血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法
【課題】血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法を提供する。
【解決手段】混合物は、モナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)、もしくはモナシンとアンカフラビンを同時に含有しても良い。組成物の製造方法は、以下のステップを含める。イ、アセトンを用いて、Monascus発酵製品に3回の繰り返し抽出を行う。ロ、減圧濃縮方式により、濃度を高める。ハ、順を追って、シリカゲル、ゲルろ過クロマトグラフィー、シリカゲルと高効率分取HPLCを用いて、分離浄化した後、モナシンとアンカフラビンを抽出することができる。
【解決手段】混合物は、モナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)、もしくはモナシンとアンカフラビンを同時に含有しても良い。組成物の製造方法は、以下のステップを含める。イ、アセトンを用いて、Monascus発酵製品に3回の繰り返し抽出を行う。ロ、減圧濃縮方式により、濃度を高める。ハ、順を追って、シリカゲル、ゲルろ過クロマトグラフィー、シリカゲルと高効率分取HPLCを用いて、分離浄化した後、モナシンとアンカフラビンを抽出することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物に関し、特に、モナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)、もしくはモナシンとアンカフラビンを同時に含有する混合物であって、かつ血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる機能を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
血液中のコレステロール含量が心臓血管系疾患の発生率と密接に関係する。研究結果によれば、脂質異常は、心臓血管系疾患の罹患は、重要な関係がある。よって、血液中のコレステロール含量は、とっても良い予測指標である。血液中のコレステロール含量が200 mg/Dlを超えると、冠状動脈性心疾患に起因する死亡の機会は急増加することが指摘されている。コレステロール値が高いにつれて、冠状動脈性心疾患の罹病率と死亡率も高くなる。しかし、非薬物または薬物の治療でコレステロール値を引き下げれば、冠状動脈硬化による心臓血管系疾の罹病率を顕著的に引き下げることは確かなことである。
【0003】
近年、健康食品の発展は盛んであり、複数効果を有する機能性の発酵製品紅麹は、段々重視されつつある。アジア地域では、Monascus種(Monascus species)が飲食、医薬方面での応用は、1千年の歴史を有する。
【0004】
Monascus種の二次代謝物は、(1)一つグループの色素、赤色色素ルブロパンクタミン(rubropunctamine)、モナスコルブラミン(monascorubramine)、黄色色素アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)及びオレンジ色色素rubropunctanin、モナスコルブリン(monascorubrin)、(2)コレステロールを引き下げる物質、モナコリンK(monacolin K)またはロバスタチン(lovastatin)、メビノリン(mevinolin)及びメバコール(mevacor)、(3)抗高血圧物質、γ−アミノ酪酸, (γ−aminobutyric acid, GABA)、(4)抗酸化物質、ジメルミン酸(dimerumic acid)と3−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸(3−hydoxy−4−methoxy− benzoic acid)の4種類を含める。
【0005】
Monascus種の二次代謝物のうち、モナコリンK(monacolin K)は、コレステロールの生合成経路の鍵酵素ヒドロキシメチルグルタリル‐コエンザイムA還元酵素(hydroxy methylglutaryl−CoA reductase(HMG−CoA reductase))活性の抑制機能を有する。よって、モナコリンK(monacolin K)は、非常に顕著なコレステロール引き下げ効果を有する。
【0006】
このほか、血液中のコレステロールは、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL−C)と低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−C)に分けることができる。研究により、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL−C)と低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−C)は、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生機会に寄与することが知られている。
【0007】
総コレステロール(total cholesterol, TC)は、HDL−C、LDL−C、トリグリセリド(triglyceride, TG)及びその他リポ蛋白コレステロールからなる。従って、HDL−CとLDL−Cは、TC値の顕著な増加によって大量に増加される。多くの研究により、コレステロール降下剤を使用しTC値を引き下げると同時に、HDL−C値の大幅な低下が見られる。そこで、HDL−C値を維持するまたは引き上げることは、心臓血管系疾患の予防につながることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前述モナコリンK(monacolin K)は、コレステロールを引き下げる効果はあるものの、HDL−C値を引き上げることはできない。よって、心臓血管系疾患とアテローム硬化症に対する予防効果は、限られている。
この点について、混合物が血液脂質を引き下げるとHDL−C値を引き上げる機能を同時に備えて、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生機会を有効に低減できる、斬新な混合物とその製造方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明人は、前述欠点について、研究と考案を努めた結果、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法を考案した。
【0010】
本発明の主な目的は、少なくともモナシン(monascin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0011】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0012】
本発明もう一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップ及び浄化を経て、モナシン(monascin)を含める混合物を取得する。この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0013】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含めた、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0014】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0015】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0016】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0017】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)を利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0018】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0019】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0020】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)の成分を分離する。
【0021】
本発明もう一つの目的は、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0022】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0023】
本発明のまた一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップと浄化により、アンカフラビン(ankaflavin)を含める混合物を抽出し、この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げるができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0024】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0025】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0026】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0027】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0028】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0029】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0030】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0031】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分を分離する。
【0032】
本発明のさらに一つの目的は、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0033】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0034】
本発明のさらに一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップと浄化により、(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める混合物を抽出し、この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げるができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0035】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0036】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0037】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0038】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0039】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0040】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0041】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0042】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分をそれぞれ分離する。
【0043】
(8) モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合する。
【発明の効果】
【0044】
本発明のシステム構造及び技術特徴は説明のとおり、以下の長所をまとめることができる。
【0045】
1. 本発明で提供されたすべての混合物は、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる効果があるため、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の予防及び治療とも極めて大きい効果を有する。
【0046】
2. 本発明の製造方法によれば、本発明で提供された各種混合物の成分を高純度により抽出すれば、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の罹患率を有効に軽減できる。
【0047】
3. 本発明で提供された各種混合物は、人工合成による化合物ではなく、Monascus発酵製品から抽出されたものであり、自然食品のサプリメントとして食用できる。心臓血管系疾患とアテローム硬化症の罹患率を有効に軽減できるほか、副作用を引き起こす恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のMonascus発酵製品の製造方法フロー図である。
【図2】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例1の製造方法フロー図である。
【図3】本発明実施例1のステップ104の詳細ステップフロー図である。
【図4】本発明実施例1のステップ105の詳細ステップフロー図である。
【図5】本発明実施例1のステップ106の詳細ステップフロー図である。
【図6】本発明実施例1のステップ107の詳細ステップフロー図である。
【図7】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例2の製造方法フロー図である。
【図8】本発明実施例2のステップ207の詳細ステップフロー図である。
【図9】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例3の製造方法フロー図である。
【図10】本発明実施例3のステップ307の詳細ステップフロー図である。
【図11】脂質斑を染色した量化結果図である。
【図12】同じ濃度のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナコリン K(monacolin K)によるコレステロール生成抑制効果の比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
前述目的及び効果を達成するため、本発明人はMonascus発酵製品を抽出基質とし、試験及び調整を繰り返した結果、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法を得ることができた。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法は、3つの好ましい実施例がある。本発明の混合物とその製造方法は、以下のとおり詳細説明する。
【実施例】
【0050】
まず、Monascus発酵製品の製造方法を説明する。図1、本発明のMonascus発酵製品の製造法のフロー図を参照し、以下のステップを含める。
【0051】
(ステップ001) 培養基質を提供する。培養基質は、たとえば米または乾燥の山芋のいずれかである。水分含量は15%以下であり、最適な水分含量は7%である。
【0052】
(ステップ002) 水を培養基質に加え、培養基質と水の比率は1:0.5%〜1:1.5%であり、最適な比率は1:0.75%である。
【0053】
(ステップ003) 培養基質を水に浸し、浸け時間は0〜60分、最適な浸け時間は30分である。
【0054】
(ステップ004) 培養基質の滅菌を行い、滅菌条件は121℃、10〜60分間である。
【0055】
(ステップ005) 滅菌完了の培養基質を冷却する。
【0056】
(ステップ006) 所定のモナスカス属のアンカを培養基質に接菌し、所定のモナスカス属のアンカは、たとえばモナスカスパーパレウス(Monascus purpureus)である。
【0057】
(ステップ007) 接菌完了の培養基質を培養する。培養条件は温度25〜37℃、湿度50〜80%の環境において、8〜20日間を培養する。最適な培養条件は、温度30℃、湿度60%の環境において、10日間を培養する。
【0058】
(ステップ008) 培養を完了して得られたMonascus発酵製品の乾燥を行い、含水率を15%以下にし、最適な含水率6%である。これにより、Monascus発酵製品の製造プロセスを完了する。
【実施例1】
【0059】
引き続き、本発明の実施例1について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例1において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。モナシン(monascin)の投与量は大人において、1日2.4 mg以上を摂食しなければ、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0060】
引き続き、図2、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例1の製造方法フロー図を参照する。本実施例は、以下のステップを含める。Monascus発酵製品を提供する(ステップ101)。アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対して3回の抽出を行う(ステップ102)。そのうち、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は、1:10 〜 1:50である。ステップ102により得られた生成物を所定の温度範囲条件において、減圧濃縮方法を用いて、濃度を高める(ステップ103)。そのうち、所定の温度は40℃〜60℃である。ステップ103により得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)によって、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する(ステップ104)。ステップ104により、分離された色素分解液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分離液を分離する(ステップ105)。ステップ105により、分離し得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する(ステップ106)。ステップ106により、分離し得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分取HPLC法(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)成分を分離する(ステップ107)。
【0061】
引き続き、図3、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ104の詳細ステップフロー図を参照する。前記ステップ104はさらに、以下のステップを細分化できる。ステップ103により得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える(ステップ104a)。複数種の洗浄液は、順を追ってシリカゲルカラムに加える(ステップ104b)。そのうち、前記複数種の洗浄液の順は、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol)= 9:1、Hexane : Ethanol = 8:2、ヘキサン:エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールである。所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより留出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する(ステップ104c)。そのうち、前記所定の時間は、5〜10分である。高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ104cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分の分離液をスクリーニングする(ステップ104d)。ステップ104dにより、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分解液が得られる(ステップ104e)。
【0062】
引き続き、図4、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ105の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ105はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0063】
(ステップ105a) ステップ104によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える。
【0064】
(ステップ105b) 洗浄液をSephadex LH−20カラムに加え、前記洗浄液は、メタノール(Methanol) : アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1である。
【0065】
(ステップ105c) 所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0066】
(ステップ105d) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ105cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0067】
(ステップ105e) ステップ105dによって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、黄色素分離液を取得する。
【0068】
引き続き、図5、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ106の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ106はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0069】
(ステップ106a) ステップ105によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える。
【0070】
(ステップ106b) 複数種の洗浄液は、順を追ってシリカゲルカラムに加える。前記複数種の洗浄液の順は、ジクロロメタン(Dichloromethane):エタノール= 95:5、ジクロロメタン:エタノール= 9:1及びジクロロメタン:エタノール= 4:1である。
【0071】
(ステップ106c) 所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0072】
(ステップ106d) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ106cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0073】
(ステップ106e) ステップ106dによって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【0074】
引き続き、図6、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ107の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ107はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0075】
(ステップ107a) ステップ106によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0076】
(ステップ107b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0077】
(ステップ107c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ107bによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0078】
前述ステップ104d、105d及び106dにおいて、HPLC分析法で使用するカラム(column)は、C18カラム(25 cm x 4.6 mm, i.d. = 5 μm)、移動相はアセトニトリル:水: トリフルオロ酢酸塩= 62:38:0.05、流速1 mL/minである。多波長検出器(multiwavelength detector)により、231 nmにおけるUV吸収波長(モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、231 nmのUV吸収波長において、波高点を発生する)を検出する。さらに、対照群としてモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の標準品を利用する。標準品の波高点の時間と被測定物の波高点とのマッチングを行い、被測定物がモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)であるか否かを判定する。
【0079】
このほか、前述ステップ107cにおいて、HPLC分析法で使用される条件は、ステップ104d、105d及び106dとほぼ同じである。ステップ107cが特殊な点は、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は極性違いの特性によって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分は、先に分離される。モナシン(monascin)は、アンカフラビン(ankaflavin)に比べ、低極性成分であるため、モナシン(monascin)は、先に分離され、アンカフラビン(ankaflavin)はその後に分離される。この特性を利用して、先に分離された分離液を集めて、モナシン(monascin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にモナシン(monascin)を含まれているかを確認する。
【実施例2】
【0080】
引き続き、本発明の実施例2について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例2において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。そのうち、アンカフラビン(ankaflavin)の投与量は大人において、1日0.6 mg以上を摂食しなければ、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0081】
図7、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例2の製造方法フロー図を参照する。そのうち、ステップ201〜206は、ほぼ前述実施例1と同じため、ここでの説明を省略する。異なる点は、本実施例2のステップ207は、アンカフラビン(ankaflavin)の分離は、分取HPLC法によるものである。
【0082】
引き続き、図8、本発明の実施例2の好ましい実施例ステップ207の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ207はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0083】
(ステップ207a) ステップ206によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0084】
(ステップ207b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0085】
(ステップ207c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ207bによって、収集された各分離液の分析を行い、アンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0086】
前述ステップ207cにおいて、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、極性違いによって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分が先に分離される。モナシン(monascin)はアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、高極性成分であるため、モナシン(monascin)は先に分離される。この特性を利用して、後に分離される分離液を集めて、アンカフラビン(ankaflavin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にアンカフラビン(ankaflavin)を含まれているかを確認する。
【実施例3】
【0087】
引き続き、本発明の実施例3について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例3において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。そのうち、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)含量比率の範囲は1:1〜10:1であり、最適な含量比率は3.56:1であれば、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる。そのほか、モナシン(monascin)の投与量は大人において、1日2.4 mg以上、アンカフラビン(ankaflavin)の投与量は大人において、1日0.6 mg以上を摂食しなければ、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0088】
引き続き、図9、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例3の製造方法フロー図を参照する。本実施例において、ステップ301〜306は、前述実施例1と実施例2とほぼ同じであるため、ここでの説明を省略する。異なる点は、実施例3におけるステップ307は、分取HPLC法を利用し、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分それぞれ分離した後、最後にステップ308に説明のとおり、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合する。前述所定比例の範囲値は1:1 〜 10:1であり、最適値は3.56:1である。
【0089】
引き続き、図10、本発明の実施例3の好ましい実施例ステップ307の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ307はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0090】
(ステップ307a) ステップ306によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0091】
(ステップ307b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0092】
(ステップ307c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ307bによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0093】
前述ステップ307cにおいて、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、極性違いによって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分は先に分離される。モナシン(monascin)はアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、高極性成分であるため、モナシン(monascin)は、先に分離される。この特性を利用して、先と後に分離される分離液を集めて、それぞれモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にモナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)を含まれているかを確認する。
【0094】
本発明実施例1ないし3の混合物による血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる効果を確認するため、以下は複数種の実験を用いて、分析と比較を行う。以下の分析内容において、本考案実施例1の混合物は、モナシン(monascin, MS)であり、投与量は大人において、1日に9.82 mgを摂食する。実施例2の混合物は、アンカフラビン(ankaflavin, AF)であり、投与量は大人において、1日に1.43 mgを摂食する。実施例3の混合物は、モナシン(monascin)及びアンカフラビン(ankaflavin)(MS+AFという。)投与量は大人において、1日に9.82 mg及び1.43 mgである。そのほか、モナコリンK(monacolin K, MKという。)を含める混合物を対照群にした。
【0095】
まず、高コレステロール摂食のハムスターを実験動物に利用し、それぞれMS、AF、MS+AF及びMKを8週間投与し後、血中総コレステロール(total cholesterol, TC)含量、トリグリセリド(triglyceride, TG)含量、高比重リポ蛋白コレステロール(high density lipoprotein cholesterol, HDL−C)含量、低密度リポ蛋白コレステロール(low density lipoprotein cholesterol, LDL−C)含量、LDL−CとHDL−Cの比例及び血中脂質のマロンジアルデヒド(malondialdehyde, MDA)含量など、各種コレステロールパラメータの分析を行う。そのうち、MKの投与量は大人において、1日2.89 mgの摂食に相当する。このほか、正常飲食組は、NOR組といい、高コレステロール摂食組は、HCという。
【0096】
下表1は、前述動物試験の結果であり、表2は、MS、AF、MS+AF及びMK組がHC組と対照した各種パラメータの降下または増加率。まず、TC降下の結果において、MS組とAF組とも血中TC含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。さらに、MS+AF組によるTC降下効果は、他の組より高いことを示されている。TGの降下効果において、MS組、AF組及びMS+AF組ともTG含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。HDL−Cの上昇率結果において、MS組とAF組とも血中HDL−C含量の増加が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。さらに、MS+AF組によるTC増加効果は、他の組より高いことを示されている。HDL−C降下率の結果は、MS組の効果は、MK組とさほど差は認められないが、AF組とMS+AF組は、血中HDL−Cの降下効果は、MK組より高い。LDL/HDL比値の降下効果において、MS組の効果は、MK組より高く、AF組とMS+AF組の効果は他の組より高い。よって、モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)は、モナコリン(monacolin K)に比べ、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生の改善に寄与できることが分かる。MDA降下効果において、MS組、AF組及びMS+AF組ともMDA含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
アテローム硬化症を評価するもう一つの重要な指標は、動脈脂肪斑の染色分析であり、染色結果により、脂肪斑が動脈血管の沈積状況を知ることができる。大量な過酸化脂質は、泡沫細胞の大量沈積を引き起し、血管壁が弾性を失われ、かつ大量な脂質斑を沈積して、アテローム硬化症を引き起こす。図11、脂質斑を染色した量化結果図を参照する。研究結果によると、8週間連続した高コレステロールの摂食は、実験動物の胸腔動脈血管斑が大量に沈積していて、正常飲食組に比べ、増加現象は顕著的であった。MK組(投与量2.89 mg/日)は脂質斑の量の降下は見られるものの、その効果は、MS組(投与量9.82 mg/日)、AF組(投与量1.43 mg/日)及びMS+AF組(MSとAFの比例は3.56:1)である。このほか、AF組の効果は、MS組より高く、かつMS+AF組の効果はAF組より高い。
【0100】
モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン及びモナコリンK(monacolin K)によるコレステロール生成の抑制効果を比較するため、細胞実験法を用いて、同じ濃度(100 ppb)のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)及びモナコリンK(monacolin K)条件により細胞を処理し、コレステロール生成への影響を検討した。図12、同じ濃度のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン及びモナコリンK(monacolin K)によるコレステロール生成の抑制効果比較図を参照する。コレステロール生成の抑制効果は、アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)、モナコリンK(monacolin K)の順である。この結果は、動物試験の結果に同じ、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシンは、モナコリンK(monacolin K)に比べ、より良い血中脂質降下効果を有し、かつその結果は、細胞におけるコレステロール生成の抑制効果は、アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)、モナコリンK(monacolin K)の順である。
【0101】
前述動物試験結果から、モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)とも顕著な血清TC、TG、LDL−C、MDA、動脈脂肪斑の降下効果及びHDL−Cを引き上げる効果があり、しかもモナコリンK(monacolin K)より高い。このほか、モナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)の効果は、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、より顕著である。よって、本発明実施例1ないし3の混合物は、血中総コレステロールを有効に引き下げるほか、血中HDL−C濃度を引き上げることができ、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生に対する抑制効果は、極めて大きい。
【符号の説明】
【0102】
001〜008 ステップ番号
101〜107 ステップ番号
104a〜104e ステップ番号
105a〜105e ステップ番号
106a〜106e ステップ番号
107a〜107c ステップ番号
201〜207 ステップ番号
207a〜207c ステップ番号
301〜308 ステップ番号
307a〜307c ステップ番号
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物に関し、特に、モナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)、もしくはモナシンとアンカフラビンを同時に含有する混合物であって、かつ血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる機能を有するものに関する。
【背景技術】
【0002】
血液中のコレステロール含量が心臓血管系疾患の発生率と密接に関係する。研究結果によれば、脂質異常は、心臓血管系疾患の罹患は、重要な関係がある。よって、血液中のコレステロール含量は、とっても良い予測指標である。血液中のコレステロール含量が200 mg/Dlを超えると、冠状動脈性心疾患に起因する死亡の機会は急増加することが指摘されている。コレステロール値が高いにつれて、冠状動脈性心疾患の罹病率と死亡率も高くなる。しかし、非薬物または薬物の治療でコレステロール値を引き下げれば、冠状動脈硬化による心臓血管系疾の罹病率を顕著的に引き下げることは確かなことである。
【0003】
近年、健康食品の発展は盛んであり、複数効果を有する機能性の発酵製品紅麹は、段々重視されつつある。アジア地域では、Monascus種(Monascus species)が飲食、医薬方面での応用は、1千年の歴史を有する。
【0004】
Monascus種の二次代謝物は、(1)一つグループの色素、赤色色素ルブロパンクタミン(rubropunctamine)、モナスコルブラミン(monascorubramine)、黄色色素アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)及びオレンジ色色素rubropunctanin、モナスコルブリン(monascorubrin)、(2)コレステロールを引き下げる物質、モナコリンK(monacolin K)またはロバスタチン(lovastatin)、メビノリン(mevinolin)及びメバコール(mevacor)、(3)抗高血圧物質、γ−アミノ酪酸, (γ−aminobutyric acid, GABA)、(4)抗酸化物質、ジメルミン酸(dimerumic acid)と3−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸(3−hydoxy−4−methoxy− benzoic acid)の4種類を含める。
【0005】
Monascus種の二次代謝物のうち、モナコリンK(monacolin K)は、コレステロールの生合成経路の鍵酵素ヒドロキシメチルグルタリル‐コエンザイムA還元酵素(hydroxy methylglutaryl−CoA reductase(HMG−CoA reductase))活性の抑制機能を有する。よって、モナコリンK(monacolin K)は、非常に顕著なコレステロール引き下げ効果を有する。
【0006】
このほか、血液中のコレステロールは、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL−C)と低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−C)に分けることができる。研究により、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL−C)と低密度リポ蛋白コレステロール(LDL−C)は、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生機会に寄与することが知られている。
【0007】
総コレステロール(total cholesterol, TC)は、HDL−C、LDL−C、トリグリセリド(triglyceride, TG)及びその他リポ蛋白コレステロールからなる。従って、HDL−CとLDL−Cは、TC値の顕著な増加によって大量に増加される。多くの研究により、コレステロール降下剤を使用しTC値を引き下げると同時に、HDL−C値の大幅な低下が見られる。そこで、HDL−C値を維持するまたは引き上げることは、心臓血管系疾患の予防につながることが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前述モナコリンK(monacolin K)は、コレステロールを引き下げる効果はあるものの、HDL−C値を引き上げることはできない。よって、心臓血管系疾患とアテローム硬化症に対する予防効果は、限られている。
この点について、混合物が血液脂質を引き下げるとHDL−C値を引き上げる機能を同時に備えて、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生機会を有効に低減できる、斬新な混合物とその製造方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明人は、前述欠点について、研究と考案を努めた結果、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法を考案した。
【0010】
本発明の主な目的は、少なくともモナシン(monascin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0011】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0012】
本発明もう一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップ及び浄化を経て、モナシン(monascin)を含める混合物を取得する。この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0013】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含めた、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0014】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0015】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0016】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0017】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)を利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0018】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0019】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0020】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)の成分を分離する。
【0021】
本発明もう一つの目的は、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0022】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0023】
本発明のまた一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップと浄化により、アンカフラビン(ankaflavin)を含める混合物を抽出し、この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げるができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0024】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0025】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0026】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0027】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0028】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0029】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0030】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0031】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分を分離する。
【0032】
本発明のさらに一つの目的は、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0033】
前述目的を達成するため、本発明は、Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物を提供する。
【0034】
本発明のさらに一つの目的は、シリーズ的な抽出ステップと浄化により、(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める混合物を抽出し、この混合物は、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げるができる、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法を提供する。
【0035】
前述目的を達成するため、本発明より、少なくとも以下のステップを含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる混合物の製造方法を提供する。
【0036】
(1) Monascus発酵製品を提供する。
【0037】
(2) アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う。
【0038】
(3) ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める。
【0039】
(4) ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
【0040】
(5) ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する。
【0041】
(6) ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
【0042】
(7) ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分をそれぞれ分離する。
【0043】
(8) モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合する。
【発明の効果】
【0044】
本発明のシステム構造及び技術特徴は説明のとおり、以下の長所をまとめることができる。
【0045】
1. 本発明で提供されたすべての混合物は、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる効果があるため、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の予防及び治療とも極めて大きい効果を有する。
【0046】
2. 本発明の製造方法によれば、本発明で提供された各種混合物の成分を高純度により抽出すれば、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の罹患率を有効に軽減できる。
【0047】
3. 本発明で提供された各種混合物は、人工合成による化合物ではなく、Monascus発酵製品から抽出されたものであり、自然食品のサプリメントとして食用できる。心臓血管系疾患とアテローム硬化症の罹患率を有効に軽減できるほか、副作用を引き起こす恐れはない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のMonascus発酵製品の製造方法フロー図である。
【図2】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例1の製造方法フロー図である。
【図3】本発明実施例1のステップ104の詳細ステップフロー図である。
【図4】本発明実施例1のステップ105の詳細ステップフロー図である。
【図5】本発明実施例1のステップ106の詳細ステップフロー図である。
【図6】本発明実施例1のステップ107の詳細ステップフロー図である。
【図7】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例2の製造方法フロー図である。
【図8】本発明実施例2のステップ207の詳細ステップフロー図である。
【図9】本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例3の製造方法フロー図である。
【図10】本発明実施例3のステップ307の詳細ステップフロー図である。
【図11】脂質斑を染色した量化結果図である。
【図12】同じ濃度のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナコリン K(monacolin K)によるコレステロール生成抑制効果の比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
前述目的及び効果を達成するため、本発明人はMonascus発酵製品を抽出基質とし、試験及び調整を繰り返した結果、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法を得ることができた。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法は、3つの好ましい実施例がある。本発明の混合物とその製造方法は、以下のとおり詳細説明する。
【実施例】
【0050】
まず、Monascus発酵製品の製造方法を説明する。図1、本発明のMonascus発酵製品の製造法のフロー図を参照し、以下のステップを含める。
【0051】
(ステップ001) 培養基質を提供する。培養基質は、たとえば米または乾燥の山芋のいずれかである。水分含量は15%以下であり、最適な水分含量は7%である。
【0052】
(ステップ002) 水を培養基質に加え、培養基質と水の比率は1:0.5%〜1:1.5%であり、最適な比率は1:0.75%である。
【0053】
(ステップ003) 培養基質を水に浸し、浸け時間は0〜60分、最適な浸け時間は30分である。
【0054】
(ステップ004) 培養基質の滅菌を行い、滅菌条件は121℃、10〜60分間である。
【0055】
(ステップ005) 滅菌完了の培養基質を冷却する。
【0056】
(ステップ006) 所定のモナスカス属のアンカを培養基質に接菌し、所定のモナスカス属のアンカは、たとえばモナスカスパーパレウス(Monascus purpureus)である。
【0057】
(ステップ007) 接菌完了の培養基質を培養する。培養条件は温度25〜37℃、湿度50〜80%の環境において、8〜20日間を培養する。最適な培養条件は、温度30℃、湿度60%の環境において、10日間を培養する。
【0058】
(ステップ008) 培養を完了して得られたMonascus発酵製品の乾燥を行い、含水率を15%以下にし、最適な含水率6%である。これにより、Monascus発酵製品の製造プロセスを完了する。
【実施例1】
【0059】
引き続き、本発明の実施例1について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例1において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。モナシン(monascin)の投与量は大人において、1日2.4 mg以上を摂食しなければ、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0060】
引き続き、図2、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例1の製造方法フロー図を参照する。本実施例は、以下のステップを含める。Monascus発酵製品を提供する(ステップ101)。アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対して3回の抽出を行う(ステップ102)。そのうち、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は、1:10 〜 1:50である。ステップ102により得られた生成物を所定の温度範囲条件において、減圧濃縮方法を用いて、濃度を高める(ステップ103)。そのうち、所定の温度は40℃〜60℃である。ステップ103により得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)によって、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する(ステップ104)。ステップ104により、分離された色素分解液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分離液を分離する(ステップ105)。ステップ105により、分離し得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する(ステップ106)。ステップ106により、分離し得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分取HPLC法(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)成分を分離する(ステップ107)。
【0061】
引き続き、図3、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ104の詳細ステップフロー図を参照する。前記ステップ104はさらに、以下のステップを細分化できる。ステップ103により得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える(ステップ104a)。複数種の洗浄液は、順を追ってシリカゲルカラムに加える(ステップ104b)。そのうち、前記複数種の洗浄液の順は、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol)= 9:1、Hexane : Ethanol = 8:2、ヘキサン:エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールである。所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより留出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する(ステップ104c)。そのうち、前記所定の時間は、5〜10分である。高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ104cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分の分離液をスクリーニングする(ステップ104d)。ステップ104dにより、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分解液が得られる(ステップ104e)。
【0062】
引き続き、図4、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ105の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ105はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0063】
(ステップ105a) ステップ104によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える。
【0064】
(ステップ105b) 洗浄液をSephadex LH−20カラムに加え、前記洗浄液は、メタノール(Methanol) : アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1である。
【0065】
(ステップ105c) 所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0066】
(ステップ105d) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ105cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0067】
(ステップ105e) ステップ105dによって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、黄色素分離液を取得する。
【0068】
引き続き、図5、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ106の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ106はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0069】
(ステップ106a) ステップ105によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える。
【0070】
(ステップ106b) 複数種の洗浄液は、順を追ってシリカゲルカラムに加える。前記複数種の洗浄液の順は、ジクロロメタン(Dichloromethane):エタノール= 95:5、ジクロロメタン:エタノール= 9:1及びジクロロメタン:エタノール= 4:1である。
【0071】
(ステップ106c) 所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0072】
(ステップ106d) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ106cによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0073】
(ステップ106e) ステップ106dによって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【0074】
引き続き、図6、本発明の実施例1の好ましい実施例ステップ107の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ107はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0075】
(ステップ107a) ステップ106によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0076】
(ステップ107b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0077】
(ステップ107c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ107bによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0078】
前述ステップ104d、105d及び106dにおいて、HPLC分析法で使用するカラム(column)は、C18カラム(25 cm x 4.6 mm, i.d. = 5 μm)、移動相はアセトニトリル:水: トリフルオロ酢酸塩= 62:38:0.05、流速1 mL/minである。多波長検出器(multiwavelength detector)により、231 nmにおけるUV吸収波長(モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、231 nmのUV吸収波長において、波高点を発生する)を検出する。さらに、対照群としてモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の標準品を利用する。標準品の波高点の時間と被測定物の波高点とのマッチングを行い、被測定物がモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)であるか否かを判定する。
【0079】
このほか、前述ステップ107cにおいて、HPLC分析法で使用される条件は、ステップ104d、105d及び106dとほぼ同じである。ステップ107cが特殊な点は、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は極性違いの特性によって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分は、先に分離される。モナシン(monascin)は、アンカフラビン(ankaflavin)に比べ、低極性成分であるため、モナシン(monascin)は、先に分離され、アンカフラビン(ankaflavin)はその後に分離される。この特性を利用して、先に分離された分離液を集めて、モナシン(monascin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にモナシン(monascin)を含まれているかを確認する。
【実施例2】
【0080】
引き続き、本発明の実施例2について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例2において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。そのうち、アンカフラビン(ankaflavin)の投与量は大人において、1日0.6 mg以上を摂食しなければ、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0081】
図7、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例2の製造方法フロー図を参照する。そのうち、ステップ201〜206は、ほぼ前述実施例1と同じため、ここでの説明を省略する。異なる点は、本実施例2のステップ207は、アンカフラビン(ankaflavin)の分離は、分取HPLC法によるものである。
【0082】
引き続き、図8、本発明の実施例2の好ましい実施例ステップ207の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ207はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0083】
(ステップ207a) ステップ206によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0084】
(ステップ207b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0085】
(ステップ207c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ207bによって、収集された各分離液の分析を行い、アンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0086】
前述ステップ207cにおいて、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、極性違いによって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分が先に分離される。モナシン(monascin)はアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、高極性成分であるため、モナシン(monascin)は先に分離される。この特性を利用して、後に分離される分離液を集めて、アンカフラビン(ankaflavin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にアンカフラビン(ankaflavin)を含まれているかを確認する。
【実施例3】
【0087】
引き続き、本発明の実施例3について、詳細説明する。本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の実施例3において、その成分は、紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含み、前述Monascus発酵製品より抽出されたものである。そのうち、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)含量比率の範囲は1:1〜10:1であり、最適な含量比率は3.56:1であれば、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる。そのほか、モナシン(monascin)の投与量は大人において、1日2.4 mg以上、アンカフラビン(ankaflavin)の投与量は大人において、1日0.6 mg以上を摂食しなければ、有効に血液脂質を引き下げ、HDLコレステロール値を引き上げることはできない。
【0088】
引き続き、図9、本発明の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物実施例3の製造方法フロー図を参照する。本実施例において、ステップ301〜306は、前述実施例1と実施例2とほぼ同じであるため、ここでの説明を省略する。異なる点は、実施例3におけるステップ307は、分取HPLC法を利用し、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分それぞれ分離した後、最後にステップ308に説明のとおり、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合する。前述所定比例の範囲値は1:1 〜 10:1であり、最適値は3.56:1である。
【0089】
引き続き、図10、本発明の実施例3の好ましい実施例ステップ307の詳細ステップフロー図を参照する。前述ステップ307はさらに、以下のステップを細分化できる。
【0090】
(ステップ307a) ステップ306によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行い、前述洗浄液は、メタノール:水= 85:15である。
【0091】
(ステップ307b) 所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する。そのうち、前述所定の時間は、5〜10分である。
【0092】
(ステップ307c) 高速液体クロマトグラフィーに、ホトダイオードアレーを合わせて、ステップ307bによって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする。
【0093】
前述ステップ307cにおいて、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)は、極性違いによって、互いに分離される。C18カラムにて、高極性成分は先に分離される。モナシン(monascin)はアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、高極性成分であるため、モナシン(monascin)は、先に分離される。この特性を利用して、先と後に分離される分離液を集めて、それぞれモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)標準品と時間及び吸収波長の対照を行い、分離液にモナシン(monascin)またはアンカフラビン(ankaflavin)を含まれているかを確認する。
【0094】
本発明実施例1ないし3の混合物による血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げる効果を確認するため、以下は複数種の実験を用いて、分析と比較を行う。以下の分析内容において、本考案実施例1の混合物は、モナシン(monascin, MS)であり、投与量は大人において、1日に9.82 mgを摂食する。実施例2の混合物は、アンカフラビン(ankaflavin, AF)であり、投与量は大人において、1日に1.43 mgを摂食する。実施例3の混合物は、モナシン(monascin)及びアンカフラビン(ankaflavin)(MS+AFという。)投与量は大人において、1日に9.82 mg及び1.43 mgである。そのほか、モナコリンK(monacolin K, MKという。)を含める混合物を対照群にした。
【0095】
まず、高コレステロール摂食のハムスターを実験動物に利用し、それぞれMS、AF、MS+AF及びMKを8週間投与し後、血中総コレステロール(total cholesterol, TC)含量、トリグリセリド(triglyceride, TG)含量、高比重リポ蛋白コレステロール(high density lipoprotein cholesterol, HDL−C)含量、低密度リポ蛋白コレステロール(low density lipoprotein cholesterol, LDL−C)含量、LDL−CとHDL−Cの比例及び血中脂質のマロンジアルデヒド(malondialdehyde, MDA)含量など、各種コレステロールパラメータの分析を行う。そのうち、MKの投与量は大人において、1日2.89 mgの摂食に相当する。このほか、正常飲食組は、NOR組といい、高コレステロール摂食組は、HCという。
【0096】
下表1は、前述動物試験の結果であり、表2は、MS、AF、MS+AF及びMK組がHC組と対照した各種パラメータの降下または増加率。まず、TC降下の結果において、MS組とAF組とも血中TC含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。さらに、MS+AF組によるTC降下効果は、他の組より高いことを示されている。TGの降下効果において、MS組、AF組及びMS+AF組ともTG含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。HDL−Cの上昇率結果において、MS組とAF組とも血中HDL−C含量の増加が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。さらに、MS+AF組によるTC増加効果は、他の組より高いことを示されている。HDL−C降下率の結果は、MS組の効果は、MK組とさほど差は認められないが、AF組とMS+AF組は、血中HDL−Cの降下効果は、MK組より高い。LDL/HDL比値の降下効果において、MS組の効果は、MK組より高く、AF組とMS+AF組の効果は他の組より高い。よって、モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)は、モナコリン(monacolin K)に比べ、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生の改善に寄与できることが分かる。MDA降下効果において、MS組、AF組及びMS+AF組ともMDA含量の降下が顕著的であり、かつその効果はMK組より高い。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
アテローム硬化症を評価するもう一つの重要な指標は、動脈脂肪斑の染色分析であり、染色結果により、脂肪斑が動脈血管の沈積状況を知ることができる。大量な過酸化脂質は、泡沫細胞の大量沈積を引き起し、血管壁が弾性を失われ、かつ大量な脂質斑を沈積して、アテローム硬化症を引き起こす。図11、脂質斑を染色した量化結果図を参照する。研究結果によると、8週間連続した高コレステロールの摂食は、実験動物の胸腔動脈血管斑が大量に沈積していて、正常飲食組に比べ、増加現象は顕著的であった。MK組(投与量2.89 mg/日)は脂質斑の量の降下は見られるものの、その効果は、MS組(投与量9.82 mg/日)、AF組(投与量1.43 mg/日)及びMS+AF組(MSとAFの比例は3.56:1)である。このほか、AF組の効果は、MS組より高く、かつMS+AF組の効果はAF組より高い。
【0100】
モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン及びモナコリンK(monacolin K)によるコレステロール生成の抑制効果を比較するため、細胞実験法を用いて、同じ濃度(100 ppb)のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)及びモナコリンK(monacolin K)条件により細胞を処理し、コレステロール生成への影響を検討した。図12、同じ濃度のモナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン及びモナコリンK(monacolin K)によるコレステロール生成の抑制効果比較図を参照する。コレステロール生成の抑制効果は、アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)、モナコリンK(monacolin K)の順である。この結果は、動物試験の結果に同じ、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシンは、モナコリンK(monacolin K)に比べ、より良い血中脂質降下効果を有し、かつその結果は、細胞におけるコレステロール生成の抑制効果は、アンカフラビン(ankaflavin)、モナシン(monascin)、モナコリンK(monacolin K)の順である。
【0101】
前述動物試験結果から、モナシン(monascin)、アンカフラビン(ankaflavin)とモナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)とも顕著な血清TC、TG、LDL−C、MDA、動脈脂肪斑の降下効果及びHDL−Cを引き上げる効果があり、しかもモナコリンK(monacolin K)より高い。このほか、モナシン+アンカフラビン(monascin+ankaflavin)の効果は、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)に比べ、より顕著である。よって、本発明実施例1ないし3の混合物は、血中総コレステロールを有効に引き下げるほか、血中HDL−C濃度を引き上げることができ、心臓血管系疾患とアテローム硬化症の発生に対する抑制効果は、極めて大きい。
【符号の説明】
【0102】
001〜008 ステップ番号
101〜107 ステップ番号
104a〜104e ステップ番号
105a〜105e ステップ番号
106a〜106e ステップ番号
107a〜107c ステップ番号
201〜207 ステップ番号
207a〜207c ステップ番号
301〜308 ステップ番号
307a〜307c ステップ番号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項2】
モナシン(monascin)の摂取量は大人において、1日2.4 mg以上を摂取することを特徴とする請求項1記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項3】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)を利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する、
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する、
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)により、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)の成分を分離するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項4】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項5】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項6】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)を合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項7】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン : エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項6記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項8】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項9】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項8記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項10】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項11】
ステップ(6.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項10記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項12】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項13】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項12記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項14】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項15】
アンカフラビン(ankaflavin)の摂取量は大人において、1日0.6 mg以上を摂取することを特徴とする請求項14記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項16】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する、
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分取HPLCにより、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分を分離するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項17】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項18】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項19】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項20】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン : エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項19記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項21】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項22】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項21記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項23】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項24】
ステップ(6.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項23記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項25】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、アンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項26】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項25記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項27】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項28】
モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の含量比率範囲は、1:1 〜 10:1であることを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項29】
モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の最適な含量比率範囲は、3.56:1であることを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項30】
モナシン(monascin)の摂取量は大人において、1日2.4 mg以上、アンカフラビン(ankaflavin)の摂取量は大人において、1日0.6 mg以上を摂取することを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項31】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分をそれぞれ分離する。
(8)モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項32】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項33】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項34】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項35】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン: エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項34記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項36】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項37】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項36記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項38】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項39】
ステップ(6.2)において、所定の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項38記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項40】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項41】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項40記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項42】
ステップ(8)において、所定の比例範囲は、温度は1:1 〜 10:1であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項43】
ステップ(8)において、最適な比例範囲は3.56:1であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項1】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項2】
モナシン(monascin)の摂取量は大人において、1日2.4 mg以上を摂取することを特徴とする請求項1記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項3】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)を利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する、
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(Sephadex LH−20 column chromatography)を利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する、
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)により、4回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)の成分を分離するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項4】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項5】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項6】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)を合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項7】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン : エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項6記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項8】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項9】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項8記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項10】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項11】
ステップ(6.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項10記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項12】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項13】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項12記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項14】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともアンカフラビン(ankaflavin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項15】
アンカフラビン(ankaflavin)の摂取量は大人において、1日0.6 mg以上を摂取することを特徴とする請求項14記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項16】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する、
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分取HPLCにより、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分を分離するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項17】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項18】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項19】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項20】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン : エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項19記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項21】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項22】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項21記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項23】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項24】
ステップ(6.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項23記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項25】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項16記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、アンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項26】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項25記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項27】
Monascus発酵製品より抽出される紅こうじ黄色素であって、少なくともモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含むことを特徴とする、血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項28】
モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の含量比率範囲は、1:1 〜 10:1であることを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項29】
モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の最適な含量比率範囲は、3.56:1であることを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項30】
モナシン(monascin)の摂取量は大人において、1日2.4 mg以上、アンカフラビン(ankaflavin)の摂取量は大人において、1日0.6 mg以上を摂取することを特徴とする請求項27記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物。
【請求項31】
(1)Monascus発酵製品を提供する、
(2)アセトンを用いて、Monascus発酵製品に対し3回繰返しの抽出を行う、
(3)ステップ(2)より得られた生成物を所定の温度条件において、減圧濃縮方法により濃度を高める、
(4)ステップ(3)より得られた生成物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、1回目の分離浄化を行い、色素分解液を分離する。
(5)ステップ(4)の分離によって得られた色素分離液は、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィーを利用し、2回目の分離浄化を行い、黄色素分解液を分離する、
(6)ステップ(5)の分離によって得られた黄色素分離液は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを利用し、3回目の分離浄化を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液を分離する。
(7)ステップ(6)の分離によって得られたモナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)を含める分離液は、分取HPLC(preparative high performance liquid chromatography, pre−HPLC)によって、4回目の分離浄化を行い、アンカフラビン(ankaflavin)の成分をそれぞれ分離する。
(8)モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)の成分を所定の比例によって混合するステップを少なくとも含める血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項32】
ステップ(2)において、Monascus発酵製品とアセトンとの比例は1:10 〜 1:50であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項33】
ステップ(3)において、所定の温度は40℃〜60℃であることを特徴とする、請求項3記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項34】
ステップ(4)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(4.1)ステップ(3)によって、得られた生成物をシリカゲルカラム(silica gel column)に加える、
(4.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(4.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計12〜15の分離液を収集する、
(4.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(4.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(4.5)ステップ(4.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項35】
ステップ(4.2)において、複数種の洗浄液は順を追って、ヘキサン(Hexane)、ヘキサン:エタノール(Ethanol) = 9:1、ヘキサン:エタノール= 8:2、ヘキサン: エタノール= 7:3、ヘキサン:エタノール= 1:1及びエタノールであることを特徴とする、請求項34記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項36】
ステップ(5)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(5.1)ステップ(4)によって、得られた色素分解液をSephadex LH−20カラム(Sephadex LH−20 column)に加える、
(5.2)洗浄液をSephadex LH−20カラムに加える、
(5.3)所定の時間ごとに、Sephadex LH−20カラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(5.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(5.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(5.5)ステップ(5.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、色素分離液を取得する。
【請求項37】
ステップ(5.2)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :アセトニトリル(Acetonitrile)= 9:1であることを特徴とする、請求項36記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項38】
ステップ(6)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(6.1)ステップ(5)によって、得られた黄色素分離液をシリカゲルカラムに加える、
(6.2)複数種の洗浄液は、順を追って前記シリカゲルカラムに加える、
(6.3)所定の時間ごとに、シリカゲルカラムより流出される分離液を収集し、合計3〜5の分離液を収集する、
(6.4)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(6.3)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
(6.5)ステップ(6.4)によって、スクリーニングし得られた分離液を一体に混合して、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液を取得する。
【請求項39】
ステップ(6.2)において、所定の洗浄液は順を追って、ジクロロメタン(Dichloromethane) : エタノール(Ethanol)= 95:5、ジクロロメタン:エタノール = 9:1及びジクロロメタンエタノール= 4:1であることを特徴とする、請求項38記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項40】
ステップ(7)はさらに、以下のステップを含めることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
(7.1)ステップ(6)によって得られた、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液は、C18カラムにHPLC及び洗浄液を合わせて、洗浄分離を行う、
(7.2)所定の時間ごとに、C18カラムより流出される分離液を収集し、合計2の分離液を収集する、
(7.3)高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography, HPLC)に、ホトダイオードアレー(photodiode−array, PDA)と組み合わせて、ステップ(7.2)によって、収集された各分離液の分析を行い、モナシン(monascin)とアンカフラビン(ankaflavin)成分を含める分離液をスクリーニングする、
【請求項41】
ステップ(7.1)において、所定の洗浄液は、メタノール(Methanol) :水= 85:15であることを特徴とする、請求項40記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物の製造方法。
【請求項42】
ステップ(8)において、所定の比例範囲は、温度は1:1 〜 10:1であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【請求項43】
ステップ(8)において、最適な比例範囲は3.56:1であることを特徴とする、請求項31記載の血液脂質を引き下げ、HDLコレステロールを引き上げることができる混合物とその製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−63925(P2013−63925A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203086(P2011−203086)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(511227222)晨暉生物科技股▲分▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(511227222)晨暉生物科技股▲分▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
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