説明

緑化基盤装置

【課題】 本発明は、建物の屋上を利用した緑地において、過去の気象データから予想される降雨頻度を想定し、自然に供給される雨水を最大限に活用し、従量的なコストやエネルギーの必要な潅水装置による潅水は必要最小限として、低コストで地球環境に優しく、更に、貯留される水が確実に入れ替わり安定した水質が得られる緑化基盤装置を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】 給水停止水位を検知する電極棒7bの先端高さ位置が、給水開始位置を検知する電極棒7cの先端高さ位置よりも高く且つパレット15の排水開始水位を検知し得る高さ位置に設定され、電極棒7bの先端高さ位置と電極棒7cの先端高さ位置との高さ方向の離間間隔が所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定して構成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自然給水と、人工給水とにより得られる水を貯留する貯水部を有する緑化基盤装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建物の屋上、屋根、ベランダ等を利用した緑地においては、日射を遮るものが少なく、地表面に比べて風も強く、土壌の厚みにも制約があって、土壌が乾燥し易く湿潤状態を維持し難い。このような屋上緑地において、植物や生物のための生育環境を維持する為には、多量の水分が必要であるが、上水道を利用する潅水装置による潅水では、緑化による空調コストやエネルギー消費の低減効果が、水道料金や潅水装置の運転にかかるコストやエネルギー消費により相殺されてしまうという問題や夏場の水不足の際にも潅水装置を運転して貴重な上水を土壌に供給しなければならないという問題があった。このため、自然に供給される雨水を動力等を用いずに最大限活用出来る緑化基盤装置が求められていた。
【0003】
従来より、貯留した雨水を土壌に供給する緑化装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また、水田の潅水装置等、水位センサにより水位が低下した場合に潅水し、水位が上昇すると自動的に潅水を停止する潅水装置も提案されている(例えば、特許文献2、3)。
【0004】
【特許文献1】特開平5−23065号公報
【特許文献2】特開平7−87856号公報
【特許文献3】特開2004−33204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術を建物の屋上に適用した場合、乾季には別の手段にて潅水する必要があり、水位の確認や水遣り等に手間がかかるという問題があった。
【0006】
一方、特許文献2、3の技術では、雨水を溜め得るとともに、水位センサにより農業用水路等から自動給水し、一定水位に達すると自動的に給水を停止するように構成されている。しかし、対象となる水は河川や溜池等を水源とする農業用水で、従量的なコストがかからない為、雨水を最大限活用し、雨水だけでは賄えない場合のみ最小限の潅水を行い、コストの低減を図るという思想はなかった。
【0007】
また、建物の屋上の緑地において、土壌への給水のための貯水部を設けた場合、無制限に水を貯留すると水の入れ替えが行われ難くなり、深層の水は溜まったまま動かない場合もあるため、屋上においては水温が高温になり易く、水質が悪化して植物の生育に悪影響を与えたり、腐敗して臭気が発生する等の問題があったが、上記特許文献1〜3の技術ではこの問題を解決することは出来なかった。
【0008】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、建物の屋上を利用した緑地において、過去の気象データから予想される降雨頻度を想定し、自然に供給される雨水を最大限に活用し、従量的なコストやエネルギーの必要な潅水装置による潅水は必要最小限として、低コストで地球環境に優しく、更に、貯留される水が確実に入れ替わり安定した水質が得られる緑化基盤装置を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明に係る緑化基盤装置の第1の構成は、自然給水と、人工給水とにより得られる水を貯留する貯水部を有する緑化基盤装置であって、給水開始水位を検知する第1のセンサと、給水停止水位を検知する第2のセンサとを有する水位検知装置と、前記水位検知装置により検知した水位情報により前記貯水部に人工給水を行なう給水装置とを有し、前記第2のセンサの検知水位は、前記第1のセンサの検知水位よりも高く且つ前記貯水部の排水開始水位と同じか若しくは若干低く設定され、前記第1のセンサの検知水位と前記第2のセンサの検知水位との高さ方向の離間距離が、所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定されたことを特徴とする。
【0010】
尚、ここで、植栽域での消費蒸散水量とは、植物が吸い上げる水量と、土壌や貯水層から蒸散する水量との和をいう。
【0011】
また本発明に係る緑化基盤装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記水位検知装置の前記第1のセンサの検知水位を、前記貯水部内の底面レベル近傍に設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
例えば、水位検知装置により水位を管理する場合、給水開始水位と給水停止水位との水位差が大き過ぎると、一度に貯留される水が多くなり、水が入れ替わり難くなる。また予想周期通りに雨が降らなかった場合は上水による潅水量が多くなる。逆に給水開始水位と給水停止水位との水位差が小さ過ぎると、短期間で給水開始水位まで水位が低下し、降雨を待たずに上水が供給される頻度が増す。
【0013】
そこで、本発明に係る緑化基盤装置の第1の構成によれば、水位検知装置の給水開始水位を検知する第1のセンサの検知水位と、給水停止水位を検知する第2のセンサの検知水位との高さ方向の離間距離を、所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定したことで、貯水部の水位が給水開始水位まで低下する間に高い確率で降雨による自然給水が行なわれるため、給水装置が作動する頻度と、1回の動作による給水量を低減出来る。また、必要以上の水を貯水部に貯えないようにしているため貯水部の水の入れ替えが確実に行われ、安定した水質が得られる。
【0014】
また、緑化基盤装置の第2の構成によれば、水位検知装置の第1のセンサの検知水位を、貯水部内の底面レベル近傍に設定したことで、想定される周期通り、若しくはそれよりも長い周期で降雨があった場合に貯水部に貯留した水を概ね消費することが出来るので、水の入れ替えが確実に行われ、更に安定した水質が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図により本発明に係る緑化基盤装置の一実施形態を具体的に説明する。図1及び図2は貯水層と土壌層を有する植栽部に本発明に係る緑化基盤装置を設置した様子を示す斜視説明図及び断面説明図、図3は水位に応じて水位検知装置が給水装置を制御する様子を示す図である。
【0016】
図1及び図2は本発明に係る緑化基盤装置を採用することにより好適に潅水制御を実現出来る屋上緑地の一例を示し、貯水層16と土壌層17を有する植栽部24に水位検知装置1が設置されている。
【0017】
建物屋上の床面に敷設された防水シート14上に貯水部となる複数のパレット15が配列されており、パレット15内部には、土壌の進入を防ぎ水を保持する貯水層16と、該貯水層16の上部に敷設された土壌層17と、該土壌層17に配置された立体構造体18と、該立体構造体18を覆うと共に一部が貯水層16の底部に到達して配置された汲水シート19が設置されている。
【0018】
汲水シート19で覆った立体構造体18を土壌層17に配置すると共に、汲水シート19の一部を貯水層16の底部まで到達させたので、不織布からなる汲水シート19の一部は常に水に浸されることとなり、毛細管現象によって貯水層16の水を汲み上げることが出来る。この水は立体構造体18の周囲の土壌に供給されて該土壌を湿潤化することが出来る。
【0019】
特に立体構造体18を土壌層17に所定のピッチで複数配置することで、該立体構造体18を覆う汲水シート19によって汲み上げられた水が隣接する立体構造体18を覆う汲水シート19によって汲み上げられた水とつながり、隣接する立体構造体18の間の湿潤境界面を上昇させ、立体構造体18を覆う汲水シート19の最も高い位置よりも更に高いレベルで湿潤状態を形成し、土壌の湿潤化を実現することが出来る。
【0020】
このため、貯水層16の水を有効に利用することが可能となり、土壌に対する無駄な潅水を無くしつつ雨水を最大限利用し、安定した給水及び節水を実現出来る。特に土壌を高い位置まで湿潤化することが可能となるため、従来は困難であった種からの栽培、根の短い苗の栽培を容易に実現することが出来るものである。
【0021】
貯水層16は、高い硬度と耐久性を持った合成樹脂繊維をへちま状に絡ませて板状に形成した貯水空間支持マット16aを水分を透過し、土壌を保持する不織布16bにより覆った構成とすることで十分な貯水空間を確保すると共に耐圧縮性及び耐腐食性を有し、人が土壌の上に乗って作業することが可能である。
【0022】
図2に示すように、貯水空間支持マット16aの高さはパレット15の起立片の高さよりも高くなるように構成されており、そこに通気層が形成されて、植物が排出するガスや植物に必要な空気を通気させることと、植物の根が水に浸らないようにすることで根腐れを効果的に防止することが出来る。
【0023】
貯水層16は目的の植栽部24が必要とする所定日数分の水を蓄えておくことが可能である。貯水層16の深さは植栽部24に栽培する植栽物の種類や、土壌層17を構成する土壌の保水性能や土壌層17の厚さを考慮して設計される。
【0024】
植栽部24の1つのパレット15内の底板15a上には、貯水層16の水位22を検知するための水位検知装置1を載置して自立して設けられている。また各パレット15には、図1に示すように、給水装置を構成する給水ホース20が配設されて給水出来るように構成しており、水位検知装置1により検知した水位情報により給水弁を開閉する弁開閉装置となる電磁弁21により給水が制御され、貯水部となるパレット15内に人工給水を行なう。
【0025】
水位検知装置1は、図3に示す各水位22を検知するためのセンサであって異なる長さを有する複数の電極棒7a,7b,7cが貯水層16に設置されており、該貯水層16内の水を介して電極棒7a,7b,7c間に電流が流れることにより各水位22を検知する。
【0026】
電極棒7aの先端は、貯水部となるパレット15の底板15a上に所定の高さ位置になるよう設定されている。給水開始水位を検知するセンサとなる電極棒7bの先端(検知水位)の高さ位置は、電極棒7aの先端(検知水位)レベルよりも高く且つ貯水部となるパレット15内の底面レベル近傍に設定されている。
【0027】
また給水停止水位を検知するセンサとなる電極棒7cの先端(検知水位)の高さ位置は、電極棒7bの先端(検知水位)の高さ位置よりも高く且つ貯水部となるパレット15の排水開始水位となるパレット15の起立片の上端高さ位置と同じか若しくは若干低い位置に設定されている。
【0028】
図3は水位22に応じて水位検知装置1により検知した水位情報により給水装置を構成する弁開閉装置となる電磁弁21を制御する様子を示す図であり、先ず、図3(a)に示すように、水位22が電極棒7cの先端よりも高い位置にある状態から図3(b)に示すように、水位22が電極棒7bの先端よりも高く電極棒7cの先端よりも低い位置にある状態にかけては電磁弁21はOFFとなっており、図3(c)に示すように、水位22が電極棒7aの先端よりも高く電極棒7bの先端よりも低い位置まで減少すると、水位検知装置1が給水開始水位を検知して電磁弁21がONになり、給水ホース20から各パレット15内に給水される。
【0029】
そして、図3(d)に示すように、給水により水位22が上がって水位22が電極棒7bの先端よりも高く電極棒7cの先端よりも低い位置にある状態でもONとなっており、図3(e)に示すように、水位22が電極棒7cの先端よりも高い位置まで増加すると、水位検知装置1が給水停止水位を検知して電磁弁21がOFFになり、給水ホース20から各パレット15内への給水が停止する。
【0030】
そして、図3(a)→図3(e)を繰り返すことにより、水位検知装置1により検知された水位情報に応じて、給水装置を構成する弁開閉装置となる電磁弁21を開閉し、給水ホース20から各パレット15内に給水したり給水を止めたりすることが出来る。
【0031】
ここで、給水開始水位を検知するセンサとなる電極棒7bの先端の高さ位置と、給水停止水位を検知するセンサとなる電極棒7cの先端の高さ位置との高さ方向の離間距離δは、所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定される。
【0032】
例えば、神奈川県においては年間約1600mm、1日平均約4.4mmの降水量が観測されている。また降水の頻度はおよそ3日に1度である。一方、例えば土壌に「芝生」を植栽した場合の植栽域の消費蒸散水量は単位面積当たり4mm程度であることが確認されている。
【0033】
そこで、給水開始水位を検知するセンサとなる電極棒7bの先端(検知水位)の高さ位置と、給水停止水位を検知するセンサとなる電極棒7cの先端(検知水位)の高さ位置との高さ方向の離間距離δを例えば12mmに設定すれば、植栽域において12mmの水分が消費蒸散される3日間のうちに、13.2mm(=3日間×4.4mm)の降水が期待出来るため降雨等の自然給水のみで植栽域に必要な水分を供給することが出来る。
【0034】
しかし、降雨は必ずしも平均の周期通りにあるものではないので、安全を見て例えば前記離間距離δを、20mm(=5日間×4mm)に設定する。5日分の水分を貯留することによって、芝生の生育に必要な水分の約9割を降雨等による自然給水で賄うことが可能である。尚、離間距離δにあまり大きな余裕(安全率)を見込むと、貯留水量が増加して水が入れ替わり難くなって水質が悪化するので注意を要する。
【0035】
給水開始水位を検知するセンサとなる電極棒7bの先端(検知水位)の高さ位置αを、貯水部となるパレット15内の底面から3mmに設定すれば、給水停止水位を検知するセンサとなる電極棒7cの先端(検知水位)の高さ位置βはα+δにより算出され、貯水部となるパレット15内の底面から23mm(離間距離δ;20mm+電極棒7bの先端の高さ位置α;3mm=23mm)を得る。
【0036】
貯水部となるパレット15の排水開始水位となるパレット15の起立片の上端高さ位置γは、給水停止水位を検知するセンサとなる電極棒7cの先端が確実に排水開始水位で作動し得るように、例えば1mmのクリアランスを見込んでβ+1mmにより算出され、貯水部となるパレット15内の底面から24mm(離間距離δ;20mm+電極棒7bの先端の高さ位置α;3mm+クリアランス;1mm=24mm)を得る。
【0037】
土壌に十分な保水力がある場合には、給水開始水位を検知するセンサとなる電極棒7bの先端の高さ位置αを、貯水部となるパレット15内の底面から0mm(電極棒7bの先端がパレット15内の底面に当接する場合)に設定することも出来る。その場合の貯水部となるパレット15の排水開始水位となるパレット15の起立片の上端高さ位置γは、同様に1mmのクリアランスを見込んでβ+1mmにより算出され、貯水部となるパレット15内の底面から21mm(離間距離δ;20mm+電極棒7bの先端の高さ位置α;0mm+クリアランス;1mm=21mm)を得る。
【0038】
尚、電極棒7cの先端の高さと、パレット15の起立片の上端高さとは同一(即ち、クリアランス0mm)であっても、水の表面張力により、給水停止水位の検知が排水開始に先行するため水が垂れ流し状態となることはない。
【0039】
上記構成により、水位検知装置1の給水開始水位を検知するセンサである電極棒7bの先端高さ位置と、給水停止水位を検知するセンサである電極棒7cの先端高さ位置との高さ方向の離間距離δを、所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定したことで、貯水部となるパレット15内の水位が電極棒7bにより検知される給水開始水位まで低下する間に高い確率で降雨による自然給水が得られるため、給水装置が作動する頻度と、1回の動作による給水量を低減出来る。また、必要以上の水を貯えないようになっているため貯水部となるパレット15内の水の入れ替えが確実に行なわれ、安定した水質が得られる。
【0040】
また、水位検知装置1の給水開始水位を検知するセンサである電極棒7bの先端高さ位置を、貯水部となるパレット15内の底面レベル近傍に設定したことで、想定される周期通り若しくはそれよりも長い周期で雨が降る場合に貯水部となるパレット15に貯留した水を概ね消費することが出来るので、水の入れ替えが確実に行われ、更に安定した水質が得られる。尚、貯水部となるパレット15に貯留した水を概ね消費しても土壌に十分な保水力がある場合には直ちに乾燥状態となるわけではないため植栽する植物の育成に影響がない。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の活用例として、貯水層と土壌層を有する植栽部に設置される緑化基盤装置として利用出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】貯水層と土壌層を有する植栽部に本発明に係る緑化基盤装置を設置した様子を示す斜視説明図である。
【図2】貯水層と土壌層を有する植栽部に本発明に係る緑化基盤装置を設置した様子を示す断面説明図である。
【図3】水位に応じて水位検知装置が給水装置を制御する様子を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1…水位検知装置
7a,7b,7c…電極棒
14…防水シート
15…パレット
15a…底板
16…貯水層
16a…貯水空間支持マット
16b…不織布
17…土壌層
18…立体構造体
19…汲水シート
20…給水ホース
21…電磁弁
22…水位
24…植栽部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然給水と、人工給水とにより得られる水を貯留する貯水部を有する緑化基盤装置であって、
給水開始水位を検知する第1のセンサと、給水停止水位を検知する第2のセンサとを有する水位検知装置と、
前記水位検知装置により検知した水位情報により前記貯水部に人工給水を行なう給水装置と、
を有し、
前記第2のセンサの検知水位は、前記第1のセンサの検知水位よりも高く且つ前記貯水部の排水開始水位と同じか若しくは若干低く設定され、
前記第1のセンサの検知水位と前記第2のセンサの検知水位との高さ方向の離間距離が、所定の地域での降雨頻度と、植栽域での消費蒸散水量とを変数とした所定の計算式により算出された値に基づいて設定されたことを特徴とする緑化基盤装置。
【請求項2】
前記水位検知装置の前記第1のセンサの検知水位を、前記貯水部内の底面レベル近傍に設定したことを特徴とする請求項1に記載の緑化基盤装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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