説明

胴巻き包装機

【課題】形状やサイズ等が異なる様々な蓋付き容器であっても容器本体と蓋との合わせ目を必要最小限のフィルムで胴巻き包装することが可能な胴巻き包装機を提供する。
【解決手段】一対の支持ローラ23間で容器搬送路1aを横断するように両支持ローラ23に支持されたフィルム6に搬送途中の容器2が当接し、容器2の搬送に伴い、容器2の側面2aに巻かれたフィルム6を容器2に対する搬送方向の上流側で両シール部材47により加熱シールするとともに切断して胴巻きにする前に、フィルム案内機構7においてフィルム供給源28から引き出されたフィルム6の高さ位置と、フィルム支持機構3においてフィルム案内機構7から案内されて両支持ローラ23に支持されたフィルム6の高さ位置とを調節可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の側面を熱収縮性のフィルムで胴巻き包装する胴巻き包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア等で販売される弁当容器等の蓋付き容器においてその側面に生じる容器本体と蓋との合わせ目から異物が混入することを防止する為に、容器の全体をフィルムで包装すると、フィルムの使用量が多くなる。その為、ごみ等の環境問題や包装コストの観点から、フィルムの使用量を少なくする簡易包装が求められる。そこで、特許文献1に開示された胴巻き包装機等を利用した胴巻き包装が行われている。この胴巻き包装では、帯状の熱収縮性フィルムを横方向両側の支持ローラ間で容器搬送路を横断するように支持し、そのフィルムを容器の搬送に伴い容器の側面全体に巻いて横方向両側の両シール部材により加熱シールするとともに切断して胴巻きする。その後、その胴巻きフィルムを容器の上面に折り畳むと共に加熱処理により容器に密着させて包装していた。このような胴巻き包装でもフィルムの使用量が多くなる為、容器の側面で容器本体と蓋との合わせ目にのみ帯状の熱収縮性フィルムを巻いてその合わせ目を封止し、フィルムの使用量を少なくする簡易包装について検討している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平6−9924号公報号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
品種によって容器の形状やサイズ等が異なる為、多品種の容器の形状やサイズ等に対応可能な胴巻き包装機の提供が求められる。
特に、品種によって形状やサイズ等が異なる蓋付き容器においては容器本体と蓋との合わせ目の高さが様々に異なる為、予め幅寸法の大きい帯状フィルムを使用して様々な容器の高さ変化に対応させることは可能であるが、フィルムの使用量が多くなってコスト高を招く。
【0005】
本発明は、形状やサイズ等が異なる様々な蓋付き容器であっても容器本体と蓋との合わせ目を必要最小限のフィルムで胴巻き包装することが可能な胴巻き包装機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明にかかる胴巻き包装機は、容器2の側面2aを熱収縮性のフィルム6で胴巻き包装するものあって、容器搬送路1aを横断するように張設されたフィルム6より容器搬送方向の下流側で、容器搬送路1aを挟む横方向における容器搬送路1aの両側に配設されて該横方向へ互いに接近離間動作すると共に容器2がフィルム6に当接した後に該フィルム6を容器2に巻き付け案内する一対の支持ローラ23と、この両支持ローラ23より容器搬送方向の下流側で容器搬送路1aを挟む横方向における容器搬送路1aの両側に配設されて該横方向へ互いに接近離間動作するシール部材47と、前記フィルム6の高さ位置が容器2における容器本体48と蓋49との合わせ目50の高さ位置に対応するように、フィルム6と容器搬送路1aとの間の相対的な高さ位置を調節し得る高さ調節手段とを備えている。
【0007】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記高さ調節手段は、フィルム6の高さ位置を変更し得る。
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記高さ調節手段は、容器搬送路1aの高さ位置を変更し得る。
【0008】
請求項1〜3の発明のうちいずれか一つを前提とする請求項4の発明において、前記高さ調節手段は、現状の高さ位置の表示部を有している。
請求項1〜4の発明のうちいずれか一つを前提とする請求項5の発明において、前記支持ローラ23は、フィルム6を支持する外周面の下端部にフィルム6の下方への脱落を規制する突部23aを有している。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、形状やサイズ等が異なる様々な蓋付き容器であっても、フィルムの高さ位置を容器搬送路上の容器における容器本体と蓋との合わせ目の高さ位置に対応するように高さ調節手段により調節できるので、容器の合わせ目を必要最小限のフィルムで胴巻き包装することが可能になる。
【0010】
請求項2の発明では、フィルムの高さ位置を変更することで、フィルムの高さ位置を容器の合わせ目の高さ位置に対応するように調節することができる。
請求項3の発明では、容器搬送路の高さ位置を変更することで、フィルムの高さ位置を容器の合わせ目の高さ位置に対応するように調節することができる。
【0011】
請求項4の発明では、フィルムと容器搬送路との間の相対的な高さ位置の調節を現状の高さ位置の表示部によって把握できるので、高さ調節作業を簡単に行うことができる。
請求項5の発明では、支持ローラに支持されたフィルムの下端縁が容器搬送路から上方へ離れた状態で、フィルムのテンションを小さくしても、その下端縁が支持ローラの突部に当たる為、支持ローラからのフィルムの脱落を規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】胴巻き包装機の一部を概略的に示す平面図である。
【図2】胴巻き包装機のフィルム支持機構を概略的に示す正面図である。
【図3】胴巻き包装機のフィルム案内機構を概略的に示す側面図である。
【図4】(a)(b)(c)は夫々胴巻き包装機のフィルム支持機構及びシール機構の作用を示す平面図であり、(d)は包装された蓋付き容器を示す一部切欠正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施形態の胴巻き包装機は、様々な形状やサイズや重量等を有する多品種の容器に対応可能なものである。
図1に示すように、コンべヤ1は、供給コンべヤ1Aと排出コンべヤ1Bとによって容器搬送路1aが構成されており、その容器搬送路1a上に載置された容器2が容器搬送方向(前後方向)に沿う矢印の向きに搬送される。
【0014】
供給コンべヤ1Aと排出コンべヤ1Bとの境界付近には、フィルム支持機構3と、そのフィルム支持機構3より容器搬送方向の下流側でフィルム支持機構3に近接するようにシール機構4が配設されていて、フィルム支持機構3より容器搬送方向の上流側で、容器搬送路1aを搬送される容器2を検知する容器検知センサ5が配設されている。
【0015】
供給コンべヤ1Aの容器搬送路1aの下流端部と排出コンべヤ1Bの容器搬送路1aの上流端部とは、後述するシール機構4のシール部材47が互いに接近する時に、シール部材47の接近離間動作に合わせて容器搬送方向に沿って互いに離間するように構成されている。
【0016】
供給コンべヤ1Aの容器搬送路1aを挟む左右方向(前後方向に対し直交する横方向)の両側には、帯状の熱収縮性のフィルム6をフィルム支持機構3に供給するフィルム案内機構7が配設されている。
【0017】
排出コンべヤ1Bの容器搬送方向の下流側には、図示しないシュリンクトンネルが設置され、熱収縮性のフィルム6により胴巻き包装された容器2を通過させて、図4(d)に示すように容器2の側面2aにおける容器本体48と蓋49との合わせ目50にフィルム6が密着して封止された包装品を得ることができる。
【0018】
次に、図2に基づきフィルム支持機構3について説明する。
容器搬送路1aより下方位置で、容器搬送方向に対し交差する横方向に延出するように台8が、図示しない本体枠に支持されている。台8上の横方向両側に立設された支持板9間に一対の案内棒10が上下平行に横方向へ架設されている。また、両支持板9間には、両案内捧10と平行に雄螺旋棒11が回転可能に横方向へ支持されており、その雄螺旋棒11は、図1に示すサーボモータ12の回転を受けて回転する。雄螺旋棒11には、コンべヤ1の容器搬送路1aを挟む横方向における一側に左螺施11aが形成され、他方に右螺旋11bが形成されている。左螺施11aと右螺旋11bとは夫々、雌螺旋筒14と螺合している。雌螺旋筒14は、案内棒10に嵌挿された案内筒15と共に、可動板16に各々取着されている。この為、可動板16は容器搬送路1aの左右両側で雄螺旋棒11及び案内棒10に支持され、雄螺旋棒11が回転することで、可動板16及び後述する支持ローラ23は容器搬送路1aの容器搬送中心に対し互いに接近すると共にサーボモータ12の回転に応じて離間し、動作開始位置としての元の位置に復帰する。
【0019】
可動板16の上部に設けられた略コ字形状の台枠17には、一対の案内棒18が上下方向へ互いに平行に架設され、両案内棒18間で雄螺旋棒20が操作ハンドル21により回転可能に支持されている。両案内棒18及び雄螺旋棒20は昇降台19に挿嵌され、雄螺旋棒20は昇降台19に形成された雌螺旋部22に螺合している。昇降台19には上下方向へ延びる支持ローラ23と両案内ローラ24,25とがコンベヤ1の容器搬送路1a側から横方向へ順次並べられて支持されている。台枠17の操作ハンドル21の付近には例えばコンベヤ1の容器搬送路1a上に対する現状の高さ位置を確認することができるインジケータ等の表示部(図示せず)が設けられている。その表示部(図示せず)を確認しながら操作ハンドル21により雄螺旋棒20を回転させると、昇降台19の雌螺旋部22が雄螺旋棒20に沿って移動する為、昇降台19が両案内棒18により案内されながら、昇降台19上の支持ローラ23及び両案内ローラ24,25が上下方向へ移動する。昇降台19に螺合された止めねじ26により、高さ調節された昇降台19が台枠17に対し位置決めされる。従って、容器搬送路1aに対する支持ローラ23及び両案内ローラ24,25とそれらに案内されたフィルム6の高さ位置を調節することができる。
【0020】
次に、図1,3に基づきフィルム案内機構7について説明する。
図1に示すように、コンベヤ1の容器搬送路1aを挟む両側の可動台27上には、フィルム供給源28として巻取軸30にフィルム巻取ロール体31が夫々回転可能に取り付けられている。フィルム巻取ロール体31から引き出されたフィルム6は、一対の案内ローラ32を介して繰出しローラ33とゴムローラ34とによって挟持された後に、案内ローラ32とテンションローラ35とに交互に掛け渡され、ジグザグ状に案内されて前記フィルム支持機構3の案内ローラ25に掛け渡されている。ロッド39aとその両側に平行に配設された案内棒36とにはテンション台37が容器搬送方向に対し交差する横方向へ移動可能に挿嵌されている。各テンションローラ35はテンション台37上に支持されている。テンション台37はロッド39aに沿って移動可能な押圧片38を介して圧縮コイルばね39により通常はコンベヤ1の容器搬送路1a側へ付勢されている。不図示の駆動制御手段により可動台27上のエアシリンダ40が作動すると、押圧片38がエアシリンダ40で押されることにより押圧片38が圧縮コイルばね39を押圧しながら移動し、その押圧により圧縮コイルばね39が収縮してテンション台37から離れ、圧縮コイルばね39によるテンション台37の付勢が解除されてフィルム6に対するテンションを緩めることができる。また、エアシリンダ40が通常の状態に復帰すると、押圧片38に対する押圧解除により圧縮コイルばね39が伸長してテンション台37を押圧片38で付勢し、フィルム6にテンションを付与することができる。巻取軸30に巻き付けられたフィルム6は、繰出しローラ33が可動台27の下側に取着されたサーボモータ(不図示)の駆動を受けて回転することによって、巻取軸30から引き出される。各巻取軸30の外周にはブレーキバンド29が巻かれていて、その一端側がばね(不図示)を介して支持されていることにより、サーボモータ(不図示)の回転が停止すると、ブレーキバンド29によって巻取軸30にブレーキが掛けられる。
【0021】
図3に示すように、固定枠41によって支持される可動枠43上に可動台27が配設されている。固定枠41は基枠41aと案内棒41bと雄螺旋棒41cと操作ハンドル41dとを備え、可動枠43は脚部43aと案内筒43bと梁部43cと雌螺旋部43dとを備えている。可動枠43の脚部43aは、内部が中空であり、その内部には案内筒43bが取着されている。案内筒43bには基枠41aから起立する案内棒41bがスライイド可能に挿嵌されている。脚部43aに連結された梁部43cには雌螺旋部43dが取着されている。雌螺旋部43dには固定枠41側の雄螺旋棒41cが螺合していて、操作ハンドル41dを回転させると、雄螺旋棒41cが回転して雌螺旋部43dが上下方向へ移動する為、可動枠43の全体及び可動台27が上下方向へ移動するように構成されている。なお、操作ハンドル41dの付近にはコンベヤ1の容器搬送路1aに対するフィルム6の高さ位置を確認することができるインジケータ等の表示部(不図示)が設けられている。その表示部(不図示)を確認しながら操作ハンドル41dにより雄螺旋棒41cを回転させると、可動台27上の各案内ローラ32と繰出しローラ33とゴムローラ34と各テンションローラ35とフィルム繰出し用のサーボモータ(不図示)等が上下方向へ移動する。従って、各案内ローラ32と繰出しローラ33とゴムローラ34と各テンションローラ35の高さ位置を調節することができる。
【0022】
以上のように、本実施形態では、フィルム支持機構3とフィルム案内機構7の夫々で、フィルム6が支持される高さ位置を上昇または下降させることによって、容器2を載置する容器搬送路1aに対し、フィルム供給源28から引き出されて容器搬送路1aを横断するに至るフィルム6の相対的な高さ位置を調節し得る高さ調節手段が構成される。
【0023】
なお、支持ローラ23の外周面の下端部にはフィルム6の下方への脱落を規制する上下両鍔部23a(突部)が形成され、そのほか、両案内ローラ24,25や各案内ローラ32や繰出しローラ33や各テンションローラ35の外周面の下端部にもフィルム6の下方への脱落を規制する上下両鍔部(突部)が形成されている。
【0024】
図1に示すシール機構4には、一対のシール部材47が両支持ローラ23より容器搬送方向の下流側で容器搬送路1aを挟む横方向両側に配設されている。シール部材47は、容器搬送路1aの容器搬送中心に対し横方向へ互いに接近離間可能とされていて、フィルム支持機構3及びフィルム案内機構7でフィルム6の高さが変わっても、フィルム6を加熱シールするとともに切断し得るように、上下方向に所定長さを有している。
【0025】
次に、シール機構4等の動作タイミングについて説明する。
張設されたフィルム6に対し、搬送途中の容器2が容器搬送方向の上流側に位置する時に、容器検知センサ5によって容器2が検知されると、不図示の駆動制御手段が、コンベヤ1の搬送速度に基づき、フィルム6に容器2が当接するタイミングとの関係から、繰出しローラ33のサーボモータ(不図示)とテンションローラ35の駆動手段(不図示)の各動作タイミングを求める。
【0026】
不図示の駆動制御手段には、両支持ローラ23を接近離間動作させるサーボモータ12と両シール部材47を接近離間動作きせるサーボモータ(不図示)の各動作タイミング(動作開始タイミング、動作停止タイミング)や各動作速度や動作開始位置等が予め設定されており、容器検知センサ5による容器2の検知により、それらが各々駆動制御される。これらの設定は、容器搬送速度や容器2のサイズ等に応じて、オペレータにより変更可能である。
【0027】
搬送途中の容器2がフィルム6に当接する前(図4(a)参照)においては、一対の支持ローラ23が互いに最も離間する待機位置で停止しており、その両支持ローラ23に対し容器搬送方向の下流側で近接する両シール部材47が両支持ローラ23よりも更に離間する待機位置で停止している。
【0028】
搬送途中の容器2がフィルム6に当接してからフィルム支持機構3より若干容器搬送方向の下流側に位置すると、両支持ローラ23が容器2の横幅Sより狭い位置まで互いに接近して、フィルム6に対して容器2が容器搬送方向の下流側に前進する際に、容器2の側面2a(容器本体48と蓋49との合わせ目50の部分)にフィルム6を巻き付け案内する(図4(b)参照)。
【0029】
この状態で更に容器2が容器搬送方向の下流側に前進すると、両シール部材47が互いに接近してフィルム6を挟んで加熱シールし、ナイフ(不図示)によりフィルム6を切断して容器2を胴巻きにする(図4(c)参照)。この時、繰出しローラ33によるフィルム6の引出しが停止される。
【0030】
その後、両シール部材47が互い離間してフィルム6を解放した後、両支持ローラ23と両シール部材47とは、夫々、待機位置に向けて離間する。この時、テンションローラ35が元の位置に復帰し、再度、フィルム6が展開状態で張設される。
【0031】
本実施形態は下記の効果を有する。
* 胴巻き包装機で包装する容器2の種類を切り替える際に、容器2における容器本体48と蓋49との合わせ目50の高さ位置に、例えば、フィルム6の上下方向中央部が合うように、フィルム支持機構3の操作ハンドル21やフィルム案内機構7の操作ハンドル41dをインジケー夕等の表示部を確認しながら回転操作して、フィルム供給源28と両支持ローラ23との間で支持されたフィルム6の高さ位置を容器2の合わせ目50の高さ位置に対応するように調節することができる。従って、形状やサイズ等が異なる様々な蓋付き容器であっても、容器2の合わせ目50を同じフィルム6を必要最小限使って胴巻き包装することが可能になる。
【0032】
* フィルム供給源28から引き出されたフィルム6の高さ位置と、フィルム案内機構7から案内されて両支持ローラ23に支持されたフィルム6の高さ位置が調節可能である為、フィルム供給源28から引き出されて容器搬送路1aを横断するに至るフィルム6がフィルム幅全域にわたって捩じれることなく均一なテンションに調節することが可能になる為、フィルム6を容器2の合わせ目50のみの全周にわたって椅麗に包装することができる。
【0033】
* 容器搬送路1aからのフィルム6の高さ位置をインジケー夕等の表示部によって把握できるので、高さ調節作業を簡単に行うことができる。
* 支持ローラ23に支持されたフィルム6の下端縁が容器搬送路1aから上方へ離れた状態でフィルム6のテンションを小さくすると、その下端縁が支持ローラ23から外れ易くなるが、その下端縁が支持ローラ23の鍔部23aに当たる為、支持ローラ23からのフィルム6の脱落を規制することができる。
【0034】
前記実施形態以外にも例えば下記のように構成してもよい。
・ フィルム供給源28から引き出されて容器搬送路1aを横断するに至るフィルム6の高さ位置を変更することにより、該フィルム6と容器搬送路1aとの相対位置関係を調節し得るようにしたが、逆に、容器搬送路1aの高さ位置を変更して、フィルム6と容器搬送路1aとの間の間隔を変更するように高さ調節手段を構成してもよい。また、フィルム6の高さ位置と容器搬送路1aの高さ位置とを共に変更できるように高さ調節手段を構成してもよい。
【0035】
・ フィルム支持機構3の操作ハンドル21及びフィルム案内機構7の操作ハンドル41dに代えて、電動モータにより各ローラ23,24,25,32,33,35の高さ位置を自動的に調整できるようにしてもよい。
【0036】
・ フィルム案内機構7において可動台27を上下動させることにより各案内ローラ32と繰出しローラ33と各テンションローラ35と共にフィルム供給源28を上下動させたが、フィルム供給源については、可動台27とは異なる場所、例えば、本体枠等に配設してもよい。フィルム供給源の巻取ロール体から引き出すフィルムが案内ローラ32に対して三次元のいずれかの方向に90度捩じれる場合には、巻取ロール体から引き出すフィルムの向きを45度単位で複数回転向させた後に案内ローラに巻き掛けるようにすれば、本実施形態と同様にフィルムの高さ位置を調節し得る。
【0037】
・ フィルム支持機構3及びフィルム案内機構7の各ローラ23,24,25,32,33,35に形成した鍔部に代えて、例えばそれらの外周面に粘着性を有するベルト等を巻くことにより、フィルム6の脱落を防止してもよい。
【0038】
・ 加熱シールすると共にナイフにより切断するシール部材47に代えて、適切な温度に加熱した刃を使用することによりフィルムを溶かしてシールしつつ切断する溶断シールであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1…コンベヤ、1a…容器搬送路、2…容器、2a…容器の側面、6…フィルム、23…支持ローラ、23a…鍔部(突部)、28…フィルム供給源、47…シール部材、48…容器本体、49…蓋、50…合わせ目。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の側面を熱収縮性のフィルムで胴巻き包装する胴巻き包装機であって、
容器搬送路を横断するように張設されたフィルムより容器搬送方向の下流側で、容器搬送路を挟む横方向における容器搬送路の両側に配設されて該横方向へ互いに接近離間動作すると共に容器がフィルムに当接した後に該フィルムを容器に巻き付け案内する一対の支持ローラと、
この両支持ローラより容器搬送方向の下流側で、容器搬送路を挟む横方向における容器搬送路の両側に配設されて該横方向へ互いに接近離間動作するシール部材と、
前記フィルムの高さ位置が容器における容器本体と蓋との合わせ目の高さ位置に対応するように、フィルムと容器搬送路との間の相対的な高さ位置を調節し得る高さ調節手段と
を備えたことを特徴とする胴巻き包装機。
【請求項2】
前記高さ調節手段は、フィルムの高さ位置を変更し得ることを特徴とする請求項1に記載の胴巻き包装機。
【請求項3】
前記高さ調節手段は、容器搬送路の高さ位置を変更し得ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の胴巻き包装機。
【請求項4】
前記高さ調節手段は、現状の高さ位置の表示部を有していることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の胴巻き包装機。
【請求項5】
前記支持ローラは、フィルムを支持する外周面の下端部にフィルムの下方への脱落を規制する突部を有していることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の胴巻き包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−285181(P2010−285181A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−140208(P2009−140208)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】