自動車充電装置
【課題】充電ケーブルをコンパクトに収納することができる自動車充電装置を提供すること。
【解決手段】先端に充電コネクタ3を有する充電ケーブル2を自動車充充電装置と一体に備え、充電を行う際に、該充電装置から充電コネクタ3を外して、電気自動車と接続して使用するタイプの自動車充充電装置において、給電手段を収納した筐体1の外周側面13に沿って巻付けて、充電コネクタ保持部4で保持する構造、即ち、充電ケーブル巻付け部を備える構造を有する。
【解決手段】先端に充電コネクタ3を有する充電ケーブル2を自動車充充電装置と一体に備え、充電を行う際に、該充電装置から充電コネクタ3を外して、電気自動車と接続して使用するタイプの自動車充充電装置において、給電手段を収納した筐体1の外周側面13に沿って巻付けて、充電コネクタ保持部4で保持する構造、即ち、充電ケーブル巻付け部を備える構造を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車充電装置に関するものである。
【0002】
電気自動車やプラグインハイブリッドカーの普及に伴い、今後、家庭用自動車充電装置への需要増加が予想される。
【0003】
例えば、特許文献1には、自動車充電装置の構造として、先端に充電コネクタを有する充電ケーブルを該充電装置と一体に備え、充電を行う際に、該充電装置から充電コネクタを外して、電気自動車と接続して使用する構造が記載され、該充電コネクタと充電ケーブルを不使用時に収納しておく構造として、該電気自動車用充電装置の外側面に設けたコネクタ収納部にコネクタを保持させ、ケーブル収納かごに充電ケーブルを保持させる構造が記載されている。
【0004】
一般家庭の駐車スペースへの設置が想定される家庭用自動車充電装置は、できる限りコンパクトであることが求められるが、従来の構造では、特に、通常余裕を持って長めに設計されている充電ケーブルをコンパクトに収納することができず、自動車充電装置が大型化してしまい、一般家庭の駐車スペースへの設置には不都合であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−122714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は前記問題を解決し、充電ケーブルをコンパクトに収納することができる自動車充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明の自動車充電装置は、給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動車充電装置において、給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の自動車充電装置において、該ケーブル規制構造を、該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部としたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の自動車充電装置において、給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の自動車充電装置において、筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る自動車充電装置は、給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備える構成を有し、当該構成によって、充電ケーブルを、筐体外周に巻付けるという極めて簡易な構造でコンパクトに収納することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成する構成により、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、ケーブル規制構造を、該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部とする構成により、筐体上部に充電ケーブルを引掛けて筐体下部は余裕を持たて巻く場合はもとより、筐体全周に沿わせて充電ケーブルを巻く場合にも、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設ける構成により、ケーブルの巻付け作業を、よりスムーズにすることができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設ける構成により、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図である。
【図2】本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図である。
【図3】充電コネクタを充電コネクタ保持部から外した図である。
【図4】自動車充電装置を構成する筐体から前板部を取り外した筐体本体の説明図である。
【図5】左巻き構造を採用した自動車充電装置の全体斜視図である。
【図6】本実施形態の垂直断面説明図である。
【図7】本発明のその他の実施形態の垂直断面説明図である。
【図8】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図9】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図10】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図11】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図12】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
【0019】
図1には、本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図を示している。図3は、充電コネクタを充電コネクタ保持部から外した図を示し、図4は、自動車充電装置を構成する筐体から前板部を取り外した筐体本体の説明図を示している。図6には本実施形態の垂直断面説明図を示している。
【0020】
図1〜図4に示すように、本発明の自動車充電装置は、先端に充電コネクタ3有する充電ケーブル2を自動車充電装置の筐体1の外周の側面13に沿って巻付保持する構造、即ち、充電ケーブル巻付け部を備える構造を有している。充電ケーブル2の巻付け方法は、図1に示すように、筐体全周に沿わせる方法でもよいし、図2に示すように、筐体上部に充電ケーブルを引掛けて筐体下部には接触しない程度に余裕を持たせて巻く方法でもよい。
【0021】
筐体1は、前面開口部を有し、側面13と背面14が一体に形成された筐体本体12と、該前面開口部を覆う前板部11からなり、内部には遮断器、充電制御機器等の給電手段が格納されている。本実施形態において、筐体本体12の形状は、略円形で、やや縦長としているが、形状は特に限定されず、円形でも良いし、オーバル形、方形の角を円弧状にしたもの、その他、方形の上部を円弧状としたもの等でも良い。前板部11は、パネルや扉として、着脱自在若しくは開閉自在となっている。
【0022】
筐体1の左下側面または右下側面には、給電手段を収納した筐体1から充電ケーブル2を引き出す出線口が設けられている。本実施形態では、出線口は左下側面に位置しており、充電ケーブル2は筐体1の下部の円弧に沿うように、右巻きで巻付けられている。反対に、図5に示すように、左巻き構造とするには、右下側面に出線部を設ければよい。また左右両方に出線口を設け、選択的に出線位置を変更可能な構造とすることにより、右巻きと左巻きを必要に応じて変更することができる。その他、下側面の中心位置に出線口を設け、左右いずれの巻き方にも対応できるようにしてもよい。
【0023】
筐体1の側面13に巻付けた充電ケーブル2の滑り落ちを防止して安定保持するケーブル規制構造としては、図6に示すように、側面13の前端及び前板部11の上部を拡張して、充電ケーブル2の滑り落ちを防止するケーブル保持部15を形成する構造を採用することができる。ケーブル保持部15は、前板部11の上部のみを拡張した構造でもよいし、前板部の全周を拡張した構造でもよい。図6に示す実施形態では、側面13の前端と前板部11をあわせて拡張した構造を採用しているが、他の実施形態として、側面13の前端または前板部11の少なくとも何れか一方の上部を拡張した構造を採用することもできる。
【0024】
その他にも、筐体1の側面13に巻付けた充電ケーブル2の滑り落ちを防止して安定保持するケーブル規制構造として、図6に示すように、筐体上部の外周側面13が、筐体の前面開口部から背面部14に向けて下降する傾斜する構造や、図7に示すように、筐体上部の外周側面13に、充電ケーブル2の太さに対応した溝16や突起を設ける構造を採用することもできる。溝16を設ける場合、充電ケーブル2を美観よく巻けるという効果も奏する。
【0025】
なお、充電ケーブル2の使用長さがおよそ一定である場合、所定の使用長さとなる位置に、巻付け状態から引き出されるケーブル長さを制限することができるクリップ等のケーブル係合具を備えることが好ましい。
【0026】
充電ケーブル2の巻付け後に、充電コネクタ3を保持する充電コネクタ保持部4は、筐体1の背面14を構成する背面板を上方に延設して形成した背面側立壁41と、該背面側立壁41の前面に配置される前面側立壁42と、これら一対の立壁41、42の下端部を覆う底面部を有している。
【0027】
該一対の立壁部41、42の間隙には、充電コネクタ3の先端コネクタ部31を係止するコネクタ係止手段43を備えている。該コネクタ係止手段43は、例えばV字状に形成した溝等、先端コネクタ部31を載置できる構造であればよい。
【0028】
コネクタ係止手段43を、一対の立壁部41、42の間隙の左右両側に設け、充電ケーブル2の左巻き(図5)・右巻き(図1)の何れにも、対応可能な構造とすることもできる。
【0029】
図8〜図12には、その他の実施形態の自動車充電装置の全体斜視図を示している。
【0030】
図8に示すように、一対の立壁部41、42の上部に雨よけ部の屋根44を設けたものでは、雨が直接コネクタ部にかかるのを避けることができる。この屋根44の開閉は前後開きでもよいし、横開きでもよい。
【0031】
図9に示すように、コネクタ係止手段43に、充電コネクタ3の把持部32が露出するように引掛ける構造とすることもできる。
【0032】
図10に示すように、コネクタ係止手段43に、先端コネクタ部31を下向きに係止するものでは屋根を用いなくても雨がかかる心配がない。この場合、充電ケーブル2の急激な折り曲げを避けるために、充電ケーブルの力がかかる対応部に円弧状の干渉部を設けたものとすることが好ましい。
【0033】
図11に示すように、充電コネクタ保持部4を上下スライド構造としたものでは、充電ケーブル2の巻付け作業時には、充電コネクタ保持部4を上方に位置させておき、充電ケーブル巻付け後には、充電コネクタ保持部4を下側にスライドさせることができる。またこの下側位置で、筐体の前面板11と前面側立壁42とが嵌り込む構造とすることにより、筐体の側面に巻付けられた充電ケーブル2を固定的に保持することができる。
【0034】
図12に示すように、筐体1の背面14と垂直に充電コネクタ3のコネクタ面を保持するコネクタ係止手段43を設け、充電コネクタ3の把持部32をつかみやすくすい構造とすることもできる。この構造において、該コネクタ係止手段43を左右2か所に設けたり、上部に屋根を設ける構造とすることもできる。
【0035】
以上の実施形態では充電コネクタ保持部4を、筐体1の上部に設けたもので説明したが、筐体1の下部や左右部に設けたものでもよい。下部に設けたものでは、筐体自体を充電コネクタ保持部4の上部の雨よけ部として兼用することができる。
【0036】
その他、筐体の外周に充電ケーブルを巻き、筐体の内部に充電コネクタ保持部4を設けたものとしてもよい。その場合は、筐体の前面板11を開閉自在の扉構造とし、内部に、独立の充電コネクタ収納部を設けることが好ましい。
【0037】
また、前面板11に前面側から充電コネクタ3の外形に対応した凹部を形成しておき、前面側から嵌めこんで圧入して収納するようにすることもできる。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体
11 前板部
12 筐体本体
13 側面
14 背面
15 ケーブル保持部
16 溝
2 充電ケーブル
3 充電コネクタ
31 先端コネクタ部
32 把持部
4 充電コネクタ保持部
41 背面側立壁
42 前面側立壁
43 コネクタ係止手段
44 屋根
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車充電装置に関するものである。
【0002】
電気自動車やプラグインハイブリッドカーの普及に伴い、今後、家庭用自動車充電装置への需要増加が予想される。
【0003】
例えば、特許文献1には、自動車充電装置の構造として、先端に充電コネクタを有する充電ケーブルを該充電装置と一体に備え、充電を行う際に、該充電装置から充電コネクタを外して、電気自動車と接続して使用する構造が記載され、該充電コネクタと充電ケーブルを不使用時に収納しておく構造として、該電気自動車用充電装置の外側面に設けたコネクタ収納部にコネクタを保持させ、ケーブル収納かごに充電ケーブルを保持させる構造が記載されている。
【0004】
一般家庭の駐車スペースへの設置が想定される家庭用自動車充電装置は、できる限りコンパクトであることが求められるが、従来の構造では、特に、通常余裕を持って長めに設計されている充電ケーブルをコンパクトに収納することができず、自動車充電装置が大型化してしまい、一般家庭の駐車スペースへの設置には不都合であるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−122714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は前記問題を解決し、充電ケーブルをコンパクトに収納することができる自動車充電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明の自動車充電装置は、給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備えることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動車充電装置において、給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の自動車充電装置において、該ケーブル規制構造を、該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部としたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の自動車充電装置において、給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の自動車充電装置において、筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る自動車充電装置は、給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備える構成を有し、当該構成によって、充電ケーブルを、筐体外周に巻付けるという極めて簡易な構造でコンパクトに収納することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成する構成により、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、ケーブル規制構造を、該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部とする構成により、筐体上部に充電ケーブルを引掛けて筐体下部は余裕を持たて巻く場合はもとより、筐体全周に沿わせて充電ケーブルを巻く場合にも、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設ける構成により、ケーブルの巻付け作業を、よりスムーズにすることができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設ける構成により、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの安定保持が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図である。
【図2】本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図である。
【図3】充電コネクタを充電コネクタ保持部から外した図である。
【図4】自動車充電装置を構成する筐体から前板部を取り外した筐体本体の説明図である。
【図5】左巻き構造を採用した自動車充電装置の全体斜視図である。
【図6】本実施形態の垂直断面説明図である。
【図7】本発明のその他の実施形態の垂直断面説明図である。
【図8】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図9】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図10】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図11】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【図12】本発明のその他の実施形態の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の好ましい実施形態を示す。
【0019】
図1には、本実施形態の自動車充電装置の全体斜視図を示している。図3は、充電コネクタを充電コネクタ保持部から外した図を示し、図4は、自動車充電装置を構成する筐体から前板部を取り外した筐体本体の説明図を示している。図6には本実施形態の垂直断面説明図を示している。
【0020】
図1〜図4に示すように、本発明の自動車充電装置は、先端に充電コネクタ3有する充電ケーブル2を自動車充電装置の筐体1の外周の側面13に沿って巻付保持する構造、即ち、充電ケーブル巻付け部を備える構造を有している。充電ケーブル2の巻付け方法は、図1に示すように、筐体全周に沿わせる方法でもよいし、図2に示すように、筐体上部に充電ケーブルを引掛けて筐体下部には接触しない程度に余裕を持たせて巻く方法でもよい。
【0021】
筐体1は、前面開口部を有し、側面13と背面14が一体に形成された筐体本体12と、該前面開口部を覆う前板部11からなり、内部には遮断器、充電制御機器等の給電手段が格納されている。本実施形態において、筐体本体12の形状は、略円形で、やや縦長としているが、形状は特に限定されず、円形でも良いし、オーバル形、方形の角を円弧状にしたもの、その他、方形の上部を円弧状としたもの等でも良い。前板部11は、パネルや扉として、着脱自在若しくは開閉自在となっている。
【0022】
筐体1の左下側面または右下側面には、給電手段を収納した筐体1から充電ケーブル2を引き出す出線口が設けられている。本実施形態では、出線口は左下側面に位置しており、充電ケーブル2は筐体1の下部の円弧に沿うように、右巻きで巻付けられている。反対に、図5に示すように、左巻き構造とするには、右下側面に出線部を設ければよい。また左右両方に出線口を設け、選択的に出線位置を変更可能な構造とすることにより、右巻きと左巻きを必要に応じて変更することができる。その他、下側面の中心位置に出線口を設け、左右いずれの巻き方にも対応できるようにしてもよい。
【0023】
筐体1の側面13に巻付けた充電ケーブル2の滑り落ちを防止して安定保持するケーブル規制構造としては、図6に示すように、側面13の前端及び前板部11の上部を拡張して、充電ケーブル2の滑り落ちを防止するケーブル保持部15を形成する構造を採用することができる。ケーブル保持部15は、前板部11の上部のみを拡張した構造でもよいし、前板部の全周を拡張した構造でもよい。図6に示す実施形態では、側面13の前端と前板部11をあわせて拡張した構造を採用しているが、他の実施形態として、側面13の前端または前板部11の少なくとも何れか一方の上部を拡張した構造を採用することもできる。
【0024】
その他にも、筐体1の側面13に巻付けた充電ケーブル2の滑り落ちを防止して安定保持するケーブル規制構造として、図6に示すように、筐体上部の外周側面13が、筐体の前面開口部から背面部14に向けて下降する傾斜する構造や、図7に示すように、筐体上部の外周側面13に、充電ケーブル2の太さに対応した溝16や突起を設ける構造を採用することもできる。溝16を設ける場合、充電ケーブル2を美観よく巻けるという効果も奏する。
【0025】
なお、充電ケーブル2の使用長さがおよそ一定である場合、所定の使用長さとなる位置に、巻付け状態から引き出されるケーブル長さを制限することができるクリップ等のケーブル係合具を備えることが好ましい。
【0026】
充電ケーブル2の巻付け後に、充電コネクタ3を保持する充電コネクタ保持部4は、筐体1の背面14を構成する背面板を上方に延設して形成した背面側立壁41と、該背面側立壁41の前面に配置される前面側立壁42と、これら一対の立壁41、42の下端部を覆う底面部を有している。
【0027】
該一対の立壁部41、42の間隙には、充電コネクタ3の先端コネクタ部31を係止するコネクタ係止手段43を備えている。該コネクタ係止手段43は、例えばV字状に形成した溝等、先端コネクタ部31を載置できる構造であればよい。
【0028】
コネクタ係止手段43を、一対の立壁部41、42の間隙の左右両側に設け、充電ケーブル2の左巻き(図5)・右巻き(図1)の何れにも、対応可能な構造とすることもできる。
【0029】
図8〜図12には、その他の実施形態の自動車充電装置の全体斜視図を示している。
【0030】
図8に示すように、一対の立壁部41、42の上部に雨よけ部の屋根44を設けたものでは、雨が直接コネクタ部にかかるのを避けることができる。この屋根44の開閉は前後開きでもよいし、横開きでもよい。
【0031】
図9に示すように、コネクタ係止手段43に、充電コネクタ3の把持部32が露出するように引掛ける構造とすることもできる。
【0032】
図10に示すように、コネクタ係止手段43に、先端コネクタ部31を下向きに係止するものでは屋根を用いなくても雨がかかる心配がない。この場合、充電ケーブル2の急激な折り曲げを避けるために、充電ケーブルの力がかかる対応部に円弧状の干渉部を設けたものとすることが好ましい。
【0033】
図11に示すように、充電コネクタ保持部4を上下スライド構造としたものでは、充電ケーブル2の巻付け作業時には、充電コネクタ保持部4を上方に位置させておき、充電ケーブル巻付け後には、充電コネクタ保持部4を下側にスライドさせることができる。またこの下側位置で、筐体の前面板11と前面側立壁42とが嵌り込む構造とすることにより、筐体の側面に巻付けられた充電ケーブル2を固定的に保持することができる。
【0034】
図12に示すように、筐体1の背面14と垂直に充電コネクタ3のコネクタ面を保持するコネクタ係止手段43を設け、充電コネクタ3の把持部32をつかみやすくすい構造とすることもできる。この構造において、該コネクタ係止手段43を左右2か所に設けたり、上部に屋根を設ける構造とすることもできる。
【0035】
以上の実施形態では充電コネクタ保持部4を、筐体1の上部に設けたもので説明したが、筐体1の下部や左右部に設けたものでもよい。下部に設けたものでは、筐体自体を充電コネクタ保持部4の上部の雨よけ部として兼用することができる。
【0036】
その他、筐体の外周に充電ケーブルを巻き、筐体の内部に充電コネクタ保持部4を設けたものとしてもよい。その場合は、筐体の前面板11を開閉自在の扉構造とし、内部に、独立の充電コネクタ収納部を設けることが好ましい。
【0037】
また、前面板11に前面側から充電コネクタ3の外形に対応した凹部を形成しておき、前面側から嵌めこんで圧入して収納するようにすることもできる。
【符号の説明】
【0038】
1 筐体
11 前板部
12 筐体本体
13 側面
14 背面
15 ケーブル保持部
16 溝
2 充電ケーブル
3 充電コネクタ
31 先端コネクタ部
32 把持部
4 充電コネクタ保持部
41 背面側立壁
42 前面側立壁
43 コネクタ係止手段
44 屋根
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備えることを特徴とする自動車充電装置。
【請求項2】
給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、
該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車充電装置。
【請求項3】
該ケーブル規制構造を、
該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部とした
ことを特徴とする請求項2記載の自動車充電装置。
【請求項4】
給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、
筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設けたことを特徴とする
請求項1〜3の何れかに記載の自動車充電装置。
【請求項5】
筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の自動車充電装置。
【請求項1】
給電手段を収納した筐体の外周側面に、充電ケーブルを巻付けるケーブル巻付け部を備えることを特徴とする自動車充電装置。
【請求項2】
給電手段を収納した筐体が、前面開口部を有する筐体本体と、該前面開口部を覆う前板部から構成され、
該筐体外周側面の前端部または該前板部の、少なくとも何れかの上部を拡張して、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車充電装置。
【請求項3】
該ケーブル規制構造を、
該前板部の全周を拡張して形成した充電ケーブル保持部とした
ことを特徴とする請求項2記載の自動車充電装置。
【請求項4】
給電手段を収納した筐体から充電ケーブルを引き出す出線口を、
筐体の左右側面間を2等分する中心線を回避した左下側面または右下側面に設けたことを特徴とする
請求項1〜3の何れかに記載の自動車充電装置。
【請求項5】
筐体上部の外周側面に、ケーブル巻付け部に巻付けた充電ケーブルの滑り落ちを防止するケーブル規制構造を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の自動車充電装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−12175(P2012−12175A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150801(P2010−150801)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【出願人】(000227401)日東工業株式会社 (374)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【出願人】(000227401)日東工業株式会社 (374)
【Fターム(参考)】
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