表面処理電気器具
【課題】表面処理電気器具を提供する。
【解決手段】直立型表面処理電気器具は、主要本体と、支持位置と後退位置の間で主要本体に対してピボット回転可能なスタンドとを含む。スタンド保持機構は、スタンドを支持位置に解除可能に保持するために設けられ、かつスタンドをそれが支持位置から後退位置に移動する時に解除するために第1の軸線の周りで、かつスタンドをそれが支持位置に戻る時に保持するために第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能な固定部材を含む。付勢手段は、固定部材に対して第1の軸線の周りのその移動に抵抗する比較的大きな第1の力を印加する。スタンドがその支持位置に戻るのを容易にするために、付勢手段は、固定部材を第2の軸線の周りのその移動後にリセットするために比較的小さな第2の力を印加するように配列される。
【解決手段】直立型表面処理電気器具は、主要本体と、支持位置と後退位置の間で主要本体に対してピボット回転可能なスタンドとを含む。スタンド保持機構は、スタンドを支持位置に解除可能に保持するために設けられ、かつスタンドをそれが支持位置から後退位置に移動する時に解除するために第1の軸線の周りで、かつスタンドをそれが支持位置に戻る時に保持するために第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能な固定部材を含む。付勢手段は、固定部材に対して第1の軸線の周りのその移動に抵抗する比較的大きな第1の力を印加する。スタンドがその支持位置に戻るのを容易にするために、付勢手段は、固定部材を第2の軸線の周りのその移動後にリセットするために比較的小さな第2の力を印加するように配列される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理電気器具に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機のような表面処理電気器具は、公知である。真空掃除機の大部分は、「直立」型の又は「円筒」型(国によってはキャニスタ又はバレル機とも呼ばれる)のうちのいずれかである。直立型真空掃除機は、典型的には、汚れ及びほこり分離装置を収容する主要本体、掃除される床面にわたって真空掃除機を操作するために主要本体上に装着した1対のホイール、及び主要本体上に装着した掃除機ヘッドを含む。掃除機ヘッドは、床面に面する下方に向けられた吸引開口部を有する。真空掃除機は、吸引開口部を通ってほこり含有空気を引き込むための電動ファンユニットを更に含む。ほこり含有空気は、汚れ及びほこりを空気が周囲に排出される前に空気から分離することができるように分離装置に搬送される。分離装置は、フィルタ、フィルタバッグ、又は公知のようにサイクロン配列の形態を取ることができる。
【0003】
使用時に、ユーザは、真空掃除機の主要本体を床面の方向に倒し、次に、掃除機の主要本体に取り付けたハンドルを順次押したり引いたりして床面にわたって真空掃除機を操作する。ファンユニットによって吸引開口部を通って吸い込まれたほこり含有空気流は、第1の空気流ダクトによって分離装置に誘導される。汚れ及びほこりが空気流から分離されると、空気流は、第2の空気流ダクトによって清浄空気出口に誘導される。分離装置と清浄空気出口の間に1つ又はそれよりも多くのフィルタを設けることができる。
【0004】
操作性能を改良した直立型真空掃除機の例は、WO2009/030885に示されている。この直立型真空掃除機は、掃除される床面と係合するために主要本体の下端に位置するバレル形ローリングアセンブリを含み、これは、主要本体がハンドルを用いて床面の上を転がることを可能にするように主要本体に対して転がるものである。ローリングアセンブリは、各々が主要本体の一方の側に延びる1対のダクト間に回転可能に接続される。真空掃除機の主要本体は、掃除機ヘッドに引き込まれたほこり含有空気流からほこりを分離するための分離装置を収容する。真空掃除機の安定性を増大させるために、かつローリングアセンブリ内の空間を効率的に利用するために、ほこり含有空気を吸引開口部に引き込むための電動ファンユニットは、ローリングアセンブリ内に位置する。
【0005】
ローリングアセンブリの外周の周りに延びるヨークは、掃除機ヘッドを主要本体に接続する。ヨークは、ダクト間にピボット回転可能に接続され、床面の上で真空掃除機を操作するために直立位置と倒した位置の間で主要本体をヨークに対して倒すことを可能にする。ヨークのピボット軸は、ローリングアセンブリの回転軸と実質的に共線にある。掃除機ヘッドは、ヨークを掃除機ヘッドに対して回転させる継手によってヨークの前方の中心部に接続される。これらの接続は、掃除機ヘッドを床面に接触したままでコルクスクリューの方式で主要本体をその縦軸線の周りに回転させる。その結果、掃除機ヘッドは、主要本体がその縦軸線の周りで回転している時に新しい方向に向けることができる。主要本体がハンドルを用いて床面の上を押される時に、真空掃除機は、掃除機ヘッドが向けられた方向に沿って前方に移動し、それによって真空掃除機を床面の上を滑らかにかつ容易に操作することを可能にする。
【0006】
真空掃除機は、主要本体をその直立位置で支持するためのスタンドを含み、これは、主要本体に対して後退位置に移動可能であり、真空掃除機がその倒した位置にある時に床面の上を操作することを可能にする。スタンドは、主要本体をその直立位置から倒すように主要本体に印加される力に応答して自動的に支持位置から後退位置に移動可能である。スタンドは、例えば、スタンドの支持位置でスタンドによって部屋間で真空掃除機を迅速に移動することを可能にするように真空掃除機を倒すことができる1対のホイールを含む。
【0007】
真空掃除機はまた、スタンドが支持位置にある時に主要本体に対して固定位置に掃除機ヘッドを係止するための直立係止部を含む。直立係止部は、主要本体が倒した位置に移動する時に自動的に解除される。直立係止部は、真空掃除機をスタンドのホイール上に倒し、かつ真空掃除機を掃除機ヘッドが床の方向に落下することなく移動させることを可能にする。直立係止部は、スタンドのその後退位置への移動に抵抗を与えるように配列され、それによってスタンドのその後退位置への偶然の移動の危険性を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2009/030885
【特許文献2】WO2008/135708
【特許文献3】PCT/GB2009/001234
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、主要本体と、支持位置と後退位置の間で主要本体に対してピボット回転可能なスタンドと、スタンドをそれが支持位置から後退位置に移動する時に解除するように第1の軸線の周りでかつスタンドをそれが支持位置に戻る時に保持するように第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能なスタンド固定部材、及び固定部材に対して第1の軸線の周りでその移動に抵抗する第1の力及び第2の軸線の周りでその移動に抵抗する第1の力よりも小さな第2の力を印加するための付勢手段を含み、スタンドを支持位置に解除可能に保持するためのスタンド保持機構とを含む直立型表面処理電気器具を提供する。
【0010】
電気器具は、従って、スタンドをその支持位置に保持するための比較的簡単な機構を提供することができる。スタンドは、好ましくは、主要本体及びスタンドのうちの一方への力の印加時にスタンド保持機構から解除可能である。例えば、力を主要本体に印加し、表面を処理するために主要本体を直立位置から倒した位置に移動させることができる。固定部材に比較的強い第1の力を印加して第1の軸線の周りのその移動に抵抗するように配列され、第1の軸線の周りでは、固定部材がスタンドを解除するために第1の位置から第2の位置に移動するような付勢手段を設けることにより、スタンド保持機構は、スタンドをスタンド保持機構から解除するのにユーザが比較的大きな力を印加する必要があることにより、スタンドの後退位置へのスタンドの偶然の移動を防止することができる。この第1の力はまた、スタンドの解除後に固定部材をその第1の位置にリセットすることができる。
【0011】
主要本体がその直立位置に戻るのを容易にするために、付勢手段は、比較的低い第2の力を固定部材に印加して第2の軸線の周りのその移動に抵抗するように配列され、第2の軸線の周りでは、固定部材は、第1の位置と第3の位置の間で移動する。この第2の力はまた、固定部材を第3の位置へのその移動の後にその第1の位置にリセットし、スタンドをその支持位置に保持することができる。
第1の軸線は、好ましくは、固定部材の第1の端部に又はその方向に位置するのに対し、第2の軸線は、好ましくは、固定部材の第2の端部に又はその方向に位置する。
【0012】
付勢手段は、好ましくは、上述の力を固定部材の一端に印加する。付勢手段は、好ましくは、単一弾性要素を含み、好ましくは、螺旋圧縮バネの形態である。付勢手段は、好ましくは、固定部材が移動する軸線に応じて2つの異なる方法で変形するように配列される。例えば、付勢力は、固定部材が第1の軸線の周りでピボット回転して上述の第1の力を固定部材に印加する時に主に圧縮で変形するように配列することができる。他方、付勢手段は、固定部材が第2の軸線の周りでピボット回転して上述の第2の力を固定部材に印加する時に主に曲げによって変形するように配列することができる。
【0013】
スタンド固定部材は、好ましくは、スタンドの一部と係合してスタンドをその支持位置に保持するように配列される。例えば、スタンド固定部材は、スタンドの一部と係合するためにスタンド固定部材の側部から外向きに延びる突起を含むことができる。固定部材のスタンド係合手段は、好ましくは、スタンドがその支持位置にある時にスタンドの上述の部分によって係合するように配列された第1の表面と、スタンドがその支持位置に戻る時にスタンドの上述の部分によって係合するように配列された第2の表面とを含む。
【0014】
第1及び第2の表面は、相互に相対的に傾斜していることが好ましい。第1の表面は、好ましくは、スタンドの一部が、それが固定部材を強く押して第1の軸線の周りでピボット回転する時にその表面に沿って摺り、スタンドが主要本体に対してその支持位置から移動する時にスタンドを解除するように配列される。これは、主要本体及びスタンドのうちの一方に印加される力がユーザによって増大する時に、スタンドの支持位置からのその比較的滑らかな解除をもたらすことができる。第2の表面は、好ましくは、スタンドの一部が、それが固定部材を強く押して第2の軸線の周りでピボット回転する時にその表面に沿って摺り、スタンドが主要本体に対してその支持位置に移動して戻る時にスタンドを保持するように配列される。これは、主要本体がその直立位置の方向に上げられる時にスタンドの比較的滑らかな保持をもたらすことができる。
【0015】
スタンドの一部は、好ましくは、スタンドの2つの支持アームのうちの一方の上に位置する。好ましい実施形態では、スタンドのその部分は、スタンドの2つの支持アームのうちの一方から外向きに延びてスタンド固定部材の表面と係合するピンを含む。
スタンド保持機構は、好ましくは、主要本体によって担持され、かつ主要本体のハウジング内に位置することができる。ハウジングは、好ましくは、第1及び第2のピボット軸を形成するように成形される。例えば、各軸線は、固定部材によって係合されるハウジングのそれぞれの隆起部、壁、又は上昇位置によって形成することができる。付勢手段は、好ましくは、ハウジングと係合し、従って、固定部材に対して比較的固定位置にある第1の端部と、固定部材と係合する第2の端部とを含む。付勢手段は、好ましくは、第1の軸線よりも第2の軸線に近い位置で固定部材と係合するように配列される。
主要本体を形成する構成要素の数を低減するために、スタンド保持機構は、電気器具の重心を下げるように電気器具のホイール間に位置することができる電気器具のファンユニットを収容するケーシングによって都合良く担持することができる。
【0016】
電気器具は、好ましくは、流体流れからほこりを分離するための分離装置を含む。分離装置は、好ましくは、少なくとも1つのサイクロンを有するサイクロン分離装置の形態であり、これは、好ましくは、空気流から分離されたほこりを収集するためのチャンバを含む。他の形態の分離器又は分離装置を用いることができ、適切な分離器技術の例は、遠心分離器、フィルタバッグ、多孔質容器、又は液体ベースの分離器を含む。
【0017】
用語「表面処理電気器具」は、広範囲な意味を有することが意図され、何らかの方式で表面を掃除又は処理するために表面の上を進むためのヘッドを有する広範囲の機械を含む。それは、特に、真空掃除機(乾式、湿式、及び湿式/乾式)のような表面から物質を吸い込むために表面に対して吸引を行う機械、並びに研磨/ワックス処理機、圧力洗濯機、地上標識付け機械、及びシャンプー機のような表面に対して物質を付加する機械を含む。それはまた、芝刈り機及び他の切断機械を含む。
ここで、添付図面を参照して単に一例として本発明の実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】直立型真空掃除機の左からの前面斜視図である。
【図2a】真空掃除機の主要本体が直立位置の真空掃除機の右側面図である。
【図2b】主要本体が完全に倒した位置の真空掃除機の右側面図である。
【図3】真空掃除機の背面図である。
【図4】真空掃除機の底面図である。
【図5a】真空掃除機の支持アセンブリのホイールによって形成された球形容積Vの中心を通る前面垂直断面図である。
【図5b】モータ入口ダクトが省略された図5aの線K−Kに沿った断面図である。
【図6a】真空掃除機のヨークの左からの前面斜視図である。
【図6b】ヨークの右からの前面斜視図である。
【図7a】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7b】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7c】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7d】主要本体がその直立位置に戻される時のスタンド保持機構の移動を示す同様の側面図である。
【図8】真空掃除機の掃除機ヘッドの左からの背面斜視図である。
【図9a】真空掃除機の切換配列の斜視図である。
【図9b】切換配列の分解組立図である。
【図10a】切換配列がモータケーシングに対して第1の角度位置にあるモータケーシング上に装着された時の切換配列の垂直断面図である。
【図10b】切換配列がモータケーシングに対して第2の角度位置にある図10aと同様の断面図である。
【図11a】主要本体がその直立位置にあって分離装置が取り外された状態の真空掃除機の一部の左からの前面斜視図である。
【図11b】上部ヨーク0部分が省略された図11aと類似の図である。
【図11c】主要本体が倒した位置にある図11aと類似の図である。
【図11d】上部ヨーク部分が省略された図11cと類似の図である。
【図11e】モータケーシングに対するシールドの位置を示す垂直断面図である。
【図12】真空掃除機のモータケーシング及びモータ入口ダクトの右からの前面斜視図である。
【図13】真空掃除機のスタンドの斜視図である。
【図14a】ヨークの下部ハウジング部分、モータケーシング、及びヨークに対して掃除機ヘッドの角度位置を固定するための保持機構の構成要素の分解組立図である。
【図14b】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図14c】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図14d】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図15a】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15b】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15c】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15d】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15e】主要本体が直立位置に戻るところを示す、図15aおよび15dと同様な側面図である。
【図16a】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16b】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16c】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16d】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図17a】真空掃除機が支持体の安定化ホイールの周りで約45°だけ倒される時の図7aと類似の図である。
【図17b】真空掃除機が支持体の安定化ホイールの周りで約45°だけ倒される時の図7bと類似の図である。
【図18】掃除機ヘッドがヨークに対して回転力を受ける時の掃除機ヘッド保持機構による掃除機ヘッドの解除を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から14は、直立型真空掃除機の形態である直立型表面処理電気器具を示している。真空掃除機10は、掃除機ヘッド12、主要本体14及び支持アセンブリ16を含む。図1、2a、3、及び4では、真空掃除機10の主要本体14は、掃除機ヘッド12に対して直立位置にあるのに対し、図2bでは、主要本体14は、掃除機ヘッド12に対して完全に倒した位置にある。
掃除機ヘッド12は、ハウジング18及び下部プレート、又はハウジング18に接続されたソールプレート20を含む。ソールプレート20は、ほこり含有空気流が掃除機ヘッド12に入る吸引開口部22を含む。ソールプレート20は、使用時には、掃除される床面に面し、カーペット敷き床面の繊維と係合するための作動縁部を含む底面を有する。ハウジング18は、吸引開口部22からハウジング18の後部に位置する流体出口24まで延びる吸引通路を形成する。流体出口24は、掃除機ヘッド12を真空掃除機10の主要本体14に接続するためのヨーク26に接続する寸法にされる。ヨーク26は、以下でより詳細に説明する。掃除機ヘッド12の下面は、床面の上の掃除機ヘッド12の移動を容易にするように小さなローラを含むことができる。
【0020】
掃除機ヘッド12は、床面上に位置する汚れ及びほこりを攪拌するための攪拌器を含む。この実施例では、攪拌器は、ハウジング18のブラシバーチャンバ32内に装着された回転可能ブラシバーアセンブリ30を含む。ブラシバーアセンブリ30は、ハウジング18のモータハウジング34に位置するモータ33(図5bに示す)によって駆動される。ブラシバーアセンブリ30は、駆動機構が吸引通路を通過した空気から隔離されるように駆動機構ハウジング36内に位置する駆動機構によってモータ33に接続される。この実施例では、駆動機構は、モータ33をブラシバーアセンブリ30に接続するための駆動ベルトを含む。モータ33の重量がソールプレート20の底面の周りに均等に広がる均衡のとれた掃除機ヘッドを提供するように、モータハウジング34は、ブラシバーチャンバ32の上及び後方の中心に位置する。その結果、駆動機構ハウジング36は、ブラシバーチャンバ32の側壁間でブラシバーチャンバ32まで延びている。
【0021】
ブラシバーアセンブリ30は、流入又は排出空気流によって駆動されるタービンにより、又は真空掃除機10を通って空気流を発生させるのにも用いられるモータへの連結によるなどの他の方法で駆動することができることが認められるであろう。モータ33とブラシバーアセンブリ30の間の連結は、代替的に、ギア式連結を通じて行うことができる。ブラシバーアセンブリ30は、真空掃除機10が完全に吸引に依存するか又は床面の攪拌の何らかの他の形態によるように完全に取り外すことができる。他の形式の表面処理機に対しては、掃除機ヘッド12は、研磨パッド、液体又はワックス分注ノズルのような床面を処理するための適切な手段を含むことができる。
【0022】
主要本体14は、真空掃除機10が床面に沿って回転することを可能にするために支持アセンブリ16に接続される。支持アセンブリ16は、1対のホイール40、42を含む。各ホイール40、42は、ドーム形であり、実質的に球面曲率の外面を有する。環状隆起部41が、各ホイール40、42の外面上に設けられ、床面上の把持を改良することができる。これらの隆起部41は、各ホイール40、42の外面と一体化することができ、又は図示するように、各ホイール40、42の外面に接着された又はそうでなければ取り付けられた別々の部材とすることができる。代替的に又は追加的に、滑り止めテクスチャ又はコーティングが、ホイール40、42の外面上に設けられ、硬く光沢のある又は湿った床のような滑りやすい床面上の把持を助けることができる。
【0023】
図5a及び5bに最も明瞭に示すように、ホイール40、42の外面(すなわち、任意的な隆起部41を除く)は、少なくとも部分的に実質的に球形の容積Vの範囲を定める。ホイール40、42の回転軸R1、R2は、球形容積Vの中心を水平に通過する軸線Aに対して下方に傾斜している。その結果、ホイール40、42のリム40a、42aは、床面43と接触するためのホイール40、42の最も下側の先端をもたらす。隆起部41は、各リム40a、42aに形成されるか又はそうでなければそこに設けることができる。この実施例では、回転軸R1、R2の傾斜の角度θは、約8°であるが、角度θは、あらゆる望ましい値を取ることができる。
【0024】
ホイール40、42は、掃除機ヘッド12を真空掃除機10の主要本体14に接続するヨーク26に回転可能に接続され、従って、ヨーク26は、支持アセンブリ16の一部を形成すると考えることができる。図6a及び6bは、ヨーク26の前面斜視図を示している。この実施例では、製造を容易にするように、ヨーク26は、下部ヨーク部分44と下部ヨーク部分44に接続された上部ヨーク部分46とを含む。しかし、ヨーク26は、どのような数の接続部分も又は単一部分も含むことができる。下部ヨーク部分44は、2つのヨークアーム48、50を含む。ホイール車軸52、54は、各ヨークアーム48、50から外向き及び下方に延びている。各ホイール車軸52、54の縦軸線は、ホイール40、42の回転軸R1、R2のそれぞれ1つを形成する。各ホイール40、42は、それぞれのホイール軸受配列56、58によってそれぞれのホイール車軸52、54に回転可能に接続される。ホイール40、42上に装着された末端キャップ60、62は、ホイール軸受配列56、58への汚れの侵入を抑制し、ホイール40、42を車軸52、54に接続する働きをする。
【0025】
下部ヨーク部分44はまた、掃除機ヘッド12からのほこり含有空気流を受け取るために図10aに符号66で表示された内部ダクトの入口部分64を含む。内部ダクト66は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vを通過する。掃除機ヘッド12の流体出口24は、真空掃除機10が、床掃除中に床面の上を操作される時に、流体出口24が内部ダクト入口部分64の周りで回転することを可能にし、従って、掃除機ヘッド12が主要本体14及び支持アセンブリ16に対して回転することを可能にするような方式で内部ダクト入口部分64に接続される。例えば、図8を参照すると、掃除機ヘッド12の流体出口24は、内部ダクト入口部分64を受け取るために少なくとも1つの構成65を含む。掃除機ヘッド12の流体出口24は、スナップ嵌め接続によって内部ダクト入口部分64上に保持することができる。代替的に又は追加的に、Cクリップ又は他の保持機構を用いて、内部ダクト入口部分64上に掃除機ヘッド12の流体出口24を解除可能に保持することができる。
【0026】
図10aを再度参照すると、内部ダクト66は、真空掃除機10の主要本体14に接続された内部ダクト出口部分68と、内部ダクト出口部分68にほこり含有空気流を搬送するように支持アセンブリ16のホイール40、42間に延びる可撓性ホース70とを更に含む。内部ダクト出口部分68は、真空掃除機10を通って空気流を引き込むための電動ファンユニット(図5aに全体を符号76で表示された)を収容するモータケーシング74の第1のモータケーシング部分72と一体化される。例えば、図5a及び12に同様に示すように、モータケーシング74は、第1のモータケーシング部分72に接続され、第1のモータケーシング部分72と共にモータケーシング74を通る空気流路を形成する第2のモータケーシング部分78を含む。軸線Aは、ファンユニット76の羽根車が回転するファンユニット76の中心軸線が軸線Aと共線であるようにモータケーシング74を通過する。
【0027】
真空掃除機10の主要本体14のいくつかの部分はまた、図7aに示されている第1のモータケーシング部分72と一体化される。これらの部分の1つは、主要本体14のホース及びワンドアセンブリ82の出口部分80である。ホース及びワンドアセンブリ出口部分80は、内部ダクト出口部分68の空気出口68aから角度的に離間した空気出口80aを有する。図1、2a、及び3を再度参照すると、ホース及びワンドアセンブリ82は、主要本体14のスパイン86に解除可能に接続されたワンド84と、その一端においてワンド84に接続されてその他端においてホース及びワンドアセンブリ出口部分80に接続された可搬性ホース88とを含む。主要本体14のスパイン86は、好ましくは、ワンド84及びホース88が、ワンド84が主要本体14に接続される時にスパイン86によって部分的に取り囲むことができるように凹状後面を有する。ワンド84の遠位端に対する選択的接続のための掃除ツール90、92は、主要本体14のスパイン86又はホース88の遠位端上に取外し可能に装着することができる。
【0028】
モータケーシング74は、主要本体14のスパイン86の基部に接続される。主要本体14のスパイン86は、支持部材16から離れたその端部においてユーザが操作可能なハンドル94を含む。末端キャップ95は、ワンド84がスパイン86に接続される時にワンド84の遠位端を覆うようにハンドル94の上面にピボット回転可能に接続され、ワンド84がスパイン86に接続される時にワンド84のこの端部とのユーザ接触を抑制する。電力を真空掃除機10に供給するための電力リード96は、スパイン86に形成された開口を通ってスパイン86まで延びている。電気コネクタ(図示せず)は、スパイン86内の下方に及びホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vまで延びて、ファンユニット76に電力を供給する。第1のユーザ操作可能スイッチ97aがスパイン86上に設けられ、スイッチ97aが押圧される時にファンユニット76が通電されるように配列される。ファンユニット76はまた、この第1のスイッチ97aを押圧することによって電源を切ることができる。第2のユーザ操作可能スイッチ97bは、第1のスイッチ97aに隣接して設けられる。第2のスイッチ97bは、以下により詳細に説明するように真空掃除機10の主要本体14がその直立位置から離れるように倒される時に、ユーザがブラシバーアセンブリ30の作動を制御することを可能にする。ブラシバーアセンブリ30のモータ33に電力を供給するための電気コネクタ98aは、上部ヨーク部分46に形成された開口99によって露出される。電気コネクタ98aは、掃除機ヘッド12から後方に延びる電気コネクタ98と接触するように配列される。以下により詳細に説明するように、電力は、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時にはブラシバーアセンブリ30のモータ33に供給されない。
【0029】
主要本体14は、汚れ、ほこり、び/又は他のデブリを真空掃除機10に引き込まれたほこり含有空気流から除去するための分離装置100を更に含む。分離装置100は、多くの形態を取ることができる。この実施例では、分離装置100は、汚れ及びほこりが空気流から高速回転されるサイクロン分離装置を含む。公知のように、分離装置100は、互いに直列に配列されたサイクロン分離の2つ又はそれよりも多くの段を含むことができる。この実施例では、第1の段102は、円筒壁付きチャンバを含み、第2の段104は、テーパ付きの実質的に切頭円錐形チャンバ、又は図示のように、互いに並列に配列された1組のこれらのテーパ付チャンバを含む。図2及び3に示すように、ほこり含有空気流は、分離装置入口ダクト106によって分離装置100の第1の段102の上部部分に接線方向に向けられる。
分離装置入口ダクト106は、主要本体14のスパイン86と並んで延び、かつこれに接続される。
【0030】
再度図7aに戻ると、分離装置入口ダクト106は、第1のモータケーシング部分72の一体部分も形成する入口ダクト入口部分108に接続される。入口ダクト入口部分108は、第1のモータケーシング部分72によって形成され、円形経路Pに沿って空気出口68a及び空気出口80aの両方から角度的に離間した空気入口108aを有する。切換弁110は、空気入口108aを空気出口68a及び空気出口80aの選択された一方に接続する。切換配列110は、図9a及び9bに示されている。切換弁110は、弁部材112の両端に位置する第1のポート114及び第2のポート116を有する肘形弁部材112を含み、弁部材112は、ポート114、116間に空気流路を形成する。各ポート114、116は、それぞれの可撓性シール118、120によって囲まれる。
【0031】
弁部材112は、ポート114、116の中間から外向きに延びるハブ122を含む。ハブ122は、内周123を有する。ハブ122は、ボス124上に装着される。ボス124はまた、第1のモータケーシング部分72と一体化され、図7aに示すように、円形経路Pの中心に位置する。第1のモータケーシング部分72は、従って、切換弁110の弁基部を提供し、その弁本体内で弁部材112は回転可能である。
【0032】
ボス124は、円形経路Pの中心を通過する縦軸線Lを有し、これは、モータケーシング74を通過する軸線Aに対して実質的に平行である。ボス124の外面は、ボス124が、全体的に、ボス124の先端124aの方向にテーパ付になり、丸い縁部を有するテーパ付三角形プリズムの形状であるように輪郭が描かれる。ハブ122の内面123のサイズ及び形状は、ハブ122の内面123が、弁部材112がボス124上に装着される時にボス124の外面に対して位置するように、ボス124の外面のものと実質的に同じである。
【0033】
弁部材112は、モータケーシング74に対して第1の角度位置と第2の角度位置の間でボス124の縦軸線Lの周りで回転可能である。図10aに示す第1の角度位置では、弁部材112によって形成された空気流路は、空気が、ワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に流れ込むように、ホース及びワンドアセンブリ82を分離装置入口ダクト106に接続される。これは、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時に弁部材112によって使用される位置である。ハブ122の内面123及びボス124の外面の適合するプロフィールは、弁部材112のこの第1の位置で、第1のポート114が、シール118がホース及びワンドアセンブリ出口部分80と密封接触するように空気出口80aの上に着座し、かつ第2のポート116が、シール120が入口ダクト入口部分108と密封接触するように空気入口108aの上に着座するように、角度的及び軸線方向の両方にモータケーシング74に対して正確に整列することができることを意味する。弁部材112のこの第1の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気が掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ファンユニット76から掃除機ヘッド12及び内部ダクト66を隔離する働きをする。
【0034】
図10bに示すような第2の角度位置では、空気流路は、空気が掃除機ヘッド12を通って真空掃除機10に引き込まれるように、内部ダクト66を分離装置入口ダクト106に接続する。これは、主要本体14が床掃除のために倒した位置にある時に弁部材112によって使用される位置である。弁部材112のこの第2の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気がワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ファンユニット76からホース及びワンドアセンブリ82を隔離する働きをする。第1の位置と第2の位置の間で弁部材112を移動させるための機構及びその作動は、以下により詳細に説明する。
【0035】
図5aに戻ると、主要本体14は、分離装置100から排出された空気流を受け取るための及びこの空気流をモータケーシング74に搬送するためのモータ入口ダクト130を含む。上述したように、ファンユニット76は、支持アセンブリ16のホイール40、42間に位置し、従って、モータ入口ダクト130は、支持アセンブリ16のホイール40、42間に延びて、空気流を分離装置100からファンユニット76に搬送する。
【0036】
この実施例では、空気流は、分離装置100の底面に形成された空気出口を通って分離装置100から排出される。空気流は、サイクロン分離の第1の段102を通過するダクトにより、及び第1段102と同軸のサイクロン分離の第2の段104から分離装置100の空気出口に搬送される。この点から見て、モータ入口ダクト130は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に実質的に完全に収容することができる。ここで図11aを参照すると、上部ヨーク部分46は、ホイール40、42間に位置し、ホイール40、42の外面の曲率と実質的に同じである曲率を有する外面46aを有する。上部ヨーク部分46は、従って、更に球形容積Vの範囲を定める働きを行って、ホイール40、42と組み合わせて、支持アセンブリ16の前部に実質的に連続した球面外観を設ける。図6a及び6bに同様に示すように、上部ヨーク部分46は、モータ入口ダクト130の空気入口が、上部ヨーク部分46の外面46aを超えて位置するように、モータ入口ダクト入口部分134が突出するスロットの形態の開口132を含む。モータ入口ダクト入口部分134は、モータ入口ダクト130の空気入口が、分離装置100の空気出口と実質的に同軸にあるように、分離装置100の基部が装着された差込み部136を含む。
【0037】
手動操作可能キャッチ140は、主要本体14のスパイン86上に分離装置100を解除可能に保持するために分離装置100上に位置する。キャッチ140は、主要本体14のスパイン86から分離装置100を解除するためのアクチュエータの一部を形成することができる。キャッチ140は、主要本体14のスパイン86上に位置するキャッチ表面142と係合するように配列される。この実施例では、分離装置100の基部は、汚れ及びほこりが分離装置100から除去することができる閉鎖位置と開放位置の間で移動可能であり、キャッチ140は、分離装置100が主要本体14から取り外される時にその閉鎖位置から基部を解除するように配列することができる。好ましいキャッチの詳細は、WO2008/135708に説明されており、この内容は、本明細書において引用により組み込まれている。メッシュ又はグリル144は、モータ入口ダクト入口部分134内に位置することができる。メッシュ144は、モータ入口ダクト130に入ったデブリを捕捉するが、分離装置100は、主要本体14から取り外され、従って、ファンユニット76が作動される時にデブリがモータケーシング74に搬送されるのを阻止し、それによって大きな異物侵入からファンユニット76を保護する。
【0038】
分離装置入口ダクト106は、分離装置100が主要本体14から取り外されている間に分離装置入口ダクト106に入る可能性があるあらゆる品目をユーザが取り外すことを可能にし、かつユーザが切換弁110から閉塞物を除去することを可能にするために分離装置100が主要本体14から取り外される時に手動でアクセス可能なヒンジ式フラップ107を含む。
分離装置100の性質は、本発明に対して重要ではなく、空気流からのほこりの分離は、従来のバッグ型フィルタ、多孔質ボックスフィルタ、又は分離装置の何らかの他の形態のような他の手段を用いて等しく実施することができる。真空掃除機でない装置の実施形態に対しは、主要本体は、その機械によって実施された作業に対して適切である機器を収容することができる。例えば、床研磨機に対して、主要本体は、液体ワックスを保存するためのタンクを収容することができる。
【0039】
ここで図5a及び12を参照すると、製造を容易にするように、モータ入口ダクト130は、第2のモータケーシング部分78に接続された基部部分146と、基部部分146に接続されたカバー部分148とを含む。更に、モータ入口ダクト130は、どのような数の部分からも形成することができる。基部部分146及びカバー部分148は、モータ入口ダクト入口部分134から第2のモータケーシング部分78の空気入口150まで延びる空気流路を一緒に形成する。ヨークアーム50は、モータ入口ダクト130のカバー部分148にピボット回転可能に接続される。カバー部分148の外面は、円形フランジ152を含む。円形フランジ152は、球形容積Vの中心を通過する軸線Aに直交し、軸線Aも円形フランジ152の中心を通過するように配列される。ヨークアーム50の内面は、円形フランジ152の下半分を受け取るための半円形溝154を含む。ヨークアークコネクタ156は、ヨークアーム50の上端の上に位置し、ヨークアーム50がカバー部分148に対して、及び従って軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転することを可能にしながら、ヨークアーム50をカバー部分148に固定する。ヨークアームコネクタ156は、円形フランジ152の上半分を受け取るための半円形溝158を含む。
【0040】
ヨークアーム48は、環状アーム軸受160によって第1のモータケーシング部分72に回転可能に接続される。アーム軸受160は、図5a及び14aに示されている。アーム軸受160は、例えば、アーム軸受160の外周上に位置するいくつかの開口162を通って挿入されたボルトによって第1のモータケーシング部分72の外面に接続される。
アーム軸受160は、アーム軸受160が軸線Aに直交するように、かつ軸線Aがアーム軸受160の中心を通過するように第1のモータケーシング部分72に接続される。アーム軸受160の外周は、第1の環状溝163aを含む。ヨークアーム48の上端は、アーム軸受160の上に位置する。ヨークアーム48の内面は、ヨークアーム48がアーム軸受160の上に位置する時に第1の環状溝163aを取り囲む第2の環状溝163bを含む。Cクリップ164は、溝163a、163b間に収容され、ヨークアーム48がアーム軸受160に対して、及び従って軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転することを可能にしながら、ヨークアーム48を軸受160上に保持する。
【0041】
図7aに戻ると、第1のモータケーシング部分72は、空気流がモータケーシング74から排出される複数のモータケーシング空気出口166を含む。この空気流は、第1のモータケーシング部分72に隣接して位置したホイール40に形成され、真空掃除機10の外側で最小環境乱流を呈するように位置する複数のホイール空気出口168を通って真空掃除機10からその後排出される。
公知のように、1つ又はそれよりも多くのフィルタが、サイクロン分離の第1及び第2の段102、104の下流の空気流路に位置する。これらのフィルタは、サイクロン分離の段102、104によって空気流からまだ除去されていないほこりのあらゆる微粒子を除去する。この実施例では、モータ前フィルタと呼ばれる第1のフィルタが、ファンユニット76の上流に位置し、モータ後フィルタと呼ばれる第2のフィルタが、ファンユニット76の下流に位置する。ファンユニット76を駆動するためのモータが炭素ブラシを有する場合、モータ後フィルタはまた、ブラシから放出されたあらゆる炭素粒子を捕捉する働きをする。
【0042】
モータ後フィルタは、サイクロン分離の第2の段104と分離装置100からの空気出口との間の分離装置100内に位置することができる。この場合には、モータ後フィルタは、分離装置100が、例えば、第2の段104から第1の段102を切断することによって主要本体14から取り外されている時、又は分離装置100の基部が、その開放位置に対して解除されている時にユーザによってアクセス可能である。代替的に、モータ後フィルタは、モータ入口ダクト130に形成された専用ハウジング内に位置することができる。この場合には、モータ前フィルタは、モータ入口ダクト130のカバー部分148に隣接して位置したホイール42を取り外すことにより、及びカバー部分148に形成されたハッチを開放することによってアクセス可能である。
【0043】
図5aに符号170で表示されたモータ後フィルタは、空気流が、モータケーシング空気出口166からホイール空気出口168まで流れる時に空気流がフィルタ170を通過するように、第1のモータケーシング部分72とホイール40の間に位置する。モータ後フィルタ170は、ドーム形ひだ付きフィルタの形態である。好ましいひだ付きフィルタの詳細は、本発明者の特許出願番号PCT/GB2009/001234に説明されており、その内容は、本明細書において引用により組み込まれている。フィルタ170は、ホイール40が回転可能に装着された車軸52を取り囲む。フィルタ170は、手動で解除可能なキャッチ175によってフィルタフレームマウント174に解除可能に接続されたフレーム172内に位置する。フィルタフレームマウント174は、アーム軸受160を第1のモータケーシング部分72に接続するのに用いるボルトによって第1のモータケーシング部分72に都合良く接続することができる。フィルタフレームマウント174は、第1のモータケーシング部分72に形成された開口178内に挿入され、フィルタフレームマウント174が第1のモータケーシング部分72と正確に整列することを保証する1対の開口部分176を含む。これらの部分176はまた、ファンユニット76のモータによって発生するノイズを抑制するのに役立つ。環状シール179aは、第1のモータケーシング部分72の外面とフィルタフレームマウント174の間に位置し、これらの間の空気の漏れを抑制する。付加的な環状シール179b、179cは、第1のフレームマウント174とフレーム172の間に設けられる。
【0044】
フィルタ170は、真空掃除機10から定期的に取り外され、フィルタ170を清掃することを可能にすることができる。フィルタ170は、支持アセンブリ16のホイール40を取り外すことによってアクセスされる。このホイール40は、例えば、ユーザが最初に末端キャップ60を捩ることによって取り外され、車軸52の端部の上に位置したホイール装着スリーブ41を外すことができる。図5aに示すように、ホイール装着スリーブ41は、車軸52とホイール軸受配列56の間に位置することができる。ホイール40は、次に、ホイール装着スリーブ41、ホイール軸受配列56、及び末端キャップ60が、ホイール40と共に車軸52から離れていくように、ユーザによって車軸52から引き出すことができる。キャッチ175は、次に、フィルタフレームマウント174からフレーム172を解除するように手動で押圧され、フィルタ170を真空掃除機10から取り外すことを可能にすることができる。
【0045】
支持アセンブリ16は、主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14を支持するためのスタンド180を更に含む。図13を参照すると、スタンド180は、2つの支持脚182含み、各支持脚182は、支持脚182の下端から外向きに延びる車軸に回転可能に取り付けられた安定化ホイール184を有する。
各支持脚182の上端は、スタンド180の比較的短い本体188の下端に取り付けられる。図4に示すように、スタンド180の本体188は、支持アセンブリ16のホイール40、42間から外向きに突出し、従って、球形容積Vから外向きに突出する。スタンド180は、スタンド180の本体188の上端から外向き及び上方に延びる2つの支持アーム190、192を更に含む。スタンド180の支持アーム190、192は、球形容積V内に位置し、従って、図1から4では見ることができない。各支持アーム190、192の上端は、スタンド180をモータケーシング74に回転可能に接続するためのそれぞれの環状コネクタ194、196を含む。環状コネクタ194は、モータケーシング74の第1の部分72の外面上に設けられた円筒ドラム198の上に位置し、これはまた、図15aに示されている。環状コネクタ194は、アーム軸受160によってモータケーシング74上に保持される。環状コネクタ196は、モータケーシング空気入口150の上に位置する。環状軸受199は、第2のモータケーシング78と環状コネクタ196の間に位置し、環状コネクタ196がモータケーシング74に対して回転することを可能にし、モータケーシング74上に環状コネクタ196を保持することを可能にする。
【0046】
環状コネクタ194、196の各々は、環状コネクタ194、196が軸線Aに直交するように、かつ軸線Aが環状コネクタ194、196の中心を通過するようにモータケーシング74に回転可能に接続される。その結果、スタンド180は、軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転可能である。
スタンド180は、スタンド180が床掃除中に真空掃除機10の操作に干渉しないように、主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14を支持するための下降支持位置と上昇後退位置との間でモータケーシング74に対して、及び従って真空掃除機10の主要本体14に対してピボット回転可能である。図13に戻ると、オーバーセンターバネ機構が、モータケーシング74とスタンド180の間に接続され、スタンド180の支持位置と後退位置の間でスタンド180を移動させる上で役立つ。モータケーシング74及びスタンド180の相対角度位置に応じて、オーバーセンターバネ機構は、スタンド180をその支持位置の方向に付勢するか、又はスタンド180をその後退位置の方向に付勢するかのいずれかである。オーバーセンターバネ機構は、スタンド180の支持アーム192に接続された第1の端部202と、第2のモータケーシング部分78に接続された第2の端部204とを有する螺旋捩りバネ200を含む。捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の端部202、204を離すように押し付ける。
【0047】
以下に詳細に説明するように、主要本体14がその直立位置にある時に、スタンドアセンブリ16のホイール40、42は、床面の上方に上げられる。その結果、並びに図2a及び3に示すように、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時に、真空掃除機10の荷重は、真空掃除機12とスタンド180の安定化ホイール184の組合せによって支持される。床面の上方への支持アセンブリ16のホイール40、42の上昇は、掃除機ヘッド12及びスタンド180が、支持アセンブリ16のホイール40、42と共にこれらの構成要素の1つではなく床面と接触することを保証することにより、主要本体14が直立位置にある時に掃除機ヘッド12及びスタンド180が最大製品安定性を提供することを可能にすることができる。
【0048】
ここで図7aを参照すると、真空掃除機10は、ホイール40、42を床面上に維持することができるように、主要本体14がその直立位置にある時にスタンド180の支持位置でスタンド180を保持するためのスタンド保持機構210を含む。このスタンド保持機構210は、第1のモータケーシング部分72の外面上に形成された開放側面ハウジング214内に位置するスタンド固定部材212を含む。ハウジング214は、基部216、基部216の反対端から立ち上がった2つの側壁218、220の各々、及び側壁218、210の上面間に延びる上部壁222を含む。スタンド固定部材212の第1の端部224は、フックの形態であり、その先端228は、ハウジング214の基部216から立ち上がった湾曲隆起部230の基部に対して引っ掛かっている。第1の螺旋圧縮バネ232が、スタンド固定部材212の第2の端部234とハウジング214の基部216の間に位置する。圧縮バネ232は、スタンド固定部材212の第2の端部234が、ハウジング214の上部壁222と係合するように、上方(図示のように)の方向にスタンド固定部材212の第2の端部234を強く押す。隆起部236は、スタンド固定部材212の上面上に形成された溝238と係合するためにハウジング214の上部壁222上に位置し、又は上部壁222と一体化され、スタンド固定部材212が図7aに示す位置にある時に、ハウジング214内のスタンド固定部材212の横向き移動を抑制することができる。
【0049】
スタンド固定部材212は、モータケーシング74から離れたその側面から外向きに延びる突起240を含む。この実施例では、突起240は、第1の側面242、第1の側面242に対して曲げられた第2の側面244、並びに第1及び第2の側面242、244の両方に対して曲げられた第3の側面246を形成する側面を有するほぼ三角形プリズムの形態である。第1の側面242は、凹状であるのに対し、第2及び第3の側面244、246は、ほぼ平面である。
【0050】
スタンド180は、スタンド保持機構210の突起240と係合するために支持アーム190から内向きに延びるスタンドピン250を含む。スタンド180に作用する主要本体14の重量は、捩りバネ200の付勢力に対してスタンド180の上昇後退位置の方向にスタンド180を強く押す傾向がある。それによってスタンドピン250は、突起240の第1の側面242を圧接される。スタンドピン250によって突起240に印加された力は、スタンド固定部材212を強く押し、図7bに示す位置の方向にそのフック付き第1の端部224の先端228の周りで時計回りに(図示のように)回転する傾向がある。しかし、圧縮バネ232の付勢力は、主要本体14がその直立位置にあるので、スタンド180が、スタンド保持機構210によってスタンド180の支持位置に保持される時に、スタンド固定部材212は、スタンドピン250によって突起240に印加された力に対して図7aに示す位置に保持されるように選択される。
【0051】
ここで図14a及び14bを参照すると、真空掃除機10は、主要本体14がその直立位置にある時にヨーク26に対してほぼ固定角度位置に掃除機ヘッド12を保持するための機構280を更に含む。これは、主要本体14がその直立位置にある時に、掃除機ヘッド12がスタンド180と共に主要本体14を支持することを可能にする。掃除機ヘッド12が、ヨーク26及び従って主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14に対して回転することができる場合には、真空掃除機10は、例えば、ワンド84が主要本体14のスパイン86から切断される時に転倒する場合があるという危険性がある。
【0052】
掃除機ヘッド保持機構280は、ヨーク26の内部ダクト入口部分64の周りで掃除機ヘッド12の回転を抑制することにより、ヨーク26に対してそのほぼ固定角度位置に掃除機ヘッド12を保持する。掃除機ヘッド保持機構280は、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12の回転がほぼ抑制された展開位置と収容位置との間で掃除機ヘッド12に対して移動可能な掃除機ヘッド固定部材282を含む。固定部材282の展開位置と収容位置の間の固定部材282の移動は、以下により詳細に説明する。固定部材282は、下部ヨーク部分44の内面に接続された固定部材ハウジング284に入り込む。固定部材ハウジング284は、ほこり含有空気流が、それが内部ダクト入口部分64からホース70まで通過する時に導管286を貫流するように、内部ダクト入口部分64と内部ダクト66のホース70の間に配列された導管286を含む。固定部材ハウジング284は、固定部材282の側部上に形成されたリブ290を受け取るための1対の溝288を更に含み、固定部材282が固定部材ハウジング284に沿って摺ることを可能にする。1対のフィンガ292は、固定部材282の前面から前方に延びている。固定部材282がその展開位置にある時に、フィンガ292は、図6a及び6bに示すように下部ヨーク部分44と上部ヨーク部分46の間に位置する開口294を通り、かつ図8に示されている掃除機ヘッド12の流体出口24の周りに延びるカラー297の上面上に位置する溝296内に突出する。固定部材282がその収容位置にある時に、固定部材282は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に実質的に完全に後退する。
【0053】
主要本体14がその直立位置にある時に、固定部材282は、アクチュエータ298によって固定部材282の展開位置の方向に強く押される。アクチュエータ298は、第1のモータケーシング部分72の外面から外向きに延びる1対のアーム300間に位置する。アクチュエータ298の各側部は、アーム300のそれぞれ1つの内側側面上に形成された軌道304に入り込み、かつ軌道304に沿って移動可能であるリブ302を含む。主要本体14がその直立位置にある時に、アクチュエータ298は、アクチュエータ298と第1のモータケーシング部分72の外面の間に位置する螺旋圧縮バネ306によって固定部材282の方向に付勢される。アクチュエータ298の湾曲前面308は、固定部材282の適合するように湾曲した後面310に対して付勢され、開口294を通して掃除機ヘッド12のカラー297上の溝296にフィンガ292を押し込む。
【0054】
キャッチ312は、バネの作用下でモータケーシング74から離れたアクチュエータ298の移動を制限する。キャッチ312は、好ましくは、アクチュエータ298がモータケーシング74の方向にかつこれから離れる両方で自由に移動するように、主要本体14がその直立位置にある時にアクチュエータ298がキャッチ312の端部から離間するように配列される。第2の螺旋圧縮バネ314は、下部ヨーク部分44と固定部材282の間に位置し、カラー297の上面上に位置する溝296から離れるように固定部材282を強く押し、従って、主要本体14がその直立位置にある時にアクチュエータ298の前面308に対して固定部材282の後面310を強く押す。バネ306の付勢力は、バネ314が、バネ306の作用下で圧縮構成に付勢されるように、バネ314の付勢力よりも大きい。
【0055】
使用時には、ユーザが第1のスイッチ97aを押圧してファンユニット76を作動する時に、ほこり含有空気流がワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に引き込まれるように、主要本体14がその直立位置にある時に切換弁110の弁部材112は、図10aに示すようにその第1の位置にある。ほこり含有空気流は、ホース及びワンドアセンブリ82を通過し、切換弁110の弁部材112によって分離装置入口ダクト106に搬送される。ほこり含有空気流は、分離装置入口ダクト106によって分離装置100に搬送される。より大きなデブリ及び粒子は、除去されてサイクロン分離の第1の段102のチャンバに収集される。空気流は、次に、シュラウドを通ってサイクロン分離の第2の段104の1組のより小さな切頭円錐形サイクロンチャンバに移動する。より微細なほこりは、第2の段のこれらのチャンバによって空気流から分離され、分離されたほこりは、分離装置100の共通の収集領域において収集される。空気流は、分離装置100の基部に形成された空気出口から排出され、モータ入口ダクト130によってモータケーシング74に搬送される。空気流は、モータケーシング74及びファンユニット76を通過し、モータケーシング空気出口166を通ってモータケーシング74から排出される。空気流は、ホイール空気出口168を通って真空掃除機10から排出される前にモータ後フィルタ170を通過する。
【0056】
真空掃除機10の主要本体14は、図2aに示す直立位置と図2bに示す完全に倒した位置との間で移動可能である。この実施例では、真空掃除機10が、掃除機ヘッド12のホイール28及び床面に接触したスタンド180の安定化ホイール184の両方と共に実質的に水平な床面43上に位置する時に、主要本体14のスパイン86の縦軸線Mは、主要本体14がその直立位置にある時に水平な床面43に実質的に直交している。勿論、主要本体14は、その直立位置にある時に床面43の方向に僅かに後方又は前方に傾斜することができる。
【0057】
モータケーシング74へのヨーク26及びスタンド180の回転式取り付けは、モータケーシング74、ホース及びワンドアセンブリ82、スパイン86、及びモータ入口ダクト130を収容する主要本体14が、掃除機ヘッド12、及びヨーク26、ホイール40、42、並びに支持アセンブリ16のスタンド180に対して軸線Aの周りで回転することを可能にする。従って、軸線Aはまた、主要本体14がその直立位置から離れるように傾斜することができるピボット軸と考えることができる。その結果、主要本体14が、その直立位置からその完全に倒した位置まで倒されると、掃除機ヘッド12の底面は、床面との接触状態に維持することができる。この実施例では、主要本体14は、それがその直立位置からその完全に倒した位置まで倒されると、ピボット軸Aの周りで約65°の角度だけピボット回転する。
【0058】
主要本体14は、真空掃除機10が床面を掃除するのに用いられる時に倒される。主要本体14の直立位置からの真空掃除機10の主要本体14の回転は、ユーザが、主要本体14のスパイン86の縦軸線Mに沿って床面の方向に主要本体14のハンドル94を引くと同時に下方にハンドル94を押すことによって開始され、スタンド180に対する荷重軸受を増加させて、真空掃除機12の底面を床面との接触状態に維持する。この作用は、支持アセンブリ16のホイール40、42が床面と係合するように、スタンド180を捩りバネ200の付勢力に対してモータケーシング74に対して僅かに移動させる。これは、ここでは支持アセンブリ16のホイール40、42によっても担持される真空掃除機10に対する荷重によるスタンド180に作用する荷重を低減し、従って、以下により詳細に説明するようにスタンド180をその後退位置までその後上げることを可能にする。
【0059】
主要本体14が、床面に対して倒されると、モータケーシング74は、支持アセンブリ16に対して軸線Aの周りで回転する。最初に、スタンド180の安定化ホイール184は、床面と接触下状態のままである。その結果、スタンド固定部材212の突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、増大する。この力の増大は、安定化ホイール184に作用する荷重の増大及び主要本体14に対するトルクの印加の両方によるものである。ユーザが、床面の方向に主要本体14を倒し続けると、主要本体14に印加されたトルクは、増大する。最後に、突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、スタンド固定部材212の第2の端部234に作用する圧縮バネ232の付勢力に対してスタンド固定部材212をそのフック付き第1の端部224の先端228の周りでピボット回転させるほど十分に高くなる。これは、次に、主要本体14がユーザによって更に倒されると、突起240の第1の側面242をスタンドピン250に沿って摺動させる。
【0060】
スタンド固定部材212が、スタンドピン250が図7bに示すように第1の側面242の上端にある位置に対してピボット回転した状態で、スタンド固定部材212は、この時点で、ユーザにより主要本体14に印加されたトルクの作用下で迅速にスタンドピン250の下に移動することができる。この理由は、突起240の第2の側面244が、スタンドピン250とスタンド固定部材212の間の相対移動を妨げないように曲げられるからである。スタンドピン250とスタンド固定部材212の間のこの相対移動はまた、突起240の第2の側面244がスタンドピン250の下を摺ると、スタンド固定部材212の第2の端部234をその上昇位置の方向に強く押して戻す圧縮バネ232の作用によって助けられる。スタンドピン250及びスタンド固定部材212が、図7cに示す相対位置にある時に、スタンドピン250は、スタンド保持機構210から解除されている。この実施例では、スタンド180は、主要本体14が、約5から10°の角度だけ主要本体14の直立位置から倒されている時に、スタンド保持機構210から解除される。しかし、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するようにユーザがハンドル94を下方に引くこと及び押すことの両方により、スタンド180は、モータケーシング74が、僅かにより大きな角度だけスタンド180に対して回転される時に解除される。
【0061】
スタンド180が、スタンド保持機構210によって解除された状態で、主要本体14は、床面に接触して掃除機ヘッド12の底面を維持しながらユーザによって床面の方向に完全に倒すことができる。主要本体14は、好ましくは、スタンド180がスタンド保持機構210から外された状態で、主要本体14の重心がスタンド180の安定化ホイール184の背後に位置するように配列される。その結果、主要本体14の重量は、主要本体14をその完全に倒した位置の方向に倒す上でユーザを助ける傾向がある。
【0062】
スタンド保持機構210からのスタンド180の解除後に、スタンド180は、自動的にその後退位置に移動しない。代わりに、主要本体14が、スタンド保持機構210からのスタンド180の解除後に主要本体14の完全に倒した位置の方向に倒されると、最初は、スタンド180の安定化ホイール184は、床面に接触したままであり、従って、主要本体14は、スタンド180に対して軸線Aの周りでピボット回転し続ける。上述のように、オーバーセンターバネ機構は、捩りバネ200を含み、この捩りバネ200は、捩りバネ200の端部202、204間の間隔が、主要本体14が軸線Aの周りでピボット回転する時に変化するように、スタンド180とモータケーシング74の間に接続される。この実施例では、この間隔は最小に達し、従って、捩りバネ200は、主要本体14がその直立位置から約30°の角度だけ倒されている時に捩りバネ200のオーバーセンター点にある。図15a及び15bは、捩りバネ200がそれぞれそのオーバーセンター点にあるように主要本体14がその直立位置にある時及び主要本体14が倒されている時のスタンド180及びモータケーシング74の相対位置を示している。
【0063】
主要本体14が、図15bに示す位置を超えて倒されると、捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の第2の端部204から離れるように捩りバネ200の第1の端部202を強く押す。これは、図15cに示すようにスタンド180の上昇後退位置に対して軸線Aの周りでスタンド180の自動回転をもたらし、その場合には、安定化ホイール184は、床面の上方に上げられる。モータケーシング74上に位置する第1のスタンド停止部材260は、スタンド180の支持アーム192と係合し、スタンド180の後退位置を超えるスタンド180の移動を抑制し、従って、捩りバネ200と組み合わせて、モータケーシング74に対して固定角度位置にスタンド180を維持する働きをする。
【0064】
捩りバネ200の付勢力は、その後、主要本体14が、この実施例では15から65°の範囲にある角度だけ主要本体14の直立位置から倒される時に、モータケーシング74に対してスタンド180の後退位置にスタンド180を維持する。本発明者は、床掃除中に、真空掃除機10の主要本体14が、真空掃除機10が床面の上で操作される時にこの範囲の角度で傾斜する傾向があり、従って、一般的に捩りバネ200は、床掃除作業中にスタンド180がその後退位置から離れるように移動するのを阻止することになることを見出した。図15dは、主要本体14がその完全に倒した位置にある時のスタンド180及びモータケーシング74の相対位置を示している。この位置では、安定化ホイール184は、床面と接触することができ、従って、主要本体14が、例えば、家具の品目の下を掃除するために主要本体14の完全に倒した位置にある時に床面の上で真空掃除機10を操作するのに役立つことができる。
【0065】
主要本体14がその直立位置から倒されると、掃除機ヘッド12は、掃除機ヘッド保持機構280によって解除され、真空掃除機10がその後床掃除中に床面の上で操作される時にヨーク26に対して回転することを可能にする。上述のように、掃除機ヘッド保持機構280のアクチュエータ298は、モータケーシング74から外向きに延びるアーム300間に保持されるのに対し、固定部材282の隆起部290と固定部材ハウジング284の溝288の間の係合は、ヨーク26上に固定部材282を保持する。その結果、主要本体14が倒されると、モータケーシング74は、固定部材282に対して上方に移動するアクチュエータ298をもたらすヨーク26に対して軸線Aの周りで回転する。
【0066】
主要本体14が傾けられると、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310の上を摺る。一連の溝が、固定部材282の後面310上に形成され、アクチュエータ298の前面308が固定部材282の後面310の上を摺る時に発生する摩擦力を低減することができる。アクチュエータ198の前面308及び固定部材282の後面310の対応する湾曲形状により、固定部材282は、その展開位置に残り、一方、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310との接触を維持する。
【0067】
この実施例では、アクチュエータ298の前面308は、主要本体14が約7°の角度だけ倒されるまで、固定部材282の後面310との接触を維持する。これは、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12の角度位置が固定されたままであり、一方、スタンド180は、スタンド保持機構210によってスタンド180の支持位置に保持されることを意味する。主要本体14が7°だけ倒されている時の固定部材282及びアクチュエータ298の相対位置は、図14cに示されている。主要本体14をその直立位置から倒し続けることにより、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310から外される。バネ306の付勢力は、図14dに示すようにモータケーシング74から離れるように及びキャッチ312に対してアクチュエータ298を強く押す。バネ314の作用下で、固定部材282は、その展開位置から離れるように固定部材ハウジング284に沿って移動し始め、主要本体14が倒されると、真空掃除機12の流体出口24の外側カラー297に形成された溝296からフィンガ292の後退をもたらす。
【0068】
同様に図14a及び14bにも示すように、アクチュエータ298は、アクチュエータ298の前面308に対して約30から40°の角度だけ傾斜している湾曲下部駆動面318を含む。固定部材282は、固定部材282の後面310に対して約30から40°の角度で傾斜している適合湾曲上部従動面320を含む。駆動面318及び従動面320の目的は、以下により詳細に説明するように、固定部材282がその後にその展開位置に戻ることを可能にすることである。バネ314の作用下で、固定部材282の従動面320は、主要本体14が倒されるとアクチュエータ298の駆動面318の上を摺る。従動面320が駆動面318の上を摺る時に発生する摩擦力を低減するように、溝も従動面320に形成することができる。
【0069】
図14dは、固定部材282がその収容位置に移動した時の固定部材282及びアクチュエータ298の相対位置を示し、ここで、固定部材282のフィンガ292は、掃除機ヘッド12の流体出口24の外側カラー297に形成された溝296から完全に後退し、掃除機ヘッド12がヨーク26に対して回転することを可能にする。この実施例では、固定部材282は、主要本体14が、その直立位置から約15°の角度だけ倒された状態で、すなわち、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の後退位置に移動する前に、固定部材282の収容位置に到達する。主要本体14が更に傾けられると、駆動面318は、従動面320から離間し、バネ314がその収容位置で固定部材282を維持することを可能にし、その場合に、固定部材282は、固定部材ハウジング284の後部に位置する停止部材316に対して強く押される。
【0070】
スタンド180のその支持位置からその後退位置までの移動は、その第1の位置からその第2の位置まで切換弁110の弁部材112の移動を作動させる。図9a及び9bに戻ると、切換弁110は、第1の位置と第2の位置の間で弁部材112を回転させるための弁駆動装置340を更に含む。弁駆動装置340は、本体342、駆動アーム344の第1の対、及び駆動アーム346の第2の対を含む。駆動アーム344、346の各対は、本体342から外向きに延び、駆動アーム344の第1の対は、駆動アーム346の第2の対と正反対に位置する。各対内で、駆動アーム344、346は、離間して細長スロット348、350を形成する。駆動アーム344、346の各対の端部352、354は、各スロット348、350が本体342から離れるように位置した低減幅の領域を有するように内向きに突出する。別のスロット355は、本体342の外周から半径方向外向きに延びている。
【0071】
弁部材112は、ハブ122に対向して位置したその側部から外向きに延びる正反対の1対の駆動アーム356(シャフト356の1つのみを図9a及び9bで見ることができる)を含む。各駆動アーム356は、各駆動アーム356がそれぞれのスロット348、350内で移動可能であるが、そのスロット348、350を形成する駆動アーム344、346の端部352、354によってその中に保持されるように、スナップ嵌め接続によって駆動アーム344、346のそれぞれの対間で受け取るように配列される。各駆動アーム356は、アーム356がスロット348、350から滑り落ちるのを防止するように局所的に拡大されたヘッド358を有する。この配列は、弁部材112が弁駆動装置340の方向に及びこれから離れるように移動することを可能にしながら、弁駆動装置340の駆動アーム344、346がボス124の縦軸線Lの周りで弁部材112の駆動アーム356を回転することを可能にする。
【0072】
螺旋圧縮バネ360は、弁部材112と弁駆動装置340の間に位置する。バネ360の一端は、弁駆動装置340の本体342の中心に位置する凹部364内に位置するボス362の上に位置し、一方、バネ360の他端は、弁部材112の外面の中心凹部部分(図示せず)内に位置する。
弁駆動装置340は、カバープレート366に形成された開口370を通って延びるコネクタピン368によってカバープレート366に回転可能に接続される。アセンブリにおいては、弁部材112は、弁部材112がその第1の位置にあるように、モータケーシング74のボス124上に位置する。弁駆動装置340は、次に、スロット355の口部355aが駆動部材340の中心より下に位置するようにスロット355が配向された状態で、バネ360がそれらの間に配列された状態で弁部材112に接続される。カバープレート366は、次に、駆動装置340がカバープレート366に対して回転することができるようにコネクタピン368を用いて弁駆動装置340に接続され、かつ開口374を通ってカバープレート366に挿入されてモータケーシング74にねじ込まれたネジ372によって第1のモータケーシング部分72に固定される。弁部材112、弁駆動装置340、及びカバープレート366が、モータケーシング74上に位置する時に、弁部材112及び弁駆動装置340の両方は、ボス124の縦軸線Lの周りで回転することができる。カバープレート366への弁駆動装置340の接続により、バネ360の付勢力は、モータケーシング74上に位置するボス124の方向に弁部材112を強く押す。
【0073】
弁部材112のその第1の位置と第2の位置の間の移動は、主要本体14がその直立位置から倒される時にスタンド180によって作動される。スタンド180がその支持位置にある間に、ハブ124の縦軸線Lは、主要本体14が倒されるとスタンド180の方向に主要本体14のピボット軸Aの周りに周回する。図13に示すように、スタンド180の支持アーム190は、支持アーム190の上昇部分382から内向きに延びる弁駆動ピン380を含む。ここで図16aを参照すると、弁駆動ピン380は、主要本体14がその直立位置にある時に弁駆動装置340から離間している。弁駆動ピン380は、主要本体14が床面の方向に倒されると、弁駆動ピン380がその口部355aを通って弁駆動装置340の本体342に形成されたスロット355に入るように、支持アーム190上に位置する。この実施例では、弁駆動ピン380は、主要本体14がその直立位置から約9°の角度だけ倒されるとスロット355に入る。主要本体14がこの量だけ倒される時の弁駆動ピン380及び弁駆動装置340の相対位置は、図16bに示されている。主要本体14が、直立位置から更に倒されると、モータケーシング74とスタンド180の間の相対移動は、図16cに示すように、弁駆動装置340を弁駆動ピン380によってボス124の縦軸線Lの周りで回転させ、これは、次に、弁部材112をその第1の位置からその第2の位置の方向に回転させる。
【0074】
弁駆動装置340は、図16dに示すように、弁駆動ピン380が最後にスロット355を離れるまでハブ124の縦軸線Lの周りで回転する。この実施例では、弁駆動ピン380は、主要本体14が、その直立位置から約25から30°の角度だけ倒されている時にスロット355の口部355aを離れる。ハブ124の縦軸線Lの周りの弁駆動装置340のこの回転の後に、弁部材112は、同様に図10bに示すようにその第1の位置からその第2の位置まで約120°の角度で回転しているが、弁部材112の回転の角度は、モータケーシング74の配列に応じてあらゆる望ましい値とすることができる。弁部材112のその第1の位置からその第2の位置までの全体の移動は、従って、スタンド180がその支持位置にある間に起こる。
【0075】
ボス124の外面及びハブ122の内面123のテーパ付きの三角形プロフィールは、弁部材112がその第1の位置にある時に、弁部材112が、ホース及びワンドアセンブリ出口部分80、並びに入口ダクト入口部分106で作るシールを破壊するのに役立つ。これは、その第2の位置に対して弁部材112を回転させるのに、特に空気流が切換弁110を通って吸い込まれる時に必要なトルクの量を低減する。弁部材112が、ボス124の外面及びハブ122の内面123のテーパ付三角形プロフィールにより、弁駆動ピン380による弁駆動装置340の回転によってその第1の位置から離れるように強く押される時に、弁部材112の移動は、バネ360の付勢力に対して(i)弁駆動装置340によるボス124の縦軸線Lの周りの回転移動と(ii)弁駆動装置340に向うボス124の縦軸線Lに沿った並進移動との2つの異なる成分を有する。上述のシールの破壊を容易にするのは、ボス124に沿った弁部材112のこの並進移動である。
【0076】
ボス124に対する弁部材112の並進及び回転移動の組合せは、弁部材112が、約60°だけボス124の縦軸線Lの周りで回転されるまで続く。この時点では、弁部材112は、この実施例では5から10mmの範囲の距離だけボス124の縦軸線Lに沿って移動している。弁部材112の更に別の移動は、弁部材112がその第2の位置に移動すると、ここで、バネ360の付勢力の下で弁駆動装置340から離れた以下の2つの異なる成分、すなわち、(i)弁駆動装置340による縦軸線Lの周りの回転移動と(ii)ボス124の縦軸線Lに沿った逆並進移動とを有する。
【0077】
モータケーシング74に対する弁部材112の第2の角度位置では、弁部材112によって形成された空気流路は、空気が、掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれるように、内部ダクト66を分離装置入口ダクト106に接続する。図10bに示すように、弁部材112のこの第2の位置では、第1のポート114は、この時点で、シール118が入口ダクト入口部分108と密封接触するように空気入口108aの上に着座し、第2のポート116は、シール120が内部ダクト出口部分68と密封接触するように空気出口68aの上に着座する。弁部材112のこの第2の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気が、ホース及びワンドアセンブリ82のワンド84を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ホース及びワンドアセンブリ82をファンユニット76から隔離する働きをする。ここでもまた、ハブ122の内面123及びボス124の外面の適合プロフィールは、弁部材112が、その第2の位置にある時に角度及び軸線方向の両方でモータケーシング74に対して正確に整列することができることを意味する。図10aと比べて、図10bは、主要本体14がその直立位置から倒した位置に移動する時の内部ダクト66のホース70の圧縮を示している。これは、ヨーク26に接続された内部ダクト入口部分64の方向にモータケーシング74に接続された内部ダクト出口部分68の移動によるものである。
【0078】
図16dに戻ると、弁部材112及び弁駆動装置340は、溝又は凹部384を形成するように各々成形される。凹部384は、弁部材112が、主要本体14が直立位置にある間にその第2の位置に手動で移動している場合には、弁駆動ピン380が弁部材112及び弁駆動装置340の外面に沿って移動することができるように配列される。
スタンド180のその支持位置からその後退位置までの移動はまた、ブラシバーアセンブリ30のモータが通電することを可能にする。スタンド180がその後退位置に移動すると、支持アーム192は、第2のモータケーシング部分78上に位置する切換ハウジング390に装着されたブラシバー作動スイッチ機構(図示せず)を作動させる。このスイッチ機構の作動は、好ましくは、スタンド180がその後退位置に移動する時のスタンド180の支持アーム192の環状コネクタ196のスイッチ機構とスイッチ作動部分392の間の接触によるものである。例えば、スイッチ機構は、スタンド180のスイッチ作動部分392によって通電され、スタンド180がその後退位置の方向に回転される時にスイッチ機構のスイッチに対して付勢されるバネ負荷カムを含むことができる。代替的に、このスイッチは、磁石の任意的な又は他の非接触作動技術によって作動させることができる。スイッチの作動は、好ましくは、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の後退位置の方向に移動すると起こる。作動すると、スイッチは、電力がブラシバーアセンブリ30のモータ33に供給され、ブラシバーアセンブリ30が掃除機ヘッド12のブラシバーチャンバ32内で回転することを可能にする第1の電気状態に置かれる。真空掃除機10は、好ましくは、ブラシバーアセンブリ30の回転が、スイッチの作動によって開始されるように配列される。掃除される床面の性質に応じて、ユーザは、第2のスイッチ97bを押圧することによってモータ33を停止するように選択することができる。掃除中に、ブラシバーアセンブリ30のモータ33は、第2のスイッチ97bを押圧することによって必要に応じて選択的に再作動又は停止することができる。
【0079】
使用時には、主要本体14は、倒した位置にあり、切換弁110の弁部材112は、その第2の位置にあり、ほこり含有空気流は、ユーザが第1のスイッチ97aを押圧してファンユニット76を作動する時に掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれる。ほこり含有空気流は、掃除機ヘッド12及び内部ダクト66を通過し、切換弁110の弁部材112によって分離装置入口ダクト106に搬送される。真空掃除機10を通る空気流の後続通路は、主要本体14がその直立位置にある時に上述の通りである。
【0080】
図5aに戻ると、主要本体14は、例えば、主要本体14がその直立位置にある時のワンド及びホースアセンブリ82、又は主要本体14が倒した位置にある時の掃除機ヘッド12において起こる閉塞の場合に空気流をファンユニット76に搬送することを可能にするための抽気弁400を含む。これは、ファンユニット76が過熱又はそうでなければ損傷を受けるのを防止する。抽気弁400は、モータ入口ダクト入口部分134の下部部分に位置し、従って、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に位置する。抽気弁400は、ピストン404を収容するピストンチャンバ402を含む。開口406は、ピストンチャンバ402を外部環境に露出するためにピストンチャンバ402の一端に形成され、導管408は、ピストンチャンバ402をモータ入口ダクト入口部分134と流体連通状態に置くためにピストンチャンバ402の他端に形成される。
【0081】
ピストンチャンバ402に位置する螺旋圧縮バネ410は、開口406を通ってピストンチャンバ402に挿入された環状シート412の方向にピストン404を付勢する。真空掃除機10の使用中に、ピストン404の各それぞれの側部に作用する空気圧の差によるバネ410の付勢力F2に対してピストン402に作用する力F1は、バネ410の付勢力F2よりも低く、従って、開口406は、閉じたままである。導管404の上流の空気流路閉塞の場合には、ピストン402の両側に作用する空気圧の差は、著しく増加する。バネ410の付勢力F2は、この場合には、力F1が、開口406を開くようにピストン404をシート412から離れるように移動させる力F2よりも大きくなるように選択される。これは、空気が外部環境からピストンチャンバ402を通過し、モータ入口ダクト130に入ることを可能にする。
【0082】
ここで図11aから11eに移ると、シールド414は、主要本体14が倒した位置にある時に支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vへの汚れの侵入を抑制するためにモータケーシング74に接続される。シールド414は、モータ入口ダクト130をモータケーシング74に接続するのに用いられるボルト又は他の固定手段の1つ又はそれよりも多くを用いてモータケーシング74に接続される。シールド414は、実質的に球形の曲率を有する上面414aを有する。シールド414の上面414aの曲率半径は、上部ヨーク部分46の上面46aの曲率半径よりもごく僅かに小さい。シールド414は、モータ入口ダクト入口部分134を部分的に取り囲む湾曲上端416と、第1のモータケーシング部分72のアーム300の上で終端する下端418とを有する。シールド414はまた、ブラシバーアセンブリ30及び/又はファンユニット76のモータ33を駆動するための回路のような真空掃除機10の電子構成要素の1つ又はそれよりも多くのためのハウジングを提供する。
【0083】
図11a及び11bを参照すると、主要本体14がその直立位置にある時に、上部ヨーク部分46は、シールド414の上に位置し、従って、シールド414は隠れている。主要本体14が、その直立位置から例えばスタンド180がその後退位置にある図11c及び11dに示す倒した位置に倒されると、モータケーシング74は、ヨーク26に対して軸線Aの周りで回転する。その結果、シールド414は、上部ヨーク部分46に対して回転する。これは、シールド414の一部の露出をもたらす。シールド414の外面414aの球面曲率により、主要本体14がその直立位置から倒されると支持アセンブリ16の前部の球面外観の最小の乱れが存在する。
【0084】
倒した位置の主要本体14及びその後退位置のスタンド180により、真空掃除機10は、主要本体14のハンドル94をただ押すか又は引くことによって床面の上を真っ直ぐに移動することができる。床面に対して実質的に平行な主要本体14のピボット軸Aにより、ホイール40、42の両方は、床面と係合し、従って、真空掃除機10が床面の上を操作されると回転する。主要本体14へのヨーク26のピボット式装着は、掃除機ヘッド12の底面20が、主要本体14が床面の上を操作される時に床面と接触状態に維持することを可能にする。図5aに戻ると、下部ヨーク部分44の底面は、1対の隆起リブ419を含む。各リブ419は、湾曲下面を含む。各リブ419の下面の曲率半径は、ホイール40、42の内面の曲率半径よりも僅かに小さい。各リブ419は、その下面が、ホイール40、42が床面の上方に上げられるように主要本体14がその直立位置にある時に、そのそれぞれのホイール40、42の内面から離間するような大きさにされる。主要本体14が倒される時に、真空掃除機10に印加された荷重に応じて、ホイール40、42のリム40a、42aは、ホイール40、42の内面がリブ419の下面と係合するように半径方向内向きに変形することができる。これは、ホイール40、42の過度の変形を防止する。重い荷重が主要本体14に印加される時に、リブ419の湾曲下面は、真空掃除機10が床面の上を操作される時にホイール40、42の内面が摺る湾曲面を呈することができる。
【0085】
真空掃除機10が床面の上を移動する方向を変えるために、ユーザは、コルクスクリューの方式で図2a及び3に示す主要本体14の縦軸線Mの周りで主要本体14を回転させるようにハンドル94を捩る。ヨーク26に対して自由に回転する掃除機ヘッド12により、掃除機ヘッド12の底面20は、ヨーク26及びホイール40、42と共に主要本体14が縦軸線Mの周りで回転する時に床面との接触状態に維持することができる。主要本体14が縦軸線Mの周りで回転する時に、掃除機ヘッド12は、ハンドル94がユーザによって捩られている方向に回転するようにヨーク26に対して回転する。例えば、時計回り方向にハンドル94を捩ることにより、掃除機ヘッド12が右に回転することを可能にする。主要本体14のピボット軸Aは、この実施例では、床面から離間するホイール40をもたらす床面の方向に傾斜される。ホイール42の湾曲外面は、床面を転がり、従って、依然として主要本体14を支持するが、ホイール42は、その回転軸R2の周りで回転し続けて、真空掃除機10をその新しい方向に対して回転させる。ハンドル94がユーザによって捩られる程度は、掃除機ヘッド12が床面の上を回転する程度を決める。
【0086】
ユーザが、真空掃除機10の主要本体14をその直立位置に戻したい時、例えば、床掃除が完了する時に、ユーザは、主要本体14がその直立位置の方向にピボット軸Aの周りでピボット回転するようにハンドル94を上げる。上述のように、主要本体14がその直立位置にある時には、主要本体14の縦軸線Mは、真空掃除機10が水平な床面上に位置する時に実質的に垂直である。主要本体14がその直立位置に上げられると、モータケーシング74は、軸線Aの周りで回転し、従って、ヨーク26に対して移動する。主要本体14がその直立位置に到達すると、モータケーシング74に接続された掃除機ヘッド保持機構280のアーム300の下面300aは、主要本体14がその直立位置を超えるヨーク26に対して移動するのを防止してヨーク26に接続された固定部材ハウジング284から立ち上がった1対の柱287の上面287aと係合する。
【0087】
主要本体14がその直立位置に戻ると、スタンド180は、その支持位置の方向に自動的に移動する。図13及び15aに戻ると、主要本体14は、ピボット軸Aから離間し、好ましくは、これに対して実質的に平行な軸線Bの周りで回転するように、ヨークアーム50の内面にその中心において回転可能に接続される本体422を有するギアレバー420を含む。ギアレバー420は、レバーアーム424及びギア部分426を更に含む。レバーアーム424及びギア部分426各々は、ギアレバー420の本体422から半径方向外向きに延び、レバーアーム424は、ギア部分426の正反対に位置する。ギア部分426は、スタンド180の支持アーム192の上端に位置して環状コネクタ196の外周上に位置する歯430と噛み合う複数の歯428を含む。
【0088】
主要本体14が、その完全に倒した位置から上げられと、最初に、捩りバネ200の付勢力は、モータケーシング74に対してスタンド180をその後退位置に維持し、従って、モータケーシング74及びスタンド180は、最初に主要本体14のピボット軸Aの周りで一緒に回転する。スタンド180の歯430とギアレバー420の歯428の相互噛み合いは、ギアレバー420をヨーク26に対して第1の回転方向に回転させる。主要本体14が直立位置から約15°の角度で傾斜するように主要本体14が上げられている時に、第2のモータケーシング部分78上に位置する駆動ピン440は、図15dに示すようにギアレバー420のレバーアーム424と係合する。主要本体14からその直立位置の方向に更に上げること、及び従ってヨーク26に対する主ケーシング74の回転により、駆動ピン440は、ギアレバー420を駆動し、第1の回転方向と逆の第2の回転方向に回転する。ここでもまたスタンド180の歯430とギアレバー420の歯428の相互噛み合いにより、この反対方向のギアレバー420の回転は、スタンド180の支持位置から離れるようにかつ捩りバネ200の付勢力に対して、スタンド180を主ケーシング14に関して回転させ始める。ギアレバー420とスタンド180のギア比は、主要本体14の直立位置の方向のそのピボット軸Aの周りの主要本体14の各その後の1°ピボット回転移動により、スタンド180がその支持位置の方向にモータケーシング74に対して約4°回転するように、少なくとも1:3、及び好ましくは約1:4である。
【0089】
主ケーシング14とスタンド180の間の相対回転は、捩りバネ200の端部202、204間の間隔を低減する。この間隔は、ここで最小に到達し、従って、この実施例では、主要本体14が主要本体14の直立位置から1から5°の範囲の角度にあるように、捩りバネは、主要本体14が上げられている時に捩りバネのオーバーセンター点にある。主要本体14が、この位置から更に上げられると、捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の第2の端部204から離れるように捩りバネ200の第1の端部202を強く押す。これは、スタンド180の安定化ホイール184が床面と係合するように、スタンド180の支持位置の方向にスタンド180の自動回転をもたらす。
【0090】
上述のように、主要本体14が最初にその直立位置にあり、スタンド180がその支持位置にある時に、支持アセンブリ16のホイール40、42は、真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184と掃除機ヘッド12のローラ28との組合せによって支持されるように、床面の上方に上げられる。真空掃除機10をこの構成に戻すために、ユーザは、主要本体14が、好ましくは、10°よりも大きくない角度だけ主要本体14の直立位置を超えて前方に傾くように、主要本体14のハンドル94を押す必要がある。これは、真空掃除機10の重心が、掃除機ヘッド12の底面の前縁を超えて移動するのを防止し、掃除機ヘッド12は、次に、この前進移動中に真空掃除機10自体の重量の下で真空掃除機19が前方に転倒するのを防止する。真空掃除機10のこの前進移動により、真空掃除機10の掃除機ヘッド12及び主要本体14の両方は、掃除機ヘッド12の底面20の前縁の周りでピボット回転することができ、両方は、床面からホイール40、42を上げ、かつスタンド180の本体188の前面450が下部ヨーク部分44の後面452と係合するまで、スタンド180がその支持位置を超えて捩りバネ200によって押されるのに十分な間隙を真空掃除機10と床面の間にもたらす。下部ヨーク部分44の後面452は、真空掃除機10の第2のスタンド停止部材をもたらすと考えることができる。この第2のスタンド停止部材と第1のスタンド停止部材260の間のピボット軸Aの周りの角度間隔は、好ましくは、約90°である。
【0091】
スタンド180が、捩りバネ200によって下部ヨーク部分44の後面452の方向に付勢されると、スタンドピン250は、スタンド固定部材212の突起240の第3の側面246と係合する。スタンド180が第2のスタンド停止部材の方向に強く押される時にスタンドピン250を突起240に対して移動させるためにユーザによって主要本体14に印加されるべきトルクは、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するのに必要なトルクよりも有意に小さい。突起240の第3の側面246の傾斜は、モータケーシング74とスタンド180の間の後続相対移動により、スタンド固定部材212をハウジング214の隆起部238の周りで上方にピボット回転させ、スタンドピン250を突起240の第3の側面246の下で摺動させる。図7dに示すように、スタンド保持機構210のバネ232は、スタンド固定部材212がその第2の端部234の周りでピボット回転するとハウジング214の側壁220から遠くへ押される傾向があり、その結果、バネ232は、ユーザがスタンド180をスタンド保持機構210から解除することを必要とする時に比較して、スタンド固定部材212の移動に対する比較的小さな抵抗のみを提供する。これは、スタンドピン250が捩りバネ200だけの付勢力の下で突起240の第3の側面246に沿って摺ることを可能にする。スタンドピン250が第3の側面246の左端部を超えて移動すると(図示のように)、バネ232は、スタンド180が、突起240の第1の側面242によってスタンド180の支持位置に更に保持されるように、スタンド固定部材212を図7aに示す位置に戻す。主要本体14は、この時点で、安定化ホイール184が床面と接触するようにユーザによって主要本体14の直立位置に戻ることができる。モータケーシング74に対するスタンド180のこの最終移動により、支持アセンブリ16のホイール40、42は、安定化ホイール184がその床面と係合する時に床面から離間する。
【0092】
スタンド180のその支持位置に戻る回転により、支持アーム192の環状コネクタ196のスイッチ作動部分392が、スイッチ機構のスイッチに対してブラシバー作動スイッチ機構のバネ負荷カムを押す。スイッチの作動は、好ましくは、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の支持位置の方向に移動する時に起こる。再作動すると、スイッチは、電力が、ブラシバーアセンブリ30を駆動するためのモータ33にもはや供給されない第2の電気状態に置かれる。
【0093】
同じくスタンド180のその支持位置に戻る回転により、切換弁110の弁部材112が、スタンド180の弁駆動ピン380と弁駆動装置340の間の配列によりスタンド180の第1の位置まで駆動して戻る。弁部材112のその第2の位置からその第1の位置までの移動は、第1の位置から第2の位置までの弁部材112の移動の逆である。ボス124の外面及びハブ122の内面123のプロフィールの対称性は、その後に弁部材112をその第1の位置に戻すのに必要なトルクが、弁部材112を第2の位置に移動させるのに必要なトルクと実質的に同じであることを意味する。
【0094】
スタンド180のそのスタンド支持位置までの移動と同時に、掃除機ヘッド保持部材280の固定部材282は、その展開位置に戻される。図14b、14c及び14dに戻ると、主要本体14が、その直立位置まで約15°の角度で傾斜するように主要本体14が上げられる時に、アクチュエータ298の駆動面318は、固定部材282の従動面320と再係合する。主要本体14が、その上昇位置の方向に移動し続ける時に、バネ306の作動の下で、アクチュエータ298は、バネ314の付勢力に対して固定部材282をその展開位置の方向に押し戻す。掃除機ヘッド12上の溝296が、ヨーク26の開口294と整列するようにヨーク26に対して角度的に位置する掃除機ヘッド12により、固定部材282のフィンガ292は、掃除機ヘッド12の角度位置をヨーク26に対して固定するように溝296に再び入る。主要本体14が、その直立位置に対して約7°の角度で傾斜するように上げられた状態で、固定部材282は、図14bに示すようにアクチュエータ298の駆動面318によって固定部材282の展開位置に押されて戻っている。固定部材282は、作動部材298の前面308と固定部材282の後面310の間の配列により固定部材282の展開位置に維持される。
【0095】
掃除機ヘッド12上の溝296が、ヨーク26の開口294と正確に整列していないという場合には、固定部材282のフィンガ292の少なくとも一端が、カラー297の端部と係合することになるという危険性がある。これは、主要本体14をその直立位置の方向に更に上げることによってフィンガ292が溝296に再び入るのを妨げることになる。ユーザが、主要本体14をその直立位置まで上げ続けるという場合には、バネ306の付勢力は、作動部材298がアーム300の軌道304に沿ってモータケーシング74の方向に移動すること及び同時にこの時点で静止している固定部材282の上を摺ることをそれが可能にするように圧縮することになるように選択される。これは、掃除機ヘッド保持機構280、モータケーシング74、及び掃除機ヘッド12の構成要素の1つ又はそれよりも多くの恒久的損傷を防止する。主要本体14が、開口294及び溝296が整列するように掃除機ヘッド12に対して移動した状態で、バネ306の付勢力は、固定部材282がその展開位置に移動するように、モータケーシング74から離れるようにアクチュエータ298及び固定部材282の両方を強く押すことになる。
【0096】
主要本体14がその直立位置にある時に、真空掃除機10は、真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184上の後方に傾斜するように、ハンドル94を下方に引くことによって床面の上で操作することができ、床面から掃除機ヘッド12の底面を上げる。真空掃除機10は、次に、床面の上を転がる安定化ホイール184によって例えばビルの部屋間の床面の上を引くことができる。床面に対してこの向きにある時の真空掃除機10のこの操作は、真空掃除機10のこの移動を床掃除中に起こる移動と区別するように、以下床面の上の真空掃除機10の「ホイーリング」と呼ぶ。本発明者は、ユーザが少なくとも30°の角度だけ、より一般的には40から60°の範囲の角度だけ真空掃除機を傾けて、床面の上で真空掃除機10を引くための快適な高さに主要本体14のハンドルを置く傾向があることを観察している。安定化ホイール184の形状は、部屋間で真空掃除機10を誘導するのにユーザの役に立つものである。この実施例では、支持脚182から最も遠い各安定化ホイール184の面は、丸くなって様々な床面上の滑らかな進行を提供する。
【0097】
スタンド保持機構210は、好ましくは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングするために倒される時に、スタンド180をスタンド固定部材212から解除するのに必要な力を増大させるように配列される。これは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に、床面に倒した真空掃除機10の突然の及び不都合な「バンピング」をもたらす可能性があると考えられるスタンド180のモータケーシング74に対するその後退位置への偶然の移動の危険性を低減することができる。
【0098】
図7aから7cに戻ると、ハウジング214の基部216は、基部216が、ハウジング214の側壁218の方向に下方に勾配を付けるように主要本体14がその直立位置にある時に、この実施例では少なくとも20°の角度だけ水平に対して傾斜している。基部216は、ハウジング214の側壁218、220間のそれから立ち上がった比較的短い壁460を含む。玉軸受462は、玉軸受462が、ハウジング214の壁460に対して重力の下で転がるように、ハウジング214の側壁220と壁460の間の基部216上に位置する。スタンド固定部材212は、その第1の端部224と第2の端部232の間で下方に垂れ下がったフィン464を更に含む。フィン464は、比較的真っ直ぐな第1の側面466及び湾曲した第2の側面468を含む。ハウジング214の壁460及びスタンド固定部材212のフィン464は、スタンド固定部材212が、主要本体14がその直立位置から倒される時に図7a及び7bに示す位置間のスタンド固定部材212の第1の端部224の先端228の周りでピボット回転する時に、フィン464の第1の側面466が玉軸受462と接触しないように配列される。
【0099】
図17a及び17bは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングするためのスタンド180の安定化ホイール184に対して後方に傾斜している時のモータケーシング74の配向を示している。モータケーシング74の回転は、玉軸受462を壁460から離れるように重力の下で転がすハウジング214の側壁220の方向にこの時点で下方に勾配を付けたハウジング214の基部216をもたらす。玉軸受462の運動は、スタンド保持機構210のハウジング214の一部を形成するピストンハウジング472内に位置するピストン470の側面によって検査される。ピストンハウジング472内に位置する圧縮バネ474は、壁460の方向に及びピストンハウジング472の環状シートに対してピストン470を強く押す。ピストンハウジング472のシートは、玉軸受462がバネ474の付勢力に対してピストンハウジング472に入ることを可能にするように成形される。
【0100】
真空掃除機10が、スタンド180をその後退位置の方向に回転させる傾向があると考えられる床面の上でホイーリングされる時に力がスタンド180に印加されている場合には、スタンドピン250とスタンド固定部材212の突起240の間に作用する力の増大により、スタンド固定部材212がバネ232の付勢力に対してスタンド固定部材212の第1の端部224の先端228の周りで回転するようにすることができる。スタンド固定部材212のフィン464及びピストンハウジング472は、スタンドピン250がスタンド固定部材212によって解除される前に、フィン464の湾曲した第2の側面468が、ピストン470に対して玉軸受462を強く押すように、玉軸受462と接触するように配列される。ピストン470に作用するバネ474の付勢力は、ピストンハウジング472への玉軸受462の移動に抵抗し、これは、次に、スタンド固定部材212のその第1の端部224の先端228の周りの回転に対する抵抗を増大させる。従って、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するようにスタンドピン250に印加された力は、この時点で、スタンド保持機構210の両方のバネ232、474の付勢力に対して図17bに示すピストンまでスタンド固定部材212を移動させるほど十分に大きくなければならない。
【0101】
固定部材282の展開位置の掃除機ヘッド保持機構280の固定部材282により、掃除機ヘッド12は、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時にヨーク26に対する回転が防止される。真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184に対して傾斜している時に、掃除機ヘッド12の重量は、スタンド180の本体188の前面450に対して下部ヨーク部分44の後面452を強く押す。しかし、モータケーシング74に対するスタンド180、及び従って主要本体14の移動が、スタンド保持機構210によって拘束されると、スタンド保持機構210も、従って、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に主要本体14に対してヨーク26の回転を拘束する働きをする。スタンド保持機構210及び掃除機ヘッド保持機構280は、従って、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12のそれぞれピボット軸A及び回転軸の2つの実質的に直交する軸の周りでそうでなければ真空掃除機10の移動を邪魔する可能性がある主要本体14に対する掃除機ヘッド12の回転を抑制する働きをする。
【0102】
真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に掃除機ヘッド12が衝撃を受けるか、又は真空掃除機10の主要本体14による掃除機ヘッド12の移動が家具の品目などとの係合によって拘束される場合には、掃除機ヘッド12は、必要に応じてスタンド保持機構210又は掃除機ヘッド保持機構280によって主要本体に対する移動のために解除され、真空掃除機10のいずれの部分も壊れることから防止することができる。
【0103】
第1の例として、掃除機ヘッド12が、真空掃除機10が床面の上を引かれている方向と逆の方向の衝撃を受ける場合、衝撃力は、下部ヨーク部分44の後面452とスタンド180の本体188の前面450との間の係合によりスタンド180に伝達されることになる。この力のマグニチュードに応じて、スタンド固定部材212上の突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、スタンドピン250がスタンド拘束機構210から解除されるように十分に増大することができる。これは、この時点で、スタンド180及びヨーク26の両方が主要本体14のピボット軸Aの周りでピボット回転し、それによって掃除機ヘッド12が主要本体14に対して移動することを可能にする。衝撃力のマグニチュードが、スタンド180をスタンド保持機構210から解除するのに不十分である場合には、衝撃力は、スタンド固定機構210のバネ232、474の圧縮により吸収することができる。
【0104】
第2の例として、掃除機ヘッド12が、掃除機ヘッド12をヨーク26に対するその回転軸の周りで回転させる衝撃を受ける場合、掃除機ヘッド12のカラー297に形成された溝296の側部は、固定部材282のフィンガ292の1つの側面に対して強く押されると考えられる。図18の画像(i)から(iv)のシーケンスを参照すると、固定部材282は、好ましくは、弾性材料から形成され、固定部材282のそのフィンガ292が、掃除機ヘッド12のカラー297によってそれに印加された曲げ力の下で他のフィンガ292の方向に曲がることを可能にする。衝撃力に応じて、溝296の縁部296aは、曲げフィンガ292の側面に沿って移動することができ、それによってバネ306の付勢力に対して固定部材282を溝296から遠ざける。衝撃力のマグニチュードが、溝296から完全に固定部材282のフィンガ292を押し出すほど十分に高い場合、掃除機ヘッド12は、衝撃力の下でヨーク26に対して自由に回転する。電気コネクタ98a、98b間の接続は、好ましくは、押し込み型接続であり、この接続が、掃除機ヘッド12とヨーク26の間の相対回転時に壊れることを可能にする。
【符号の説明】
【0105】
210 スタンド保持機構
212 固定部材
232 付勢手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理電気器具に関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機のような表面処理電気器具は、公知である。真空掃除機の大部分は、「直立」型の又は「円筒」型(国によってはキャニスタ又はバレル機とも呼ばれる)のうちのいずれかである。直立型真空掃除機は、典型的には、汚れ及びほこり分離装置を収容する主要本体、掃除される床面にわたって真空掃除機を操作するために主要本体上に装着した1対のホイール、及び主要本体上に装着した掃除機ヘッドを含む。掃除機ヘッドは、床面に面する下方に向けられた吸引開口部を有する。真空掃除機は、吸引開口部を通ってほこり含有空気を引き込むための電動ファンユニットを更に含む。ほこり含有空気は、汚れ及びほこりを空気が周囲に排出される前に空気から分離することができるように分離装置に搬送される。分離装置は、フィルタ、フィルタバッグ、又は公知のようにサイクロン配列の形態を取ることができる。
【0003】
使用時に、ユーザは、真空掃除機の主要本体を床面の方向に倒し、次に、掃除機の主要本体に取り付けたハンドルを順次押したり引いたりして床面にわたって真空掃除機を操作する。ファンユニットによって吸引開口部を通って吸い込まれたほこり含有空気流は、第1の空気流ダクトによって分離装置に誘導される。汚れ及びほこりが空気流から分離されると、空気流は、第2の空気流ダクトによって清浄空気出口に誘導される。分離装置と清浄空気出口の間に1つ又はそれよりも多くのフィルタを設けることができる。
【0004】
操作性能を改良した直立型真空掃除機の例は、WO2009/030885に示されている。この直立型真空掃除機は、掃除される床面と係合するために主要本体の下端に位置するバレル形ローリングアセンブリを含み、これは、主要本体がハンドルを用いて床面の上を転がることを可能にするように主要本体に対して転がるものである。ローリングアセンブリは、各々が主要本体の一方の側に延びる1対のダクト間に回転可能に接続される。真空掃除機の主要本体は、掃除機ヘッドに引き込まれたほこり含有空気流からほこりを分離するための分離装置を収容する。真空掃除機の安定性を増大させるために、かつローリングアセンブリ内の空間を効率的に利用するために、ほこり含有空気を吸引開口部に引き込むための電動ファンユニットは、ローリングアセンブリ内に位置する。
【0005】
ローリングアセンブリの外周の周りに延びるヨークは、掃除機ヘッドを主要本体に接続する。ヨークは、ダクト間にピボット回転可能に接続され、床面の上で真空掃除機を操作するために直立位置と倒した位置の間で主要本体をヨークに対して倒すことを可能にする。ヨークのピボット軸は、ローリングアセンブリの回転軸と実質的に共線にある。掃除機ヘッドは、ヨークを掃除機ヘッドに対して回転させる継手によってヨークの前方の中心部に接続される。これらの接続は、掃除機ヘッドを床面に接触したままでコルクスクリューの方式で主要本体をその縦軸線の周りに回転させる。その結果、掃除機ヘッドは、主要本体がその縦軸線の周りで回転している時に新しい方向に向けることができる。主要本体がハンドルを用いて床面の上を押される時に、真空掃除機は、掃除機ヘッドが向けられた方向に沿って前方に移動し、それによって真空掃除機を床面の上を滑らかにかつ容易に操作することを可能にする。
【0006】
真空掃除機は、主要本体をその直立位置で支持するためのスタンドを含み、これは、主要本体に対して後退位置に移動可能であり、真空掃除機がその倒した位置にある時に床面の上を操作することを可能にする。スタンドは、主要本体をその直立位置から倒すように主要本体に印加される力に応答して自動的に支持位置から後退位置に移動可能である。スタンドは、例えば、スタンドの支持位置でスタンドによって部屋間で真空掃除機を迅速に移動することを可能にするように真空掃除機を倒すことができる1対のホイールを含む。
【0007】
真空掃除機はまた、スタンドが支持位置にある時に主要本体に対して固定位置に掃除機ヘッドを係止するための直立係止部を含む。直立係止部は、主要本体が倒した位置に移動する時に自動的に解除される。直立係止部は、真空掃除機をスタンドのホイール上に倒し、かつ真空掃除機を掃除機ヘッドが床の方向に落下することなく移動させることを可能にする。直立係止部は、スタンドのその後退位置への移動に抵抗を与えるように配列され、それによってスタンドのその後退位置への偶然の移動の危険性を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】WO2009/030885
【特許文献2】WO2008/135708
【特許文献3】PCT/GB2009/001234
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、主要本体と、支持位置と後退位置の間で主要本体に対してピボット回転可能なスタンドと、スタンドをそれが支持位置から後退位置に移動する時に解除するように第1の軸線の周りでかつスタンドをそれが支持位置に戻る時に保持するように第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能なスタンド固定部材、及び固定部材に対して第1の軸線の周りでその移動に抵抗する第1の力及び第2の軸線の周りでその移動に抵抗する第1の力よりも小さな第2の力を印加するための付勢手段を含み、スタンドを支持位置に解除可能に保持するためのスタンド保持機構とを含む直立型表面処理電気器具を提供する。
【0010】
電気器具は、従って、スタンドをその支持位置に保持するための比較的簡単な機構を提供することができる。スタンドは、好ましくは、主要本体及びスタンドのうちの一方への力の印加時にスタンド保持機構から解除可能である。例えば、力を主要本体に印加し、表面を処理するために主要本体を直立位置から倒した位置に移動させることができる。固定部材に比較的強い第1の力を印加して第1の軸線の周りのその移動に抵抗するように配列され、第1の軸線の周りでは、固定部材がスタンドを解除するために第1の位置から第2の位置に移動するような付勢手段を設けることにより、スタンド保持機構は、スタンドをスタンド保持機構から解除するのにユーザが比較的大きな力を印加する必要があることにより、スタンドの後退位置へのスタンドの偶然の移動を防止することができる。この第1の力はまた、スタンドの解除後に固定部材をその第1の位置にリセットすることができる。
【0011】
主要本体がその直立位置に戻るのを容易にするために、付勢手段は、比較的低い第2の力を固定部材に印加して第2の軸線の周りのその移動に抵抗するように配列され、第2の軸線の周りでは、固定部材は、第1の位置と第3の位置の間で移動する。この第2の力はまた、固定部材を第3の位置へのその移動の後にその第1の位置にリセットし、スタンドをその支持位置に保持することができる。
第1の軸線は、好ましくは、固定部材の第1の端部に又はその方向に位置するのに対し、第2の軸線は、好ましくは、固定部材の第2の端部に又はその方向に位置する。
【0012】
付勢手段は、好ましくは、上述の力を固定部材の一端に印加する。付勢手段は、好ましくは、単一弾性要素を含み、好ましくは、螺旋圧縮バネの形態である。付勢手段は、好ましくは、固定部材が移動する軸線に応じて2つの異なる方法で変形するように配列される。例えば、付勢力は、固定部材が第1の軸線の周りでピボット回転して上述の第1の力を固定部材に印加する時に主に圧縮で変形するように配列することができる。他方、付勢手段は、固定部材が第2の軸線の周りでピボット回転して上述の第2の力を固定部材に印加する時に主に曲げによって変形するように配列することができる。
【0013】
スタンド固定部材は、好ましくは、スタンドの一部と係合してスタンドをその支持位置に保持するように配列される。例えば、スタンド固定部材は、スタンドの一部と係合するためにスタンド固定部材の側部から外向きに延びる突起を含むことができる。固定部材のスタンド係合手段は、好ましくは、スタンドがその支持位置にある時にスタンドの上述の部分によって係合するように配列された第1の表面と、スタンドがその支持位置に戻る時にスタンドの上述の部分によって係合するように配列された第2の表面とを含む。
【0014】
第1及び第2の表面は、相互に相対的に傾斜していることが好ましい。第1の表面は、好ましくは、スタンドの一部が、それが固定部材を強く押して第1の軸線の周りでピボット回転する時にその表面に沿って摺り、スタンドが主要本体に対してその支持位置から移動する時にスタンドを解除するように配列される。これは、主要本体及びスタンドのうちの一方に印加される力がユーザによって増大する時に、スタンドの支持位置からのその比較的滑らかな解除をもたらすことができる。第2の表面は、好ましくは、スタンドの一部が、それが固定部材を強く押して第2の軸線の周りでピボット回転する時にその表面に沿って摺り、スタンドが主要本体に対してその支持位置に移動して戻る時にスタンドを保持するように配列される。これは、主要本体がその直立位置の方向に上げられる時にスタンドの比較的滑らかな保持をもたらすことができる。
【0015】
スタンドの一部は、好ましくは、スタンドの2つの支持アームのうちの一方の上に位置する。好ましい実施形態では、スタンドのその部分は、スタンドの2つの支持アームのうちの一方から外向きに延びてスタンド固定部材の表面と係合するピンを含む。
スタンド保持機構は、好ましくは、主要本体によって担持され、かつ主要本体のハウジング内に位置することができる。ハウジングは、好ましくは、第1及び第2のピボット軸を形成するように成形される。例えば、各軸線は、固定部材によって係合されるハウジングのそれぞれの隆起部、壁、又は上昇位置によって形成することができる。付勢手段は、好ましくは、ハウジングと係合し、従って、固定部材に対して比較的固定位置にある第1の端部と、固定部材と係合する第2の端部とを含む。付勢手段は、好ましくは、第1の軸線よりも第2の軸線に近い位置で固定部材と係合するように配列される。
主要本体を形成する構成要素の数を低減するために、スタンド保持機構は、電気器具の重心を下げるように電気器具のホイール間に位置することができる電気器具のファンユニットを収容するケーシングによって都合良く担持することができる。
【0016】
電気器具は、好ましくは、流体流れからほこりを分離するための分離装置を含む。分離装置は、好ましくは、少なくとも1つのサイクロンを有するサイクロン分離装置の形態であり、これは、好ましくは、空気流から分離されたほこりを収集するためのチャンバを含む。他の形態の分離器又は分離装置を用いることができ、適切な分離器技術の例は、遠心分離器、フィルタバッグ、多孔質容器、又は液体ベースの分離器を含む。
【0017】
用語「表面処理電気器具」は、広範囲な意味を有することが意図され、何らかの方式で表面を掃除又は処理するために表面の上を進むためのヘッドを有する広範囲の機械を含む。それは、特に、真空掃除機(乾式、湿式、及び湿式/乾式)のような表面から物質を吸い込むために表面に対して吸引を行う機械、並びに研磨/ワックス処理機、圧力洗濯機、地上標識付け機械、及びシャンプー機のような表面に対して物質を付加する機械を含む。それはまた、芝刈り機及び他の切断機械を含む。
ここで、添付図面を参照して単に一例として本発明の実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】直立型真空掃除機の左からの前面斜視図である。
【図2a】真空掃除機の主要本体が直立位置の真空掃除機の右側面図である。
【図2b】主要本体が完全に倒した位置の真空掃除機の右側面図である。
【図3】真空掃除機の背面図である。
【図4】真空掃除機の底面図である。
【図5a】真空掃除機の支持アセンブリのホイールによって形成された球形容積Vの中心を通る前面垂直断面図である。
【図5b】モータ入口ダクトが省略された図5aの線K−Kに沿った断面図である。
【図6a】真空掃除機のヨークの左からの前面斜視図である。
【図6b】ヨークの右からの前面斜視図である。
【図7a】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7b】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7c】主要本体が倒される時の保持機構からのスタンドの解除を示す真空掃除機のモータケーシング及びスタンド保持機構の左側面図のシーケンスのうちの1つである。
【図7d】主要本体がその直立位置に戻される時のスタンド保持機構の移動を示す同様の側面図である。
【図8】真空掃除機の掃除機ヘッドの左からの背面斜視図である。
【図9a】真空掃除機の切換配列の斜視図である。
【図9b】切換配列の分解組立図である。
【図10a】切換配列がモータケーシングに対して第1の角度位置にあるモータケーシング上に装着された時の切換配列の垂直断面図である。
【図10b】切換配列がモータケーシングに対して第2の角度位置にある図10aと同様の断面図である。
【図11a】主要本体がその直立位置にあって分離装置が取り外された状態の真空掃除機の一部の左からの前面斜視図である。
【図11b】上部ヨーク0部分が省略された図11aと類似の図である。
【図11c】主要本体が倒した位置にある図11aと類似の図である。
【図11d】上部ヨーク部分が省略された図11cと類似の図である。
【図11e】モータケーシングに対するシールドの位置を示す垂直断面図である。
【図12】真空掃除機のモータケーシング及びモータ入口ダクトの右からの前面斜視図である。
【図13】真空掃除機のスタンドの斜視図である。
【図14a】ヨークの下部ハウジング部分、モータケーシング、及びヨークに対して掃除機ヘッドの角度位置を固定するための保持機構の構成要素の分解組立図である。
【図14b】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図14c】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図14d】展開位置から収容位置までの保持機構の固定部材の移動を示す組み立てた時の図14aの構成要素の左側部断面図である。
【図15a】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15b】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15c】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15d】主要本体が倒される時の支持位置から後退位置までのスタンドの移動を示す真空掃除機の様々な部分が省略された状態の真空掃除機の右側面図である。
【図15e】主要本体が直立位置に戻るところを示す、図15aおよび15dと同様な側面図である。
【図16a】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16b】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16c】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図16d】第1の角度位置から第2の角度位置までの切換配列の移動を示す真空掃除機のモータケーシングの左側面図である。
【図17a】真空掃除機が支持体の安定化ホイールの周りで約45°だけ倒される時の図7aと類似の図である。
【図17b】真空掃除機が支持体の安定化ホイールの周りで約45°だけ倒される時の図7bと類似の図である。
【図18】掃除機ヘッドがヨークに対して回転力を受ける時の掃除機ヘッド保持機構による掃除機ヘッドの解除を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から14は、直立型真空掃除機の形態である直立型表面処理電気器具を示している。真空掃除機10は、掃除機ヘッド12、主要本体14及び支持アセンブリ16を含む。図1、2a、3、及び4では、真空掃除機10の主要本体14は、掃除機ヘッド12に対して直立位置にあるのに対し、図2bでは、主要本体14は、掃除機ヘッド12に対して完全に倒した位置にある。
掃除機ヘッド12は、ハウジング18及び下部プレート、又はハウジング18に接続されたソールプレート20を含む。ソールプレート20は、ほこり含有空気流が掃除機ヘッド12に入る吸引開口部22を含む。ソールプレート20は、使用時には、掃除される床面に面し、カーペット敷き床面の繊維と係合するための作動縁部を含む底面を有する。ハウジング18は、吸引開口部22からハウジング18の後部に位置する流体出口24まで延びる吸引通路を形成する。流体出口24は、掃除機ヘッド12を真空掃除機10の主要本体14に接続するためのヨーク26に接続する寸法にされる。ヨーク26は、以下でより詳細に説明する。掃除機ヘッド12の下面は、床面の上の掃除機ヘッド12の移動を容易にするように小さなローラを含むことができる。
【0020】
掃除機ヘッド12は、床面上に位置する汚れ及びほこりを攪拌するための攪拌器を含む。この実施例では、攪拌器は、ハウジング18のブラシバーチャンバ32内に装着された回転可能ブラシバーアセンブリ30を含む。ブラシバーアセンブリ30は、ハウジング18のモータハウジング34に位置するモータ33(図5bに示す)によって駆動される。ブラシバーアセンブリ30は、駆動機構が吸引通路を通過した空気から隔離されるように駆動機構ハウジング36内に位置する駆動機構によってモータ33に接続される。この実施例では、駆動機構は、モータ33をブラシバーアセンブリ30に接続するための駆動ベルトを含む。モータ33の重量がソールプレート20の底面の周りに均等に広がる均衡のとれた掃除機ヘッドを提供するように、モータハウジング34は、ブラシバーチャンバ32の上及び後方の中心に位置する。その結果、駆動機構ハウジング36は、ブラシバーチャンバ32の側壁間でブラシバーチャンバ32まで延びている。
【0021】
ブラシバーアセンブリ30は、流入又は排出空気流によって駆動されるタービンにより、又は真空掃除機10を通って空気流を発生させるのにも用いられるモータへの連結によるなどの他の方法で駆動することができることが認められるであろう。モータ33とブラシバーアセンブリ30の間の連結は、代替的に、ギア式連結を通じて行うことができる。ブラシバーアセンブリ30は、真空掃除機10が完全に吸引に依存するか又は床面の攪拌の何らかの他の形態によるように完全に取り外すことができる。他の形式の表面処理機に対しては、掃除機ヘッド12は、研磨パッド、液体又はワックス分注ノズルのような床面を処理するための適切な手段を含むことができる。
【0022】
主要本体14は、真空掃除機10が床面に沿って回転することを可能にするために支持アセンブリ16に接続される。支持アセンブリ16は、1対のホイール40、42を含む。各ホイール40、42は、ドーム形であり、実質的に球面曲率の外面を有する。環状隆起部41が、各ホイール40、42の外面上に設けられ、床面上の把持を改良することができる。これらの隆起部41は、各ホイール40、42の外面と一体化することができ、又は図示するように、各ホイール40、42の外面に接着された又はそうでなければ取り付けられた別々の部材とすることができる。代替的に又は追加的に、滑り止めテクスチャ又はコーティングが、ホイール40、42の外面上に設けられ、硬く光沢のある又は湿った床のような滑りやすい床面上の把持を助けることができる。
【0023】
図5a及び5bに最も明瞭に示すように、ホイール40、42の外面(すなわち、任意的な隆起部41を除く)は、少なくとも部分的に実質的に球形の容積Vの範囲を定める。ホイール40、42の回転軸R1、R2は、球形容積Vの中心を水平に通過する軸線Aに対して下方に傾斜している。その結果、ホイール40、42のリム40a、42aは、床面43と接触するためのホイール40、42の最も下側の先端をもたらす。隆起部41は、各リム40a、42aに形成されるか又はそうでなければそこに設けることができる。この実施例では、回転軸R1、R2の傾斜の角度θは、約8°であるが、角度θは、あらゆる望ましい値を取ることができる。
【0024】
ホイール40、42は、掃除機ヘッド12を真空掃除機10の主要本体14に接続するヨーク26に回転可能に接続され、従って、ヨーク26は、支持アセンブリ16の一部を形成すると考えることができる。図6a及び6bは、ヨーク26の前面斜視図を示している。この実施例では、製造を容易にするように、ヨーク26は、下部ヨーク部分44と下部ヨーク部分44に接続された上部ヨーク部分46とを含む。しかし、ヨーク26は、どのような数の接続部分も又は単一部分も含むことができる。下部ヨーク部分44は、2つのヨークアーム48、50を含む。ホイール車軸52、54は、各ヨークアーム48、50から外向き及び下方に延びている。各ホイール車軸52、54の縦軸線は、ホイール40、42の回転軸R1、R2のそれぞれ1つを形成する。各ホイール40、42は、それぞれのホイール軸受配列56、58によってそれぞれのホイール車軸52、54に回転可能に接続される。ホイール40、42上に装着された末端キャップ60、62は、ホイール軸受配列56、58への汚れの侵入を抑制し、ホイール40、42を車軸52、54に接続する働きをする。
【0025】
下部ヨーク部分44はまた、掃除機ヘッド12からのほこり含有空気流を受け取るために図10aに符号66で表示された内部ダクトの入口部分64を含む。内部ダクト66は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vを通過する。掃除機ヘッド12の流体出口24は、真空掃除機10が、床掃除中に床面の上を操作される時に、流体出口24が内部ダクト入口部分64の周りで回転することを可能にし、従って、掃除機ヘッド12が主要本体14及び支持アセンブリ16に対して回転することを可能にするような方式で内部ダクト入口部分64に接続される。例えば、図8を参照すると、掃除機ヘッド12の流体出口24は、内部ダクト入口部分64を受け取るために少なくとも1つの構成65を含む。掃除機ヘッド12の流体出口24は、スナップ嵌め接続によって内部ダクト入口部分64上に保持することができる。代替的に又は追加的に、Cクリップ又は他の保持機構を用いて、内部ダクト入口部分64上に掃除機ヘッド12の流体出口24を解除可能に保持することができる。
【0026】
図10aを再度参照すると、内部ダクト66は、真空掃除機10の主要本体14に接続された内部ダクト出口部分68と、内部ダクト出口部分68にほこり含有空気流を搬送するように支持アセンブリ16のホイール40、42間に延びる可撓性ホース70とを更に含む。内部ダクト出口部分68は、真空掃除機10を通って空気流を引き込むための電動ファンユニット(図5aに全体を符号76で表示された)を収容するモータケーシング74の第1のモータケーシング部分72と一体化される。例えば、図5a及び12に同様に示すように、モータケーシング74は、第1のモータケーシング部分72に接続され、第1のモータケーシング部分72と共にモータケーシング74を通る空気流路を形成する第2のモータケーシング部分78を含む。軸線Aは、ファンユニット76の羽根車が回転するファンユニット76の中心軸線が軸線Aと共線であるようにモータケーシング74を通過する。
【0027】
真空掃除機10の主要本体14のいくつかの部分はまた、図7aに示されている第1のモータケーシング部分72と一体化される。これらの部分の1つは、主要本体14のホース及びワンドアセンブリ82の出口部分80である。ホース及びワンドアセンブリ出口部分80は、内部ダクト出口部分68の空気出口68aから角度的に離間した空気出口80aを有する。図1、2a、及び3を再度参照すると、ホース及びワンドアセンブリ82は、主要本体14のスパイン86に解除可能に接続されたワンド84と、その一端においてワンド84に接続されてその他端においてホース及びワンドアセンブリ出口部分80に接続された可搬性ホース88とを含む。主要本体14のスパイン86は、好ましくは、ワンド84及びホース88が、ワンド84が主要本体14に接続される時にスパイン86によって部分的に取り囲むことができるように凹状後面を有する。ワンド84の遠位端に対する選択的接続のための掃除ツール90、92は、主要本体14のスパイン86又はホース88の遠位端上に取外し可能に装着することができる。
【0028】
モータケーシング74は、主要本体14のスパイン86の基部に接続される。主要本体14のスパイン86は、支持部材16から離れたその端部においてユーザが操作可能なハンドル94を含む。末端キャップ95は、ワンド84がスパイン86に接続される時にワンド84の遠位端を覆うようにハンドル94の上面にピボット回転可能に接続され、ワンド84がスパイン86に接続される時にワンド84のこの端部とのユーザ接触を抑制する。電力を真空掃除機10に供給するための電力リード96は、スパイン86に形成された開口を通ってスパイン86まで延びている。電気コネクタ(図示せず)は、スパイン86内の下方に及びホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vまで延びて、ファンユニット76に電力を供給する。第1のユーザ操作可能スイッチ97aがスパイン86上に設けられ、スイッチ97aが押圧される時にファンユニット76が通電されるように配列される。ファンユニット76はまた、この第1のスイッチ97aを押圧することによって電源を切ることができる。第2のユーザ操作可能スイッチ97bは、第1のスイッチ97aに隣接して設けられる。第2のスイッチ97bは、以下により詳細に説明するように真空掃除機10の主要本体14がその直立位置から離れるように倒される時に、ユーザがブラシバーアセンブリ30の作動を制御することを可能にする。ブラシバーアセンブリ30のモータ33に電力を供給するための電気コネクタ98aは、上部ヨーク部分46に形成された開口99によって露出される。電気コネクタ98aは、掃除機ヘッド12から後方に延びる電気コネクタ98と接触するように配列される。以下により詳細に説明するように、電力は、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時にはブラシバーアセンブリ30のモータ33に供給されない。
【0029】
主要本体14は、汚れ、ほこり、び/又は他のデブリを真空掃除機10に引き込まれたほこり含有空気流から除去するための分離装置100を更に含む。分離装置100は、多くの形態を取ることができる。この実施例では、分離装置100は、汚れ及びほこりが空気流から高速回転されるサイクロン分離装置を含む。公知のように、分離装置100は、互いに直列に配列されたサイクロン分離の2つ又はそれよりも多くの段を含むことができる。この実施例では、第1の段102は、円筒壁付きチャンバを含み、第2の段104は、テーパ付きの実質的に切頭円錐形チャンバ、又は図示のように、互いに並列に配列された1組のこれらのテーパ付チャンバを含む。図2及び3に示すように、ほこり含有空気流は、分離装置入口ダクト106によって分離装置100の第1の段102の上部部分に接線方向に向けられる。
分離装置入口ダクト106は、主要本体14のスパイン86と並んで延び、かつこれに接続される。
【0030】
再度図7aに戻ると、分離装置入口ダクト106は、第1のモータケーシング部分72の一体部分も形成する入口ダクト入口部分108に接続される。入口ダクト入口部分108は、第1のモータケーシング部分72によって形成され、円形経路Pに沿って空気出口68a及び空気出口80aの両方から角度的に離間した空気入口108aを有する。切換弁110は、空気入口108aを空気出口68a及び空気出口80aの選択された一方に接続する。切換配列110は、図9a及び9bに示されている。切換弁110は、弁部材112の両端に位置する第1のポート114及び第2のポート116を有する肘形弁部材112を含み、弁部材112は、ポート114、116間に空気流路を形成する。各ポート114、116は、それぞれの可撓性シール118、120によって囲まれる。
【0031】
弁部材112は、ポート114、116の中間から外向きに延びるハブ122を含む。ハブ122は、内周123を有する。ハブ122は、ボス124上に装着される。ボス124はまた、第1のモータケーシング部分72と一体化され、図7aに示すように、円形経路Pの中心に位置する。第1のモータケーシング部分72は、従って、切換弁110の弁基部を提供し、その弁本体内で弁部材112は回転可能である。
【0032】
ボス124は、円形経路Pの中心を通過する縦軸線Lを有し、これは、モータケーシング74を通過する軸線Aに対して実質的に平行である。ボス124の外面は、ボス124が、全体的に、ボス124の先端124aの方向にテーパ付になり、丸い縁部を有するテーパ付三角形プリズムの形状であるように輪郭が描かれる。ハブ122の内面123のサイズ及び形状は、ハブ122の内面123が、弁部材112がボス124上に装着される時にボス124の外面に対して位置するように、ボス124の外面のものと実質的に同じである。
【0033】
弁部材112は、モータケーシング74に対して第1の角度位置と第2の角度位置の間でボス124の縦軸線Lの周りで回転可能である。図10aに示す第1の角度位置では、弁部材112によって形成された空気流路は、空気が、ワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に流れ込むように、ホース及びワンドアセンブリ82を分離装置入口ダクト106に接続される。これは、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時に弁部材112によって使用される位置である。ハブ122の内面123及びボス124の外面の適合するプロフィールは、弁部材112のこの第1の位置で、第1のポート114が、シール118がホース及びワンドアセンブリ出口部分80と密封接触するように空気出口80aの上に着座し、かつ第2のポート116が、シール120が入口ダクト入口部分108と密封接触するように空気入口108aの上に着座するように、角度的及び軸線方向の両方にモータケーシング74に対して正確に整列することができることを意味する。弁部材112のこの第1の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気が掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ファンユニット76から掃除機ヘッド12及び内部ダクト66を隔離する働きをする。
【0034】
図10bに示すような第2の角度位置では、空気流路は、空気が掃除機ヘッド12を通って真空掃除機10に引き込まれるように、内部ダクト66を分離装置入口ダクト106に接続する。これは、主要本体14が床掃除のために倒した位置にある時に弁部材112によって使用される位置である。弁部材112のこの第2の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気がワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ファンユニット76からホース及びワンドアセンブリ82を隔離する働きをする。第1の位置と第2の位置の間で弁部材112を移動させるための機構及びその作動は、以下により詳細に説明する。
【0035】
図5aに戻ると、主要本体14は、分離装置100から排出された空気流を受け取るための及びこの空気流をモータケーシング74に搬送するためのモータ入口ダクト130を含む。上述したように、ファンユニット76は、支持アセンブリ16のホイール40、42間に位置し、従って、モータ入口ダクト130は、支持アセンブリ16のホイール40、42間に延びて、空気流を分離装置100からファンユニット76に搬送する。
【0036】
この実施例では、空気流は、分離装置100の底面に形成された空気出口を通って分離装置100から排出される。空気流は、サイクロン分離の第1の段102を通過するダクトにより、及び第1段102と同軸のサイクロン分離の第2の段104から分離装置100の空気出口に搬送される。この点から見て、モータ入口ダクト130は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に実質的に完全に収容することができる。ここで図11aを参照すると、上部ヨーク部分46は、ホイール40、42間に位置し、ホイール40、42の外面の曲率と実質的に同じである曲率を有する外面46aを有する。上部ヨーク部分46は、従って、更に球形容積Vの範囲を定める働きを行って、ホイール40、42と組み合わせて、支持アセンブリ16の前部に実質的に連続した球面外観を設ける。図6a及び6bに同様に示すように、上部ヨーク部分46は、モータ入口ダクト130の空気入口が、上部ヨーク部分46の外面46aを超えて位置するように、モータ入口ダクト入口部分134が突出するスロットの形態の開口132を含む。モータ入口ダクト入口部分134は、モータ入口ダクト130の空気入口が、分離装置100の空気出口と実質的に同軸にあるように、分離装置100の基部が装着された差込み部136を含む。
【0037】
手動操作可能キャッチ140は、主要本体14のスパイン86上に分離装置100を解除可能に保持するために分離装置100上に位置する。キャッチ140は、主要本体14のスパイン86から分離装置100を解除するためのアクチュエータの一部を形成することができる。キャッチ140は、主要本体14のスパイン86上に位置するキャッチ表面142と係合するように配列される。この実施例では、分離装置100の基部は、汚れ及びほこりが分離装置100から除去することができる閉鎖位置と開放位置の間で移動可能であり、キャッチ140は、分離装置100が主要本体14から取り外される時にその閉鎖位置から基部を解除するように配列することができる。好ましいキャッチの詳細は、WO2008/135708に説明されており、この内容は、本明細書において引用により組み込まれている。メッシュ又はグリル144は、モータ入口ダクト入口部分134内に位置することができる。メッシュ144は、モータ入口ダクト130に入ったデブリを捕捉するが、分離装置100は、主要本体14から取り外され、従って、ファンユニット76が作動される時にデブリがモータケーシング74に搬送されるのを阻止し、それによって大きな異物侵入からファンユニット76を保護する。
【0038】
分離装置入口ダクト106は、分離装置100が主要本体14から取り外されている間に分離装置入口ダクト106に入る可能性があるあらゆる品目をユーザが取り外すことを可能にし、かつユーザが切換弁110から閉塞物を除去することを可能にするために分離装置100が主要本体14から取り外される時に手動でアクセス可能なヒンジ式フラップ107を含む。
分離装置100の性質は、本発明に対して重要ではなく、空気流からのほこりの分離は、従来のバッグ型フィルタ、多孔質ボックスフィルタ、又は分離装置の何らかの他の形態のような他の手段を用いて等しく実施することができる。真空掃除機でない装置の実施形態に対しは、主要本体は、その機械によって実施された作業に対して適切である機器を収容することができる。例えば、床研磨機に対して、主要本体は、液体ワックスを保存するためのタンクを収容することができる。
【0039】
ここで図5a及び12を参照すると、製造を容易にするように、モータ入口ダクト130は、第2のモータケーシング部分78に接続された基部部分146と、基部部分146に接続されたカバー部分148とを含む。更に、モータ入口ダクト130は、どのような数の部分からも形成することができる。基部部分146及びカバー部分148は、モータ入口ダクト入口部分134から第2のモータケーシング部分78の空気入口150まで延びる空気流路を一緒に形成する。ヨークアーム50は、モータ入口ダクト130のカバー部分148にピボット回転可能に接続される。カバー部分148の外面は、円形フランジ152を含む。円形フランジ152は、球形容積Vの中心を通過する軸線Aに直交し、軸線Aも円形フランジ152の中心を通過するように配列される。ヨークアーム50の内面は、円形フランジ152の下半分を受け取るための半円形溝154を含む。ヨークアークコネクタ156は、ヨークアーム50の上端の上に位置し、ヨークアーム50がカバー部分148に対して、及び従って軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転することを可能にしながら、ヨークアーム50をカバー部分148に固定する。ヨークアームコネクタ156は、円形フランジ152の上半分を受け取るための半円形溝158を含む。
【0040】
ヨークアーム48は、環状アーム軸受160によって第1のモータケーシング部分72に回転可能に接続される。アーム軸受160は、図5a及び14aに示されている。アーム軸受160は、例えば、アーム軸受160の外周上に位置するいくつかの開口162を通って挿入されたボルトによって第1のモータケーシング部分72の外面に接続される。
アーム軸受160は、アーム軸受160が軸線Aに直交するように、かつ軸線Aがアーム軸受160の中心を通過するように第1のモータケーシング部分72に接続される。アーム軸受160の外周は、第1の環状溝163aを含む。ヨークアーム48の上端は、アーム軸受160の上に位置する。ヨークアーム48の内面は、ヨークアーム48がアーム軸受160の上に位置する時に第1の環状溝163aを取り囲む第2の環状溝163bを含む。Cクリップ164は、溝163a、163b間に収容され、ヨークアーム48がアーム軸受160に対して、及び従って軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転することを可能にしながら、ヨークアーム48を軸受160上に保持する。
【0041】
図7aに戻ると、第1のモータケーシング部分72は、空気流がモータケーシング74から排出される複数のモータケーシング空気出口166を含む。この空気流は、第1のモータケーシング部分72に隣接して位置したホイール40に形成され、真空掃除機10の外側で最小環境乱流を呈するように位置する複数のホイール空気出口168を通って真空掃除機10からその後排出される。
公知のように、1つ又はそれよりも多くのフィルタが、サイクロン分離の第1及び第2の段102、104の下流の空気流路に位置する。これらのフィルタは、サイクロン分離の段102、104によって空気流からまだ除去されていないほこりのあらゆる微粒子を除去する。この実施例では、モータ前フィルタと呼ばれる第1のフィルタが、ファンユニット76の上流に位置し、モータ後フィルタと呼ばれる第2のフィルタが、ファンユニット76の下流に位置する。ファンユニット76を駆動するためのモータが炭素ブラシを有する場合、モータ後フィルタはまた、ブラシから放出されたあらゆる炭素粒子を捕捉する働きをする。
【0042】
モータ後フィルタは、サイクロン分離の第2の段104と分離装置100からの空気出口との間の分離装置100内に位置することができる。この場合には、モータ後フィルタは、分離装置100が、例えば、第2の段104から第1の段102を切断することによって主要本体14から取り外されている時、又は分離装置100の基部が、その開放位置に対して解除されている時にユーザによってアクセス可能である。代替的に、モータ後フィルタは、モータ入口ダクト130に形成された専用ハウジング内に位置することができる。この場合には、モータ前フィルタは、モータ入口ダクト130のカバー部分148に隣接して位置したホイール42を取り外すことにより、及びカバー部分148に形成されたハッチを開放することによってアクセス可能である。
【0043】
図5aに符号170で表示されたモータ後フィルタは、空気流が、モータケーシング空気出口166からホイール空気出口168まで流れる時に空気流がフィルタ170を通過するように、第1のモータケーシング部分72とホイール40の間に位置する。モータ後フィルタ170は、ドーム形ひだ付きフィルタの形態である。好ましいひだ付きフィルタの詳細は、本発明者の特許出願番号PCT/GB2009/001234に説明されており、その内容は、本明細書において引用により組み込まれている。フィルタ170は、ホイール40が回転可能に装着された車軸52を取り囲む。フィルタ170は、手動で解除可能なキャッチ175によってフィルタフレームマウント174に解除可能に接続されたフレーム172内に位置する。フィルタフレームマウント174は、アーム軸受160を第1のモータケーシング部分72に接続するのに用いるボルトによって第1のモータケーシング部分72に都合良く接続することができる。フィルタフレームマウント174は、第1のモータケーシング部分72に形成された開口178内に挿入され、フィルタフレームマウント174が第1のモータケーシング部分72と正確に整列することを保証する1対の開口部分176を含む。これらの部分176はまた、ファンユニット76のモータによって発生するノイズを抑制するのに役立つ。環状シール179aは、第1のモータケーシング部分72の外面とフィルタフレームマウント174の間に位置し、これらの間の空気の漏れを抑制する。付加的な環状シール179b、179cは、第1のフレームマウント174とフレーム172の間に設けられる。
【0044】
フィルタ170は、真空掃除機10から定期的に取り外され、フィルタ170を清掃することを可能にすることができる。フィルタ170は、支持アセンブリ16のホイール40を取り外すことによってアクセスされる。このホイール40は、例えば、ユーザが最初に末端キャップ60を捩ることによって取り外され、車軸52の端部の上に位置したホイール装着スリーブ41を外すことができる。図5aに示すように、ホイール装着スリーブ41は、車軸52とホイール軸受配列56の間に位置することができる。ホイール40は、次に、ホイール装着スリーブ41、ホイール軸受配列56、及び末端キャップ60が、ホイール40と共に車軸52から離れていくように、ユーザによって車軸52から引き出すことができる。キャッチ175は、次に、フィルタフレームマウント174からフレーム172を解除するように手動で押圧され、フィルタ170を真空掃除機10から取り外すことを可能にすることができる。
【0045】
支持アセンブリ16は、主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14を支持するためのスタンド180を更に含む。図13を参照すると、スタンド180は、2つの支持脚182含み、各支持脚182は、支持脚182の下端から外向きに延びる車軸に回転可能に取り付けられた安定化ホイール184を有する。
各支持脚182の上端は、スタンド180の比較的短い本体188の下端に取り付けられる。図4に示すように、スタンド180の本体188は、支持アセンブリ16のホイール40、42間から外向きに突出し、従って、球形容積Vから外向きに突出する。スタンド180は、スタンド180の本体188の上端から外向き及び上方に延びる2つの支持アーム190、192を更に含む。スタンド180の支持アーム190、192は、球形容積V内に位置し、従って、図1から4では見ることができない。各支持アーム190、192の上端は、スタンド180をモータケーシング74に回転可能に接続するためのそれぞれの環状コネクタ194、196を含む。環状コネクタ194は、モータケーシング74の第1の部分72の外面上に設けられた円筒ドラム198の上に位置し、これはまた、図15aに示されている。環状コネクタ194は、アーム軸受160によってモータケーシング74上に保持される。環状コネクタ196は、モータケーシング空気入口150の上に位置する。環状軸受199は、第2のモータケーシング78と環状コネクタ196の間に位置し、環状コネクタ196がモータケーシング74に対して回転することを可能にし、モータケーシング74上に環状コネクタ196を保持することを可能にする。
【0046】
環状コネクタ194、196の各々は、環状コネクタ194、196が軸線Aに直交するように、かつ軸線Aが環状コネクタ194、196の中心を通過するようにモータケーシング74に回転可能に接続される。その結果、スタンド180は、軸線Aの周りでモータケーシング74に対してピボット回転可能である。
スタンド180は、スタンド180が床掃除中に真空掃除機10の操作に干渉しないように、主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14を支持するための下降支持位置と上昇後退位置との間でモータケーシング74に対して、及び従って真空掃除機10の主要本体14に対してピボット回転可能である。図13に戻ると、オーバーセンターバネ機構が、モータケーシング74とスタンド180の間に接続され、スタンド180の支持位置と後退位置の間でスタンド180を移動させる上で役立つ。モータケーシング74及びスタンド180の相対角度位置に応じて、オーバーセンターバネ機構は、スタンド180をその支持位置の方向に付勢するか、又はスタンド180をその後退位置の方向に付勢するかのいずれかである。オーバーセンターバネ機構は、スタンド180の支持アーム192に接続された第1の端部202と、第2のモータケーシング部分78に接続された第2の端部204とを有する螺旋捩りバネ200を含む。捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の端部202、204を離すように押し付ける。
【0047】
以下に詳細に説明するように、主要本体14がその直立位置にある時に、スタンドアセンブリ16のホイール40、42は、床面の上方に上げられる。その結果、並びに図2a及び3に示すように、真空掃除機10の主要本体14がその直立位置にある時に、真空掃除機10の荷重は、真空掃除機12とスタンド180の安定化ホイール184の組合せによって支持される。床面の上方への支持アセンブリ16のホイール40、42の上昇は、掃除機ヘッド12及びスタンド180が、支持アセンブリ16のホイール40、42と共にこれらの構成要素の1つではなく床面と接触することを保証することにより、主要本体14が直立位置にある時に掃除機ヘッド12及びスタンド180が最大製品安定性を提供することを可能にすることができる。
【0048】
ここで図7aを参照すると、真空掃除機10は、ホイール40、42を床面上に維持することができるように、主要本体14がその直立位置にある時にスタンド180の支持位置でスタンド180を保持するためのスタンド保持機構210を含む。このスタンド保持機構210は、第1のモータケーシング部分72の外面上に形成された開放側面ハウジング214内に位置するスタンド固定部材212を含む。ハウジング214は、基部216、基部216の反対端から立ち上がった2つの側壁218、220の各々、及び側壁218、210の上面間に延びる上部壁222を含む。スタンド固定部材212の第1の端部224は、フックの形態であり、その先端228は、ハウジング214の基部216から立ち上がった湾曲隆起部230の基部に対して引っ掛かっている。第1の螺旋圧縮バネ232が、スタンド固定部材212の第2の端部234とハウジング214の基部216の間に位置する。圧縮バネ232は、スタンド固定部材212の第2の端部234が、ハウジング214の上部壁222と係合するように、上方(図示のように)の方向にスタンド固定部材212の第2の端部234を強く押す。隆起部236は、スタンド固定部材212の上面上に形成された溝238と係合するためにハウジング214の上部壁222上に位置し、又は上部壁222と一体化され、スタンド固定部材212が図7aに示す位置にある時に、ハウジング214内のスタンド固定部材212の横向き移動を抑制することができる。
【0049】
スタンド固定部材212は、モータケーシング74から離れたその側面から外向きに延びる突起240を含む。この実施例では、突起240は、第1の側面242、第1の側面242に対して曲げられた第2の側面244、並びに第1及び第2の側面242、244の両方に対して曲げられた第3の側面246を形成する側面を有するほぼ三角形プリズムの形態である。第1の側面242は、凹状であるのに対し、第2及び第3の側面244、246は、ほぼ平面である。
【0050】
スタンド180は、スタンド保持機構210の突起240と係合するために支持アーム190から内向きに延びるスタンドピン250を含む。スタンド180に作用する主要本体14の重量は、捩りバネ200の付勢力に対してスタンド180の上昇後退位置の方向にスタンド180を強く押す傾向がある。それによってスタンドピン250は、突起240の第1の側面242を圧接される。スタンドピン250によって突起240に印加された力は、スタンド固定部材212を強く押し、図7bに示す位置の方向にそのフック付き第1の端部224の先端228の周りで時計回りに(図示のように)回転する傾向がある。しかし、圧縮バネ232の付勢力は、主要本体14がその直立位置にあるので、スタンド180が、スタンド保持機構210によってスタンド180の支持位置に保持される時に、スタンド固定部材212は、スタンドピン250によって突起240に印加された力に対して図7aに示す位置に保持されるように選択される。
【0051】
ここで図14a及び14bを参照すると、真空掃除機10は、主要本体14がその直立位置にある時にヨーク26に対してほぼ固定角度位置に掃除機ヘッド12を保持するための機構280を更に含む。これは、主要本体14がその直立位置にある時に、掃除機ヘッド12がスタンド180と共に主要本体14を支持することを可能にする。掃除機ヘッド12が、ヨーク26及び従って主要本体14がその直立位置にある時に主要本体14に対して回転することができる場合には、真空掃除機10は、例えば、ワンド84が主要本体14のスパイン86から切断される時に転倒する場合があるという危険性がある。
【0052】
掃除機ヘッド保持機構280は、ヨーク26の内部ダクト入口部分64の周りで掃除機ヘッド12の回転を抑制することにより、ヨーク26に対してそのほぼ固定角度位置に掃除機ヘッド12を保持する。掃除機ヘッド保持機構280は、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12の回転がほぼ抑制された展開位置と収容位置との間で掃除機ヘッド12に対して移動可能な掃除機ヘッド固定部材282を含む。固定部材282の展開位置と収容位置の間の固定部材282の移動は、以下により詳細に説明する。固定部材282は、下部ヨーク部分44の内面に接続された固定部材ハウジング284に入り込む。固定部材ハウジング284は、ほこり含有空気流が、それが内部ダクト入口部分64からホース70まで通過する時に導管286を貫流するように、内部ダクト入口部分64と内部ダクト66のホース70の間に配列された導管286を含む。固定部材ハウジング284は、固定部材282の側部上に形成されたリブ290を受け取るための1対の溝288を更に含み、固定部材282が固定部材ハウジング284に沿って摺ることを可能にする。1対のフィンガ292は、固定部材282の前面から前方に延びている。固定部材282がその展開位置にある時に、フィンガ292は、図6a及び6bに示すように下部ヨーク部分44と上部ヨーク部分46の間に位置する開口294を通り、かつ図8に示されている掃除機ヘッド12の流体出口24の周りに延びるカラー297の上面上に位置する溝296内に突出する。固定部材282がその収容位置にある時に、固定部材282は、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に実質的に完全に後退する。
【0053】
主要本体14がその直立位置にある時に、固定部材282は、アクチュエータ298によって固定部材282の展開位置の方向に強く押される。アクチュエータ298は、第1のモータケーシング部分72の外面から外向きに延びる1対のアーム300間に位置する。アクチュエータ298の各側部は、アーム300のそれぞれ1つの内側側面上に形成された軌道304に入り込み、かつ軌道304に沿って移動可能であるリブ302を含む。主要本体14がその直立位置にある時に、アクチュエータ298は、アクチュエータ298と第1のモータケーシング部分72の外面の間に位置する螺旋圧縮バネ306によって固定部材282の方向に付勢される。アクチュエータ298の湾曲前面308は、固定部材282の適合するように湾曲した後面310に対して付勢され、開口294を通して掃除機ヘッド12のカラー297上の溝296にフィンガ292を押し込む。
【0054】
キャッチ312は、バネの作用下でモータケーシング74から離れたアクチュエータ298の移動を制限する。キャッチ312は、好ましくは、アクチュエータ298がモータケーシング74の方向にかつこれから離れる両方で自由に移動するように、主要本体14がその直立位置にある時にアクチュエータ298がキャッチ312の端部から離間するように配列される。第2の螺旋圧縮バネ314は、下部ヨーク部分44と固定部材282の間に位置し、カラー297の上面上に位置する溝296から離れるように固定部材282を強く押し、従って、主要本体14がその直立位置にある時にアクチュエータ298の前面308に対して固定部材282の後面310を強く押す。バネ306の付勢力は、バネ314が、バネ306の作用下で圧縮構成に付勢されるように、バネ314の付勢力よりも大きい。
【0055】
使用時には、ユーザが第1のスイッチ97aを押圧してファンユニット76を作動する時に、ほこり含有空気流がワンド84の遠位端を通って真空掃除機10に引き込まれるように、主要本体14がその直立位置にある時に切換弁110の弁部材112は、図10aに示すようにその第1の位置にある。ほこり含有空気流は、ホース及びワンドアセンブリ82を通過し、切換弁110の弁部材112によって分離装置入口ダクト106に搬送される。ほこり含有空気流は、分離装置入口ダクト106によって分離装置100に搬送される。より大きなデブリ及び粒子は、除去されてサイクロン分離の第1の段102のチャンバに収集される。空気流は、次に、シュラウドを通ってサイクロン分離の第2の段104の1組のより小さな切頭円錐形サイクロンチャンバに移動する。より微細なほこりは、第2の段のこれらのチャンバによって空気流から分離され、分離されたほこりは、分離装置100の共通の収集領域において収集される。空気流は、分離装置100の基部に形成された空気出口から排出され、モータ入口ダクト130によってモータケーシング74に搬送される。空気流は、モータケーシング74及びファンユニット76を通過し、モータケーシング空気出口166を通ってモータケーシング74から排出される。空気流は、ホイール空気出口168を通って真空掃除機10から排出される前にモータ後フィルタ170を通過する。
【0056】
真空掃除機10の主要本体14は、図2aに示す直立位置と図2bに示す完全に倒した位置との間で移動可能である。この実施例では、真空掃除機10が、掃除機ヘッド12のホイール28及び床面に接触したスタンド180の安定化ホイール184の両方と共に実質的に水平な床面43上に位置する時に、主要本体14のスパイン86の縦軸線Mは、主要本体14がその直立位置にある時に水平な床面43に実質的に直交している。勿論、主要本体14は、その直立位置にある時に床面43の方向に僅かに後方又は前方に傾斜することができる。
【0057】
モータケーシング74へのヨーク26及びスタンド180の回転式取り付けは、モータケーシング74、ホース及びワンドアセンブリ82、スパイン86、及びモータ入口ダクト130を収容する主要本体14が、掃除機ヘッド12、及びヨーク26、ホイール40、42、並びに支持アセンブリ16のスタンド180に対して軸線Aの周りで回転することを可能にする。従って、軸線Aはまた、主要本体14がその直立位置から離れるように傾斜することができるピボット軸と考えることができる。その結果、主要本体14が、その直立位置からその完全に倒した位置まで倒されると、掃除機ヘッド12の底面は、床面との接触状態に維持することができる。この実施例では、主要本体14は、それがその直立位置からその完全に倒した位置まで倒されると、ピボット軸Aの周りで約65°の角度だけピボット回転する。
【0058】
主要本体14は、真空掃除機10が床面を掃除するのに用いられる時に倒される。主要本体14の直立位置からの真空掃除機10の主要本体14の回転は、ユーザが、主要本体14のスパイン86の縦軸線Mに沿って床面の方向に主要本体14のハンドル94を引くと同時に下方にハンドル94を押すことによって開始され、スタンド180に対する荷重軸受を増加させて、真空掃除機12の底面を床面との接触状態に維持する。この作用は、支持アセンブリ16のホイール40、42が床面と係合するように、スタンド180を捩りバネ200の付勢力に対してモータケーシング74に対して僅かに移動させる。これは、ここでは支持アセンブリ16のホイール40、42によっても担持される真空掃除機10に対する荷重によるスタンド180に作用する荷重を低減し、従って、以下により詳細に説明するようにスタンド180をその後退位置までその後上げることを可能にする。
【0059】
主要本体14が、床面に対して倒されると、モータケーシング74は、支持アセンブリ16に対して軸線Aの周りで回転する。最初に、スタンド180の安定化ホイール184は、床面と接触下状態のままである。その結果、スタンド固定部材212の突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、増大する。この力の増大は、安定化ホイール184に作用する荷重の増大及び主要本体14に対するトルクの印加の両方によるものである。ユーザが、床面の方向に主要本体14を倒し続けると、主要本体14に印加されたトルクは、増大する。最後に、突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、スタンド固定部材212の第2の端部234に作用する圧縮バネ232の付勢力に対してスタンド固定部材212をそのフック付き第1の端部224の先端228の周りでピボット回転させるほど十分に高くなる。これは、次に、主要本体14がユーザによって更に倒されると、突起240の第1の側面242をスタンドピン250に沿って摺動させる。
【0060】
スタンド固定部材212が、スタンドピン250が図7bに示すように第1の側面242の上端にある位置に対してピボット回転した状態で、スタンド固定部材212は、この時点で、ユーザにより主要本体14に印加されたトルクの作用下で迅速にスタンドピン250の下に移動することができる。この理由は、突起240の第2の側面244が、スタンドピン250とスタンド固定部材212の間の相対移動を妨げないように曲げられるからである。スタンドピン250とスタンド固定部材212の間のこの相対移動はまた、突起240の第2の側面244がスタンドピン250の下を摺ると、スタンド固定部材212の第2の端部234をその上昇位置の方向に強く押して戻す圧縮バネ232の作用によって助けられる。スタンドピン250及びスタンド固定部材212が、図7cに示す相対位置にある時に、スタンドピン250は、スタンド保持機構210から解除されている。この実施例では、スタンド180は、主要本体14が、約5から10°の角度だけ主要本体14の直立位置から倒されている時に、スタンド保持機構210から解除される。しかし、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するようにユーザがハンドル94を下方に引くこと及び押すことの両方により、スタンド180は、モータケーシング74が、僅かにより大きな角度だけスタンド180に対して回転される時に解除される。
【0061】
スタンド180が、スタンド保持機構210によって解除された状態で、主要本体14は、床面に接触して掃除機ヘッド12の底面を維持しながらユーザによって床面の方向に完全に倒すことができる。主要本体14は、好ましくは、スタンド180がスタンド保持機構210から外された状態で、主要本体14の重心がスタンド180の安定化ホイール184の背後に位置するように配列される。その結果、主要本体14の重量は、主要本体14をその完全に倒した位置の方向に倒す上でユーザを助ける傾向がある。
【0062】
スタンド保持機構210からのスタンド180の解除後に、スタンド180は、自動的にその後退位置に移動しない。代わりに、主要本体14が、スタンド保持機構210からのスタンド180の解除後に主要本体14の完全に倒した位置の方向に倒されると、最初は、スタンド180の安定化ホイール184は、床面に接触したままであり、従って、主要本体14は、スタンド180に対して軸線Aの周りでピボット回転し続ける。上述のように、オーバーセンターバネ機構は、捩りバネ200を含み、この捩りバネ200は、捩りバネ200の端部202、204間の間隔が、主要本体14が軸線Aの周りでピボット回転する時に変化するように、スタンド180とモータケーシング74の間に接続される。この実施例では、この間隔は最小に達し、従って、捩りバネ200は、主要本体14がその直立位置から約30°の角度だけ倒されている時に捩りバネ200のオーバーセンター点にある。図15a及び15bは、捩りバネ200がそれぞれそのオーバーセンター点にあるように主要本体14がその直立位置にある時及び主要本体14が倒されている時のスタンド180及びモータケーシング74の相対位置を示している。
【0063】
主要本体14が、図15bに示す位置を超えて倒されると、捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の第2の端部204から離れるように捩りバネ200の第1の端部202を強く押す。これは、図15cに示すようにスタンド180の上昇後退位置に対して軸線Aの周りでスタンド180の自動回転をもたらし、その場合には、安定化ホイール184は、床面の上方に上げられる。モータケーシング74上に位置する第1のスタンド停止部材260は、スタンド180の支持アーム192と係合し、スタンド180の後退位置を超えるスタンド180の移動を抑制し、従って、捩りバネ200と組み合わせて、モータケーシング74に対して固定角度位置にスタンド180を維持する働きをする。
【0064】
捩りバネ200の付勢力は、その後、主要本体14が、この実施例では15から65°の範囲にある角度だけ主要本体14の直立位置から倒される時に、モータケーシング74に対してスタンド180の後退位置にスタンド180を維持する。本発明者は、床掃除中に、真空掃除機10の主要本体14が、真空掃除機10が床面の上で操作される時にこの範囲の角度で傾斜する傾向があり、従って、一般的に捩りバネ200は、床掃除作業中にスタンド180がその後退位置から離れるように移動するのを阻止することになることを見出した。図15dは、主要本体14がその完全に倒した位置にある時のスタンド180及びモータケーシング74の相対位置を示している。この位置では、安定化ホイール184は、床面と接触することができ、従って、主要本体14が、例えば、家具の品目の下を掃除するために主要本体14の完全に倒した位置にある時に床面の上で真空掃除機10を操作するのに役立つことができる。
【0065】
主要本体14がその直立位置から倒されると、掃除機ヘッド12は、掃除機ヘッド保持機構280によって解除され、真空掃除機10がその後床掃除中に床面の上で操作される時にヨーク26に対して回転することを可能にする。上述のように、掃除機ヘッド保持機構280のアクチュエータ298は、モータケーシング74から外向きに延びるアーム300間に保持されるのに対し、固定部材282の隆起部290と固定部材ハウジング284の溝288の間の係合は、ヨーク26上に固定部材282を保持する。その結果、主要本体14が倒されると、モータケーシング74は、固定部材282に対して上方に移動するアクチュエータ298をもたらすヨーク26に対して軸線Aの周りで回転する。
【0066】
主要本体14が傾けられると、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310の上を摺る。一連の溝が、固定部材282の後面310上に形成され、アクチュエータ298の前面308が固定部材282の後面310の上を摺る時に発生する摩擦力を低減することができる。アクチュエータ198の前面308及び固定部材282の後面310の対応する湾曲形状により、固定部材282は、その展開位置に残り、一方、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310との接触を維持する。
【0067】
この実施例では、アクチュエータ298の前面308は、主要本体14が約7°の角度だけ倒されるまで、固定部材282の後面310との接触を維持する。これは、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12の角度位置が固定されたままであり、一方、スタンド180は、スタンド保持機構210によってスタンド180の支持位置に保持されることを意味する。主要本体14が7°だけ倒されている時の固定部材282及びアクチュエータ298の相対位置は、図14cに示されている。主要本体14をその直立位置から倒し続けることにより、アクチュエータ298の前面308は、固定部材282の後面310から外される。バネ306の付勢力は、図14dに示すようにモータケーシング74から離れるように及びキャッチ312に対してアクチュエータ298を強く押す。バネ314の作用下で、固定部材282は、その展開位置から離れるように固定部材ハウジング284に沿って移動し始め、主要本体14が倒されると、真空掃除機12の流体出口24の外側カラー297に形成された溝296からフィンガ292の後退をもたらす。
【0068】
同様に図14a及び14bにも示すように、アクチュエータ298は、アクチュエータ298の前面308に対して約30から40°の角度だけ傾斜している湾曲下部駆動面318を含む。固定部材282は、固定部材282の後面310に対して約30から40°の角度で傾斜している適合湾曲上部従動面320を含む。駆動面318及び従動面320の目的は、以下により詳細に説明するように、固定部材282がその後にその展開位置に戻ることを可能にすることである。バネ314の作用下で、固定部材282の従動面320は、主要本体14が倒されるとアクチュエータ298の駆動面318の上を摺る。従動面320が駆動面318の上を摺る時に発生する摩擦力を低減するように、溝も従動面320に形成することができる。
【0069】
図14dは、固定部材282がその収容位置に移動した時の固定部材282及びアクチュエータ298の相対位置を示し、ここで、固定部材282のフィンガ292は、掃除機ヘッド12の流体出口24の外側カラー297に形成された溝296から完全に後退し、掃除機ヘッド12がヨーク26に対して回転することを可能にする。この実施例では、固定部材282は、主要本体14が、その直立位置から約15°の角度だけ倒された状態で、すなわち、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の後退位置に移動する前に、固定部材282の収容位置に到達する。主要本体14が更に傾けられると、駆動面318は、従動面320から離間し、バネ314がその収容位置で固定部材282を維持することを可能にし、その場合に、固定部材282は、固定部材ハウジング284の後部に位置する停止部材316に対して強く押される。
【0070】
スタンド180のその支持位置からその後退位置までの移動は、その第1の位置からその第2の位置まで切換弁110の弁部材112の移動を作動させる。図9a及び9bに戻ると、切換弁110は、第1の位置と第2の位置の間で弁部材112を回転させるための弁駆動装置340を更に含む。弁駆動装置340は、本体342、駆動アーム344の第1の対、及び駆動アーム346の第2の対を含む。駆動アーム344、346の各対は、本体342から外向きに延び、駆動アーム344の第1の対は、駆動アーム346の第2の対と正反対に位置する。各対内で、駆動アーム344、346は、離間して細長スロット348、350を形成する。駆動アーム344、346の各対の端部352、354は、各スロット348、350が本体342から離れるように位置した低減幅の領域を有するように内向きに突出する。別のスロット355は、本体342の外周から半径方向外向きに延びている。
【0071】
弁部材112は、ハブ122に対向して位置したその側部から外向きに延びる正反対の1対の駆動アーム356(シャフト356の1つのみを図9a及び9bで見ることができる)を含む。各駆動アーム356は、各駆動アーム356がそれぞれのスロット348、350内で移動可能であるが、そのスロット348、350を形成する駆動アーム344、346の端部352、354によってその中に保持されるように、スナップ嵌め接続によって駆動アーム344、346のそれぞれの対間で受け取るように配列される。各駆動アーム356は、アーム356がスロット348、350から滑り落ちるのを防止するように局所的に拡大されたヘッド358を有する。この配列は、弁部材112が弁駆動装置340の方向に及びこれから離れるように移動することを可能にしながら、弁駆動装置340の駆動アーム344、346がボス124の縦軸線Lの周りで弁部材112の駆動アーム356を回転することを可能にする。
【0072】
螺旋圧縮バネ360は、弁部材112と弁駆動装置340の間に位置する。バネ360の一端は、弁駆動装置340の本体342の中心に位置する凹部364内に位置するボス362の上に位置し、一方、バネ360の他端は、弁部材112の外面の中心凹部部分(図示せず)内に位置する。
弁駆動装置340は、カバープレート366に形成された開口370を通って延びるコネクタピン368によってカバープレート366に回転可能に接続される。アセンブリにおいては、弁部材112は、弁部材112がその第1の位置にあるように、モータケーシング74のボス124上に位置する。弁駆動装置340は、次に、スロット355の口部355aが駆動部材340の中心より下に位置するようにスロット355が配向された状態で、バネ360がそれらの間に配列された状態で弁部材112に接続される。カバープレート366は、次に、駆動装置340がカバープレート366に対して回転することができるようにコネクタピン368を用いて弁駆動装置340に接続され、かつ開口374を通ってカバープレート366に挿入されてモータケーシング74にねじ込まれたネジ372によって第1のモータケーシング部分72に固定される。弁部材112、弁駆動装置340、及びカバープレート366が、モータケーシング74上に位置する時に、弁部材112及び弁駆動装置340の両方は、ボス124の縦軸線Lの周りで回転することができる。カバープレート366への弁駆動装置340の接続により、バネ360の付勢力は、モータケーシング74上に位置するボス124の方向に弁部材112を強く押す。
【0073】
弁部材112のその第1の位置と第2の位置の間の移動は、主要本体14がその直立位置から倒される時にスタンド180によって作動される。スタンド180がその支持位置にある間に、ハブ124の縦軸線Lは、主要本体14が倒されるとスタンド180の方向に主要本体14のピボット軸Aの周りに周回する。図13に示すように、スタンド180の支持アーム190は、支持アーム190の上昇部分382から内向きに延びる弁駆動ピン380を含む。ここで図16aを参照すると、弁駆動ピン380は、主要本体14がその直立位置にある時に弁駆動装置340から離間している。弁駆動ピン380は、主要本体14が床面の方向に倒されると、弁駆動ピン380がその口部355aを通って弁駆動装置340の本体342に形成されたスロット355に入るように、支持アーム190上に位置する。この実施例では、弁駆動ピン380は、主要本体14がその直立位置から約9°の角度だけ倒されるとスロット355に入る。主要本体14がこの量だけ倒される時の弁駆動ピン380及び弁駆動装置340の相対位置は、図16bに示されている。主要本体14が、直立位置から更に倒されると、モータケーシング74とスタンド180の間の相対移動は、図16cに示すように、弁駆動装置340を弁駆動ピン380によってボス124の縦軸線Lの周りで回転させ、これは、次に、弁部材112をその第1の位置からその第2の位置の方向に回転させる。
【0074】
弁駆動装置340は、図16dに示すように、弁駆動ピン380が最後にスロット355を離れるまでハブ124の縦軸線Lの周りで回転する。この実施例では、弁駆動ピン380は、主要本体14が、その直立位置から約25から30°の角度だけ倒されている時にスロット355の口部355aを離れる。ハブ124の縦軸線Lの周りの弁駆動装置340のこの回転の後に、弁部材112は、同様に図10bに示すようにその第1の位置からその第2の位置まで約120°の角度で回転しているが、弁部材112の回転の角度は、モータケーシング74の配列に応じてあらゆる望ましい値とすることができる。弁部材112のその第1の位置からその第2の位置までの全体の移動は、従って、スタンド180がその支持位置にある間に起こる。
【0075】
ボス124の外面及びハブ122の内面123のテーパ付きの三角形プロフィールは、弁部材112がその第1の位置にある時に、弁部材112が、ホース及びワンドアセンブリ出口部分80、並びに入口ダクト入口部分106で作るシールを破壊するのに役立つ。これは、その第2の位置に対して弁部材112を回転させるのに、特に空気流が切換弁110を通って吸い込まれる時に必要なトルクの量を低減する。弁部材112が、ボス124の外面及びハブ122の内面123のテーパ付三角形プロフィールにより、弁駆動ピン380による弁駆動装置340の回転によってその第1の位置から離れるように強く押される時に、弁部材112の移動は、バネ360の付勢力に対して(i)弁駆動装置340によるボス124の縦軸線Lの周りの回転移動と(ii)弁駆動装置340に向うボス124の縦軸線Lに沿った並進移動との2つの異なる成分を有する。上述のシールの破壊を容易にするのは、ボス124に沿った弁部材112のこの並進移動である。
【0076】
ボス124に対する弁部材112の並進及び回転移動の組合せは、弁部材112が、約60°だけボス124の縦軸線Lの周りで回転されるまで続く。この時点では、弁部材112は、この実施例では5から10mmの範囲の距離だけボス124の縦軸線Lに沿って移動している。弁部材112の更に別の移動は、弁部材112がその第2の位置に移動すると、ここで、バネ360の付勢力の下で弁駆動装置340から離れた以下の2つの異なる成分、すなわち、(i)弁駆動装置340による縦軸線Lの周りの回転移動と(ii)ボス124の縦軸線Lに沿った逆並進移動とを有する。
【0077】
モータケーシング74に対する弁部材112の第2の角度位置では、弁部材112によって形成された空気流路は、空気が、掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれるように、内部ダクト66を分離装置入口ダクト106に接続する。図10bに示すように、弁部材112のこの第2の位置では、第1のポート114は、この時点で、シール118が入口ダクト入口部分108と密封接触するように空気入口108aの上に着座し、第2のポート116は、シール120が内部ダクト出口部分68と密封接触するように空気出口68aの上に着座する。弁部材112のこの第2の位置では、弁部材112の本体は、実質的に空気が、ホース及びワンドアセンブリ82のワンド84を通って真空掃除機10に引き込まれないように、ホース及びワンドアセンブリ82をファンユニット76から隔離する働きをする。ここでもまた、ハブ122の内面123及びボス124の外面の適合プロフィールは、弁部材112が、その第2の位置にある時に角度及び軸線方向の両方でモータケーシング74に対して正確に整列することができることを意味する。図10aと比べて、図10bは、主要本体14がその直立位置から倒した位置に移動する時の内部ダクト66のホース70の圧縮を示している。これは、ヨーク26に接続された内部ダクト入口部分64の方向にモータケーシング74に接続された内部ダクト出口部分68の移動によるものである。
【0078】
図16dに戻ると、弁部材112及び弁駆動装置340は、溝又は凹部384を形成するように各々成形される。凹部384は、弁部材112が、主要本体14が直立位置にある間にその第2の位置に手動で移動している場合には、弁駆動ピン380が弁部材112及び弁駆動装置340の外面に沿って移動することができるように配列される。
スタンド180のその支持位置からその後退位置までの移動はまた、ブラシバーアセンブリ30のモータが通電することを可能にする。スタンド180がその後退位置に移動すると、支持アーム192は、第2のモータケーシング部分78上に位置する切換ハウジング390に装着されたブラシバー作動スイッチ機構(図示せず)を作動させる。このスイッチ機構の作動は、好ましくは、スタンド180がその後退位置に移動する時のスタンド180の支持アーム192の環状コネクタ196のスイッチ機構とスイッチ作動部分392の間の接触によるものである。例えば、スイッチ機構は、スタンド180のスイッチ作動部分392によって通電され、スタンド180がその後退位置の方向に回転される時にスイッチ機構のスイッチに対して付勢されるバネ負荷カムを含むことができる。代替的に、このスイッチは、磁石の任意的な又は他の非接触作動技術によって作動させることができる。スイッチの作動は、好ましくは、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の後退位置の方向に移動すると起こる。作動すると、スイッチは、電力がブラシバーアセンブリ30のモータ33に供給され、ブラシバーアセンブリ30が掃除機ヘッド12のブラシバーチャンバ32内で回転することを可能にする第1の電気状態に置かれる。真空掃除機10は、好ましくは、ブラシバーアセンブリ30の回転が、スイッチの作動によって開始されるように配列される。掃除される床面の性質に応じて、ユーザは、第2のスイッチ97bを押圧することによってモータ33を停止するように選択することができる。掃除中に、ブラシバーアセンブリ30のモータ33は、第2のスイッチ97bを押圧することによって必要に応じて選択的に再作動又は停止することができる。
【0079】
使用時には、主要本体14は、倒した位置にあり、切換弁110の弁部材112は、その第2の位置にあり、ほこり含有空気流は、ユーザが第1のスイッチ97aを押圧してファンユニット76を作動する時に掃除機ヘッド12の吸引開口部22を通って真空掃除機10に引き込まれる。ほこり含有空気流は、掃除機ヘッド12及び内部ダクト66を通過し、切換弁110の弁部材112によって分離装置入口ダクト106に搬送される。真空掃除機10を通る空気流の後続通路は、主要本体14がその直立位置にある時に上述の通りである。
【0080】
図5aに戻ると、主要本体14は、例えば、主要本体14がその直立位置にある時のワンド及びホースアセンブリ82、又は主要本体14が倒した位置にある時の掃除機ヘッド12において起こる閉塞の場合に空気流をファンユニット76に搬送することを可能にするための抽気弁400を含む。これは、ファンユニット76が過熱又はそうでなければ損傷を受けるのを防止する。抽気弁400は、モータ入口ダクト入口部分134の下部部分に位置し、従って、支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積V内に位置する。抽気弁400は、ピストン404を収容するピストンチャンバ402を含む。開口406は、ピストンチャンバ402を外部環境に露出するためにピストンチャンバ402の一端に形成され、導管408は、ピストンチャンバ402をモータ入口ダクト入口部分134と流体連通状態に置くためにピストンチャンバ402の他端に形成される。
【0081】
ピストンチャンバ402に位置する螺旋圧縮バネ410は、開口406を通ってピストンチャンバ402に挿入された環状シート412の方向にピストン404を付勢する。真空掃除機10の使用中に、ピストン404の各それぞれの側部に作用する空気圧の差によるバネ410の付勢力F2に対してピストン402に作用する力F1は、バネ410の付勢力F2よりも低く、従って、開口406は、閉じたままである。導管404の上流の空気流路閉塞の場合には、ピストン402の両側に作用する空気圧の差は、著しく増加する。バネ410の付勢力F2は、この場合には、力F1が、開口406を開くようにピストン404をシート412から離れるように移動させる力F2よりも大きくなるように選択される。これは、空気が外部環境からピストンチャンバ402を通過し、モータ入口ダクト130に入ることを可能にする。
【0082】
ここで図11aから11eに移ると、シールド414は、主要本体14が倒した位置にある時に支持アセンブリ16のホイール40、42によって範囲が定められた球形容積Vへの汚れの侵入を抑制するためにモータケーシング74に接続される。シールド414は、モータ入口ダクト130をモータケーシング74に接続するのに用いられるボルト又は他の固定手段の1つ又はそれよりも多くを用いてモータケーシング74に接続される。シールド414は、実質的に球形の曲率を有する上面414aを有する。シールド414の上面414aの曲率半径は、上部ヨーク部分46の上面46aの曲率半径よりもごく僅かに小さい。シールド414は、モータ入口ダクト入口部分134を部分的に取り囲む湾曲上端416と、第1のモータケーシング部分72のアーム300の上で終端する下端418とを有する。シールド414はまた、ブラシバーアセンブリ30及び/又はファンユニット76のモータ33を駆動するための回路のような真空掃除機10の電子構成要素の1つ又はそれよりも多くのためのハウジングを提供する。
【0083】
図11a及び11bを参照すると、主要本体14がその直立位置にある時に、上部ヨーク部分46は、シールド414の上に位置し、従って、シールド414は隠れている。主要本体14が、その直立位置から例えばスタンド180がその後退位置にある図11c及び11dに示す倒した位置に倒されると、モータケーシング74は、ヨーク26に対して軸線Aの周りで回転する。その結果、シールド414は、上部ヨーク部分46に対して回転する。これは、シールド414の一部の露出をもたらす。シールド414の外面414aの球面曲率により、主要本体14がその直立位置から倒されると支持アセンブリ16の前部の球面外観の最小の乱れが存在する。
【0084】
倒した位置の主要本体14及びその後退位置のスタンド180により、真空掃除機10は、主要本体14のハンドル94をただ押すか又は引くことによって床面の上を真っ直ぐに移動することができる。床面に対して実質的に平行な主要本体14のピボット軸Aにより、ホイール40、42の両方は、床面と係合し、従って、真空掃除機10が床面の上を操作されると回転する。主要本体14へのヨーク26のピボット式装着は、掃除機ヘッド12の底面20が、主要本体14が床面の上を操作される時に床面と接触状態に維持することを可能にする。図5aに戻ると、下部ヨーク部分44の底面は、1対の隆起リブ419を含む。各リブ419は、湾曲下面を含む。各リブ419の下面の曲率半径は、ホイール40、42の内面の曲率半径よりも僅かに小さい。各リブ419は、その下面が、ホイール40、42が床面の上方に上げられるように主要本体14がその直立位置にある時に、そのそれぞれのホイール40、42の内面から離間するような大きさにされる。主要本体14が倒される時に、真空掃除機10に印加された荷重に応じて、ホイール40、42のリム40a、42aは、ホイール40、42の内面がリブ419の下面と係合するように半径方向内向きに変形することができる。これは、ホイール40、42の過度の変形を防止する。重い荷重が主要本体14に印加される時に、リブ419の湾曲下面は、真空掃除機10が床面の上を操作される時にホイール40、42の内面が摺る湾曲面を呈することができる。
【0085】
真空掃除機10が床面の上を移動する方向を変えるために、ユーザは、コルクスクリューの方式で図2a及び3に示す主要本体14の縦軸線Mの周りで主要本体14を回転させるようにハンドル94を捩る。ヨーク26に対して自由に回転する掃除機ヘッド12により、掃除機ヘッド12の底面20は、ヨーク26及びホイール40、42と共に主要本体14が縦軸線Mの周りで回転する時に床面との接触状態に維持することができる。主要本体14が縦軸線Mの周りで回転する時に、掃除機ヘッド12は、ハンドル94がユーザによって捩られている方向に回転するようにヨーク26に対して回転する。例えば、時計回り方向にハンドル94を捩ることにより、掃除機ヘッド12が右に回転することを可能にする。主要本体14のピボット軸Aは、この実施例では、床面から離間するホイール40をもたらす床面の方向に傾斜される。ホイール42の湾曲外面は、床面を転がり、従って、依然として主要本体14を支持するが、ホイール42は、その回転軸R2の周りで回転し続けて、真空掃除機10をその新しい方向に対して回転させる。ハンドル94がユーザによって捩られる程度は、掃除機ヘッド12が床面の上を回転する程度を決める。
【0086】
ユーザが、真空掃除機10の主要本体14をその直立位置に戻したい時、例えば、床掃除が完了する時に、ユーザは、主要本体14がその直立位置の方向にピボット軸Aの周りでピボット回転するようにハンドル94を上げる。上述のように、主要本体14がその直立位置にある時には、主要本体14の縦軸線Mは、真空掃除機10が水平な床面上に位置する時に実質的に垂直である。主要本体14がその直立位置に上げられると、モータケーシング74は、軸線Aの周りで回転し、従って、ヨーク26に対して移動する。主要本体14がその直立位置に到達すると、モータケーシング74に接続された掃除機ヘッド保持機構280のアーム300の下面300aは、主要本体14がその直立位置を超えるヨーク26に対して移動するのを防止してヨーク26に接続された固定部材ハウジング284から立ち上がった1対の柱287の上面287aと係合する。
【0087】
主要本体14がその直立位置に戻ると、スタンド180は、その支持位置の方向に自動的に移動する。図13及び15aに戻ると、主要本体14は、ピボット軸Aから離間し、好ましくは、これに対して実質的に平行な軸線Bの周りで回転するように、ヨークアーム50の内面にその中心において回転可能に接続される本体422を有するギアレバー420を含む。ギアレバー420は、レバーアーム424及びギア部分426を更に含む。レバーアーム424及びギア部分426各々は、ギアレバー420の本体422から半径方向外向きに延び、レバーアーム424は、ギア部分426の正反対に位置する。ギア部分426は、スタンド180の支持アーム192の上端に位置して環状コネクタ196の外周上に位置する歯430と噛み合う複数の歯428を含む。
【0088】
主要本体14が、その完全に倒した位置から上げられと、最初に、捩りバネ200の付勢力は、モータケーシング74に対してスタンド180をその後退位置に維持し、従って、モータケーシング74及びスタンド180は、最初に主要本体14のピボット軸Aの周りで一緒に回転する。スタンド180の歯430とギアレバー420の歯428の相互噛み合いは、ギアレバー420をヨーク26に対して第1の回転方向に回転させる。主要本体14が直立位置から約15°の角度で傾斜するように主要本体14が上げられている時に、第2のモータケーシング部分78上に位置する駆動ピン440は、図15dに示すようにギアレバー420のレバーアーム424と係合する。主要本体14からその直立位置の方向に更に上げること、及び従ってヨーク26に対する主ケーシング74の回転により、駆動ピン440は、ギアレバー420を駆動し、第1の回転方向と逆の第2の回転方向に回転する。ここでもまたスタンド180の歯430とギアレバー420の歯428の相互噛み合いにより、この反対方向のギアレバー420の回転は、スタンド180の支持位置から離れるようにかつ捩りバネ200の付勢力に対して、スタンド180を主ケーシング14に関して回転させ始める。ギアレバー420とスタンド180のギア比は、主要本体14の直立位置の方向のそのピボット軸Aの周りの主要本体14の各その後の1°ピボット回転移動により、スタンド180がその支持位置の方向にモータケーシング74に対して約4°回転するように、少なくとも1:3、及び好ましくは約1:4である。
【0089】
主ケーシング14とスタンド180の間の相対回転は、捩りバネ200の端部202、204間の間隔を低減する。この間隔は、ここで最小に到達し、従って、この実施例では、主要本体14が主要本体14の直立位置から1から5°の範囲の角度にあるように、捩りバネは、主要本体14が上げられている時に捩りバネのオーバーセンター点にある。主要本体14が、この位置から更に上げられると、捩りバネ200の付勢力は、捩りバネ200の第2の端部204から離れるように捩りバネ200の第1の端部202を強く押す。これは、スタンド180の安定化ホイール184が床面と係合するように、スタンド180の支持位置の方向にスタンド180の自動回転をもたらす。
【0090】
上述のように、主要本体14が最初にその直立位置にあり、スタンド180がその支持位置にある時に、支持アセンブリ16のホイール40、42は、真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184と掃除機ヘッド12のローラ28との組合せによって支持されるように、床面の上方に上げられる。真空掃除機10をこの構成に戻すために、ユーザは、主要本体14が、好ましくは、10°よりも大きくない角度だけ主要本体14の直立位置を超えて前方に傾くように、主要本体14のハンドル94を押す必要がある。これは、真空掃除機10の重心が、掃除機ヘッド12の底面の前縁を超えて移動するのを防止し、掃除機ヘッド12は、次に、この前進移動中に真空掃除機10自体の重量の下で真空掃除機19が前方に転倒するのを防止する。真空掃除機10のこの前進移動により、真空掃除機10の掃除機ヘッド12及び主要本体14の両方は、掃除機ヘッド12の底面20の前縁の周りでピボット回転することができ、両方は、床面からホイール40、42を上げ、かつスタンド180の本体188の前面450が下部ヨーク部分44の後面452と係合するまで、スタンド180がその支持位置を超えて捩りバネ200によって押されるのに十分な間隙を真空掃除機10と床面の間にもたらす。下部ヨーク部分44の後面452は、真空掃除機10の第2のスタンド停止部材をもたらすと考えることができる。この第2のスタンド停止部材と第1のスタンド停止部材260の間のピボット軸Aの周りの角度間隔は、好ましくは、約90°である。
【0091】
スタンド180が、捩りバネ200によって下部ヨーク部分44の後面452の方向に付勢されると、スタンドピン250は、スタンド固定部材212の突起240の第3の側面246と係合する。スタンド180が第2のスタンド停止部材の方向に強く押される時にスタンドピン250を突起240に対して移動させるためにユーザによって主要本体14に印加されるべきトルクは、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するのに必要なトルクよりも有意に小さい。突起240の第3の側面246の傾斜は、モータケーシング74とスタンド180の間の後続相対移動により、スタンド固定部材212をハウジング214の隆起部238の周りで上方にピボット回転させ、スタンドピン250を突起240の第3の側面246の下で摺動させる。図7dに示すように、スタンド保持機構210のバネ232は、スタンド固定部材212がその第2の端部234の周りでピボット回転するとハウジング214の側壁220から遠くへ押される傾向があり、その結果、バネ232は、ユーザがスタンド180をスタンド保持機構210から解除することを必要とする時に比較して、スタンド固定部材212の移動に対する比較的小さな抵抗のみを提供する。これは、スタンドピン250が捩りバネ200だけの付勢力の下で突起240の第3の側面246に沿って摺ることを可能にする。スタンドピン250が第3の側面246の左端部を超えて移動すると(図示のように)、バネ232は、スタンド180が、突起240の第1の側面242によってスタンド180の支持位置に更に保持されるように、スタンド固定部材212を図7aに示す位置に戻す。主要本体14は、この時点で、安定化ホイール184が床面と接触するようにユーザによって主要本体14の直立位置に戻ることができる。モータケーシング74に対するスタンド180のこの最終移動により、支持アセンブリ16のホイール40、42は、安定化ホイール184がその床面と係合する時に床面から離間する。
【0092】
スタンド180のその支持位置に戻る回転により、支持アーム192の環状コネクタ196のスイッチ作動部分392が、スイッチ機構のスイッチに対してブラシバー作動スイッチ機構のバネ負荷カムを押す。スイッチの作動は、好ましくは、スタンド180が、オーバーセンターバネ機構によってスタンド180の支持位置の方向に移動する時に起こる。再作動すると、スイッチは、電力が、ブラシバーアセンブリ30を駆動するためのモータ33にもはや供給されない第2の電気状態に置かれる。
【0093】
同じくスタンド180のその支持位置に戻る回転により、切換弁110の弁部材112が、スタンド180の弁駆動ピン380と弁駆動装置340の間の配列によりスタンド180の第1の位置まで駆動して戻る。弁部材112のその第2の位置からその第1の位置までの移動は、第1の位置から第2の位置までの弁部材112の移動の逆である。ボス124の外面及びハブ122の内面123のプロフィールの対称性は、その後に弁部材112をその第1の位置に戻すのに必要なトルクが、弁部材112を第2の位置に移動させるのに必要なトルクと実質的に同じであることを意味する。
【0094】
スタンド180のそのスタンド支持位置までの移動と同時に、掃除機ヘッド保持部材280の固定部材282は、その展開位置に戻される。図14b、14c及び14dに戻ると、主要本体14が、その直立位置まで約15°の角度で傾斜するように主要本体14が上げられる時に、アクチュエータ298の駆動面318は、固定部材282の従動面320と再係合する。主要本体14が、その上昇位置の方向に移動し続ける時に、バネ306の作動の下で、アクチュエータ298は、バネ314の付勢力に対して固定部材282をその展開位置の方向に押し戻す。掃除機ヘッド12上の溝296が、ヨーク26の開口294と整列するようにヨーク26に対して角度的に位置する掃除機ヘッド12により、固定部材282のフィンガ292は、掃除機ヘッド12の角度位置をヨーク26に対して固定するように溝296に再び入る。主要本体14が、その直立位置に対して約7°の角度で傾斜するように上げられた状態で、固定部材282は、図14bに示すようにアクチュエータ298の駆動面318によって固定部材282の展開位置に押されて戻っている。固定部材282は、作動部材298の前面308と固定部材282の後面310の間の配列により固定部材282の展開位置に維持される。
【0095】
掃除機ヘッド12上の溝296が、ヨーク26の開口294と正確に整列していないという場合には、固定部材282のフィンガ292の少なくとも一端が、カラー297の端部と係合することになるという危険性がある。これは、主要本体14をその直立位置の方向に更に上げることによってフィンガ292が溝296に再び入るのを妨げることになる。ユーザが、主要本体14をその直立位置まで上げ続けるという場合には、バネ306の付勢力は、作動部材298がアーム300の軌道304に沿ってモータケーシング74の方向に移動すること及び同時にこの時点で静止している固定部材282の上を摺ることをそれが可能にするように圧縮することになるように選択される。これは、掃除機ヘッド保持機構280、モータケーシング74、及び掃除機ヘッド12の構成要素の1つ又はそれよりも多くの恒久的損傷を防止する。主要本体14が、開口294及び溝296が整列するように掃除機ヘッド12に対して移動した状態で、バネ306の付勢力は、固定部材282がその展開位置に移動するように、モータケーシング74から離れるようにアクチュエータ298及び固定部材282の両方を強く押すことになる。
【0096】
主要本体14がその直立位置にある時に、真空掃除機10は、真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184上の後方に傾斜するように、ハンドル94を下方に引くことによって床面の上で操作することができ、床面から掃除機ヘッド12の底面を上げる。真空掃除機10は、次に、床面の上を転がる安定化ホイール184によって例えばビルの部屋間の床面の上を引くことができる。床面に対してこの向きにある時の真空掃除機10のこの操作は、真空掃除機10のこの移動を床掃除中に起こる移動と区別するように、以下床面の上の真空掃除機10の「ホイーリング」と呼ぶ。本発明者は、ユーザが少なくとも30°の角度だけ、より一般的には40から60°の範囲の角度だけ真空掃除機を傾けて、床面の上で真空掃除機10を引くための快適な高さに主要本体14のハンドルを置く傾向があることを観察している。安定化ホイール184の形状は、部屋間で真空掃除機10を誘導するのにユーザの役に立つものである。この実施例では、支持脚182から最も遠い各安定化ホイール184の面は、丸くなって様々な床面上の滑らかな進行を提供する。
【0097】
スタンド保持機構210は、好ましくは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングするために倒される時に、スタンド180をスタンド固定部材212から解除するのに必要な力を増大させるように配列される。これは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に、床面に倒した真空掃除機10の突然の及び不都合な「バンピング」をもたらす可能性があると考えられるスタンド180のモータケーシング74に対するその後退位置への偶然の移動の危険性を低減することができる。
【0098】
図7aから7cに戻ると、ハウジング214の基部216は、基部216が、ハウジング214の側壁218の方向に下方に勾配を付けるように主要本体14がその直立位置にある時に、この実施例では少なくとも20°の角度だけ水平に対して傾斜している。基部216は、ハウジング214の側壁218、220間のそれから立ち上がった比較的短い壁460を含む。玉軸受462は、玉軸受462が、ハウジング214の壁460に対して重力の下で転がるように、ハウジング214の側壁220と壁460の間の基部216上に位置する。スタンド固定部材212は、その第1の端部224と第2の端部232の間で下方に垂れ下がったフィン464を更に含む。フィン464は、比較的真っ直ぐな第1の側面466及び湾曲した第2の側面468を含む。ハウジング214の壁460及びスタンド固定部材212のフィン464は、スタンド固定部材212が、主要本体14がその直立位置から倒される時に図7a及び7bに示す位置間のスタンド固定部材212の第1の端部224の先端228の周りでピボット回転する時に、フィン464の第1の側面466が玉軸受462と接触しないように配列される。
【0099】
図17a及び17bは、真空掃除機10が床面の上をホイーリングするためのスタンド180の安定化ホイール184に対して後方に傾斜している時のモータケーシング74の配向を示している。モータケーシング74の回転は、玉軸受462を壁460から離れるように重力の下で転がすハウジング214の側壁220の方向にこの時点で下方に勾配を付けたハウジング214の基部216をもたらす。玉軸受462の運動は、スタンド保持機構210のハウジング214の一部を形成するピストンハウジング472内に位置するピストン470の側面によって検査される。ピストンハウジング472内に位置する圧縮バネ474は、壁460の方向に及びピストンハウジング472の環状シートに対してピストン470を強く押す。ピストンハウジング472のシートは、玉軸受462がバネ474の付勢力に対してピストンハウジング472に入ることを可能にするように成形される。
【0100】
真空掃除機10が、スタンド180をその後退位置の方向に回転させる傾向があると考えられる床面の上でホイーリングされる時に力がスタンド180に印加されている場合には、スタンドピン250とスタンド固定部材212の突起240の間に作用する力の増大により、スタンド固定部材212がバネ232の付勢力に対してスタンド固定部材212の第1の端部224の先端228の周りで回転するようにすることができる。スタンド固定部材212のフィン464及びピストンハウジング472は、スタンドピン250がスタンド固定部材212によって解除される前に、フィン464の湾曲した第2の側面468が、ピストン470に対して玉軸受462を強く押すように、玉軸受462と接触するように配列される。ピストン470に作用するバネ474の付勢力は、ピストンハウジング472への玉軸受462の移動に抵抗し、これは、次に、スタンド固定部材212のその第1の端部224の先端228の周りの回転に対する抵抗を増大させる。従って、スタンド保持機構210からスタンド180を解除するようにスタンドピン250に印加された力は、この時点で、スタンド保持機構210の両方のバネ232、474の付勢力に対して図17bに示すピストンまでスタンド固定部材212を移動させるほど十分に大きくなければならない。
【0101】
固定部材282の展開位置の掃除機ヘッド保持機構280の固定部材282により、掃除機ヘッド12は、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時にヨーク26に対する回転が防止される。真空掃除機10がスタンド180の安定化ホイール184に対して傾斜している時に、掃除機ヘッド12の重量は、スタンド180の本体188の前面450に対して下部ヨーク部分44の後面452を強く押す。しかし、モータケーシング74に対するスタンド180、及び従って主要本体14の移動が、スタンド保持機構210によって拘束されると、スタンド保持機構210も、従って、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に主要本体14に対してヨーク26の回転を拘束する働きをする。スタンド保持機構210及び掃除機ヘッド保持機構280は、従って、真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に、ヨーク26に対する掃除機ヘッド12のそれぞれピボット軸A及び回転軸の2つの実質的に直交する軸の周りでそうでなければ真空掃除機10の移動を邪魔する可能性がある主要本体14に対する掃除機ヘッド12の回転を抑制する働きをする。
【0102】
真空掃除機10が床面の上をホイーリングされる時に掃除機ヘッド12が衝撃を受けるか、又は真空掃除機10の主要本体14による掃除機ヘッド12の移動が家具の品目などとの係合によって拘束される場合には、掃除機ヘッド12は、必要に応じてスタンド保持機構210又は掃除機ヘッド保持機構280によって主要本体に対する移動のために解除され、真空掃除機10のいずれの部分も壊れることから防止することができる。
【0103】
第1の例として、掃除機ヘッド12が、真空掃除機10が床面の上を引かれている方向と逆の方向の衝撃を受ける場合、衝撃力は、下部ヨーク部分44の後面452とスタンド180の本体188の前面450との間の係合によりスタンド180に伝達されることになる。この力のマグニチュードに応じて、スタンド固定部材212上の突起240とスタンドピン250の間に作用する力は、スタンドピン250がスタンド拘束機構210から解除されるように十分に増大することができる。これは、この時点で、スタンド180及びヨーク26の両方が主要本体14のピボット軸Aの周りでピボット回転し、それによって掃除機ヘッド12が主要本体14に対して移動することを可能にする。衝撃力のマグニチュードが、スタンド180をスタンド保持機構210から解除するのに不十分である場合には、衝撃力は、スタンド固定機構210のバネ232、474の圧縮により吸収することができる。
【0104】
第2の例として、掃除機ヘッド12が、掃除機ヘッド12をヨーク26に対するその回転軸の周りで回転させる衝撃を受ける場合、掃除機ヘッド12のカラー297に形成された溝296の側部は、固定部材282のフィンガ292の1つの側面に対して強く押されると考えられる。図18の画像(i)から(iv)のシーケンスを参照すると、固定部材282は、好ましくは、弾性材料から形成され、固定部材282のそのフィンガ292が、掃除機ヘッド12のカラー297によってそれに印加された曲げ力の下で他のフィンガ292の方向に曲がることを可能にする。衝撃力に応じて、溝296の縁部296aは、曲げフィンガ292の側面に沿って移動することができ、それによってバネ306の付勢力に対して固定部材282を溝296から遠ざける。衝撃力のマグニチュードが、溝296から完全に固定部材282のフィンガ292を押し出すほど十分に高い場合、掃除機ヘッド12は、衝撃力の下でヨーク26に対して自由に回転する。電気コネクタ98a、98b間の接続は、好ましくは、押し込み型接続であり、この接続が、掃除機ヘッド12とヨーク26の間の相対回転時に壊れることを可能にする。
【符号の説明】
【0105】
210 スタンド保持機構
212 固定部材
232 付勢手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直立型表面処理電気器具であって、
主要本体と、
支持位置と後退位置の間で前記主要本体に対してピボット回転可能なスタンドと、
前記スタンドをそれが前記支持位置から前記後退位置まで移動する時に解除するために第1の軸線の周りで、かつ該スタンドをそれが該支持位置に戻る時に保持するために該第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能なスタンド固定部材、及び
前記固定部材に対して前記第1の軸線の周りのその移動に抵抗する第1の力、及び前記第2の軸線の周りのその移動に抵抗する該第1の力よりも小さい第2の力を印加するための付勢手段、
を含む、前記スタンドを前記支持位置に解除可能に保持するためのスタンド保持機構と、
を含むことを特徴とする電気器具。
【請求項2】
前記第1の軸線は、前記固定部材の第1の端部に又はその方向に位置することを特徴とする請求項1に記載の電気器具。
【請求項3】
前記第2の軸線は、前記固定部材の第2の端部に又はその方向に位置することを特徴とする請求項2に記載の電気器具。
【請求項4】
前記付勢手段は、前記力を前記固定部材の一端に印加することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項5】
前記付勢手段は、螺旋圧縮バネを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項6】
前記付勢手段は、前記固定部材が前記第1の軸線の周りにピボット回転する時に圧縮して前記第1の力を該固定部材に印加するように配列されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項7】
前記付勢手段は、前記固定部材が前記第2の軸線の周りにピボット回転する時に曲がって前記第2の力を該固定部材に印加するように配列されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項8】
前記固定部材は、前記スタンドの一部と係合するための手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項9】
前記スタンド係合手段は、前記固定部材の側部から外向きに延びる突起を含むことを特徴とする請求項8に記載の電気器具。
【請求項10】
前記固定部材の前記スタンド係合手段は、前記スタンドがその支持位置にある時に該スタンドの前記部分によって係合されるように配列された第1の表面と、該スタンドがその支持位置に戻る時に該スタンドの該部分によって係合されるように配列された第2の表面とを含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電気器具。
【請求項11】
前記スタンドの前記部分は、該スタンドの2つの支持アームのうちの一方の上に位置し、該スタンドの各アームが、前記主要本体にピボット回転可能に接続されることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項12】
前記スタンド保持機構は、前記主要本体によって担持されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項13】
前記スタンド保持機構は、前記主要本体のハウジング内に位置することを特徴とする請求項12に記載の電気器具。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記第1及び第2のピボット軸を形成するように成形されることを特徴とする請求項13に記載の電気器具。
【請求項15】
前記付勢手段は、前記ハウジングに係合する第1の端部と前記固定部材に係合する第2の端部とを含むことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の電気器具。
【請求項16】
前記主要本体は、ファンユニットを収容するケーシングを含み、
前記スタンド保持機構は、前記ケーシングによって担持される、
ことを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項17】
実質的に添付の図面を参照して本明細書に説明するような直立型表面処理電気器具。
【請求項1】
直立型表面処理電気器具であって、
主要本体と、
支持位置と後退位置の間で前記主要本体に対してピボット回転可能なスタンドと、
前記スタンドをそれが前記支持位置から前記後退位置まで移動する時に解除するために第1の軸線の周りで、かつ該スタンドをそれが該支持位置に戻る時に保持するために該第1の軸線から離間した第2の軸線の周りでピボット回転可能に移動可能なスタンド固定部材、及び
前記固定部材に対して前記第1の軸線の周りのその移動に抵抗する第1の力、及び前記第2の軸線の周りのその移動に抵抗する該第1の力よりも小さい第2の力を印加するための付勢手段、
を含む、前記スタンドを前記支持位置に解除可能に保持するためのスタンド保持機構と、
を含むことを特徴とする電気器具。
【請求項2】
前記第1の軸線は、前記固定部材の第1の端部に又はその方向に位置することを特徴とする請求項1に記載の電気器具。
【請求項3】
前記第2の軸線は、前記固定部材の第2の端部に又はその方向に位置することを特徴とする請求項2に記載の電気器具。
【請求項4】
前記付勢手段は、前記力を前記固定部材の一端に印加することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項5】
前記付勢手段は、螺旋圧縮バネを含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項6】
前記付勢手段は、前記固定部材が前記第1の軸線の周りにピボット回転する時に圧縮して前記第1の力を該固定部材に印加するように配列されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項7】
前記付勢手段は、前記固定部材が前記第2の軸線の周りにピボット回転する時に曲がって前記第2の力を該固定部材に印加するように配列されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項8】
前記固定部材は、前記スタンドの一部と係合するための手段を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項9】
前記スタンド係合手段は、前記固定部材の側部から外向きに延びる突起を含むことを特徴とする請求項8に記載の電気器具。
【請求項10】
前記固定部材の前記スタンド係合手段は、前記スタンドがその支持位置にある時に該スタンドの前記部分によって係合されるように配列された第1の表面と、該スタンドがその支持位置に戻る時に該スタンドの該部分によって係合されるように配列された第2の表面とを含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の電気器具。
【請求項11】
前記スタンドの前記部分は、該スタンドの2つの支持アームのうちの一方の上に位置し、該スタンドの各アームが、前記主要本体にピボット回転可能に接続されることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項12】
前記スタンド保持機構は、前記主要本体によって担持されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項13】
前記スタンド保持機構は、前記主要本体のハウジング内に位置することを特徴とする請求項12に記載の電気器具。
【請求項14】
前記ハウジングは、前記第1及び第2のピボット軸を形成するように成形されることを特徴とする請求項13に記載の電気器具。
【請求項15】
前記付勢手段は、前記ハウジングに係合する第1の端部と前記固定部材に係合する第2の端部とを含むことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の電気器具。
【請求項16】
前記主要本体は、ファンユニットを収容するケーシングを含み、
前記スタンド保持機構は、前記ケーシングによって担持される、
ことを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか1項に記載の電気器具。
【請求項17】
実質的に添付の図面を参照して本明細書に説明するような直立型表面処理電気器具。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図11e】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図14d】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図17a】
【図17b】
【図18】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図11e】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図14c】
【図14d】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図16a】
【図16b】
【図16c】
【図16d】
【図17a】
【図17b】
【図18】
【公開番号】特開2011−83612(P2011−83612A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233061(P2010−233061)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【出願人】(508032310)ダイソン テクノロジー リミテッド (286)
【Fターム(参考)】
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