説明

繊維強化ストランド及び繊維強化ストランドの製造方法

【課題】 繊維強化ストランドの製造方法において、繊維強化ストランドをその断面が可及的に円形に近似した状態となるように製造する。
【解決手段】本発明の繊維強化ストランド1の製造方法は、溶融した熱可塑性熱可塑性樹脂5を貯留する樹脂浴手段7に強化繊維束3を通過させて樹脂含浸後の強化繊維束3とし、次に下流側で樹脂含浸後の強化繊維束3に撚りを付与させる方法であって、樹脂浴手段7が、強化繊維束3に熱可塑性樹脂5を含浸させる含浸領域21と樹脂含浸後の強化繊維束3に撚りを付与可能とさせる撚り付与領域22とを有しているとき、撚り付与領域22内の距離Lで樹脂含浸後の強化繊維束3に付与される撚りピッチPが、L/3≧P≧3.15/90×(dtex)1/2を満たすようにして撚りを付与させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化ストランド、及び繊維強化ストランドの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
繊維強化熱可塑性樹脂(FRTP)は軽量であり且つ強度に優れており、その中でも繊維長の長い強化繊維を含有した長繊維強化熱可塑性樹脂(LFRTP)は、耐衝撃性や剛性の面で特に優れており、例えばテニスラケットのガットなど、紐状の形体で用いられることもある。
このような長繊維強化熱可塑性樹脂の紐状成形品(以下、「繊維強化ストランド」と言う)を製造する方法として、例えば特許文献1や特許文献2には、溶融した熱可塑性樹脂を貯留した樹脂浴手段に複数のガラスロービングのような強化繊維束を通過させ、これにより強化繊維束に溶融樹脂を含浸させ、この樹脂含浸後の強化繊維束に束中心まわりの撚りを付与させつつ樹脂浴手段から引き抜く方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−169445号公報
【特許文献2】特開昭59−199889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の繊維強化ストランドの製造方法では、樹脂含浸後の強化繊維束に撚りを付与させる場合の撚りピッチが不足し、その結果、繊維強化ストランドの断面形状が円形とならない場合があった。例えば、特許文献1では、ストランドを0.3m巻き取る間に1回転の撚りを付与するもの(撚りピッチ300mm)とされていた。このようなことが原因となり、繊維強化ストランドの品質が安定しない問題(外観や断面形状の不良、機械的性質のバラツキ等)に繋がるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、繊維強化ストランドをその断面が可及的に円形となるように製造して、その結果、外観不良や機械的性質のバラツキ等を伴わない高い品質を備え且つ品質的に安定した繊維強化ストランド、及びそのような繊維強化ストランドを得ることができる繊維強化ストランドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は次の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の繊維強化ストランドは、溶融した熱可塑性樹脂を貯留する樹脂浴手段に強化繊維束を通過させ、この樹脂浴手段の下流側に設けられた撚り手段により前記樹脂含浸後の強化繊維束に束中心まわりの撚りを付与することで生産される繊維強化ストランドであって、前記樹脂浴手段が、強化繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させる含浸領域と樹脂含浸後の強化繊維束に前記撚り手段による撚りを付与可能となっている撚り付与領域とを有しているに際し、前記撚り付与領域内で強化繊維束に加えられる撚りが式(1)を満たすように、前記撚り手段で強化繊維束に撚りを付与して生産されることを特徴とする。
【0007】
【数1】

【0008】
こうすることで、繊維強化ストランドの真円度のバラツキを5%以下とすることができる。
また、本発明の繊維強化ストランドの製造方法は、溶融した熱可塑性樹脂を貯留する樹脂浴手段に強化繊維束を通過させ、この樹脂浴手段の下流側に設けられた撚り手段により前記樹脂含浸後の強化繊維束に束中心まわりの撚りを付与させる繊維強化ストランドの製造方法であって、前記樹脂浴手段が、強化繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させる含浸領域と樹脂含浸後の強化繊維束に前記撚り手段による撚りを付与可能となっている撚り付与領域とを有しているに際し、前記撚り付与領域内で強化繊維束に加えられる撚りが式(1)を満たすように、前記撚り手段で強化繊維束に撚りを付与して生産することを特徴とする。
【0009】
【数2】

【0010】
このようにすることで、製造した繊維強化ストランドはその断面が円形又は円形に近いものとなり、その結果、外観不良や機械的性質のバラツキ等が生じない高い品質を備え、しかも品質的に安定したものとなる。すなわち、真円度のバラツキが5%以下の繊維強化ストランドを得ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の繊維強化ストランドの製造方法によれば、繊維強化ストランドをその断面が可及的に円形に近似した状態となるように製造できるものであり、その結果、外観不良や機械的性質のバラツキ等を伴わない高い品質を備え且つ品質的に安定した繊維強化ストランドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の製造方法に用いられる製造装置の正面図である。
【図2】本発明の製造方法に用いられる製造装置の斜視図である。
【図3】樹脂浴手段を示した側断面図である。
【図4】(a)は繊維強化ストランドの斜視図であり(b)は同断面図である。
【図5】繊維強化ストランドの撚り回数及び撚り係数と断面形状との関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る繊維強化ストランド1の製造方法を、図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、繊維強化ストランド1の製造方法に用いられるストランド製造装置2の一例を示している。このストランド製造装置2は、コイル状に巻かれた強化繊維束3を所定速度で送り出す複数(図例では3つ)の繊維供給部4と、原料である熱可塑性樹脂5を混練溶融させる混練押出機6と、繊維供給部4から送り出された強化繊維束3に混練押出機6で可塑化された熱可塑性樹脂5を含浸させる樹脂浴手段7と、を備えている。
【0014】
また、このストランド製造装置2は、樹脂浴手段7の下流側に配備されて樹脂浴手段7から送り出された樹脂含浸後の強化繊維束3を冷却する冷却手段9と、この冷却手段9の下流側に配備されて、主として冷却前の強化繊維束3に束中心まわりの撚りを付与させる撚り手段10とを備えている。
強化繊維束3には、ガラス繊維、炭素繊維、アラミドなどの有機合成樹脂、鋼線などの金属繊維を用いることができる。また、強化繊維束3に含浸させる熱可塑性樹脂5には、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール、またはポリフェニレンサルファイド等を用いることができる。
【0015】
混練押出機6は、内部が空洞とされたチャンバ13内に混練翼を備えたスクリュシャフト(図示略)を回転自在に備えており、ホッパ14から投入された熱可塑性樹脂5の原料を溶融して可塑化する。
樹脂浴手段7は、筒軸方向を上下に向けた円筒状に形成されており、その筒内部には混練押出機6で可塑化された熱可塑性樹脂5が供給され貯留される。樹脂浴手段7の上端部は開口しており、この上端開口から当該樹脂浴手段7内に貯留された熱可塑性樹脂5に対して強化繊維束3を引き入れることができるようになっている。
【0016】
図3に示すように、この樹脂浴手段7の内部には、軸心を水平方向へ向けて回転自在に保持された複数本(図例では4本)の含浸ロール15が、互いに平行で、且つ上下方向に所定距離を離して設けられている。樹脂浴手段7の上端開口から導入された強化繊維束3は、これらの含浸ロール15を上から下へ向けて蛇行するように順番に架け渡される。
樹脂浴手段7の下端部には、樹脂含浸後の強化繊維束3を外部に引き出すための出口部16が設けられている。またこの出口部16には、強化繊維束3を被覆状態にしている熱可塑性樹脂5を整形して、断面形状を形作るためのダイス17が設けられている。
【0017】
このような樹脂浴手段7において、最も下位側に配置された含浸ロール15に樹脂含浸後の強化繊維束3が巻き掛けられて、ダイス17へと送り出される位置(最下位の含浸ロール15における外周面の下端部)を「区画点20」として、この区画点20の上流側(上方向)であって熱可塑性樹脂5の貯留水面までの領域は、強化繊維束3に対して熱可塑性樹脂5を含浸させるための「含浸領域21」とされる。
【0018】
これに対し、区画点20からダイス17へ向かう方向(区画点20の下流側)では、前記含浸領域21にて熱可塑性樹脂5を含浸された状態の強化繊維束3が、その束中心まわりで撚りを付与可能な状態(束中心まわりで自由に捻ることができる状態)になっている。すなわち、樹脂浴手段7において、区画点20より下流方向であってダイス17までの領域は、撚り手段10による撚りを付与可能な「撚り付与領域22」とされる。
【0019】
このように、樹脂浴手段7は、その内部に含浸領域21と撚り付与領域22とを有している。
冷却手段9は、樹脂浴手段7から樹脂含浸後の強化繊維束3が引き出される方向に沿って長い水槽とされており、槽内に冷却水18を貯留するようになっている。樹脂浴手段7の出口部16(ダイス17)に最も近接して対向する槽壁に樹脂含浸後の強化繊維束3を導入する入口部が設けられ、この入口部から最も離れた槽壁に樹脂含浸後の強化繊維束3を排出する出口部が設けられている。従って、この冷却手段9では、強化繊維束3に含浸及び被覆状態となっている熱可塑性樹脂5を冷却水18中で冷却し、硬化させることができる。
【0020】
冷却手段9の下流側に配備される撚り手段10としては、様々な機構が採用可能であり、図1に示すように、繊維強化ストランド1を巻き取るボビンを繊維強化ストランド1の軸芯回りに回転させる機構でもよい。一方、図2に示す如く、撚り手段10として、互いの外周面を接触させた上下一対の引取ロール19U、19Dを有する構成としてもよい。これら上下一対の引取ロール19U、19Dは、冷却手段9から送り出された樹脂含浸後の強化繊維束3を対向状に挟んで、更に下流側に送り出せるように、互いに異なる回転方向に回転可能となっている。
【0021】
すなわち、この撚り手段10が備える上下一対の引取ロール19U、19Dは、繊維供給部4から樹脂浴手段7へと強化繊維束3を引き込み、更に樹脂浴手段7から冷却手段9及び撚り手段10へと樹脂含浸後の強化繊維束3を引き出す作用を兼ねており、ストランド製造装置2のなかでは、強化繊維束3及び繊維強化ストランド1に対する引取手段を構成するものとなっている。なお、撚り手段10の下流側に別途、巻取手段(図示略)を設けて、製造された繊維強化ストランド1をボビンなどに巻き取るようにすればよい。
【0022】
前記した上下一対の引取ロール19U、19Dは、いずれも、樹脂含浸後の強化繊維束3の引き取り方向に対して傾斜した方向を向くように配備されており、両引取ロール19U、19D同士が互いに等しい角度で且つ異なる方向を向くようになっている。すなわち、上側の引取ロール19Uの回転軸心と下側の引取ロール19Dの回転軸心とが、樹脂含浸後の強化繊維束3の引き取り軸線を中心とする平面視対称形のX形に交差している。
【0023】
それゆえ、両引取ロール19U、19D間に樹脂含浸後の強化繊維束3が挟み込まれると、この強化繊維束3には束中心回りに捻り力(回転力)が加わり、樹脂含浸後の強化繊維束3には、図4に示すように、両引取ロール19U、19Dの傾斜角に相当する撚りが付与されることになる。
このように、撚り手段10(両引取ロール19U、19D)によって加えられる撚りは、当該撚り手段10を起点として上流側へと伝搬し、樹脂浴手段7の内部に配備された一番下側の含浸ロール15(前記区画点20)に至る領域で樹脂含浸後の強化繊維束3に付与される。
【0024】
但し、前記したように樹脂含浸後の強化繊維束3は、樹脂浴手段7で含浸された熱可塑性樹脂5が冷却手段9で冷却され硬化するものである。そのため、この冷却手段9を含んでそれより下流側の領域で樹脂含浸後の強化繊維束3に付与された撚りは、撚りの付与力を解除すれば弾性復元によって殆ど解消されることになる。すなわち、撚り手段10によって樹脂含浸後の強化繊維束3に付与される「撚り」は、実質的には樹脂浴手段7の前記撚り付与領域22で樹脂含浸後の強化繊維束3に加えられることになる。
【0025】
本発明の製造方法では、樹脂浴手段7の撚り付与領域22内で樹脂含浸後の強化繊維束3に付与される撚りが、式(1)を満たすように、撚り手段10において樹脂含浸後の強化繊維束3に撚りを付与される。
【0026】
【数3】

【0027】
このように撚りピッチPの上限値と下限値、言い換えれば、強化繊維束に付与する撚り回数の下限値と上限値を規定することで、製造された繊維強化ストランド1は、その断面が円形に可及的に近似することになり、その結果、外観不良や断面形状不良、機械的性質のバラツキ等が生じないもの(高品質)となり、しかも品質が安定するようになる。
撚りの回数(撚りピッチPの逆数)が式(1)を満たさないと、繊維強化ストランド1の断面径にバラツキが大きくなり、断面形状が歪な円形になることが後述の試験(図5の結果)により確かめられている。
【0028】
ところで、樹脂含浸後の強化繊維束3に付与する撚りピッチPの下限値は、式(2)に示す撚り係数TFを用いた関係式により決定している。
【0029】
【数4】

【0030】
ただし、
dtex(テ゛シテックス):強化繊維束3における10,000mあたりの重量(g)
TF:強化繊維束3の撚り係数(TF=90)
【実施例】
【0031】
樹脂浴手段7における撚り付与領域22の距離Lと、ダイス17の出口側内径(ノズル径)とを種々に変えて、繊維強化ストランドを製造し、断面径のバラツキを測定することで、本発明に係る製造方法により製造した繊維強化ストランド1の良質性及び品質安定性を確認する試験を行った。
試験に用いた強化繊維束3はガラス繊維(ガラスロービング)とし、熱可塑性樹脂5はポリプロピレン(PP)とした。
【0032】
なお、撚り付与領域22内の距離Lは、40mm〜400mmとするのが好適である。より好ましくは、距離Lを100mm〜200mmとするのがよい。40mmより短くなると、樹脂浴手段7における撚り付与領域22の装置構成が困難となり、実現性に問題が生じる。また距離Lを400mmより長くすると、熱可塑性樹脂5の抵抗によって強化繊維束3に生じるテンションが上昇することに伴い、破断が多発する問題が生じるためである。
【0033】
具体的には、距離Lは45mmの場合と195mmの場合とを設定し、ダイス17の出口側内径(ノズル径)は1.1mm、2.1mm、3.0mmの場合を設定した。
製造後の繊維強化ストランド1の断面径は、図4(b)に示したように、一断面につき周方向に45°間隔で合計4箇所をマイクロメータにより測定することで、当該断面でのバラツキ度合(径の標準偏差/径の平均値)を求めるものとした。
【0034】
また、撚りピッチPは、撚り手段10と冷却手段9との間(撚り手段10の近傍)で、固定した油性ペンのペン先を樹脂含浸後の強化繊維束3に当接させ、この強化繊維束3の表面に対して撚りに応じた螺旋状のラインを描くようにし、撚り手段10を出た後の繊維強化ストランドから撚り付与領域22内の距離Lに相当する寸法内で、ラインの螺旋回数を計数することで求めるものとした。
【0035】
図5に、撚りピッチPの上限値ならびに下限値に関して採取した試験結果を示す。この図から明らかなように、撚りの回数(撚りピッチPの逆数)を3回以上且つ撚り係数90以下とすることで、断面径のバラツキ度合が確実に5%以下となっている(5%を越えるものは、図5中でNG品として表記)。つまり、ダイス17までに3回ねじられると広がった強化繊維束3が回転中心を中心として円形に収縮するようになり、繊維強化ストランド1の真円度が向上する。その一方で、ねじりが多すぎるとコブのようなものが発生して真円度が悪くなる。すなわち、撚りピッチの条件は式(1)を満たすようにすることが好ましい。
【0036】
ところで、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。
強化繊維束3の本数(繊維供給部4として準備するコイルの巻数)は1本でも良いし、4本以上でもよい。
撚り手段10は、繊維強化ストランド1をボビンに巻き取るためのボビン保持枠を、繊維強化ストランド1の巻取軸心まわりで回転させるような構成(特許文献2で例示された構成)を採用することも可能である。
【0037】
冷却手段9は、冷却水による噴霧方式、空気中での放冷方式、冷却ガスによる噴射冷却方式などを採用することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 繊維強化ストランド
2 ストランド製造装置
3 強化繊維束
4 繊維供給部
5 熱可塑性樹脂(樹脂)
6 混練押出機
7 樹脂浴手段
9 冷却手段
10 撚り手段
13 チャンバ
14 ホッパ
15 含浸ロール
16 出口部
17 ダイス
18 冷却水
19U 上側の引取ロール
19D 下側の引取ロール
20 区画点
21 含浸領域
22 撚り付与領域
D 振れ幅
L 撚り付与領域内の距離
P 撚りピッチ
TF 撚り係数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融した熱可塑性樹脂を貯留する樹脂浴手段に強化繊維束を通過させ、この樹脂浴手段の下流側に設けられた撚り手段により前記樹脂含浸後の強化繊維束に束中心まわりの撚りを付与することで生産される繊維強化ストランドであって、
前記樹脂浴手段が、強化繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させる含浸領域と樹脂含浸後の強化繊維束に前記撚り手段による撚りを付与可能となっている撚り付与領域とを有しているに際し、前記撚り付与領域内で強化繊維束に加えられる撚りが式(1)を満たすように、前記撚り手段で強化繊維束に撚りを付与して生産されたことを特徴とする繊維強化ストランド。
【数5】

【請求項2】
溶融した熱可塑性樹脂を貯留する樹脂浴手段に強化繊維束を通過させ、この樹脂浴手段の下流側に設けられた撚り手段により前記樹脂含浸後の強化繊維束に束中心まわりの撚りを付与させる繊維強化ストランドの製造方法であって、
前記樹脂浴手段が、強化繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させる含浸領域と樹脂含浸後の強化繊維束に前記撚り手段による撚りを付与可能となっている撚り付与領域とを有しているに際し、前記撚り付与領域内で強化繊維束に加えられる撚りが式(1)を満たすように、前記撚り手段で強化繊維束に撚りを付与して生産することを特徴とする繊維強化ストランドの製造方法。
【数6】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−140729(P2012−140729A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130(P2011−130)
【出願日】平成23年1月4日(2011.1.4)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】