説明

複合体および機械的接合部の生産プロセス

本発明は、ガラスから成る第1の有用な部材(15)、および第1の有用な部材(15)上に溶融され、かつアルミニウムを含有する機械的接合部(20)を含む複合体に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、独立請求項の前提項に従う複合体および機械的接合部の生産プロセスに関する。特には、複合体および製造プロセスは、たとえばランプ、特に閃光電球の気密性の用途に使用できるものに関係する。
【0002】
図1は、種々の既知の複合体および、暗に、それらの生産プロセスを示す。図1aはガラス壁15を通り抜けるワイヤ10の真空気密通路を示す。ここで、ワイヤは、破線の輪郭16によって示されるように予めガラス付けされている。その後、ワイヤは、ガラス管の端部(図1a)またはガラス板(図1b)に溶融される。この場合、ガラスおよび金属は、それらの熱膨張係数の経過が、融点から冷却まで、可能な限り近似している(「完全に適応した」)ように選択される。しかしながら、もしこの完全適応性が可能でないなら、ガラス内に引張り亀裂が生じる可能性があり、またはワイヤがガラスから分離し得る。もし金属を直接ガラス中に溶融させるには、それらの間の非適応性が極端に大きい場合、図1cに示すように、中間のガラス17a〜17cによって、および/または天蓋形状17dによって、張力を段階的に補償できる。
【0003】
図1dは所謂「裁断端ガラス化(“cutting edge glassing”)」を示し、図1eは「箔絞り(“foil squeezing”)」を示す。ここで、各金属相手役11,13は充分に薄く、随意に起きる変形を補償してガラス中に危険な張力が生じないようにする。
【0004】
図1fは「圧縮ガラス化(“pressure glassing”)」の原理を示す。ワイヤ10および金属板12は、溶融しているガラス15の膨張係数よりも幾分高い膨張係数を有する。しかしながら、溶融挿入されるに従って、金属12はガラス15上で収縮し、これによって圧縮応力を生じるので、ガラス部分15には引張り亀裂は生じない。 図1gは金属キャップ11が、エポキシ接着剤18によってガラス管15上に接着されている形態を示す。
【0005】
図1hはインジウム19による2つのガラス15,14の接合を示す。
図1に示した複合体は、1以上の下記の欠点を有している。
【0006】
・古典的な溶融挿入金属であるタングステン、モリブデン、鉄/ニッケル合金、鉄/コバルト/ニッケル合金、および銅被覆ワイヤは、相対的に高価である。なぜなら、これらは、いかなる欠陥も無く引かれなければならず、ガラス/金属の接合を成功させるために特別な被覆を施さなければならないからである。
・ガラスは、たとえばその歪み特性に関して、溶融挿入金属に可能な限り正確に適応して使用されなければならない。これは、ガラスの選択を制限する。
・中間ガラスの使用(図1c)は、多くの場合ガラス吹きの熟練技巧を必要とし、さもなければ、時間を消費しかつ費用がかかる。
・薄い深絞り部品(図1d)の生産またはピン/シート/ピン(図1e)の使用は費用がかかる。
・インジウム含有半田(図1h)は高価であり、かつ耐熱的ではない。
・鉄/コバルト/ニッケルから成る合金は電気抵抗率が高い。
・接着(図1g)は長持ちせず、かつ水浸透性である。
【0007】
西独国特許出願公告第2150092号明細書は、ガラスまたはセラミックスを金属と接合するプロセスを開示する。使用される金属はアルミニウム酸化物を含有する表面層を有するアルミニウム含有銅合金である。この手法の欠点は展延性が殆ど無い、従って熱衝撃に対する抵抗性に乏しい、およびアルミニウム酸化物に起因してガラスと金属との間の接合が不充分な点である。
【0008】
西独国特許出願公告第2018752号明細書は、金属表面およびガラス表面のガス気密性接合プロセスを開示する。このプロセスでは金属の融点未満の温度範囲内で操作し、かつ高圧で表面を相互に接合させる。このプロセスの欠点は、得られる接合が不充分なであり、これがどちらかというと単純な形状にしか使用できないということである。熱衝撃に対しても僅かな耐性しか無い。
【0009】
西独国特許出願公開第3827318号明細書は、セラミックと金属部材との間の密閉を開示する。ここでは、主構成材としてアルミニウムを有する金属化合物密閉成分には、別の金属から成る被覆が提供される。次いで、この金属を他の成分と接触させて、融点を超えて加熱する。欠点は、生産の手間、不充分な変形性および接触表面において延性が殆ど無いことであり、これは熱衝撃に対する抵抗の悪化をもたらす。
【0010】
本発明の目的は、熱衝撃に耐性があり、強固で、耐久性のある、かつ真空密閉性の接合部を有し、かつ低価格で生産できる複合体、および前記特性を有する複合体を生産できる、機械的接合の生産プロセスを提供することである。
【0011】
この目的は、独立請求項の要件によって達成される。従属請求項は本発明の好ましい形態に向けられる。
【0012】
本発明の意図する複合体は、少なくとも1つの第1の本体部材と接合部を含む。この接合部は、開口または管の端部におけるストッパーとして作製することもできる。第1の本体部材はガラスで作られ、接合部は比較的純粋なアルミニウムである。接合部はガラス上に溶融される。
【0013】
最も一般的な形態において、本発明に係る複合体は、好ましくは一体化した、接合部によって封止された中空ガラス体であり、好ましくは真空密閉型である。
【0014】
アルミニウムは、その酸化物が、特定の温度範囲内で、ガラス、特にケイ酸ガラス中に溶け込み、緊密な機械的接合をもたらす金属であることが見いだされた。酸化物のケイ酸ガラス中への溶解性は他の金属(Mg、Zn、Cd、In、Tl、Sn、Pb、Sb、Bi、Mn)でも見いだされている。後者と比較した場合、アルミニウムは、高純度の形でさえも安価であり、電気と熱とに対する非常に良好な導体であり、高展延性であり、ケイ酸ガラス(軟質ガラス、ボロシリケートおよびアルモシリケート等の硬質ガラス、石英ガラス)上に特によく付着し、融点における蒸気圧が非常に低く、大気に対して耐性があり、全ての市販金属上によく付着し、非毒性であり、温度処理範囲が好ましく、軟質半田で直接濡らすことができるという点で有利である。
【0015】
ガラス、特にケイ酸ガラスに比べると、アルミニウムは比較的高い膨張係数を有している(アルミニウムは26×10−6/℃、軟質ガラスは9×10−6/℃、硬質ガラスは4×10−6/℃、石英ガラスは0.5×10−6/℃)が、上記理由のために、アルミニウムをかなり純粋な形で、複合体に対する接合材料として使用することが望ましい。熱膨張係数の著しい差は、大半がアルミニウムの展延性によって補償できることが判明している。アルミニウムの展延性は、アルミニウムが相対的に純粋な、すなわち事実上合金化されていない場合にのみ、必要なオーダに保持できる。このことは、特に処理の工程における表面被覆の提供をも排除できる。接合材料中のアルミニウム部分は好ましくは99重量%を超え、さらに好ましくは99.9重量%を超える。
【0016】
処理に先立って接合材料の表面上にアルミニウム酸化物が予め存在すると、接合部20のアルミニウムと本体部材15のガラスの間における密接かつ平らな接合が妨げられ、接着は機械的に強固であり、また恐らくはガス気密性(拡散を妨げる)であるかもしれないが、もはや、信頼性があり、かつ永続する真空気密性(拡散と圧力補償とを妨げる)ではないことも判明した。
【0017】
本発明に従えば、本複合体の製造プロセスは、それ故、接合部20のアルミニウム上にありうるアルミニウム酸化物層は、アルミニウムを接合における本体部材のガラス15と接触させる前に除去され、次いで、融点を超えて加熱された複合物20のアルミニウムは、その酸化物が無い表面を介してガラスと接触することになる。これによって、アルミニウムはガラス成分と反応することができ、特に、ガラスのSiOを還元して、このとき放出される酸素がアルミニウムと結合することによってAlを与える。得られる酸化物は、次いで、上記のようにガラス中に拡散して、緊密な接合に寄与できる。随意に、既述の型の酸化物形成および酸化物拡散を支持するように、プロセスパラメータを調整できる。適切であれば、以下に記すさらなる工程を採用することができる。特に、上記の処理工程の幾つかあるいは全部を、保護ガス雰囲気中または真空中で実施できる。
【0018】
図面を参照して、本発明の各々の実施形態を以下に説明する。
図2は複合体の実施形態を示す。複合体は第1の本体部材15と接合部20とを有する。第1の本体部材15はガラス製である。第1の本体部材は、たとえばガラス管でよい。一端(図示せず)において、それは溶融によって封止されてよい。他端(図示)において、それは接合部20によって封止される。接合部20は第1の本体部材15上に溶融される。この接合部はアルミニウムを含む。このアルミニウムは、少なくとも99重量%、好ましくは少なくとも99.9重量%の純度を有する。この点において、接合部は、好ましくは金属合金元素または混合物を有さない。好ましくは、接合部は処理された(たとえば酸素からの保護)ときに表面被覆を有さない。接合部は、好ましくは真空気密に第1の本体部材15に当接する。図示しない管端も、本発明に従う手法で作製できる。
【0019】
複合体は、しばしば真空気密設計を有する。その内部で、複合体を低圧の不活性ガスで満たすことができる。複合体は、その結果、ガス放電管、たとえば閃光電球として作用する。閃光管は複合体を含むことができ、また、小さなガラス管に基づき、本体部材15として開発できる。小管の一端または両端は、本発明に従って作製できる。
電子管への応用も可能である。
【0020】
図2に示した小さなガラス管の典型的な寸法は、外径が約4mm+/−3mm、好ましくは2.5mm+/−1mm、長さが20〜30mmである。この小管の軸方向への接合部の拡張は、内径の1.2倍+/−40%、好ましくは+/−10%でよい。
【0021】
接合部20は、第1のガラス本体部材15上に溶融される。この目的のために、接合部20の材料を、所望の通りに、第1の本体部材15に接触させ、その融点を超えて加熱する。接合材料を流動させ、また、特にそれを本体部材の壁に付着させた後、構成全体を再度冷却する。
【0022】
プロセスパラメータは、好ましくは、アルミニウム酸化物が形成し、かつ緊密な接合を形成するようにガラス中に拡散できるように、調整する。特に、プロセス温度は、接合部20のアルミニウムは溶融するが、一方、第1の本体部材15のガラスは未だ軟化しないように選択する。温度は、アルミニウム酸化物のガラス15中への改善されたまたは最適な拡散に関するこの温度範囲内で選択できる。
【0023】
接合部20は、このように、第1の本体部材を第2の本体部材に、好ましくは真空気密に接合させる役割を果たし、および/または第1の本体部材の開口を閉鎖する役割を果たす。
【0024】
この接合部は、好ましくは、接合材料を固体状で、引き続き接続部を形成すべき第1の本体部材領域へと設置するように形成する。次いで、接合材料を、1つまたは幾つかの本体部材と共に、少なくともアルミニウムが液化するまで加熱する。それは、次いで上記のガラスとの緊密な接合の一部となる。その後、複合体を再度冷却し、接合材料、特にアルミニウムを再度固化させる。
【0025】
この接合部は、好ましくは、真空または保護ガス下で形成される。さらに好ましくは、アルミニウム表面が純粋な形で利用できるように、特に、接合部が形成される前に、それが僅かな程度しか酸化されない(天然の不働態の10%未満)、または酸化されない(天然の不働態の0.5%未満)ように注意を払う。アルミニウムは酸素の存在下で酸化され(不働態化し)、得られる酸化物層は厚すぎて、上述の拡散機構が許されない可能性がある。接合材料の表面に純アルミニウムが在る場合、このアルミニウムはガラス、特にケイ酸ガラスに液状で接触し、その酸化物を低減させ、その結果、自身が酸化されて生じるアルミニウム酸化物がガラス中へ拡散できる。
【0026】
保護ガスを使う場合は、その保護ガスは得られる複合体を充填すべきガスであり得る。特に、保護ガスはキセノンを含んでもよい。
【0027】
図3aおよび図3bは、得られる複合体が2つの本体部材15,10を有する実施形態を示す。15はガラス製の第1の本体部材、10は第2の本体部材であり、この場合金属製、たとえばワイヤで、電極として作用してもよい。原則的に、ワイヤとして任意の金属、特に銅を選択できる。図3aは第1の本体部材15が小さなガラス管(たとえば上述した寸法を有する)である複合体を示し、一方、図3bは第1の本体部材15がガラス板である複合体を示す。接合部20は上記のように作製または製造できる。
【0028】
図4a〜図4cは熱交番負荷の増大に対応する実施形態を示す。これらは、生産された物品が使用される場合、150℃までの熱交番負荷に適している。図4a〜図4cの各実施形態は、第1のガラス本体部材15が接合部20に接する領域において、補強部および/または丸くした末端15aを有する。好ましくは、開口を図4aおよび図4cに従って閉鎖するとき、末端補強部の直径bは閉鎖すべき開口の直径dよりも大きくできる。図4bは、金属性ピンまたはワイヤが複合体の第2の本体部材10を形成する場合を示す。図4cは、小管の内部で、接合部20上に溶融された電極41を示す。電極41は焼結体でよい。42は半田、好ましくは軟質半田を指し、これは接合部20の外側を部分的に、あるいは全体的に覆っている。図示のように、軟質半田は管端を超えて下側に突出してよい。接合部は、管端を超えて下側に突き出す、またはそれと同一面にある、または図1または図4cに示すようにその背後に留まることができる。
【0029】
図5a〜図5dは、複合体が操作されるときの高い熱交番負荷に適応する実施形態を示す。ここで、補助部材51,52または第2の本体部材55は、例示のため、開口を閉鎖するために、上記のように複合化された複合物20とともに使用されている。補助部材51,52または第2の本体部材55の熱膨張係数はアルミニウムの熱膨張係数よりも小さく、そして好ましくは第1の本体部材15の熱膨張係数とほぼ同じである(偏差50%未満)。そして、補助部材51,52を第1の本体部材15の閉鎖すべき開口内に、またはそれを覆って設置する。次いで、第1の本体部材15と、補助部材51,52または第2の本体部材55の間に、再度接合部20を作製する。補助部材51,52または第2の本体部材55を金属56、特にアルミニウムで、または複合材料で予め被覆することができる。この被覆は、既述の通り、本発明に係る複合体の生産と同じ手法で、本発明に従って接合部と本体部材との間に実施できる。補助部材51,52または第2の本体部材55は、ガラスまたは第1の本体部材15と同じ材料から成っていてもよく、かつ後者の熱膨張係数以下の熱膨張係数を有することができる。操作中に温度差が大きくなった場合でも、接合断面積が比較的小さいので、僅かな張力しか生じない。この張力は、アルミニウムの展延性によって補償できる。図5bは、補助部材52の内部上に金属部材53を設けた実施形態を示す。接合部20が第1の本体部材の内部から外部へ延びているので、金属部材は接合部20を介して外部と接触できる。図5cは、第2の本体部材55を開口中に装着し、そこで接合部20を介して第1の本体部材15と密接に接合させた実施形態を示す。第2の本体部材55の突出部は、随意にクランプまたはクリップ57によって、または半田付け(図示せず)を介して、ケーブル58をつなぐために使用できる。別の電極54が第2の本体部材55の内側上に設けられている。
【0030】
図5dは、第1の本体部材15の開口、ここでは好ましくは上記の寸法を有するガラス管が、直接電極として作用することができる第2の本体部材59によって実質的に占拠されている実施形態を示す。第2の本体部材59は、多孔性であり得る金属焼結体でよい。管の開口に対向する側(下の図5dにおいて)で、この焼結体はアルミニウムまたはアルミニウム合金20で充分に被覆されている。第2の本体部材59の膨張係数はアルミニウムの膨張係数よりも小さい。第2の本体部材59は機械的に保持され、密封され、かつガラス管の端部においてアルミニウム層20によって電気的に接触する。
【0031】
接合部20として作用するアルミニウムは、好ましくは管の裁断面から突出する。図5dにおいて、接合部20は、このようにガラス管の最下端からさらに下側へ突出する。接合部20は、第1の本体部材15の内壁15aだけではなく、前面5bも覆うように設計できる。この場合、このアルミニウムまたは接合部20は、管の内部全体にわたって第2の本体部材59を被覆する必要は無い。開口端から出発して、接合部20は、たとえば管の内部へその半分未満だけ、好ましくはその3分の1未満だけ被覆できる。
【0032】
この実施形態において、接合層20は比較的薄くてよい。管15の開口領域において、それは多孔性の第2の本体部材59を真空気密に閉鎖するだけだからである。本構造の機械的安定性は、接合層20を実質的に支える安定な第2の本体部材59自身によって保証される。接合部20は、第2の本体部材59に対する電気接点としても作用することができる。
【0033】
図6a〜図6dは、接続部が、一方でアルミニウムを、他方で充填体60を含む実施形態を示す。この実施形態に関連して、接続部のアルミニウム含量に関する記述は接続部の金属部分に基づく、すなわち充填体を考慮に入れないとして、理解されなければならない。この充填体は、熱膨張係数がアルミニウムの熱膨張係数よりも小さいように選ぶ。特に、充填体60は、熱膨張係数が第1の本体部材15のそれとほぼ等しいように選ぶことができる。これよりも小さいものでもよい。それはガラス粒またはガラス微粉でよい。こうして、アルミニウムと充填体との混合物は、その熱膨張係数が第1の本体部材15の熱膨張係数に近い。このように、この実施形態も、操作中の高い熱交番負荷に適応する。比較的低い熱膨張係数を有するガラス粉末(たとえば石英ガラス)を充填体として用いる場合に、第1の本体部材15がアルミニウムの熱膨張係数と充填体(たとえばホウケイ酸ガラス)の熱膨張係数の間にある熱膨張係数を有すると、充填体とアルミニウムの混合比を調整すると第1の本体部材15の熱膨張係数に非常に近い熱膨張係数を達成するのに役立つ。アルミニウムは、既述の、接合体と本体部材との間に本発明の接合部を形成するのと同じ手法で充填体と混合できる。すなわち、特に充填体を混合する前に、アルミニウムから酸化物層を除く。
【0034】
図6aは小管15の一端が接合部20,60で閉鎖されている実施形態を示す。図6bはワイヤ10(第2の本体部材として)が外側から接合部20,60内に設けられた実施形態を示す。電極61は内部から接合部20,60内に溶融されている。電極61は必要に応じて、選択された材料、たとえばタングステンを有してよい。随意に、ワイヤも貫通して(一体化して)接合できる。図6cおよび図6dは電極62,63が所定の目的のために接合部20,60の内側だけにある実施形態を示す。それらは接合部20,60内に溶融され、そこから内側に向けて突出する。62は所定の形状を有する金属電極であり、63は焼結体である。混合体接合部20,60は図5dの実施形態にも使用できる。
【0035】
充填体60はガラス粉末、ガラス粒子、ガラス粒またはガラス微粉および/または他の粒状または粉末/粒状材料、たとえばタングステンおよび/またはモリブデンであり得る。基本材料は、好ましくは上述の純度を有するアルミニウムである。
【0036】
図7はもう1つの実施形態を示す。第1の本体部材15は小管であり、その一端は接合部20(随意に充填体60を伴って)で閉鎖されている。接合部20,60は、内側および/または外側において種々の材料を採ることができる。接合部20,60の外側で半田層71が適用されている実施形態を示す。この層は、たとえば錫−鉛半田であってよい。この層は接合部20,60の形成後、引き続いて適用できる。そして、この層は通常別個の、区別できる層である。内側に、カソードとして作用する層72が示される。該層はセシウムおよび/またはバリウムおよび/またはそれらの酸化物を含んでもよい。層72は引き続いて塗布でき、あるいは溶融でき、そして、やはり別個で、接合部20,60から区別できる。しかしながら、該層は接合部20,60内に合金化もできる。これは、たとえば以下のようになし得る。接合部を形成したとき、接合部は溶融に先だって小管中に導入された固体の接合材料20,60であるだけではなく、カソード72の材料でもある。接合部20,60を溶融したとき、電極材料も同様に溶け、その結果電極材料と接合材料との間で拡散と混合とが生じる。これは、接合部20,60と本体部材15の間の接触表面から所定の間隔をあけて、主に生じる。
【0037】
接合部はその外側に金属被覆物を有することができ、それは、特に、元素錫、銀、銅、亜鉛、カドミウム、鉛のうちの少なくとも1種またはこれらの元素の1種以上を有する合金を有する。被覆物は、特に、外側を軟質半田付け可能にするために設けることができる。
【0038】
図8a〜図8cも高い熱交番負荷に特に適する実施形態を示す。複合体は、上述の通り、実質的に、任意の主寸法を有するガラス管15である。閃光電球の焦点距離(電極間の幅)は、12、好ましくは17mmおよび/または30未満、好ましくは25mm未満の範囲にわたり得る。ガラス管は空き領域82を有し、そこで発光効果の原因となる電気物理的プロセスが実質的に起きる。空き領域82は、このように、実質的にガラス管の焦点距離を覆って延び、随意に電極長を全部、または部分的に含むこともできる。ガラス管15は閉鎖領域81も有し、そこでガラス管は接合部29,60によって真空気密に閉鎖される。図8aはガラス管の一端のみを示しているが、他端を同様に構築することができる。
【0039】
ガラス管の閉鎖領域81において、少なくともある部分において、断面形状は空き領域82とは異なってよい。特に、断面は平坦化されてよい。断面は(図8bによると)、断面寸法DVが最大1mm、好ましくは最大0.3mm、さらに好ましくは最大0.1mmであり得る。平坦化は、前記断面寸法DVが30μm以下、または10μmでさえあり得る。この結果、接合部20,60で充填されるべき容積は比較的小さくなり、熱膨張も一層目立たない。第2の本体部材59は、図4c、図5dまたは図6bを参照して説明したように取り付けられまたは電気的に接続され得る。第2の本体部材59は、実質的に管15の空き領域82中にある。接合部20,60は、好ましくは閉鎖領域の残留容積を完全に、特に管端まで占め、接合部20,60は外部の電気的結合にも役立ち得る。
【0040】
閉鎖領域81の接合部の寸法DVは、同じ側の全本体による断面寸法DKの10%未満、好ましくは3%未満、さらに好ましくは1%未満でよい。
【0041】
図8cは、図8aの設計による別の断面を示す。図8cの断面は、図8aの投影面を通って垂直に拡張し、そして図8bの断面に垂直に拡張する。この切断面において、接合部の幅BVは空き領域82における管15の内径DIよりも広い。図8aおよび図8bによる実施形態と共にこの実施形態を選択する場合は、接合部を薄くすることは、接合部20,60とともに管15の端部領域を平坦化することによって、容易に達成できる。
【0042】
極めて一般的に、図8a〜図8cのうちの1つによる複合体は、接合部20,60を挿入後の複合体の機械的変形によって得られる。たとえば、構造体を管15のガラスの軟化点よりも高く加熱し、次いで平坦化する。そして、図8bおよび図8cによる実施形態が得られる。
【0043】
図9は別の実施形態を示す。ここで、閉鎖領域81aおよび81bは、ガラス管15の両端において同じ手法で作製できる。図9は閉鎖端が屈曲している実施形態を示す。ガラス管15の長手軸93は、45〜135度、好ましくは80〜100度の範囲の角度μの軸(または、屈曲した実施形態においては、管端における正接)94aまたは94bを伴って閉鎖される。μは実質的に直角であってよい。閉鎖領域81aは、必須ではないが、図8a〜図8cによって説明したように設計できる。
【0044】
接合部20,60は、好ましくは、自由端に至るまで管を占め(以下の図において)、電気的接合部として作用することができる。ガラス管15内部の電極は、図5dまたは図6dを参照して説明したように、電気的および機械的に結合できる。電極59aおよび59bは、金属性焼結体として設計できる(図5dまたは図6dによる)。
【0045】
屈曲領域96は、好ましくは図8bに示した断面形状を有し、寸法DVは図9の投影面内にあり、寸法BVは投影面に垂直に延びる。
【0046】
屈曲領域96aおよび96bの長さは、好ましくは管15の直線領域97がpc板98上高さHを有し、反射体95がその下に嵌まり込み、また随意に(投影面を超えて)横方向の拡張も有していてもよいようにする。
【0047】
図9に示した構造によって、照明手段、特にガス放電管または閃光電球として設計された複合体は、直接pc板98上に装着できる。このように、本照明手段はSMD(表面実装型機器)として設計される。図4cまたは図7と同様に、前面は、半田層(たとえば錫−鉛半田)を有していてもよい。屈曲は、たとえば図8bに従う断面形状を構築するときでも、実施できる。ここで、最初に屈曲部をゆっくりと達成し、次いで平坦化がなされるように進めることができる。平坦化が、管15の端を絞ることによってなされる場合には、接合材料20,60は自由端から押し出されてよい。この材料は除去でき、または管端の前面にわたって分布させることができる。
【0048】
図2〜図8を参照して説明した特徴を相互に結合することができる。本発明は、ガス放電管、電子管、または照明手段の一部を形成する成形体に特に適している。ガス放電管の場合は、閃光電球を特に挙げるべきである。これらは、通常不活性ガスを充填した、かつ真空気密に閉じた小管である。これらは、それぞれガラス筐体壁を真空気密に貫通しなければならない2本の電極を含む。なお、特に第2の本体部材無しで(図3に示したように)、接合部20,60は極めて一般的に内側の電極としておよび/または外側の電気的接続(図2、4a、6a他を参照)として作用してもよいことを指摘しておく。アルミニウムの電気伝導度は充分に高く、このような接合部20,60そのものを介して内側から外側へと、充分に小さな損失で電気的接合を達成できる。追加の電極10は、さらなる形態に合致させて随意に選択される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1a】既知の複合体を示す。
【図1b】既知の複合体を示す。
【図1c】既知の複合体を示す。
【図1d】既知の複合体を示す。
【図1e】既知の複合体を示す。
【図1f】既知の複合体を示す。
【図1g】既知の複合体を示す。
【図1h】既知の複合体を示す。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る複合体を示す。
【図3a】2つの本体部材を有する複合体を示す。
【図3b】2つの本体部材を有する複合体を示す。
【図4a】熱交番負荷の増大に対応する複合体を示す。
【図4b】熱交番負荷の増大に対応する複合体を示す。
【図4c】熱交番負荷の増大に対応する複合体を示す。
【図5a】補助部材または第2の本体部材を有する複合体を示す。
【図5b】補助部材または第2の本体部材を有する複合体を示す。
【図5c】補助部材または第2の本体部材を有する複合体を示す。
【図5d】補助部材または第2の本体部材を有する複合体を示す。
【図6a】接合部が材料の混合物である複合体を示す。
【図6b】接合部が材料の混合物である複合体を示す。
【図6c】接合部が材料の混合物である複合体を示す。
【図6d】接合部が材料の混合物である複合体を示す。
【図7】別の実施形態を示す。
【図8a】管状複合体の端部の実施形態を示す。
【図8b】管状複合体の端部の実施形態を示す。
【図8c】管状複合体の端部の実施形態を示す。
【図9】ガス放電灯または閃光電球の実施形態を示す。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスから成る第1の本体部材(15)および機械的接合部(20,60)を有する複合体において、接合部(20,60)は第1の本体部材(15)上に溶融され、少なくとも99重量%のアルミニウムを含有することを特徴とする複合体。
【請求項2】
金属またはガラスから成る第2の本体部材(10,14,55,61)を有し、接合部(20)が両本体部材(10,14,15,55,61)を結合することを特徴とする請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
第1の本体部材(15)が接合部(20,60)によって閉鎖された開口を有することを特徴とする請求項1に記載の複合体。
【請求項4】
第1の本体部材(15)が接合部(20,60)に接する領域において、第1の本体部材(15)が少なくとも局部的に丸くされた端部(15a)を有することを特徴とする請求項1〜3の1項以上に記載の複合体。
【請求項5】
第1の本体部材(15)が接合部(20,60)に接する領域において、第1の本体部材(15)が少なくとも局部的に材料(15a)の補強部を有することを特徴とする請求項1〜4の1項以上に記載の複合体。
【請求項6】
開口が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する材料、好ましくはガラスから成り、接合部(20,60)によって第1の本体部材(15)に接合する補助部材(51)を含むことを特徴とする請求項3に記載の複合体。
【請求項7】
開口が第2の本体部材(59)を含み、該第2の本体部材は、内部電極として作用し、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する金属性材料、好ましくは焼結体を含み、接合部(20,60)によって第1の本体部材(15)に接合されることを特徴とする請求項3に記載の複合体。
【請求項8】
第2の本体部材(59)の非被覆領域部分が複合体内部に突出し、第2の本体部材(59)の外側に突出する表面が接合部(20,60)によって被覆されていることを特徴とする請求項7に記載の複合体。
【請求項9】
接合部(20,60)が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する粒状または粉状の充填体(60)を含むことを特徴とする請求項1〜8の1項以上に記載の複合体。
【請求項10】
充填体(60)がガラス粉体、特に石英ガラス粉体、および/または酸化物、および/または金属、特にタングステンまたはモリブデンであることを特徴とする請求項9に記載の複合体。
【請求項11】
第1の本体部材(15)および接合部(20,60)が気密性または真空気密性筐体の一部であることを特徴とする請求項1〜10の1項以上に記載の複合体。
【請求項12】
筐体内部に電極(41,53,54,61〜63,72)を備え、該電極が接合部(20,60)に電気的に接合されることを特徴とする請求項11に記載の複合体。
【請求項13】
電極が接合部(20,60)によって機械的に保持されていることを特徴とする請求項12に記載の複合体。
【請求項14】
第1の本体部材(15)がガラス筐体の一部であり、第2の本体部材(10,14,55,61)が筐体の内部から外部に延びる金属ワイヤ(10)であることを特徴とする請求項1〜13の1項以上および請求項2に記載の複合体。
【請求項15】
ガラスが酸化物ガラス、特に硬質ガラスまたは石英ガラスであることを特徴とする請求項1〜14の1項以上に記載の複合体。
【請求項16】
ガラスの軟化点が接合部(20,60)の融点よりも高いことを特徴とする請求項1〜15の1項以上に記載の複合体。
【請求項17】
金属が銅、および/またはニッケル、および/またはタンタル、および/またはタングステン、および/またはモリブデンを含むことを特徴とする請求項1〜16の1項以上および請求項2に記載の複合体。
【請求項18】
複合体が真空気密性電子管、ガス放電管、閃光電球または照明手段の一部であることを特徴とする請求項1〜17の1項以上に記載の複合体。
【請求項19】
第2の本体部材(10,L4,55,61)が、部分的に第1の本体部材(15)の開口中に延び、かつ部分的にそれを超えて突出する、好ましくは円筒状で、少なくとも部分的にアルミニウム被覆されたガラス体(55)であることを特徴とする請求項2に記載の複合体。
【請求項20】
第1の本体部材(15)がガラス管であり,少なくともその一端が接合部(20,60)によって閉鎖されていることを特徴とする請求項1〜19の1項以上に記載の複合体。
【請求項21】
第2の本体部材(10,14,55,61)が、好ましくはモリブデンおよび/またはタングステンから成り、かつ管内部において接続部(20,60)に挿入された金属部分(61)と、外側から接続部(20,60)に挿入されたワイヤ(10)をと含むことを特徴とする請求項20に記載の複合体。
【請求項22】
第1の本体部材(15)がガラス管であり、その一端が接合部(20,60)によって閉鎖され、接合部(20,60)は内側(72)上にセシウムおよび/またはバリウムおよび/またはそれらの酸化物を有することを特徴とする請求項1〜21の1項以上に記載の複合体。
【請求項23】
第1の本体部材(15)がガラス管であり、その一端が接合部(20,60)によって閉鎖され、接合部(20,60)は外側に半田層(71)を有することを特徴とする請求項1〜22の1項以上に記載の複合体。
【請求項24】
接合部(20,60)の金属量が、少なくとも90重量%のアルミニウムを有するアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜23の1項以上に記載の複合体。
【請求項25】
接合部(20,60)の金属量が少なくとも98重量%のアルミニウムを含むことを特徴とする請求項1〜24の1項以上に記載の複合体。
【請求項26】
100%に不足する量がシリコン、および/またはマグネシウム、および/またはマンガン、および/またはカルシウムを含むことを特徴とする請求項24または25に記載の複合体。
【請求項27】
接続部が、外側に、特に元素錫、銀、銅、亜鉛、カドミウム、鉛のうちの1種以上、またはこれら元素の合金を含有する金属性被覆物を含むことを特徴とする請求項1〜26の1項以上に記載の複合体。
【請求項28】
第1の本体部材(15)が管であり、接合部(20,60)によるその閉鎖領域(81)において、少なくとも局部的に、空き領域(82)の断面形状とは異なる断面形状を有することを特徴とする請求項1〜27の1項以上および請求項3に記載の複合体。
【請求項29】
閉鎖領域(8l)において、接合部(20、60)とともに管が、接合部を貫く断面の寸法DVが、各場合において、最大1mm、好ましくは0.3mm、さらに好ましくは0.1mmである断面形状を有することを特徴とする請求項28に記載の複合体。
【請求項30】
閉鎖領域(8l)において、接合部(20,60)とともに管が、接合部を貫く断面の寸法DVが、各場合において同じ配置における全本体を貫く断面寸法DKの最大10%、好ましくは3%、さらに好ましくは1%である断面形状を有することを特徴とする請求項28または29に記載の複合体。
【請求項31】
閉鎖領域(81)において、接合部(20,60)とともに管が、接合部を貫く断面の寸法BVが、空き領域(82)における管の内径DIよりも大きい断面形状を有することを特徴とする請求項29または30に記載の複合体。
【請求項32】
管の少なくとも一端が屈曲していることを特徴とする請求項1〜31の1項以上および請求項3および20に記載の複合体。
【請求項33】
屈曲が45度〜135度、好ましくは80度〜100度の範囲の角度(μ)を有することを特徴とする請求項32に記載の複合体。
【請求項34】
接合部(20,60)が外側の電気的、好ましくは半田付け可能な接合部として作用することを特徴とする請求項32または33に記載の複合体。
【請求項35】
閉鎖領域81が、請求項24a〜24dの1項以上に従って作製されることを特徴とする請求項32〜34の1項以上に記載の複合体。
【請求項36】
接合部(20)が、いかなる時においても、酸化保護のために作用する、特に他の金属から成る、被覆を含まないことを特徴とする請求項1〜35の1項以上に記載の複合体。
【請求項37】
請求項1〜36の1項以上に記載された複合体を含む閃光電球。
【請求項38】
機械的接合部、特に請求項1〜37の1項以上に記載された複合体の製造方法において、
ガラスから成る、またはガラスを含有する第1の本体部材を準備する工程と、
第1の本体部材に、アルミニウムを含有する接合部を取り付ける工程と、を含み、
接続部が、
少なくとも99重量%の純度を有するアルミニウムを含有し、
融点を超えて加熱され第1の本体部材上に溶融され、
第1の本体部材上に溶融される前に酸化物成分が取り除かれる、
ことを特徴とする製造方法。
【請求項39】
接合部をその融点を超えて加熱した後、酸化物成分が取り除かれることを特徴とする請求項38に記載の方法。
【請求項40】
接合部によって第1の本体部材を第2の本体部材に接合することを特徴とする請求項38または39に記載の方法。
【請求項41】
第1の本体部材中の開口部を接合部によって閉鎖することを特徴とする請求項38または39に記載の方法。
【請求項42】
接合部の形成に先立ち、第1の本体部材が接合部に接する領域において、特に本体部材を溶融することによって、第1の本体部材が少なくとも局部的に丸められることを特徴とする請求項38〜41の1項以上に記載の方法。
【請求項43】
接合部の取付に先立ち、第1の本体部材が接合部に接する領域において、特に本体部材を溶融することによって、第1の本体部材に少なくとも局部的に材料の補強部が形成されることを特徴とする請求項37〜40の1項以上に記載の方法。
【請求項44】
アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する材料、好ましくはガラスから成る補助部材が、開口中に設置され、次いで接合部によって第1の本体部材と接合されることを特徴とする請求項38〜42の1項以上および請求項41に記載の方法。
【請求項45】
接合部の取付に先立ち、アルミニウム含有物質が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する粒状または粉状充填体と混合され、溶融によって一体とされることを特徴とする請求項38〜44の1項以上に記載の方法。
【請求項46】
第1の本体部材上への接合部の溶融が、酸素不存在で、好ましくは保護ガス下または真空中で行われることを特徴とする請求項38〜45の1項以上に記載の方法。
【請求項47】
保護ガスとして、閉鎖された複合体を満たすガスが使用されることを特徴とする請求項46に記載の方法。
【請求項48】
第1の本体部材上への接合部の溶融が、接合部は溶融するがガラスは軟化しない温度で行われることを特徴とする請求項38〜47の1項以上に記載の方法。
【請求項49】
第1の本体部材上への接合部の溶融が、アルミニウム酸化物のガラス中への拡散を促進する温度で行われることを特徴とする請求項48に記載の方法。
【請求項50】
機械的接合部を形成するとき、接合部材料と第1の本体部材とが一緒に徐々に加熱されることを特徴とする請求項38〜49の1項以上に記載の方法。
【請求項51】
管状の本体部材が使用され、その端部が平坦化されることを特徴とする請求項38〜50の1項以上に記載の方法。
【請求項52】
平坦化が接合部の取付後に行われ、平坦化に先立ちガラスがその軟化点を超えて加熱されることを特徴とする請求項51に記載の方法。
【請求項53】
管端が屈曲されることを特徴とする請求項51または52に記載の方法。
【請求項54】
接合部が、第1の本体部材上に溶融される前に、少なくとも700℃に加熱されることを特徴とする請求項38〜53の1項以上に記載の方法。
【請求項55】
接合部が保護ガス下で加熱し、酸化物が取り除かれることを特徴とする請求項38〜54の1項以上に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスから成る、開口を有する第1の本体部材(15)と、
機械的接合部(20,60)とを含む複合体において、
該複合体は閃光電球であり、
接合部(20,60)は第1の本体部材(15)上に溶融され、
接合部は少なくとも99重量%の純度を有するアルミニウムを含有し、
第1の本体部材(15)の開口は接合部(20,60)によって閉鎖されることを特徴とする複合体。
【請求項2】
金属またはガラスから成る第2の本体部材(10,14,55,61)を有し、接合部(20)が両本体部材(10,14,15,55,61)を接合することを特徴とする請求項1に記載の複合体。
【請求項3】
第1の本体部材(15)が、接合部(20,60)に接触する箇所において、丸みを帯びた端部(15a)を少なくとも局部的に含むことを特徴とする請求項1または2記載の複合体。
【請求項4】
第1の本体部材(15)が、接合部(20,60)に接触する箇所において、補強部材(15a)を少なくとも局部的に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項5】
開口が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する材料、好ましくはガラスから成り、接合部(20,60)によって第1の本体部材(15)に接合される補助部材(51)を収容することを特徴とする請求項1に記載の複合体。
【請求項6】
開口が、内部電極として作用し、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する金属性材料、好ましくは焼結体を含む第2の本体部材(59)を収容し、該第2の本体部材は接合部(20,60)によって第1の本体部材(15)に接合されることを特徴とする請求項1に記載の複合体。
【請求項7】
第2の本体部材(59)の非被覆表面部分が複合体の内部に突出し、外部に突出する第2の本体部材(59)の表面が接合部(20,60)で覆われていることを特徴とする請求項6に記載の複合体。
【請求項8】
接合部(20,60)が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する粒状のおよび/または粉状の充填体(60)を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項9】
充填体(60)がガラス粉末、特に石英ガラス粉末、およびまたは酸化物および/または金属、特にタングステンまたはモリブデンを含むことを特徴とする請求項8に記載の複合体。
【請求項10】
第1の本体部材(15)および接合部(20,60)が気密性または真空気密性筐体の一部であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項11】
筐体の内側に電極(41,53,54,61〜63,72)を備え、該電極が接合部(20,60)に電気的に接合されることを特徴とする請求項10に記載の複合体。
【請求項12】
電極が接合部(20,60)によって機械的に保持されることを特徴とする請求項11に記載の複合体。
【請求項13】
第1の本体部材(15)がガラスから成る筐体の一部であり、第2の本体部材(10,14,55,61)が筐体の内部から外部に延びる金属ワイヤ(10)であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項14】
ガラスが酸化物ガラス、特に硬質ガラスまたは石英ガラスを含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項15】
ガラスの軟化点が接合部(20,60)の融点よりも高いことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項16】
金属が銅、および/またはニッケル、および/またはタンタル、および/またはタングステン、および/またはモリブデンを含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項17】
第2の本体部材(10,14,55,61)が、少なくとも部分的にアルミニウムで被覆された好ましくは円筒状のガラス体(55)であり、該第2の本体部材は部分的に第1の本体部材(15)の開口に挿入され、かつ部分的に開口から突出していることを特徴とする請求項2に記載の複合体。
【請求項18】
第1の本体部材(15)がガラス管であり、その少なくとも一端が接合部(20,60)で閉鎖されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項19】
第2の本体部材(10,14,55,61)が、外部から接合部(20,60)に挿入されたワイヤ(10)とともに、接合部(20,60)の管の内側に挿入された好ましくはモリブデンおよび/またはタングステンから成る金属部分(61)を含むことを特徴とする請求項18に記載の複合体。
【請求項20】
第1の本体部材(15)が、一端が接合部(20,60)よって閉鎖されたガラス管であり、接合部(20,60)が内側表面(72)上にセシウムおよび/またはバリウムおよび/またはそれらの酸化物を有することを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項21】
第1の本体部材(15)が、一端が接合部(20,60)によって閉鎖されたガラス管であり、接合部(20,60)が外側表面上に半田層(71)を有することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項22】
接合部(20,60)の金属部分が、少なくとも90重量%のアルミニウムを含有するアルミニウム合金であることを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項23】
接合部(20,60)の金属部分が、少なくとも98重量%のアルミニウムを含有することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項24】
100%にするために必要な部分がシリコン、および/またはマグネシウム、および/またはマンガン、および/またはカルシウムを含むことを特徴とする請求項22または23に記載の複合体。
【請求項25】
接合部が外側表面上に、特に元素錫、銀、銅、亜鉛、カドミウム、鉛のうちの1種以上、またはこれらの元素の合金を含有する金属被覆を含むことを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項26】
第1の本体部材(15)が、接合部(20,60)による閉鎖の一領域(81)において、少なくとも局部的に、空き領域(82)における断面形状とは異なる断面形状を有する管であることを特徴とする請求項1〜25のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項27】
閉鎖領域(81)において、接合部(20,60)とともに管が、接合部を貫ぬく断面の寸法DVがそれぞれ最大1mm、好ましくは0.3mm、さらに好ましくは0.1mmである断面形状を有することを特徴とする請求項26に記載の複合体。
【請求項28】
閉鎖領域(81)において、接合部(20,60)とともに管が、接合部を貫ぬく断面の寸法DVがそれぞれ、同じ側の全本体を通しての断面寸法DKの最大10%、好ましくは3%、さらに好ましくは1%である断面形状を有することを特徴とする請求項26または27に記載の複合体。
【請求項29】
閉鎖領域(81)において、接合部(20,60)とともに管が、接合部を貫ぬく断面の寸法BVが空き領域(82)における管の内径DIよりも大きい断面形状を有することを特徴とする請求項27または28に記載の複合体。
【請求項30】
管の少なくとも一端が屈曲して形成されることを特徴とする請求項1〜29のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項31】
屈曲が45度〜135度、好ましくは80度〜100度の範囲の角度(μ)を含むことを特徴とする請求項30に記載の複合体。
【請求項32】
接合部(20,60)が外側の電気的、好ましくは半田付け可能な接合部として作用することを特徴とする請求項30または31に記載の複合体。
【請求項33】
閉鎖領域(81)を請求項27〜29のいずれか1項によって形成することを特徴とする請求項30〜32のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項34】
接合部(20)が、いかなる時においても、酸化保護のために作用する特に他の金属から成る、被覆を含まないことを特徴とする請求項1〜33のいずれか1項に記載の複合体。
【請求項35】
請求項1〜34のいずれか1項に記載の複合体である閃光電球の製造方法において、
ガラスから成る、またはガラスを含有し、かつ開口を有する第1の本体部材(15)を準備する工程と、
第1の本体部材(15)を接合部(20)に取り付ける工程とを含み、
接合部として少なくとも99重量%の純度を有するアルミニウムを使用し、
接合部をその融点を超えて加熱し、第1の本体部材(15)上に溶融させ、
接合部を第1の本体部材(15)上に溶融する前に、酸化物成分から精製し、
第1の本体部材(15)の開口を接合部によって閉鎖することを特徴とする閃光電球の製造方法。
【請求項36】
その融点を超えて加熱後、前記接合部が酸化物成分から精製されることを特徴とする請求項35に記載の方法。
【請求項37】
接合部によって第1の本体部材が第2の本体部材に接合されることを特徴とする請求項35または36に記載の方法。
【請求項38】
接合部を形成する前に、第1の本体部材が、特に本体部材を溶融し始めることによって、第1の本体部材が接合部に接する箇所で少なくとも局部的に丸められることを特徴とする請求項35〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
接合部を第1の本体部材が接合部に接する箇所に取り付ける前に、特に本体部材を溶融し始めることによって、補強部が少なくとも局部的に形成されることを特徴とする請求項35〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する材料、好ましくはガラスから成る補助部材が、開口中に設置され、次いで接合部によって第1の本体部材に接合されることを特徴とする請求項35〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
接合部を取り付ける前に、アルミニウム含有物質が、アルミニウムの熱膨張係数よりも小さい熱膨張係数を有する粒状および/または粉状充填体と混合され溶融されることを特徴とする請求項35〜40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
第1の本体部材への接合部の溶融が、酸素不在下で、特に保護ガス雰囲気中または真空中で行われることを特徴とする請求項35〜41のいずれか1項に記載の方法。
【請求項43】
保護ガスとして、閉鎖された複合体を満たすガスが使用されることを特徴とする請求項42に記載の方法。
【請求項44】
第1の本体部材上への接合部の溶融が、接合部が溶融され、かつガラスが軟化しない温度で行われることを特徴とする請求項35〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
第1の本体部材上への接合部の溶融が、アルミナのガラス中への拡散を促進する温度で行われることを特徴とする請求項44に記載の方法。
【請求項46】
機械的接合部を形成する間、接合部材料と第1の本体部材とがともに徐々に加熱されることを特徴とする請求項35〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
管状の本体部材が使用され、その端部が平坦化されることを特徴とする請求項35〜46のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
平坦化が接合部の取付後に行われ、平坦化の前にガラスがその軟化点を超えて加熱されることを特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
管の端部が屈曲されることを特徴とする請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
接合部が、第1の本体部材上に溶融される前に、少なくとも700℃に加熱されることを特徴とする請求項35〜49のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
接合部の加熱および酸化物からのその精製が保護ガス雰囲気中で行われることを特徴とする請求項35〜50のいずれか1項に記載の方法。

【図2】
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【図7】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−519747(P2006−519747A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557914(P2004−557914)
【出願日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【国際出願番号】PCT/EP2003/013022
【国際公開番号】WO2004/052800
【国際公開日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(505411424)パーキンエルマー オプトエレクトロニクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コー. カーゲー (10)
【氏名又は名称原語表記】PerkinElmer Optoelectronics GmbH & Co.KG
【住所又は居所原語表記】Wenzel−Jaksch−Strasse 31, Wiesbaden Germany
【Fターム(参考)】