装置、方法、及びプログラム
【課題】ホーム画面の操作性をより高くすることができること。
【解決手段】装置（例えば、スマートフォン）１は、複数のホーム画面が表示されるタッチスクリーンディスプレイ２と、コントローラ１０とを備える。コントローラ１０は、ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された表示操作に対応するホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、一例として、ロック画面の表示中にタッチスクリーンディスプレイ２を介して検出される表示ジェスチャに応じて表示させるホーム画面を切り換える。
【解決手段】装置（例えば、スマートフォン）１は、複数のホーム画面が表示されるタッチスクリーンディスプレイ２と、コントローラ１０とを備える。コントローラ１０は、ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された表示操作に対応するホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、一例として、ロック画面の表示中にタッチスクリーンディスプレイ２を介して検出される表示ジェスチャに応じて表示させるホーム画面を切り換える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、装置、方法、及びプログラムに関する。特に、本発明は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置、その装置を制御する方法、及びその装置を制御するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置が知られている。タッチスクリーンディスプレイを備える装置には、例えば、スマートフォン及びタブレットが含まれる。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、タッチスクリーンディスプレイを介して指又はスタイラスペンのジェスチャを検出する。そして、タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、検出したジェスチャに従って動作する。検出したジェスチャに従った動作の例は、例えば、特許文献１に記載されている。
【０００３】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置の基本的な動作は、装置に搭載されるＡｎｄｒｏｉｄ（登録商標）、ＢｌａｃｋＢｅｒｒｙ（登録商標） ＯＳ、ｉＯＳ、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標） Ｐｈｏｎｅ等のＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）によって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】国際公開第２００８／０８６３０２号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置の多くは、ホーム画面と呼ばれる画面をタッチスクリーンディスプレイに表示する。ホーム画面には、アイコンと呼ばれるオブジェクトが配置される。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、アイコンに対する特定ジェスチャを検出すると、ジェスチャが検出されたアイコンに対応する機能を実行する。
【０００６】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、ロック状態を解除するジェスチャが検出された場合等に、タッチスクリーンディスプレイにホーム画面を表示する。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、各種ホーム画面を表示させるジェスチャが検出された場合、特定のホーム画面をタッチパネルディスプレイに表示させる。このため、利用者は、この特定のホーム画面が所望のホーム画面ではない場合、ホーム画面を移動させるジェスチャを入力する必要がある。
【０００７】
本発明は、ホーム画面の操作性をより高くすることができる装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係る装置は、１つの態様において、複数のホーム画面が表示されるディスプレイと、ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、前記複数のホーム画面のうち検出された前記表示操作に対応するホーム画面を表示させるコントローラと、を備える。
【０００９】
本発明に係る方法は、１つの態様において、タッチスクリーンディスプレイを備える装置を制御する方法であって、前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、を含む。
【００１０】
本発明に係るプログラムは、１つの態様において、タッチスクリーンディスプレイを備える装置に、前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す斜視図である。
【図２】図２は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す正面図である。
【図３】図３は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す背面図である。
【図４】図４は、ホーム画面の一例を示す図である。
【図５】図５は、表示させるホーム画面を移動させる制御の一例を示す図である。
【図６】図６は、ホーム画面の他の例を示す図である。
【図７】図７は、ホーム画面の他の例を示す図である。
【図８】図８は、実施形態に係るスマートフォンの機能を示すブロック図である。
【図９】図９は、ロック画面の一例を示す図である。
【図１０】図１０は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１１】図１１は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１２】図１２は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１３】図１３は、ロック状態で実行される制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図１４】図１４は、ホーム画面の表示中に実行される制御の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
【００１３】
（実施形態）
図１から図３を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン１の外観について説明する。図１から図３に示すように、スマートフォン１は、ハウジング２０を有する。ハウジング２０は、フロントフェイス１Ａと、バックフェイス１Ｂと、サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４とを有する。フロントフェイス１Ａは、ハウジング２０の正面である。バックフェイス１Ｂは、ハウジング２０の背面である。サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４は、フロントフェイス１Ａとバックフェイス１Ｂとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス１Ｃと総称することがある。
【００１４】
スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２と、ボタン３Ａ〜３Ｃと、照度センサ４と、近接センサ５と、レシーバ７と、マイク８と、カメラ１２とをフロントフェイス１Ａに有する。スマートフォン１は、カメラ１３をバックフェイス１Ｂに有する。スマートフォン１は、ボタン３Ｄ〜３Ｆと、コネクタ１４とをサイドフェイス１Ｃに有する。以下では、ボタン３Ａ〜３Ｆを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン３と総称することがある。
【００１５】
タッチスクリーンディスプレイ２は、ディスプレイ２Ａと、タッチスクリーン２Ｂとを有する。ディスプレイ２Ａは、液晶ディスプレイ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）、有機ＥＬパネル（Ｏｒｇａｎｉｃ Ｅｌｅｃｔｒｏ−Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ ｐａｎｅｌ）、又は無機ＥＬパネル（Ｉｎｏｒｇａｎｉｃ Ｅｌｅｃｔｒｏ−Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ ｐａｎｅｌ）等の表示デバイスを備える。ディスプレイ２Ａは、文字及び図形等を表示する。
【００１６】
タッチスクリーン２Ｂは、タッチスクリーンディスプレイ２に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン２Ｂは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ２に接触した位置を検出することができる。
【００１７】
タッチスクリーン２Ｂの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式（又は超音波方式）、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン２Ｂがタッチスクリーンディスプレイ２に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
【００１８】
スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂにより検出された接触及び接触が行われた位置に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ２に対して行われる操作である。スマートフォン１によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【００１９】
タッチは、タッチスクリーン２Ｂに指が触れるジェスチャである。スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーン２Ｂに指が一定時間以上触れるジェスチャである。スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂに指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
【００２０】
リリースは、指がタッチスクリーン２Ｂから離れるジェスチャである。スマートフォン１は、指がタッチスクリーン２Ｂから離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ２上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン１は、指がタッチスクリーンディスプレイ２上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
【００２１】
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが２回連続するジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが２回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
【００２２】
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン１は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン１は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
【００２３】
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
【００２４】
ピンチインは、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン１は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン１は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
【００２５】
スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン１が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示されている画面に応じて異なる。
【００２６】
図４から図７を参照しながら、ディスプレイ２Ａに表示される画面の例について説明する。図４は、ホーム画面の一例を示している。図５は、表示させるホーム画面を移動させる制御の一例を示している。図６は、ホーム画面の他の例を示している。図７は、ホーム画面の他の例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ２Ａに表示される。ホーム画面は、スマートフォン１にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン１は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションは、ホーム画面とは異なる画面をディスプレイ２Ａに表示させる。
【００２７】
スマートフォン１は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図４に示すホーム画面４０には、複数のアイコン５０が配置されている。それぞれのアイコン５０は、スマートフォン１にインストールされている特定のアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン１は、アイコン５０に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン５０に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン１は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン５０に対するタップが検出されると、メールアプリケーションを実行する。
【００２８】
アイコン５０は、画像と文字列を含む。アイコン５０は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン５０は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン５０は、所定の規則に従って配置される。アイコン５０の背後には、壁紙４１が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン１は、任意の画像を壁紙４１として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って壁紙として決定される。
【００２９】
図４に示すホーム画面４０には、アイコン５０が第１領域６２と第２領域６４の２つの領域にそれぞれ配置されている。ホーム画面４０には、第１領域６２に８個のアイコン５０が配置され、第２領域６４に３つのアイコン５０が配置されている。
【００３０】
第１領域６２は、ホーム画面４０に対応付けられたアイコン５０が表示される個別アイコンエリアである。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示させるホーム画面が切り換えられた場合、第１領域６２に切り換え後のホーム画面に対応付けられたアイコン５０が表示される。第２領域６４は、全てのホーム画面に共通のアイコンが表示される共通アイコンエリアである。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示させるホーム画面が切り換えられた場合も、第２領域６４に表示されるアイコン５０は、変化しない。つまりスマートフォン１は、ホーム画面が切り換えられても第２領域６４には同じアイコン５０が表示される。
【００３１】
スマートフォン１は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン１は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン１は、ホーム画面を表示する場合、ホーム画面の数が複数であっても、それらのうちから選択された１つをディスプレイ２Ａに表示する。スマートフォン１は、ホーム画面に配置するアイコンの数、位置を調整することができる。
【００３２】
スマートフォン１は、ホーム画面上に、インジケータ（ロケータ）５１を表示する。インジケータ５１は、１つ又は複数のシンボルで構成される。シンボルの数は、ホーム画面の数と一致する。インジケータ５１は、現在表示されているホーム画面の位置を示す。インジケータ５１は、現在表示されているホーム画面に対応するシンボルが、他のホーム画面に対応するシンボルと異なる態様で表示される。
【００３３】
図４に示す例のインジケータ５１は、第１領域６２と第２領域６４との間に３つのシンボル７２、７４、７６が表示されている。ここでは、ホーム画面の数が３つであることを示す。３つのシンボル７２、７４、７６は、列状に配置されており、画面左側から右側に向けて、シンボル７２、シンボル７４、シンボル７６の順で配置されている。これは、３つのホーム画面のうち、左側のホーム画面にシンボル７２が対応付けられ、中央のホーム画面にシンボル７４が対応付けられ、右側のホーム画面にシンボル７６が対応付けられていることを示す。図４に示す例のインジケータ５１は、左端のシンボル７２が他のシンボル７４、７６と異なる態様で表示されている。これは、左端のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【００３４】
ディスプレイ２Ａの上端には、領域４２が設けられている。領域４２には、充電池の残量を示す残量マーク４３、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク４４が表示される。スマートフォン１は、領域４２に、現在時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域４２は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域４２は、ホーム画面４０以外の画面でも設けられることがある。領域４２が設けられる位置は、ディスプレイ２Ａの上端に限られない。
【００３５】
スマートフォン１は、ホーム画面を表示中に特定ジェスチャを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面を変更する。例えば、図５に示すように、利用者は、タッチスクリーンディスプレイ２に指Ｆを接触させ、指Ｆを接触させた状態を維持してα１方向に移動させる操作を入力する。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２により利用者により入力さされた指Ｆをα１方向に移動させる操作を右フリック操作として検出する。スマートフォン１は、図４に示すホーム画面４０を表示している状態で、右フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面をホーム画面４０から図６に示す１つ左のホーム画面４０ａに変更する。ここで、ホーム画面４０ａは、第１領域６２に５つのアイコン５０が表示される。ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される５つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０とは異なる構成のアイコンである。なお、ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される５つのアイコン５０のうち一部のアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０と同じアイコンが含まれている。ホーム画面４０ａの第２領域６４に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第２領域６４に表示される３つのアイコン５０と同じアイコンである。図６に示すホーム画面４０ａのインジケータ５１ａは、中央のシンボル７４ａが他のシンボル７２ａ、７６と異なる態様で表示されている。これは、中央のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【００３６】
スマートフォン１は、図６に示すホーム画面４０ａを表示している状態で、右フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面をホーム画面４０ａから図７に示す１つ左のホーム画面４０ｂに表示を変更する。ここで、ホーム画面４０ｂは、第１領域６２に１つのアイコン５０が表示される。ホーム画面４０ｂの第１領域６２に表示される１つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０およびホーム画面４０ｂの第１領域６２に表示される３つのアイコン５０とは異なるアイコンである。ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０とは異なるアイコンである。ホーム画面４０ｂの第２領域６４に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第２領域６４に表示される３つのアイコン５０と同じアイコンである。図７に示すホーム画面４０ｂのインジケータ５１ｂは、右端のシンボル７６ａが他のシンボル７２ａ、７４と異なる態様で表示されている。これは、右端のホーム画面が現在表示されていることを示している。また、スマートフォン１は、左フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面を１つ右のホーム画面に変更する。
【００３７】
なお、図４から図７に示したホーム画面４０は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面４０の数、及びホーム画面４０での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
【００３８】
図８は、スマートフォン１の構成を示すブロック図である。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２と、ボタン３と、照度センサ４と、近接センサ５と、通信ユニット６と、レシーバ７と、マイク８と、ストレージ９と、コントローラ１０と、カメラ１２及び１３と、コネクタ１４と、加速度センサ１５と、方位センサ１６と、ジャイロスコープ１７とを有する。
【００３９】
タッチスクリーンディスプレイ２は、上述したように、ディスプレイ２Ａと、タッチスクリーン２Ｂとを有する。ディスプレイ２Ａは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン２Ｂは、ジェスチャを検出する。
【００４０】
ボタン３は、利用者によって操作される。ボタン３は、ボタン３Ａ〜ボタン３Ｆを有する。コントローラ１０はボタン３と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【００４１】
例えば、ボタン３Ａ〜３Ｃは、ホームボタン、バックボタンまたはメニューボタンである。例えば、ボタン３Ｄは、スマートフォン１のパワーオン／オフボタンである。ボタン３Ｄは、スリープ／スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン３Ｅ及び３Ｆは、音量ボタンである。
【００４２】
照度センサ４は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ４は、例えば、ディスプレイ２Ａの輝度の調整に用いられる。近接センサ５は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ５は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ２が顔に近付けられたことを検出する。
【００４３】
通信ユニット６は、無線により通信する。通信ユニット６によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、２Ｇ、３Ｇ、４Ｇ等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格として、ＬＴＥ（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）、Ｗ−ＣＤＭＡ、ＣＤＭＡ２０００、ＰＤＣ、ＧＳＭ（登録商標）、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙ−ｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）等がある。例えば、無線通信規格として、ＷｉＭＡＸ（Ｗｏｒｌｄｗｉｄｅ Ｉｎｔｅｒｏｐｅｒａｂｉｌｉｔｙ ｆｏｒ Ｍｉｃｒｏｗａｖｅ Ａｃｃｅｓｓ）、ＩＥＥＥ８０２．１１、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＩｒＤＡ、ＮＦＣ等がある。通信ユニット６は、上述した通信規格の１つ又は複数をサポートしていてもよい。
【００４４】
レシーバ７は、コントローラ１０から送信される音声信号を音声として出力する。マイク８は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ１０へ送信する。なお、スマートフォン１は、レシーバ７に加えて、または、レシーバ７に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
【００４５】
ストレージ９は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ９は、コントローラ１０の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ９は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ９は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ９は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
【００４６】
ストレージ９に記憶されるプログラムには、フォアグランドまたはバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ２Ａに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン２Ｂによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ１０に実行させる。制御プログラムは、例えば、ＯＳである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット６による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ９にインストールされてもよい。
【００４７】
ストレージ９は、例えば、制御プログラム９Ａ、メールアプリケーション９Ｂ、ブラウザアプリケーション９Ｃ、設定データ９Ｚを記憶する。メールアプリケーション９Ｂは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション９Ｃは、ＷＥＢページを表示するためのＷＥＢブラウジング機能を提供する。設定データ９Ｚは、スマートフォン１の動作に関する各種の設定に関する情報を含む。
【００４８】
制御プログラム９Ａは、スマートフォン１を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム９Ａは、例えば、通信ユニット６、レシーバ７、及びマイク８等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム９Ａが提供する機能には、タッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム９Ａが提供する機能は、メールアプリケーション９Ｂ等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
【００４９】
コントローラ１０は、例えば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）である。コントローラ１０は、通信ユニット６等の他の構成要素が統合されたＳｏＣ（Ｓｙｓｔｅｍ−ｏｎ−ａ−ｃｈｉｐ）等の集積回路であってもよい。コントローラ１０は、スマートフォン１の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
【００５０】
具体的には、コントローラ１０は、ストレージ９に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ９に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ２Ａ及び通信ユニット６等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ１０は、タッチスクリーン２Ｂ、ボタン３、加速度センサ１５等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
【００５１】
コントローラ１０は、例えば、制御プログラム９Ａを実行することにより、タッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
【００５２】
カメラ１２は、フロントフェイス１Ａに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ１３は、バックフェイス１Ｂに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【００５３】
コネクタ１４は、他の装置が接続される端子である。コネクタ１４は、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）、ＨＤＭＩ（Ｈｉｇｈ−Ｄｅｆｉｎｉｔｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）、ライトピーク（サンダーボルト）、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ１４は、Ｄｏｃｋコネクタのような専用に設計された端子でもよい。コネクタ１４に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
【００５４】
加速度センサ１５は、スマートフォン１に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ１６は、地磁気の向きを検出する。ジャイロスコープ１７は、スマートフォン１の回転を検出する。加速度センサ１５、方位センサ１６及びジャイロスコープ１７の検出結果は、スマートフォン１の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
【００５５】
なお、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット６による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。また、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ９に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。また、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、コネクタ１４に接続される読み取り装置が読み取り可能なＣＤ、ＤＶＤ、又はＢｌｕ−ｒａｙ等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【００５６】
また、図８に示したスマートフォン１の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン３の数と種類は図８の例に限定されない。例えば、スマートフォン１は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン３Ａ〜３Ｃに代えて、テンキー配列又はＱＷＥＲＴＹ配列等のボタンを備えていてもよい。また、スマートフォン１は、画面に関する操作のために、ボタンを１つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。また、図８に示した例では、スマートフォン１が２つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン１は、１つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。また、図８に示した例では、スマートフォン１が位置及び姿勢を検出するために３種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン１は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
【００５７】
図９から図１３を参照しながら、制御プログラム９Ａが提供する機能に基づく制御の例について説明する。制御プログラム９Ａが提供する機能には、ロック状態が設定されている間にタッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されているホーム画面を変更する機能が含まれる。以下に、ロック状態が設定されている間に利用者の指示に従って実行される制御の例を示す。
【００５８】
図９を参照しながら、ロック画面の例について説明する。ロック画面は、ロック状態が設定されている間、つまりロック状態の設定がＯＮになっている間、ディスプレイ２Ａに表示される。図９は、ロック画面の一例を示している。ロック画面６０は、ロック状態が設定されていることを示す画面である。ロック画面６０は、設定されたジェスチャを検出すると他の画面に移行する画面である。このロック画面６０は、ホーム画面を表示させる表示操作が検出されると、ホーム画面に表示が変更される。スマートフォン１は、ロック画面において特定ジェスチャが検出されるまで、種々の操作ができない状態となる。
【００５９】
図９に示すロック画面６０は、壁紙６１上に日時画像６２と、キーアイコン６４と、が配置されている。ロック画面６０は、ディスプレイ２Ａの上端にホーム画面４０の領域４２と同一の領域４２が配置されている。ロック画面６０は、領域４２に充電池の残量を示す残量マーク４３、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク４４が表示される。壁紙６１は、日時画像６２と、キーアイコン６４と、の背後に表示されている。
【００６０】
日時画像６２は、時刻および日付を示す画像であり、ロック画面６０の上部で領域４２の下側となる領域に表示されている。図６に示す日時画像６２は、時刻を示す状態表示が午後１２時３４分を示す「１２：３４ＰＭ」であり、日付を示す状態表示が８月２２日を示す「Ａｕｇ．２２」である。
【００６１】
キーアイコン６４は、錠前を模した画像であり、画面の略中央部分に表示されている。キーアイコン６４は、本実施形態において、利用者がロック解除するためのジェスチャでドラッグされる画像である。スマートフォン１は、キーアイコン６４を起点としたスワイプが検出されると、スワイプの接触位置の移動にあわせてキーアイコン６４の表示位置が移動される。スマートフォン１は、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャ（表示ジェスチャ）を検出すると、ホーム画面をディスプレイ２Ａに表示させる。このスマートフォン１は、ロック画面６０からホーム画面に表示が変更される際に、ロック状態を解除している。
【００６２】
次に、図１０から図１２を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャについて説明する。ここで、本実施形態のスマートフォン１は、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャとして３つのジェスチャが設定されている。スマートフォン１は、キーアイコン６４に対する３つの特定ジェスチャのいずれかを検出した場合、ロック状態を解除し、検出した特定ジェスチャに対応付けられたホーム画面をディスプレイ２Ａに表示させる。
【００６３】
図１０を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの一例について説明する。図１０に示すステップＳ１では、ディスプレイ２Ａにロック画面６０が表示されている。ステップＳ１では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４にタッチしている。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分でのタッチを検出する。
【００６４】
ステップＳ２では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面上下方向において下側に移動している。つまり、利用者は、指Ｆを、ステップＳ１でキーアイコン６４が表示されている領域にタッチさせた後、接触した状態を維持しつつ矢印α１に示す経路でさせている。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、接触位置がステップＳ２まで移動するスワイプを検出する。スマートフォン１は、当該スワイプが検出されると、接触位置の移動にあわせてタッチスクリーンディスプレイ２のキーアイコン６４の表示位置を移動させる。
【００６５】
ステップＳ３では、利用者の指ＦがステップＳ２の位置からキーアイコン６４を画面上下方向において下側にさらに移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、ステップＳ１でキーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α１に示す経路でスワイプさせ、さらに矢印α２に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面下側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面下側の端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面下側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０を表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面下側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面下側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第１の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第１ホーム画面）４０を表示させる。
【００６６】
図１１を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの他の例について説明する。図１１示す例では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面左右方向において左側の端部に移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、キーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α３に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面左側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面の左側端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面左側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０ａを表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面左側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面左側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第２の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第２ホーム画面）４０ａを表示させる。
【００６７】
図１２を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの他の例について説明する。図１２示す例では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面左右方向において右側の端部に移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、キーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α４に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面右側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面の右側端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面右側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０ｂを表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面右側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面右側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第３の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第３ホーム画面）４０ｂを表示させる。
【００６８】
図１３を参照しながら、制御プログラム９Ａが提供する機能に基づく制御の処理手順の例について説明する。図１３は、ロック状態で実行される制御、特にロック画面の表示中に実行される制御の処理手順を示している。図１３に示す処理手順は、コントローラ１０が、制御プログラム９Ａを実行することによって実現される。なお、図１３に示す処理手順は、ロック状態が設定され、ディスプレイ２Ａに画面を表示させる操作が検出された場合に実行される。ディスプレイ２Ａに画面を表示させる操作が検出された場合とは、例えば省電力モードが設定され、タッチスクリーンディスプレイ２に画面を表示していない状態で、画面復帰操作が検出された場合である。コントローラ１０は、図１３に示す処理手順と並行して、ロック画面６０に関する制御のための他の処理手順を実行することがある。
【００６９】
コントローラ１０は、ステップＳ１０として、タッチスクリーンディスプレイ２にロック画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ１０でロック画面を表示させたら、ステップＳ１２としてジェスチャありかを判定する。つまり、コントローラ１０は、タッチスクリーン２Ｂの検出結果を取得し、取得した検出結果に基づいて、ジェスチャが検出されたかを判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１２でジェスチャが検出されてない（ステップＳ１２でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ１４として、閾値時間≦待機時間であるかを判定する。コントローラ１０は、直近の操作が終了してからの経過時間である待機時間が所定の閾値時間以上であるかを判定する。
【００７０】
コントローラ１０は、ステップＳ１４で閾値時間≦待機時間ではない（ステップＳ１４でＮｏ）、つまり閾値時間＞待機時間であると判定した場合、ステップＳ１２に進み、ジェスチャありかを再び判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１４で閾値時間≦待機時間である（ステップＳ１４でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ１６として省電力モードに移行し、本処理を終了する。つまり、コントローラ１０は、タッチスクリーンディスプレイ２を消灯させロック画面を表示していない状態として、本処理を終了する。
【００７１】
コントローラ１０は、ステップＳ１２でジェスチャあり（ステップＳ１２でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ１８として、キーアイコンへのタッチジェスチャであるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、ステップＳ１２で検出したジェスチャがキーアイコンへのタッチジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１８でキーアイコンへのタッチジェスチャではない（ステップＳ１８でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ２０として、検出したジェスチャの処理を実行し、ステップＳ１２に進む。ここで、検出したジェスチャの処理としては、ロック画面に表示しているアプリアイコンの表示位置の移動処理、またはロック画面で表示可能な画面、例えばヘルプ画面もしくは緊急通報画面の表示処理等である。
【００７２】
コントローラ１０は、ステップＳ１８でキーアイコンへのタッチジェスチャである（ステップＳ１８でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ２２として、リリースジェスチャありかを判定する。第２領域またはホームアイコン上でリリースされたかを判定する。つまり、コントローラ１０は、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチがスワイプされた後リリースされたかを判定する。
【００７３】
コントローラ１０は、ステップＳ２２でリリースジェスチャなし（ステップＳ２２でＮｏ）、つまり、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチが継続していると判定した場合、ステップＳ２２に進む。つまり、コントローラ１０は、リリースジェスチャを検出するまでステップＳ２２の処理を繰り返す。コントローラ１０は、タッチされた指が移動した場合、タッチされた指の移動にあわせてキーアイコンの表示位置を変更する。
【００７４】
コントローラ１０は、ステップＳ２２でリリースジェスチャあり（ステップＳ２２でＹｅｓ）、つまり、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチが終了しキーアイコンがドロップされたと判定した場合、ステップＳ２４として、リリース位置が画面下側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第１の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面下側端部である（ステップＳ２４でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面下側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ２６としてロック解除処理を実行し、ステップＳ２８として、タッチスクリーンディスプレイ２に第１ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ２８で第１ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７５】
コントローラ１０は、ステップＳ２４でリリース位置が画面下側端部ではない（ステップＳ２４でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ３０として、リリース位置が画面左側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第２の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面左側端部である（ステップＳ３０でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面下側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ３２としてロック解除処理を実行し、ステップＳ３４として、タッチスクリーンディスプレイ２に第２ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ３４で第２ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７６】
コントローラ１０は、ステップＳ３０でリリース位置が画面左側端部ではない（ステップＳ３０でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ３６として、リリース位置が画面右側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第３の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面右側端部である（ステップＳ３６でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面右側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ３８としてロック解除処理を実行し、ステップＳ４０として、タッチスクリーンディスプレイ２に第３ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ４０で第３ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７７】
コントローラ１０は、ステップＳ３６でリリース位置が画面右側端部ではない（ステップＳ３６でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ４２として、キーアイコンを初期位置に移動させ、ステップＳ１２に進む。つまり、コントローラ１０は、リリース位置が画面下側端部、画面左側端部および画面右側端部のいずれでもないと判定した場合、キーアイコンのスワイプジェスチャを無効とし、初期状態に戻す。
【００７８】
以上のように、スマートフォン１は、ロック画面からロック状態を解除し、ホーム画面を表示させるジェスチャとして、３つの特定ジェスチャを設定している。スマートフォン１は、ロック画面を表示している状態で、特定ジェスチャが検出されたら、ロック状態を解除し、特定ジェスチャに対応付けられたホーム画面を表示させる。このように、スマートフォン１は、ロック状態を解除した直後に表示されるホーム画面を、検出した特定ジェスチャに応じて変更することができる。
【００７９】
これにより、利用者は、表示させたいホーム画面に対応する特定ジェスチャを入力することで、ロック解除した直後に所望のホーム画面を表示させることができる。つまり、利用者は、少ない操作かつ短時間で所望のホーム画面を表示させることが可能となる。これにより、利用者は、例えば、主にビジネスの場面で使用するアイコンをホーム画面４０に配置し、プライベートの場面で使用するアイコンをホーム画面４０ａに配置しておくことで、目的に応じた特定ジェスチャを入力すると、ロック解除した直後に使用目的に対応したホーム画面を表示させることができる。
【００８０】
スマートフォン１は、ロック状態を解除し、特定ジェスチャに対応したホーム画面を表示させた後は、図４から図７で説明したように、各ホーム画面４０、４０ａ、４０ｂ間を移動できるようにすることが好ましい。これにより、例えばホーム画面４０を表示させた後、プライベートな用事で使用する機能を起動させたい場合でも、ホーム画面４０からホーム画面４０ａに表示を変更することで、プライベートの場面で使用するアイコンを表示させ、プライベートな用事で使用する機能を起動させることができる。
【００８１】
スマートフォン１は、各ホーム画面４０、４０ａ、４０ｂに同じアイコンを表示させるようにしてもよい。これにより、ビジネスの場面、プライベートの場面の両方で使用するアイコンを両方の場面に対応したホーム画面に表示させることができる。これにより、利用者は、どちらのホーム画面に登録したかを考えなくても、使用態様、つまりホーム画面にアイコンを配置する際に決めた条件に応じて、ホーム画面を表示させることで、所望のアイコンを表示させることができる。
【００８２】
スマートフォン１は、キーアイコン６４を始点とするスワイプを検出した場合、スワイプで接触を検出している位置にキーアイコン６４を表示させる。つまり、スマートフォン１は、キーアイコン６４を始点とするスワイプを検出した場合、スワイプされているキーアイコン６４を、指Ｆの移動に合わせて移動させて表示する。これにより、利用者は、キーアイコン６４を移動させていることができるか、どこまで移動させたかを明確に把握することができ、特定ジェスチャをより確実に入力することが可能となる。
【００８３】
スマートフォン１は、キーアイコン６４を画面の端部以外の場所でドロップさせるジェスチャを検出した場合、キーアイコン６４を初期位置に戻す。これにより、スマートフォン１は、特定ジェスチャ以外のジェスチャが検出された場合、ロックを解除するジェスチャが検出されなかったことを明確に利用者に伝達することができる。
【００８４】
スマートフォン１は、図１３に示す処理動作で、検出したキーアイコンがリリースされた位置を、ステップＳ２４、ステップＳ３０、ステップＳ３６の順で判定したが、判定の順番は特に限定されない。スマートフォン１は、ステップＳ２４、ステップＳ３０、ステップＳ３６のそれぞれの判定をどの順序で実行してもよい。
【００８５】
スマートフォン１は、ホーム画面を表示させる操作（表示操作）を、つまり特定ジェスチャを、キーアイコン６４の画面端部へのスワイプジェスチャ以外の操作としてもよい。スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等の他のジェスチャを、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。スマートフォン１は、複数のジェスチャのそれぞれに特定のホーム画面を表示させる処理を対応付ければよい。つまり、スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のうち、いずれか１つのジェスチャを特定ジェスチャとして設定し、かつジェスチャの方向毎に表示させるホーム画面を異なるホーム画面とする設定としてもよい。また、スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のそれぞれを特定ジェスチャとして設定し、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のジェスチャ毎に表示させるホーム画面を異なるホーム画面とする設定としてもよい。
【００８６】
スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に対して行われるジェスチャ以外の操作を、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。例えば、スマートフォン１は、ボタン３を介して検出される操作、加速度センサ１５等を介して検出されるスマートフォン１を振る操作または音声による操作を、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。ここで、音声による操作は、例えば、マイク８から送信される音声信号に対してコントローラ１０が音声認識処理を実行することによって実現されてもよい。音声による操作は、マイク８から送信される音声信号を通信ユニット６を介して他の装置へ送信し、他の装置に行わせた音声認識処理の結果に基づいて実現されてもよい。
【００８７】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に検出した特定ジェスチャに基づいて、ホーム画面の表示中に実行できる処理の条件を決定するようにしてもよい。ここで、図１４は、ホーム画面の表示中に実行される制御の一例を説明するための説明図である。図１４に示すテーブルは、ロック画面の表示中に検出した特定ジェスチャと、当該特定ジェスチャを検出してホーム画面を表示させた場合の制御条件との関係と、を示すテーブルである。ここで、図１４に示す閲覧は、当該ホーム画面を表示させる処理である。
【００８８】
図１４に示すように、第１の特定ジェスチャは、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が許可されている。
【００８９】
第２の特定ジェスチャは、第２ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が許可されている設定である。第２の特定ジェスチャは、第１ホーム画面および第３ホーム画面に対する閲覧およびアイコンの移動が許可され、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。
【００９０】
第３の特定ジェスチャは、第３ホーム画面に対する閲覧およびアイコンの移動が許可され、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。第３の特定ジェスチャは、第１ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。第３の特定ジェスチャは、第３ホーム画面に対する閲覧が許可され、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。
【００９１】
以下、図１４のテーブルに基づいた制御について説明する。スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第１の特定ジェスチャを検出した場合、第１ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第１ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれにも移動できる。また、スマートフォン１は、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれに対してもアイコンの移動、削除および追加が実行できる。
【００９２】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第２の特定ジェスチャを検出した場合、第２ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第１ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれにも移動できる。また、スマートフォン１は、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれに対してもアイコンの移動が実行できる。また、スマートフォン１は、第２ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できるが、第１ホーム画面および第３ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できない。
【００９３】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第３の特定ジェスチャを検出した場合、第３ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第３ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面には移動できるが、第１ホーム画面には移動できない。また、スマートフォン１は、第３ホーム画面に対するアイコンの移動が実行できるが、第２ホーム画面に対するアイコンの移動が実行できない。また、スマートフォン１は、第２ホーム画面および第３ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できない。スマートフォン１は、第３特定ジェスチャの場合、第１ホーム画面を表示できないため、当然第１ホーム画面に対するアイコンの移動、削除および移動は実行できない。
【００９４】
スマートフォン１は、以上のように各特定ジェスチャに対して、ホーム画面に対する制御の条件を設定することで、ロック画面からの移行時に最初に表示されるホーム画面に応じて、実行可能な処理を制限することができる。これにより、使用用途に応じて実現できる機能を制限することができる。また、１台のスマートフォンを複数人で使用する場合、それぞれの使用者に対して使用可能な機能を制限することができる。
【００９５】
また、上記実施形態では、各特定ジェスチャで実行できる機能に差を付けたが、均一としてもよい。例えば、特定ジェスチャで最初に表示するホーム画面に対しては、アイコンの移動、削除および追加が実行できるが、他のホーム画面に対しては、アイコンの移動はできるが、削除および追加が実行できない設定とすることもできる。
【００９６】
スマートフォン１は、上記実施形態のように、ロック画面の表示時に、ロック状態を解除した後、表示させるホーム画面を特定ジェスチャの種類に基づいて決定することで、ロック解除の際に表示させるホーム画面を所望のホーム画面とすることができる。これにより、利用者はスマートフォンの使用開始時に所望のホーム画面を表示させることができる。ここで、スマートフォン１は、特定ジェスチャをロック画面の表示中の以外のジェスチャに対して設定してもよい。例えば、スマートフォン１は、起動させていた機能を終了し、ホーム画面を表示させるジェスチャに対しても複数の特定ジェスチャを設定することで、起動させていた機能の終了後に所望のホーム画面を表示させることができる。
【００９７】
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
【００９８】
例えば、図８に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
【００９９】
また、上記の実施形態では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等の携帯電子機器であってもよい。また、添付の請求項に係る装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
【符号の説明】
【０１００】
１ スマートフォン
２ タッチスクリーンディスプレイ
２Ａ ディスプレイ
２Ｂ タッチスクリーン
３ ボタン
４ 照度センサ
５ 近接センサ
６ 通信ユニット
７ レシーバ
８ マイク
９ ストレージ
９Ａ 制御プログラム
９Ｂ メールアプリケーション
９Ｃ ブラウザアプリケーション
９Ｚ 設定データ
１０ コントローラ
１２、１３ カメラ
１４ コネクタ
１５ 加速度センサ
１６ 方位センサ
１７ ジャイロスコープ
２０ ハウジング
【技術分野】
【０００１】
本発明は、装置、方法、及びプログラムに関する。特に、本発明は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置、その装置を制御する方法、及びその装置を制御するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【０００２】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置が知られている。タッチスクリーンディスプレイを備える装置には、例えば、スマートフォン及びタブレットが含まれる。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、タッチスクリーンディスプレイを介して指又はスタイラスペンのジェスチャを検出する。そして、タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、検出したジェスチャに従って動作する。検出したジェスチャに従った動作の例は、例えば、特許文献１に記載されている。
【０００３】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置の基本的な動作は、装置に搭載されるＡｎｄｒｏｉｄ（登録商標）、ＢｌａｃｋＢｅｒｒｙ（登録商標） ＯＳ、ｉＯＳ、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標） Ｐｈｏｎｅ等のＯＳ（Ｏｐｅｒａｔｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）によって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】国際公開第２００８／０８６３０２号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置の多くは、ホーム画面と呼ばれる画面をタッチスクリーンディスプレイに表示する。ホーム画面には、アイコンと呼ばれるオブジェクトが配置される。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、アイコンに対する特定ジェスチャを検出すると、ジェスチャが検出されたアイコンに対応する機能を実行する。
【０００６】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、ロック状態を解除するジェスチャが検出された場合等に、タッチスクリーンディスプレイにホーム画面を表示する。タッチスクリーンディスプレイを備える装置は、各種ホーム画面を表示させるジェスチャが検出された場合、特定のホーム画面をタッチパネルディスプレイに表示させる。このため、利用者は、この特定のホーム画面が所望のホーム画面ではない場合、ホーム画面を移動させるジェスチャを入力する必要がある。
【０００７】
本発明は、ホーム画面の操作性をより高くすることができる装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明に係る装置は、１つの態様において、複数のホーム画面が表示されるディスプレイと、ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、前記複数のホーム画面のうち検出された前記表示操作に対応するホーム画面を表示させるコントローラと、を備える。
【０００９】
本発明に係る方法は、１つの態様において、タッチスクリーンディスプレイを備える装置を制御する方法であって、前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、を含む。
【００１０】
本発明に係るプログラムは、１つの態様において、タッチスクリーンディスプレイを備える装置に、前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】図１は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す斜視図である。
【図２】図２は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す正面図である。
【図３】図３は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す背面図である。
【図４】図４は、ホーム画面の一例を示す図である。
【図５】図５は、表示させるホーム画面を移動させる制御の一例を示す図である。
【図６】図６は、ホーム画面の他の例を示す図である。
【図７】図７は、ホーム画面の他の例を示す図である。
【図８】図８は、実施形態に係るスマートフォンの機能を示すブロック図である。
【図９】図９は、ロック画面の一例を示す図である。
【図１０】図１０は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１１】図１１は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１２】図１２は、ロック画面の表示中の制御の一例を示す図である。
【図１３】図１３は、ロック状態で実行される制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図１４】図１４は、ホーム画面の表示中に実行される制御の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
【００１３】
（実施形態）
図１から図３を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン１の外観について説明する。図１から図３に示すように、スマートフォン１は、ハウジング２０を有する。ハウジング２０は、フロントフェイス１Ａと、バックフェイス１Ｂと、サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４とを有する。フロントフェイス１Ａは、ハウジング２０の正面である。バックフェイス１Ｂは、ハウジング２０の背面である。サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４は、フロントフェイス１Ａとバックフェイス１Ｂとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス１Ｃ１〜１Ｃ４を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス１Ｃと総称することがある。
【００１４】
スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２と、ボタン３Ａ〜３Ｃと、照度センサ４と、近接センサ５と、レシーバ７と、マイク８と、カメラ１２とをフロントフェイス１Ａに有する。スマートフォン１は、カメラ１３をバックフェイス１Ｂに有する。スマートフォン１は、ボタン３Ｄ〜３Ｆと、コネクタ１４とをサイドフェイス１Ｃに有する。以下では、ボタン３Ａ〜３Ｆを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン３と総称することがある。
【００１５】
タッチスクリーンディスプレイ２は、ディスプレイ２Ａと、タッチスクリーン２Ｂとを有する。ディスプレイ２Ａは、液晶ディスプレイ（Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｄｉｓｐｌａｙ）、有機ＥＬパネル（Ｏｒｇａｎｉｃ Ｅｌｅｃｔｒｏ−Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ ｐａｎｅｌ）、又は無機ＥＬパネル（Ｉｎｏｒｇａｎｉｃ Ｅｌｅｃｔｒｏ−Ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ ｐａｎｅｌ）等の表示デバイスを備える。ディスプレイ２Ａは、文字及び図形等を表示する。
【００１６】
タッチスクリーン２Ｂは、タッチスクリーンディスプレイ２に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン２Ｂは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ２に接触した位置を検出することができる。
【００１７】
タッチスクリーン２Ｂの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式（又は超音波方式）、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン２Ｂがタッチスクリーンディスプレイ２に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
【００１８】
スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂにより検出された接触及び接触が行われた位置に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ２に対して行われる操作である。スマートフォン１によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【００１９】
タッチは、タッチスクリーン２Ｂに指が触れるジェスチャである。スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーン２Ｂに指が一定時間以上触れるジェスチャである。スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂに指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
【００２０】
リリースは、指がタッチスクリーン２Ｂから離れるジェスチャである。スマートフォン１は、指がタッチスクリーン２Ｂから離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ２上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン１は、指がタッチスクリーンディスプレイ２上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
【００２１】
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが２回連続するジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが２回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
【００２２】
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン１は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン１は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
【００２３】
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン１は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
【００２４】
ピンチインは、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン１は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン１は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
【００２５】
スマートフォン１は、タッチスクリーン２Ｂを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン１が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示されている画面に応じて異なる。
【００２６】
図４から図７を参照しながら、ディスプレイ２Ａに表示される画面の例について説明する。図４は、ホーム画面の一例を示している。図５は、表示させるホーム画面を移動させる制御の一例を示している。図６は、ホーム画面の他の例を示している。図７は、ホーム画面の他の例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ２Ａに表示される。ホーム画面は、スマートフォン１にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン１は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションは、ホーム画面とは異なる画面をディスプレイ２Ａに表示させる。
【００２７】
スマートフォン１は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図４に示すホーム画面４０には、複数のアイコン５０が配置されている。それぞれのアイコン５０は、スマートフォン１にインストールされている特定のアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン１は、アイコン５０に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン５０に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン１は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン５０に対するタップが検出されると、メールアプリケーションを実行する。
【００２８】
アイコン５０は、画像と文字列を含む。アイコン５０は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン５０は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン５０は、所定の規則に従って配置される。アイコン５０の背後には、壁紙４１が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン１は、任意の画像を壁紙４１として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って壁紙として決定される。
【００２９】
図４に示すホーム画面４０には、アイコン５０が第１領域６２と第２領域６４の２つの領域にそれぞれ配置されている。ホーム画面４０には、第１領域６２に８個のアイコン５０が配置され、第２領域６４に３つのアイコン５０が配置されている。
【００３０】
第１領域６２は、ホーム画面４０に対応付けられたアイコン５０が表示される個別アイコンエリアである。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示させるホーム画面が切り換えられた場合、第１領域６２に切り換え後のホーム画面に対応付けられたアイコン５０が表示される。第２領域６４は、全てのホーム画面に共通のアイコンが表示される共通アイコンエリアである。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に表示させるホーム画面が切り換えられた場合も、第２領域６４に表示されるアイコン５０は、変化しない。つまりスマートフォン１は、ホーム画面が切り換えられても第２領域６４には同じアイコン５０が表示される。
【００３１】
スマートフォン１は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン１は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン１は、ホーム画面を表示する場合、ホーム画面の数が複数であっても、それらのうちから選択された１つをディスプレイ２Ａに表示する。スマートフォン１は、ホーム画面に配置するアイコンの数、位置を調整することができる。
【００３２】
スマートフォン１は、ホーム画面上に、インジケータ（ロケータ）５１を表示する。インジケータ５１は、１つ又は複数のシンボルで構成される。シンボルの数は、ホーム画面の数と一致する。インジケータ５１は、現在表示されているホーム画面の位置を示す。インジケータ５１は、現在表示されているホーム画面に対応するシンボルが、他のホーム画面に対応するシンボルと異なる態様で表示される。
【００３３】
図４に示す例のインジケータ５１は、第１領域６２と第２領域６４との間に３つのシンボル７２、７４、７６が表示されている。ここでは、ホーム画面の数が３つであることを示す。３つのシンボル７２、７４、７６は、列状に配置されており、画面左側から右側に向けて、シンボル７２、シンボル７４、シンボル７６の順で配置されている。これは、３つのホーム画面のうち、左側のホーム画面にシンボル７２が対応付けられ、中央のホーム画面にシンボル７４が対応付けられ、右側のホーム画面にシンボル７６が対応付けられていることを示す。図４に示す例のインジケータ５１は、左端のシンボル７２が他のシンボル７４、７６と異なる態様で表示されている。これは、左端のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【００３４】
ディスプレイ２Ａの上端には、領域４２が設けられている。領域４２には、充電池の残量を示す残量マーク４３、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク４４が表示される。スマートフォン１は、領域４２に、現在時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域４２は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域４２は、ホーム画面４０以外の画面でも設けられることがある。領域４２が設けられる位置は、ディスプレイ２Ａの上端に限られない。
【００３５】
スマートフォン１は、ホーム画面を表示中に特定ジェスチャを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面を変更する。例えば、図５に示すように、利用者は、タッチスクリーンディスプレイ２に指Ｆを接触させ、指Ｆを接触させた状態を維持してα１方向に移動させる操作を入力する。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２により利用者により入力さされた指Ｆをα１方向に移動させる操作を右フリック操作として検出する。スマートフォン１は、図４に示すホーム画面４０を表示している状態で、右フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面をホーム画面４０から図６に示す１つ左のホーム画面４０ａに変更する。ここで、ホーム画面４０ａは、第１領域６２に５つのアイコン５０が表示される。ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される５つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０とは異なる構成のアイコンである。なお、ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される５つのアイコン５０のうち一部のアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０と同じアイコンが含まれている。ホーム画面４０ａの第２領域６４に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第２領域６４に表示される３つのアイコン５０と同じアイコンである。図６に示すホーム画面４０ａのインジケータ５１ａは、中央のシンボル７４ａが他のシンボル７２ａ、７６と異なる態様で表示されている。これは、中央のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【００３６】
スマートフォン１は、図６に示すホーム画面４０ａを表示している状態で、右フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面をホーム画面４０ａから図７に示す１つ左のホーム画面４０ｂに表示を変更する。ここで、ホーム画面４０ｂは、第１領域６２に１つのアイコン５０が表示される。ホーム画面４０ｂの第１領域６２に表示される１つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０およびホーム画面４０ｂの第１領域６２に表示される３つのアイコン５０とは異なるアイコンである。ホーム画面４０ａの第１領域６２に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第１領域６２に表示される８つのアイコン５０とは異なるアイコンである。ホーム画面４０ｂの第２領域６４に表示される３つのアイコン５０は、ホーム画面４０の第２領域６４に表示される３つのアイコン５０と同じアイコンである。図７に示すホーム画面４０ｂのインジケータ５１ｂは、右端のシンボル７６ａが他のシンボル７２ａ、７４と異なる態様で表示されている。これは、右端のホーム画面が現在表示されていることを示している。また、スマートフォン１は、左フリックを検出すると、ディスプレイ２Ａに表示するホーム画面を１つ右のホーム画面に変更する。
【００３７】
なお、図４から図７に示したホーム画面４０は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面４０の数、及びホーム画面４０での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
【００３８】
図８は、スマートフォン１の構成を示すブロック図である。スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２と、ボタン３と、照度センサ４と、近接センサ５と、通信ユニット６と、レシーバ７と、マイク８と、ストレージ９と、コントローラ１０と、カメラ１２及び１３と、コネクタ１４と、加速度センサ１５と、方位センサ１６と、ジャイロスコープ１７とを有する。
【００３９】
タッチスクリーンディスプレイ２は、上述したように、ディスプレイ２Ａと、タッチスクリーン２Ｂとを有する。ディスプレイ２Ａは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン２Ｂは、ジェスチャを検出する。
【００４０】
ボタン３は、利用者によって操作される。ボタン３は、ボタン３Ａ〜ボタン３Ｆを有する。コントローラ１０はボタン３と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【００４１】
例えば、ボタン３Ａ〜３Ｃは、ホームボタン、バックボタンまたはメニューボタンである。例えば、ボタン３Ｄは、スマートフォン１のパワーオン／オフボタンである。ボタン３Ｄは、スリープ／スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン３Ｅ及び３Ｆは、音量ボタンである。
【００４２】
照度センサ４は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ４は、例えば、ディスプレイ２Ａの輝度の調整に用いられる。近接センサ５は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ５は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ２が顔に近付けられたことを検出する。
【００４３】
通信ユニット６は、無線により通信する。通信ユニット６によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、２Ｇ、３Ｇ、４Ｇ等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格として、ＬＴＥ（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）、Ｗ−ＣＤＭＡ、ＣＤＭＡ２０００、ＰＤＣ、ＧＳＭ（登録商標）、ＰＨＳ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｈａｎｄｙ−ｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）等がある。例えば、無線通信規格として、ＷｉＭＡＸ（Ｗｏｒｌｄｗｉｄｅ Ｉｎｔｅｒｏｐｅｒａｂｉｌｉｔｙ ｆｏｒ Ｍｉｃｒｏｗａｖｅ Ａｃｃｅｓｓ）、ＩＥＥＥ８０２．１１、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＩｒＤＡ、ＮＦＣ等がある。通信ユニット６は、上述した通信規格の１つ又は複数をサポートしていてもよい。
【００４４】
レシーバ７は、コントローラ１０から送信される音声信号を音声として出力する。マイク８は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ１０へ送信する。なお、スマートフォン１は、レシーバ７に加えて、または、レシーバ７に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
【００４５】
ストレージ９は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ９は、コントローラ１０の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ９は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ９は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ９は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
【００４６】
ストレージ９に記憶されるプログラムには、フォアグランドまたはバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ２Ａに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン２Ｂによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ１０に実行させる。制御プログラムは、例えば、ＯＳである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット６による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ９にインストールされてもよい。
【００４７】
ストレージ９は、例えば、制御プログラム９Ａ、メールアプリケーション９Ｂ、ブラウザアプリケーション９Ｃ、設定データ９Ｚを記憶する。メールアプリケーション９Ｂは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション９Ｃは、ＷＥＢページを表示するためのＷＥＢブラウジング機能を提供する。設定データ９Ｚは、スマートフォン１の動作に関する各種の設定に関する情報を含む。
【００４８】
制御プログラム９Ａは、スマートフォン１を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム９Ａは、例えば、通信ユニット６、レシーバ７、及びマイク８等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム９Ａが提供する機能には、タッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム９Ａが提供する機能は、メールアプリケーション９Ｂ等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
【００４９】
コントローラ１０は、例えば、ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）である。コントローラ１０は、通信ユニット６等の他の構成要素が統合されたＳｏＣ（Ｓｙｓｔｅｍ−ｏｎ−ａ−ｃｈｉｐ）等の集積回路であってもよい。コントローラ１０は、スマートフォン１の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
【００５０】
具体的には、コントローラ１０は、ストレージ９に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ９に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ２Ａ及び通信ユニット６等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ１０は、タッチスクリーン２Ｂ、ボタン３、加速度センサ１５等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
【００５１】
コントローラ１０は、例えば、制御プログラム９Ａを実行することにより、タッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
【００５２】
カメラ１２は、フロントフェイス１Ａに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ１３は、バックフェイス１Ｂに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【００５３】
コネクタ１４は、他の装置が接続される端子である。コネクタ１４は、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）、ＨＤＭＩ（Ｈｉｇｈ−Ｄｅｆｉｎｉｔｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）、ライトピーク（サンダーボルト）、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ１４は、Ｄｏｃｋコネクタのような専用に設計された端子でもよい。コネクタ１４に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
【００５４】
加速度センサ１５は、スマートフォン１に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ１６は、地磁気の向きを検出する。ジャイロスコープ１７は、スマートフォン１の回転を検出する。加速度センサ１５、方位センサ１６及びジャイロスコープ１７の検出結果は、スマートフォン１の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
【００５５】
なお、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット６による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。また、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ９に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。また、図８においてストレージ９が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、コネクタ１４に接続される読み取り装置が読み取り可能なＣＤ、ＤＶＤ、又はＢｌｕ−ｒａｙ等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【００５６】
また、図８に示したスマートフォン１の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン３の数と種類は図８の例に限定されない。例えば、スマートフォン１は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン３Ａ〜３Ｃに代えて、テンキー配列又はＱＷＥＲＴＹ配列等のボタンを備えていてもよい。また、スマートフォン１は、画面に関する操作のために、ボタンを１つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。また、図８に示した例では、スマートフォン１が２つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン１は、１つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。また、図８に示した例では、スマートフォン１が位置及び姿勢を検出するために３種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン１は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
【００５７】
図９から図１３を参照しながら、制御プログラム９Ａが提供する機能に基づく制御の例について説明する。制御プログラム９Ａが提供する機能には、ロック状態が設定されている間にタッチスクリーン２Ｂを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ２Ａに表示されているホーム画面を変更する機能が含まれる。以下に、ロック状態が設定されている間に利用者の指示に従って実行される制御の例を示す。
【００５８】
図９を参照しながら、ロック画面の例について説明する。ロック画面は、ロック状態が設定されている間、つまりロック状態の設定がＯＮになっている間、ディスプレイ２Ａに表示される。図９は、ロック画面の一例を示している。ロック画面６０は、ロック状態が設定されていることを示す画面である。ロック画面６０は、設定されたジェスチャを検出すると他の画面に移行する画面である。このロック画面６０は、ホーム画面を表示させる表示操作が検出されると、ホーム画面に表示が変更される。スマートフォン１は、ロック画面において特定ジェスチャが検出されるまで、種々の操作ができない状態となる。
【００５９】
図９に示すロック画面６０は、壁紙６１上に日時画像６２と、キーアイコン６４と、が配置されている。ロック画面６０は、ディスプレイ２Ａの上端にホーム画面４０の領域４２と同一の領域４２が配置されている。ロック画面６０は、領域４２に充電池の残量を示す残量マーク４３、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク４４が表示される。壁紙６１は、日時画像６２と、キーアイコン６４と、の背後に表示されている。
【００６０】
日時画像６２は、時刻および日付を示す画像であり、ロック画面６０の上部で領域４２の下側となる領域に表示されている。図６に示す日時画像６２は、時刻を示す状態表示が午後１２時３４分を示す「１２：３４ＰＭ」であり、日付を示す状態表示が８月２２日を示す「Ａｕｇ．２２」である。
【００６１】
キーアイコン６４は、錠前を模した画像であり、画面の略中央部分に表示されている。キーアイコン６４は、本実施形態において、利用者がロック解除するためのジェスチャでドラッグされる画像である。スマートフォン１は、キーアイコン６４を起点としたスワイプが検出されると、スワイプの接触位置の移動にあわせてキーアイコン６４の表示位置が移動される。スマートフォン１は、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャ（表示ジェスチャ）を検出すると、ホーム画面をディスプレイ２Ａに表示させる。このスマートフォン１は、ロック画面６０からホーム画面に表示が変更される際に、ロック状態を解除している。
【００６２】
次に、図１０から図１２を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャについて説明する。ここで、本実施形態のスマートフォン１は、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャとして３つのジェスチャが設定されている。スマートフォン１は、キーアイコン６４に対する３つの特定ジェスチャのいずれかを検出した場合、ロック状態を解除し、検出した特定ジェスチャに対応付けられたホーム画面をディスプレイ２Ａに表示させる。
【００６３】
図１０を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの一例について説明する。図１０に示すステップＳ１では、ディスプレイ２Ａにロック画面６０が表示されている。ステップＳ１では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４にタッチしている。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分でのタッチを検出する。
【００６４】
ステップＳ２では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面上下方向において下側に移動している。つまり、利用者は、指Ｆを、ステップＳ１でキーアイコン６４が表示されている領域にタッチさせた後、接触した状態を維持しつつ矢印α１に示す経路でさせている。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、接触位置がステップＳ２まで移動するスワイプを検出する。スマートフォン１は、当該スワイプが検出されると、接触位置の移動にあわせてタッチスクリーンディスプレイ２のキーアイコン６４の表示位置を移動させる。
【００６５】
ステップＳ３では、利用者の指ＦがステップＳ２の位置からキーアイコン６４を画面上下方向において下側にさらに移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、ステップＳ１でキーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α１に示す経路でスワイプさせ、さらに矢印α２に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面下側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面下側の端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面下側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０を表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面下側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面下側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第１の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第１ホーム画面）４０を表示させる。
【００６６】
図１１を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの他の例について説明する。図１１示す例では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面左右方向において左側の端部に移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、キーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α３に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面左側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面の左側端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面左側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０ａを表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面左側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面左側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第２の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第２ホーム画面）４０ａを表示させる。
【００６７】
図１２を用いて、キーアイコン６４に対する特定ジェスチャの他の例について説明する。図１２示す例では、利用者の指Ｆがキーアイコン６４を画面左右方向において右側の端部に移動した後、リリースしている。つまり、利用者は、キーアイコン６４が表示されている領域に指Ｆをタッチさせた後、矢印α４に示す経路でスワイプさせ、タッチスクリーンディスプレイ２の画面右側の端部でリリースさせる。この場合、スマートフォン１は、キーアイコン６４が配置されている部分が始点であり、タッチスクリーンディスプレイ２の画面の右側端部が終点であるスワイプを検出する。つまりスマートフォン１は、キーアイコン６４が画面右側の端部でドロップされたことを検出する。スマートフォン１は、当該ドロップが検出されると、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面４０ｂを表示させる。以上のように、本実施形態のスマートフォン１では、画面右側の端部へのキーアイコン６４のドロップ、つまり、キーアイコン６４を画面右側の端部から画面外側に移動させることを模したジェスチャをキーアイコン６４に対する第３の特定ジェスチャに設定している。スマートフォン１は、当該ジェスチャが検出された場合、ロック状態を解除し、タッチスクリーンディスプレイ２にホーム画面（第３ホーム画面）４０ｂを表示させる。
【００６８】
図１３を参照しながら、制御プログラム９Ａが提供する機能に基づく制御の処理手順の例について説明する。図１３は、ロック状態で実行される制御、特にロック画面の表示中に実行される制御の処理手順を示している。図１３に示す処理手順は、コントローラ１０が、制御プログラム９Ａを実行することによって実現される。なお、図１３に示す処理手順は、ロック状態が設定され、ディスプレイ２Ａに画面を表示させる操作が検出された場合に実行される。ディスプレイ２Ａに画面を表示させる操作が検出された場合とは、例えば省電力モードが設定され、タッチスクリーンディスプレイ２に画面を表示していない状態で、画面復帰操作が検出された場合である。コントローラ１０は、図１３に示す処理手順と並行して、ロック画面６０に関する制御のための他の処理手順を実行することがある。
【００６９】
コントローラ１０は、ステップＳ１０として、タッチスクリーンディスプレイ２にロック画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ１０でロック画面を表示させたら、ステップＳ１２としてジェスチャありかを判定する。つまり、コントローラ１０は、タッチスクリーン２Ｂの検出結果を取得し、取得した検出結果に基づいて、ジェスチャが検出されたかを判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１２でジェスチャが検出されてない（ステップＳ１２でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ１４として、閾値時間≦待機時間であるかを判定する。コントローラ１０は、直近の操作が終了してからの経過時間である待機時間が所定の閾値時間以上であるかを判定する。
【００７０】
コントローラ１０は、ステップＳ１４で閾値時間≦待機時間ではない（ステップＳ１４でＮｏ）、つまり閾値時間＞待機時間であると判定した場合、ステップＳ１２に進み、ジェスチャありかを再び判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１４で閾値時間≦待機時間である（ステップＳ１４でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ１６として省電力モードに移行し、本処理を終了する。つまり、コントローラ１０は、タッチスクリーンディスプレイ２を消灯させロック画面を表示していない状態として、本処理を終了する。
【００７１】
コントローラ１０は、ステップＳ１２でジェスチャあり（ステップＳ１２でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ１８として、キーアイコンへのタッチジェスチャであるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、ステップＳ１２で検出したジェスチャがキーアイコンへのタッチジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、ステップＳ１８でキーアイコンへのタッチジェスチャではない（ステップＳ１８でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ２０として、検出したジェスチャの処理を実行し、ステップＳ１２に進む。ここで、検出したジェスチャの処理としては、ロック画面に表示しているアプリアイコンの表示位置の移動処理、またはロック画面で表示可能な画面、例えばヘルプ画面もしくは緊急通報画面の表示処理等である。
【００７２】
コントローラ１０は、ステップＳ１８でキーアイコンへのタッチジェスチャである（ステップＳ１８でＹｅｓ）と判定した場合、ステップＳ２２として、リリースジェスチャありかを判定する。第２領域またはホームアイコン上でリリースされたかを判定する。つまり、コントローラ１０は、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチがスワイプされた後リリースされたかを判定する。
【００７３】
コントローラ１０は、ステップＳ２２でリリースジェスチャなし（ステップＳ２２でＮｏ）、つまり、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチが継続していると判定した場合、ステップＳ２２に進む。つまり、コントローラ１０は、リリースジェスチャを検出するまでステップＳ２２の処理を繰り返す。コントローラ１０は、タッチされた指が移動した場合、タッチされた指の移動にあわせてキーアイコンの表示位置を変更する。
【００７４】
コントローラ１０は、ステップＳ２２でリリースジェスチャあり（ステップＳ２２でＹｅｓ）、つまり、ステップＳ１８で検出されたキーアイコンへのタッチが終了しキーアイコンがドロップされたと判定した場合、ステップＳ２４として、リリース位置が画面下側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第１の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面下側端部である（ステップＳ２４でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面下側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ２６としてロック解除処理を実行し、ステップＳ２８として、タッチスクリーンディスプレイ２に第１ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ２８で第１ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７５】
コントローラ１０は、ステップＳ２４でリリース位置が画面下側端部ではない（ステップＳ２４でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ３０として、リリース位置が画面左側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第２の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面左側端部である（ステップＳ３０でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面下側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ３２としてロック解除処理を実行し、ステップＳ３４として、タッチスクリーンディスプレイ２に第２ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ３４で第２ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７６】
コントローラ１０は、ステップＳ３０でリリース位置が画面左側端部ではない（ステップＳ３０でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ３６として、リリース位置が画面右側端部であるかを判定する。つまり、コントローラ１０は、第３の特定ジェスチャであるかを判定する。コントローラ１０は、リリース位置が画面右側端部である（ステップＳ３６でＹｅｓ）、つまりキーアイコンが画面右側端部でドロップされたと判定した場合、ステップＳ３８としてロック解除処理を実行し、ステップＳ４０として、タッチスクリーンディスプレイ２に第３ホーム画面を表示させる。コントローラ１０は、ステップＳ４０で第３ホーム画面を表示させたら、本処理を終了する。
【００７７】
コントローラ１０は、ステップＳ３６でリリース位置が画面右側端部ではない（ステップＳ３６でＮｏ）と判定した場合、ステップＳ４２として、キーアイコンを初期位置に移動させ、ステップＳ１２に進む。つまり、コントローラ１０は、リリース位置が画面下側端部、画面左側端部および画面右側端部のいずれでもないと判定した場合、キーアイコンのスワイプジェスチャを無効とし、初期状態に戻す。
【００７８】
以上のように、スマートフォン１は、ロック画面からロック状態を解除し、ホーム画面を表示させるジェスチャとして、３つの特定ジェスチャを設定している。スマートフォン１は、ロック画面を表示している状態で、特定ジェスチャが検出されたら、ロック状態を解除し、特定ジェスチャに対応付けられたホーム画面を表示させる。このように、スマートフォン１は、ロック状態を解除した直後に表示されるホーム画面を、検出した特定ジェスチャに応じて変更することができる。
【００７９】
これにより、利用者は、表示させたいホーム画面に対応する特定ジェスチャを入力することで、ロック解除した直後に所望のホーム画面を表示させることができる。つまり、利用者は、少ない操作かつ短時間で所望のホーム画面を表示させることが可能となる。これにより、利用者は、例えば、主にビジネスの場面で使用するアイコンをホーム画面４０に配置し、プライベートの場面で使用するアイコンをホーム画面４０ａに配置しておくことで、目的に応じた特定ジェスチャを入力すると、ロック解除した直後に使用目的に対応したホーム画面を表示させることができる。
【００８０】
スマートフォン１は、ロック状態を解除し、特定ジェスチャに対応したホーム画面を表示させた後は、図４から図７で説明したように、各ホーム画面４０、４０ａ、４０ｂ間を移動できるようにすることが好ましい。これにより、例えばホーム画面４０を表示させた後、プライベートな用事で使用する機能を起動させたい場合でも、ホーム画面４０からホーム画面４０ａに表示を変更することで、プライベートの場面で使用するアイコンを表示させ、プライベートな用事で使用する機能を起動させることができる。
【００８１】
スマートフォン１は、各ホーム画面４０、４０ａ、４０ｂに同じアイコンを表示させるようにしてもよい。これにより、ビジネスの場面、プライベートの場面の両方で使用するアイコンを両方の場面に対応したホーム画面に表示させることができる。これにより、利用者は、どちらのホーム画面に登録したかを考えなくても、使用態様、つまりホーム画面にアイコンを配置する際に決めた条件に応じて、ホーム画面を表示させることで、所望のアイコンを表示させることができる。
【００８２】
スマートフォン１は、キーアイコン６４を始点とするスワイプを検出した場合、スワイプで接触を検出している位置にキーアイコン６４を表示させる。つまり、スマートフォン１は、キーアイコン６４を始点とするスワイプを検出した場合、スワイプされているキーアイコン６４を、指Ｆの移動に合わせて移動させて表示する。これにより、利用者は、キーアイコン６４を移動させていることができるか、どこまで移動させたかを明確に把握することができ、特定ジェスチャをより確実に入力することが可能となる。
【００８３】
スマートフォン１は、キーアイコン６４を画面の端部以外の場所でドロップさせるジェスチャを検出した場合、キーアイコン６４を初期位置に戻す。これにより、スマートフォン１は、特定ジェスチャ以外のジェスチャが検出された場合、ロックを解除するジェスチャが検出されなかったことを明確に利用者に伝達することができる。
【００８４】
スマートフォン１は、図１３に示す処理動作で、検出したキーアイコンがリリースされた位置を、ステップＳ２４、ステップＳ３０、ステップＳ３６の順で判定したが、判定の順番は特に限定されない。スマートフォン１は、ステップＳ２４、ステップＳ３０、ステップＳ３６のそれぞれの判定をどの順序で実行してもよい。
【００８５】
スマートフォン１は、ホーム画面を表示させる操作（表示操作）を、つまり特定ジェスチャを、キーアイコン６４の画面端部へのスワイプジェスチャ以外の操作としてもよい。スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等の他のジェスチャを、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。スマートフォン１は、複数のジェスチャのそれぞれに特定のホーム画面を表示させる処理を対応付ければよい。つまり、スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のうち、いずれか１つのジェスチャを特定ジェスチャとして設定し、かつジェスチャの方向毎に表示させるホーム画面を異なるホーム画面とする設定としてもよい。また、スマートフォン１は、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のそれぞれを特定ジェスチャとして設定し、フリック、ピンチイン、及びピンチアウト等のジェスチャ毎に表示させるホーム画面を異なるホーム画面とする設定としてもよい。
【００８６】
スマートフォン１は、タッチスクリーンディスプレイ２に対して行われるジェスチャ以外の操作を、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。例えば、スマートフォン１は、ボタン３を介して検出される操作、加速度センサ１５等を介して検出されるスマートフォン１を振る操作または音声による操作を、ホーム画面を表示させる操作としてもよい。ここで、音声による操作は、例えば、マイク８から送信される音声信号に対してコントローラ１０が音声認識処理を実行することによって実現されてもよい。音声による操作は、マイク８から送信される音声信号を通信ユニット６を介して他の装置へ送信し、他の装置に行わせた音声認識処理の結果に基づいて実現されてもよい。
【００８７】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に検出した特定ジェスチャに基づいて、ホーム画面の表示中に実行できる処理の条件を決定するようにしてもよい。ここで、図１４は、ホーム画面の表示中に実行される制御の一例を説明するための説明図である。図１４に示すテーブルは、ロック画面の表示中に検出した特定ジェスチャと、当該特定ジェスチャを検出してホーム画面を表示させた場合の制御条件との関係と、を示すテーブルである。ここで、図１４に示す閲覧は、当該ホーム画面を表示させる処理である。
【００８８】
図１４に示すように、第１の特定ジェスチャは、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が許可されている。
【００８９】
第２の特定ジェスチャは、第２ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が許可されている設定である。第２の特定ジェスチャは、第１ホーム画面および第３ホーム画面に対する閲覧およびアイコンの移動が許可され、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。
【００９０】
第３の特定ジェスチャは、第３ホーム画面に対する閲覧およびアイコンの移動が許可され、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。第３の特定ジェスチャは、第１ホーム画面に対する閲覧、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。第３の特定ジェスチャは、第３ホーム画面に対する閲覧が許可され、アイコンの移動、アイコンの削除およびアイコンの追加が禁止されている。
【００９１】
以下、図１４のテーブルに基づいた制御について説明する。スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第１の特定ジェスチャを検出した場合、第１ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第１ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれにも移動できる。また、スマートフォン１は、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれに対してもアイコンの移動、削除および追加が実行できる。
【００９２】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第２の特定ジェスチャを検出した場合、第２ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第１ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれにも移動できる。また、スマートフォン１は、第１ホーム画面、第２ホーム画面および第３ホーム画面のいずれに対してもアイコンの移動が実行できる。また、スマートフォン１は、第２ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できるが、第１ホーム画面および第３ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できない。
【００９３】
スマートフォン１は、ロック画面の表示中に第３の特定ジェスチャを検出した場合、第３ホーム画面を表示させる。スマートフォン１は、第３ホーム画面を表示させた後、第２ホーム画面には移動できるが、第１ホーム画面には移動できない。また、スマートフォン１は、第３ホーム画面に対するアイコンの移動が実行できるが、第２ホーム画面に対するアイコンの移動が実行できない。また、スマートフォン１は、第２ホーム画面および第３ホーム画面に対するアイコンの削除および追加が実行できない。スマートフォン１は、第３特定ジェスチャの場合、第１ホーム画面を表示できないため、当然第１ホーム画面に対するアイコンの移動、削除および移動は実行できない。
【００９４】
スマートフォン１は、以上のように各特定ジェスチャに対して、ホーム画面に対する制御の条件を設定することで、ロック画面からの移行時に最初に表示されるホーム画面に応じて、実行可能な処理を制限することができる。これにより、使用用途に応じて実現できる機能を制限することができる。また、１台のスマートフォンを複数人で使用する場合、それぞれの使用者に対して使用可能な機能を制限することができる。
【００９５】
また、上記実施形態では、各特定ジェスチャで実行できる機能に差を付けたが、均一としてもよい。例えば、特定ジェスチャで最初に表示するホーム画面に対しては、アイコンの移動、削除および追加が実行できるが、他のホーム画面に対しては、アイコンの移動はできるが、削除および追加が実行できない設定とすることもできる。
【００９６】
スマートフォン１は、上記実施形態のように、ロック画面の表示時に、ロック状態を解除した後、表示させるホーム画面を特定ジェスチャの種類に基づいて決定することで、ロック解除の際に表示させるホーム画面を所望のホーム画面とすることができる。これにより、利用者はスマートフォンの使用開始時に所望のホーム画面を表示させることができる。ここで、スマートフォン１は、特定ジェスチャをロック画面の表示中の以外のジェスチャに対して設定してもよい。例えば、スマートフォン１は、起動させていた機能を終了し、ホーム画面を表示させるジェスチャに対しても複数の特定ジェスチャを設定することで、起動させていた機能の終了後に所望のホーム画面を表示させることができる。
【００９７】
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
【００９８】
例えば、図８に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
【００９９】
また、上記の実施形態では、タッチスクリーンディスプレイを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等の携帯電子機器であってもよい。また、添付の請求項に係る装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
【符号の説明】
【０１００】
１ スマートフォン
２ タッチスクリーンディスプレイ
２Ａ ディスプレイ
２Ｂ タッチスクリーン
３ ボタン
４ 照度センサ
５ 近接センサ
６ 通信ユニット
７ レシーバ
８ マイク
９ ストレージ
９Ａ 制御プログラム
９Ｂ メールアプリケーション
９Ｃ ブラウザアプリケーション
９Ｚ 設定データ
１０ コントローラ
１２、１３ カメラ
１４ コネクタ
１５ 加速度センサ
１６ 方位センサ
１７ ジャイロスコープ
２０ ハウジング
【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数のホーム画面が表示されるディスプレイと、
ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、前記複数のホーム画面のうち検出された前記表示操作に対応するホーム画面を表示させるコントローラと、
を備える装置。
【請求項２】
前記コントローラは、ロック画面が表示されている状態で、前記表示操作が検出された場合、前記ロック画面から前記表示操作に対応するホーム画面を表示させる請求項１に記載の装置。
【請求項３】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に応じて、ホーム画面の移動規則および表示規則の少なくとも一方を変更する請求項１または２に記載の装置。
【請求項４】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に応じて、ホーム画面に表示させるアイコンの編集規則を変更する請求項１から３のいずれか一項に記載の装置。
【請求項５】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に対応するホーム画面以外のホーム画面に表示させるアイコンの編集を制限する請求項４に記載の装置。
【請求項６】
前記ディスプレイに重ねられたタッチスクリーンをさらに有し、
前記表示操作は、前記タッチスクリーンで検出されたジェスチャである請求項１から５のいずれか一項に記載の装置。
【請求項７】
前記表示操作は、スワイプまたはフリックであり、
前記コントローラは、スワイプまたはフリックの方向に基づいて表示させるホーム画面を決定する請求項６に記載の装置。
【請求項８】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置を制御する方法であって、
前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、
ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、
を含む方法。
【請求項９】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置に、
前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、
ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項１】
複数のホーム画面が表示されるディスプレイと、
ホーム画面を表示させる表示操作が検出された場合、前記複数のホーム画面のうち検出された前記表示操作に対応するホーム画面を表示させるコントローラと、
を備える装置。
【請求項２】
前記コントローラは、ロック画面が表示されている状態で、前記表示操作が検出された場合、前記ロック画面から前記表示操作に対応するホーム画面を表示させる請求項１に記載の装置。
【請求項３】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に応じて、ホーム画面の移動規則および表示規則の少なくとも一方を変更する請求項１または２に記載の装置。
【請求項４】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に応じて、ホーム画面に表示させるアイコンの編集規則を変更する請求項１から３のいずれか一項に記載の装置。
【請求項５】
前記コントローラは、検出された前記表示操作に対応するホーム画面以外のホーム画面に表示させるアイコンの編集を制限する請求項４に記載の装置。
【請求項６】
前記ディスプレイに重ねられたタッチスクリーンをさらに有し、
前記表示操作は、前記タッチスクリーンで検出されたジェスチャである請求項１から５のいずれか一項に記載の装置。
【請求項７】
前記表示操作は、スワイプまたはフリックであり、
前記コントローラは、スワイプまたはフリックの方向に基づいて表示させるホーム画面を決定する請求項６に記載の装置。
【請求項８】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置を制御する方法であって、
前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、
ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、
を含む方法。
【請求項９】
タッチスクリーンディスプレイを備える装置に、
前記タッチスクリーンディスプレイでジェスチャを検出するステップと、
ホーム画面を表示させる表示ジェスチャが検出された場合、複数のホーム画面のうち検出された前記表示ジェスチャに対応するホーム画面を表示させるステップと、
を実行させるプログラム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【公開番号】特開２０１３−９２８９１（Ｐ２０１３−９２８９１Ａ）
【公開日】平成２５年５月１６日（２０１３．５．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２３４２４２（Ｐ２０１１−２３４２４２）
【出願日】平成２３年１０月２５日（２０１１．１０．２５）
【出願人】（０００００６６３３）京セラ株式会社 (13,660)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年５月１６日（２０１３．５．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１０月２５日（２０１１．１０．２５）
【出願人】（０００００６６３３）京セラ株式会社 (13,660)
【Ｆターム（参考）】
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