができて、駆動モータとロータとの間に減速機を介在させた構造と比べて断裁精度を向上させることができる紙のカッター装置を提案した(特許文献1参照)。
【0006】
すなわち、このカッター装置は、複数本の巻取紙を巻き戻しながら複数枚重ね合わせて給送し、スリッターナイフにより幅方向の所望位置で切断して複数の小幅のシート列に形成し、該シート列の流れ方向の所望位置で断裁して平判状シートに形成するカッター装置において、前記スリッターナイフによって切断された紙の前記シート列を、前記流れ方向の所望位置で断裁するカッターに給送するためのフィードロールを通過した後に、二方向の流れに分岐させ、一方の方向の流れの途中に、1台のカッターを配設し、他方の方向の流れの途中に、2台のカッターを配設した、いわゆるトリプルカッターとしたものである。
【0007】
【特許文献1】特願2004−57568
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
トリプルカッター化することにより、1本のカッターの面長を短くできるから、巻取紙の走行速度が大きくなった場合にもターニングナイフの動作を容易に追随させることができる。しかし、従来の場合のように、目視によって断裁されたシートの傾き加減を確認することは、この傾きが僅かであり、走行速度が大きくなるから、殆ど困難である。しかも、走行速度の大きい中で、シートの僅かな傾きに対して微量なナイフ押込量を調整することはさらに困難である。なお、ナイフ押込量を所定以上に大きくすると、刃先が潰れすぎてしまい、重畳された断裁シートの端部同士が接着された状態となる、いわゆるブロッキング現象が生じてしまう。したがって、シートの傾き状態を目視してナイフ押し込み操作を行った場合でも、断裁寸法を所望の精度に確保することは極めて難しい。
【0009】
加えて、押込量の調整には、熟練を要するもので、巻取紙の走行速度が大きくなった場合には、操作者の熟練が十分に追随できないおそれがあり、寸法精度を調整するのに時間を要して、製品の歩留まりを低下させるおそれがある。
【0010】
そこで、この発明は、目視に頼ることなくシートの傾きを確実に掌握して、該シートの傾きが生じた場合には、ターニングナイフを押し込んで巻取紙を確実に断裁することができるようにして、該シートの寸法を所望の精度内に納めることができるようにした紙のカッター装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る紙のカッター装置は、複数本の巻取紙を巻き戻しながら複数枚重ね合わせて給送し、スリッターナイフにより幅方向の所望位置で切断して複数の小幅のシート列に形成し、該シート列の流れ方向の所望位置でターニングナイフにより断裁して平判状シートに形成するカッター装置において、断裁された平判状シートの搬送路に、該平判状シートの搬送方向に対する姿勢を検出するシート状態検出センサを設け、前記ターニングナイフを巻取紙に対して押し込むナイフ押込装置を設け、前記シート状態検出センサで捕捉された平判状シートの姿勢情報に基づいて、必要に応じて前記ナイフ押込装置を動作させて、前記ターニングナイフを巻取紙に押し込むことを特徴としている。
【0012】
連続操業による摩耗等によりターニングナイフによる断裁に不良が発生すると、シートの断裁精度が低下して、均一に断裁できないおそれが生じる。均一に断裁できない場合には、例えば下層の紙が断裁されない場合が生じ、後続のシートと分離されなくなり、当該部分が後続のシートに引かれて、先行するシートが搬送方向に対して傾いた状態となったり、あるいは、先行のシートと後続のシートの間隔が変化すること等により、断裁されたシートが通常時とは異なる姿勢となる。前記シート状態検出センサは、このシートの傾きや前記間隔の大きさを検出して、シートが通常時の姿勢にあるか否かを検出する。そして、シートが通常時の姿勢と異なる姿勢となった場合に、前記ナイフ押込装置を作動させる。このナイフ押込装置の作動によって、該ターニングナイフを具備させたトップロータを、ボトムロータに押し込むことによりナイフの先端とボトムロータとの間隙を変更させて刃当たりを調整する。なお、平判状シートの姿勢には、流れ方向に対する傾き、または先行するシートと後続するシートとの間隔を含んでいる。
【0013】
また、請求項2の発明に係る紙のカッター装置は、前記ナイフ押込装置を、前記ターニングナイフを備えたロータの両端部に各別に設け、前記シート状態検出センサで検出した一の平判状シートの両端部における、先行の平判状シートと後続の平判状シートとの間隔を求め、該シート間隔が通常時よりも大きい変化量を示した端部側のナイフ押込装置を作動させることを特徴としている。
【0014】
前記ナイフ押込装置をターニングナイフを備えたロータの両端部に各別に設けて、端部のそれぞれを選択してナイフを押し込むようにしたものである。搬送される前後のシートの端部同士の間隔を求めれば、これらの間隔の相違から、これらシートが搬送方向に対して傾いているか否かを検出することができる。また、断裁状態が所定の状態にあれば、前後のシート間隔は一定となって搬送されるが、断裁不良が生じた場合には、シート間隔は変化する。すなわち、前後の平判状シートの端部の間隔を検出することによりシートの搬送方向に対する姿勢が通常か否かを判断することができる。そして、端部同士の間隔が相違した場合には、間隔の変化量が大きい側の端部に対応するナイフ押込装置を作動させて、ターニングナイフの当該端部側のみを押し込むことにより、断裁状態を改善するものである。
【0015】
また、請求項3の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサは、断裁されたそれぞれの平判状シートのそれぞれの端部に臨ませて配設してあることを特徴としている。
【0016】
シート状態検出センサは、流れ方向の端部を検出することができるものであれば、例えばラインセンサであっても構わない。しかし、前述のように、平判状シートの端部同士の間隔を求めるために、断裁されたシート毎に、それらシートの端部を検出するシート状態検出センサを配設したものとすることができる。このため、断裁された平判状シートの全てについて、端部位置を検出してシートの姿勢を検出することできる。
【0017】
また、請求項4の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサは、前記ターニングナイフのそれぞれで断裁された組の端部に位置した平判状シートの外側の端部に臨ませて配設してあることを特徴としている。
【0018】
断裁はターニングナイフで行われるから、同じターニングナイフで断裁された平判状シートには同様な不具合が発生すると考えられる。しかも、断裁の調整はターニングナイフを押し込むことにより行うことから、ターニングナイフ毎に前記シート状態検出センサを配設したものである。このため、ターニングナイフで断裁されたシートの組の外側の端部に臨ませてシート状態検出センサを配設する。すなわち、1本のターニングナイフで3列のシート列を断裁して3組の平判状シートに加工する場合、各シート列の両端部に位置するそれぞれのシートの外側の端部に臨ませてシート状態検出センサを配設するものである。これにより、当該1本のターニングナイフでの断裁不良が発生したか否かを判断することができる。
【0019】
また、請求項5の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサで、先行の平判状シートと後続の平判状シートとの間隔を検出し、該シート間隔が予め設定した所定範囲内の値にあることを、予め設定した検出実行回数連続して検出した場合に、前記ナイフ押込装置を作動させることを特徴としている。
【0020】
ターニングナイフに断裁不良が発生した場合には、一般的に断裁された平判状シートは連続して通常時とは異なる姿勢となるから、適宜回数連続して姿勢に異常があるシートを検出した場合にはターニングナイフの断裁に不良が発生したと判断して、前記ナイフ押込装置を作動させる。このとき、断裁不良の発生を判断するのは、検出されたシート間隔が予め設定した所定範囲内の値にあるか否かで判断する。すなわち、該範囲の最小値以下にある場合には断裁が正常に行われていると判断でき、最大値以上となる場合にはターニングナイフの断裁不良のみならず、他の原因、例えばシート状態検出センサの誤検出等が生じたと判断できるので、原因を把握できるように断裁を継続するものである。
【0021】
また、請求項6の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサで検出した先行の平判状シートと後続の平判状シートとのシート間隔が、予め設定した所定範囲を超えた値となった場合には、前記ナイフ押込装置を作動させずに、警報を発することを特徴としている。
【0022】
前述したように、前後のシート間隔が所定範囲よりも大きな値となった場合には、ターニングナイフの断裁に不都合が生じた場合のみならず、シート状態検出センサに誤検出が発生した場合等、他の原因も考えられる。この場合には、当該時の断裁を継続しなければ、その原因を把握することができない。しかし、断裁を継続した場合には、不良シートが多量に発生するおそれがあるから、斯かる状態を検出した場合には警報を発して、作業者が迅速に異常を認識できるようにしたものである。
【0023】
また、請求項7の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサで検出した一の平判状シートの両端部における、先行の平判状シートと後続の平判状シートとのシート間隔からこれら間隔の偏差を求め、該偏差が予め設定した所定偏差値よりも大きい値を所定回数検出した場合には、前記ナイフ押込装置を作動させることを特徴としている。
【0024】
シート間隔が前記所定範囲内にあっても平判状シートが搬送方向に対して傾いてしまう場合がある。特に、シートが搬送方向に対して傾いた場合には、搬送コンベアやレイボーイの部分で紙詰まりが発生するおそれが大きい。このため、シートの傾きを確実に検出する必要が生じる。このシートの傾きを、前後のシートの両端部におけるシート間隔の相違から検出するものであり、これらシート間隔の差を偏差とし、前記所定偏差値内に検出値がある場合には傾きが許容範囲であり、所定偏差値内にない場合には傾きが大きく断裁不良が発生したと判断する。そして、断裁不良と判断された場合には、ナイフ押込装置を作動させて刃当たりを調整する。
【0025】
また、請求項8の発明に係る紙のカッター装置は、前記シート状態検出センサは、平判状シートの搬送方向と交差する方向へ移動可能に支持させてあることを特徴としている。
【0026】
カッター装置での断裁寸法は固定されたものではなく、1台のカッター装置で種々の寸法のシートを断裁する。したがって、断裁寸法が変更された場合には、シート状態検出センサの位置も変更してシートの端部に臨むようにする必要がある。このため、シート状態検出センサを移動可能としたものである。
【0027】
なお、カッター装置の処理速度が大きくなると、シートの走行速度も大きくなるから、前記シート状態検出センサの応答性をシートの走行に確実に対応できるものとする必要がある。このため、該シート状態検出センサに、レーザセンサを用いることが好ましい。勿論、十分な応答性を確保できるものであれば、他の形式のセンサであっても構わない。
【発明の効果】
【0028】
この発明に係るカッター装置によれば、平判状シートの搬送途中における姿勢を検出するから、ターニングナイフに断裁不良が生じた場合には、これを迅速に、確実に検出することができる。そして、断裁不良が検出された場合には、ナイフ押込装置を作動させ、ターニングナイフを押し込んで、刃当たりを調整する。このとき、断裁不良が生じた状態におけるシートの姿勢に応じたターニングナイフの押込量を設定しておき、シート状態検出センサで検出された状態に対応した押込量でターニングナイフを押し込めばよい。
【0029】
また、請求項2の発明に係る紙のカッター装置によれば、ターニングナイフのいずれか一方の端部のみを押し込むことができるから、例えばシートが搬送方向に対して傾いた場合には、一方のナイフ押込装置を作動させてターニングナイフの一方の端部を押し込むことにより、断裁状態を調整することができる。
【0030】
また、請求項3の発明に係る紙のカッター装置によれば、シートの両端部を確実に検出できるから、シートが搬送方向に対して傾いた状態や、先行するシートと後続するシートのシート間隔の変化を容易に検出することができる。
【0031】
また、請求項4の発明に係る紙のカッター装置によれば、ターニングナイフ毎に一対のシート状態検出センサを配設するから、該シート状態検出センサの設置台数を減じて、安価に提供できると共に、検出されたシートの姿勢情報の処理が簡便となり、断裁不良が生じた場合に迅速に対応することができる。
【0032】
また、請求項5の発明に係る紙のカッター装置によれば、断裁不良が生じた場合の初期においては、先行するシートが後続のシートに引かれて、シート間隔が通常時と異なる大きさとなる。このシート間隔の変化を検出することによりターニングナイフの断裁状態を把握することができる。そして、検出実行回数が連続して所定範囲内にあることが検出された場合にナイフ押込装置を作動させることにより、ターニングナイフの断裁不良に確実に対処することができる。
【0033】
また、請求項6の発明に係る紙のカッター装置によれば、ターニングナイフの断裁不良以外の原因による場合には、断裁を継続させることができると共に、何らかの異常が生じたことを作業者に認識させることができる。
【0034】
また、請求項7の発明に係る紙のカッター装置によれば、シートが搬送方向に対して傾いた状態となったことを確実に検出することができる。
【0035】
また、請求項8の発明に係る紙のカッター装置によれば、1本のターニングナイフで異なる寸法の平判状シートを断裁する場合でも、シート状態検出センサを該シートに対応させて所望の位置に配することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る紙のカッター装置を具体的に説明する。
【0037】
図1はこの発明に係るカッター装置の概略構造を示す斜視図で、巻取紙Pは図示しないアンリールスタンドに支持されて、巻き戻されながら複数枚が重ね合わされて、カッター部1の入口に設けられてリードインロール11に給送される。該リードインロール11の下流にテールスリッター12、エキスパンダロール13a を備えたペーパーロール13、6組のスリッターナイフ14a 、14b 、14c 、14d 、14e 、14f 、が順次配されている。これらスリッターナイフ14のうちの両端部に位置したスリッターナイフ14a、14fは、必要に応じて、前記テールスリッター12と同様に、紙Pの幅方向の両端部を切断して、紙Pの幅を揃える。そして、中央部のスリッターナイフ14b 、14c 、14d 、14e で、給送されたシートを幅方向の所定の位置で切断するもので、これらのスリッターナイフ14によって5本のシート列L1 、L2 、L3 、L4 、L に切断され、いわゆる5丁取りされることになる。上記スリッターナイフ14の下流には、第1フィードロール15が設けられている。
【0038】
前記第1フィードロール15の下流側の適宜距離を隔てた位置には、該第1フィードロール15とほぼ等しい高さで第2フィードロール16が設けられている。この第2フィードロール16の下流側で、斜め下方に第1ナイフ21と第3ナイフ23とが、ほぼ等しい高さ位置に設けられている。また、前記第1フィードロール15の斜め下方には第2ナイフ22が設けられている。
【0039】
前記第1ナイフ21と第3ナイフ23とは、それぞれが紙Pの幅方向の両端部を臨む位置に配設されており、前記第2ナイフ22は、紙Pの幅方向の中央部を臨む位置に配設されている。
【0040】
前記第1ナイフ21〜第3ナイフ23の下流側には図示しないコンベアが配設されており、これら第1ナイフ21〜第3ナイフ23で断裁された平判状シートを、これら平判状シートを積層する図示しないレイボーイまで搬送する。この搬送経路の途中にある合流位置Wで、第1ナイフ21と第2ナイフ22、第3ナイフ23とのそれぞれで断裁された平判状シートの端部が揃えられるようにしてあり、その後は図示しない合流コンベアによって前記レイボーイまで搬送されるようにしてある。
【0041】
前記合流位置には、図1に示すように、シート状態検出センサ31a、31b、32a、32b、33a、33bが設けられており、シート状態検出センサ31a、31b、シート状態検出センサ32a、32b、シート状態検出センサ33a、33bでそれぞれ対を構成している。シート状態検出センサ31a、31bは第1ナイフ21で断裁されたシートL1 の搬送方向と交差する方向のそれぞれの端部近傍を臨んで設けられており、シート状態検出センサ32a、32bは、第2ナイフ22で断裁されたシートL2 、L3 、L4 の搬送方向と交差する方向の外側にあるシートL2 とシートL4 の外側端部近傍を臨んで設けられており、シート状態検出センサ33a、33bは第3ナイフ23で断裁されたシートL の搬送方向と交差する方向のそれぞれの端部近傍を臨んで設けられている。
【0042】
図2は前記ナイフ21、22、23の概略の側面図であり、本実施形態ではプッシュカッターが用いられている。なお、いずれのナイフ21、22、23も同様の構造であるので、第1ナイフ21を例示して説明する。この第1ナイフ21は、ボトムロータ21aとトップロータ21bとの一対のロータからなり、トップロータ21bにはターニングナイフ21cが保持されている。このターニングナイフ21cはトップロータ21b の軸方向を長手方向とし、外周面から刃先が突出する状態とされている。これらボトムロータ21aとトップロータ21bは、シートLの給送方向に対応した方向に回転するようにしてある。そして、前記スリッターナイフ14で切断されたシートLがこれらボトムロータ21aとトップロータ22bとの間を通過する際に、前記ターニングナイフ22cが該シートLを臨んで位置した際に該シートLを断裁する。なお、第2ナイフ22はボトムロータ22aとトップロータ22bとを備え、トップロータ22bにターニングナイフ22cが保持されており、第3ナイフ23はボトムロータ23aとトップロータ23bとを備え、トップロータ23bにターニングナイフ22cが保持されている。
【0043】
そして、第1ナイフ21と第2ナイフ22、第3ナイフ23の両端部のそれぞれには、ナイフ押込装置25が設けられている。なお、いずれのナイフ21、22、23も同様の構造であるので、図2に基づいて、第1ナイフ21についてのナイフ押込装置25を説明する。前記ボトムロータ21aはボトムロータ軸受24aにより回転可能に支持されており、トップロータ21bはトップロータ軸受24bにより回転可能に支持されている。これらボトムロータ21aとトップロータ21bとは、各別の駆動モータ(図示せず)によって回転するようにしてある。前記ボトムロータ軸受24aとトップロータ軸受24bとは一端部側で支持ピン25aにより互いに揺動可能に連繋させてあり、ボトムロータ軸受24aを架台に固定することにより、トップロータ21bがボトムロータ21aに対して旋回するようにしてあり、この旋回によってボトムロータ21aとトップロータ21aの軸間距離が変更させるようにしてある。
【0044】
前記ボトムロータ軸受24aとトップロータ軸受24bの他端部側は、ギャップ調整リンク機構26によって連繋させてある。このギャップ調整リンク機構26はロッド26a、26bの一端部がヒンジ26cによって互いに揺動可能に連繋させてあり、他端部がそれぞれボトムロータ軸受24aとトップロータ軸受24bとに揺動可能に連携させてある。このため、これらロッド26a、26bの間の角度が変化することにより、トップロータ軸受24bがボトムロータ軸受24aに対して揺動することになる。
【0045】
前記ギャップ調整リンク機構26のロッド26a、26bのうちの一方のロッド26aには規制シリンダ27を連繋させて、ロッド26a、26bが不用意に回動することがないよう拘束している。他方のロッド26bには、サーボモータによる駆動モータで回転可能なスクリューロッド28に連繋させてあり、このスクリューロッド28の回転方向に応じて、ロッド26a、26bがその間の角度を増減するようにしてある。すなわち、これらロッド26a、26bとスクリューロッド28とにより、スクリュージャッキが構成されている。また、これらギャップ調整リンク機構26とスクリューロッド28とからなるスクリュージャッキは、ボトムロータ21aとトップロータ21bの両端部に各別に設けられている。
【0046】
図3は、前記シート状態検出センサ31、32、33によって検出された平判状シートLの姿勢から断裁状態を検出し、その姿勢情報に基づいてターニングナイフ21cを押し込むための駆動を制御する構成の概略を示すブロック図である。前記シート状態検出センサ31、32、33の検出信号は、CPU41に入力されて、適宜に演算処理されて、その処理データが比較回路42に入力されている。CPU41には、設定部43から設定情報信号が入力されており、この設定部43で作業者が所定の比較値を設定する。また、CPU41にはモータ駆動回路44が接続されており、モータ駆動信号が送出される。このモータ駆動回路44には前記スクリューロッド28の駆動モータ45が接続されて、モータ駆動回路44からの駆動信号によって所定の動作を行う。また、CPU41にはディスプレイ駆動回路46が接続されており、CRTや液晶表示板等のディスプレイ47を駆動して所定の表示を行わせる。
【0047】
以上により構成されたこの発明の紙のカッター装置に係る実施形態について、その作用を以下に説明する。
【0048】
図4はターニングナイフ21c(22c、23c)によって断裁が正常に行われている場合の平判状シートLの搬送状態を示す平面図である。この場合には、断裁された平判状シートLの先行するものと後続するものとのシート間隔はAでほぼ一定に保たれた状態で搬送される。他方、断裁に不良が発生すると、図5に示すように、下位に積層されているシートの断裁が不完全となって、少なくとも一方の端部側が後続するシートLと切り離されない状態となる。このため、一方の端部ではシート間隔がAに維持されるが、他方の端部ではaとなって、下位のシートが搬送方向に対して傾いた状態となる。しかも、断裁不良な状態が継続すると、断裁不良部によって先行するシートが後続するシートに引かれるから、積層されたシートL全体が後続するシートに引かれ、シート間隔が全体として徐々に小さくなる。
【0049】
このため、シートLの端部を前記シート状態検出センサ31(32、33)により検出して、シート間隔を監視している。すなわち、先行するシートLの後端部をシート状態検出センサ31が検出し、その後に後続するシートLの先端部を検出するまでの時間を測定すれば、搬送速度からシート間隔を求めることができる。前記シート状態検出センサ31は、図1に示すように、ナイフ21で断裁されたシートL1 のそれぞれの端部に臨ませて一対のシート状態検出センサ31a、31bが設けられているから、シートL1 の両端部についてシート間隔を測定している。これらの測定値が等しく、かつ、所定の範囲内であれば、断裁は正常に行われていると判断される。他方、これらの値が異なる場合には、図5に示すように、シートLが搬送方向に対して傾いた状態となっているものと判断される。
【0050】
シートLが傾いた状態にあると判断される場合には、シート間隔が小さい側に対応したナイフ押込装置25を作動させる。図示しない駆動モータを作動させると、前記スクリューロッド28が回転し、前記ロッド26a、26bの角度を小さくする方向に揺動させる。これにより、前記トップロータ軸受24bがボトムロータ軸受24aに対して支持ピン25aを中心として揺動し、ボトムロータ21aとトップロータ21bの軸間距離が小さくなる。このため、ターニングナイフ21cがボトムロータ21aに接近して、該ターニングナイフ21cとボトムロータ21aとの間隙が変化し刃当たりが調整されることになる。
【0051】
すなわち、前記シート状態検出センサ31a、31bにより検出されたシートLの姿勢信号が前記CPU41に入力され、姿勢信号に基づいてシート間隔が求められる。このシート間隔が比較回路42に送出され、設定部43により予め設定された比較値と比較され、例えば図5に示すようにシート間隔がAとaの値として求められた場合、これらの差|A−a|、すなわち偏差を前記比較値と比較し、偏差値が比較値よりも大きい場合には断裁不良と判断される。そして、その比較結果がCPU41に送出され、該CPU41では、シート間隔が小さい側にあるナイフ押込装置25を作動させるよう、前記モータ駆動回路44に駆動信号を送出し、該当する駆動モータ45を作動させて前記スクリューロッド28を回転させる。このスクリューロッド28の回転によってスクリュージャッキが機能することになる。
【0052】
前記シート状態検出センサ31、32、33によるシートLの姿勢情報の検出と、前記ナイフ押込装置25の動作との制御は、例えばパーソナルコンピュータや汎用コンピュータ等を用い、前記設定部43を該コンピュータのディスプレイ装置に表示された設定ボタン等によるものとすることができる。図8は、第1〜第3ナイフ21〜23を備えたカッター装置の場合のこのディスプレイ装置の表示部50における表示内容の一例を示している。表示部50に右下部には数値ボタン部51が表示されて、所望の数値を入力することができる。
【0053】
前記表示部50の上部には、左から順に第1ナイフ21と第2ナイフ22、第3ナイフ23のナイフ表示部52a、52b、52cが設けられており、その下方にこれらナイフ21、22、23に関する各種の値が表示されている。第1行目にはギャップレス表示部53が設けられており、表示値は、左側が駆動側すなわちカッター装置の駆動モータ等が配設された側で、右側が操作側すなわち操作者がカッター装置についての各操作を行う側である。この値は、ナイフを交換した時に操作者がゼロリセットし、当該運転時のナイフの押込量が表示される。第2行目には、シートLの搬送方向に対する傾いた状態を示す、ナイフ斜めズレ量表示部54が設けられている。第3行目と第4行目には、シート状態検出センサ31、32、33によって求められたシートLの姿勢情報に関する検出値で、1本のナイフについてそれぞれ2つのシート状態検出センサ31a、31b、32a、32b、33a、33bが設けられており、順次、表示部50においてNo.1〜No.6のPH隙間表示55が対応しており、それぞれ該当するシート状態検出センサ31a、31b、32a、32b、33a、33bにより検出されたシート間隔の測定値が表示されている。すなわち、前記ナイフ斜めズレ量表示部54の表示値は、第1ナイフ21に関するものではNo.1PH隙間表示値とNo.2PH隙間表示値との差が、第2ナイフ22に関するものではNo.3PH隙間表示値とNo.4PH隙間表示値との差が、第3ナイフ23に関するものではNo.5PH隙間表示値とNo.6PH隙間表示値との差が、それぞれ表示される。
【0054】
表示部50における第5行目には、運転開始速度表示部56と検出実行回数表示部57とが設けられている。運転開始速度表示部56にはシート状態検出センサ31、32、33の検出を開始する時のシートLの搬送速度が表示される。この搬送速度は、カッター装置が徐動運転から安定した状態となる速度である。前記検出実行回数表示部57には、シート間隔が連続して所定の範囲内の値となった場合の回数が表示され、予め設定される。
【0055】
そして、表示部50における第6行目〜第8行目は、順に第1ナイフ21〜第3ナイフ23に関する各種設定値で、左から順に、ズレ量検出最小値58、ズレ量検出最大値59、最小隙間偏差設定値60、ギャップ下降量61が表示される。前記ズレ量検出最小値58とズレ量検出最大値59は、断裁が正常に行われている通常時のシート間隔からの変化量の最小値と最大値とを設定した値である。最小隙間偏差設定値60は、正常な断裁が行われているか否かを判断する前記変化量の最小値で、シート状態検出センサ31、32、33により検出された変化量がこの最小設定値以下であれば断裁が正常に行われている。また、ズレ量検出最大値59は、例えばシート状態検出センサ31、32、33に測定異常が生じたと判断すべき大きさの変位量を判定する値で、断裁不良となる場合にはシート間隔の測定値が大きくなりすぎ、断裁不良以外の他の原因が考えられることを判定する。前記最小隙間偏差値60は、前述したようにシートLが搬送方向に対して傾いた状態では、端部におけるシート間隔が相違することになるから、それぞれの端部におけるシート間隔の偏差の許容値を設定するもので、偏差がこの最小隙間偏差値60以下であれば、正常に断裁されていると判断できる値である。また、前記ギャップ下降量61は、断裁不良が判断された場合のナイフ押込量で、断裁不良と判断された場合には、該ギャップ下降量61でナイフが押し込まれる。前述したように、ナイフを押し込むナイフ押込装置25はスクリューロッド28の回転によるから、この回転数によってナイフ押込量が決定される。
【0056】
そして、シート間隔の検出値が、前述したズレ量検出最小値58とズレ量検出最大値59との範囲内にあることを、前記設定された検出実行回数57で連続して検出した場合には、前記設定されたギャップ下降量61でナイフが押し込まれる。また、前記ズレ量検出最大値59を越えたシート間隔が検出された場合には、例えば対応するシート状態検出センサ31、32、33に測定異常が生じたと判断すべきで、この場合には、当該時の状態で断裁を継続し、表示部50の右上部に設けられた異常表示部62が点灯あるいは点滅すると共に、警報音を発する。
【0057】
また、前記シート間隔の偏差値が最小隙間偏差値60よりも大きい値となった場合には、前記PH隙間表示55に表示された設定値よりも小さな検出値を示したナイフの端部に対応したナイフ押込装置25を作動させる。すなわち、ターニングナイフの一方の端部を押し込む。
【0058】
図6は、シート状態検出センサ31、32、33の取付構造を示しており、図6(a)は側面図であり、図6(b)は正面図である。これらシート状態検出センサ31、32、33は、前記スリッタナイフ14で切断される幅が変更された場合でも、確実にシートLの端部を検出する必要があるから、シートLの幅方向に移動可能に取り付けられている。例えば、シートLの上方に、該シートLの幅方向を長手方向としたレール71を設け、該レール71を抱持するように取付ブラケット72を該レール71に対して移動可能に設け、この取付ブラケット72に取付アーム73を取り付け、この取付アーム73の先端にシート状態検出センサ31、32、33を保持させてある。また、前記取付ブラケット72には固定手段74によってレール71に固定されるようにしてある。したがって、該固定手段74を緩めて、取付ブラケット72をレール71に沿って移動させると、シート状態検出センサ31、32、33がシートLの幅方向に移動する。シート状態検出センサ31、32、33が検出すべきシートLの端部に臨んだならば、固定手段74を締め付けて取付ブラケット72をレール71に固定する。
【0059】
ところで、シート状態検出センサ31、32、33を移動可能とすると、固定手段74で固定した場合に、一対のシート状態検出センサ31a、31bが相対的にシートLの流れ方向に対してずれる場合が生じる。すなわち、図7(a)に示す状態となるおそれがある。斯かる状態では、一対のシート状態検出センサ31a、31bが臨む位置を通過する場合、検出対象である端部の通過時間が異なることになり、恰も図7(b)に示すように、シートLが搬送方向に対して傾いた状態にあるものと判断されるおそれがある。そこで、カッター装置の運転開始から安定した運転までの徐動運転時に、このシート状態検出センサ31a、31bの位置のずれ量を予め測定し、このずれ量をシート状態検出センサ31a、31bによる検出値に対して補正すればよい。
【0060】
以上に説明した実施形態では、第1ナイフ21〜第3ナイフ23を備えた、いわゆるトリプルカッターに実装した場合について説明したが、トリプルカッターに限らず、ダブルカッターに搭載することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
この発明は、抄紙機によって製造された巻取紙を平判状シートに断裁加工する場合に、断裁状態をセンサによって検出して、その検出された平判状シートの姿勢情報に基づいて、断裁不良を判断し、断裁不良となった場合にはナイフ押込装置を作動させてターニングナイフの刃当たりを調整するから、刃当たりのための調整に操作者の操作を必要とせず、シートLの走行速度を大きくしても断裁を確実に調整できて、カッター装置の省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明に係るカッター装置の要部であるカッター部の概略構造を説明する斜視図である。
【図2】この発明に係るカッター装置のナイフ押込装置の概略構造を説明する側面図である。
【図3】シート状態検出センサの検出値によりターニングナイフのナイフ押込装置を駆動するための制御を説明するブロック図である。
【図4】正常時の断裁状態を説明する平面図である。
【図5】断裁不良時の状態を説明する平面図である。
【図6】シート状態検出センサの取付構造を説明する図で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図7】シート状態検出センサの取付状態により生じるおそれがある問題を説明する平面図である。
【図8】カッターの運転状態及び各種設定値の表示情報の一例を図である。
【符号の説明】
【0063】
P 巻取紙
L 紙シート
1 カッター部
14 スリッターナイフ
21 第1ナイフ
22 第2ナイフ
23 第3ナイフ
21a、22a、23a ボトムロータ
21b、22b、23bトップロータ
21c、22c、23c ターニングナイフ
24a ボトムロータ軸受
24b トップロータ軸受
25 ナイフ押込装置
31a、31b シート状態検出センサ
32a、32b シート状態検出センサ
33a、33b シート状態検出センサ
41 CPU
42 比較回路
43 設定部
44 モータ駆動回路
45 駆動モータ
46 ディスプレイ駆動回路
47 ディスプレイ
50 表示部
71 レール
72 取付ブラケット
73 取付アーム
74 固定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本の巻取紙を巻き戻しながら複数枚重ね合わせて給送し、スリッターナイフにより幅方向の所望位置で切断して複数の小幅のシート列に形成し、該シート列の流れ方向の所望位置でターニングナイフにより断裁して平判状シートに形成するカッター装置において、
断裁された平判状シートの搬送路に、該平判状シートの搬送方向に対する姿勢を検出するシート状態検出センサを設け、
前記ターニングナイフを巻取紙に対して押し込むナイフ押込装置を設け、
前記シート状態検出センサで捕捉された平判状シートの姿勢情報に基づいて、必要に応じて前記ナイフ押込装置を動作させて、前記ターニングナイフを巻取紙に押し込むことを特徴とする紙のカッター装置。
【請求項2】
前記ナイフ押込装置を、前記ターニングナイフを備えたロータの両端部に各別に設け、
前記シート状態検出センサで検出した一の平判状シートの両端部における、先行の平判状シートと後続の平判状シートとの間隔を求め、該シート間隔が通常時よりも大きい変化量を示した端部側のナイフ押込装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載の紙のカッター装置。
【請求項3】
前記シート状態検出センサは、断裁されたそれぞれの平判状シートのそれぞれの端部に臨ませて配設してあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙のカッター装置。
【請求項4】
前記シート状態検出センサは、前記ターニングナイフのそれぞれで断裁された組の端部に位置した平判状シートの外側の端部に臨ませて配設してあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の紙のカッター装置。
【請求項5】
前記シート状態検出センサで、先行の平判状シートと後続の平判状シートとの間隔を検出し、該シート間隔が予め設定した所定範囲内の値にあることを、予め設定した検出実行回数連続して検出した場合に、前記ナイフ押込装置を作動させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の紙のカッター装置。
【請求項6】
前記シート状態検出センサで検出した先行の平判状シートと後続の平判状シートとのシート間隔が、予め設定した所定範囲を超えた値となった場合には、前記ナイフ押込装置を作動させずに、警報を発することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の紙のカッター装置。
【請求項7】
前記シート状態検出センサで検出した一の平判状シートの両端部における、先行の平判状シートと後続の平判状シートとのシート間隔からこれら間隔の偏差を求め、該偏差が予め設定した所定偏差値よりも大きい値を所定回数検出した場合には、前記ナイフ押込装置を作動させることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の紙のカッター装置。
【請求項8】
前記シート状態検出センサは、平判状シートの搬送方向と交差する方向へ移動可能に支持させてあることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の紙のカッター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−281351(P2006−281351A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−103295(P2005−103295)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000183484)日本製紙株式会社 (981)
【出願人】(391047857)旭マシナリー株式会社 (21)
【Fターム(参考)】