説明

衣類乾燥機

【課題】ドライクリーニング溶剤の乾燥時の安全性を考慮すると共に、収容室内に近接して並列状態に吊り下げた衣類の乾燥悪化を抑えるようにした衣類乾燥機を提供する。
【解決手段】衣類24を吊り下げた収容室3内の空気を吸込用ファン5で吸い込んで空気循環経路Rに送り込み、冷却器7及び加熱器8を通過させて加熱した空気を再び収容室3に供給して衣類を乾燥する衣類乾燥機1において、ヒートポンプの圧縮機14で圧縮した冷媒ガスを外部熱交換器15で冷却した後に加熱器8に送り込み、凝縮によって空気を加熱する際に、収容室3内の空気温度が溶剤の低温乾燥となるように外部熱交換器15での冷却を調節する。収容室3内に着脱可能に設けた仕切板26の移動により、吐出口2cから供給される加熱空気の流れを衣類24群の領域に集中するように規制し、近接して並列状態に吊り下げた衣類の乾燥効率を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライクリーニングで洗浄した衣類を乾燥するのに適した衣類乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にドライクリーニングは、洗浄工程、脱液工程、乾燥工程及び仕上げ工程から成る。乾燥工程においては、種々のタイプの衣類乾燥機が使用されるが、例えば図11に示す静止型衣類乾燥機では、収容室Aの内部に配設したロッドBに、ハンガーCに掛けた衣類Dを複数吊り下げた状態で、収容室A内に熱風Eを供給し循環させながら乾燥を行う(特許文献1参照)。
【0003】
又、回転ドラムとヒートポンプとを組み合わせ、この回転ドラムの収容室においてドライクリーニング洗浄液(以下、溶剤と称する)により衣類の洗浄を行い、脱液後にヒートポンプにより収容室内に熱風を送り込んで衣類を乾燥するようにしたものも従来存在する(特許文献2参照)。この場合には、回転ドラムの収容室と、圧縮機、放熱器、膨張手段及び蒸発器等から冷凍サイクルが構成されたヒートポンプとを備え、圧縮機から吐出された冷媒を冷凍サイクルに流すことにより、収容室内において衣類を乾燥する。
【0004】
【特許文献1】特開平9−38400号公報
【特許文献2】特許第4108072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドライクリーニングにおいては、溶剤として石油系溶剤(例えば、新日本石油株式会社製:ニューソルデラックス)が用いられるため、洗浄後の乾燥は安全面を考慮して低温にて乾燥することが望ましい。
【0006】
又、静止型衣類乾燥機において、洗浄後の衣類をハンガーに掛けて近接して並列状態に吊り下げ、収容室内に熱風を供給して乾燥する場合には、吊り下げた衣類の数が増大するに連れて隣り合う衣類間の隙間が減少し、収納室に供給される熱風の通過を阻害して衣類の乾燥がし難くなる。
【0007】
本発明は、上記のような従来の難点を解消するためになされ、ドライクリーニング後の衣類乾燥時に、収容室に供給する熱風の温度を低く抑えて安全面を考慮すると共に、近接して並列状態に吊り下げた衣類の数が増大しても乾燥の悪化を抑えるようにした、ヒートポンプ利用の静止型衣類乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための手段として、本発明の請求項1は、溶剤を用いて洗浄された衣類を収容する収容室と、
圧縮機から吐出された冷媒を外部熱交換器、加熱器、減圧装置、冷却器の順で流す冷凍サイクルと、
送風手段により前記収容室の空気を吸込口から吸い込んで、この空気に含まれる溶剤を前記冷却器により凝縮させた後、前記加熱器によりこの空気を加熱して吐出口から再び前記収容室へ吐出して空気を循環させる空気循環経路と、を備え、
前記収容室及び空気循環経路は外部から断熱されており、
前記外部熱交換器は、前記加熱器に入る冷媒の熱を熱交換により奪うと共に、前記収容室及び空気循環経路の外に配置される衣類乾燥機を特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2は、請求項1記載の衣類乾燥機において、前記外部熱交換器を冷却する冷却用の送風手段と、前記収容室内の温度を検出する温度検出手段とを備え、
この温度検出手段により検出された収容室内の温度が所定温度以下の場合には、前記冷却用の送風手段の送風量を低下させることにより、外部熱交換器の熱交換量を低下させることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3は、請求項1又は2に記載の衣類乾燥機において、前記冷却器を通過する空気の風速が所定値以下になるように、この冷却器の上方に空気を通過させるバイパス空間を形成したことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項4は、請求項1ないし3何れかに記載の衣類乾燥機において、前記収容室内にロッドが架設され、このロッドにハンガーを介して衣類が近接して並列状態に吊り下げられ、このロッドに吊り下げられた衣類群と収容室の内壁との間隔を規制する間隔規制手段が設けられ、この間隔規制手段は、収容室に吐出される熱風を前記ロッドに吊り下げられた衣類群に導くための仕切板で構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項5は、請求項4記載の衣類乾燥機において、前記仕切板はロッドの長さ方向に対して平行に垂設されると共に、収容室の内壁に着脱可能に形成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項6は、請求項4又は5記載の衣類乾燥機において、前記ロッドは長さ方向に対して直交方向に移動可能に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、衣類乾燥機において、冷凍サイクルの外部熱交換器は、収容室及び空気循環経路の外部に配置され、加熱器に入る冷媒の熱を奪うようにしたので、収容室内の温度を、溶剤を用いて洗浄された衣類の乾燥に好ましい温度にすることができる。
【0015】
又、収容室に吐出される熱風を、収容室内のロッドに吊り下げられた衣類群に導くための仕切板を設けたので、衣類乾燥の悪化を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明に係る衣類乾燥機の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る衣類乾燥機1の前扉1aを開いた状態を示す概略斜視図である。ハウジング本体2の前扉1aは、両開きとなっていて上部の中央にはガラス板1bがそれぞれ嵌め込まれて内部を透視できるようにしてある。ハウジング本体2は、金属製であって内部には図示を省略した断熱材が介在されており、ドライクリーニングで洗浄した衣類を収容する収容室3が形成されている。
【0017】
図2は、衣類乾燥機1を背面側から見た一部破断概略斜視図であり、前記ハウジング本体2の背面側にダクト4が設けられ、このダクト4の下端部はハウジング本体2の後ろ壁に形成した吸込口2aを介して収容室3に連通している。又、ダクト4の下端部には吸込用ファン5が取り付けられて吸込口2aに臨んでおり、この吸込用ファン5によって収容室3内の空気をダクト4に吸い込むようにしてある。
【0018】
一方、ダクト4の上端部はハウジング本体2の上壁に形成した開口2bを介して上部ハウジング6に連通している。この上部ハウジング6は、ハウジング本体2の上部に取り付けられ、断熱構造であって内部に冷却器7と加熱器8とが隣接して対向配置されると共に、ハウジング本体2の上壁に設けた吐出口2cを介して前記収容室3に連通している。
【0019】
これにより、収容室3内の空気は吸込用ファン5によってダクト4内に吸い込まれると共に、開口2bから上部ハウジング6内に流入して、冷却器7、加熱器8を通過して吐出口2cから収容室3内に吐出される空気循環経路R(図6参照)が形成されている。又、開口2bから上部ハウジング6内に流入する空気が、冷却器7の両側方に回り込んで逃げるのを防ぐため、図2(b)のように冷却器7の両側端に位置させて遮断板6bを対設し、開口2bの周囲を取り囲むようにしてある。尚、上部ハウジング6内の冷却器7及び加熱器8の上方には、開口2bから上部ハウジング6内に流入する前記空気の一部を通過させるためのバイパス空間6a(図6)が設けられている。
【0020】
図2(a)のように、上記冷却器7の下には受け皿9が配置され、この受け皿9とハウジング本体2の背面側に受け台を介して載置された回収容器10とがホース11により連結されている。これにより、冷却器7で凝縮された空気中の溶剤は、受け皿9からホース11を介して回収容器10内に流れ込んで回収される。
【0021】
上部ハウジング6の前方には、機械室12と制御室13とがハウジング本体2の上に固定して配設されており、この機械室12と制御室13はいずれも前記ハウジング本体2及び上部ハウジング6の外部に位置している。
【0022】
上記機械室12内には、図6に示すように圧縮機14、外部熱交換器15、アキュムレータ16、外部熱交換器15を冷却するための冷却用ファン17が取り付けられている。又、圧縮機14、外部熱交換器15、加熱器8、減圧のための膨張弁18、冷却器7、アキュムレータ16、圧縮機14の順で接続配管されたヒートポンプの冷凍サイクルSが形成されている。尚、冷凍サイクルSにおいて、19はレシーバタンク、20はドライヤーである。
【0023】
上記外部熱交換器15は、圧縮機14から送られてくる高温高圧の冷媒を前記冷却用ファン17により空冷して外部に放熱するが、この外部熱交換器15の前面にはフィルタ21が取り付けられ、このフィルタ21によって外部への放熱量を抑えるようにしてある。
【0024】
洗浄工程でドライクリーニングした衣類は、乾燥工程において図1のように前記収容室3内に架設されているロッド22にハンガー23掛けして吊り下げた状態で乾燥される。図1においては、1つの衣類24が示されているが、実際は衣類を近接して並列状態に吊り下げて乾燥工程が行われる。
【0025】
上記ロッド22は、収容室3の対向する側壁3aの上部にそれぞれ取り付けられた受け具25に、ロッド22の両端部が支持されて架設してある。この受け具25は、図5に示すようにロッド22の端部を落とし込んで受止する凹溝状の受け部25aが複数個(図例では3個)並設されており、何れかの受け部25aを選択することによりロッド22の架設位置を前後方向、即ちロッド22の長さ方向に対して直交方向に移動して変更できるようにしてある。尚、ロッド22の移動手段は受け具25に限定されない。
【0026】
又、収容室3内には、ロッド22に近接して並列状態に吊り下げられた衣類群と収容室3の後ろ壁3bとの間隔を規制する間隔規制手段が設けられている。この間隔規制手段としては、例えば図7のように仕切板26を用いることができ、この仕切板26はロッド22の長さ方向に対して平行に垂設されると共に、収容室3内に着脱可能に形成されている。これにより、仕切板26をロッド22の長さ方向に対して直交方向に移動することができ、ロッド22に近接して並列状態に吊り下げられた衣類群と収容室3の内壁との間隔を適正に規制することができる。この仕切板26で間隔規制手段を構成することにより、簡単に且つ安価に製作することができる。
【0027】
上記仕切板26は、図3に示すように上縁の両端部と両側縁の下端部に取付具27がそれぞれ取り付けられている。この取付具27は、図4(c)に示すように磁石28が嵌め込まれた磁着部27aと、この磁着部27aの一方の端部から直角方向に延設されている取付部27bと、磁着部27aの他方の端部から下方に傾斜して延設されている摘み部27cとから構成されている。
【0028】
仕切板26の上縁の両端部に取り付けられる取付具27は、図4(a)のように磁石28の表面が上向きとなるようにして、取付部27bを仕切板26に止め具29(ボルトとナット)で固定し、仕切板26の両側縁の下端部に取り付けられる取付具27は、図3のように磁石28の表面が外向きとなるようにしてそれぞれ固定されている。
【0029】
このようにして、図3のように4つの取付具27が固定された仕切板26は、上縁の取付具27の摘み部27cを持って図4(a)のように上向きの磁石28を収容室3の上壁3cにそれぞれ磁着し、両側縁の取付具27の摘み部27cを持って外向きの磁石28を収容室3の側壁3aにそれぞれ磁着することで収容室3内に容易に取り付けることができる。図1に示すように、収容室3に取り付けた仕切板26は、前記吸込口2aを塞がないように仕切板26の大きさが予め設定されている。
【0030】
一方、収容室3から仕切板26を取り外すには、上縁の取付具27の摘み部27cを持って図4(a)に矢印で示す方向に力を加えると、図4(b)のように磁石28が収容室3の上壁3cからそれぞれ離れて外れる。これと同様な要領で、両側縁の取付具27の摘み部27cを持って図示は省略したが内向きに力を加えると、磁石28が収容室3の側壁3aからそれぞれ離れて外れる。これにより、仕切板26を簡単に取り外すことができる。このようにして、仕切板26は収容室3に着脱可能に取り付けることができ、その取付位置を容易に変更することが可能である。尚、仕切板26の着脱手段は取付具27に限定されない。
【0031】
仕切板26の取付位置は、図7及び図8に示すように収容室3内のロッド22にハンガー23を介して近接して並列状態に吊り下げた複数の衣類24の集団(衣類群)を、前記前扉1aと仕切板26とで挟み付ける状態となる位置であることが好ましい。紳士服と婦人服又は子供服とでは洋服の肩幅が異なるため、前記のようにロッド22の架設位置を移動して変更し、仕切板26の取付位置も移動して変更する。これにより、前記ハウジング本体2の吐出口2cから収容室3内に供給される熱風は、衣類群が吊り下げられている領域に強制的に導かれ、衣類群から離れた領域を流れるのを抑えることができる。このため、互いに隣接する衣類24の僅かな間を通過して流れる熱風量を増大させて乾燥効率を向上させることができる。
【0032】
本実施形態では、衣類乾燥機1による乾燥工程において、衣類24から溶剤を除去するため、吸込用ファン5により収容室3内の空気を空気循環経路Rを経て循環させる。最初に収容室3内で乾燥空気(溶剤濃度が低い空気)を衣類24に当てる。この乾燥空気は衣類24から溶剤を気化させて溶剤濃度が高い空気になる。その溶剤を回収する手段として、溶剤を含んだ湿った空気を前記冷却器7で冷却し液化して除去する。そして、冷気(溶剤濃度の低い低温空気)を前記加熱器8で再度加熱して乾燥空気(溶剤濃度が低い空気)を作り、収容室3に供給して再び衣類24に当てることになる。
【0033】
この場合、前記圧縮機14で圧縮された高温高圧の冷媒ガス(例えば、R404a)は、配管を経由して収容室3の外部に設置した前記外部熱交換器15で冷却(放熱)された後、配管を経由して前記加熱器8に導入する。ここで、前記冷却器7を通過した低温空気(溶剤濃度が低い低温空気)を加熱して乾燥空気(溶剤濃度が低い空気)にする。この熱交換によって冷媒ガスは凝縮液化し、前記レシーバタンク19、ドライヤー20を経て膨張弁17で断熱膨張し、冷却器7に導入されて蒸発する。冷却器7は溶剤濃度が高い空気を冷却し、溶剤、水蒸気を凝縮液化させる。凝縮液は受け皿9に溜まり、ホース11を介して回収容器10内に回収される。冷却器7で蒸発した冷媒ガスは、配管を経てアキュムレータ16を通って圧縮機14に戻される。
【0034】
上記外部熱交換器15は冷却用ファン17の回転数又はON−OFF運転により外部への放熱量を調節することが可能である。更に、前記吸込用ファン5は、衣類24を効率良く乾燥させるため大風量としているが、この全風量を溶剤回収用の冷却器7に通した場合、高速の通過風速により凝縮液化した溶剤が飛散することがある。この溶剤の飛散を防止するため、一部の空気を前記上部ハウジング6のバイパス空間6aに分流させることにより冷却器7を通過する風速を所定の風速低下(例えば、約2m/秒以下)にする。これにより、冷却器7で凝縮液化して回収する溶剤の飛散を防止することができる。
【0035】
本実施形態では、衣類24の乾燥工程において、収容室3内の温度が溶剤の引火点(例えば、40〜50℃)以下を保持できるように運転する。図6に示すように、収容室3内の適所に温度センサ29を設置し、この温度センサ29で検出した信号を前記制御室13内に設けられている制御装置30に入力し、この制御装置30から前記冷却用ファン17に指令信号が出力されて制御される。これにより、前記外部熱交換器15での熱交換量を制御し、適正な温度の冷媒ガスを加熱器8に送って収容室3内に供給する加熱空気の温度を溶剤の性質上乾燥に好ましい温度(例えば、35℃)に制御する。冷却用ファン17の風量制御は、温度センサ29で検出された収容室の温度に加え、温度センサ(図略)で検出された冷凍サイクルの高圧側冷媒の温度も併用すると、収容室3の温度が急上昇する場合などを未然に防ぐことができる。
【0036】
溶剤回収運転時の乾燥空気温度調節について、図9及び図10に示すモリエル線図を参照して説明する。
図9は、収容室3内の温度が適正温度より低い場合であり、この時は前記冷却用ファン17を停止又は低回転数に制御して冷媒ガスが外部熱交換器15で冷却される量を抑える(Δh1)。前記フィルタ21は布又はスポンジ状に形成されており(例えば、株式会社イノアック製:ポリエステル系ウレタンフォーム(密度30kg/m))、空気の移動が抑えられるため外部への放熱量を抑えて保温効果が期待できる。これにより、圧縮機14で圧縮された高温高圧の冷媒ガスは温度を維持したまま配管を通って加熱器8で熱交換(凝縮)して空気を加熱し、この加熱空気が収容室3に供給される。モリエル線図上、圧縮仕事量(圧縮によるエンタルピー)≒圧縮機の入力分の温度上昇が行える。このようにして、収容室内の温度を所定温度に保持することにより、衣類乾燥を効率良く行うことができる。
【0037】
図10は、収容室3内の温度が適正温度より高い場合であり、この時は外部放熱用の送風ファン17を回転又は全速回転し、冷媒ガスを外部熱交換器15で冷却する(Δh2)。これにより、圧縮仕事量以上のエンタルピーを放出させ、冷媒ガスの温度を低下させ、配管を通って加熱器8で熱交換(凝縮)して空気を加熱する。この空気の加熱量より外部熱交換器15での冷却量が勝っているため収容室3の空気温度は下る。
【0038】
このような冷却用ファン17の回転数制御により乾燥空気温度の調節を行うことができる。この場合、無理な加熱空気を作らずに溶剤の性質を考慮した温度程度(約35℃)で運転し、冷凍サイクルの負担を軽減している。これにより、運転中において収容室3内の温度はほぼ35℃に保持されるため、溶剤の安全面を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る衣類乾燥機の実施形態を示すもので、前扉を開いた状態での概略斜視図である。
【図2】本発明に係る衣類乾燥機の実施形態を示すもので、(a)は背面側から見た一部破断の概略斜視図、(b)は遮断板を設けた部分の概略平面図である。
【図3】本発明に係る衣類乾燥機における仕切板の斜視図である。
【図4】本発明に係る衣類乾燥機における仕切板の取付例を示すもので、(a)は上部取り付け状態の概略側面図、(b)は上部を取り外す状態の説明図、(c)は取付具の斜視図である。
【図5】本発明に係る衣類乾燥機におけるロッドと、その受け具を示す概略斜視図である。
【図6】本発明に係る衣類乾燥機における運転状態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る衣類乾燥機における仕切板の使用例を示す概略縦断側面図である。
【図8】本発明に係る衣類乾燥機における仕切板の使用例を示す概略横断平面図である。
【図9】本発明に係る衣類乾燥機における収容室内の温度が、適正温度より低い場合でのモリエル線図である。
【図10】本発明に係る衣類乾燥機における収容室内の温度が、適正温度より高い場合でのモリエル線図である。
【図11】従来の衣類乾燥機における運転状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0040】
1 衣類乾燥機
2 ハウジング本体
2a 吸込口
2c 吐出口
3 収容室
4 ダクト
5 吸込用ファン
6 上部ハウジング
6a バイパス空間
6b 遮断板
7 冷却器
8 加熱器
9 受け皿
10 回収容器
11 ホース
12 機械室
13 制御室
14 圧縮機
15 外部熱交換器
16 アキュムレータ
17 冷却用ファン
21 フィルタ
22 ロッド
23 ハンガー
24 衣類
25 受け具
26 仕切板
27 取付具
28 磁石
29 温度センサ
30 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶剤を用いて洗浄された衣類を収容する収容室と、
圧縮機から吐出された冷媒を外部熱交換器、加熱器、減圧装置、冷却器の順で流す冷凍サイクルと、
送風手段により前記収容室の空気を吸込口から吸い込んで、この空気に含まれる溶剤を前記冷却器により凝縮させた後、前記加熱器によりこの空気を加熱して吐出口から再び前記収容室へ吐出して空気を循環させる空気循環経路と、を備え、
前記収容室及び空気循環経路は外部から断熱されており、
前記外部熱交換器は、前記加熱器に入る冷媒の熱を熱交換により奪うと共に、前記収容室及び空気循環経路の外に配置されることを特徴とする衣類乾燥機。
【請求項2】
前記外部熱交換器を冷却する冷却用の送風手段と、前記収容室内の温度を検出する温度検出手段とを備え、
この温度検出手段により検出された収容室内の温度が所定温度以下の場合には、前記冷却用の送風手段の送風量を低下させることにより、外部熱交換器の熱交換量を低下させることを特徴とする請求項1記載の衣類乾燥機。
【請求項3】
前記冷却器を通過する空気の風速が所定値以下になるように、この冷却器の上方に空気を通過させるバイパス空間を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類乾燥機。
【請求項4】
前記収容室内にロッドが架設され、このロッドにハンガーを介して衣類が近接して並列状態に吊り下げられ、このロッドに吊り下げられた衣類群と収容室の内壁との間隔を規制する間隔規制手段が設けられ、この間隔規制手段は、収容室に吐出される熱風を前記ロッドに吊り下げられた衣類群に導くための仕切板で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3何れかに記載の衣類乾燥機。
【請求項5】
前記仕切板はロッドの長さ方向に対して平行に垂設されると共に、収容室の内壁に着脱可能に形成されていることを特徴とする請求項4記載の衣類乾燥機。
【請求項6】
前記ロッドは長さ方向に対して直交方向に移動可能に形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の衣類乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−131262(P2010−131262A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311251(P2008−311251)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(308012668)三洋アクア株式会社 (37)
【Fターム(参考)】