説明

線材用挟持具

【課題】 電線などの線材を挟持することができる挟持具の提供。
【解決手段】 棒材41の先端部に着脱可能に取り付けられる第一部材1と、この第一部材1に一端部が回転可能に保持される連結部材15と、この連結部材15の他端部に回転可能に保持される第二部材25と、この第二部材25との間で線材を挟み込む係止部材31とを備える。第一部材1の下端部には、留具3が設けられており、この留具3を介して第一部材1は棒材41に固定される。連結部材15の各端部15a,15bが、第一部材1および第二部材25に対して回転可能に保持されていることで、第一部材1は、第二部材25に対して上下に移動可能とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線材を挟持する挟持具に関するものである。特に、電線を挟持するための挟持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、地上から電線までの高さを測る際、測定棒が使用されている。
測定棒は、伸縮可能な構成とされ、その先端部にはたとえばU字形の受け部が設けられている。また、測定棒には、その先端部から基端部までの距離が表示される目盛りが付されている。測定棒を使用して地上から電線までの距離を測定する際には、測定棒の基端部を地面に接地した状態で伸長させていき、受け部を電線に当接させて目盛りを読んで距離を測定していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来は、受け部に電線を当接していただけであったので、測定中に電線が風などで揺れると、受け部から電線が外れてしまう場合があった。この場合、測定をやり直す必要があった。また、受け部を電線に当接した状態で電線に沿って測定棒を移動させる場合、受け部から電線が外れてしまう場合があった。
このように、従来は、電線を挟持するものではなかったので、作業性が悪くなる場合があった。
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、電線などの線材を挟持することができる挟持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、棒材に設けられる第一部材と、この第一部材に対して相対的に上下動可能な第二部材と、この第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させるに伴い、前記第二部材との間で線材を挟む係止部材とを備えることを特徴とする挟持具である。
【0006】
請求項2に記載の発明は、棒材に設けられる第一部材と、この第一部材に一端部が回転可能に保持される連結部材と、この連結部材の他端部に回転可能に保持される第二部材と、この第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させるに伴い、前記第二部材との間で線材を挟む係止部材とを備えることを特徴とする挟持具である。
【0007】
請求項3に記載の発明は、前記係止部材は、略U字形とされ、前記連結部材に固定されており、前記第二部材は、上端部に上に凸の略半円形状部を有しており、前記第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させることで、前記係止部材は回転して、係止部材の開放両端辺間に、前記第二部材が差し込まれることを特徴とする請求項2に記載の挟持具である。
【0008】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の挟持具を使用して地面から線材までの距離を測定する方法であって、伸縮可能とされると共に、先端部から基端部までの距離を測定可能な棒材に、前記第一部材を前記第二部材に対して下方へ引き下げた状態で、第二部材の頂部下面が前記棒材の先端部と同一高さ位置となるように第一部材を固定する工程と、前記第二部材を線材に引っ掛ける工程と、前記棒材の基端部を地面に接地した状態で前記第二部材と前記係止部材とで線材を挟み込む工程とを含むことを特徴とする距離測定方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の挟持具によれば、線材を挟持することができるので、線材が脱落することがなく、地上から線材までの距離の測定などの作業性がよくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の挟持具の一実施例について、図面に基づき更に詳細に説明する。
本実施例の挟持具は、たとえば伸縮可能な棒材の先端部に着脱可能に取り付けられて使用される。
【0011】
図1は、本発明の挟持具の一実施例を示す斜視図である。また、図2は、図1の左側面図である。
【0012】
本実施例の挟持具は、棒材の先端部に着脱可能に取り付けられる第一部材1と、この第一部材1に一端部が回転可能に保持される一対の連結部材15,15と、各連結部材15,15の他端部に回転可能に保持される第二部材25と、この第二部材25との間で線材を挟み込む係止部材31とを主要部に備える。
【0013】
第一部材1は、円筒状のパイプ材とされる。第一部材1は、その軸線が上下方向に沿うように配置される。この第一部材1の下端部(基端部)には、留具3が設けられており、この留具3を介して第一部材1は棒材に固定される。
【0014】
留具3は、略直方体形のブロック体とされ、左右に分割可能な構成とされている。具体的には、留具3は、第一部材1の下端部に設けられる第一留具5と、この第一留具5の右側へ配置され、第一留具5に対して移動可能に設けられる第二留具7とを備える。
【0015】
第一留具5は、略直方体形のブロック体とされ、第一部材1の下端部に固定されている。なお、本実施例では、第一留具5の左端部は、その前後角部が切り欠かれて台形状に形成されている。
第一留具5は、第一部材1より右側へ延出しており、その右端面中央部には、略半円形の第一凹部9が上下方向に沿って形成されている。この第一凹部9は、第一留具5の上下端面に開口している。
【0016】
第二留具7は、第一留具5に対応した略直方体形のブロック体とされる。第二留具7の左端面中央部には、第一留具5と同様に、略半円形の第二凹部11が上下方向に沿って形成されており、第二留具7の上下端面に開口している。
【0017】
第二留具7は、第一留具5の右側へ配置され、第二留具7から第一留具5へネジ13がねじ込まれることで、第一留具5に固定される。この際、第二留具7の第二凹部11と、第一留具5の第一凹部9とは対向するように配置されている。
本実施例では、第二留具7の前後端部から第一留具5へネジ13,13がそれぞれねじ込まれる。そして、このネジ13,13のねじ込み量により、第一留具5と第二留具7との離間距離を調整することができる。なお、本実施例のネジ13,13は、蝶ネジとされている。
【0018】
第一部材1の上端部(先端部)の外周面には、その径方向両端部に、細長い矩形板状の連結部材15,15がそれぞれ設けられている。本実施例では、第一部材1の前後両端部に、連結部材15,15がそれぞれ設けられている。
各連結部材15は、その一端部15aが第一部材1に当接されて、第一部材1に前後方向に沿って第一ネジ17が差し込まれ、第一ネジ17の先端部にナット18がねじ込まれることで、第一部材1に回転可能に保持されている。
【0019】
また、本実施例の第一部材1には、連結部材15,15の下方位置に、補助連結部材19,19が連結部材15,15と同様に設けられている。本実施例では、補助連結部材19は、連結部材15と同形状の矩形板状とされている。
【0020】
具体的には、補助連結部材19,19は、第一部材1の外周面の径方向両端部にそれぞれ設けられる。本実施例では、補助連結部材19は、その一端部19aが第一部材1の前後両端部にそれぞれ当接されて、第一部材1に前後方向に沿って第二ネジ21が差し込まれ、第二ネジ21の先端部にナットがねじ込まれることで、第一部材1に回転可能に保持される。
【0021】
このように、連結部材15と補助連結部材19は、第一部材1に上下に離間して設けられており、それぞれ第一部材1の径方向両側に回転可能に設けられている。
そして、これら連結部材15および補助連結部材19の各他端部15b,19bに、第二部材25が取り付けられる。
【0022】
第二部材25は、鉤形の板材とされる。具体的には、第二部材25は、逆向き略J字形の板材とされる。つまり、第二部材25は、上下方向に沿って配置される矩形板状の一片25aの上端部から、左側へ略半円形25bに湾曲して折り返された形状とされる。本実施例では、第二部材25の板厚は、第一部材1の外径より小さい。
【0023】
第二部材25は、その一片25aが第一部材1の左側に第一部材1と平行に配置される。そして、第二部材25の一片25aの前後に、連結部材15および補助連結部材19の各他端部15b,19bがそれぞれ配置されて、第二部材25に回転可能に取り付けられる。
【0024】
具体的には、各連結部材15,15の他端部15b,15b間に第二部材25の一片25aが配置される。この際、各連結部材15,15の他端部15b,15b間の距離と、一端部15a,15a間の距離とを同じにするために、各連結部材15,15の他端部15b,15bと第二部材25との間に、短円筒形のスペーサ26,26がそれぞれ設けられる。そして、前後方向に沿って第三ネジ27が差し込まれ、第三ネジ27の先端部にナット28がねじ込まれることで、各連結部材15,15の他端部15b,15bに第二部材25が回転可能に取り付けられる。なお、第三ネジ27は、スペーサ26,26に通されている。
【0025】
各連結部材15の他端部15bの取り付けと同様に、各補助連結部材19の他端部19bも第二部材25に回転可能に取り付けられる。
つまり、各補助連結部材19,19の他端部19b,19b間に第二部材25の一片25aが配置される。この際、各補助連結部材19,19の他端部19b,19bと第二部材25との間にも、それぞれスペーサが設けられる。
【0026】
そして、前後方向に沿って第四ネジ29が差し込まれ、第四ネジ29の先端部にナットがねじ込まれることで、各補助連結部材19,19の他端部19b,19bに第二部材25が回転可能に取り付けられる。
【0027】
本実施例では、補助連結部材19は、連結部材15と平行となるように、補助連結部材19の一端部19aおよび他端部19bがそれぞれ第一部材1および第二部材25に取り付けられる。また、上下に離間して設けられた前記第一ネジ17および第二ネジ21は、その頭部が上下方向に沿う同軸線上に配置されて、それぞれ前後方向に沿ってねじ込まれている。さらに、上下に離間して設けられた前記第三ネジ27および第四ネジ29は、その頭部が上下方向に沿う同軸線上に配置されて、それぞれ前後方向に沿ってねじ込まれている。
【0028】
また、本実施例では、第一ネジ17と第三ネジ27との距離と、第二ネジ21と第四ネジ29との距離が同じとされると共に、第一ネジ17と第二ネジ21との距離と、第三ネジ27と第四ネジ29との距離が同じとされている。
これにより、連結部材15および補助連結部材19は、平行を保った状態で第一部材1および第二部材25に対して回転可能とされる。
【0029】
このように連結部材15および補助連結部材19の各端部15a,15b,19a,19bが、第一部材1および第二部材25に対して回転可能に保持されていることで、第一部材1は、第二部材25に対して上下に移動可能とされる。
【0030】
そして、第一部材1が上方位置に配置される初期状態では、連結部材15の一端部15aは、他端部15bより上方位置に配置され、同様に、補助連結部材19の一端部19aは他端部19bより上方位置に配置される(図1、図3)。
つまり、初期状態では、連結部材15および補助連結部材19は、右側へ行くに従って上方へ傾斜して配置されている。
【0031】
係止部材31は、略U字形とされ、本実施例では丸棒を屈曲して形成されている。また、係止部材31の開放両端辺33,33の離間距離は、連結部材15,15同士の離間距離より若干大きい。係止部材31は、その開放両端部が各連結部材15,15の他端部15b,15b外面に固定されて設けられる。本実施例では、係止部材31の開放両端部は、それぞれ連結部材15の他端部15bに溶接により固定されている。
【0032】
また、本実施例では、図1に示すように、第一部材1が上方位置に配置された前記初期状態において、係止部材31は、その開放両端辺33,33がほぼ上下方向に沿うように、その開放両端部が連結部材15の他端部15bに固定されている。
つまり、初期状態では、係止部材31の半円弧状屈曲部35が下方へ向けられている。
また、本実施例では、係止部材31の開放両端辺33,33に、円筒状のゴム37,37がはめ込まれて装着されている。
【0033】
なお、本実施例では、第一部材1、留具3、および第二部材25は、絶縁材料で形成されている。
【0034】
このような構成の本実施例の挟持具は、第一部材1が上方位置に配置された初期状態から、第一部材1を第二部材25に対して引き下げていくと、連結部材15が第三ネジ27まわりに時計まわりに回転する。これにより、連結部材15は、その一端部15aが下方へ移動し、連結部材15の他端部15bに固定された係止部材31も時計回りに回転し、係止部材31の屈曲部35は上方へ移動していく。
そして、さらに、第一部材1を引き下げていくことで、係止部材31の屈曲部35は上方へ移動し、係止部材31の開放両端辺33,33間に第二部材25の先端部が差し込まれていく。
【0035】
ところで、第一部材1を第二部材25に対して引き下げていくと、補助連結部材19は、連結部材15と平行状態を維持しながら、連結部材15の回転に伴って回転する。このように、本実施例では、連結部材15と補助連結部材19に第二部材25が保持されていることで、第二部材25のガタ付きが防止され、勝手な回転が防止される。
【0036】
次に、本実施例の挟持具を伸縮可能な棒材に取り付けて、地上から電線までの距離を測定する方法について説明する。
【0037】
図3は、本実施例の挟持具を使用して電線までの距離を測定する方法を示す図であり、(a)はその一部を示す正面図であり、(b)は全体を示す図である。
図4は、図3の状態から挟持具を電線に引っ掛けた状態を示す図であり、(a)はその一部を示す正面図であり、(b)は全体を示す図である。
【0038】
本実施例の挟持具が取り付けられる棒材41は、径の異なる複数本のパイプ材が順次差し込まれた構造とされ、伸縮可能とされている。
棒材41は、その先端部の基準Oから基端部までの距離を測定可能とされており、棒材41の下端部に、基準Oから基端部までの距離が表示される表示部Hが設けられている。なお、本実施例では、棒材41の上端部に波形状の部材42が設けられており、この部材の中途が基準Oとされている。
この棒材41には、たとえば宣真工業株式会社製の「グラスファイバー製SKメジャーポールNO.203、6mタイプ」を使用することができる。
【0039】
本実施例の挟持具を使用して電線の高さを測定する場合、まず棒材41を構成するパイプの内、最上端に配置されるパイプ43に挟持具を取り付ける。
本実施例の挟持具を棒材41に固定するには、第一留具5の第一凹部9と第二留具7の第二凹部11との間にパイプ43を差し込み、ネジ13をねじ込んで第二留具7を第一留具5に固定すればよい。
【0040】
また、挟持具を棒材41に固定する際、第一部材1を第二部材25に対して引き下げた状態で、棒材の基準Oが第二部材25の最上部25c(頂部)と同じ高さ位置となるように、第一部材1を棒材41に固定する(図4)。このように、本実施例の挟持具を棒材41に取り付けた状態では、係止部材31の開放両端辺33,33は上下方向に沿う配置されており、挟持具は初期状態とされている。
なお、本実施例では、第二留具7が第一留具5に対して移動可能とされていることで、径が異なるパイプに対応することができる。
【0041】
そして、棒材41の基端部を地面に接地した状態で棒材41のパイプを順次引き出して伸長し、図3に示すように、第二部材25を電線Wより上方へ配置する。この状態からパイプを戻して棒材41を若干縮め、第二部材25を電線Wに引っ掛ける。
このように第二部材25を電線Wに引っ掛けた状態で、さらに棒材41を若干縮めて、第一部材1を引き下げる。これに伴って、係止部材31の屈曲部35が上がっていき第二部材25と係止部材31とで電線Wを挟み込む。係止部材31と第二部材25に電線Wが挟まれた状態では、電線Wは、第二部材25の頂部25cに位置している。つまり、電線Wは、棒材41の基準Oと同じ高さ位置となり、この状態において、表示部Hの目盛りを読めば地上から電線Wまでの距離が測定される。
【0042】
電線Wは、第二部材25と係止部材31とで挟み込まれることで、挟持具から脱落することがなく、測定を確実に行なうことができる。
また、第二部材25と係止部材31とで電線Wを挟み込んでいると共に、第二部材25がフック状とされていることで、挟持具を電線Wに沿ってスライドさせても電線Wが挟持具から脱落することがない。
このように、本実施例の挟持具を使用することで、地上から電線までの距離を測定する場合などの作業性がよくなる。
【0043】
ところで、工事現場などで、電線などの下をクレーン車などの大型車が通過する場合、電線を引っ掛ける場合がある。これは、電線が見えにくく、その存在に気づかない場合があるからである。このような事故を防止するのに、本実施例の挟持具を使用することができる。
【0044】
図5は、本実施例の挟持具を電線の位置を把握するのに使用する状態を示す図である。
まず、上述したように、本実施例の挟持具を取り付けた伸縮可能な棒材41を二つ準備する。そして、図5に示すように、挟持具を電線に引っ掛けて、棒材41,41を左右に離間して配置する。この際、二つの棒材41,41の上端部を掛け渡すようにロープRを張る。このロープRは、目立つような色のロープとすることが好ましい。
本実施例では、挟持具が電線Wを挟み込むことで、棒材41の基端部を地面に接地することで、棒材41は、その立設した状態が維持される。つまり、第二部材25と係止部材31とにより電線Wを挟み込んでいることで、棒材41を人が支えておく必要は特にない。
【0045】
このように、電線Wに棒材41,41を設け、棒材41,41同士の間をクレーン車などの大型車が通行することで、ロープRの存在に気づくと共に、ロープRの下側を通過できるか否かを、判断することが容易となる。
【0046】
本発明の挟持具は、上記実施例に限らず、適宜変更可能である。
たとえば、上記実施例では、係止部材31をU字形としたが、棒状としても構わない。
また、第一部材1と第二部材25とを連結部材15により接続して、第一部材1を第二部材25に対して上下動可能としたが、第一部材1が第二部材に対して相対的に上下動可能とされ、係止部材31と第二部材25とで線材を挟み込む構成であれば、第一部材1と第二部材25との接続方法は適宜変更可能である。
さらに、本実施例では、第一部材1を棒材41と別体としたが、一体的に設けてもよい。つまり、棒材41の上端部が第一部材1とされていてもよい。言い換えれば、第一部材1自体が棒材41とされていてもよい。
加えて、本実施例では、一対の連結部材15,15および補助連結部材19,19をそれぞれ第一部材1と第二部材25とを架け渡すように設けたが、各一つの連結部材15および補助連結部材19を第一部材1と第二部材25とを架け渡すように設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の挟持具の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1の挟持具を使用して電線までの距離を測定する方法を示す図であり、(a)はその一部を示す正面図であり、(b)は全体を示す図である。
【図4】図3の状態から挟持具を電線に引っ掛けた状態を示す図であり、(a)はその一部を示す正面図であり、(b)は全体を示す図である。
【図5】図1の挟持具を電線の位置を把握するのに使用する状態を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 第一部材
3 留具
15 連結部材
17 第一ネジ
19 補助連結部材
21 第二ネジ
25 第二部材
27 第三ネジ
29 第四ネジ
31 係止部材
41 棒材
43 パイプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒材に設けられる第一部材と、
この第一部材に対して相対的に上下動可能な第二部材と、
この第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させるに伴い、前記第二部材との間で線材を挟む係止部材と
を備えることを特徴とする挟持具。
【請求項2】
棒材に設けられる第一部材と、
この第一部材に一端部が回転可能に保持される連結部材と、
この連結部材の他端部に回転可能に保持される第二部材と、
この第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させるに伴い、前記第二部材との間で線材を挟む係止部材と
を備えることを特徴とする挟持具。
【請求項3】
前記係止部材は、略U字形とされ、前記連結部材に固定されており、
前記第二部材は、上端部に上に凸の略半円形状部を有しており、
前記第二部材に対して前記第一部材を下方へ相対移動させることで、前記係止部材は回転して、係止部材の開放両端辺間に、前記第二部材が差し込まれる
ことを特徴とする請求項2に記載の挟持具。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の挟持具を使用して地面から線材までの距離を測定する方法であって、
伸縮可能とされると共に、先端部から基端部までの距離を測定可能な棒材に、前記第一部材を前記第二部材に対して下方へ引き下げた状態で、第二部材の頂部下面が前記棒材の先端部と同一高さ位置となるように第一部材を固定する工程と、
前記第二部材を線材に引っ掛ける工程と、
前記棒材の基端部を地面に接地した状態で前記第二部材と前記係止部材とで線材を挟み込む工程と
を含むことを特徴とする距離測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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