説明

自動製氷装置及びこの自動製氷装置を備えた冷蔵庫

【課題】2つの製氷皿に給水して製氷する自動製氷装置に適した給水制御を実現する。
【解決手段】水を蓄えた給水タンク11から、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿(第1製氷皿26a、第2製氷皿26b)へポンプ24を介して水を供給して製氷する自動製氷装置において、給水時は特定の製氷皿(第1製氷皿26a)へ先に給水し、給水タンク11の水位が低く中途半端な水量が供給される最悪の場合でも、他方の製氷皿(第2製氷皿26b)より水量が多くなるように仕向けることが可能となり特定の製氷皿(第1製氷皿26a)の温度センサー30の検知による製氷完了をもって他方の製氷皿(第2製氷皿26b)の製氷完了を認識でき、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動製氷装置及びこの自動製氷装置を備えた冷蔵庫に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫に搭載される自動製氷装置において、2つの製氷皿に給水して製氷し、製氷後それぞれの製氷皿を反転させて脱氷させる構成のものがあり、その自動製氷装置に関しては特開平9−310946号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
以下、図面を参照しながら従来の自動製氷装置を搭載した冷蔵庫について、自動製氷装置を中心に説明する。
【0004】
図12は、従来の冷蔵庫の自動製氷装置周辺を示す断面図であり、図13は従来の自動製氷装置を示す正面図である。
【0005】
図12、図13において、1は冷蔵庫、2は冷蔵室、3は氷を生成するための冷凍室、4は冷蔵室2と冷凍室3を隔てる断熱壁であり、所定の領域が凹部を形成している。5は前述の凹部に配設された給水タンクである。
【0006】
6は給水タンク5から吐出された水を断熱壁4を経て冷凍室3へ導く給水パイプであり、断熱壁4内で2本のパイプに分岐している。7は給水パイプ6の分岐した2本のパイプのそれぞれに配設された金属パイプであり、金属パイプ7先端に生成される氷・着霜を溶かすためのヒーター線8を巻いている。
【0007】
9は2つの金属パイプ7から流出する水をそれぞれ一時的に蓄えて凍結させ氷を生成する2枚の製氷皿である。10は給水タンクの奥側に位置し、2つの製氷皿9を回転させ離氷させるギアボックスである。
【0008】
上記のように構成された従来の自動製氷装置について、以下その動作を説明する。
【0009】
給水タンク5から吐出した水は給水パイプ6を通って断熱壁4を通り、途中2つに分岐され2つの金属パイプ7へ導かれる。2経路に分岐された水は金属パイプ7を介して、冷凍室3に配設された2つの製氷皿9へ供給される。
【0010】
給水された2つの製氷皿9は、冷凍室3内の雰囲気で冷却され氷を生成する。そして、製氷が完了するとギアボックス10が2つの製氷皿9を回転させて離氷させ、一回の動作で通常の2倍の量を得ることとなる。
【0011】
また、途中で分岐された給水パイプ6を使用しているので、複雑な動作をすることなく2枚に製氷皿9に給水できる。
【特許文献1】特開平9−310946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記従来の自動製氷装置では、2つの製氷皿へ水を供給する手段として、給水パイプ6を途中で2つに分岐させた構成であるため、給水タンクから吐出された水を、2つの製氷皿9のそれぞれの製氷皿へ必要水量を分岐する確実性が低く、給水の度に水量が異なる。
【0013】
また、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿へ給水する制御、及びそれぞれの製氷皿から氷を離氷させる制御、及び離氷されて蓄えられた氷の過不足を検知する制御がまだ発明されていない。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、2つの製氷皿を備えた自動製氷装置において、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿に対する適切な給水制御、及び適切な離氷制御、及び適切な検氷制御を備え、低コスト、省スペースの自動製氷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の請求項1に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、給水時は前記温度センサーを備えた製氷皿へ先に給水するものであり、給水タンクの水位が低く中途半端な水量が供給されるときでも、給水有無を判断できる。
【0016】
次に、請求項2に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、前記2つの製氷皿へ水を供給する際、温度センサーを備えた製氷皿へ供給する水の量が、他の製氷皿へ供給する水の量より多くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0017】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、温度センサーを備えた製氷皿へ水を供給する際のポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ供給する際のポンプの駆動時間より長くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0018】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、前記温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0019】
次に、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、温度センサーを備えた製氷皿へ水を供給する際のポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ供給する際のポンプの駆動時間より長くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0020】
次に、請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0021】
次に、請求項7に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿へ吹き付ける冷風量を、他の製氷皿に吹き付ける冷風量より少なくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0022】
次に、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿を、他の製氷皿よりも冷風吹出口から遠ざけたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0023】
次に、請求項9に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿への給水量をほぼ同量とし、温度センサーが製氷完了を検知した時点から所定時間経過後に、2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させるものであり、温度センサーを備えていない製氷皿側の製氷時間が長くなる。
【0024】
次に、請求項10に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿への給水量をほぼ同量とし、温度センサーを備えた製氷皿が離氷動作完了して所定時間経過後に、他の製氷皿の離氷動作を行うものであり、温度センサーを備えていない製氷皿側の製氷時間を長く確保できる。
【0025】
次に、請求項11に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、製氷時は貯氷箱の上方に待機し所定の時期に貯氷箱内へ降下して氷の過不足を検知する検氷レバーを、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿側にのみ設けたものであり、一方の製氷皿の下方に蓄えられた氷量を検知することで全体の氷量を判断することとなる。
【0026】
次に、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、貯氷箱の内底面は連続的に傾斜しており、前記検氷レバー寄りになるほど深くなっているものであり、氷が検氷レバー側へ集合し易くなる。
【0027】
次に、請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、検氷レバーを貯氷箱内へ降下させて貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、2つの製氷皿への給水に先立って行い、氷が十分と判断したときは前記製氷皿へ給水しないものであり、製氷皿を空からで待機させることとなる。
【0028】
次に、請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させる際に、検氷レバーが設けられていない側の製氷皿から先に離氷させるものであり、氷十分の判断を遅らせることが可能となる。
【0029】
次に、請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、検氷レバーを貯氷箱内へ降下させて貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、2つの製氷皿のそれぞれ製氷皿の離氷動作が終了するたびに行うものであり、検氷が正確になる。
【0030】
次に、請求項16に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、2つの製氷皿の離氷のうち、一方の製氷皿の離氷で貯氷箱内の氷が十分になったときは他方の製氷皿の離氷を行わないものであり、適正な氷量を維持できる。
【0031】
次に、請求項17に記載の発明は、2つの製氷皿へ給水する直前に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで他方の製氷皿へ給水しないものであり、ドア開状態での給水音発生を防止する。
【0032】
次に請求項18に記載の発明は、2つの製氷皿のそれぞれの底面に製氷完了を検知する2つの温度センサーを密着固定させた構成とし、2つの製氷皿のいずれか一方の製氷皿へ給水中に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、その製氷皿への給水を中止させるものであり、ドア開状態での給水音発生を防止する。
【0033】
次に、請求項19に記載の発明は、2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、温度センサーを備えた製氷皿へ給水中に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、温度センサーを備えた製氷皿への給水を中止することなく完了させ、他方の製氷皿へ給水中に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは給水を中止するものであり、ドア開状態での給水音発生の頻度を減らす。
【0034】
次に、請求項20に記載の発明は、2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、製氷皿へ給水中に冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、製氷皿への給水を中断しドア開信号が切れた後に製氷皿への給水を継続するものであり、給水量が中途半端になるのを防止する。
【0035】
次に、請求項21に記載の発明は、2つの製氷皿の離氷動作の直前に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで他方の製氷皿の離氷を行わないものであり、ドア開状態での離氷動作音を防止する。
【0036】
次に、請求項22に記載の発明は、2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止するものであり、ドア開状態での離氷動作音を防止する。
【0037】
次に、請求項23に記載の発明は、2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止し、ドア開信号が消えた後は製氷皿の停止位置にかかわらず製氷皿を水平状態に復帰させ再度離氷を行うものであり、動作の起点が正確であり誤動作を防止となる。
【0038】
次に、請求項24に記載の発明は、検氷レバーを所定の時期に貯氷箱内へ降下させて検氷レバーの降下量で氷の過不足を検知する検氷動作と、電源投入時に2つの製氷皿を水平位置へ復帰させる初期動作とで構成される自動製氷装置において、初期動作の後に検氷動作を行なうものであり、給水の前段階で氷の過不足を確認することとなる。
【0039】
次に、請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の発明において、初期動作は2つの製氷皿に対し製氷皿毎に実施するものであり、異常時にどちらの製氷皿で異常が発生したのか判明する。
【0040】
次に、請求項26に記載の発明は、請求項24に記載の発明において、初期動作の実施にも関わらず、前記2つの製氷皿のいずれかが水平状態に復帰ししなかったときは使用者へ異常表示を行なうものであり、異常確認が容易となる。
【0041】
次に、請求項27に記載の発明は、前記2つの製氷皿のうちいずれか一方を製氷不能状態にすることができるものであり、使用者が任意に選択できる。
【0042】
次に、請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の発明において、前記2つの製氷皿うち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、温度センサーを備えていない製氷皿側を製氷不能状態にすることができるものであり、少なくとも従来通りの製氷が可能である。
【0043】
次に、請求項29に記載の発明は、請求項28に記載の発明において、前記2つの製氷皿を冷凍室の端へ接近させ、側壁側に前記温度センサーを備えた製氷皿配置すると共に、側壁から遠い方の製氷皿側を製氷不能状態にすることができるものであり、製氷不能状態となった製氷皿の下方空間を有効に利用できる。
【0044】
次に、請求項30に記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一項に記載の自動製氷装置を備えた冷蔵庫であり、従来の2倍の製氷を行う。また、2つの製氷皿を備えながら1つの検氷レバーで氷量を検知する。また、ドア開時の動作音漏洩を抑制したり、異常時の表示を行なうことができる。また、製氷皿が2つ存在しても、1つだけの使用も可能となる。
【発明の効果】
【0045】
請求項1記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、給水時は温度センサーを備えた製氷皿へ先に給水するものである。
【0046】
これによって、給水タンクの水位が低く中途半端な水量が供給される最悪の場合でも、温度センサーを備えた製氷皿への給水量が常に多くなるように仕向けることが可能となり、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。
【0047】
したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化されコスト的に有利である。
【0048】
また、請求項2に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、2つの製氷皿へ水を供給する際、温度センサーを備えた製氷皿へ供給する水の量が、他の製氷皿へ供給する水の量より多くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0049】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0050】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、温度センサーを備えた製氷皿へ水を供給する際の前記ポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ供給する際の前記ポンプの駆動時間より長くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0051】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0052】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0053】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0054】
また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、温度センサーを備えた製氷皿へ水を供給する際の前記ポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ供給する際の前記ポンプの駆動時間より長くしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0055】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0056】
また、請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の給水量が増え製氷を遅くすることが可能となる。
【0057】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0058】
また、請求項7に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿へ吹き付ける冷風量を、他の製氷皿に吹き付ける冷風量より少なくしたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0059】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0060】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、2つの製氷皿のうち温度センサーを備えた製氷皿を、他の製氷皿よりも冷風吹出口から遠ざけたものであり、温度センサーを備えた製氷皿側の製氷を遅くすることが可能となる。
【0061】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0062】
また、請求項9に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿へ供給する水をほぼ同量とし、温度センサーが製氷完了を検知した時点から所定時間経過後に、2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させるものであり、温度センサーを備えていない製氷皿側の製氷時間が長くなる。
【0063】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0064】
また、請求項10に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿へ供給する水をほぼ同量とし、温度センサーを備えた製氷皿が離氷動作完了して所定時間経過後に、他の製氷皿の離氷動作を行うものである。
【0065】
これによって、温度センサーによる製氷完了を検知するだけで他方の製氷皿の製氷完了を認識できる。したがって、2つの製氷皿を備えているにも拘らず、1つの製氷皿を管理すればよいので、構成が簡素化され低コストである。
【0066】
また、請求項11に記載の発明は、2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、製氷時は貯氷箱の上方に待機し所定の時期に貯氷箱内へ降下して氷の過不足を検知する検氷レバーを、2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿側にのみ設けたものであり、一方の製氷皿の下方に蓄えられた氷量で全体の氷量を判断することとなり、製氷皿が2つ備えたにも関わらず1つの検氷レバーで検氷できるので、省部品となる。
【0067】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、貯氷箱の内底面は連続的に傾斜しており、前記検氷レバー寄りになるほど深くなっているものであり、氷が検氷レバー側へ集合し易くなるので、1つの検氷レバーでより正確な検氷ができる。
【0068】
また、請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、検氷レバーを貯氷箱内へ降下させて貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、2つの製氷皿への給水に先立って行い、氷が十分と判断したときは製氷皿へ給水しないものであり、製氷皿を空で待機させることとなる。
【0069】
これによって、氷を保持したまま製氷皿が待機することがないので、氷が昇華して痩せることもなく、美しい氷を提供できる。
【0070】
また、請求項14に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させる際に、検氷レバーが設けられていない側の製氷皿から先に離氷させるものであり、検氷レバーが設けられていない側の製氷皿の方が氷になってから放置される時間がながいので、氷が昇華で痩せ易いので、早め早めに離氷することで、痩せのない美しい氷を提供できる。
【0071】
また、請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、検氷レバーを貯氷箱内へ降下させて貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、2つの製氷皿のそれぞれ製氷皿の離氷動作が終了するたびに行うものであり、検氷がより正確になる。
【0072】
また、請求項16に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、2つの製氷皿の離氷のうち、一方の製氷皿の離氷で貯氷箱内の氷が十分になったときは他方の製氷皿の離氷を行わないものであり、適正な氷量を維持でき、貯氷箱からの氷溢れ出しを防止できる。
【0073】
また、請求項17に記載の発明は、2つの製氷皿へ給水する直前に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、前記ドア開信号の入力がなくなるまで他方の製氷皿へ給水しないものであり、ドア開状態での給水音発生を防止でき、使用者に動作音で不快感を与えることはない。
【0074】
また、請求項18に記載の発明は、2つの製氷皿のそれぞれの底面に製氷完了を検知する2つの温度センサーを密着固定させた構成とし、2つの製氷皿のいずれか一方の製氷皿へ給水中に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、その製氷皿への給水を中止させるものであり、ドア開状態での給水音発生を防止でき、使用者に動作音で不快感を与えることはない。
【0075】
また、請求項19に記載の発明は、2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、温度センサーを備えた製氷皿へ給水中に、冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、温度センサーを備えた製氷皿への給水を中止することなく完了させ、他方の製氷皿へ水を供給中に、冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは給水を中止する。
【0076】
これによって、ドア開状態での給水音発生の頻度が減り、使用者に動作音で不快感を与える確率が減少する。
【0077】
また、請求項20に記載の発明は、2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、製氷皿へ給水中に冷蔵室と冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、製氷皿へ給水を中断しドア開信号が切れた後に製氷皿への給水を継続するものであり、給水量が中途半端になるのを防止でき、大きさの安定した美しい氷を提供できる。
【0078】
また、請求項21に記載の発明は、2つの製氷皿の離氷動作の食前に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで他方の製氷皿の離氷を行わないものであり、ドア開状態での離氷動作音を防止でき、その製氷皿への給水を中止させるものであり、ドア開状態での給水音発生を防止でき、使用者に動作音で不快感を与えることはない。
【0079】
また、請求項22に記載の発明は、2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止するものであり、ドア開状態での離氷動作音を防止するので、使用者に動作音で不快感を与えることはない。
【0080】
また、請求項23に記載の発明は、2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止し、ドア開信号が消えた後は製氷皿の停止位置にかかわらず製氷皿を水平状態に復帰させ再度離氷を行うものであり、動作の起点が正確であり誤動作を防止となり、信頼性の高い自動製氷装置を提供できる。
【0081】
また、請求項24に記載の発明は、検氷レバーを所定の時期に貯氷箱内へ降下させて検氷レバーの降下量で氷の過不足を検知する検氷動作と、電源投入時に2つの製氷皿を水平位置へ復帰させる初期動作とで構成される自動製氷装置において、初期動作の後に検氷動作を行なうものであり、給水の前段階で氷の過不足を確認することとなり、すばやく氷の補充を実施できる。
【0082】
また、請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の発明において、初期動作は2つの製氷皿に対し製氷皿毎に実施するものであり、異常時にどちらの製氷皿で異常が発生したのか判明するので、サービス性が向上する。
【0083】
また、請求項26に記載の発明は、請求項24に記載の発明において、初期動作の実施にも拘らず、2つの製氷皿のいずれかが水平状態に復帰ししなかったときは使用者へ異常表示を行なうものであり、異常確認が容易となる。
【0084】
また、請求項27に記載の発明は、2つの製氷皿のうちいずれか一方を製氷不能状態にすることができるものであり、使用者が必要に応じて製氷皿を1個使いか、あるいは2個使いかを選択できるので、使用者の氷の消費状態に応じた使用方法を提案できる。
【0085】
また、請求項28に記載の発明は、請求項27に記載の発明において、2つの製氷皿うち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、温度センサーを備えていない製氷皿側を製氷不能状態にすることができるものであり、少なくとも従来通りの製氷が可能であるので使用者の不便さを与えることなく、使用者の氷の消費状態に応じた使用方法を提案できる。
【0086】
また、請求項29に記載の発明は、請求項28に記載の発明において、2つの製氷皿を冷凍室の端へ接近させ、側壁側に温度センサーを備えた製氷皿配置すると共に、側壁から遠い方の製氷皿側を製氷不能状態にすることができるものであり、使用者の氷の消費状態に応じた使用方法を提案するだけでなく、製氷不能状態となった製氷皿の下方空間を利用して冷凍室拡大利用できるというメリットがある。
【0087】
また、請求項30に記載の発明は、請求項1から請求項29のいずれか一項に記載の自動製氷装置を備えた冷蔵庫であり、従来の2倍の製氷を行うことができ、大家族の氷の消費に適した冷蔵庫を提供できる。
【0088】
また、2つの製氷皿を備えながら1つの検氷レバーで氷量を検知できるので、幅方向の寸法を短くでき、省スペースを実現できる。
【0089】
また、ドア開時の動作音漏洩を抑制し、異常時には異常表示のできる冷蔵庫を提供できる。
【0090】
また、製氷皿が2つ存在しても、1つだけの使用も可能となるので、冷凍室を必要に応じて広く効率よく利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0091】
以下、本発明による自動製氷装置について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同じ構成のところは同一符号を使用し、詳細な説明を省略する。
【0092】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による自動製氷装置の正面図であり、図2は同実施の形態の部分側面図、図3は同実施の形態の給水手段を示す断面図である。
【0093】
図3において、11は水を蓄える給水タンクであり、底部に一部凹部11aが設けられている。12は給水タンク1内の凹部1aに配置されるポンプ室であり、右が第1ポンプ室12a、左が第2ポンプ室12bである。13はポンプ室12の外郭となるポンプケースであり、右が第1ポンプケース13a、左が第2ポンプケース13bである。
【0094】
14はポンプケース13の内部に回転可能に支持された羽根車であり、右が第1羽根車14a、左が第2羽根車14bである。第1羽根車14a、第2羽根車14bは車輪状の第1磁石15a、第2磁石15bと、第1磁石15a、第2磁石15bに対して垂直に突出する第1羽根16a、第2羽根車16bが一体的に成形されている。
【0095】
17はポンプケース13に設けられた吸水口であり、右が第1吸水口17a、左が第2吸水口17bである。18はポンプケース13の側面に設けられた吐出口であり、右が第1吐出口18a、左が第2吐出口18bである。19は吐出口18に接続される吐出管であり、右が第1吐出管19a、左が第2吐出管19bであり、それぞれ給水タンク11の外側へ延びている。
【0096】
20は給水タンク11の外側で、ポンプ室12に近接して配置されるポンプ駆動部であり、右が第1ポンプ駆動部20a、左が第2ポンプ駆動部20bである。21はポンプ室12の磁石15に対向する位置に配置される外側磁石であり、右が第1外側磁石21a、左が第2外側磁石21bである。22は外側磁石21を保持し回転させるモータであり、右が第1モータ22a、左が第2モータ22bである。外側磁石21はそれぞれモータ22のそれぞれ回転軸23(23a、23b)に圧入されている。
【0097】
上記のように本実施の形態では、給水タンク11内部にポンプ室12を2個配置し、給水タンク11の外部にポンプ室12のそれぞれに対応するようにポンプ駆動部20を2個配置することによってポンプ24が構成されている。以降、図3おいて右側のポンプを第1ポンプ24a、左側のポンプを第2ポンプ24bとする。
【0098】
図1において、25はから吐出管19からと吐出される水を受け所定の位置へ導く給水管であり、右が第1給水管25aで、左が第2給水管25bである。給水管25は吐出管19のから吐出される水が飛び散らないように、広口状に成形されている。
【0099】
26は給水管25から導かれて供給される水を維持的に蓄えて待機する製氷皿であり、図1において、右側の製氷皿を第1製氷皿26a、左側の製氷皿を第2製氷皿26bとする。
【0100】
27は第1製氷皿26a、第2製氷皿26bをそれぞれ個別に回転させることができるギアモータユニットであり、ギアモータユニット27からは2つの出力軸27a、27bが突出しており、それぞれ第1製氷皿26a、第2製氷皿26bに連結されている。
【0101】
ギアモータユニット27内部にはモータ(図示せず)と減速ギア(図示せず)が少なくとも1組以上設けられており、出力軸27a、27bをそれぞれ単独で回転させることができる。製氷皿26はギアモータユニット27によって160°回転するが、途中130°したところで製氷皿26のコーナーが冷凍室内に設けられた凸部(図示せず)に当り、製氷皿26の回転を止めようとするため、結果的に製氷皿26が捻られることになり、製氷皿26に氷があれば氷は捻り落とされることとなる。
【0102】
28は製氷皿26の下方に配置され、製氷皿26から捻り落とされた氷を受けて貯える貯氷箱である。貯氷箱28の内底面は第2製氷皿26b下方から第1製氷皿26aの下方に向けて深くなるように連続的に傾斜しており、第2製氷皿26bで離氷された氷が、第1製氷皿26aの下方に集まるようにしている。
【0103】
29はギアモータユニット27に一端を連結され、製氷皿26の長手方向と平行に延びる検氷レバーであり、検氷レバー29はギアモータユニット27によって回動し、貯氷箱28内部へ降下し、氷に阻止されずに所定の位置まで進入するときは氷が不足と判断され、氷に阻止され所定の位置まで進入しないときは氷十分と判断される。
【0104】
本実施の形態では検氷レバー29は温度センサー30を備えた第1製氷皿26aの下方の氷を検知できるように、第1製氷皿26a側に設けられている。
【0105】
30は製氷皿26の底面に密着固定される温度センサーであり、製氷皿26の底面壁の温度を検知することで、製氷皿26に供給された水の温度を推測する。たとえば、製氷皿26に水が供給された直後は水温によって製氷皿26の底面温度が上昇するので、水が供給されたことが認識でき、その後、底面壁の温度が下降し氷点下以下になれば、水が冷却され凍結し始めたことを認識でき、さらに冷却が進むと氷が生成されたことを認識できる。
【0106】
本実施の形態では、第1製氷皿26a側にのみ温度センサー30を設けており、温度センサー30の温度が0℃以上になれば、製氷皿26に給水されたことを認識し、温度センサー30が−12℃以下になれば氷が生成されたと認識する。
【0107】
31はポンプ14とギアモータユニット27の駆動制御、貯氷箱28内の氷の過不足の判断、製氷完了の判断を行う制御部である。
【0108】
32は冷凍室3に設けられた冷風の吹出口であり、冷風は第2製氷皿26b側から第1製氷皿26aの方向にながれるので、第2製氷皿26bの方がよく冷却される。
【0109】
以上のように構成された自動製氷装置の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。図4は本実施の形態の基本動作を示すフローチャートであり、図5は図4における給水動作を示すフローチャートである。
【0110】
図4において、電源が投入されるとステップ1へ進み初期動作を行う。これは製氷皿26が動作途中で停電等により停止し、再び電力が供給された場合に製氷皿26を水平状態に復帰させる動作である。なお、初期動作は第1製氷皿26a、第2製氷皿26bそれぞれ単独で実施するようにしているので、いずれか一方の製氷皿が水平位置に復帰できなかった場合に、それが第1製氷皿26aであるのか第2製氷皿26bであるのか判明しやすいので、異常側を特定して表示するようにすれば、サービス性が向上するというメリットがある。
【0111】
ステップ1で初期動作が終了すると、ステップ2へ進み検氷動作を行う。検氷動作はギアモータユニット27を駆動して検氷レバー29を貯氷箱28内へ降下させ、検氷レバー29が氷に邪魔されずに貯氷箱28内の所定位置まで降下したときはギアモータユニット27内に設けられたスイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力されず、一方、検氷レバー29が氷に邪魔されて貯氷箱28内の所定位置まで降下しないときはギアモータユニット27内に設けられたスイッチから制御部31へ信号が入力される。
【0112】
ステップ2で検氷動作を終了すると、ステップ3へ進み氷の過不足を判断する。ここではステップ2の検氷動作時にギアモータユニット27内に設けられたスイッチから信号が入力されたか、されなかったかで判断し、信号が入力された場合はステップ7へ進み、所定時間だけ待機して再びステップ2へ進み検氷動作を行う。一方、信号が入力されなかった場合はステップ4へ進み、給水動作を行うこととなる。
【0113】
ステップ3で氷不足と判断されると、ステップ4へ進み給水動作を行う。給水動作はポンプ14を駆動して給水タンク11から製氷皿26へ水を供給する動作であり、詳細は後述する。
【0114】
ステップ4で給水動作を終了すると、ステップ5へ進み製氷待機を行う。製氷待機は水が供給された製氷皿26を水平状態で維持し、水が凍結して氷を生成するまで待機する動作であり、第1製氷皿26aの底面に密着固定された温度センサー30が−12℃を検知し、それから15分経過するまで待機する。
【0115】
ステップ5で製氷待機を完了すると、ステップ6へ進み離氷動作を行う。離氷動作はギアモータユニット27を駆動して製氷皿26を回転させ捻りを与えて氷を捻り出し、貯氷箱28に氷を落下させる動作であり、第2製氷皿26b、第1製氷皿26aの順序で離氷動作させる。そして、離氷動作を終了すると、再びステップ2へ進む。
【0116】
以上が、本実施の形態の自動製氷装置の一連の動作であり、次にステップ4の給水動作について図5を参照しながら説明する。
【0117】
まず、検氷動作終了後、氷不足と判断したときはステップ400で給水動作モードを開始しステップ401へ進む。ステップ401では、給水タンク11が配置されている冷蔵室2のドア、或は冷凍室3のドアが閉じていることを確認するため、ドアスイッチがオフであるか否かを確認する。本実施の形態ではドアスイッチがオフならばドアが閉じていると判断する。
【0118】
ステップ401でドアスイッチがオンならばドアスイッチがオフになるまで確認を継続し、オフならばステップ402へ進む。そして、ステップ402で第1ポンプ24aを駆動し、ステップ403へ進む。
【0119】
ステップ403では第1ポンプ24aの駆動時間T1の計時を開始し、ステップ404へ進む。ステップ404では、駆動時間T1が5秒を経過したか否かを確認する。本実施の形態では第1ポンプを5秒駆動すると第1製氷皿26aへ適量の水が供給されるので、5秒が経過するまで確認を継続し、5秒を経過するとステップ405へ進み第1ポンプ24aの駆動を停止する。
【0120】
なお、第1ポンプ14aが駆動中に冷蔵室或は冷凍室のドアが開きドアスイッチからオン信号が制御部31へ入力されても5秒を経過するまで第1ポンプ24aは駆動を継続する。
【0121】
ステップ405で第1ポンプ24aを停止すると、ステップ406へ進み再びドアスイッチがオフであることを確認する。これは第1ポンプ24aにより第1製氷皿26aへの給水が完了した直後にドアスイッチがオンした場合、すなわちドアが開けられた場合は第2ポンプ24bの駆動を遅らせるためである。
【0122】
ステップ406でドアスイッチがオフであることを確認すると、ステップ407へ進み第2ポンプ24bを駆動し、ステップ408へ進む。
【0123】
ステップ408では第2ポンプ24bの駆動時間T2の計時を開始し、ステップ409へ進む。ステップ409では、駆動時間T2が5秒を経過したか否かを確認する。本実施の形態では第2ポンプを5秒駆動すると第2製氷皿26bへ適量の水が供給されるので、5秒が経過するまで確認を継続し、5秒を経過するとステップ410へ進み第2ポンプ24bの駆動を停止し、ステップ411へ進み給水動作モードを終了する。
【0124】
次に、製氷待機について図面を参照しながら説明する。
【0125】
図6は、本実施の形態の製氷待機を示すフローチャートであり、ステップ500において製氷待機モードに入るとステップ501へ進み、第1製氷皿26aの底面に密着固定された温度センサー30を介して、底面温度Qが−12℃以下になっているか否かを確認する。
【0126】
ステップ501でQ≦−12℃を確認するとステップ502に進み、タイマーにより時間S1の計時を開始し、ステップ503へ進む。
【0127】
ステップ503では時間S1が15分を経過したか否かを確認する。そして、S1≧15分を確認できれば、ステップ504に進み、製氷待機モードを終了する。
【0128】
製氷待機モードでは、温度センサー30が−12℃以下を検知した時点からさらに15分の待機時間を設定したことにより、第2製氷皿26bも確実に製氷が完了するので、第2製氷皿26bに製氷センサー30を備える必要がなくなるのである。
【0129】
次に、離氷動作について図面を参照しながら説明する。
【0130】
図7は、本実施の形態の離氷動作を示すフローチャートであり、ステップ600において離氷動作モードに入るとステップ601へ進み、第2製氷皿26bを正転させる。
【0131】
ステップ602では第2製氷皿26bが離氷位置に到達したか否かを確認する。本実施の形態では第2製氷皿26bが160°回転した位置を離氷位置としており、離氷位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0132】
ステップ602で離氷位置が確認されればステップ603へ進み、第2製氷皿26bの正転を停止し、ステップ604へ進む。
【0133】
ステップ604では第2製氷皿26bを水平位置へ復帰させるため、第2製氷皿26bの逆転をさせる。
【0134】
ステップ605では第2製氷皿26bが水平位置へ復帰したか否かを確認する。本実施の形態では第2製氷皿26bが水平位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0135】
ステップ605で水平位置が確認されればステップ606へ進み、第2製氷皿26bの逆転を停止し、第2製氷皿26bの離氷が完了する。
【0136】
次に、ステップ607へ進み、第1製氷皿26aを正転させる。
【0137】
ステップ608では第1製氷皿26aが離氷位置に到達したか否かを確認する。本実施の形態では第1製氷皿26aが160°回転した位置を離氷位置としており、離氷位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0138】
ステップ608で離氷位置が確認されればステップ609へ進み、第1製氷皿26aの正転を停止し、ステップ610へ進む。
【0139】
ステップ610では第1製氷皿26aを水平位置へ復帰させるため、第1製氷皿26aの逆転をさせる。
【0140】
ステップ611では第1製氷皿26aが水平位置へ復帰したか否かを確認する。本実施の形態では第1製氷皿26aが水平位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0141】
ステップ611で水平位置が確認されればステップ612へ進み、第1製氷皿26aの逆転を停止し、ステップ613で離氷動作モードを終了する。
【0142】
以上、実施の形態1の一連の動作をフローチャートで説明した。本実施の形態では、初期動作の後に検氷動作を行なうので、停電等による電源遮断のあと、再び電源投入された場合でも、製氷皿26を水平位置へ戻し、まず貯氷箱28内の氷過不足を判断するので無駄のない動作を提供できる。
【0143】
また、検氷動作を給水動作に先立って行なうので、氷が十分あるときは給水する必要がなく、製氷皿に氷を保持したまま待機することがない。これによって、製氷皿内で氷が昇華により痩せて小さくなることがないので、見た目に美しい氷を提供することができる。
【0144】
給水動作においては、給水タンク11内の水が残り少なくなると一方の製氷皿にしか給水されないことになるので、先に給水すべき製氷皿を特定しその製氷皿の製氷状態を管理していれば他の製氷皿の製氷状態を推測して制御することが可能となる。
【0145】
本実施の形態では、「第1ポンプ24aと第1製氷皿26a」、「第2ポンプ24bと第2製氷皿26b」のように一対一で対応させて、給水動作時は必ず先に第1ポンプ24aを駆動して第1製氷皿26aに給水している。そして、第1製氷皿26aの底面には温度センサー30を密着固定して温度管理をしているので、第1製氷皿26aで製氷が完了していることを温度センサー30で検知すれば、確実に第2製氷皿26bでも製氷が完了していると判断できる。
【0146】
また、給水動作のフローチャートで、ステップ404では「T1≧5」、ステップ409では「T2≧5」と設定し、第1製氷皿26a、第2製氷皿26bへ給水される水量が同量となるように設定しているが、「T1≧6」として第1製氷皿26aへの給水量を製氷皿26bへの給水量より多くしてもよい。これによって、第1製氷皿26aでの製氷に要する時間が第2製氷皿26bよりも長くなるので、第1製氷皿26aで製氷が完了していることを温度センサー30で検知すれば、確実に第2製氷皿26bでも製氷が完了していると判断できる。
【0147】
また、ポンプ24の駆動時間を変えずに、第1吐出口18aの内径を第2吐出口18bの内径より大きくして、「第1吐出口18aと第1製氷皿26a」、「第2吐出口18bと第2製氷皿26b」のように一対一で対応させれば同じ効果が得られる。さらに、第1吐出管19aの内径を第2吐出管19bの内径より大きくして、「第1吐出管19aと第1製氷皿26a」、「第2吐出管19bと第2製氷皿26b」のように一対一で対応させても同じ効果が得られる。
【0148】
また、本実施の形態では第1製氷皿26aと第2製氷皿26bの容積を同等としているが、第1製氷皿26aの容積を大きくし且つ第1ポンプ24aの駆動時間を長くしても同じ効果が得られる。さらには、ポンプ24の駆動時間を変えずに、第1吐出口18aの内径を第2吐出口18bの内径より大きくしても、第1吐出管19aの内径を第2吐出管18bの内径より大きくしても、内径の大きい側が第1製氷皿26aに対応していれば同じ効果が得られる。
【0149】
また、冷風の吹出口32を第2製氷皿26b側に設け、第1製氷皿26aを吹出口から遠ざけたので、第2製氷皿26bの方が速く製氷でき、第1製氷皿26aで製氷が完了していることを温度センサー30で検知すれば、確実に第2製氷皿26bでも製氷が完了していると判断できる。なお、両方の製氷皿にも冷風が当るようにして第2製氷皿26a側の冷風量を少なくしても同じ効果が得られる。
【0150】
また、製氷待機モードでは、温度センサー30が−12℃以下を検知した時点からさらに15分の待機時間を設定しているので、第2製氷皿26bは確実に製氷を完了してから離氷動作モードへ入ることとなり、第2製氷皿26bに製氷センサー30を備える必要がなくなるのである。
【0151】
また、検氷動作においては、検氷レバー29を、温度センサー30を備えた第1製氷皿26aの下方の氷を検知できるように第1製氷皿26a側に設けることで、氷が集合しやすい第1製氷皿26aの下方を検氷できるので、製氷皿が2つでも1つの検氷レバーで対応できる。
【0152】
また、氷が第1製氷皿26aの下方に集合しやすく、すぐに氷十分状態になり易いので、1つの製氷皿の離氷動作が終わる旅に検氷動作を実施して、氷十分状態であれば次の製氷皿の離氷を行なわず待機させてもよい。
【0153】
そして、離氷の順序として、検氷レバー29が設けられていない側、すなわち第1製氷皿26aよりも速く製氷が完了している第2製氷皿26bから先に離氷動作を行なわせれば、第1製氷皿26b内で氷が痩せるのを防止し、見た目に美しい氷を提供できる。
【0154】
(実施の形態2)
図8は同実施の形態の給水手段を示す断面図である。なお、実施の形態1と同じ構成のものは同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0155】
図8において、11は水を蓄える給水タンクであり、底部に一部凹部11aが設けられている。102は給水タンク1内の凹部1aに配置されるポンプ室であり、103はポンプ室102の外郭となるポンプケースである。
【0156】
104はポンプケース103の内部に回転可能に支持された螺旋車であり、螺旋車104は車輪状の磁石105と磁石105に対して隣接して突出する螺旋106が一体的に成形されている。
【0157】
螺旋106は、リード20mmの3条構造を成し、回転することで水を螺旋に沿って移動させることができる。本実施の形態では、螺旋車104をタンク101の底面に横たえて配置している。これによって、給水タンク101の高さ寸法を短くすることも可能である。
【0158】
107はポンプケース103に設けられた吸水口であり、108はポンプケース103の側面に設けられた吐出口である、図8において右側を吐出口108a、左側を吐出口108bとする。
【0159】
19は吐出口108に接続される吐出管であり、給水タンク101の外側へ延びている。図8において右側を吐出管19a、左側を吐出管19bとする。
【0160】
110は給水タンク101の外側で、ポンプ室102に近接して配置されるポンプ駆動部であり、111はポンプ室102の磁石105に対向する位置に配置される外側磁石であり、22は外側磁石111を保持し回転させるモータである。外側磁石111はモータ22の回転軸23に圧入されている。
【0161】
本実施の形態では、給水タンク11内部にポンプ室102を配置し、給水タンク101の外部にポンプ室102に対応するようにポンプ駆動部110を配置することによってポンプ114が構成されている。
【0162】
ポンプ114は、モータ22を逆転(回転軸23から見て反時計方向回転)させると、水が螺旋106の左から右へ移動し吐出口108aから水が吐出され、モータ22を正転(回転軸23から見て時計方向回転)させると、水が螺旋106の右から左へ移動し、吐出口108bから水が吐出される。
【0163】
以上のように構成された自動製氷装置について説明する。なお、基本的な動作は図4で示した実施の形態1のフローチャートと同様であるので説明は省略し、給水動作について図9のフローチャートを用いて説明する。
【0164】
まず検氷動作終了後、氷不足と判断したときはステップ450で給水動作モードを開始しステップ451へ進む。ステップ451では、給水タンク11が配置されている冷蔵室2のドア、或は冷凍室3のドアが閉じていることを確認するため、ドアスイッチがオフであるか否かを確認する。本実施の形態ではドアスイッチがオフならばドアが閉じていると判断する。
【0165】
ステップ451でドアスイッチがオンならばドアスイッチがオフになるまで確認を継続し、オフならばステップ452へ進む。そして、ステップ452でモータ22を逆転し、ステップ453へ進む。
【0166】
ステップ453ではモータ22の逆転時間T3の計時を開始し、ステップ454へ進む。ステップ454では、逆転時間T3が5秒を経過したか否かを確認する。本実施の形態ではモータ22を5秒逆転すると第1製氷皿26aへ適量の水が供給されるので、5秒が経過するまで確認を継続し、5秒を経過するとステップ455へ進みモータ22の回転を停止する。
【0167】
なお、モータ22の逆転中に冷蔵室のドアが開きドアスイッチからオン信号が制御部30へ入力されても5秒を経過するまでモータ22は逆転を継続する。
【0168】
ステップ455でモータ22を停止すると、ステップ456へ進み再びドアスイッチがオフであることを確認する。これはモータ22により第1製氷皿26aへの給水が完了した直後にドアスイッチがオンした場合、すなわちドアが開けられた場合はモータ22の始動を遅らせるためである。
【0169】
ステップ456でドアスイッチがオフであることを確認すると、ステップ457へ進みモータ22を正転し、ステップ458へ進む。
【0170】
ステップ458ではモータ22の正転時間T4の計時を開始し、ステップ459へ進む。ステップ459では、正転時間T4が5秒を経過したか否かを確認する。本実施の形態ではモータ22を5秒正転すると第2製氷皿26bへ適量の水が供給されるので、5秒が経過するまで確認を継続し、5秒を経過するとステップ460へ進みモータ22の正転を停止し、ステップ461へ進み給水動作モードを終了する。
【0171】
次に、製氷待機について図面を参照しながら説明する。
【0172】
図10は、本実施の形態の製氷待機を示すフローチャートであり、ステップ550において製氷待機モードに入るとステップ551へ進み、第1製氷皿26aの底面に密着固定された温度センサー30を介して、底面温度Rが−12℃以下になっているか否かを確認する。
【0173】
ステップ551でR≦−12℃を確認するとステップ552に進み、製氷待機モードを終了する。
【0174】
次に、離氷動作について図面を参照しながら説明する。
【0175】
図11は、本実施の形態の離氷動作を示すフローチャートであり、ステップ650において離氷動作モードに入るとステップ651へ進み、第1製氷皿26aを正転させる。
【0176】
ステップ652では第1製氷皿26aが離氷位置に到達したか否かを確認する。本実施の形態では第1製氷皿26aが160°回転した位置を離氷位置としており、離氷位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0177】
ステップ652で離氷位置が確認されればステップ653へ進み、第2製氷皿26bの正転を停止し、ステップ654へ進む。
【0178】
ステップ654では第1製氷皿26aを水平位置へ復帰させるため、第1製氷皿26aの逆転をさせる。
【0179】
ステップ655では第1製氷皿26aが水平位置へ復帰したか否かを確認する。本実施の形態では第1製氷皿26aが水平位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0180】
ステップ655で水平位置が確認されればステップ656へ進み、第1製氷皿26aの逆転を停止し、第1製氷皿26aの離氷が完了する。
【0181】
ステップ656を処理後、ステップ657に進み、タイマーにより時間S2の計時を開始し、ステップ658へ進む。
【0182】
ステップ658では時間S2が15分を経過したか否かを確認する。そして、S1>15分を確認できれば、ステップ659に進む。離氷動作モードでは、第1製氷皿26aの離氷が完了した時点から、さらに15分の待機時間を設定したことにより、第2製氷皿26bは確実に製氷が完了するので、第2の製氷皿26bに製氷センサー30を備える必要がなくなるのである。
【0183】
ステップ659では、第2製氷皿26bを正転させ、ステップ660へ進む。
【0184】
ステップ660では第2製氷皿26bが離氷位置に到達したか否かを確認する。本実施の形態では第2製氷皿26bが160°回転した位置を離氷位置としており、離氷位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0185】
ステップ660で離氷位置が確認されればステップ661へ進み、第2製氷皿26bの正転を停止し、ステップ662へ進む。
【0186】
ステップ662では第2製氷皿26bを水平位置へ復帰させるため、第2製氷皿26bの逆転をさせる。
【0187】
ステップ663では第2製氷皿26bが水平位置へ復帰したか否かを確認する。本実施の形態では第2製氷皿26bが水平位置に到達するとギアモータユニット27に内蔵された位置検知スイッチ(図示せず)から制御部31へ信号が入力される。
【0188】
ステップ663で水平位置が確認されればステップ664へ進み、第2製氷皿26bの逆転を停止し、ステップ665で離氷動作モードを終了する。
【0189】
以上、実施の形態2の一連の動作をフローチャートで説明した。
【0190】
なお、給水タンク11内の水が残り少なくなると一方の製氷皿にしか給水されないことになるので、先に給水すべき製氷皿を特定しその製氷皿の製氷状態を管理していれば他の製氷皿の製氷状態を推測して制御することが可能となる。
【0191】
本実施の形態では、「第1吐出口108aと第1製氷皿26a」、「第2吐出口108bと第2製氷皿26b」のように対応させて、どの吐出口がどの製氷皿に対応しているのかを明確にし、さらに「モータ22の逆転で第1吐出口108aから第1製氷皿26aへ吐出」、「モータ22の正転で第2吐出口108bから第2製氷皿26bへ吐出」のようにモータ22の回転方向と製氷皿を一対一で対応させている。
【0192】
そして、給水動作時は必ず先にモータ22を逆転して第1製氷皿26aに給水している。そして、第1製氷皿26aの底面には温度センサーを密着固定して温度管理をしているので、第1製氷皿26aで製氷が完了していることを温度センサー30で検知すれば、確実に第2製氷皿26bでも製氷が完了していると判断できるのである。
【0193】
また、給水動作のフローチャートで、ステップ454では「T3≧5」、ステップ459では「T4≧5」と設定し、第1製氷皿26a、第2製氷皿26bへ給水される水量が同量となるように設定しているが、「T3≧6」として第1製氷皿26aへの給水量を製氷皿26bへの給水量より多くしてもよい。これによって、第1製氷皿26aでの製氷に要する時間が第2製氷皿26bよりも長くなるので、第1製氷皿26aで製氷が完了していることを温度センサー30で検知すれば、確実に第2製氷皿26bでも製氷が完了していると判断できる。
【0194】
なお、本実施の形態では第1製氷皿26aと第2製氷皿26bの容積を同等としているが、第1製氷皿26aの容積を大きくし且つモータ22の逆転時間を長くしても同じ効果が得られる。
【0195】
また、本実施の形態の離氷動作では、第1製氷皿26aの離氷が完了した時点から、さらに15分の待機時間を設定したことにより、第2製氷皿26bは確実に製氷が完了するので、第2の製氷皿26bに製氷センサー30を備える必要がなくなるのである。
【0196】
また、給水動作の直前に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は、給水動作をしないので、給水タンク11が取り外されたり、製氷皿26に触れられたりしても水が飛び散ることはない。
【0197】
なお、冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合の制御手段としては、上記の手段だけにかぎられるものではなく、例えば、第1製氷皿26aに給水中に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は、第1製氷皿26aへの給水を中止せず完了させ、第2製氷皿26bへの給水中に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は、第2製氷皿26bへの給水を中止するようにしてもよい。これはどんな場合でも第1製氷皿26aが必ず第2製氷皿26bよりも給水量が多くなるように仕向けることで、第1製氷皿26a側の製氷が必ず第2製氷皿側より長びくので、検氷レバー29、温度センサー30をそれぞれ1つ備えるだけでよく、合理的である。
【0198】
逆に、温度センサー30を第1製氷皿26a、第2製氷皿26bに備えて、給水動作中に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は製氷皿26への給水を中止するようにしてもよい。これによって給水時の音で使用者に不快感を与えることはないというメリットが得られる。
【0199】
さらに、製氷皿26への給水中に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は製氷皿26への給水を中断し、ドアが閉じてから残りの時間を給水すれば、中途半端な給水がなく、サイズの揃った氷を提供できる。
【0200】
さらに、離氷動作の直前に冷蔵室2あるいは冷凍室3のドアが開いた場合は、離氷動作をしないので、離氷時の音で使用者に不快感を与えることはないというメリットが得られる。
【0201】
さらに、離氷動作中に冷蔵室2あるいは製氷室3のドアが開いた場合は、ドアが閉じられるまで離氷動作を中断すれば、離氷時の音で使用者に不快感を与えることはないというメリットが得られる。この場合、ドアが閉じられた後は、製氷皿26の停止位置に関わらず製氷皿26を水平位置に復帰させて再び離氷動作を行なえば、誤動作の発生を防ぐことができる。
【0202】
さらに、使用者が2つの製氷皿26のうちいずれか一方を製氷不能状態にすることができるようにすれば、特に、温度センサーを備えていない第2製氷皿26b側を製氷不能状態にすることができるようにすれば、少なくとも従来通りの製氷が可能であるうえに、その空間を貯蔵室として使用することができる。
【0203】
さらに具体的には、2つの製氷皿26を冷凍室3の端へ接近させ、側壁側に温度センサー30を備えた第1製氷皿26aを配置すると共に、側壁から遠い方の第2製氷皿26b側を製氷不能状態にすれば、冷凍室の使用空間を広げることとなる。
【0204】
そして、上記のような自動製氷装置を冷蔵庫に備えることにより、従来の2倍の製氷が可能となり、大家族の氷消費に適した冷蔵庫を提供できる。
【0205】
さらに、省部品を実現したので、2つの製氷皿を使用しているにも拘らず幅方向の寸法も短くした容積効率の良い冷蔵庫を提供できる。
【0206】
さらに、ドア開時には動作音も漏れてこない静かな冷蔵庫を提供できる。
【0207】
さらに、使用者の必要に応じて、1つの製氷皿だけでの製氷も可能であり、そのときは冷凍室を広く有効に利用できるので、非常に使い勝手の良い冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0208】
【図1】本発明による自動製氷装置の実施の形態1を示す正面図
【図2】同実施の形態の部分側面図
【図3】同実施の形態におけるポンプの断面図
【図4】同実施の形態の基本動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態の給水動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態の製氷待機を示すフローチャート
【図7】同実施の形態の離氷動作を示すフローチャート
【図8】本発明による自動製氷機の実施の形態2におけるポンプの断面図
【図9】同実施の形態の給水動作を示すフローチャート
【図10】同実施の形態の製氷待機を示すフローチャート
【図11】同実施の形態の離氷動作を示すフローチャート
【図12】冷蔵庫の部分断面図
【図13】従来の自動製氷装置の要部正面図
【符号の説明】
【0209】
11 給水タンク
18、108 吐出口
18a、108a 第1吐出口
18b、108b 第2吐出口
19 吐出管
19a 第1吐出口
19b 第2吐出口
22 モータ
24、114 ポンプ
24a 第1ポンプ
24b 第2ポンプ
26 製氷皿
26a 第1製氷皿
26b 第2製氷皿
27 ギアモータユニット
28 貯氷箱
29 検氷レバー
30 温度センサー
32 吹出口
104 螺旋車
114 ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、給水時は前記温度センサーを備えた製氷皿へ先に給水することを特徴とする自動製氷装置。
【請求項2】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、前記2つの製氷皿へ水を供給する際、前記温度センサーを備えた製氷皿へ給水する量が、他の製氷皿へ給水する量より多くしたことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項3】
前記2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、前記温度センサーを備えた製氷皿へ給水する際の前記ポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ給水する際の前記ポンプの駆動時間より長くしたことを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
【請求項4】
前記2つの製氷皿はそれぞれ同じ容積を有し、前記温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたことを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
【請求項5】
前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、前記温度センサーを備えた製氷皿へ給水する際の前記ポンプの駆動時間を、他の製氷皿へ給水する際の前記ポンプの駆動時間より長くしたことを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
【請求項6】
前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿は他の製氷皿より容積が大きく、前記温度センサーを備えた製氷皿へ通じる吐出管の内径を他の製氷皿へ通じる吐出管の内径より大きくしたことを特徴とする請求項2に記載の自動製氷装置。
【請求項7】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿へ吹き付ける冷風量を、他の製氷皿に吹き付ける冷風量より少なくしたことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項8】
前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿を、他の製氷皿よりも冷風吹出口から遠ざけたことを特徴とする請求項7に記載の自動製氷装置。
【請求項9】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、前記2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿への給水量をほぼ同量とし、前記温度センサーが製氷完了を検知した時点から所定時間経過後に、前記2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させることを特徴とする自動製氷装置。
【請求項10】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、前記2つの製氷皿のそれぞれの製氷皿への給水量をほぼ同量とし、前記温度センサーを備えた製氷皿が離氷動作完了して所定時間経過後に、他の製氷皿の離氷動作を行うことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項11】
水を蓄えた給水タンクから、氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水して製氷し、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって、前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させる構成とし、製氷時は貯氷箱の上方に待機し所定の時期に前記貯氷箱内へ降下して氷の過不足を検知する検氷レバーを、前記2つの製氷皿のうち前記温度センサーを備えた製氷皿側にのみ設けたことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項12】
前記貯氷箱の内底面は連続的に傾斜しており、前記検氷レバー寄りになるほど深くなっていることを特徴とする請求項11に記載の自動製氷装置。
【請求項13】
前記検氷レバーを前記貯氷箱内へ降下させて前記貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、前記2つの製氷皿への給水に先立って行い、氷が十分と判断したときは前記製氷皿へ給水しないことを特徴とする請求項11に記載の自動製氷装置。
【請求項14】
前記2つの製氷皿に捻りを与えて離氷させる際に、前記検氷レバーが設けられていない側の製氷皿から先に離氷させることを特徴とする請求項11に記載の自動製氷装置。
【請求項15】
前記検氷レバーを前記貯氷箱内へ降下させて前記貯氷箱内の氷の過不足を検知する検氷動作を、前記2つの製氷皿のそれぞれ製氷皿の離氷動作が終了するたびに行うことを特徴とする請求項11に記載の自動製氷装置。
【請求項16】
前記2つの製氷皿の離氷のうち、一方の製氷皿の離氷で貯氷箱内の氷が十分になったときは他方の製氷皿の離氷を行わないことを特徴とする請求項11に記載の自動製氷装置。
【請求項17】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿へ給水する直前に、前記冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、前記ドア開信号の入力がなくなるまで各製氷皿へ給水しないことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項18】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のそれぞれの底面に製氷完了を検知する2つの温度センサーを密着固定させた構成とし、前記2つの製氷皿のいずれか一方の製氷皿へ給水中に、前記冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、その製氷皿への給水を中止させることを特徴とする自動製氷装置。
【請求項19】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、前記温度センサーを備えた製氷皿へ給水中に、前記冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、前記温度センサーを備えた製氷皿への給水を中止することなく完了させ、他方の製氷皿へ水を供給中に、前記冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは給水を中止することを特徴とする自動製氷装置。
【請求項20】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿の一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させた構成とし、製氷皿へ給水中に前記冷蔵室と前記冷凍室の少なくともどちらかのドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、製氷皿へ給水を中断しドア開信号が切れた後に前記製氷皿への給水を継続することを特徴とする自動製氷装置。
【請求項21】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿の離氷動作の直前に、前記冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力されたときは、前記ドア開信号の入力がなくなるまで各製氷皿の離氷を行わないことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項22】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、前記冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、前記ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止することを特徴とする自動製氷装置。
【請求項23】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、前記冷蔵室のドアと、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、前記冷凍室のドアと、前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれのドアの開閉状態を検知するドアスイッチと、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、前記2つの製氷皿のうちいずれかの製氷皿の離氷の途中に、前記冷凍室のドアが開いたことを示すドア開信号がドアスイッチから入力さたときは、前記ドア開信号の入力がなくなるまで製氷皿の離氷を停止し、前記ドア開信号が消えた後は前記製氷皿の停止位置にかかわらず前記製氷皿を水平状態に復帰させ再度離氷を行うことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項24】
水を蓄えた給水タンクから氷点下の雰囲気に配置された2つの製氷皿へポンプにより給水する給水動作と、製氷皿を水平状態で待機させて氷を生成させる製氷と、製氷完了後に前記2つの製氷皿に捻りを与えるギアモータユニットによって前記2つの製氷皿の下方に位置する貯氷箱へ離氷させる離氷動作と、製氷時は貯氷箱の上方に待機させた検氷レバーを所定の時期に前記貯氷箱内へ降下させて前記検氷レバーの降下量で氷の過不足を検知する検氷動作と、電源投入時に前記2つの製氷皿を水平位置へ復帰させる初期動作とで構成される自動製氷装置において、初期動作の後に検氷動作を行なうことを特徴とする自動製氷装置。
【請求項25】
前記初期動作は前記2つの製氷皿に対し製氷皿毎に実施することを特徴とする請求項24に記載の自動製氷装置。
【請求項26】
前記初期動作の実施にも関わらず、前記2つの製氷皿のいずれかが水平状態に復帰ししなかったときは使用者へ異常表示を行なうことを特徴とする請求項24に記載の自動製氷装置。
【請求項27】
食品等を貯蔵する冷蔵室と、氷点下の雰囲気で食品等を貯蔵する冷凍室と、水を蓄えた状態で前記冷蔵室に配置される給水タンクと、前記冷凍室に配置される2つの製氷皿と、前記給水タンクから前記2つの製氷皿へ給水するポンプと、前記2つの製氷皿を回動させて捻りを与えるギアモータユニットとで構成された自動製氷装置において、使用者が必要に応じて前記2つの製氷皿のうちいずれか一方を製氷不能状態にすることができることを特徴とする自動製氷装置。
【請求項28】
前記2つの製氷皿うち一方の製氷皿の底面にのみ製氷完了を検知する温度センサーを密着固定させ、所定の時期に前記貯氷箱の上方から前記貯氷箱内へ降下して氷の過不足を検知する検氷レバーを、前記温度センサーを備えた製氷皿側にのみ設けた構成とし、前記温度センサーを備えていない製氷皿側を製氷不能状態にすることができることを特徴とする請求項27に記載の自動製氷装置。
【請求項29】
前記2つの製氷皿を前記冷凍室の端へ接近させ、側壁側に前記温度センサーを備えた製氷皿を配置すると共に、側壁から遠い方の製氷皿側を製氷不能状態にすることができることを特徴とする請求項28に記載の自動製氷装置。
【請求項30】
請求項1から請求項29のいずれか一項に記載の自動製氷装置を備えた冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−212133(P2007−212133A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96257(P2007−96257)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【分割の表示】特願2001−393441(P2001−393441)の分割
【原出願日】平成13年12月26日(2001.12.26)
【出願人】(000004488)松下冷機株式会社 (25)
【Fターム(参考)】