説明

自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造

【課題】車体の両側側面に、それらの側面の外側に配置されるガードパイプが取付けられる自動二輪車ににおいて、ガードパイプの有無による車体剛性の変化を抑えつつ部品点数の低減を可能とする。
【解決手段】取付け部43と、ガードパイプ支持部44と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて取付け部43およびガードパイプ支持部44間を結ぶ支持板部42とをそれぞれ有してガードパイプ36とは別部材として形成される左右一対のブラケット41の取付け部43が、車体の一部を構成する車体フレームFの左右両側面に固定され、一体的に連結される左右のガードパイプ36が、左右一対のブラケット41のガードパイプ支持部44に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の両側側面に、それらの側面の外側に配置されるガードパイプが取付けられる自動二輪車に関し、特に、車体へのガードパイプの取付け構造の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
車体の両側に配置されるガードパイプが、第1の固定点で車体に締結固定され、第2の固定点で車体にフローティング結合され、第3の固定点で左右一対のガードパイプ間に設けられるクロスパイプにフローティング結合されるようにして、ガードパイプの有無による車体剛性の変化を抑えるようにしたものが、特許文献1で知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−143845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1で開示される構造では、左右のガードパイプに加えて、クロスパイプが必要であり、部品点数が多くなる。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ガードパイプの有無による車体剛性の変化を抑えつつ部品点数の低減を可能とした自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、車体の両側側面に、それらの側面の外側に配置されるガードパイプが取付けられる自動二輪車において、取付け部と、ガードパイプ支持部と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて前記取付け部および前記ガードパイプ支持部間を結ぶ支持板部とをそれぞれ有して前記ガードパイプとは別部材として形成される左右一対のブラケットの前記取付け部が、前記車体の一部を構成する車体フレームの左右両側面に固定され、一体的に連結される左右の前記ガードパイプが、左右一対の前記ブラケットの前記ガードパイプ支持部に固定されることを第1の特徴とする。
【0007】
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記ブラケットが鉄材から成ることを第2の特徴とする。
【0008】
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記ガードパイプがアルミニウム合金から成ることを第3の特徴とする。
【0009】
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記車体フレームは、前輪を軸支するフロントフォークを操向可能に支承するヘッドパイプと、該ヘッドパイプから後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレームとを備え、前記ガードパイプが前記ブラケットを介して前記両メインフレームの外側面に取付けられることを第4の特徴とする。
【0010】
本発明は、第1〜第4の特徴の構成のいずれかに加えて、車両構成部品を取付けるための車両構成部品取付け部が、前記ガードパイプ支持部と側面視で重なる位置で、前記車体フレームに設けられることを第5の特徴とする。
【0011】
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記取付け部が、前記ガードパイプで外側方から覆われる位置で前記車体フレームに固定されることを第6の特徴とする。
【0012】
本発明は、第5または第6の特徴の構成に加えて、前記車体フレームに設けられる前記車両構成部品取付け部ならびに前記車両構成部品を取付けるために該車両構成部品取付け部に挿通されるボルトの拡径頭部の少なくとも一方と、前記ブラケットの前記ガードパイプ支持部とが、前記車体フレームに対して車幅方向で前記ガードパイプ支持部が移動することを可能として相互に嵌装されることを第7の特徴とする。
【0013】
本発明は、第5〜第7の特徴の構成のいずれかに加えて、前記車体フレームに取付けられた前記ブラケットの前記ガードパイプ支持部への前記ガードパイプの当接面が、前記ガードパイプ支持部に対応する部分の車体外側面よりも外側方に突出して配置されることを第8の特徴とする。
【0014】
本発明は、第1〜第8の特徴の構成のいずれかに加えて、前記車体の一部を構成するフロントカウルで前記車体フレームの前部が覆われ、側面視では前記フロントカウルの下縁に前記ガードパイプの下部を沿わせる前記ガードパイプが、前記ガードパイプ支持部に対応する部分から前方に延びるように形成され、前輪を軸支するフロントフォークの前方で左右のガードパイプの前端部が連結部で一体的に連結されることを第9の特徴とする。
【0015】
本発明は、第9の特徴の構成に加えて、前記連結部が、前記フロントカウルを支持するようにして前記車体フレームに固定されるフロントカウルステイに弾性部材を介して支持されることを第10の特徴とする。
【0016】
さらに本発明は、第10の特徴の構成に加えて、前記連結部が、車幅方向での遊びを車幅方向と直交する方向での遊びよりも大きくして前記フロントカウルステイに支持されることを第11の特徴とする。
【0017】
なお実施の形態のエンジン本体19が本発明の車両構成部品に対応し、実施の形態のマウントゴム64が本発明の弾性部材に対応する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の特徴によれば、左右のガードパイプが一体的に連結されるので、左右のガードパイプに加えてクロスパイプが必要であった従来のものと比べて部品点数の低減が可能となる。しかもガードパイプとは別部材である左右一対のブラケットが、取付け部と、ガードパイプ支持部と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて前記取付け部および前記ガードパイプ支持部間を結ぶ支持板部とをそれぞれ有しており、取付け部が車体フレームの左右両側面に固定され、ガードパイプがガードパイプ支持部に固定されるので、ガードパイプは、上下および前後方向に位置決めされつつ、車幅方向の所定値以上の荷重作用時にはブラケットの支持板部が車幅方向に撓むことによって車幅方向に変位可能であり、ガードパイプの有無による車体剛性の変化を抑えることが可能となる。
【0019】
また本発明の第2の特徴によれば、ブラケットが鉄材から成るので、ブラケットの支持板部が変形し易く、破断し難くなる。
【0020】
本発明の第3の特徴によれば、ガードパイプがアルミニウム合金から成るので、ガードパイプを軽量化し、ガードパイプを組み付けることで車体の重量バランスに影響が出ることを回避することができる。
【0021】
本発明の第4の特徴によれば、車体フレームは、ヘッドパイプから後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレームを備えており、このような形状の車体フレームでは、左右のメインフレーム間を連結すると横剛性に影響が出やすくなるが、ガードパイプが、上下および前後方向に位置決めされるとともに車幅方向の所定値以上の荷重作用時には車幅方向に変位することを可能として両メインフレームにブラケットを介して支持されるので、左右のメインフレームがガードパイプを介して一体的に連結されていても車体剛性の変化を抑えることが可能となる。
【0022】
本発明の第5の特徴によれば、車両構成部品を取付けるための車両構成部品取付け部が車体フレームに設けられ、ガードパイプ支持部が側面視で車両構成部品取付け部と重なるので、ガードパイプおよび車体フレームの一体感がある外観を得ることができる。
【0023】
本発明の第6の特徴によれば、取付け部が、ガードパイプで外側方から覆われるようにして車体フレームに固定されるので、ガードパイプおよび車体フレームのより一体感のある外観を得ることができる。
【0024】
本発明の第7の特徴によれば、車体フレームの取付け部ならびに取付け部に挿通されるボルトの拡径頭部の少なくとも一方と、ガードパイプ支持部とが、車体フレームに対して車幅方向でガードパイプ支持部が移動することを可能として相互に嵌装されるので、ガードパイプ支持部の車体フレームに対する位置合わせが容易であり、組付け性の向上を図ることができるとともに、ガードパイプ支持部およびボルトの同心性が高まり、意匠性の向上を図ることができる。
【0025】
本発明の第8の特徴によれば、ガードパイプ支持部へのガードパイプの当接面が、ガードパイプ支持部に対応する部分の車体外側面よりも外側方に突出して配置されるので、車体フレームの外側方からブラケットにガードパイプを容易に組付けることができ、組付け性を高めることができる。
【0026】
本発明の第9の特徴によれば、ガードパイプが、側面視ではガードパイプ支持部への取付け位置からフロントカウルの下縁に下部を沿わせて前方に延びるように形成されており、フロントフォークの前方で左右のガードパイプの前端部が連結部で一体的に連結されるので、ガードパイプでフロントカウルまでも保護することができる。
【0027】
本発明の第10の特徴によれば、連結部が、車体フレームに固定されるフロントカウルステイに弾性部材を介して支持されるので、ガードパイプの後部がブラケットによって車幅方向に変位可能に支持されている構造と合わせ、ガードパイプが前後方向に長い形状であっても該ガードパイプの位置決めがしっかりなされることになり、車体剛性に影響を及ぼすこともない。
【0028】
さらに本発明の第11の特徴によれば、連結部が、車幅方向での遊びを車幅方向と直交する方向での遊びよりも大きくしてフロントカウルステイに支持されているので、両ガードパイプを一体的に連結する連結部の位置決めが、前後および上下方向には遊びを少なくしてしっかりとなされることになり、車幅方向ではブラケットでガードパイプの後部を位置決め支持するのを邪魔することがない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の実施の形態の自動二輪車の側面図である。
【図2】ガードパイプおよびフォグランプが取付けられた状態での車体フレームの前部側面図である。
【図3】図2の3矢視平面図である。
【図4】図2の4−4線拡大断面図である。
【図5】図2の5−5線拡大断面図である。
【図6】図3の6−6線断面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う断面図である。
【図8】カバーで覆われるとともにキャップが取り外された状態で左側のフォグランプを斜め後方から見た斜視図である。
【図9】左側のフォグランプ、カバーおよびキャップを斜め前方から見た分解斜視図である。
【図10】左側および右側のフォグランプならびにそれらのフォグランプに関連した部品を対照させて後方から見た図図である。
【図11】第2の実施の形態の図3に対応した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお以下の説明で前後、上下および左右の各方向は自動二輪車に搭乗した乗員から見た方向を言うものとする。
【0031】
本発明の第1の実施の形態について図1〜図10を参照しながら説明すると、先ず図1〜図3において、自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支したフロントフォーク11およびバー状の操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13と、該ヘッドパイプ13から後下がりに延びる左右一対のメインフレーム14,14と、両メインフレーム14…の後端に一体に連なって下方に延びる左右一対のピボットフレーム15…と、前記メインフレーム14…の後端に連設されて後上がりに延びる左右一対のシートレール16…と、前記ピボットフレーム15…の下部および前記シートレール16…の後部間を結んで後上がりに延びる左右一対のリヤサブフレーム17…とを備える。
【0032】
前記ピボットフレーム15…で上下に揺動可能に支承されるスイングアーム18の後端部に後輪WRが軸支され、後輪WRを駆動する動力を発揮するエンジンEのエンジン本体19が、前記前輪WFおよび前記後輪WR間に配置される。而して前記メインフレーム14…に一体に形成されて該メインフレーム14,14から下方に延びるエンジンハンガ14a…の下端部、該エンジンハンガ14a…の後方の前記メインフレーム14,14および前記ピボットフレーム15…で前記エンジン本体19が支持される。
【0033】
図1に注目して、前記車体フレームFの前記メインフレーム14…には、前記エンジンEの上方に配置されるようにして燃料タンク20が搭載されており、前記シートレール16…で支持されるタンデム型の乗車用シート21が前記燃料タンク20の後方に配置され、荷物を積むことができるキャリア22が前記乗車用シート21の後方に配置される。
【0034】
前記車体フレームFの後部の側方にはパニアケース23を取付け可能であり、該パニアケース23は、前記シートレール16…の近傍で車体フレームFに設けられるフック24に上方から係脱可能に係合される。また前記リヤサブフレーム17に取付けられるステップホルダ25には、前記パニアケース23の位置決めを果たすための棒状の係止部材26が設けられ、この係止部材26が前記パニアケース23に係脱可能に係合される。
【0035】
前記車体フレームFの一部および前記燃料タンク20の一部は、前記車体フレームFとともに車体Bを構成する合成樹脂製の車体カバー28で覆われており、その車体カバー28の一部を構成して前記車体フレームFの前部を覆うフロントカウル29は、前記車体フレームFの前端のヘッドパイプ13に固定されたフロントカウルステイ30で支持される。このフロントカウルステイ30は、車幅方向に延びるパイプ31、ならびに該パイプ31の両端に固着されるカウル支持板32,32を前部に有して略T字状に形成されており、前記ヘッドパイプ13の前面に設けられた上下一対のステイ取付け部33,33にボルト34,34およびナット35,35で締結され、前記フロントカウル29は、前記カウル支持板32…で支持される。
【0036】
前記車体Bの両側側面には、それらの側面の外側に配置されるガードパイプ36,36が取付けられるものであり、該ガードパイプ36は、メインパイプ37と、該メインパイプ37の中間部に固着されるサブパイプ38と、前記メインパイプ37の後端に固着される取付け部材39とから成り、アルミニウム合金によって形成される。
【0037】
前記メインパイプ37は、後下がりに傾斜した前部傾斜部37aと、該前部傾斜部37aの後端から後上がりに傾斜して後方に延びる後部傾斜部37bとが一体に連なって成り、後部傾斜部37bの後端に前記取付け部材39が溶接される。前記前部傾斜部37aの前端は、平面視では前方に向かうにつれて車幅方向中央側に向かうように傾斜して形成されており、斜め前下方に向かって開いた略U字状に形成される前記サブパイプ38の両端部が、前記前部傾斜部37aの前端部上面および該前部傾斜部37aの後部上面に溶接される。しかも前記ガードパイプ36,36の下部すなわち前記メインパイプ37は、側面視では前記フロントカウル29の下縁に沿うように形成されている。
【0038】
左右一対の前記ガードパイプ36…は一体的に連結されており、この第1の実施の形態では、フロントフォーク11の前方に配置される連結部である連結パイプ40を介して左右のガードパイプ36,36の前端部が一体に連結される。しかも左右一対の前記ガードパイプ36…のメインパイプ37…および前記連結パイプ40は一体に連なるものであり、1本のパイプを屈曲加工することで、両ガードパイプ36…メインパイプ37…および前記連結パイプ40が形成される。
【0039】
図4を併せて参照して、前記ガードパイプ36…とは別部材である左右一対のブラケット41,41が、前記車体Bの一部を構成する車体フレームFの左右両側面に固定されており、この第1の実施の形態では、左右一対のメインフレーム14…の外側面に前記ブラケット41…が取付けられる。
【0040】
前記ブラケット41は、取付け部43と、ガードパイプ支持部44と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて前記取付け部43および前記ガードパイプ支持部44間を結ぶ支持板部42とを有して鉄材から成るものであり、この第1の実施の形態では、前後方向に延びる前記支持板部42の前部に取付け部43が設けられ、前記支持板部42の後部にガードパイプ支持部44が設けられる。
【0041】
このブラケット41の前記取付け部43が、前記メインフレーム14の外側外面に固定され、一体的に連結される左右のガードパイプ36…が、両ブラケット41…の前記ガードパイプ支持部44…に固定される。
【0042】
前記取付け部43は、前記支持板部42の前部に第1挿通孔45が設けられて成り、取付け部43および前記メインフレーム14の外側面間には円筒状のカラー46が介装される。而して第1挿通孔45および前記カラー46に挿通されるボルト47を前記メインフレーム14に螺合して締めつけることによって前記支持板部42の前部の取付け部43が前記メインフレーム14に取付けられることになり、この状態で、前記支持板部42はその後部が車幅方向に変位するように撓むことが可能である。
【0043】
ところで前記カラー46の材質によってもガードパイプ36全体の強度および剛性を変化させることが可能であり、この第1の実施の形態で前記カラー46はアルミニウム合金製である。
【0044】
前記支持板部42の後部には第2挿通孔48が設けられており、前記ガードパイプ支持部44は、第2挿通孔48に同軸に連なるねじ孔50を有するナット49が前記支持板部42の前記メインフレーム14側の面に固着されて成る。
【0045】
一方、前記ガードパイプ36の前記取付け部材39は、前記ガードパイプ支持部44とは反対側に開放した第1の凹部51と、第1の凹部51に同軸に連なる第3挿通孔52とを有して短円柱状に形成されており、その第3挿通孔52を前記ガードパイプ支持部44の第2挿通孔48に同軸に連ならせるようにして前記ガードパイプ支持部44に当接され、第3挿通孔52および第2挿通孔48に挿通されるボルト53を前記ナット49のねじ孔50に螺合して締めつけることによって、ガードパイプ36の後端部が前記ブラケット41の後部のガードパイプ支持部44に固定され、前記ボルト53の拡径頭部53aは第1の凹部51内に収容される。
【0046】
しかも前記車体フレームFのメインフレーム14に取付けられた状態にある前記ブラケット41が有する前記ガードパイプ支持部44への前記ガードパイプ36の当接面54は、ガードパイプ支持部44に対応する部分の車体外側面すなわちメインフレーム14の外側面よりも外側方に突出して配置される。
【0047】
前記メインフレーム14には、車両構成部品であるエンジン本体19を取付けるための車両構成部品取付け部55が設けられており、この車両構成部品取付け部55には、前記メインフレーム14の外側面側に開口する第2の凹部56と、第2の凹部56に同軸に連なる第4挿通孔57とが設けられる。
【0048】
しかも車両構成部品取付け部55は、前記ガードパイプ36の後端部を支持するようにして前記支持板部42の後部に設けられる前記ガードパイプ支持部44と側面視で重なる位置で前記メインフレーム14に設けられる。また前記ブラケット41における前記支持板部42の前部に設けられる前記取付け部43は、前記ガードパイプ36で外側方から覆われる位置で前記車体フレームFのメインフレーム14に固定されるものであり、図2で明示するように、前記ブラケット41のほぼ全てが、前記ガードパイプ36のメインパイプ37における後部傾斜部37bおよび取付け部材39で外側方から覆われることになる。
【0049】
ところで、前記エンジン本体19には前記車両構成部品取付け部55に取付けられるようにして前記車両構成部品取付け部55の車幅方向内方に配置される支持部61が設けられており、該支持部61および前記車両構成部品取付け部55間には、たとえば挿通孔60を有するカラー58が介装される。而して前記車両構成部品取付け部55の第2の凹部56に拡径頭部59aを収容させるようにして第3挿通孔57および前記カラー58の挿通孔60に挿通されるボルト59が前記支持部61に螺合され、ボルト59を締め付けることで前記支持部61が前記車両構成部品取付け部55に取付けられる。
【0050】
しかも前記車両構成部品取付け部55ならびに該車両構成部品取付け部55に挿通されるボルト59の拡径頭部59aの少なくとも一方と、前記ブラケット41の前記ガードパイプ支持部44とは、車体フレームFに対して車幅方向に前記ガードパイプ支持部44が移動することを可能として相互に嵌装されるものであり、この第1の実施の形態では、前記車両構成部品取付け部55の第2の凹部56に、前記ガードパイプ支持部44の前記ナット49が嵌装され、前記ねじ孔50に連なるようにして前記ナット49に設けられた第3の凹部62に前記ボルト59の拡径頭部59aが嵌装される。
【0051】
図5において、左右一対の前記ガードパイプ36,36を連結する連結パイプ40の左右2箇所は、前記フロントカウルステイ30に弾性部材であるマウントゴム64…を介して支持される。
【0052】
前記フロントカウルステイ30の前部両端のカウル支持板32…に対応する部分で、前記フロントカウル29の左右両側には前後に間隔をあけて配置される一対のカラー66…がそれぞれ埋設されており、それらのカラー66…および前記カウル支持板32…間に、ガードパイプ支持板65…の上端部が挟まれる。しかも前記カラー66…、前記ガードパイプ支持板65の上端部および前記カウル支持板32に挿通されるボルト67…が、前記カウル支持板32に固着されるウエルドナット68…に螺合される。これにより前記カウル支持板32…にフロントカウル29およびガードパイプ支持板65…の上端部が共締めで締結されることになり、ガードパイプ支持板65…は前記カウル支持板32…から下方に垂下される。
【0053】
前記ガードパイプ支持板65の下端部には、前記マウントゴム64が装着されており、そのマウントゴム64には、該マウントゴム64の一端に対向する鍔部69aを一端に有する鍔付カラー69が嵌合され、該鍔付カラー69の他端は前記マウントゴム64の他端ンに対向するワッシャ70に当接する。
【0054】
一方、前記連結パイプ40には、前記鍔付カラー69の鍔部69aを前記マウントゴム64との間に挟むようにしてナット71が溶接等で固着されており、前記ワッシャ70および前記鍔付カラー69に挿通されるボルト72が前記ナット71に螺合される。
【0055】
而して前記鍔付カラー69の鍔部69aおよび前記ワッシャ70間の距離L1は、前記マウントゴム64の軸方向長さL2よりも大きく(L1>L2)設定されており、左右一対の前記ガードパイプ36,36の連結部すなわち連結パイプ40は、車幅方向での遊びを車幅方向と直交する方向での遊びよりも大きくして前記フロントカウルステイ30に支持される。
【0056】
図6および図7を併せて参照して、左右の前記ガードパイプ36…を一体的に連結する前記連結パイプ40の左右両端部には、フォグランプ75,75が支持されており、フォグランプ75は、筐体76の前部に、該筐体76の前端に配置される光源(図示せず)を覆うようにレンズ77が装着されて成るものである。
【0057】
図8および図9を併せて参照して、前記連結パイプ40の左側の前記ナット71の後方には、前後一対のボルト78,78によってランプ支持用第1ステー79Lの一端部が締結されており、該ランプ支持用第1ステー79Lは、前記連結パイプ40から車幅方向外方に向けて斜め下方に延出され、該ランプ支持用第1ステー79Lの他端部には、ランプ支持用第2ステー80Lが一対のボルト81,81およびナット82,82によって締結される。このランプ支持用第2ステー80Lは、車幅方向に間隔をあけた位置で上下に延びる一対の側板83,84を有するようにして下方に向けて開いた略U字状に形成されるものであり、該ランプ支持用第2ステー80Lの上端部に固着されたボルト81…に前記ナット82…が螺合される。
【0058】
前記ランプ支持用第2ステー80Lにおける両側板83,84の下部には、同軸に配置されるねじ部材85,85が挿通されており、それらのねじ部材85…は前記フォグランプ75の筐体76における後部の両側側面下部に螺合される。これによって前記フォグランプ75は、前記ねじ部材85…の中心軸線まわりに回動可能となる。
【0059】
前記ランプ支持用第2ステー80Lにおける側板84には、ランプ支持用第3ステー86Lが支持される。このランプ支持用第3ステー86Lは、前記ランプ支持用第1ステー79Lの他端部および前記ランプ支持用第2ステー80Lの上端部よりも前方に回りこんで前記フォグランプ75における筐体76の後壁上部に対向する支持腕部87を一体に有し、この支持腕部87の挿通されるねじ部材89が、前記筐体76の後壁上部に装着されるナット88に螺合される。
【0060】
一方、前記ランプ支持用第2ステー80Lにおける側板84には前記ねじ部材85…の中心軸線を中心とする仮想円に沿って延びる円弧状の長孔90が設けられており、この長孔90に挿通される調整ボルト91が前記ランプ支持用第3ステー86Lに固着されたウエルドナット92に螺合される。したがって調整ボルト91を緩め、前記長孔90内での調整ねじ91の位置を調整することでフォグランプ75の光軸を上下方向で調整することができる。また前記ランプ支持用第1ステー79Lの他端部に前記ランプ支持用第2ステー80Lを締結するための一対のボルト81…の一方は、前記ランプ支持用第1ステー79Lの他端部に設けられて前後方向に延びる長孔(図示せず)に挿通されており、その長孔内での前記ボルト81の位置を調整することでフォグランプ75の光軸を左右方向で調整することができる。
【0061】
前記フォグランプ75は、その前端のレンズ77を前方に突出させるようにして筒状のカバー94で覆われるものであり、前記フォグランプ75の後部、ランプ支持用第2ステー80Lおよびランプ支持用第3ステー86Lを後方から覆うキャップ95が前記カバー94の後部に連接される。
【0062】
前記カバー94の前端部には、前記フォグランプ75の前部外周に弾発的に接触するリップ94aが全周にわたって設けられており、カバー94でフォグランプ75を覆った状態でカバー94およびフォグランプ75間の間隙が前方から見えることはない。
【0063】
ところで前記カバー94の後部には、一対の切欠き96,97が相互間に角度αたとえば116度の間隔をあけて設けられており、前記角度αは、前記フォグランプ75の中心軸線からの前記ランプ支持用第1ステー79Lの延出方向が水平線となす角度の2倍に設定される。また前記両切欠き96,97間の中央部に対応する位置で前記カバー94の側壁の前後方向中間部には挿通孔98が設けられる。而して前記両切欠き96,97の一方96にランプ支持用第1ステー79Lが配置された状態で、前記挿通孔98に挿通されるボルト100を、前記ランプ支持用第3ステー96Lに固着されたウエルドナット99に螺合することで前記カバー94がランプ支持用第3ステー96Lに支持されることになる。
【0064】
また前記キャップ95は、前記カバー94の後端開口部を塞ぐように形成されており、このキャップ95の中心部には挿通孔101が設けられ、その挿通孔101の半径方向外方に位置する一対の位置決め突起102,103が相互間に角度αをあけるようにして前記キャップ95の内面に突設される。
【0065】
一方、前記ランプ支持用第3ステー96Lは、前記キャップ95の後端部内面に対向するキャップ支持腕部104を有しており、このキャップ支持腕部104には、前記フォグランプ75の中心軸線に対応して配置される挿通孔105が設けられるとともに、その挿通孔105に連なるウエルドナット106が固着されており、車幅方向で前記挿通孔105の内方に位置する位置決め孔108が前記キャップ支持腕部104に設けられる。
【0066】
而して左側のフォグランプ75の後部、ランプ支持用第2ステー80Lおよびランプ支持用第3ステー86Lを後方から覆う前記キャップ95の後部内面は、前記両位置決め突起102,103の一方102を前記位置決め孔108に嵌合するようにして前記キャップ支持腕部104に後方から当接され、前記挿通孔101,105に挿通されるねじ部材107を前記ウエルドナット106に螺合して締めつけることで前記ランプ支持用第3ステー96Lに支持される。
【0067】
しかも前記キャップ95の前部の周方向一部には、前方に突出する延出部109が一体に設けられる。この延出部109は、前記カバー94に設けられる切欠き96,97の一方を覆うように内方から覆うように形成されており、左側のフォグランプ75に用いられるときには切欠き97を内方から覆い、右側のフォグランプ75に用いられるときには切欠き96を内方から覆うように前記延出部109の位置が定められる。
【0068】
図10において、右側のフォグランプ75は、ランプ支持用第1ステー79R、ランプ支持用第2ステー80Rおよびランプ支持用第3ステー86Rを介して連結パイプ40の右端部に支持されており、ランプ支持用第1ステー79R、ランプ支持用第2ステー80Rおよびランプ支持用第3ステー86Rは、左側のフォグランプ75のランプ支持用第1ステー79L、ランプ支持用第2ステー80Lおよびランプ支持用第3ステー86Lと左右対称に形成される。
【0069】
またカバー94およびキャップ95は、左側および右側のフォグランプ75,75に共用されるものであり、左側のフォグランプ75に用いられるときと、右側のフォグランプ75に用いられるときとでは、カバー94およびキャップ95が角度αだけ回動した姿勢となり、右側のフォグランプ75ではカバー94の切欠き97にランプ支持用第1ステー79Rが配置され、前記キャップ95の位置決め突起103がランプ支持用第3ステー86Rの位置決め孔108に嵌合される。
【0070】
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、左右のガードパイプ36,36が一体的に連結されるので、左右のガードパイプ36…に加えてクロスパイプが必要であった従来のものと比べて部品点数の低減が可能となる。しかも取付け部43と、ガードパイプ支持部44と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて前記取付け部43および前記ガードパイプ支持部44間を結ぶ支持板部42とを有してガードパイプ36とは別部材として形成される左右一対のブラケット41…の前記取付け部43…が、車体Bの一部を構成する車体フレームFの左右両側面に固定され、ガードパイプ36…が、ガードパイプ支持部44…に固定されるので、ガードパイプ36…は、上下および前後方向に位置決めされつつ、車幅方向の所定値以上の荷重作用時にはブラケット41…の支持板部42…が車幅方向に撓むことによって車幅方向に変位可能であり、ガードパイプ36…の有無による車体剛性の変化を抑えることが可能となる。
【0071】
またブラケット41…が鉄材から成るので、ブラケット41…の支持板部42…が変形し易く、破断し難くなる。しかもガードパイプ36…がアルミニウム合金から成るので、ガードパイプ36…を軽量化し、ガードパイプ36…を組み付けることで車体の重量バランスに影響が出ることを回避することができる。
【0072】
また車体フレームFは、ヘッドパイプ13から後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレーム14…を有しており、このような形状の車体フレームFでは、左右のメインフレーム14…間を連結すると横剛性に影響が出やすくなるが、左右が一体的に連結されるガードパイプ36…が、前記メインフレーム14…の外側面にブラケット41…を介して取付けられるので、ガードパイプ36…が、上下および前後方向に位置決めされるとともに車幅方向の所定値以上の荷重作用時には車幅方向に変位することを可能として両メインフレーム14…にブラケット41…を介して支持されることになり、左右のメインフレーム14…がガードパイプ36…を介して一体的に連結されていても車体剛性の変化を抑えることが可能となる。
【0073】
またエンジン本体19を取付けるための車両構成部品取付け部55…が、ブラケット41のガードパイプ支持部44…と側面視で重なる位置で、車体フレームFのメインフレーム14…に設けられるので、ガードパイプ36…の後端部および車体フレームFの一体感がある外観を得ることができる。
【0074】
またブラケット41の取付け部43が、ガードパイプ36で外側方から覆われる位置で車体フレームFの前記メインフレーム14に固定されるので、ガードパイプ36および車体フレームFのより一体感のある外観を得ることができる。
【0075】
また車体フレームFのメインフレーム14に設けられる車両構成部品取付け部55ならびにエンジン本体19を取付けるために該車両構成部品取付け部55に挿通されるボルト59の拡径頭部59aの少なくとも一方(この第1の実施の形態では両方)と、前記ブラケット41のガードパイプ支持部44とが、車体フレームFに対して車幅方向でガードパイプ支持部44が移動することを可能として相互に嵌装されるので、ガードパイプ支持部44の車体フレームFに対する位置合わせが容易であり、組付け性の向上を図ることができるとともに、ガードパイプ支持部44およびボルト59の同心性が高まり、意匠性の向上を図ることができる。
【0076】
また車体フレームFに取付けられたブラケット41のガードパイプ支持部44へのガードパイプ36の当接面54が、ガードパイプ支持部44に対応する部分の車体外側面よりも外側方に突出して配置されるので、車体フレームFの外側方からブラケット41にガードパイプ36を容易に組付けることができ、組付け性を高めることができる。
【0077】
また車体Bの一部を構成するフロントカウル29で車体フレームFの前部が覆われ、側面視ではフロントカウル29の下縁にガードパイプ36の下部を沿わせるガードパイプ36が、ガードパイプ支持部44に対応する部分から前方に延びるように形成され、前輪WFを軸支するフロントフォーク11の前方で左右のガードパイプ36…の前端部が連結パイプ40で一体的に連結されるので、ガードパイプ36…でフロントカウル29までも保護することができる。
【0078】
また連結パイプ40が、フロントカウル29を支持するようにして車体フレームFに固定されるフロントカウルステイ30にマウントゴム64…を介して支持されるので、ガードパイプ36の後部がブラケット41によって車幅方向に変位可能に支持されている構造と合わせ、ガードパイプ36が前後方向に長い形状であっても該ガードパイプ36の位置決めがしっかりなされることになり、車体剛性に影響を及ぼすこともない。
【0079】
さらに連結パイプ40が、車幅方向での遊びを車幅方向と直交する方向での遊びよりも大きくしてフロントカウルステイ30に支持されるので、両ガードパイプ36…を一体的に連結する連結パイプ40位置決めが、前後および上下方向には遊びを少なくしてしっかりとなされることになり、車幅方向ではブラケット41…でガードパイプ36…の後部を位置決め支持するのを邪魔することがない。
【0080】
本発明の第2の実施の形態について図11を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
【0081】
左右一対のガードパイプ36,36は連結部111を介して一体的に連結されており、前記連結部111は、両ガードパイプ36…におけるメインパイプ37…の前端に一体に連なって前方に向かって斜め内方に延びる延出パイプ部112,112と、それらの延出パイプ部112…の前端部間を結ぶ連結部材113とから成る。
【0082】
連結部材113は、後部を開放した円弧状の横断面形状を有して車幅方向に延びる連結部材主部113aと、該連結部材主部113aの両端を閉じる端壁部113b,113bとを一体に有するように形成されており、両端壁部113b…にそれぞれ挿通されるボルト114,114が、前記両延出パイプ部112…の前端部に固定されるナット115,115に螺合され、ボルト114…を締めつけることで、両延出パイプ部112…の前端部間が連結部材113で連結されて連結部111が構成される。
【0083】
この第2の実施の形態によっても上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0084】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0085】
11・・・フロントフォーク
13・・・ヘッドパイプ
14・・・メインフレーム
19・・・車両構成部品であるエンジン本体
29・・・フロントカウル
30・・・フロントカウルステイ
36・・・ガードパイプ
40,111・・・連結部
41・・・ブラケット
42・・・支持板部
43・・・取付け部
44・・・ガードパイプ支持部
54・・・当接面
55・・・車両構成部品取付け部
59・・・ボルト
59a・・・拡径頭部
64・・・弾性部材であるマウントゴム
B・・・車体
F・・・車体フレーム
WF・・・前輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(B)の両側側面に、それらの側面の外側に配置されるガードパイプ(36)が取付けられる自動二輪車において、取付け部(43)と、ガードパイプ支持部(44)と、車幅方向と直交する平面に沿う平板状に形成されて前記取付け部(43)および前記ガードパイプ支持部(44)間を結ぶ支持板部(42)とをそれぞれ有して前記ガードパイプ(36)とは別部材として形成される左右一対のブラケット(41)の前記取付け部(43)が、前記車体(B)の一部を構成する車体フレーム(F)の左右両側面に固定され、一体的に連結される左右の前記ガードパイプ(36)が、左右一対の前記ブラケット(41)の前記ガードパイプ支持部(44)に固定されることを特徴とする自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項2】
前記ブラケット(41)が鉄材から成ることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項3】
前記ガードパイプ(36)がアルミニウム合金から成ることを特徴とする請求項1または2記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項4】
前記車体フレーム(F)は、前輪(WF)を軸支するフロントフォーク(11)を操向可能に支承するヘッドパイプ(13)と、該ヘッドパイプ(13)から後ろ下がりに延びる左右一対のメインフレーム(14)とを備え、前記ガードパイプ(36)が前記ブラケット(41)を介して前記両メインフレーム(14)の外側面に取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項5】
車両構成部品(19)を取付けるための車両構成部品取付け部(55)が、前記ガードパイプ支持部(44)と側面視で重なる位置で、前記車体フレーム(F)に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項6】
前記取付け部(43)が、前記ガードパイプ(36)で外側方から覆われる位置で前記車体フレーム(F)に固定されることを特徴とする請求項5記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項7】
前記車体フレーム(F)に設けられる前記車両構成部品取付け部(55)ならびに前記車両構成部品(19)を取付けるために該車両構成部品取付け部(55)に挿通されるボルト(59)の拡径頭部(59a)の少なくとも一方と、前記ブラケット(41)の前記ガードパイプ支持部(44)とが、前記車体フレーム(F)に対して車幅方向で前記ガードパイプ支持部(44)が移動することを可能として相互に嵌装されることを特徴とする請求項5または6記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項8】
前記車体フレーム(F)に取付けられた前記ブラケット(41)の前記ガードパイプ支持部(44)への前記ガードパイプ(36)の当接面(54)が、前記ガードパイプ支持部(44)に対応する部分の車体外側面よりも外側方に突出して配置されることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項9】
前記車体(B)の一部を構成するフロントカウル(29)で前記車体フレーム(F)の前部が覆われ、側面視では前記フロントカウル(29)の下縁に前記ガードパイプ(36)の下部を沿わせる前記ガードパイプ(36)が、前記ガードパイプ支持部(44)に対応する部分から前方に延びるように形成され、前輪(WF)を軸支するフロントフォーク(11)の前方で左右のガードパイプ(36)の前端部が連結部(40,111)で一体的に連結されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項10】
前記連結部(40)が、前記フロントカウル(29)を支持するようにして前記車体フレーム(F)に固定されるフロントカウルステイ(30)に弾性部材(64)を介して支持されることを特徴とする請求項9記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。
【請求項11】
前記連結部(40,111)が、車幅方向での遊びを車幅方向と直交する方向での遊びよりも大きくして前記フロントカウルステイ(30)に支持されることを特徴とする請求項10記載の自動二輪車におけるガードパイプの取付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−112293(P2013−112293A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262676(P2011−262676)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)