説明

自動餌寄せ装置

【課題】 家畜が飛散させた嗜好性の悪い餌を嗜好性の良い餌と撹拌しながら簡単に寄せ集めて、餌を無駄なく均等に食べさせることができ、家畜の安全を担保しながら、畜舎内の作業スペースを邪魔することなく設置することができる自動餌寄せ装置を提供する。
【解決手段】 ガイドレール7上を移動する移動手段2と、前記移動手段2に基端部が連結された上部アーム31および下部アーム32、これら各アームの先端部に懸垂させて設けた垂直アーム33、これら各アームを上下動させるアーム駆動部34を備えた昇降手段3と、収容空間を備えた餌掻きガード部42および餌Bを攪拌しながら飼育エリア側Aに寄せ集める餌攪拌部43を備えた餌寄せ手段4と、前記アーム駆動部34、前記餌攪拌部43、前記移動手段2の駆動制御を行う制御手段6とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛などの家畜へ給餌する技術に係り、特に、畜舎内の餌置き場で家畜が飛散させた餌を自動的に攪拌しながら飼育エリア側に寄せ集めるのに好適な自動餌寄せ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、牛などの家畜は、畜舎内に設けられた飼育エリアに収容され、この飼育エリアの外周に沿って給餌された飼料を食べるようになっている。この場合、前回食べ残した餌があっても、上から新しい餌をのせて給餌する。しかしながら、牛などの家畜は嗜好性が高く、古い餌や嫌いな餌を鼻先や舌で遠方に飛ばして避け、新鮮な餌や好きな餌を選んで食べる習性を有している。このため、従来では、飛散した餌を手作業で戻したり、ブルドーザーなどの重機を用いて飼育エリア側へ寄せ集め、新しい餌と混ぜて給餌しなければならず、飼育者の負担となっている。また、牛が餌を飛ばしてしまって十分に食べられないと乳量が減ってしまうので、定時の給餌時間に関わらず、飛散された餌を適宜集めて食べられるようにすることが好ましい。特に牛が餌を食べる場合、勢いあまって新しい餌も一緒に飛ばしてしまうため、そのまま放置すると古くなって無駄が多い。
【0003】
このような問題を解決する技術として、例えば、特開平11−89470号公報に記載の給餌設備が提案されている(特許文献1)。この給餌設備は、飼育エリアの外周部に沿った地面上にガイドレールが設置されており、このガイドレールに沿って走行する移動車を有している。そして、この移動車の飼育エリア側に設けた縦板部材により、給餌箇所からはみ出した餌を飼育エリア側へ掃き寄せるとされている。
【0004】
【特許文献1】特開平11−89470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された発明においては、単に、縦板部材を使用して飛散した餌を押し戻すだけであるため、嗜好性の高い餌と低い餌とが混ざることなく偏在した状態になる。このため、家畜は嗜好に合った餌のみを容易に選別してしまい、嗜好に合わない餌を再び飛散させてしまうという問題がある。また、散乱した餌の量が多い場合には、押し戻すのに大きな押圧力が必要となるため、移動体の駆動源は高出力でなければならず、コストがかかる。
【0006】
また、上記特許文献1では、地面上にガイドレールが設置される構成であり、また作業する移動車もそのまま待機されるため、畜舎内のスペースが狭くなり、他の作業機による作業に支障をきたすし、給餌作業もやりにくいという問題がある。さらに、飛散した飼料がガイドレール近傍に溜まりやすいため、移動車を脱線させるおそれもあり危険である。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、家畜によって飛散された餌を寄せ集める際、嗜好性の悪い餌と嗜好性の良い餌とを混ぜながら簡単に寄せ集めて、餌を無駄なく均等に食べさせることができる。また、寄せ集め作業の際に家畜の安全を担保しながら、畜舎内の作業スペースを狭めることなく設置することができる自動餌寄せ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る自動餌寄せ装置の特徴は、家畜の飼育エリア外周部に沿って地面と平行に配置されたガイドレール上を移動する移動手段と、前記移動手段に、その基端部が水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結された上部アーム、この上部アームの下方において前記移動手段に、その基端部が水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結されるとともに前記上部アームの長さに等しく形成された下部アーム、前記上部アームと前記下部アームとを平行に保持してこれら各アームの先端部において水平軸周りに揺動自在に懸垂させて設けた長尺状の垂直アーム、ならびに前記上部アームおよび前記下部アームの少なくとも一方を基端部を中心に水平軸周りに揺動させて上下動させるアーム駆動部を備えた昇降手段と、前記垂直アームの下端部に連結されており、地面に接触されながら散乱した餌を掻き集めるとともに餌こぼれを防止する収容空間を備えた餌掻きガード部、およびこの餌掻きガード部の内側に配置されて前記掻き集められた餌を攪拌しながら飼育エリア側に寄せ集める餌攪拌部を備えた餌寄せ手段と、前記アーム駆動部を駆動することにより前記餌寄せ手段をその餌掻きガード部が地面に接触するまで下降させて作業開始位置に配備し、前記餌攪拌部を駆動することにより餌を攪拌しながら前記移動手段により前記ガイドレールに沿って作業終了位置まで移動させ、餌寄せ作業終了後に前記アーム駆動部を駆動することにより前記餌寄せ手段を家畜の頭上位置まで上昇させて退避位置に戻す制御を行う制御手段とを有している点にある。
【0009】
また、本発明において、前記移動手段と前記上部アームおよび前記下部アームとの間に介在して配置され、前記上部アームおよび前記下部アームを垂直軸周りに揺動可能に軸支する垂直揺動軸と、この垂直揺動軸を揺動させる垂直揺動駆動部とを備えた垂直揺動手段を有し、前記制御手段が前記垂直揺動駆動部を駆動して前記上部アームおよび前記下部アームを垂直軸周りに揺動させ、前記餌寄せ手段と前記飼育エリアとの距離を制御することが好ましい。
【0010】
さらに、本発明において、前記垂直揺動駆動部は、略水平方向に延在されて軸支された螺旋軸と、この螺旋軸を正逆回転させる螺旋軸モータと、前記螺旋軸に螺合されその回転に伴って前記螺旋軸上を螺進するボール軸受けと、このボール軸受けに一端を垂直軸周りに揺動可能に連結されるとともに前記垂直揺動軸に他端を固定された連結部材とを有しており、前記制御手段が、前記螺旋軸モータを駆動制御して前記ボール軸受けを前記螺旋軸上に所定量移動させることにより、前記連結部材を介して前記垂直揺動軸を揺動し、この垂直揺動軸に連結された上部アームおよび下部アームを垂直軸周りに所定量揺動させることが好ましい。
【0011】
また、本発明において、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の横断面を略半円形状に形成するとともに、この餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付け、前記餌掻きガード部の内側長手方向に水平回転軸を軸支し、この水平回転軸に螺旋状のスクリューオーガを設けてなることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明において、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の横断面を略半円形状に形成するとともに、この餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付け、前記餌掻きガード部の内側長手方向に水平回転軸を軸支し、多数の繊維部材を前記水平回転軸に植設することにより螺旋ブラシを構成したことが好ましい。
【0013】
また、本発明において、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付けるとともに、前記餌掻きガード部の内側に、放射状に多数の繊維部材を植設した円盤状ブラシを正面に向けて複数軸支させており、これら隣接する円盤状ブラシ同士の回転軸間距離が当該円盤ブラシの半径以上であって直径以下の間隔にし、円盤状ブラシ同士が接触しない程度に前後あるいは上下に回転軸位置をずらして並列されていることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明において、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付けるとともに、この餌掻きガード部の内側長手方向の両端に地面に対して鋭角をなす1対の支持ローラを軸支し、これら支持ローラにコンベアベルトを巻回し、このコンベアベルトの表面に回転方向に適当な間隔を隔ててベルト幅大の餌寄せ板あるいはベルト幅方向に植設された複数の餌寄せタイン群を固定したものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、家畜が飛散させた嗜好性の悪い餌を嗜好性の良い餌と撹拌しながら簡単に寄せ集めて、餌を無駄なく均等に食べさせることができ、家畜の安全を担保しながら、畜舎内の作業スペースを邪魔することなく設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る自動餌寄せ装置の実施形態について図面を用いて説明する。
【0017】
図1から図3は、本発明に係る自動餌寄せ装置1により飼育エリアAの外周部から遠方に飛散された餌Bを寄せ集めている際の実施形態を示す正面図、平面図、および側面図である。
【0018】
本実施形態の自動餌寄せ装置1は、図1から図3に示すように、主として、自動餌寄せ装置1を移動させる移動手段2と、この移動手段2に設けられ餌寄せ手段4を昇降させる昇降手段3と、この昇降手段3に連結されて散乱した餌Bを攪拌しながら寄せ集める餌寄せ手段4と、昇降手段3および餌寄せ手段4を垂直軸周りに揺動可能とする垂直揺動手段5と、前記移動手段2、前記昇降手段3、前記餌寄せ手段4および前記垂直揺動手段5の動作制御を行う制御手段6とを有している。
【0019】
以下、各構成手段についてより詳細に説明する。移動手段2は、図1および図3に示すように、家畜の飼育エリアAの外周部に沿って地面と平行に配置された2本のガイドレール7上を移動するものであり、主として、基台フレーム21と、この基台フレーム21をガイドレール7上で左右方向に移動させる駆動用車輪22と、この駆動用車輪22を駆動する駆動モータ23とから構成されている。なお、移動方向を説明する際には便宜上、図1および図2の点線で表された矢印の方向を正方向とする。
【0020】
基台フレーム21は、図3に示すように、ガイドレール7の外側に沿ってスライドできる幅に構成されている。駆動用車輪22は、正面から見て基台フレーム21の左端部に軸支されており、駆動モータ23に連結されている。また、駆動モータ23は、正逆回転自在なモータから構成されており、制御手段6によって回転方向や回転速度が制御される。
【0021】
なお、本実施形態において、正面から見て基台フレーム21の右端部には、一対の補助用車輪22a,22aが回転自在に軸支されており、基台フレーム21のスライド移動を補助するようになっている。また、図3に示すように、基台フレーム21に軸支させた駆動用車輪22および補助用車輪22aの対向位置には、ガイドレール7を狭持するためのガイドローラ22bが回転自在に軸支されている。これらガイドローラ22bは、前記駆動用車輪22および補助用車輪22aとともにガイドレール7を狭持して、基台フレーム21がスライド移動する際の案内をし、ガイドレール7から離脱するのを防止するようになっている。
【0022】
昇降手段3は、餌寄せ手段4を昇降させる役割を果たすものであり、主として、上部アーム31と、下部アーム32と、垂直アーム33と、アーム駆動部34とから構成されている。以下、各構成部について説明する。
【0023】
上部アーム31および下部アーム32は、図3に示すように、餌寄せ手段4を家畜から十分に離れた位置で保持し得る略同一長さに形成されている。これら上部アーム31および下部アーム32の各基端部は、移動手段2に対して水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結されている。また、上部アーム31および下部アーム32の各先端部には垂直アーム33が連結されており、それら上部アーム31および下部アーム32が平行に保持されている。また、垂直アーム33は、各アーム31,32の先端部において水平軸周りに揺動自在に懸垂されており、各アーム31,32が上下に揺動しても垂直方向に保持される。
【0024】
また、アーム駆動部34は、伸縮可能な油圧式のシリンダモータ等から構成されており、図3に示すように、その基端部が後述する垂直揺動軸61に連結されるとともに、先端部が下部アーム32の長手方向における略中央部に連結されている。そして、制御手段6によって伸縮されることにより、下部アーム32の基端部を中心に下部アーム32を水平軸周りに揺動させ、垂直アーム33を垂直状態で上下動させる。なお、本実施形態では、アーム駆動部34が、下部アーム32を駆動しているがこれに限られるものではなく、上部アーム31および下部アーム32の少なくとも一方を駆動するものであればよい。
【0025】
なお、本実施形態において、上部アーム31、下部アーム32および垂直アーム33の長さは、家畜に接触しないように設計されている。具体的には、図4に示すように、アーム駆動部34によって上部アーム31および下部アーム32を上方に揺動させ、垂直アーム33を上昇させたとき、この垂直アーム33の下端部に設けられた餌寄せ手段4の下端が、家畜の頭上位置よりも高くなるように設定されている。
【0026】
餌寄せ手段4は、散乱した餌Bを攪拌しながら寄せ集める役割を果たすものであり、図5に示すように、垂直アーム33の下端部に連結される連結軸部41と、この連結軸部41に軸支される餌掻きガード部42と、この餌掻きガード部42の内側に配置される餌攪拌部43と、この餌攪拌部43を駆動する攪拌モータ44とを有している。
【0027】
連結軸部41は、餌掻きガード部42を回動自在に軸支しており、任意の回動角度で固定しうるようになっている。本実施形態では、図2に示すように、餌寄せ手段4の長手方向とガイドレール7の正方向とのなす角を鋭角に設定することで、餌寄せ効果を向上させている。なお、本実施形態では、前記回動角度を手作業で調節してピン等を用いて固定しているが、これに限られるものではなく、回転角度を制御可能なモータによって自動的に任意の角度に設定しうるようにしてもよい。
【0028】
餌掻きガード部42は、その横断面が略半円形状に形成されており、餌Bの収容空間を備えている。また、餌掻きガード部42の下端辺には、地面に接触して餌Bを掃き寄せるためのゴムやプラスチック等から構成されたスクレッパー45が取り付けられている。餌撹拌部43は、螺旋状のスクリューオーガ43aから構成されており、餌掻きガード部42の内側長手方向に軸支された水平回転軸43bに設けられている。
【0029】
攪拌モータ44は、正逆回転自在なモータ等から構成されており、制御手段6によってその回転方向や回転速度を制御しうるようになっている。本実施形態において、攪拌モータ44は、スクリューオーガ43aを図5に示す矢印の方向に回転させ、散乱した餌Bを攪拌、混合しながら飼育エリアA側に移動させるようになっている。
【0030】
つぎに、垂直揺動手段5は、餌寄せ手段4を垂直軸周りに揺動させる役割を果たすものであり、移動手段2と上部アーム31および下部アーム32との間に介在して配置される垂直揺動軸51と、この垂直揺動軸51を駆動する垂直揺動駆動部52とを有している。
【0031】
垂直揺動軸51は、図6に示すように、基台フレーム21に垂直軸周りに回転自在に軸支されている。また、図3および図4に示すように、垂直揺動軸51の上部には、上部アーム31の基端部が水平軸周りに揺動自在に連結され、垂直揺動軸51の下部には、下部アーム32の基端部が水平軸周りに揺動自在に連結されている。これにより、上部アーム31および下部アーム32は、移動手段2に対し、水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結されるようになっている。
【0032】
垂直揺動駆動部52は、図6に示すように、略水平方向に延在されて軸支された螺旋軸53と、この螺旋軸53を正逆回転させる螺旋軸モータ54と、螺旋軸53に螺合されその回転に伴って螺旋軸53上を螺進するボール軸受け55と、このボール軸受け55と垂直揺動軸51とを連結する連結部材56とを有している。
【0033】
螺旋軸モータ54は、制御手段6と接続されており、その回転方向や回転速度を自在に調節されるようになっている。また、連結部材56は、図6に示すように、薄板状に形成されており、その一端がボール軸受け55と垂直軸周りに揺動可能に連結されており、他端が垂直揺動軸51の上端部に固定されている。以上の構成により、垂直揺動手段5は、図7に示すように、昇降手段3を介して餌寄せ手段4を垂直軸周りに揺動させ、飼育エリアAの外周部との距離を適宜調節しうるようになっている。
【0034】
制御手段6は、マイクロコンピュータ等から構成されており、本実施形態の自動餌寄せ装置1による各種の動作がプログラミングされるとともに、その動作スケジュールが設定されている。本実施形態の制御手段6は、図8に示すように、駆動モータ23、アーム駆動部34、攪拌モータ44、および螺旋軸モータ54に接続され、これらの動作を制御するようになっている。また、制御手段6は、ガイドレール7に設けられたストップセンサ71からの停止信号を受信する受信部61を有している。
【0035】
ストップセンサ71は、レーザを用いた光学式の非接触型位置探知センサから構成されており、自動餌寄せ装置1の作業開始位置および作業終了位置に対応する位置に設けられている。そして、自動餌寄せ装置1を検知したとき、受信部61に停止信号を出力するようになっている。また、制御手段6は、ストップセンサ71から受信した停止信号に基づき、動作を制御するようになっている。
【0036】
本実施形態において、制御手段6は、自動餌寄せ装置1を作業開始位置に配備する場合、アーム駆動部34を短縮方向に駆動して餌寄せ手段4を下降させ、餌掻きガード部42を地面に接触させるように設定されている。また、作業開始位置から作業終了位置までは、攪拌モータ44を駆動することにより餌攪拌部43を駆動して餌Bを攪拌するとともに、駆動モータ23を駆動してガイドレール7に沿って移動させるように設定されている。さらに、餌寄せ作業終了後に退避位置に戻す場合、アーム駆動部34を伸長方向に駆動して餌寄せ手段4を家畜の頭上位置まで上昇させるようになっている。
【0037】
なお、本実施形態において、制御手段6は移動手段2と一体に構成されているが、これに限られるものではなく無線通信手段などを設けて遠隔操作可能にし、別体に構成してもよい。
【0038】
つぎに、本実施形態の自動餌寄せ装置1による作用について図面を用いて説明する。
【0039】
まず、本実施形態の自動餌寄せ装置1により、飼育エリアAの外周部から遠方に散乱した餌Bを飼育エリアA側に寄せ集める場合、制御手段6が予め設定された動作スケジュールに基づき所定の時間に起動する。作業開始前、自動餌寄せ装置1は、図9(a)に示すように、ガイドレール7の作業開始位置に餌寄せ手段4を上昇させた状態で待機している。
【0040】
つぎに、制御手段6は、アーム駆動部34を駆動させ、餌寄せ手段4の餌掻きガード部42が地面に接触しない程度にまで下降させる。そして、螺旋軸モータ54を駆動して垂直揺動軸51にトルクを与えることにより、上部アーム31および下部アーム32を垂直揺動軸51周りに揺動させる。これにより、餌寄せ手段4は、地面に接触することなくスムーズに旋回され、飼育エリアAの外周部との距離および角度が容易に調節される。
【0041】
なお、本実施形態では、垂直アーム33に対する餌寄せ手段4の角度を予め固定しているため、垂直揺動手段5により、餌寄せ手段4の角度を調節しているが、これに限られるものではなく、所定の駆動源によって連結軸部41まわりに回動させ、適宜角度を設定するようにしてもよい。
【0042】
餌寄せ手段4を旋回させて餌B対する位置を決定した後、制御手段6は、再びアーム駆動部34を駆動し、図9(b)に示すように、餌掻きガード部42が地面に接触するまで餌寄せ手段4を下降させ作業開始位置に配備する。そして、攪拌モータ44を駆動し、スクリューオーガ43aを水平回転軸43b周りに回転させ始めるとともに、駆動モータ23を駆動し、移動手段2をガイドレール7に沿って移動させる。これにより、餌寄せ手段4が飼育エリアAの外周部からやや離れた位置を図9(b)の矢印方向に移動するようになっている。
【0043】
餌寄せ手段4が移動している間、スクリューオーガ43aは、飼育エリアAの外周部よりも遠方に飛散された餌Bを撹拌しながら飼育エリアA側へ容易に寄せ集め、飼育エリアAの外周部近傍の嗜好性の高い餌Bとも混合させる。これにより、家畜は餌Bを選別し難くなるため、餌Bを偏りなく均等に摂取し、嗜好性の悪い餌Bを腐らせて無駄にしてしまうことがない。
【0044】
また、スクリューオーガ43aの下部を通過した地面上の餌Bは、スクレッパー45により掻かれ、その背後にこぼれないように餌掻きガード部42の収容空間に集められる。これにより、粉状の餌Bや、長さが30mm〜100mm程度の草であっても、漏れを少なく掻き集められる。餌掻きガード部42に収容された餌Bは、餌寄せ手段4がガイドレール7に対して鋭角に固定されているため、自動餌寄せ装置1の移動に伴って飼育エリアA側に掃き寄せられる。
【0045】
その後、図9(c)に示すように、自動餌寄せ装置1が作業終了位置まで移動すると、当該位置に対応するガイドレール7上に設けられたストップセンサ71が停止信号を出力する。この停止信号を受信部61で受信した制御手段6は、駆動モータ23を停止して移動手段2を停止させるとともに、攪拌モータ44を停止し、スクリューオーガ7の回転を停止させる。そして、アーム駆動部34を駆動して、餌掻きガード部42が地面から離れる程度に餌寄せ手段4を上昇させた後、螺旋軸モータ54を駆動し、上部アーム31および下部アーム32を垂直揺動軸51周りに揺動させて飼育エリアA側に寄せる。
【0046】
つづいて、制御手段6は、再びアーム駆動部34を駆動し、垂直アーム33を介して餌寄せ手段4を上昇させ、餌寄せ手段4が家畜にぶつからない軌跡を経て家畜の頭上へと上昇される。
【0047】
最後に、制御手段6は、駆動モータ23を駆動し、図9(d)に示すように、移動手段2をガイドレール7に沿って逆方向に移動させる。そして、自動餌寄せ装置1が図9(a)に示す初期位置まで移動すると、当該初期位置に対応するガイドレール7上に設置されたストップセンサ71が停止信号を出力する。この停止信号を受信部61で受信した制御手段6は、駆動モータ23を停止し、移動手段2を停止させる。
【0048】
以上のように、制御手段6は、ユーザにより任意に設定された動作スケジュールに基づき、上記した一連の動作を自動的に反復運転しうるようになっている。
【0049】
以上のような本実施形態によれば、
1.家畜が散乱させた嗜好性の悪い餌Bを嗜好性の良い餌Bと攪拌・混合しながら飼育エリアA側に簡単に寄せ集めることができ、餌Bを無駄なく均等に食べさせることができる。
2.夜間であっても定期的に自動運転させられるため、飼育者の負担を軽減し、家畜の乳量を増加させることができる。
3.装置と家畜の接触による怪我や事故を防止し、家畜の安全を担保することができる。
4.畜舎内の地面上にガイドレール等を設置する必要がなく、作業時以外は収納状態に保持できるため邪魔にならず、畜舎内に重機等を乗り入れることができる、あるいはその他の作業がし易い等の効果を奏する。
【0050】
なお、本発明において、餌寄せ手段4は、上述した実施形態に限られるものではなく、餌Bの形状や性質によって適宜、変形してもよい。そこで、餌寄せ手段4の他の実施例についてを図面を用いて説明する。なお、上述した本実施形態の構成と同等または相当する構成については同一の符号を付し、再度の説明を省略する。
【0051】
『実施例2:粒状や粉状の餌に好適な餌寄せ手段』
図10は、粒状あるいは粉状の餌Bを寄せ集めるのに好適な餌寄せ手段4Bの実施例2を示す斜視図である。上述したスクリューオーガ43aは、地面との間に隙間を形成して使用されるタイプのものであるため、粒状や粉状の餌Bが当該隙間をすり抜けて混ぜにくい。そこで、本実施例2の餌寄せ手段4Bの特徴は、上述した実施形態のうち、餌撹拌部43におけるスクリューオーガ43aを螺旋ブラシ43cに変更した点にある。この螺旋ブラシ43cは、水平回転軸43b周りに多数の繊維部材が螺旋状に植設されている。この餌寄せ手段4Bによれば、地面上に散在する粒状あるいは粉状の餌Bを掻き上げて攪拌・混合しながら飼育エリアA側に寄せ集めることができる。
【0052】
『実施例3:量が多く、短い草等と粉状餌の混合物に好適な餌寄せ手段』
図11および図12は、量が多く、短い草等と粉状餌Bの混合物を寄せ集めるのに好適な餌寄せ手段4Cの実施例3を示す斜視図および側面図である。上述したスクリューオーガ43aは、餌Bの量が多いと十分に寄せ集められないおそれがある。また、短い草等と粉状餌Bが混じっている場合、粉状餌Bのみが下方に沈んでしまい十分に混合させられないおそれがある。そこで、本実施例3の餌寄せ手段4Cの特徴は、上述した実施形態のうち、餌撹拌部43を複数の円盤状ブラシ43dから構成した点にある。
【0053】
円盤状ブラシ43dは、図11に示すように、多数の繊維部材が円形の基板の外周に放射状に植設されており、餌掻きガード部42の内側に、正面に向けて複数軸支されている。そして、各円盤状ブラシ43dが、攪拌モータ44によって駆動されるようになっている。本実施例3において、隣接する円盤状ブラシ43d同士の回転軸間距離は、当該円盤ブラシ43dの半径以上であって直径以下の間隔に設定されている。また、図12に示すように、円盤状ブラシ43d同士は、接触しない程度に前後あるいは上下に回転軸位置をずらして並列されている。また、本実施例3において、餌掻きガード部42は、円盤状ブラシ43dの上下方向長さをカバーする形状に形成されている。
【0054】
本実施例3の餌寄せ手段4Cによれば、上方に軸支された円盤状ブラシ43dによって、大量に堆積された餌Bを飼育エリアA側に掃き飛ばすようになっている。また、下方に軸支された円盤状ブラシ43dによって、地面に落ちている粉状の餌Bを掻き上げ、短い草等と撹拌・混合しながら飼育エリアAに寄せ集めるようになっている。
【0055】
『実施例4:粘り気のある餌に好適な餌寄せ手段』
図13は、粘り気のある餌Bを寄せ集めるのに好適な餌寄せ手段4Dの実施例4を示す斜視図である。餌Bが粘り気を含む場合、地面に付着して十分に攪拌や餌寄せ効果を得られないおそれがある。そこで、本実施例4の特徴は、上述した本実施形態のうち、餌攪拌部を1対の支持ローラ43e,43eと、コンベアベルト43fと、餌寄せ板43gとから構成する点にある。
【0056】
具体的には、図13に示すように、1対の支持ローラ43e,43eは、餌掻きガード部42の内側長手方向の両端に地面に対して鋭角をなすように軸支されている。また、コンベアベルト43fは、その表面に回転方向に適当な間隔を隔ててベルト幅大の餌寄せ板43gが固定され、各支持ローラ43e,43eに巻回されている。そして、少なくとも一方の支持ローラ43eが、攪拌モータ44(図示せず)によって駆動されるようになっている。また、本実施例4において、餌掻きガード部42は、支持ローラ43eの角度に対応した形状に形成されている。
【0057】
本実施例4の餌寄せ手段4Dによれば、餌寄せ板43gによって、地面等に付着した粘り気のある餌Bが刮げ集められる。そして、これらの餌Bは、コンベアベルト43fの傾斜に沿って掻き上げられ、漏れなく飼育エリアA側に寄せ集められるようになっている。
【0058】
『実施例5:長い草等に好適な餌寄せ手段』
図14は、長い草等の餌Bを寄せ集めるのに好適な餌寄せ手段4Eの実施例5を示す斜視図である。長い草等の場合、上述したスクリューオーガ43a等では、十分に攪拌したり、寄せ集められないおそれがある。そこで、本実施例5の特徴は、上述した実施例4の餌寄せ板43gに代えて、餌寄せタイン群43hを使用する点にある。
【0059】
餌寄せタイン群43hは、硬い針金やプラスチックピン等から構成されており、基端部がつるまきバネ状に形成され、先端部が直線状に形成されている。そして、図14に示すように、コンベアベルト43fの表面に回転方向に適当な間隔を隔ててベルト幅方向に植設されている。本実施例5の餌寄せ手段4Eによれば、餌寄せタイン群43hが、長い草等を効果的に掻き集め、コンベアベルト43fの傾斜に沿って上方向に掻き上げながら飼育エリアAに寄せ集めるようになっている。また、たとえ、餌寄せタイン群43hに長い草等が絡まって、大きな負荷がかかっても、基端部のバネによって柔軟に変形し、破損することがない。
【0060】
なお、本発明に係る自動餌寄せ装置1は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0061】
例えば、上述した本実施形態では、アーム駆動部34として油圧式のシリンダモータを使用しているがこれに限られるものではなく、例えば上部アーム31または下部アーム32の基端部にステッピングモータなどを設けて昇降運動をさせてもよい。
【0062】
また、本実施形態では、制御手段6に設定された動作スケジュールに基づいて、自動餌寄せ装置1を動作させているが、これに限られるものではなく、ユーザの手動による作動指示により動作させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に係る自動餌寄せ装置の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】本実施形態の餌寄せ手段を上昇させた状態を示す側面図である。
【図5】本実施形態の餌寄せ手段を示す斜視図である。
【図6】本実施形態の垂直揺動手段を示す斜視図である。
【図7】本実施形態の自動餌寄せ装置が揺動する様子を示す平面図である。
【図8】本実施形態の制御手段に関するブロック図である。
【図9】本実施形態の自動餌寄せ装置の動作を示す説明図である。
【図10】本実施例2の餌寄せ手段を示す斜視図である。
【図11】本実施例3の餌寄せ手段を示す斜視図である。
【図12】本実施例3の餌寄せ手段を示す側面図である。
【図13】本実施例4の餌寄せ手段を示す斜視図である。
【図14】本実施例5の餌寄せ手段を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0064】
1 自動餌寄せ装置
2 移動手段
3 昇降手段
4,4B,4C,4D,4E 餌寄せ手段
5 垂直揺動手段
6 制御手段
7 ガイドレール
21 基台フレーム
22 駆動用車輪
22a ガイド用車輪
22b ガイドローラ
23 駆動モータ
31 上部アーム
32 下部アーム
33 垂直アーム
34 アーム駆動部
41 連結軸部
42 餌掻きガード部
43 餌撹拌部
43a スクリューオーガ
43b 水平回転軸
43c 螺旋ブラシ
43d 円盤状ブラシ
43e 支持ローラ
43f コンベアベルト
43g 餌寄せ板
43h 餌寄せタイン群
44 攪拌モータ
45 スクレッパー
51 垂直揺動軸
52 垂直揺動駆動部
53 螺旋軸
54 螺旋軸モータ
55 ボール軸受け
56 連結部材
61 受信部
71 ストップセンサ
A 飼育エリア
B 餌

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜の飼育エリア外周部に沿って地面と平行に配置されたガイドレール上を移動する移動手段と、
前記移動手段に、その基端部が水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結された上部アーム、この上部アームの下方において前記移動手段に、その基端部が水平軸周りおよび垂直軸周りに揺動自在に連結されるとともに前記上部アームの長さに等しく形成された下部アーム、前記上部アームと前記下部アームとを平行に保持してこれら各アームの先端部において水平軸周りに揺動自在に懸垂させて設けた長尺状の垂直アーム、ならびに前記上部アームおよび前記下部アームの少なくとも一方を基端部を中心に水平軸周りに揺動させて上下動させるアーム駆動部を備えた昇降手段と、
前記垂直アームの下端部に連結されており、地面に接触されながら散乱した餌を掻き集めるとともに餌こぼれを防止する収容空間を備えた餌掻きガード部、およびこの餌掻きガード部の内側に配置されて前記掻き集められた餌を攪拌しながら飼育エリア側に寄せ集める餌攪拌部を備えた餌寄せ手段と、
前記アーム駆動部を駆動することにより前記餌寄せ手段をその餌掻きガード部が地面に接触するまで下降させて作業開始位置に配備し、前記餌攪拌部を駆動することにより餌を攪拌しながら前記移動手段により前記ガイドレールに沿って作業終了位置まで移動させ、餌寄せ作業終了後に前記アーム駆動部を駆動することにより前記餌寄せ手段を家畜の頭上位置まで上昇させて退避位置に戻す制御を行う制御手段と
を有していることを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項2】
請求項1において、前記移動手段と前記上部アームおよび前記下部アームとの間に介在して配置され、前記上部アームおよび前記下部アームを垂直軸周りに揺動可能に軸支する垂直揺動軸と、この垂直揺動軸を揺動させる垂直揺動駆動部とを備えた垂直揺動手段を有し、前記制御手段が前記垂直揺動駆動部を駆動して前記上部アームおよび前記下部アームを垂直軸周りに揺動させ、前記餌寄せ手段と前記飼育エリアとの距離を制御することを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項3】
請求項2において、前記垂直揺動駆動部は、略水平方向に延在されて軸支された螺旋軸と、この螺旋軸を正逆回転させる螺旋軸モータと、前記螺旋軸に螺合されその回転に伴って前記螺旋軸上を螺進するボール軸受けと、このボール軸受けに一端を垂直軸周りに揺動可能に連結されるとともに前記垂直揺動軸に他端を固定された連結部材とを有しており、前記制御手段が、前記螺旋軸モータを駆動制御して前記ボール軸受けを前記螺旋軸上に所定量移動させることにより、前記連結部材を介して前記垂直揺動軸を揺動し、この垂直揺動軸に連結された上部アームおよび下部アームを垂直軸周りに所定量揺動させることを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の横断面を略半円形状に形成するとともに、この餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付け、前記餌掻きガード部の内側長手方向に水平回転軸を軸支し、この水平回転軸に螺旋状のスクリューオーガを設けてなることを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の横断面を略半円形状に形成するとともに、この餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付け、前記餌掻きガード部の内側長手方向に水平回転軸を軸支し、多数の繊維部材を前記水平回転軸に植設することにより螺旋ブラシを構成したことを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付けるとともに、前記餌掻きガード部の内側に、放射状に多数の繊維部材を植設した円盤状ブラシを正面に向けて複数軸支させており、これら隣接する円盤状ブラシ同士の回転軸間距離が当該円盤ブラシの半径以上であって直径以下の間隔にし、円盤状ブラシ同士が接触しない程度に前後あるいは上下に回転軸位置をずらして並列されていることを特徴とする自動餌寄せ装置。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれかにおいて、前記餌寄せ手段は、前記餌掻きガード部の下端辺に餌を掃き寄せるためのスクレッパーを取り付けるとともに、この餌掻きガード部の内側長手方向の両端に地面に対して鋭角をなす1対の支持ローラを軸支し、これら支持ローラにコンベアベルトを巻回し、このコンベアベルトの表面に回転方向に適当な間隔を隔ててベルト幅大の餌寄せ板あるいはベルト幅方向に植設された複数の餌寄せタイン群を固定したものであることを特徴とする自動餌寄せ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2007−282549(P2007−282549A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−112280(P2006−112280)
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(305015305)
【Fターム(参考)】