説明

耐流体性スライドファスナー用スライダー

【課題】ガイドプレートをスライダーの一体部分として確実に成型することができるとともに、良好な耐流体シールを構成するためファスナーテープを常に確実適切に係合させることが出来る耐流体スライドファスナー用スライダーを提供することである。
【解決手段】耐流体スライドファスナー用スライダー20は、ガイドポスト23によって連結された上翼部21と下翼部22と、スライドファスナーの噛合エレメントとシーリングリップ部11をガイドするよう上翼部21と下翼部と協力するため上翼部と下翼部との間に設けられ、上翼部と下翼部から離隔して配されているガイドプレート24とからなる。上翼部は、上翼部の後端部からガイドポストの前端部23bと少なくとも同じくらい前方の位置まで延びている上側サイドフランジ27を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、欧州特許出願公開第1057423号明細書及び欧州特許出願公開第1175842号明細書に記載されたタイプの耐液体スライドファスナー用のスライダーに関するものである。テープの縁部近傍のテープ面には、コイル状の連続噛合エレメントが縫着されている。テープの他方の面は、耐流体層がコーティングされており、この耐流体層は、シーリングリップ部を形成するためにテープの縁部を越えて延びている。隣接する二つのテープの噛合エレメントが係合した時に、耐流体層のシーリングリップ部が当接してシールを形成する。このようなファスナーは、耐水性層のシーリングリップの構造や、耐水性層のシーリングリップが噛合エレメントによって圧縮される程度や、ファスナーが曲折する程度のような色々のファクターによって液体又は気体に対して適切なシールを提供することが出来るのである。
【背景分野】
【0002】
欧州特許出願公開第1057423号明細書及び欧州特許出願公開第1175842号明細書に開示されたスライダーは、当該スライダーの上翼部と下翼部とを連結しているガイドポスト(案内柱又は楔状柱)から突出している肉薄ブレード状のガイドプレート又はガイドフランジを備えている。ガイドプレートは、噛合エレメントとシーリングリップの外端部の間に延びている。ガイドプレートは、スライダーの内部に上側及び下側の軌道を作り、噛合エレメントが連結するにつれて噛合エレメントがより正確に配されるとともに、噛合エレメントを正確に配しながらより大きな圧力をシーリングリップにかけることが出来るのである。
【0003】
実際には、欧州特許出願公開第1057423号明細書及び欧州特許出願公開第1175842号明細書に開示されたスライダーは、3つの部分から作られていた。即ち、ガイドプレートは、別個に形成され、上翼部と下翼部と夫々の翼部に設けられた夫々のガイドポスト部分の間にサンドウィッチ状に配されたのである。このような方法は、製造工程の費用を著しく増大させるのである。
【0004】
また、欧州特許出願公開第1900297号明細書は、一体的に形成されたスライダーを開示している。特に、このスライダーは、金属又はプラスチック材料で一体物としてダイカスト又は成型によって製造することが出来る。スライダーを一体的に形成することによって、シーリングリップを連結するよう付勢するためスライダーがファスナーに沿って引き上げられる際にスライダーにより大きな分離力がかかる上翼部とガイドプレートの間の領域においてスライダーがより強固になったのである。更に、この構成によって、製造工程の費用を減額することが出来、製品の品質も改良されるのである。何故ならば、部品の配置ミスや組立工程で起こりえる他のミスを回避することが出来るからである。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1057423号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1175842号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1900297号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの先行技術のスライダー構造についての問題点は、ガイドポストから比較的長い距離延びており、且つ支持されていない比較的肉薄のガイドプレートを使用した点である。このようなガイドプレートは、スライダーの一体部分として確実に成型することが難しかった。
【0006】
欧州特許出願公開第1900297号明細書に開示されているガイドポストは、より肉厚のガイドプレートとシーリングリップのためのスムースな軌道を提供するような形状にはなっているけれども、良好な耐液体シールを構成するためスライドファスナーのテープを常に確実適切に係合させるには尚問題があった。例えば、シーリングリップは、スライダーの上翼部と下翼部との間から滑り出る可能性があり、また、コイルがガイドプレートの縁部に沿って上方に滑動する可能性もあった。
【課題を解決しようとする手段】
【0007】
本発明においては、耐水性スライドファスナー用スライダーであって、このスライダーは、ガイドポストによって連結された上翼部と下翼部と、スライドファスナーの噛合エレメントとシーリングリップをガイドするために上翼部と下翼部と協力するため上翼部と下翼部の間に設けられたガイドプレートとからなり、上翼部は、その後端部から少なくともガイドポストの前端と同じくらい前方の位置まで延びている上側サイドフランジを設けている耐水性スライドファスナー用スライダーを提供したのである。
【0008】
上側サイドフランジは、少なくともガイドプレートの前端部と同じほど前方に延びていることが好ましい。上側サイドフランジは上翼部の前縁部まで延びていることが更に好ましい。
【0009】
上側サイドフランジの前端部において、上側サイドフランジの内面は、上翼部に対して鈍角に形成されていることが好ましい。この角度は、少なくとも120度であることが好ましい。この角度は、約135度であることが好ましい。
【0010】
上側サイドフランジの後端における上側サイドフランジの内面は、上翼部の面に対して実質的に垂直であることが好ましい。
【0011】
上翼部の面に対する上側フランジの内面の角度は、フランジの長さに沿って鈍角から垂線まで実質的に均等に変化することが好ましい。
【0012】
両翼部は、実質的に平行な側部を有する後部分と、後部分よりも広幅であり実質的に平行な側部を有する前部分と、前部分から後部分までテーパーしている中間部分と有することが好ましい。
【0013】
上側サイドフランジは、上翼部の後部分、中間部分そして前部分に沿って延びていることが好ましい。
【0014】
下翼部の下側サイドフランジは、下翼部の後部分とテーパー部分の側部に沿って延び、下翼部の前部分の側部の一部に沿って延びていることが好ましい。下側フランジは、ガイドポストの中間位置と同一のレベルの位置まで前方に延びていることが好ましい。
【0015】
下側サイドフランジの内面は、サイドフランジの前端から後部分がテーパー部分と接合する接合部まで実質的に平坦であることが好ましい。
【0016】
上側サイドフランジは、下側サイドフランジよりもスライダーの前方に向けて延びていることが好ましい。
【0017】
上側サイドフランジは、ガイドポストの前端よりも、スライダーの前方側の位置まで延びており、下側サイドフランジは、ガイドポストの前端よりも、スライダーの後方側の位置まで延びていることが好ましい。
【0018】
他の特徴及び好ましい特徴は、以下のに発明を詳細に説明した欄を読むことによって明白となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
先ず、図1及び図2について説明すると、これらの図面は、先行技術のスライダー1の側面図と平面図を示している。スライダー1は、上下方向へ間隔を空けて平行に配置された上翼部2と下翼部3とを有し、スライダー1の引手(図示せず)を取付けるために上翼部2の上面に引手取付部4が形成されている。上翼部2の下面からは下翼部3に向けて上側ガイドポスト半体5が延びており、下翼部3の上面すなわち上翼部2の下面と対向する面からは上翼部2に向けて下側ガイドポスト半体6とが延びており、これらのガイドポスト半体5,6の間にガイドプレート7が挟持されている。ガイドプレート7は、上翼部2及び下翼部3との間に所定の間隔を空けて、上翼部2及び下翼部3と平行に配置されている。これにより、ガイドプレート7は、ガイドプレート7と上翼部2との間に、耐流体スライドファスナーに設けた左右一対のシーリングリップ11が通過可能な空間を形成している。また、ガイドプレート7は、ガイドプレート7と下翼部3との間に、耐流体スライドファスナーに設けた左右一対の噛合エレメント10が通過可能な空間を形成している。
【0020】
図3に示されているように、上翼部2の後端部において、上翼部2の左右両側縁から下翼部3へ向けてサイドフランジ8が延びており、このサイドフランジ8は、左右一対のシーリングリップ11,11を接合させるように付勢する働きをする。また、下翼部3の後端部において、下翼部3の左右両側縁から上翼部2へ向けてサイドフランジ9が延びており、このサイドフランジ9は、左右一対の噛合エレメント10,10を接合させるよう付勢する働きをする。
【0021】
図3にも示されているように、耐流体スライドファスナーは、左右一対のテープ12の外縁部14の近傍のテープの一面即ち下面13にコイル状噛合エレメント10を取付けたテープ12を有する。夫々のテープ12の他方の面即ち上面16には、ゴム、エラストマー又は熱可塑性樹脂のような耐流体コーティング15が、上面16を覆うようにして設けられている。コーティング15は、夫々のテープ12の外縁部14を越えて延びており、シーリングリップ11を形成しており、当該シーリングリップ11は、噛合エレメント10が噛合するにつれてガイドプレート7と上翼部2によって当接シーリング位置へとガイドされるのである。テープ12の下面13には、補強テープ17が設けられている。
【0022】
次に図4乃至図9に関して述べるが、これらの図面は、上に記載されたタイプの耐流体スライドファスナー用に考案された本発明のスライダー20を開示している。当該スライダー20は、上下方向に間隔を空けて平行に配置された上翼部21と下翼部22を備え、上翼部21と下翼部22はガイドポスト23によって連結されている。上翼部21と下翼部22の間には、ガイドポスト23からスライダー20の前端25と後端26の方向(即ち、図6において、夫々左方向及び右方向に)に延びるガイドプレート24が配置されている。また、ガイドプレート7は、図4に見られるように、ガイドポスト23の夫々の側部からスライダー20の左右方向に延びている。これにより、ガイドプレート24は、ガイドプレート24と上翼部21との間に、耐流体スライドファスナーに設けた左右一対のシーリングリップ11が通過可能な空間を形成している。また、ガイドプレート24は、ガイドプレート24と下翼部22との間に、耐流体スライドファスナーに設けた左右一対の噛合エレメント10が通過可能な空間を形成している。
【0023】
更に、上翼部21と下翼部22とガイドポスト23とガイドプレート24は、一体的に形成されている、即ち、一体物として形成されている。これらの部分は、例えば、金属を材料としてダイカストで形成することもできるし、プラスチックを材料として成型することもできる。好ましくはないが、これらの部分は、先行技術の構造においてあるように、別個の部分として形成することもできる。
【0024】
引手(図示せず)を取付けるための引手取付部37が上翼部21の上面38に一体的に形成されている。図6に示されているように、引手取付部37は、スライダー20の前端25に設けられた前脚部37aとスライダー20の後端26に設けられた後脚部37bと、これらの前脚部37aと後脚部37bとを連結する引手取付部本体37cとからなっている。当該技術分野において知られているような引手を取付けるための別の構造の引手取付部を使用することもできる。
【0025】
上翼部21と下翼部22は、概ね同一の外形又は形状であり、図7及び図8に見られるように、スライダー20の左右方向における幅寸法が、前端25側から後端26側へ向けて漸次減少するように、後端26方向にテーパーしている。上翼部21と下翼部22は、左右両側縁に平行な側部21b,22bを有する前部分21a、22aと、同様に平行な側部21d,22dを有し、前部分21aよりも狭幅の後部分21c,22cと、前部分21a、22aと後部分21c,22cとを連結するテーパー部分21e,22eとを備えている。
【0026】
上翼部21には、上翼部21の左右両側縁から下翼部22へ向けて上側サイドフランジ27が延びている。また、下翼部22の左右両側縁から上翼部21へ向けて下側サイドフランジ28が延びている。下翼部22のテーパー部分22eに設けられたフランジ部28aは、当該技術分野において知られているように、耐流体スライドファスナーの左右一対の噛合エレメント10,10を噛合させるよう付勢する働きを行い、噛合エレメント10は、下翼部22とガイドプレート24との間で保持される。上側サイドフランジ27は、耐流体スライドファスナーの左右一対のシーリングリップ11を接合するよう付勢する働きをする。噛合エレメント10が係合するにつれてシーリングリップ11は互いに引き合わされるけれども、サイドフランジ27は、噛合エレメント10上における引張り力、及び噛合エレメントがテープ12に連結されていることにおける引張り力を減少させるとともに、シーリングリップを一貫した方向に確実に向ける働きをするよう意図されている。
【0027】
上で述べられたように、上翼部21と下翼部22とガイドポスト23とガイドプレート24を一体的なユニットとして構成することによってスライダー20が強固になるのである。また、ガイドプレート24の厚みを厚くすることによってもスライダー20を強固にしたのである。ガイドポスト23と上翼部21との間における接合領域を増大させることもできるが、ガイドポスト23の長さはあまり長くすべきではない。何故ならば、ガイドポスト23の長さを過度に長くすると、耐流体スライドファスナーのシーリングリップ11が過度に変形し、シーリングリップが伸長してしまう虞があるからである。
【0028】
図7によく示されているように、ガイドポスト23は、左右方向の幅寸法が漸次減少するようにテーパーしている後端23aを備えた概ね矩形断面を有し、ガイドポスト23の後縁部39で終了している。ガイドポスト23には丸みのある断面または長円状の断面が好ましく、先鋭の又はテーパーした後端23aで終了している。
【0029】
ガイドプレート24は、スライダー20の前後方向において、前部分32が肉厚であり、後部分30よりも肉厚となっている。前部分32の厚みは、ガイドポスト23の後縁部39を越えて後方に連続し、後部分30の厚みは、スライダー20の後端側へ向けて漸次減少している。後部分30は、ガイドプレート24の左右の外側縁部33に沿って面取り部34を形成することで、ガイドポスト23の後縁部39の後方に、下方へテーパーする後面36が形成されている。これにより、後部分30には、ガイドプレートの後端31を形成する後向きの鼻部31を形成されている。前部分32の外側縁部33は、厚みにおいてテーパーしており、面取部34は上翼部21に対面している。
【0030】
図7には、下翼部22の上面42上に設けられたプラットフォーム41が見られる。このプラットフォーム41は、当該技術分野においてよく知られているように、左右の噛合エレメント10,10が噛合する時に、噛合エレメント10の適正な姿勢となるように方向づける働きをする。プラットフォーム41は、ガイドプレート24の後部分30と対面して配置され、下翼部22の上面42に対して低い高さである。
【0031】
ガイドプレート24の後部分30は、左右方向の幅寸法が、スライダーの後端26方向に漸次減少してテーパーしており、これによって、全体として楔形状を呈している。このような構成により、シーリングリップ11は、スライダーが移動する間、滑らかにスライダー1を通過することができ、これによって、シーリングリップ11がガイドプレート24上で滑動することによって生ずる摩擦抵抗が確実に緩和されるのである。
【0032】
シーリングリップ11がスライダーの中で保持される際にファスナーのシーリングリップ11が変形する虞を減少させるため、ガイドポスト23の後部において上翼部21とガイドプレート24の後部分30との間にスペースを設けることが好ましい。
【0033】
上側サイドフランジ27と下側サイドフランジ28の形状と位置が本発明による特別顕著の特徴である。
【0034】
上側サイドフランジ27は、上翼部21の後端26aから、上翼部21の左右両側縁に沿って、少なくともガイドポスト23の前端23bと同じ位に、スライダー20の前方側の位置まで延びている。この実施例においては、図6に示すように、上側サイドフランジ27は、上翼部21の前部分21aにおいて、ガイドポスト23の前端を23b越えて、ガイドプレート24の前端32aと少なくとも同じくらい前方の位置まで延びている。図6に示されているように、上側サイドフランジ27は、ガイドプレート24の少し前方まで延びており、上翼部21の前端25において傾斜面27aで終了している。
【0035】
特に図5において見られるように、スライダー1の前端25において、上側サイドフランジ27の内面27bは、上翼部21の下面に対して鈍角Aで形成されている。この角度Aは、120度以上の角度であり、150度以下の角度であることが好ましい。この実施例においては、P−Pで示された上翼部の下面に対して約135度の角度となっている。
【0036】
図4及び図5において示されているように、上側サイドフランジ27の後端部27cにおいて、上側サイドフランジ27の内面27bは、上翼部21の下面に対して実質的に垂直である。又、断面図を示す図9から分かるように、上翼部21の面に対する上側サイドフランジ27の内面27bの角度は、フランジ27の長さに沿って、即ちスライダー20の前端側から後端側へ向けて、上記の鈍角から垂直まで実質的に均一に変化しているのである。また、フランジ内面27bは、スライダー1の前端25からテーパーした翼部21eの後端まで実質的に直線状で延びていることも理解できる。
【0037】
下翼部22の下側サイドフランジ28は、下翼部22の後部分22cの平行側部22dとテーパー部分22eに沿って、そして、下翼部22の前部分22aの側部22bの一部に沿って延びており、即ち、ガイドポスト23の前端23bに達することなく、ガイドポスト23の前端23bよりもスライダー20の後方側で、ガイドポスト23の前後方向の中間部23eと同一のレベルの位置まで延びている。(図6及び図7を参照せよ。)これにより、上翼部21の上側サイドフランジ27は、下翼部22の下側サイドフランジ28よりも、スライダー20の前方の位置へ向けて長く延びている。
【0038】
下側サイドフランジの内面28bは、サイドフランジ28の前端28cから下翼部22のテーパー部分22eと後部分22cとの接合部まで実質的に平面的になっており、下翼部22の上面P−Pに対して垂直になっている。
【0039】
上側サイドフランジ27をスライダーの前端25の方向に延ばしたことによって、下側サイドフランジ28が隣接する噛合エレメントを噛合するよう押圧する前に、シーリングリップ11の方向付けをなすことが出来たのである。図10に関してであるが、この図は、テープ12の外縁部14を越えて、そして、テープ12の面から離れる方向で延びているシーリングリップ11′を備えたスライドファスナーのストリンガーを示している。上側サイドフランジ27の内面27bの前端における角度Aは、ファスナーテープの面P′−P′に対するスライドファスナーのシーリングリップ11′の上面11aによって形成される角度Bに対応することが好ましい。
【0040】
以上発明の詳細な説明の欄には色々な具体例が記載されているけれども、これらの具体例は、本発明の範囲を限定するように解釈すべできはなく、本発明の好ましい実施例を単にいくつか提供していると解釈すべきである。
【0041】
従って、本発明の範囲は、記載された実施例によって判断するのではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって判断すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、先行技術のスライダーの側面図である。
【図2】図2は、図1の先行技術のスライダーの平面図である。
【図3】図3は、スライダーの後端部から見たスライドファスナー上に設けられた図1及び図2の先行技術のスライダーの背面図である。
【図4】図4は、本発明によるスライダーの後端部を示した背面図である。
【図5】図5は、図4の本発明によるスライダーの前端部を示す正面図である。
【図6】図6は、図4の本発明によるスライダーの断面図である。
【図7】図7は、上翼部を省略した図4の本発明によるスライダーの斜視図である。
【図8】図8は、下翼部を省略し、図4の本発明によるスライダーを逆にした状態の斜視図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX線に沿って切った断面図である。
【図10】図10は、本発明によるスライダーとともに使用するのに特に適したファスナーストリンガーの一実施例の断面図である。
【符号の説明】
【0043】
20 スライダー
21 上翼部
22 下翼部
21a、22a 前部分(翼部21,22の)
21b、22b 平行側部(前部分21a、22aの)
21c、22c 後部分(翼部21,22の)
21d、22d 平行側部(後部分21c、22cの)
21e、22e テーパー部分
23 ガイドポスト
23b 前端部(ガイドポスト23の)
24 ガイドプレート
25 前端(スライダー20の)
26 後端(スライダー20の)
27 上側サイドフランジ(上翼部21の)
27a 傾斜面(上側サイドフランジ27の)
27b 内面(上側サイドフランジ27の)
27c 後端部(上側サイドフランジ27の)
28 下側サイドフランジ
28b 内面(下側サイドフランジ28の)
28c 先端(下側サイドフランジ28の)
30 後部分(ガイドプレート24の)
31 後端(ガイドプレート24の)
32 前部分(ガイドプレート24の)
32a 前端部(ガイドプレート24の)
33 外側縁部(ガイドプレート24の)
34 面取部(ガイドプレート24の)
36 後面(ガイドプレート24の)
37 引手取付部
37a 前脚部(引手取付部37の)
37b 後脚部(引手取付部37の)
37c 引手取付部本体(引手取付部37の)
38 上面(上翼部21の)
39 後縁部(ガイドポスト23の)
41 プラットフォーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐流体性スライドファスナー用スライダーであって、当該スライダーは、ガイドポストによって連結された上翼部と下翼部と、当該スライドファスナーの噛合エレメントとシーリングリップ部をガイドするために上翼部と下翼部と協力するため上翼部と下翼部との間に設けられ、上翼部と下翼部から離隔して配されているガイドプレートとからなり、上翼部は、上翼部の後端部から少なくともガイドポストの前端部と同じくらい前方の位置まで延びている上側サイドフランジを備えていることを特徴とする耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項2】
上側サイドフランジは、ガイドプレートの前端部と少なくとも同じくらい前方に延びていることを特徴とする請求項1に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項3】
上側サイドフランジは、上翼部の前縁部まで延びていることを特徴とする請求項2に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項4】
上側サイドフランジの前端部において、上側サイドフランジの内面は上翼部の面に対して鈍角で形成されていることを特徴とする請求項1に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項5】
当該角度は、少なくとも120度であることを特徴とする請求項4に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項6】
当該角度は、約135度であることを特徴とする請求項4に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項7】
上側サイドフランジの内面は、上側サイドフランジの後端部において上翼部に対して実質的に垂直であることを特徴とする請求項4、5又は6に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項8】
上翼部の面に対する上側サイドフランジの内面の角度は、上側サイドフランジの長さに沿って鈍角から垂直まで実質的に均等に変化することを特徴とする請求項7に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項9】
両翼部は、平行な側部を有する後部分と、後部分よりも広幅であり、実質的に平行な側部を有する前部分と、前部分から後部分までテーパーしている中間部分とを有することを特徴とする請求項1に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項10】
上側サイドフランジは、上翼部の後部分、中間部分そして前部分に沿って延びていることを特徴とする請求項9に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項11】
下翼部の下側サイドフランジは、後部分とテーパー部分に沿って延び、前部分の一部に沿って延びていることを特徴とする請求項9に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項12】
下側サイドフランジは、ガイドポストの中間位置と同一のレベルの位置まで前方に延びていることを特徴とする請求項11に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項13】
下側サイドフランジの内面は、当該下側サイドフランジの先端部からテーパー部分が後部分と接合する接合位置まで実質的に平面状であることを特徴とする請求項11に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項14】
上側サイドフランジは、下側サイドフランジよりも前方に向けて延びていることを特徴とする請求項1に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。
【請求項15】
上側サイドフランジは、ガイドポストの前端よりも、スライダーの前方側の位置まで延びており、下側サイドフランジは、ガイドポストの前端よりも、スライダーの後方側の位置まで延びていることを特徴とする請求項14に記載された耐流体性スライドファスナー用スライダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−131636(P2009−131636A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326476(P2008−326476)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000006828)YKK株式会社 (263)
【Fターム(参考)】