美容器具
【課題】入り隅状の肌面、目尻、唇などの細かな部分の美容処理を的確に行なえる美容器具を提供する。
【解決手段】本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具である。肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
【解決手段】本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具である。肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小鼻の周り、唇などの微細な汚れを落とし、あるいは保湿成分を浸透させて美容効果を高めるための美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る美容器具に関して、たとえば特許文献1の美容器具が公知である。そこでは、グリップを兼ねる縦長の本体ケースと、本体ケースの前面上部に設けられる肌用電極と、肌用電極の外面に被せ付けた含液シートを押え保持するシートホルダーなどで美容器具を構成している。本体ケースの背面には、電源投入ボタンや、電流の強弱を調整する切り換えボタンなどが設けてある。また、本体ケースの左右両側にはグリップ電極が露出させてある。肌用電極は裁頭円錐台状の突起からなり、その表面の接触面が、イオン導入・導出時の他方の電極を兼ねている。使用時には、肌用電極の外面に化粧水を含浸させた含液シートを被せ付け、シートホルダーでずれ動き不能に保持固定したのち、グリップ電極を握った状態で肌用電極を肌面に沿って摺動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−172240号公報(段落番号0060、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の美容器具によれば、イオン導入・導出作用によって、顔肌などの微細な汚れを落とし、あるいは保湿成分を肌に浸透させて美容効果を高めることができる。しかし、肌用電極は面積が大きく、小鼻の周りなどの入り隅状の肌面の細かな部分の手入れは行き届きにくい。
【0005】
本発明の目的は、入り隅状の肌面、目尻、唇などの細かな部分の美容処理を的確に行なうことができる美容器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る美容器具は、図1に示すように、本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
【0007】
接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面24aを有しており、傾斜内面29aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面と面接触している。
【0008】
挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。
【0009】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されている。
【0010】
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含み、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。
【0011】
先鋭突起56が、針状の穿刺体42で構成されており、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。
【発明の効果】
【0012】
本発明においては、本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。このように、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで肌用電極2を構成すると、美容用液が含浸された綿球部18を肌面に接触して美容処理を行なえる。従って、小鼻周りの入り隅状の肌面、目尻、唇などにおいて、体積が小さな綿棒15を緻密に操作して、美容処理を的確に行なうことができる。美容用液を含浸するための含液体として綿棒15を利用するので、シート状の含液体を棒状に丸めて美容用液を含浸させる場合に比べて、含液体を所定の形状に整形する手間を省くことができる。さらに、肌用電極2に対する装着を簡便に行えるので、美容器具の使い勝手を向上できる。
【0013】
また、接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面24aを有しており、傾斜内面24aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面と接触している。このように、傾斜内面24aに綿球部18を接触させることにより、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、効果的に肌に電流を供給することができる。また、傾斜内面29aは、綿棒15をホルダー16に差し込み装着する際の、差し込み案内体として機能する。
【0014】
また、挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。このように、傾斜面22を有する綿球用穴20に接触端子24が配設されていれば、接触端子24が傾斜面22を有する綿球用穴20に沿って固定されるため、接触端子24の支持が安定する。ひいては接触端子24と綿球部18との接触が安定する。これは、接触端子24が傾斜する板状体の場合、すり鉢状の筒状体の場合、どちらも当てはまることである。また、綿球用穴20の全周が傾斜面22を有する構造、すなわち、綿球用穴20が、挿通穴19の奥に向かって先すぼまり状のすり鉢状に形成されていれば、接触端子24が帯状の場合は、綿球用穴20が綿球部18の収まりについてよく貢献し、接触端子24がすり鉢状の筒体の場合は、接触端子24の支持についてよく貢献する。何れにしても、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。
【0015】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されていることにより、ホルダー16の構造が複雑化するのを解消して、その加工に要する手間を省いてコストを削減できる。
【0016】
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含み、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。このように、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していれば、挿通穴19に対して綿棒15をより深く挿入できるため、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離を近づけることができ、効果的に肌に電流を供給することができる。先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離が近づくことによって、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。
【0017】
先鋭突起56が、針状の穿刺体42で構成されており、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。このように、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触していれば、綿球部18に突き刺さる穿刺体42によって電流を綿球部18に供給でき、綿球部18に対する通電効率をさらに向上できる。また、綿球部18に突き刺さる穿刺体42で綿棒15を傾動不能に保持できるので、肌面から押付け反力を受けるような場合であっても、綿棒15をより安定した状態で保持して美容処理を的確に行なえる。なお、肌用電極2を構成する綿棒15は、軸部の両端に綿球部が形成してある市販の綿棒の軸部を切断して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る美容器具のヘッド部の構造を示す縦断側面図である。
【図2】キャップを分離した状態の美容器具の側面図である。
【図3】各電極と基板の接続状態を示す説明図である。
【図4】図1におけるA−A線断面図である。
【図5】美容器具の使用例を示す説明図である。
【図6】別の実施例に係る美容器具の縦断側面図である。
【図7】ホルダーの別の実施例を示す縦断側面図である。
【図8】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図9】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図10】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図11】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図12】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図13】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図14】図13に示すヘッド部の平面図である。
【図15】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図16】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図17】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図18】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施例1) 図1ないし図5は本発明に係る美容器具の実施例を示す。本発明における前後・左右・上下とは、図2に示す交差矢印と、矢印の近傍に表示した前後・左右・上下の表記に従う。図2において美容器具は、グリップを兼ねる本体ケース1を基体にして上下に長い棒状(ペンシル状)に形成してある。本体ケース1の上端には肌用電極2が設けてあり、その下部に肌用電極2の周囲を囲むグリップ電極3が無端リング状に設けてある。
【0020】
肌用電極2とグリップ電極3が設けられるヘッド部4の外面は、保護キャップ5で覆われている。保護キャップ5の装着姿勢を保持するために、ヘッド部4の基端の周面に係合リブ6を設け、保護キャップ5の内面の開口寄りに係合リブ6と係合する溝7を周回状に形成している。図3に示すように、本体ケース1の内部には、電池8と制御基板9が収容してあり、制御基板9には、ケース前面のスイッチノブ10で切換え操作されるスイッチ11や、肌通電用の制御回路などが実装してある。符号12は電池5を出入りするためのキャップであり、本体ケース1に対してねじ込み装着してある。
【0021】
肌用電極2は、美容用液を含浸する綿棒(含液体)15と、綿棒15を固定保持するホルダー16とからなる。綿棒15は、軸部17の一端に綿球部18を備えており、綿球部18に美容用液を含浸することができる。綿球部18は、軸部17の端部に綿を幾重にも巻き付けて球状に形成したものであるが、合成繊維を巻き付けて球状に形成したものであってもよい。軸部17は紙製が好ましいが、プラスチック製、或いは金属製であってもよい。綿球部18は、丸い球体形、水滴形、或いは先の尖った紡錘形など様々な形が適用できる。ヘッド部4の上端には、ヘッド部4の軸に沿い、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19が形成されており、挿通穴19の入口部は、傾斜面22を有する綿球用穴20となっている。綿球用穴20は、綿球部18の下側の周面を支持する。また、挿通穴19は、接触端子24を収容している。接触端子24は、挿通穴19と綿球用穴20の両者にわたって組付けてある。綿球用穴20は、綿球部18の下面形状に対応して、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状に形成してある。ここでの、先すぼまり状とは、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、少なくとも挿通穴19の入口部に設けられ綿棒15の綿球部18の周面と接触して電流を綿球部18へ供給する接触端子24と、挿通穴19の内奥部に設けられる軸保持部23とを含んでいる。
【0022】
綿棒15は、本美容器具専用のものを付属品として付加してもよいが、図2に想像線で示すように、綿棒15は軸部の両端に綿球部が形成してある市販の綿棒の軸部をユーザーが切断して形成することができる。切断された綿棒15の上下長さを適正化するために、保護キャップ5の周面に周回溝からなる切断表示21を設けている。ユーザーは、市販の綿棒の綿球部を保護キャップ5の上端面と面一にした状態で、軸部を切断表示21の位置で切断することにより、肌用電極2を構成する綿棒15を手軽に得ることができる。
【0023】
接触端子24は、帯状の金属板をU字状に折り曲げて形成してあり、綿棒15の軸部17を保持する下半側の軸保持部23と、軸保持部23の一方の壁に連続して斜めに折曲げられる端子部29とを一体に備えている。金属板は銅、ニッケル、ステンレスなどの材質から構成できる。軸保持部23を構成するU字壁の対向面には、受止め部25と押圧部26とが膨出形成してあり、これら両者25・26が協同して軸部17を挟持固定する。軸部17を確実に挟持固定するために、自由状態における受止め部25と押圧部26との対向間隔は、軸部17の直径寸法より小さく設定してある。押圧部26は基本的に半円状に形成するが、その端部側の壁面を緩やかな湾曲面で形成して装填案内面27としている。軸部17を軸保持部23に差し込み装填するとき、軸部17の下端を装填案内面27で案内することにより、押圧部26側の壁面を弾性変形させながら、軸部17を受止め部25と押圧部26との間に差込むことができる。接触端子24は、弾性変形可能な導電材を素材にして形成しているが、導電材としては、金属、導電性プラスチック、導電性ゴムなどを適用できる。また、接触端子24は、ABSなどのプラスチックの表面に酸化クロムなどの金属を積層したものであってもよい。
【0024】
接触端子24の端子部29は、肌通電用の制御回路から出力される電流を綿球部18へ供給するために設けてある。接触端子24の端子部29から綿球部18への電流の供給を確実かつ効率的に行うために、接触端子24の端子部29を斜めに折り曲げ、その内面に傾斜内面29aを形成している。また、端子部29は先の綿球用穴20に凹み形成した端子部29と同じ傾斜角度の溝28に嵌め込まれている。これにより、接触端子24の端子部29は綿球用穴20と面一になっており、綿棒15をホルダー16に装填した状態では、綿球部18の下周面の傾斜面18aが接触端子24の端子部29の傾斜内面29aに沿い、広い範囲で面接触する。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有しており、傾斜内面29aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と面接触状に接触している。これにより、傾斜内面24aに綿球部18を接触させたとき、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。端子部29は綿球用穴20に形成した同じ傾斜の溝28(傾斜面22)に支持されるので、端子部29の支持が安定し、ひいては、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。また、綿球用穴20の傾斜面22と端子部29の傾斜内面29aとにより、綿球部18の下周面の傾斜面18aがしっかりと支持されて、綿棒15の支持が安定する。なお、接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。接触端子24の傾斜内面24aと、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態は、たとえ自由状態において綿球部18の傾斜面18aの傾斜と接触端子24の傾斜内面24aの傾斜が合致していなくても、綿球部18がある程度の柔軟性を有するので、接触端子24の傾斜内面24aに綿棒15の綿球部18を強く押し当てた状態で綿棒15を固定すれば、その状態をつくることができる。
【0025】
接触端子24は、制御基板9に設けた肌通電用の制御回路の肌用電極2用のプラス側の出力リード30に接続してあり、従って肌用電極2(綿棒15)はプラスの極性となる。一方、後述するグリップ電極3はマイナス側の出力リード31に接続してあり、従ってグリップ電極3はマイナスの極性となる。グリップ電極3を手で握り、化粧用液を含浸させた肌用電極2(綿棒15)を肌面にあてがえばイオン導出を行うことができ、肌面の微細な汚れを落とすことができる。また、後述するが、極性を逆に切換えれば、先の出力リード30がマイナス、他方の出力リード31がプラスの極性となるので、肌用電極2(綿棒15)をマイナスの極性にすることができる。これにより化粧用液が含浸された肌用電極2(綿棒15)を肌面にあてがえばイオン導入を行うことができ、保湿成分を肌に浸透させて美容効果を高めることができる。
【0026】
グリップ電極3は、銅板を不完全円状の円筒体、つまり断面C字状に折曲げて形成した電極本体33と、電極本体33の外面全体を覆う導電性ゴムで形成した接触層34とで、無端リング状に構成してある。電極本体33はマイナス側の出力リード31を介して肌通電用の制御回路に接続してある。グリップ電極3の上下幅は1〜2cmに設定してあり、図5に示すように、美容器具を鉛筆と同様に握った状態において、親指、人差し指、中指のそれぞれをグリップ電極3に密着できる。導電性ゴム製の接触層34は、それ自体が指先の滑止めとして機能し、さらに接触層34に接触する指先の触感を和らげるクッションとしても機能するので、使用状態において本体ケース1を確りと保持できる。肌用電極2とグリップ電極3との間のヘッド部4の端部周面に、凹溝からなる流動阻止部37を設けた(図1参照)。流動阻止部37は、綿球部18に含浸させた美容用液がグリップ電極3へ向かって流動しようとするのを阻止して、肌用電極2とグリップ電極3とが短絡するのを防止する。電極本体33は、金属板材を打ち抜いて無端リング状に形成することができ、あるいは電鋳法で無端リング状に形成することができる。グリップ電極3は、電極本体33と、電極本体33の外面全体を覆う導電性ゴムで形成する必要はなく、導電性ゴムのみや、円筒状の金属のみで構成できる。また、ABSなどのプラスチックの表面に酸化クロムなどの金属を積層したものであってもよい。また周方向に断続的に形成した導電材によりグリップ電極3を構成することもできる。
【0027】
美容器具は、以下に説明する要領で使用する。例えば、小鼻の周りの入り隅状の肌面の手入れを行う場合には、綿棒15をホルダー16に装填したのち、綿球部18に美容用液を含浸させ、スイッチノブ10を上向きにスライド操作してスイッチ11をオン状態に切換える。この状態で、本体ケース1を図5に示すように握って、利き手の指を接触層34を介して電極本体33に導通させ、鏡を見ながら綿球部18を入り隅状の肌面に沿って繰返し滑らせる。綿球部18が肌面に密着している状態では、肌用電極2とグリップ電極3とが人体を介して導通し、微弱なパルス電流によってイオン導出作用を発揮する。そのため、入り隅部分や毛穴などに入り込んでいた汚れが、肌用電極2の綿球部18に吸着される。美容用液を肌面に浸透させる場合には、スイッチノブ10を下向きにスライド操作してスイッチ11をオン状態に切換える。このとき図示しない逆極性切換えスイッチが同時にオン操作される。これにより、肌用電極2とグリップ電極3の極性が逆の状態となり、イオン導入を行うことができる。
【0028】
肌用電極2とグリップ電極3とで電流を供給しながら肌面の美容処理を行なう美容器具において、肌用電極2を本体ケース1の一端に配置し、グリップ電極3を肌用電極2の近傍の本体ケース1の一端寄りに配置したことにより、例えば図5に示す美容器具においては、親指と人差し指と中指をグリップ電極3に密着した状態で、手入れすべき肌面の状況に応じて肌用電極2を自在に移動操作できる。また、グリップを兼ねる本体ケース1を基体にして上下に長い棒状(ペンシル状)に形成していることにより、本体ケース1を鉛筆と同様の握り方で保持できるので、綿球部18を微妙に操作しながら肌の手入を行なうことができ、とくに小鼻周りの入り隅状の肌面や目尻部分などにおいて綿球部18を緻密に操作して、汚れの除去や美容用液の浸透を的確に行える。さらに、鉛筆と同様の握り方で本体ケース1を保持するので、綿球部18の肌面に対する押付け力を、肌面の部位の違いに応じて自在に調整することができる。また、図10に示す美容器具においては、本体ケース1の球状周面を手のひらにあてがい、親指から小指に至る各指の指先をグリップ電極3に接触させて、手入れすべき肌面の状況に応じて肌用電極2を自在に移動操作できる。従って、本発明の美容器具によれば、入り隅状の肌面や目尻などの細かな部分の美容処理を的確に行なうことができる。
【0029】
グリップ電極3を肌用電極2の周囲を囲む状態で周回状に設けると、グリップ電極3の任意の位置に指を接触すればよいので、本体ケース1の姿勢や握り位置を気にする必要がなく、従って美容器具の使い勝手を向上できる。
【0030】
電極本体33と導電性ゴム製の接触層34とでグリップ電極3を構成すると、導電性ゴム製の接触層34が指の滑止めとして機能するので、例えば金属製の電極本体のみでグリップ電極を構成する場合に比べて、グリップ電極3を確実に保持することができる。また、接触層34は指先の触感を和らげるクッションとしても機能するので、美容器具の使用状態において本体ケース1を確りと保持して、美容器具の肌面に対する押付け力を微妙に調整することができる。
【0031】
肌用電極2とグリップ電極3の外面を着脱可能な保護キャップ5で覆うようにすると、不使用状態において、塵埃などの異物が両電極2・3に付着するのを防止できるので、美容器具を衛生的な状態で収納し保管できる。
【0032】
上記構成の美容器具は、以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と面接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
このように、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで肌用電極2を構成すると、美容用液が含浸された綿球部18を肌面に接触して美容処理を行なえる。従って、小鼻周りの入り隅状の肌面、目尻、唇などにおいて、体積が小さな綿棒15を緻密に操作して、美容処理を的確に行なうことができる。美容用液を含浸するための含液体として綿棒15を利用するので、シート状の含液体を棒状に丸めて美容用液を含浸させる場合に比べて、含液体を所定の形状に整形する手間を省くことができる。さらに、肌用電極2に対する装着を簡便に行えるので、美容器具の使い勝手を向上できる。
【0033】
接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有しており、
傾斜内面24aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と面接触している。
このように、傾斜内面24aに綿球部18を接触させることにより、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、効果的に肌に電流を供給することができる。また、傾斜内面29aは、綿棒15をホルダー16に差し込み装着する際の、差し込み案内体として機能する。
【0034】
挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、
綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。
このように、傾斜面22を有する綿球用穴20に接触端子24が配設されていれば、接触端子24が傾斜面22を有する綿球用穴20に沿って固定されるため、接触端子24の支持が安定する。ひいては接触端子24と綿球部18との接触が安定する。これは、接触端子24が傾斜する板状体の場合、すり鉢状の筒状体の場合、どちらも当てはまることである。また、綿球用穴20の全周が傾斜面22を有する構造、すなわち、綿球用穴20が、挿通穴19の奥に向かって先すぼまり状のすり鉢状に形成されていれば、接触端子24が帯状の場合は、綿球用穴20が綿球部18の収まりについてよく貢献し、接触端子24がすり鉢状の筒体の場合は、接触端子24の支持についてよく貢献する。何れにしても、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。
【0035】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されている。
これにより、ホルダー16の構造が複雑化するのを解消して、その加工に要する手間を省いてコストを削減できる。
【0036】
以下に、本発明に係る美容器具の別実施例を列挙するが、個々の別実施例における美容器具については、上記の実施例と異なる部分を主に説明し、上記の実施例と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0037】
(実施例2)図6に示す美容器具においては、肌用電極2とグリップ電極3との間のヘッド部4の周囲に流動阻止部37を設けた。流動阻止部37はフランジ状の周回壁で形成してあり、綿球部18に含浸させた美容用液がグリップ電極3へ向かって流動するのを阻止して、肌用電極2とグリップ電極3とが短絡するのを防止する。また、グリップ電極3を含む本体ケース1を握る手が綿棒15側へ移動するのを阻止して、その手指が綿棒15の綿球部18に接触して肌用電極2とグリップ電極3とが手指を介して短絡するのを防止できる。流動阻止部37を張出す必要上、ヘッド部4は上端へ向かって先すぼまりテーパー状に形成してある。なお、両電極2・3が美容用液や手指を介して短絡する状態では、イオン導入・導出作用を効果的に発揮できないため、汚れの除去や、美容用液の肌への浸透を行なうことが困難となる。
【0038】
(実施例3)図7は、ホルダー16の構造を変更した実施例を示す。そこでは、ホルダー16の軸保持部23と接触端子24のそれぞれを独立した部品で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。この実施例においては、ステンレス、銅、真鍮などの円筒状の金属筒体にプレス加工を施して、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とを含む接触端子24が形成されている。具体的には、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有するすり鉢状の端子部29とその下方に一体で連続するストレート筒状の筒部51とから成る接触端子24が形成されている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29は、端子部29の外壁と同じ傾斜面を有する先すぼまり状の綿球用穴20に接触した状態で支持されている。したがって、端子部29が綿球用穴20にしっかり支持されて、端子部29の固定が安定する。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触している。先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、実施例1より広い接触面積を得ることができ、より一層電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、さらに効果的に肌に電流を供給することができる。なお、この実施例における軸保持部23は、導電性素材で形成する必要はなく、例えば、弾性に富むプラスチック材で形成して、軸部17を挟持することができる。上述したようにすり鉢状の端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。また、綿球用穴20も先すぼまり状に形成されているが、ここでの先すぼまり状も、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。すり鉢状の端子部29は、多少内向きに湾曲したラッパ形状も含むものとする。ラッパ形状にすれば、端子部29の内壁(傾斜内面29a)も、内向きに湾曲した形状となり、その内壁(傾斜内面29a)を綿球部18に押し付けやすく、綿球部18の周面と端子部29の内壁(傾斜内面29a)が密着しやすい。
【0039】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまりのすり鉢状の端子部29を有しており、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0040】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29を含み、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0041】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29を含み、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、綿棒15の綿球部18の周面と面接触状に接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0042】
(実施例4)図8は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図8におけるホルダー16は、図7のホルダー16と同様に軸保持部23と接触端子24のそれぞれを独立した部品で形成した。また、接触端子24は銅を素材にして、綿球用穴20に装填されるストレート筒状のベース部40と、ベース部40の上端に形成され、傾斜内面29aを有する端子部29と、ベース部40の下端に形成した4個の先鋭突起56とで構成した。本実施例の先鋭突起56は、突端を尖らせた穿刺体42となっており上向きに尖らせてある。このホルダー16によれば、綿球部18に接触する端子部29と綿球部18に突き刺さる穿刺体42とで電流を綿球部18へ供給できる。
【0043】
上記したように接触端子24は、綿球部18の周面に接触する端子部29と針状の穿刺体42とを含んで構成されている。そして穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。このように、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触していれば、綿球部18に突き刺さる穿刺体42によって電流を綿球部18に供給でき、綿球部18に対する通電効率をさらに向上できる。また、綿球部18に突き刺さる穿刺体42で綿棒15を傾動不能に保持できるので、肌面から押付け反力を受けるような場合であっても、綿棒15をより安定した状態で保持して美容処理を的確に行なえる。なお、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23は、穿刺体42による保持が安定すれば、省略することができる。つまり穿刺体42を、軸保持部として機能させてもよい。
【0044】
(実施例5)図9は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。ホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。接触端子24は銅製であり、リング状のベース部40と、その上端に一体で形成された4個の先鋭突起56とを含む。先鋭突起56は、実施例4と同様に上向きに尖らせてあり、穿刺体42として構成されている。接触端子24は、綿球用穴20の内奥に固定してあり、綿棒15をホルダー16に装填した状態において、穿刺体42が綿球部18に突き刺さって電流を綿球部18へ供給する。また、挿通穴19の、綿球用穴20より奥の内面の複数個所に、綿棒15の軸部17を支持する半球状の突起43を設けた。この実施例における端子部は、穿刺体42である。また、軸保持部23は、突起23であり、導電性を備えていないプラスチック材で形成してある。実施例4と同様に、軸保持部23は、穿刺体42による保持が安定すれば、省略することができる。
【0045】
(実施例6)図10は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図10におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。接触端子24は銅製であり、リング状のベース部40と、その上端に一体で形成された8個の先鋭突起56とを含む。本実施例における先鋭突起56は、実施例4、5のように、穿刺体で構成されておらず、その突端56aから裾野まで鈍角の角度で広がる山形で構成されている。図10に示すように先鋭突起56は、山と谷が連続する連続山形となっている。先鋭突起56の突端56aは、挿通穴19の軸と直交する同一平面上に位置しており、突端56a同士は、周方向に等間隔に配置されている。このリング状の接触端子24の製造方法としては、銅製の板材にプレス加工を施して、一方の辺に8個の先鋭突起56を形成した山形形状で、対向する他方の辺が直線状となっている帯状のブランクを形成し、その後、そのブランクに曲げ加工を施すことで、連続山形の先鋭突起56を有するリング状の接触端子24を構成している。リング状の接触端子24は、円形状に曲げ加工される際、その端部同士が密着される方が好ましいが、その端部同士が多少離れているリング形状であってもよい。その他、リング状の接触端子24は以下の方法で形成できる。円筒状の母型表面に、所望パターンのフォトレジスト膜をパターンニング形成したうえで、フォトレジスト膜で覆われていない母型表面に、ニッケルなどの電着金属を電鋳する。これにより、連続山形の先鋭突起56を有する無端リング状の接触端子24を形成できる。なお、先鋭突起56は、必ずしも連続山形に形成する必要はなく、三角形状の山と直線部を有する谷が交互に並ぶ断続山形の先鋭突起56であってもよい。また、先鋭突起は8個に限らず、さらに細かい、10個、15個或いは20個以上の山で構成されていてもよい。
【0046】
上記したように接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含んでいる。先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。このように、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していれば、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離が近づくことによって、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。なお、本実施例についても、精鋭突起56の突端56aの角度をさらに鋭くすれば、実施例4、5と同じように綿球部18に突き刺して電流を供給できる。
【0047】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される複数の先鋭突起56とを含んでおり、
先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、挿通穴19に対して綿棒15をより深く挿入できるため、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離を近づけることができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。
【0048】
(実施例7)図11は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図11におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。軸保持部23と接触端子24を一体で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。つまり、この実施例においては、ステンレス、銅、真鍮などの円筒状の金属筒体にプレス加工を施して、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とを含む接触端子24が形成されている。具体的には、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有するすり鉢状の端子部29とその下方に一体で連続するストレート筒状の筒部51とから成る接触端子24が形成されている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触する。端子部29は、端子部29の外壁と同じ傾斜面を有する先すぼまり状の綿球用穴20に接触した状態で支持されている。したがって、端子部29が綿球用穴20にしっかり支持されて、端子部29の固定が安定する。また、先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、実施例1より広い接触面積を得ることができ、より一層電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、さらに効果的に肌に電流を供給することができる。本実施例の筒部51は、筒部51自身が軸保持部23として機能するものである。つまり、筒部51に軸保持部23としての嵌合穴55が形成されている。具体的には、嵌合穴55の径を、綿棒15の軸部17の外径と同じか、それよりも僅かに小さい寸法で形成されており、軸部17を筒部51の内壁(嵌合穴55)にて圧入嵌合できるようにしている。これにより、綿棒15をホルダー16に差し込むだけで、ヘッド部4に綿棒15をしっかり固定できる。しかもホルダー構造16が簡素化されコスト低減を図ることができる。ストレート筒状の筒部51は、筒部内径が上端から下端まで同じ寸法で構成される筒体、或いは、軸部17を筒部51の内壁に圧入して嵌合できれば、下方に向けて緩やかに径が小さくなる先すぼまり状の筒体で構成されたものであってもよい。接触端子24は、上記した端子部29と筒部51の形状のものをプラスチックで形成したうえで、その表面に酸化クロムなどの金属層を形成したものであってもよい。そのとき筒部51は、抜きテーパー程度の傾斜を含んで形成される。すり鉢状の端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。また、綿球用穴20も先すぼまり状に形成されているが、ここでの先すぼまり状も、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。すり鉢状の端子部29は、多少内向きに湾曲したラッパ形状も含むものとする。ラッパ形状にすれば、端子部29の内壁(傾斜内面29a)も、内向きに湾曲した形状となり、その内壁(傾斜内面29a)を綿球部18に押し付けやすく、綿球部18の周面と端子部29の内壁(傾斜内面29a)が密着しやすい。本実施例におけるグリップ電極3は、円筒状のチタンにより構成されている。
【0049】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまりのすり鉢状の端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0050】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0051】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の周面と面接触状に接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0052】
(実施例8)図12は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図12におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。軸保持部23と接触端子24を一体で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。具体的には、接触端子24は、導電性ゴムからなる有底筒状の筒体で構成されている。筒体の上部は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29となっており、端子部29に連続する筒体の下部は筒部51となっている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触する。先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。筒部51には、軸保持部23としての内壁(嵌合穴55)が形成されている。筒部51の内壁(嵌合穴55)に綿棒15の軸部17を圧入嵌合することで、ヘッド部4に綿棒15を固定することができる。本実施例では、実施例6と異なり、接触端子24をゴム材で形成しているので、その弾性により、軸部17の径の大小を問わず、しっかりと軸部17を支持できる。したがって、綿棒15をホルダー16に差し込むだけで、しっかり固定できる。しかもホルダー構造16が簡素化されコスト低減を図ることができる。嵌合穴55は、内径が上端から下端まで同じ寸法で構成される、或いは、下方に向けて緩やかに径が小さくなる先すぼまり状の筒体で構成されたものであってもよい。上述したように端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。本実施例における綿球用穴20は横断面円形或いは多角形のストレート状となっている。
【0053】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、導電ゴム製であり、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0054】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、導電ゴム製であり、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0055】
(実施例9)図13および図14は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。軸保持部23は、保持ベース61と、拡縮変位できる3個の保持要素62と、綿球用穴20の開口内面に設けたカム面63と、保持ベース61をスライド操作するスライドノブ64と、保持ベース61を押下げ付勢する圧縮コイル形のばね65とで構成する。保持ベース61は円盤状に形成されて、その周面にスライドノブ64が一体化してあり、綿球用穴20に案内されて上下にスライドできる。保持要素62は、銅板あるいはアルミニウム板を素材とするプレス成形品からなり、縦長の腕66と、腕66の上端に形成される斜めの端子部29(接触端子24)と、綿棒15に突き刺さる保持爪67とを一体に備えている。保持要素62は、それぞれ腕66の下端が保持ベース61に設けたピン68で支持されて、本体ケースの径方向の内外へ拡縮変位できる。保持爪67は、綿球部18の下端部の周面に突き刺さる。
【0056】
(実施例10)図13(b)に示すように、ばね65の付勢力に抗してスライドノブ64を押上げ操作すると、3個の保持要素62がヘッド部4の上方へ進出する。進出状態に切換わった3個の保持要素62は、カム面63による拘束が解除されるため、拡開操作して開放姿勢にすることができ、これに伴い保持爪67を綿棒15から分離して、綿棒15をホルダー16から取外すことができる。新たな綿棒15の軸部17を各保持要素62の中央に差込んだのち、ばね65の付勢力でスライドノブ64を下降させると、各保持要素62の腕66がカム面63に押されて縮小する向きに変位するので、図13(a)に示すように、保持爪67は再び綿棒15に突き刺さる。保持要素62の全体が挿通穴19の内部に退入して保持姿勢に切換わった状態では、端子部29(接触端子24)がカム面63に密着して綿球部18の下周面を面接触状に受止めている。従って、保持要素62の少なくともひとつに、電流調整回路の肌用電極2用の出力リード30を接続しておくことにより、綿棒15に電流を供給できる。
【0057】
図15〜図18は、いずれもホルダー16の別実施例を示しており、とくにホルダー16の軸保持部23の構造を変更する点が先の実施例と異なる。接触端子24は、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とで筒状に構成してある。
【0058】
(実施例11)図15に示すホルダー16の軸保持部23は、固定挟持体71と、同挟持体71に向かって接離揺動する可動挟持体72と、可動挟持体72を接近付勢するばね73と、ばね73の付勢力に抗して可動挟持体72を開放操作する操作具74などで構成する。可動挟持体72はピン75で揺動自在に支持してあり、ピン75より下側の受動片76を操作具74で押込み操作することにより、可動挟持体72を開放操作して綿棒15の軸部17を軸保持部23に着脱できる。固定挟持体71および可動挟持体72の対向面には、それぞれ鋸刃状の滑止め77が形成してある。
【0059】
(実施例12)図16に示す軸保持部23は、基本的に図15で説明した軸保持部23と同じであるが、可動挟持体72の下端から受動片76を横向きに突設する点と、受動片76を上下にスライドする操作具74で押下げ揺動して、可動挟持体72を開放操作する点が異なる。他は図17の軸保持部23と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
【0060】
(実施例13)図17に示す軸保持部23は、その可動挟持体72の構造が図15で説明した軸保持部23と異なる。可動挟持体72には操作レバー(操作具)74が一体に設けてあり、操作レバー74を押上げて可動挟持体72をピン75の回りに回転させることにより、綿棒15の軸部17を固定挟持体71と可動挟持体72とで挟持固定できるようにした。
【0061】
(実施例14)図18に示す軸保持部23は、ヘッド部4で横スライド自在に支持したロック体78と、ロック体78をロック付勢するばね73と、ロック体78の上下に突設された2個の突起79と、ロック体78と一体に設けた操作具74とで構成した。ロック体78にはロック穴80が上下に貫通形成してある。操作具74をばね73に抗して押込んだ状態で、ロック穴80に綿棒15の軸部17を差込み、操作具74の押込み力を解放すると、軸部17がばね73の付勢力で突起79の側へ引寄せられるので、ロック穴80の一端と突起79とで軸部17を挟持固定することができる。
【0062】
流動阻止部37は溝または凹部で形成することができ、あるいは美容用液を含浸できるスポンジ、フェルトなどをヘッド部4に固定して流動阻止部37とすることができる。美容器具は、イオン導入機能とイオン導出機能を備えていることが好ましいが、イオン導入機能だけ、あるいはイオン導出機能だけを備えている、単機能の仕様であってもよい。上記実施例では、肌用電極2を本体ケース1の一端に配置し、グリップ電極3を肌用電極2の近傍の本体ケース1の一端寄りに配置したが、必ずしもその必要はなく、グリップ電極3を本体ケース1の中央や他端側に寄せて配置してもよい。或いは、本体ケース1の一端寄りから他端にかけて長い棒状のグリップ電極3であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 本体ケース
2 肌用電極
3 グリップ電極
4 ヘッド部
15 綿棒(含液体)
16 ホルダー
17 軸部
18 綿球部
24 接触端子
【技術分野】
【0001】
本発明は、小鼻の周り、唇などの微細な汚れを落とし、あるいは保湿成分を浸透させて美容効果を高めるための美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る美容器具に関して、たとえば特許文献1の美容器具が公知である。そこでは、グリップを兼ねる縦長の本体ケースと、本体ケースの前面上部に設けられる肌用電極と、肌用電極の外面に被せ付けた含液シートを押え保持するシートホルダーなどで美容器具を構成している。本体ケースの背面には、電源投入ボタンや、電流の強弱を調整する切り換えボタンなどが設けてある。また、本体ケースの左右両側にはグリップ電極が露出させてある。肌用電極は裁頭円錐台状の突起からなり、その表面の接触面が、イオン導入・導出時の他方の電極を兼ねている。使用時には、肌用電極の外面に化粧水を含浸させた含液シートを被せ付け、シートホルダーでずれ動き不能に保持固定したのち、グリップ電極を握った状態で肌用電極を肌面に沿って摺動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−172240号公報(段落番号0060、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の美容器具によれば、イオン導入・導出作用によって、顔肌などの微細な汚れを落とし、あるいは保湿成分を肌に浸透させて美容効果を高めることができる。しかし、肌用電極は面積が大きく、小鼻の周りなどの入り隅状の肌面の細かな部分の手入れは行き届きにくい。
【0005】
本発明の目的は、入り隅状の肌面、目尻、唇などの細かな部分の美容処理を的確に行なうことができる美容器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る美容器具は、図1に示すように、本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
【0007】
接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面24aを有しており、傾斜内面29aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面と面接触している。
【0008】
挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。
【0009】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されている。
【0010】
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含み、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。
【0011】
先鋭突起56が、針状の穿刺体42で構成されており、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。
【発明の効果】
【0012】
本発明においては、本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。このように、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで肌用電極2を構成すると、美容用液が含浸された綿球部18を肌面に接触して美容処理を行なえる。従って、小鼻周りの入り隅状の肌面、目尻、唇などにおいて、体積が小さな綿棒15を緻密に操作して、美容処理を的確に行なうことができる。美容用液を含浸するための含液体として綿棒15を利用するので、シート状の含液体を棒状に丸めて美容用液を含浸させる場合に比べて、含液体を所定の形状に整形する手間を省くことができる。さらに、肌用電極2に対する装着を簡便に行えるので、美容器具の使い勝手を向上できる。
【0013】
また、接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面24aを有しており、傾斜内面24aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面と接触している。このように、傾斜内面24aに綿球部18を接触させることにより、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、効果的に肌に電流を供給することができる。また、傾斜内面29aは、綿棒15をホルダー16に差し込み装着する際の、差し込み案内体として機能する。
【0014】
また、挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。このように、傾斜面22を有する綿球用穴20に接触端子24が配設されていれば、接触端子24が傾斜面22を有する綿球用穴20に沿って固定されるため、接触端子24の支持が安定する。ひいては接触端子24と綿球部18との接触が安定する。これは、接触端子24が傾斜する板状体の場合、すり鉢状の筒状体の場合、どちらも当てはまることである。また、綿球用穴20の全周が傾斜面22を有する構造、すなわち、綿球用穴20が、挿通穴19の奥に向かって先すぼまり状のすり鉢状に形成されていれば、接触端子24が帯状の場合は、綿球用穴20が綿球部18の収まりについてよく貢献し、接触端子24がすり鉢状の筒体の場合は、接触端子24の支持についてよく貢献する。何れにしても、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。
【0015】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されていることにより、ホルダー16の構造が複雑化するのを解消して、その加工に要する手間を省いてコストを削減できる。
【0016】
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含み、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。このように、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していれば、挿通穴19に対して綿棒15をより深く挿入できるため、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離を近づけることができ、効果的に肌に電流を供給することができる。先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離が近づくことによって、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。
【0017】
先鋭突起56が、針状の穿刺体42で構成されており、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。このように、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触していれば、綿球部18に突き刺さる穿刺体42によって電流を綿球部18に供給でき、綿球部18に対する通電効率をさらに向上できる。また、綿球部18に突き刺さる穿刺体42で綿棒15を傾動不能に保持できるので、肌面から押付け反力を受けるような場合であっても、綿棒15をより安定した状態で保持して美容処理を的確に行なえる。なお、肌用電極2を構成する綿棒15は、軸部の両端に綿球部が形成してある市販の綿棒の軸部を切断して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る美容器具のヘッド部の構造を示す縦断側面図である。
【図2】キャップを分離した状態の美容器具の側面図である。
【図3】各電極と基板の接続状態を示す説明図である。
【図4】図1におけるA−A線断面図である。
【図5】美容器具の使用例を示す説明図である。
【図6】別の実施例に係る美容器具の縦断側面図である。
【図7】ホルダーの別の実施例を示す縦断側面図である。
【図8】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図9】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図10】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図11】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図12】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図13】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図14】図13に示すヘッド部の平面図である。
【図15】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図16】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図17】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【図18】ホルダーのさらに別の実施例を示す縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(実施例1) 図1ないし図5は本発明に係る美容器具の実施例を示す。本発明における前後・左右・上下とは、図2に示す交差矢印と、矢印の近傍に表示した前後・左右・上下の表記に従う。図2において美容器具は、グリップを兼ねる本体ケース1を基体にして上下に長い棒状(ペンシル状)に形成してある。本体ケース1の上端には肌用電極2が設けてあり、その下部に肌用電極2の周囲を囲むグリップ電極3が無端リング状に設けてある。
【0020】
肌用電極2とグリップ電極3が設けられるヘッド部4の外面は、保護キャップ5で覆われている。保護キャップ5の装着姿勢を保持するために、ヘッド部4の基端の周面に係合リブ6を設け、保護キャップ5の内面の開口寄りに係合リブ6と係合する溝7を周回状に形成している。図3に示すように、本体ケース1の内部には、電池8と制御基板9が収容してあり、制御基板9には、ケース前面のスイッチノブ10で切換え操作されるスイッチ11や、肌通電用の制御回路などが実装してある。符号12は電池5を出入りするためのキャップであり、本体ケース1に対してねじ込み装着してある。
【0021】
肌用電極2は、美容用液を含浸する綿棒(含液体)15と、綿棒15を固定保持するホルダー16とからなる。綿棒15は、軸部17の一端に綿球部18を備えており、綿球部18に美容用液を含浸することができる。綿球部18は、軸部17の端部に綿を幾重にも巻き付けて球状に形成したものであるが、合成繊維を巻き付けて球状に形成したものであってもよい。軸部17は紙製が好ましいが、プラスチック製、或いは金属製であってもよい。綿球部18は、丸い球体形、水滴形、或いは先の尖った紡錘形など様々な形が適用できる。ヘッド部4の上端には、ヘッド部4の軸に沿い、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19が形成されており、挿通穴19の入口部は、傾斜面22を有する綿球用穴20となっている。綿球用穴20は、綿球部18の下側の周面を支持する。また、挿通穴19は、接触端子24を収容している。接触端子24は、挿通穴19と綿球用穴20の両者にわたって組付けてある。綿球用穴20は、綿球部18の下面形状に対応して、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状に形成してある。ここでの、先すぼまり状とは、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、少なくとも挿通穴19の入口部に設けられ綿棒15の綿球部18の周面と接触して電流を綿球部18へ供給する接触端子24と、挿通穴19の内奥部に設けられる軸保持部23とを含んでいる。
【0022】
綿棒15は、本美容器具専用のものを付属品として付加してもよいが、図2に想像線で示すように、綿棒15は軸部の両端に綿球部が形成してある市販の綿棒の軸部をユーザーが切断して形成することができる。切断された綿棒15の上下長さを適正化するために、保護キャップ5の周面に周回溝からなる切断表示21を設けている。ユーザーは、市販の綿棒の綿球部を保護キャップ5の上端面と面一にした状態で、軸部を切断表示21の位置で切断することにより、肌用電極2を構成する綿棒15を手軽に得ることができる。
【0023】
接触端子24は、帯状の金属板をU字状に折り曲げて形成してあり、綿棒15の軸部17を保持する下半側の軸保持部23と、軸保持部23の一方の壁に連続して斜めに折曲げられる端子部29とを一体に備えている。金属板は銅、ニッケル、ステンレスなどの材質から構成できる。軸保持部23を構成するU字壁の対向面には、受止め部25と押圧部26とが膨出形成してあり、これら両者25・26が協同して軸部17を挟持固定する。軸部17を確実に挟持固定するために、自由状態における受止め部25と押圧部26との対向間隔は、軸部17の直径寸法より小さく設定してある。押圧部26は基本的に半円状に形成するが、その端部側の壁面を緩やかな湾曲面で形成して装填案内面27としている。軸部17を軸保持部23に差し込み装填するとき、軸部17の下端を装填案内面27で案内することにより、押圧部26側の壁面を弾性変形させながら、軸部17を受止め部25と押圧部26との間に差込むことができる。接触端子24は、弾性変形可能な導電材を素材にして形成しているが、導電材としては、金属、導電性プラスチック、導電性ゴムなどを適用できる。また、接触端子24は、ABSなどのプラスチックの表面に酸化クロムなどの金属を積層したものであってもよい。
【0024】
接触端子24の端子部29は、肌通電用の制御回路から出力される電流を綿球部18へ供給するために設けてある。接触端子24の端子部29から綿球部18への電流の供給を確実かつ効率的に行うために、接触端子24の端子部29を斜めに折り曲げ、その内面に傾斜内面29aを形成している。また、端子部29は先の綿球用穴20に凹み形成した端子部29と同じ傾斜角度の溝28に嵌め込まれている。これにより、接触端子24の端子部29は綿球用穴20と面一になっており、綿棒15をホルダー16に装填した状態では、綿球部18の下周面の傾斜面18aが接触端子24の端子部29の傾斜内面29aに沿い、広い範囲で面接触する。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有しており、傾斜内面29aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と面接触状に接触している。これにより、傾斜内面24aに綿球部18を接触させたとき、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。端子部29は綿球用穴20に形成した同じ傾斜の溝28(傾斜面22)に支持されるので、端子部29の支持が安定し、ひいては、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。また、綿球用穴20の傾斜面22と端子部29の傾斜内面29aとにより、綿球部18の下周面の傾斜面18aがしっかりと支持されて、綿棒15の支持が安定する。なお、接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。接触端子24の傾斜内面24aと、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態は、たとえ自由状態において綿球部18の傾斜面18aの傾斜と接触端子24の傾斜内面24aの傾斜が合致していなくても、綿球部18がある程度の柔軟性を有するので、接触端子24の傾斜内面24aに綿棒15の綿球部18を強く押し当てた状態で綿棒15を固定すれば、その状態をつくることができる。
【0025】
接触端子24は、制御基板9に設けた肌通電用の制御回路の肌用電極2用のプラス側の出力リード30に接続してあり、従って肌用電極2(綿棒15)はプラスの極性となる。一方、後述するグリップ電極3はマイナス側の出力リード31に接続してあり、従ってグリップ電極3はマイナスの極性となる。グリップ電極3を手で握り、化粧用液を含浸させた肌用電極2(綿棒15)を肌面にあてがえばイオン導出を行うことができ、肌面の微細な汚れを落とすことができる。また、後述するが、極性を逆に切換えれば、先の出力リード30がマイナス、他方の出力リード31がプラスの極性となるので、肌用電極2(綿棒15)をマイナスの極性にすることができる。これにより化粧用液が含浸された肌用電極2(綿棒15)を肌面にあてがえばイオン導入を行うことができ、保湿成分を肌に浸透させて美容効果を高めることができる。
【0026】
グリップ電極3は、銅板を不完全円状の円筒体、つまり断面C字状に折曲げて形成した電極本体33と、電極本体33の外面全体を覆う導電性ゴムで形成した接触層34とで、無端リング状に構成してある。電極本体33はマイナス側の出力リード31を介して肌通電用の制御回路に接続してある。グリップ電極3の上下幅は1〜2cmに設定してあり、図5に示すように、美容器具を鉛筆と同様に握った状態において、親指、人差し指、中指のそれぞれをグリップ電極3に密着できる。導電性ゴム製の接触層34は、それ自体が指先の滑止めとして機能し、さらに接触層34に接触する指先の触感を和らげるクッションとしても機能するので、使用状態において本体ケース1を確りと保持できる。肌用電極2とグリップ電極3との間のヘッド部4の端部周面に、凹溝からなる流動阻止部37を設けた(図1参照)。流動阻止部37は、綿球部18に含浸させた美容用液がグリップ電極3へ向かって流動しようとするのを阻止して、肌用電極2とグリップ電極3とが短絡するのを防止する。電極本体33は、金属板材を打ち抜いて無端リング状に形成することができ、あるいは電鋳法で無端リング状に形成することができる。グリップ電極3は、電極本体33と、電極本体33の外面全体を覆う導電性ゴムで形成する必要はなく、導電性ゴムのみや、円筒状の金属のみで構成できる。また、ABSなどのプラスチックの表面に酸化クロムなどの金属を積層したものであってもよい。また周方向に断続的に形成した導電材によりグリップ電極3を構成することもできる。
【0027】
美容器具は、以下に説明する要領で使用する。例えば、小鼻の周りの入り隅状の肌面の手入れを行う場合には、綿棒15をホルダー16に装填したのち、綿球部18に美容用液を含浸させ、スイッチノブ10を上向きにスライド操作してスイッチ11をオン状態に切換える。この状態で、本体ケース1を図5に示すように握って、利き手の指を接触層34を介して電極本体33に導通させ、鏡を見ながら綿球部18を入り隅状の肌面に沿って繰返し滑らせる。綿球部18が肌面に密着している状態では、肌用電極2とグリップ電極3とが人体を介して導通し、微弱なパルス電流によってイオン導出作用を発揮する。そのため、入り隅部分や毛穴などに入り込んでいた汚れが、肌用電極2の綿球部18に吸着される。美容用液を肌面に浸透させる場合には、スイッチノブ10を下向きにスライド操作してスイッチ11をオン状態に切換える。このとき図示しない逆極性切換えスイッチが同時にオン操作される。これにより、肌用電極2とグリップ電極3の極性が逆の状態となり、イオン導入を行うことができる。
【0028】
肌用電極2とグリップ電極3とで電流を供給しながら肌面の美容処理を行なう美容器具において、肌用電極2を本体ケース1の一端に配置し、グリップ電極3を肌用電極2の近傍の本体ケース1の一端寄りに配置したことにより、例えば図5に示す美容器具においては、親指と人差し指と中指をグリップ電極3に密着した状態で、手入れすべき肌面の状況に応じて肌用電極2を自在に移動操作できる。また、グリップを兼ねる本体ケース1を基体にして上下に長い棒状(ペンシル状)に形成していることにより、本体ケース1を鉛筆と同様の握り方で保持できるので、綿球部18を微妙に操作しながら肌の手入を行なうことができ、とくに小鼻周りの入り隅状の肌面や目尻部分などにおいて綿球部18を緻密に操作して、汚れの除去や美容用液の浸透を的確に行える。さらに、鉛筆と同様の握り方で本体ケース1を保持するので、綿球部18の肌面に対する押付け力を、肌面の部位の違いに応じて自在に調整することができる。また、図10に示す美容器具においては、本体ケース1の球状周面を手のひらにあてがい、親指から小指に至る各指の指先をグリップ電極3に接触させて、手入れすべき肌面の状況に応じて肌用電極2を自在に移動操作できる。従って、本発明の美容器具によれば、入り隅状の肌面や目尻などの細かな部分の美容処理を的確に行なうことができる。
【0029】
グリップ電極3を肌用電極2の周囲を囲む状態で周回状に設けると、グリップ電極3の任意の位置に指を接触すればよいので、本体ケース1の姿勢や握り位置を気にする必要がなく、従って美容器具の使い勝手を向上できる。
【0030】
電極本体33と導電性ゴム製の接触層34とでグリップ電極3を構成すると、導電性ゴム製の接触層34が指の滑止めとして機能するので、例えば金属製の電極本体のみでグリップ電極を構成する場合に比べて、グリップ電極3を確実に保持することができる。また、接触層34は指先の触感を和らげるクッションとしても機能するので、美容器具の使用状態において本体ケース1を確りと保持して、美容器具の肌面に対する押付け力を微妙に調整することができる。
【0031】
肌用電極2とグリップ電極3の外面を着脱可能な保護キャップ5で覆うようにすると、不使用状態において、塵埃などの異物が両電極2・3に付着するのを防止できるので、美容器具を衛生的な状態で収納し保管できる。
【0032】
上記構成の美容器具は、以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と面接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでいる。
このように、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで肌用電極2を構成すると、美容用液が含浸された綿球部18を肌面に接触して美容処理を行なえる。従って、小鼻周りの入り隅状の肌面、目尻、唇などにおいて、体積が小さな綿棒15を緻密に操作して、美容処理を的確に行なうことができる。美容用液を含浸するための含液体として綿棒15を利用するので、シート状の含液体を棒状に丸めて美容用液を含浸させる場合に比べて、含液体を所定の形状に整形する手間を省くことができる。さらに、肌用電極2に対する装着を簡便に行えるので、美容器具の使い勝手を向上できる。
【0033】
接触端子24は、挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有しており、
傾斜内面24aは、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と面接触している。
このように、傾斜内面24aに綿球部18を接触させることにより、両者の接触面積を増大でき、電気抵抗を小さくすることができるため、効果的に肌に電流を供給することができる。また、傾斜内面29aは、綿棒15をホルダー16に差し込み装着する際の、差し込み案内体として機能する。
【0034】
挿通穴19の入口に、傾斜面22を有する綿球用穴20が設けられており、
綿球用穴20に、傾斜内面29aを有する接触端子24が配設されている。
このように、傾斜面22を有する綿球用穴20に接触端子24が配設されていれば、接触端子24が傾斜面22を有する綿球用穴20に沿って固定されるため、接触端子24の支持が安定する。ひいては接触端子24と綿球部18との接触が安定する。これは、接触端子24が傾斜する板状体の場合、すり鉢状の筒状体の場合、どちらも当てはまることである。また、綿球用穴20の全周が傾斜面22を有する構造、すなわち、綿球用穴20が、挿通穴19の奥に向かって先すぼまり状のすり鉢状に形成されていれば、接触端子24が帯状の場合は、綿球用穴20が綿球部18の収まりについてよく貢献し、接触端子24がすり鉢状の筒体の場合は、接触端子24の支持についてよく貢献する。何れにしても、接触端子24と綿球部18との接触が安定する。
【0035】
接触端子24に、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23が一体に形成されている。
これにより、ホルダー16の構造が複雑化するのを解消して、その加工に要する手間を省いてコストを削減できる。
【0036】
以下に、本発明に係る美容器具の別実施例を列挙するが、個々の別実施例における美容器具については、上記の実施例と異なる部分を主に説明し、上記の実施例と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0037】
(実施例2)図6に示す美容器具においては、肌用電極2とグリップ電極3との間のヘッド部4の周囲に流動阻止部37を設けた。流動阻止部37はフランジ状の周回壁で形成してあり、綿球部18に含浸させた美容用液がグリップ電極3へ向かって流動するのを阻止して、肌用電極2とグリップ電極3とが短絡するのを防止する。また、グリップ電極3を含む本体ケース1を握る手が綿棒15側へ移動するのを阻止して、その手指が綿棒15の綿球部18に接触して肌用電極2とグリップ電極3とが手指を介して短絡するのを防止できる。流動阻止部37を張出す必要上、ヘッド部4は上端へ向かって先すぼまりテーパー状に形成してある。なお、両電極2・3が美容用液や手指を介して短絡する状態では、イオン導入・導出作用を効果的に発揮できないため、汚れの除去や、美容用液の肌への浸透を行なうことが困難となる。
【0038】
(実施例3)図7は、ホルダー16の構造を変更した実施例を示す。そこでは、ホルダー16の軸保持部23と接触端子24のそれぞれを独立した部品で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。この実施例においては、ステンレス、銅、真鍮などの円筒状の金属筒体にプレス加工を施して、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とを含む接触端子24が形成されている。具体的には、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有するすり鉢状の端子部29とその下方に一体で連続するストレート筒状の筒部51とから成る接触端子24が形成されている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29は、端子部29の外壁と同じ傾斜面を有する先すぼまり状の綿球用穴20に接触した状態で支持されている。したがって、端子部29が綿球用穴20にしっかり支持されて、端子部29の固定が安定する。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触している。先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、実施例1より広い接触面積を得ることができ、より一層電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、さらに効果的に肌に電流を供給することができる。なお、この実施例における軸保持部23は、導電性素材で形成する必要はなく、例えば、弾性に富むプラスチック材で形成して、軸部17を挟持することができる。上述したようにすり鉢状の端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。また、綿球用穴20も先すぼまり状に形成されているが、ここでの先すぼまり状も、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。すり鉢状の端子部29は、多少内向きに湾曲したラッパ形状も含むものとする。ラッパ形状にすれば、端子部29の内壁(傾斜内面29a)も、内向きに湾曲した形状となり、その内壁(傾斜内面29a)を綿球部18に押し付けやすく、綿球部18の周面と端子部29の内壁(傾斜内面29a)が密着しやすい。
【0039】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまりのすり鉢状の端子部29を有しており、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0040】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29を含み、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0041】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29を含み、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、綿棒15の綿球部18の周面と面接触状に接触していることを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。
【0042】
(実施例4)図8は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図8におけるホルダー16は、図7のホルダー16と同様に軸保持部23と接触端子24のそれぞれを独立した部品で形成した。また、接触端子24は銅を素材にして、綿球用穴20に装填されるストレート筒状のベース部40と、ベース部40の上端に形成され、傾斜内面29aを有する端子部29と、ベース部40の下端に形成した4個の先鋭突起56とで構成した。本実施例の先鋭突起56は、突端を尖らせた穿刺体42となっており上向きに尖らせてある。このホルダー16によれば、綿球部18に接触する端子部29と綿球部18に突き刺さる穿刺体42とで電流を綿球部18へ供給できる。
【0043】
上記したように接触端子24は、綿球部18の周面に接触する端子部29と針状の穿刺体42とを含んで構成されている。そして穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触している。このように、穿刺体42が、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に突き刺さった状態で綿球部18と接触していれば、綿球部18に突き刺さる穿刺体42によって電流を綿球部18に供給でき、綿球部18に対する通電効率をさらに向上できる。また、綿球部18に突き刺さる穿刺体42で綿棒15を傾動不能に保持できるので、肌面から押付け反力を受けるような場合であっても、綿棒15をより安定した状態で保持して美容処理を的確に行なえる。なお、綿棒15の軸部17を保持する軸保持部23は、穿刺体42による保持が安定すれば、省略することができる。つまり穿刺体42を、軸保持部として機能させてもよい。
【0044】
(実施例5)図9は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。ホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。接触端子24は銅製であり、リング状のベース部40と、その上端に一体で形成された4個の先鋭突起56とを含む。先鋭突起56は、実施例4と同様に上向きに尖らせてあり、穿刺体42として構成されている。接触端子24は、綿球用穴20の内奥に固定してあり、綿棒15をホルダー16に装填した状態において、穿刺体42が綿球部18に突き刺さって電流を綿球部18へ供給する。また、挿通穴19の、綿球用穴20より奥の内面の複数個所に、綿棒15の軸部17を支持する半球状の突起43を設けた。この実施例における端子部は、穿刺体42である。また、軸保持部23は、突起23であり、導電性を備えていないプラスチック材で形成してある。実施例4と同様に、軸保持部23は、穿刺体42による保持が安定すれば、省略することができる。
【0045】
(実施例6)図10は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図10におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。接触端子24は銅製であり、リング状のベース部40と、その上端に一体で形成された8個の先鋭突起56とを含む。本実施例における先鋭突起56は、実施例4、5のように、穿刺体で構成されておらず、その突端56aから裾野まで鈍角の角度で広がる山形で構成されている。図10に示すように先鋭突起56は、山と谷が連続する連続山形となっている。先鋭突起56の突端56aは、挿通穴19の軸と直交する同一平面上に位置しており、突端56a同士は、周方向に等間隔に配置されている。このリング状の接触端子24の製造方法としては、銅製の板材にプレス加工を施して、一方の辺に8個の先鋭突起56を形成した山形形状で、対向する他方の辺が直線状となっている帯状のブランクを形成し、その後、そのブランクに曲げ加工を施すことで、連続山形の先鋭突起56を有するリング状の接触端子24を構成している。リング状の接触端子24は、円形状に曲げ加工される際、その端部同士が密着される方が好ましいが、その端部同士が多少離れているリング形状であってもよい。その他、リング状の接触端子24は以下の方法で形成できる。円筒状の母型表面に、所望パターンのフォトレジスト膜をパターンニング形成したうえで、フォトレジスト膜で覆われていない母型表面に、ニッケルなどの電着金属を電鋳する。これにより、連続山形の先鋭突起56を有する無端リング状の接触端子24を形成できる。なお、先鋭突起56は、必ずしも連続山形に形成する必要はなく、三角形状の山と直線部を有する谷が交互に並ぶ断続山形の先鋭突起56であってもよい。また、先鋭突起は8個に限らず、さらに細かい、10個、15個或いは20個以上の山で構成されていてもよい。
【0046】
上記したように接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される先鋭突起56とを含んでいる。先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触している。このように、先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していれば、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離が近づくことによって、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。なお、本実施例についても、精鋭突起56の突端56aの角度をさらに鋭くすれば、実施例4、5と同じように綿球部18に突き刺して電流を供給できる。
【0047】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、筒状のベース部40と、ベース部40の一端に形成される複数の先鋭突起56とを含んでおり、
先鋭突起56の突端56aが、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面に沈み込んだ状態で綿球部18と接触していることを特徴とする。
上記構成により、挿通穴19に対して綿棒15をより深く挿入できるため、先鋭突起56の突端56aと綿球部18の頂部との距離を近づけることができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、先鋭突起56の突端56aが綿球部18の周面に沈み込めば、両者の接触面積が増大し、電気抵抗を小さくすることができる。
【0048】
(実施例7)図11は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図11におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。軸保持部23と接触端子24を一体で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。つまり、この実施例においては、ステンレス、銅、真鍮などの円筒状の金属筒体にプレス加工を施して、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とを含む接触端子24が形成されている。具体的には、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有するすり鉢状の端子部29とその下方に一体で連続するストレート筒状の筒部51とから成る接触端子24が形成されている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触する。端子部29は、端子部29の外壁と同じ傾斜面を有する先すぼまり状の綿球用穴20に接触した状態で支持されている。したがって、端子部29が綿球用穴20にしっかり支持されて、端子部29の固定が安定する。また、先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。接触端子24は、図示していないが、接触端子24に貫通孔を形成し、その貫通孔にヘッド部4のケースに形成した突起を挿通した状態でかしめて固定されている。上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、実施例1より広い接触面積を得ることができ、より一層電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、さらに効果的に肌に電流を供給することができる。本実施例の筒部51は、筒部51自身が軸保持部23として機能するものである。つまり、筒部51に軸保持部23としての嵌合穴55が形成されている。具体的には、嵌合穴55の径を、綿棒15の軸部17の外径と同じか、それよりも僅かに小さい寸法で形成されており、軸部17を筒部51の内壁(嵌合穴55)にて圧入嵌合できるようにしている。これにより、綿棒15をホルダー16に差し込むだけで、ヘッド部4に綿棒15をしっかり固定できる。しかもホルダー構造16が簡素化されコスト低減を図ることができる。ストレート筒状の筒部51は、筒部内径が上端から下端まで同じ寸法で構成される筒体、或いは、軸部17を筒部51の内壁に圧入して嵌合できれば、下方に向けて緩やかに径が小さくなる先すぼまり状の筒体で構成されたものであってもよい。接触端子24は、上記した端子部29と筒部51の形状のものをプラスチックで形成したうえで、その表面に酸化クロムなどの金属層を形成したものであってもよい。そのとき筒部51は、抜きテーパー程度の傾斜を含んで形成される。すり鉢状の端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。また、綿球用穴20も先すぼまり状に形成されているが、ここでの先すぼまり状も、綿球用穴20の内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。すり鉢状の端子部29は、多少内向きに湾曲したラッパ形状も含むものとする。ラッパ形状にすれば、端子部29の内壁(傾斜内面29a)も、内向きに湾曲した形状となり、その内壁(傾斜内面29a)を綿球部18に押し付けやすく、綿球部18の周面と端子部29の内壁(傾斜内面29a)が密着しやすい。本実施例におけるグリップ電極3は、円筒状のチタンにより構成されている。
【0049】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまりのすり鉢状の端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0050】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0051】
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、挿通穴19の内奥部に向かって徐々に径が小さくなる先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の周面と面接触状に接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0052】
(実施例8)図12は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。図12におけるホルダー16は、実施例1と同様に、挿通穴19と軸保持部23と接触端子24とを含んで構成されている。軸保持部23と接触端子24を一体で形成して、プラス側出力リード30を接触端子24に接続するようにした。具体的には、接触端子24は、導電性ゴムからなる有底筒状の筒体で構成されている。筒体の上部は、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜内面29a)を有する端子部29となっており、端子部29に連続する筒体の下部は筒部51となっている。つまり、接触端子24は、ヘッド部4の軸方向に開けられた挿通穴19に対して傾斜する傾斜内面29aを有している。端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触する。先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29は、綿棒15をホルダー16に装着するとき、綿棒15の案内用のガイドとなり、装着が容易となる。筒部51には、軸保持部23としての内壁(嵌合穴55)が形成されている。筒部51の内壁(嵌合穴55)に綿棒15の軸部17を圧入嵌合することで、ヘッド部4に綿棒15を固定することができる。本実施例では、実施例6と異なり、接触端子24をゴム材で形成しているので、その弾性により、軸部17の径の大小を問わず、しっかりと軸部17を支持できる。したがって、綿棒15をホルダー16に差し込むだけで、しっかり固定できる。しかもホルダー構造16が簡素化されコスト低減を図ることができる。嵌合穴55は、内径が上端から下端まで同じ寸法で構成される、或いは、下方に向けて緩やかに径が小さくなる先すぼまり状の筒体で構成されたものであってもよい。上述したように端子部29の内壁は、先すぼまり状となっている。先すぼまり状とは、内壁の径が徐々に小さくなる横断面円形或いは多角形の壁形状を意味する。本実施例における綿球用穴20は横断面円形或いは多角形のストレート状となっている。
【0053】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、導電ゴム製であり、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の内壁は、ホルダー16に装着された綿棒15の綿球部18の周面の傾斜面18aに沿う状態で綿球部18と接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0054】
上記構成の美容器具は以下の態様で実施することができる。
本体ケース1に肌用電極2とグリップ電極3とが設けられており、肌用電極2とグリップ電極3とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極2が、美容用液を含浸する綿棒15と、綿棒15を保持するホルダー16とで構成されており、
ホルダー16は、綿棒15の軸部17を受け入れる挿通穴19と、挿通穴19の入口に設けられ、綿棒15の綿球部18の周面と接触して、電流を綿球部18へ供給する接触端子24とを含んでおり、
接触端子24は、導電ゴム製であり、挿通穴19の内奥部に向かって先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)を有する端子部29と、端子部29と一体の筒部51とを含んでおり、
端子部29の先すぼまり状の内壁(傾斜面29a)は、ホルダー16に綿棒15を装着したとき、綿棒15の綿球部18の下部周面と面接触状に接触しており、
筒部51の内壁により、綿棒15の軸部17を圧入嵌合することを特徴とする。
上記構成により、端子部29の内壁(傾斜内面29a)の全周で綿球部18の周面全周と密着させることができるので、広い接触面積を得ることができ、電気抵抗を小さくすることができるため、電流を綿球部18へ確実に供給することができ、効果的に肌に電流を供給することができる。また、軸保持部23の構造が簡素化されるのでコスト低減を図ることができる。
【0055】
(実施例9)図13および図14は、ホルダー16の構造を変更した他の実施例を示す。軸保持部23は、保持ベース61と、拡縮変位できる3個の保持要素62と、綿球用穴20の開口内面に設けたカム面63と、保持ベース61をスライド操作するスライドノブ64と、保持ベース61を押下げ付勢する圧縮コイル形のばね65とで構成する。保持ベース61は円盤状に形成されて、その周面にスライドノブ64が一体化してあり、綿球用穴20に案内されて上下にスライドできる。保持要素62は、銅板あるいはアルミニウム板を素材とするプレス成形品からなり、縦長の腕66と、腕66の上端に形成される斜めの端子部29(接触端子24)と、綿棒15に突き刺さる保持爪67とを一体に備えている。保持要素62は、それぞれ腕66の下端が保持ベース61に設けたピン68で支持されて、本体ケースの径方向の内外へ拡縮変位できる。保持爪67は、綿球部18の下端部の周面に突き刺さる。
【0056】
(実施例10)図13(b)に示すように、ばね65の付勢力に抗してスライドノブ64を押上げ操作すると、3個の保持要素62がヘッド部4の上方へ進出する。進出状態に切換わった3個の保持要素62は、カム面63による拘束が解除されるため、拡開操作して開放姿勢にすることができ、これに伴い保持爪67を綿棒15から分離して、綿棒15をホルダー16から取外すことができる。新たな綿棒15の軸部17を各保持要素62の中央に差込んだのち、ばね65の付勢力でスライドノブ64を下降させると、各保持要素62の腕66がカム面63に押されて縮小する向きに変位するので、図13(a)に示すように、保持爪67は再び綿棒15に突き刺さる。保持要素62の全体が挿通穴19の内部に退入して保持姿勢に切換わった状態では、端子部29(接触端子24)がカム面63に密着して綿球部18の下周面を面接触状に受止めている。従って、保持要素62の少なくともひとつに、電流調整回路の肌用電極2用の出力リード30を接続しておくことにより、綿棒15に電流を供給できる。
【0057】
図15〜図18は、いずれもホルダー16の別実施例を示しており、とくにホルダー16の軸保持部23の構造を変更する点が先の実施例と異なる。接触端子24は、端子部29と、端子部29の下端に一体で形成される筒部51とで筒状に構成してある。
【0058】
(実施例11)図15に示すホルダー16の軸保持部23は、固定挟持体71と、同挟持体71に向かって接離揺動する可動挟持体72と、可動挟持体72を接近付勢するばね73と、ばね73の付勢力に抗して可動挟持体72を開放操作する操作具74などで構成する。可動挟持体72はピン75で揺動自在に支持してあり、ピン75より下側の受動片76を操作具74で押込み操作することにより、可動挟持体72を開放操作して綿棒15の軸部17を軸保持部23に着脱できる。固定挟持体71および可動挟持体72の対向面には、それぞれ鋸刃状の滑止め77が形成してある。
【0059】
(実施例12)図16に示す軸保持部23は、基本的に図15で説明した軸保持部23と同じであるが、可動挟持体72の下端から受動片76を横向きに突設する点と、受動片76を上下にスライドする操作具74で押下げ揺動して、可動挟持体72を開放操作する点が異なる。他は図17の軸保持部23と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付してその説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
【0060】
(実施例13)図17に示す軸保持部23は、その可動挟持体72の構造が図15で説明した軸保持部23と異なる。可動挟持体72には操作レバー(操作具)74が一体に設けてあり、操作レバー74を押上げて可動挟持体72をピン75の回りに回転させることにより、綿棒15の軸部17を固定挟持体71と可動挟持体72とで挟持固定できるようにした。
【0061】
(実施例14)図18に示す軸保持部23は、ヘッド部4で横スライド自在に支持したロック体78と、ロック体78をロック付勢するばね73と、ロック体78の上下に突設された2個の突起79と、ロック体78と一体に設けた操作具74とで構成した。ロック体78にはロック穴80が上下に貫通形成してある。操作具74をばね73に抗して押込んだ状態で、ロック穴80に綿棒15の軸部17を差込み、操作具74の押込み力を解放すると、軸部17がばね73の付勢力で突起79の側へ引寄せられるので、ロック穴80の一端と突起79とで軸部17を挟持固定することができる。
【0062】
流動阻止部37は溝または凹部で形成することができ、あるいは美容用液を含浸できるスポンジ、フェルトなどをヘッド部4に固定して流動阻止部37とすることができる。美容器具は、イオン導入機能とイオン導出機能を備えていることが好ましいが、イオン導入機能だけ、あるいはイオン導出機能だけを備えている、単機能の仕様であってもよい。上記実施例では、肌用電極2を本体ケース1の一端に配置し、グリップ電極3を肌用電極2の近傍の本体ケース1の一端寄りに配置したが、必ずしもその必要はなく、グリップ電極3を本体ケース1の中央や他端側に寄せて配置してもよい。或いは、本体ケース1の一端寄りから他端にかけて長い棒状のグリップ電極3であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 本体ケース
2 肌用電極
3 グリップ電極
4 ヘッド部
15 綿棒(含液体)
16 ホルダー
17 軸部
18 綿球部
24 接触端子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケース(1)に肌用電極(2)とグリップ電極(3)とが設けられており、肌用電極(2)とグリップ電極(3)とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極(2)が、美容用液を含浸する綿棒(15)と、綿棒(15)を保持するホルダー(16)とで構成されており、
ホルダー(16)は、綿棒(15)の軸部(17)を受け入れる挿通穴(19)と、挿通穴(19)の入口に設けられ、綿棒(15)の綿球部(18)の周面と接触して、電流を綿球部(18)へ供給する接触端子(24)とを含んでいることを特徴とする美容器具。
【請求項2】
接触端子(24)は、挿通穴(19)に対して傾斜する傾斜内面(29a)を有しており、
傾斜内面(24a)は、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面と面接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【請求項3】
挿通穴(19)の入口に、傾斜面(22)を有する綿球用穴(20)が設けられており、
綿球用穴(20)に、傾斜内面(29a)を有する接触端子(24)が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の美容器具。
【請求項4】
接触端子(24)に、綿棒(15)の軸部(17)を保持する軸保持部(23)が一体に形成されていることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の美容器具。
【請求項5】
接触端子(24)は、筒状のベース部(40)と、ベース部(40)の一端に形成される先鋭突起(56)とを含み、
先鋭突起(56)の突端(56a)が、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面に沈み込んだ状態で綿球部(18)と接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【請求項6】
先鋭突起(56)が、針状の穿刺体(42)で構成されており、
穿刺体(42)が、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面に突き刺さった状態で綿球部(18)と接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【請求項1】
本体ケース(1)に肌用電極(2)とグリップ電極(3)とが設けられており、肌用電極(2)とグリップ電極(3)とで肌面に電流を供給する美容器具であって、
肌用電極(2)が、美容用液を含浸する綿棒(15)と、綿棒(15)を保持するホルダー(16)とで構成されており、
ホルダー(16)は、綿棒(15)の軸部(17)を受け入れる挿通穴(19)と、挿通穴(19)の入口に設けられ、綿棒(15)の綿球部(18)の周面と接触して、電流を綿球部(18)へ供給する接触端子(24)とを含んでいることを特徴とする美容器具。
【請求項2】
接触端子(24)は、挿通穴(19)に対して傾斜する傾斜内面(29a)を有しており、
傾斜内面(24a)は、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面と面接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【請求項3】
挿通穴(19)の入口に、傾斜面(22)を有する綿球用穴(20)が設けられており、
綿球用穴(20)に、傾斜内面(29a)を有する接触端子(24)が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の美容器具。
【請求項4】
接触端子(24)に、綿棒(15)の軸部(17)を保持する軸保持部(23)が一体に形成されていることを特徴とする請求項1、2、または3に記載の美容器具。
【請求項5】
接触端子(24)は、筒状のベース部(40)と、ベース部(40)の一端に形成される先鋭突起(56)とを含み、
先鋭突起(56)の突端(56a)が、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面に沈み込んだ状態で綿球部(18)と接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【請求項6】
先鋭突起(56)が、針状の穿刺体(42)で構成されており、
穿刺体(42)が、ホルダー(16)に装着された綿棒(15)の綿球部(18)の周面に突き刺さった状態で綿球部(18)と接触していることを特徴とする請求項1に記載の美容器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−22353(P2013−22353A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−161840(P2011−161840)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000005810)日立マクセル株式会社 (2,366)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]