説明

袋体開口装置

【課題】袋体の袋口部の開口状態が維持される状態に袋体の袋口部を開口できる袋体開口装置を提供することを目的とする。
【解決手段】袋体開口装置11は、開口部12を有するケース体13内に収納し複数の物品を収容した袋体14の袋口部15を開口するものである。この袋体開口装置11は、袋体14を吸着保持したまま、この袋体14の袋口部15をケース体13の開口部12より上方の位置まで袋口部15を持ち上げて開口する吸着手段16を備える。さらに、この吸着手段16が持ち上げて開口した袋口部15をケース体13の開口部12より大きく拡げ、この拡げた袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返す折返手段17を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース体内に収納された袋体の袋口部を開口させる袋体開口装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば袋体の袋口部を吸着保持してケース体の開口部より上方の位置まで持ち上げることによりその袋体の袋口部の巻き返しを解く吸着手段と、この吸着手段を昇降させる昇降手段とを備えた袋口部の巻き返しを解く装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2007−204048号公報(第2−4頁、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の装置は、袋体の袋口部の巻き返しを解くものに過ぎないため、吸着手段の持ち上げにより袋体の袋口部が開口したとしても、吸着手段による吸着保持が解除されると、袋体の袋口部が閉じてしまう。
【0004】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、袋体の袋口部の開口状態が維持される状態に袋体の袋口部を開口できる袋体開口装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載された袋体開口装置は、開口部を有するケース体内に収納され複数の物品が収容された袋体の袋口部を開口させる袋体開口装置であって、前記袋体を吸着保持したままこの袋体の袋口部を前記ケース体の開口部より上方の位置まで持ち上げて開口させる吸着手段と、この吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部を前記ケース体の開口部より大きく拡げ、この拡げた袋口部を前記ケース体の外面に沿って折り返す折返手段とを備えるものである。
【0006】
請求項2に記載された袋体開口装置は、請求項1記載の袋体開口装置において、折返手段は、吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部から袋体内に挿入され、平行移動により前記袋口部をその内面に沿って支持しながらケース体の開口部より大きく拡げた後、この拡げられた袋口部を下降により前記ケース体の外面に沿って折り返すものである。
【0007】
請求項3に記載された袋体開口装置は、開口部を有するケース体内に収納され複数の物品が収容された袋体の袋口部を開口させる袋体開口装置であって、昇降体と、この昇降体とともに昇降し、この昇降体に対して平行移動する平行移動体と、この平行移動体に設けられた吸着手段と、前記平行移動体に回動可能に設けられ、一方向への回動により前記吸着手段から下方に突出する作用状態になり、他方向への回動により前記吸着手段から下方に突出しない非作用状態になる折返手段とを備え、前記昇降体の下降に基づいて前記吸着手段が下降するとともに前記折返手段が非作用状態のまま下降することにより、前記吸着手段にて袋体が吸着保持され、前記昇降体の上昇に基づいて前記吸着手段が袋体を吸着保持したまま上昇するとともに前記折返手段が非作用状態のまま上昇することにより、袋体の袋口部がケース体の開口部より上方の位置まで持ち上げられて開口し、前記折返手段が非作用状態から作用状態に切り換えられて前記開口した袋口部から袋体内に挿入された後、前記平行移動体の平行移動に基づいて前記吸着手段が平行移動するとともに前記折返手段が作用状態のまま平行移動することにより、前記開口した袋口部がその内面に沿って支持されながらケース体の開口部より大きく拡げられ、前記昇降体の下降に基づいて前記吸着手段が下降するとともに前記折返手段が作用状態のまま下降することにより、前記拡げられた袋口部がケース体の外面に沿って折り返されるものである。
【0008】
請求項4に記載された袋体開口装置は、請求項1ないし3のいずれか一記載の袋体開口装置において、折返手段は、袋口部をケース体の開口部より大きく拡げかつ少なくとも袋口部を塑性変形させ、この塑性変形した袋口部を前記ケース体の外面に沿って折り返し、袋口部を塑性変形させた状態から内側へ移動するものである。
【0009】
請求項5に記載された袋体開口装置は、請求項1ないし4のいずれか一記載の袋体開口装置において、袋口部および折返手段から静電気を除去する静電気除去手段を備えるものである。
【0010】
請求項6に記載された袋体開口装置は、請求項1ないし5のいずれか一記載の袋体開口装置において、袋口部がケース体の外面に沿って折り返された袋体の皺を伸ばす皺伸ばし手段を備えるものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載された発明によれば、折返手段が吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部をケース体の開口部より大きく拡げ、袋口部をケース体の外面に沿って折り返すので、袋体の袋口部の開口状態が維持される状態に袋体の袋口部を開口できる。
【0012】
請求項2に記載された発明によれば、平行移動により袋口部をその内面に沿って支持しながら拡げるため、袋口部を拡げる際に袋体が破損し難い。
【0013】
請求項3に記載された発明によれば、折返手段が吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部をケース体の開口部より大きく拡げ、袋口部をケース体の外面に沿って折り返すので、袋体の袋口部の開口状態が維持される状態に袋体の袋口部を開口できる。また、袋体の袋口部を拡げる際に、折返手段が作用状態のまま平行移動により前記袋口部をその内面に沿って支持しながら拡げるため、袋体が破損し難い。さらに、吸着手段が袋体を吸着する際に、折返手段が吸着手段から下方に突出しない非作用状態となっているため、折返手段が吸着手段の吸着の妨げになるおそれがない。
【0014】
請求項4に記載された発明によれば、折返手段は、少なくとも袋体の袋口部を拡げて塑性変形させ、この塑性変形した袋口部をケース体の外面に沿って折り返し、袋口部を塑性変形させた状態から内側へ移動するので、袋口部を折返手段によって支持しやすく、袋口部をケース体の外面に沿って確実に折り返すことができる。
【0015】
請求項5に記載された発明によれば、静電気除去手段を備えることにより、袋口部および折返手段から静電気を除去できるので、静電気による袋口部と折返手段との吸着を防止できる。
【0016】
請求項6に記載された発明によれば、皺伸ばし手段を備えることにより、ケース体の外面に沿って袋口部が折り返された袋体の皺を伸ばすことができるので、袋体に収容された物品を取り出す際に、袋体の皺に物品が引っ掛かることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の第1の実施の形態の構成について図1ないし図19を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図1ないし図3に示すように、例えば工場等に設置される袋体開口装置11は、開口する開口部12を有するケース体13内に収納された袋体14の袋口部15を開口させるものである。
【0019】
袋体開口装置11は枠体21を備え、枠体21は、上端部に天板21aを有し、この天板21aに4本の柱21bが四角柱状に組み付けられ、周囲が開口して内部が空間となっている。この枠体21には例えばチェーン等の昇降手段22が設けられている。この昇降手段22は柱21bの上部および下部に設けられたギア23とこれら上下のギア23,23間に掛け渡されたチェーン24とを有しており、これらギア23およびチェーン24を駆動させるモータ25が枠体21の下部に設置されている。
【0020】
また、枠体21には、複数の昇降体26が昇降手段22を介して昇降可能に取り付けられ、これらの各昇降体26は、チェーン24の駆動により枠体21に沿って連動して昇降する。
【0021】
各昇降体26には、複数の駆動手段である移動用シリンダ27が取り付けられている。各移動用シリンダ27は、図4および図5に示すように、昇降体26に固定されたシリンダ本体28とこのシリンダ本体28内に出入りするロッド29とを有している。このロッド29の先端部には、昇降体26とともに昇降し、移動用シリンダ27の駆動により昇降体26に対して平行移動する平行移動体30が取り付けられている。
【0022】
平行移動体30には、吸引ホース32を介して吸着部材33が設けられている。また、平行移動体30には、折返部材35が軸31を介して回動可能に軸支されている。吸着部材33および折返部材35は、昇降体26の昇降に基づいて平行移動体とともに昇降する。また、吸着部材33および折返部材35は、移動用シリンダ27の駆動により平行移動体30とともに昇降体26に対して平行移動する。
【0023】
吸着部材33は、内周面が裁頭円錐状に形成された上下方向の吸着筒部36と、この吸着筒部36の上端部に連設され吸引ホース32に接続される接続部37とを有している。接続部37には、吸着筒部36の内部空間に連通し吸着筒部36の内部空間より径小の孔部38が設けられている。
【0024】
そして、複数、例えば4つの吸着部材33にて吸着手段16が構成されている。この吸着手段16は、袋体14を吸着保持したままこの袋体14の袋口部15をケース体13の開口部12より上方の位置まで持ち上げ、袋口部15を開口させる。
【0025】
平行移動体30には、駆動手段である回動用シリンダ39が軸40を介して回動可能に取り付けられている。回動用シリンダ39は、平行移動体30に回動可能に軸支されたシリンダ本体41とこのシリンダ本体41内に出入りするロッド42とを有し、このロッド42の先端部には、折返部材35が軸43を介して回動可能に軸支されている。
【0026】
折返部材35は、回動用シリンダ39の駆動による一方向への回動により、図4に実線で示すように、吸着手段16の吸着部材33から下方に突出する作用状態になる。また、回動用シリンダ39の駆動による他方向への回動により、図4の二点鎖線で示すように、吸着手段16の吸着部材33から下方へ突出しない非作用状態となる。
【0027】
折返部材35は、吸着手段16によって持ち上げられて開口した袋口部15から袋体14内に挿入され、外側への平行移動により袋口部15を内面に沿って支持しながらケース体13の開口部12より大きく拡げた後、この拡げられた袋口部15を下降によりケース体13の外面に沿って折り返す。
【0028】
この折返部材35は、平行移動体30および回動用シリンダ39に回動可能に取り付けられた第1棒部44とこの第1棒部44の先端に略直交状に設けられた第2棒部45とを有している。第1棒部44は、直線棒状の形状であり、第2棒部45は、2つの棒部材45a,45bが略直交状に接続した形状である。
【0029】
そして、複数、例えば4つの折返部材35にて折返手段17は構成される。折返手段17は、吸着手段16によって持ち上げられて開口した袋口部15をケース体13の開口部12より大きく拡げ、この拡げた袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返す。
【0030】
また、折返手段17が袋体14を拡げる際には、折返手段17は、4つの折返部材35にて、ケース体13の矩形状の開口部12より大きな矩形状になるまで袋口部15を拡げる。
【0031】
ここで、例えば4つの折返部材35にて折返手段17を構成した場合には、各折返部材35が矩形状のケース体13の4隅の角部に対応するように配置され、第2棒部45の略直交状の2つの棒部材45a,45bのそれぞれの延長上には、折返手段17を構成する他の折返部材35の第2棒部45が位置している。
【0032】
このように、棒部材45a,45bが略直交状に接続した第2棒部45を有する折返部材35が、ケース体13の4隅に対応するように配置されることにより、袋口部15を折り返す際に袋口部15が引っ掛かり易いケース体13の外面の角部に対応する箇所であっても折り返し易く、袋体14の袋口部15をケース体13の外面に沿ってより確実に折り返すことができるので好ましい。
【0033】
図1および図2に示すように、ケース体13は、開口部12を有する箱形の形状であり、開口部12が上方に向かうよう配置される。この箱形のケース体13は側面部が折畳み可能になっており、ケース体13を使用しない場合は側面部を折畳んで小型化して保管される。
【0034】
袋体14は、開口した袋口部15を有する袋状のものであり、例えば合成樹脂等にて形成され、形状が自在に変形する。袋体14は、例えば部品等の物品が収容され、袋口部15の周縁部を重ね合わせて閉じた状態でケース体13内に収納される。
【0035】
ガイドフレーム47には、例えばコンベヤ等の搬送手段48が設けられている。この搬送手段48は、袋体14を収納したケース体13を例えばパレット49上に載せて搬送する。
【0036】
また、図6に示すように、ケース体13が搬送手段48にて搬送される際には、ケース体13内に例えばほこり等の異物が混入しないように、ケース体13の開口部12が蓋体50によって被覆されている。
【0037】
そして、袋体開口装置11による袋体14の開口作業の前に、蓋体取外装置51にて蓋体50がケース体13から取外される。蓋体取外装置51にて取外された蓋体50は、移動式のラック52に積載される。
【0038】
さらに、袋体開口装置11による袋体14の開口作業後、物品が取り出されて空の状態の袋体14はケース体13から抜取られ、この袋体14が抜取られたケース体13は、側面部が折畳まれた状態で搬送手段48にて搬送される。また、ラック52に積載された蓋体50は、ラック52から蓋体搬送装置53に移動され、蓋体搬送手段53によって蓋体支持具54が設けられた位置まで搬送されて、この蓋体支持具54にて支持される。そして、蓋体支持具54による蓋体50の支持状態が解除され、側面部が折畳まれた状態のケース体13の開口部12に蓋体50が被覆される。蓋体50が被覆されたケース体13は、パレット49に載置された状態で昇降装置55によって搬送手段48の上方の仮置場所まで上昇し、仮置支持具56がパレット49に挿入されて仮置きされる。同様に他のケース体13が昇降装置55によって仮置場所に上昇すると、既に仮置きされたケース体13のパレット49から仮置支持具56が抜取られ、後から上昇してきたケース体13のパレット49に仮置支持具56が挿入されてケース体13が積み上げられた状態で仮置きされる。そして、ケース体13が3つ積み上げられると、パレット49から仮置支持具56が抜取られ、昇降装置55によって搬送手段48上に降下され、保管場所へ搬送される。
【0039】
次に、袋体開口装置11によるケース体13内に収納された袋体14の袋口部15の開口方法を図7ないし図16を用いて説明する。
【0040】
図7(a),(b)に示すように、ケース体13内には、図示しない部品等の複数の物品を収容した袋体14が、袋口部15を閉じた状態で収納されている。
【0041】
ケース体13内に収納された袋体14の袋口部15の開口に際しては、まず、図8に示すように、モータ25を駆動させて昇降体26を下降させる。この昇降体26の下降に基づいてケース体13内に向かって吸着手段16の吸着部材33を下降させるとともに、折返手段17の折返部材35を非作用状態のまま下降させる。このように吸着部材33および折返部材35が下降することにより、吸着部材33にてケース体13内の袋体14が吸着保持される。なお、袋体14に吸着部材33が吸着していれば、その吸着部分は袋体14のどの部分でもよい。
【0042】
次いで図9および図10に示すように、袋体14に吸着部材33を吸着させた状態で、モータ25を駆動させて昇降体26を上昇させる。この昇降体26の上昇に基づいて吸着部材33が袋体14を吸着保持したまま上昇するとともに、折返部材35が非作用状態のまま上昇する。このように吸着部材33および折返部材35が上昇することにより、袋体14の袋口部15がケース体13の開口部12より上方の位置まで持ち上られて開口する。
【0043】
次いで図11に示すように、吸着部材33によって袋体14の袋口部15を持ち上げて開口した状態で、回動用シリンダ39を駆動させ折返部材35が一方向へ回動されて非作用状態から作用状態に切り換えられ、開口した袋口部15から袋体14内に折返部材35を挿入する。
【0044】
次いで図12に示すように、折返部材35を袋体14内に挿入した後、移動用シリンダ27を駆動させて平行移動体30を外側へ平行移動させる。この平行移動体30の平行移動に基づいて吸着部材33が平行移動するとともに、折返部材35が作用状態のまま平行移動する。このように、吸着部材33および折返部材35が平行移動することにより、開口した袋口部15がその内面に沿って折返部材35にて支持されながらケース体13の矩形状の開口部12より大きな矩形状になるまで拡げられる。
【0045】
次いで図13に示すように、折返部材35が袋口部15をその内面に沿って支持しながら拡げた状態で、モータ25を駆動させて昇降体26を下降させる。この昇降体26の下降に基づいて吸着部材33が下降するとともに、折返部材35が作用状態のまま下降する。このように吸着部材33および折返部材35が下降することにより、拡げられた袋口部15がケース体13の外面に沿って折り返される。
【0046】
なお、図14に示すように、袋口部15をできるだけ下方まで折り返すことにより、袋体14に形成された皺を伸ばすことができ、袋体14に収容された物品を例えば他のケース体や設備等へ取り出す際に、袋体14に収容された物品が皺に引っ掛かることを防止できるので好ましい。
【0047】
次いで図15に示すように、袋口部15がケース体13の外面に沿って折り返されたら、モータ25を駆動させて昇降体26を上昇させる。この昇降体26の上昇に基づいて吸着部材33および折返部材35が上昇し、折返部材35による袋口部15の支持状態を解除する。袋体14の袋口部15がケース体13の外面に沿って折り返されているので、折返部材35による支持状態が解除されても袋口部15は開口状態が維持される。
【0048】
図16に示すように、例えば他の装置等を用いてケース体13を反転させ、袋体14に収容された物品は、例えばベルトコンベヤ等の搬送手段に取り出され、この搬送手段によって他の設備に搬送される。
【0049】
そして、袋体開口装置11によれば、吸着手段16によって持ち上げられて開口した袋口部15をケース体13の開口部12より大きく拡げ、この拡げた袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返すので、袋体14の袋口部15の開口状態が維持される状態に袋体14の袋口部15を開口できる。したがって、他の装置等によって、例えばケース体13をそのまま反転させることにより、物品を容易に取り出すことができる。
【0050】
また、折返手段17が作用状態と被作用状態との間で回動可能であるので、吸着手段16が袋体14を吸着する際に折返手段17を非作用状態にすることにより、折返手段17が吸着手段16から下方へ突出しないので吸着手段16の吸着の妨げになるおそれがない。
【0051】
さらに、袋体14の袋口部15を拡げる際に折返手段17を作用状態にすることにより、折返手段17が袋口部15をその内面に沿って支持しながら拡げるので、折返手段17の先端部のみで袋口部15を支持することがなく、袋体14が破損し難い。
【0052】
また、折返手段17が4つの折返部材35にて袋体14の袋口部15をケース体13の矩形状の開口部12より大きな矩形状になるまで拡げることにより、袋口部15全体をケース体13の外面に沿って折り返し易くできる。
【0053】
さらに、折返部材35が、第1棒部44とこの第1棒部44の先端に略直交状に設けられ2つの棒部材45a,45bが略直交状に接続した第2棒部45とを有することにより、折返部材35が矩形状のケース体13の外面の角部に対応し易く、より確実に袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返すことができる。
【0054】
なお、袋体開口装置11によるケース体13内に収納された袋体14の袋口部15の開口作業は次のようにしてもよい。
【0055】
折返部材35にて袋口部15を支持しながら拡げる際に、図17に示すように、折返部材35に支持された袋口部15を開口部12より大きく拡げかつ袋口部15を塑性変形させる。
【0056】
次いで、袋口部15が塑性変形した状態にて、モータ25を駆動させて昇降体26を下降させる。この昇降体26の下降により、図18に示すように、折返部材35が作用状態のまま下降し、折返手段17が塑性変形した袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返す。
【0057】
このように、折返手段17にて袋口部15を拡げて塑性変形させた状態にて折り返すと、折返手段17による張力にて袋口部15を支持し易いので、袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返し易い。ここで、袋口部15を塑性変形させる際には、少なくとも袋口部15が塑性変形していれば、袋口部15とともに他の部分が塑性変形してもよい。
【0058】
図19に示すように、袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返した後、移動用シリンダ27を駆動させて平行移動体30を内側へ平行移動させ、折返部材35を内側へ移動させる。すなわち、折返手段17が袋口部15を塑性変形させた状態から内側へ移動する。したがって、折返手段17による袋口部15の張力が軽減し、折返部材35による袋口部15の支持状態が解除される。折返部材35による袋口部15の支持状態を解除すると、折返部材35を上昇させる際に、折り返された状態の袋口部15が折返部材35とともに上昇し難く、折返部材35のみを上昇させ易い。
【0059】
そして、このような開口作業によれば、折返手段17にて袋口部15を拡げて塑性変形させ、この塑性変形した袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返し、折返部材35が袋口部15を塑性変形させた状態から内側へ移動することにより、折返部材35による袋口部15の支持状態を確実に切り換えることができる。したがって、袋口部15を折返部材35により確実に折り返すことができる。
【0060】
なお、上記第1の実施の形態では、枠体21に複数の昇降体26が設けられた構成としたが、枠体21に1つの昇降体26が設けられた構成としてもよい。
【0061】
また、昇降体26には複数の移動用シリンダ27が取り付けられた構成としたが、昇降体26に1つの移動用シリンダ27が取り付けられる構成としてもよい。
【0062】
平行移動体30に吸着部材33および折返部材35が取り付けられ、平行移動体30の移動にともなって吸着部材33および折返部材35が同時に移動する構成としたが、このような構成には限定されない。例えば吸着部材33と折返部材35とをそれぞれ別々の平行移動体30に取り付けて、吸着部材33と折返部材35とが別個に移動する構成等でもよい。
【0063】
また、吸着手段16が複数の吸着部材33を有する構成に限定されず、1つの吸着部材33を有する構成にしてもよい。なお、複数の吸着部材33を設ける場合は、その数は適宜設定できる。
【0064】
さらに、折返手段17が複数の折返部材35を有する構成に限定されず、袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返し可能であれば、折返手段17が1つの折返部材35を有する構成にしてもよい。なお、複数の折返部材35を設ける場合は、その数は4つに限定されず、適宜設定できる。
【0065】
ケース体13は、外面が平坦な箱形の形状とすることにより、袋口部15をケース体13の外面に沿って折り返し易くかつ袋口部15を折り返した際に折り返した状態を維持し易いので好ましく、通常は箱形の形状のものが想定されるが、箱形の形状のケース体13には限定されない。
【0066】
また、ケース体13の側面部を折畳み可能にすることにより、使用しない場合は側面部を折畳んで小型化して保管できるので、保管場所の省スペース化ができ好ましいが、側面部が折畳み可能な構成には限定されない。
【0067】
次に、第2の実施の形態について図20および図21を参照して説明する。なお、上記の実施の形態と同一の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0068】
図20および図21に示すように、平行移動体30には、折返部材57が軸58を介して回動可能に軸支されている。
【0069】
また、移動用シリンダ27には、固定部材59によって回動用シリンダ39が固定されている。この回動用シリンダ39は移動用シリンダ27に固定されたシリンダ本体41とこのシリンダ本体41に出入りするロッド42とを有し、ロッド42の先端部には、折返部材57が軸60を介して回動可能に軸支されている。
【0070】
そして、折返部材57は、回動用シリンダ39の駆動による一方向への回動により、図20に実線で示すような吸着手段16の吸着部材33から下方に突出する作用状態になる。また、回動用シリンダ39の駆動による他方向への回動により、図20の二点鎖線で示すような吸着手段16の吸着部材33から下方へ突出しない非作用状態となる。
【0071】
折返部材57は、中間部に軸61が設けられ、先端部に直線棒状の開口アーム62が軸61を介して回動可能に設けられている。
【0072】
開口アーム62は軸61を支軸に回動可能であるので、折返部材57は、開口アーム62を回動させて傾斜角度を調整することにより、形状を自在に変形する袋体14に対応し易くなり、袋口部15をより確実にケース体13の外面に沿って折り返すことができる。
【0073】
次に、第3の実施の形態について図22ないし図24を参照して説明する。なお、上記の実施の形態と同一の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】
図22に示すように、袋体開口装置11の枠体21の柱21bには、ガイド部64が設けられ、このガイド部64には、昇降体65がガイド部64に沿って昇降可能に設けられている。
【0075】
昇降体65は、図示しない駆動手段であるモータを備えており、この図示しないモータの駆動により、昇降体65がガイド部64に沿って昇降する。
【0076】
図23および図24に示すように、昇降体65には、回動アーム66が駆動手段であるモータ67を介して取り付けられ、この回動アーム66には、平行移動体69が駆動手段であるモータ68を介して取り付けられている。
【0077】
そして、図22に実線および二点鎖線で示すように、モータ67,68の駆動により、回動アーム66が回動して平行移動体69が平行移動する。
【0078】
平行移動体69には、吸着部材33が接続された吸引ホース32が取り付けられている。
【0079】
さらに、平行移動体69には、支持部材70が軸71を介して回動可能に取り付けられ、支持部材70には、直線棒状の折返部材72が固定部材73によって固定されている。
【0080】
また、軸71は、図示しない駆動手段であるモータに接続され、折返部材72は、このモータの駆動による支持部材70および折返部材72の一方向への回動により、図23に実線で示される吸着手段16の吸着部材33から下方に突出する作用状態になる。また、折返部材72は、図示しないモータの駆動による支持部材70および折返部材72の他方向への回動により、図23の二点鎖線で示される吸着手段16の吸着部材33から下方へ突出しない非作用状態となる。
【0081】
このように、昇降体65を昇降させる駆動手段として図示しないモータを昇降体65に設け、吸着部材33および折返部材72を平行移動させる駆動手段としてのモータ67,68を回動アーム66に設け、折返部材72を回動させる駆動手段として図示しないモータを軸71に接続させる構成とすることにより、電気制御によって吸着部材33および折返部材72を操作できるので、駆動手段としてのシリンダを用いるより容易に制御できる。さらに、駆動手段としてのモータを用いることにより、設備を小型化し易く、袋体開口装置11を様々な場所に設置できる。
【0082】
なお、上記第3の実施の形態では、各昇降体65に1つの回動アーム66が取り付けられた構成としたが、各昇降体26に複数の回動アーム66が設けられる構成としてもよい。
【0083】
次に、第4の実施の形態について図25ないし図30を参照して説明する。なお、上記の実施の形態と同一の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0084】
図25に示すように、袋体開口装置11におけるケース体13の進行方向に対して両側となる枠体21の柱21cには、固定台74が固定されている。この固定台74には、袋口部15および折返手段17から静電気を除去する静電気除去手段75と吸着手段16用のブロア34とが設けられている。
【0085】
静電気除去手段75は、固定台74に固定された支持部材76およびこの支持部材76の先端に取り付けられた駆動手段としてのロータリーアクチュエータ77が設けられている。また、このロータリーアクチュエータ77には、例えばプラスイオンやマイナスイオンを発生させて放出するイオナイザ等のイオン発生装置78が設けられている。なお、イオン発生装置78は、ロータリーアクチュエータ77の駆動によって固定台74および支持部材76に対して水平方向に回動する。そして、回動しながら袋口部15および折返部材72へ向かってイオンを放出し、袋口部15および折返手段17に発生する静電気を除去する。
【0086】
静電気除去手段75による静電気除去作業に際しては、まず、図26に示すように、吸引手段16の上昇によりこの吸引手段16に吸着されて上昇する袋口部15へ向かって回動しながらイオン発生装置78がイオンを放出する。この放出されたイオンによって、袋口部15に発生している静電気が除去される。ここで、イオン発生装置78は、イオン発生装置78の手前側に位置する袋口部15の面と対向する袋口部15内面へ向かってイオンを放出する。そして、吸着手段16および袋口部15の上昇とともに、手前側に位置する袋口部15外面へ向かってイオンを放出し、袋口部15の静電気を除去する。
【0087】
さらに、折返部材72が非作用状態から作用状態に切り換えられ、袋口部15が拡げられると、袋口部15と折返部材72との摩擦により、袋口部15および折返部材72に静電気が発生する。そこで、図27に示すように、折返部材72にて袋口部15が拡げて折り返す際に、イオン発生装置78にて袋口部15および折返部材72へ向かってイオンを放出し、袋口部15および折返部材72に発生した静電気を除去する。ここで、静電気除去手段75は、まず、手前側の袋口部15外面および折返部材72へ向かってイオンを放出する。そして、折返部材72の下降すなわち折返部材72による袋口部15の折り返しにともなって、対向側に位置する袋口部15内面および折返部材72へ向かってイオンを放出し、袋口部15および各折返部材72の静電気を除去する。
【0088】
ここで、一般的に袋体14は、ビニル等の合成樹脂製のものが用いられ、このような袋体14は、ケース体13や折返部材72との摩擦等により帯電して静電気が発生し易い。静電気が発生すると、袋体14と折返部材72とが静電気にて吸着し、折返作業後に折返部材72を上昇させる際に、折返部材72とともに吸着した袋口部15が上昇してめくり上がってしまうおそれがある。また、静電気にて袋体14や折返部材72に例えば塵や埃等の異物が吸着し、この異物が袋体14内に混入する可能性がある。
【0089】
そこで、袋体開口装置11が静電気除去手段75を備えることにより、袋口部15および折返部材72に発生する静電気を除去できるので、静電気による袋口部15と折返部材72との吸着を防止できる。したがって、折返作業後の折返部材72の上昇にともなって、袋口部15がめくり上がることなく、袋体14の折返状態を確実に維持できる。また、静電気により袋体14および折返手段17に異物が吸着し難く、袋体14内への異物の混入を防止できる。
【0090】
また、枠体21には、ケース体13の外面に沿って袋口部15が折り返された袋体14の皺を伸ばす皺伸ばし手段80が設けられている。この皺伸ばし手段80は、移動装置81により枠体21に対して移動可能に設けられた移動部材82とこの移動部材82に取り付けられ袋体14に接離される接触部材83とから形成されている。
【0091】
移動装置81には、枠体21の設置面に設置された駆動手段としての昇降用シリンダ84が設けられ、この昇降用シリンダ84には、略矩形状の支持部材85が接続されている。さらに、この支持部材85には、移動部材82を水平方向に移動させる移動用シリンダ86が設けられている。
【0092】
昇降用シリンダ84は、枠体21の設置面に設置されたシリンダ本体87とこのシリンダ本体87に出入りするロッド88とを有し、このロッド88の先端部に支持部材85が接続される。また、支持部材85における昇降用シリンダ84が接続された面には、枠体21の設置面に設置されたガイド部材89が接続され、支持部材85は、昇降用シリンダ84の駆動により、枠体21に対してガイド部材89に沿って昇降する。さらに、支持部材85における昇降用シリンダ84が接続された面には、下降状態の支持部材85を支持する補助部材90が設けられている。一方、支持部材85における昇降用シリンダ84の反対側となる面には、移動用シリンダ86が設けられている。移動用シリンダ86は、支持部材85に取り付けられたシリンダ本体91とこのシリンダ本体91に出入りする図示しないロッドとを有し、ロッドの先端部には、移動部材82が接続されている。
【0093】
移動部材82は、略矩形板状に形成され、長手方向の長さはケース体13の側面部の幅方向の長さと同等である。また、移動部材82における移動用シリンダ86の反対側となる面の長手方向の両端部には、例えばスポンジ等のような袋体14に対して摩擦が発生し易い素材にて形成された接触部材83が設けられている。
【0094】
皺伸ばし手段80による袋体14の皺伸ばし作業は、まず、図28に示すように、移動用シリンダ86を駆動させ、ケース体13へ向かって移動部材82を水平方向に移動させる。この移動により、ケース体13の外面に沿って袋口部15が折り返された状態の袋体14に接触部材83が接触する。
【0095】
次いで、図29に示すように、昇降用シリンダ84を駆動させて支持部材76および移動部材82を下降させる。移動部材82が下降すると、袋体14と接触部材83との間で摩擦が発生する。この摩擦によって接触部材83が袋体14を引っ張るように下降し、袋体14に形成された皺が伸ばされる。
【0096】
そして、図30に示すように、袋体14の皺が伸ばされた状態にて、例えば他の装置等を用いてケース体13を反転させ、袋体14に収容された物品を、ベルトコンベヤ等の搬送手段に取り出す。
【0097】
ここで、ケース体13の外面に沿って袋口部15が折り返された袋体14は、例えば袋口部15を折り返す際等に皺が形成される。皺が形成されていると、袋体14に収容された物品をベルトコンベヤ等の搬送手段に取り出す際に、皺に物品が引っ掛かって取り出し難い場合がある。
【0098】
そこで、袋体開口装置11は、皺伸ばし手段80を備えていることにより、ケース体13の外面に沿って袋口部15が折り返された袋体14の皺を皺伸ばし手段80にて伸ばすことができので、物品を取り出す際等に、袋体14の皺に物品が引っ掛かることを防止できる。したがって、袋体14から物品を取り出し易い。
【0099】
なお、上記第4の実施の形態では、静電気除去手段75は、イオン発生装置78がロータリーアクチュエータ77にて回動可能な構成としたが、袋口部15および折返部材72へ向かってイオンを放出して静電気を除去できる構成であれば、イオン発生装置78が回動しない構成にしてもよい。
【0100】
移動部材82には、接触部材83を二つ設けた構成としたが、このような構成には限定されず、接触部材83の数は適宜設定できる。また、移動部材82における移動用シリンダ86とは反対側となる面全体に接触部材83を設けてもよい。さらに、スポンジ等のような素材の接触部材83を設ける構成には限定されず、例えば、移動部材82にローラ部材を設け、このローラ部材を袋体14に押し当てて下降させることにより皺を伸ばす構成や、移動部材82に挟持部材や吸着部材を設け、これら挟持部材や吸着部材にて袋口部15を挟持または吸着して下降させることにより、袋口部15を引っ張るように皺を伸ばす構成等としてもよい。
【0101】
次に、第5の実施の形態について図31を参照して説明する。なお、上記の実施の形態と同一の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0102】
図31に示すように、平行移動体94は、駆動手段としてのロッドレスシリンダ95を介して図示しない昇降体に取り付けられ、ロッドレスシリンダ95の駆動により、図示しない枠体および昇降体に対して平行移動可能である。
【0103】
ロッドレスシリンダ95は、図示しないボールねじを有し平行移動体94が移動可能に設けられたレール部材96とこのレール部材96のボールねじを回転させる駆動手段としてのモータ97とを有している。そして、モータ97の駆動にてボールねじを回転させることにより、平行移動体94がレール部材96に沿って図31に実線で示される位置と二点鎖線で示される位置との間で移動する。
【0104】
平行移動体94には、カバー体98が設けられている。このカバー体98の内部には、折返部材99が軸100を介して回動可能に軸支されている。この折返部材99は、軸100にて回動可能に軸支された棒状の支持部101とこの支持部101に固定具102にて固定された棒状の作用部103とを有している。
【0105】
また、平行移動体94には、回動用シリンダ104が支持具105を介して取り付けられている。この回動用シリンダ104は、平行移動体94に支持具105を介して取り付けられたシリンダ本体106とこのシリンダ本体106に出入りするロッド107とを有している。このロッド107の先端部には、折返部材99とともに軸100に軸支された支持具108が軸109を介して回動可能に軸支されている。
【0106】
さらに、平行移動体94には、ホース用カバー体110が固定具111にて固定されている。このホース用カバー体110の内部には、吸引ホース32が設けられ、ホース用カバー体110から露出した吸引ホース32の先端部には、吸着部材33が接続されている。
【0107】
そして、折返部材99は、回動用シリンダ104の駆動による一方向または他方向への回動により、図31に実線で示される作用状態または二点鎖線で示される非作用状態に切り換えられる。なお、吸引ホース32および吸着部材33は、平行移動体94とともに移動する。
【0108】
このように、ロッドレスシリンダ95の駆動により平行移動体94を水平移動させ、回動用シリンダ104の駆動により折返部材99を回動させる構成とすることにより、簡単な構成で袋体開口装置11を形成でき、また、設備を小型化し易い。したがって、袋体開口装置11を様々な場所に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の第1の実施の形態の袋体開口装置を示す正面図である。
【図2】同上袋体開口装置を示す平面図である。
【図3】同上袋体開口装置の図2のA−A矢視図である。
【図4】同上袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図5】同上袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す側面図である。
【図6】同上袋体開口装置の搬送経路の一部を示す斜視図である。
【図7】同上袋体開口装置の開口方法を示す図であり、(a)は物品が収容された袋体が設けられたケース体を示す平面図であり、(b)は物品が収容された袋体が設けられたケース体を示す斜視図である。
【図8】同上袋体開口装置の開口方法における吸着手段によってケース体内の袋体が吸着されている状態を示す斜視図である。
【図9】同上袋体開口装置の開口方法における吸着手段によって袋体の袋口部がケース体内からケース体の開口部より上方へ引上げられた状態を示す斜視図である。
【図10】同上袋体開口装置の開口方法における吸着手段によって袋体の袋口部がケース体内からケース体の開口部より上方へ引上げられた状態を示す斜視図である。
【図11】同上袋体開口装置の開口方法における袋体の袋口部から袋体内に折返手段が挿入された状態を示す斜視図である。
【図12】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段によって袋体の袋口部がケース体の開口部より外側へ広げられた状態を示す斜視図である。
【図13】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段によって袋体の袋口部がケース体の外面に沿って折返された状態を示す斜視図である。
【図14】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段によって袋体の袋口部がケース体の外面に沿って折返された状態を示す斜視図である。
【図15】同上袋体開口装置の開口方法における袋体の袋口部がケース体の外面に沿って折返されて袋体の開口状態が保持された状態を示す斜視図である。
【図16】同上袋体開口装置の開口方法におけるケース体内に収納された袋体から物品を他の設備に移す状態を示す斜視図である。
【図17】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段によって袋体の袋口部が塑性変形された状態を示す斜視図である。
【図18】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段によって塑性変形された袋体の袋口部がケース体の外面に沿って折り返された状態を示す斜視図である。
【図19】同上袋体開口装置の開口方法における折返手段による袋体の袋口部の支持状態が解除された状態を示す斜視図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態の袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す正面図である。
【図21】同上袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す側面図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態の袋体開口装置を示す側面図である。
【図23】同上袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す正面図である。
【図24】同上袋体開口装置の吸着手段および折返手段を示す側面図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態の袋体開口装置を示す正面図である。
【図26】同上袋体開口装置の開口方法におけるイオン発生装置によって袋口部にイオンが放出された状態を示す斜視図である。
【図27】同上袋体開口装置の開口方法におけるイオン発生装置によって袋口部および折返部材にイオンが放出された状態を示す斜視図である。
【図28】同上袋体開口装置の皺伸ばし作業における接触部材が袋体に当接された状態を示す斜視図である。
【図29】同上袋体開口装置の皺伸ばし作業における皺伸ばし手段にて袋体の皺が伸ばされた状態を示す斜視図である。
【図30】同上袋体開口装置の皺伸ばし作業後のケース体内に収納された袋体から物品を他の設備に移す状態を示す斜視図である。
【図31】本発明の第5の実施の形態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0110】
11 袋体開口装置
12 開口部
13 ケース体
14 袋体
15 袋口部
16 吸着手段
17 折返手段
26 昇降体
30 平行移動体
75 静電気除去手段
80 皺伸ばし手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有するケース体内に収納され複数の物品が収容された袋体の袋口部を開口させる袋体開口装置であって、
前記袋体を吸着保持したままこの袋体の袋口部を前記ケース体の開口部より上方の位置まで持ち上げて開口させる吸着手段と、
この吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部を前記ケース体の開口部より大きく拡げ、この拡げた袋口部を前記ケース体の外面に沿って折り返す折返手段と
を備えることを特徴とする袋体開口装置。
【請求項2】
折返手段は、吸着手段によって持ち上げられて開口した袋口部から袋体内に挿入され、平行移動により前記袋口部をその内面に沿って支持しながらケース体の開口部より大きく拡げた後、この拡げられた袋口部を下降により前記ケース体の外面に沿って折り返す
ことを特徴とする請求項1記載の袋体開口装置。
【請求項3】
開口部を有するケース体内に収納され複数の物品が収容された袋体の袋口部を開口させる袋体開口装置であって、
昇降体と、
この昇降体とともに昇降し、この昇降体に対して平行移動する平行移動体と、
この平行移動体に設けられた吸着手段と、
前記平行移動体に回動可能に設けられ、一方向への回動により前記吸着手段から下方に突出する作用状態になり、他方向への回動により前記吸着手段から下方に突出しない非作用状態になる折返手段とを備え、
前記昇降体の下降に基づいて前記吸着手段が下降するとともに前記折返手段が非作用状態のまま下降することにより、前記吸着手段にて袋体が吸着保持され、
前記昇降体の上昇に基づいて前記吸着手段が袋体を吸着保持したまま上昇するとともに前記折返手段が非作用状態のまま上昇することにより、袋体の袋口部がケース体の開口部より上方の位置まで持ち上げられて開口し、
前記折返手段が非作用状態から作用状態に切り換えられて前記開口した袋口部から袋体内に挿入された後、前記平行移動体の平行移動に基づいて前記吸着手段が平行移動するとともに前記折返手段が作用状態のまま平行移動することにより、前記開口した袋口部がその内面に沿って支持されながらケース体の開口部より大きく拡げられ、
前記昇降体の下降に基づいて前記吸着手段が下降するとともに前記折返手段が作用状態のまま下降することにより、前記拡げられた袋口部がケース体の外面に沿って折り返される
ことを特徴とする袋体開口装置。
【請求項4】
折返手段は、袋口部をケース体の開口部より大きく拡げかつ少なくとも袋口部を塑性変形させ、この塑性変形した袋口部を前記ケース体の外面に沿って折り返し、袋口部を塑性変形させた状態から内側へ移動する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の袋体開口装置。
【請求項5】
袋口部および折返手段から静電気を除去する静電気除去手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の袋体開口装置。
【請求項6】
袋口部がケース体の外面に沿って折り返された袋体の皺を伸ばす皺伸ばし手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の袋体開口装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−137652(P2009−137652A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−134138(P2008−134138)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(000103426)オークラ輸送機株式会社 (84)
【Fターム(参考)】