説明

親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具

【課題】 体腔内の空気が逆流して体外へ漏れるのを防止し、さらに、体腔内の気圧が必要以上に高くなるのを防止することにより、体腔内観察を正確に行なえるようにした親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具を提供する。
【解決手段】 相対摺動自在に結合された大径筒状体45と小径筒状体41とを有する伸縮筒状体と、この伸縮筒状体の一方の外端部に形成された上記入口側開口との接続部及び他方の外端部に形成された入口端部と、上記小径筒状体と大径筒状体の筒状摺動面に介在する、該筒状摺動面を気密に保持するOリングOL1と、を備えることを特徴とする親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親内視鏡の挿入用管路に子内視鏡の挿入部を挿入し、子内視鏡の挿入部先端を親内視鏡の挿入部先端から外部に突出させる親子式内視鏡システムにおいて上記挿入用管路の入口側開口に装着される子内視鏡挿入補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
親内視鏡の挿入用管路に子内視鏡の挿入部を挿入し、子内視鏡の挿入部先端を親内視鏡の挿入部先端から外部に突出させる親子式内視鏡システムについては、例えば特許文献1に記載されている。
この特許文献1の発明では、親内視鏡の挿入用管路の入口側開口に子内視鏡挿入補助具の一端を装着し、子内視鏡挿入補助具の他端から子内視鏡の挿入部を挿入して、子内視鏡の挿入部を親内視鏡の挿入用管路を通して親内視鏡の挿入部の先端面から外部に突出させている。
【0003】
子内視鏡挿入補助具は、大径筒状体とこの大径筒状体より小径で大径筒状体内に摺動自在に嵌合される小径筒状体とを具備している。小径筒状体の先端部は親内視鏡に接続され、大径筒状体の基端側開口部から大径筒状体及び小径筒状体の内部管路に子内視鏡の挿入部が挿入される。そして、大径筒状体と小径筒状体を相対スライドさせることにより子内視鏡挿入補助具の全長を変えることが可能である。
【0004】
【特許文献1】特開平11−313794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし特許文献1の発明では、大径筒状体と小径筒状体の間に気体が流通可能な隙間が形成されているため、子内視鏡または親内視鏡から体腔内に送気した空気の一部が逆流してこの隙間から外部(体外)に漏れるおそれがあった。このように空気が漏れると、体腔内観察を正確に行えなくなってしまう。
また、大径筒状体の基端側開口部と子内視鏡との間にも隙間が形成されるので、この隙間からも体腔内に送気した空気の一部が漏れるおそれがあった。
【0006】
さらに体腔内の気圧が必要以上に高くなった場合も体腔内観察を正確に行えなくなるが、従来の子内視鏡挿入補助具には体腔内の気圧が必要以上に高くなるのを防止する機能がなかった。
【0007】
本発明の目的は、体腔内の空気が逆流して体外へ漏れるのを防止し、さらに、体腔内の気圧が必要以上に高くなるのを防止することにより、体腔内観察を正確に行なえるようにした親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具は、親内視鏡の挿入用管路に子内視鏡の挿入部を挿入するとき、該挿入管路の入口側開口に装着される子内視鏡挿入補助具において、相対摺動自在に結合された大径筒状体と小径筒状体とを有する伸縮筒状体と、この伸縮筒状体の一方の外端部に形成された上記入口側開口との接続部及び他方の外端部に形成された入口端部と、上記小径筒状体と大径筒状体の筒状摺動面に介在する、該筒状摺動面を気密に保持するOリングと、を備えることを特徴としている。
【0009】
その内周面が上記子内視鏡の外周面に気密状態で接触し、上記伸縮筒状体の上記入口端部に嵌合される筒状体と、この筒状体の外周面と上記伸縮筒状体の入口側端部の内周面との間を気密に保持するOリングと、を備えるのが好ましい。
【0010】
上記伸縮筒状体の内部管路とその外部空間とを連通する連通管路に、常時は該内部管路と外部空間の間の気体の流れを遮断し、該内部管路内の気圧が所定値を超えたとき内部管路から外部空間への気体の流出を許容する逆止弁機構を設けたるのが実際的である。
【0011】
上記逆止弁機構が、上記連通管路の内面に気密状態で摺動し、常時は連通管路の上記外部空間と連通する出口側開口より上記内部管路と連通する入口側開口側に位置して上記内部管路と外部空間の間の気体の流れを遮断する摺動弁と、該摺動弁を上記出口側開口より上記入口側開口側に位置するように付勢し、該内部管路内の気圧が上記所定値を超えたとき、該気圧によって上記摺動弁が上記出口側開口を超えて移動し該出口側開口を開放するのを許容する付勢手段と、を備えるのが実際的である。
【0012】
上記付勢手段は例えば引張ばねによって構成できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、体腔内の空気が子内視鏡挿入補助具側に逆流しても子内視鏡挿入補助具から体外へ漏れるのが防止される。さらに、体腔内の気圧が必要以上に高くなるのを防止できるので、体腔内観察を正確に行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
まず、図1に示すように本発明を適用した親子式内視鏡システム100は大きな構成要素として、親内視鏡20と子内視鏡30と子内視鏡挿入補助具40を具備している。
周知のように親内視鏡20は、操作部21と、挿入部22と、操作部21と挿入部22を接続する連結部23とを具備している。連結部23及び挿入部22の内部には処置具挿通チャンネル(挿入用管路)24が形成されており、処置具挿通チャンネル24の先端開口は挿入部22の先端面(図示略)に形成されている。さらに親内視鏡20の連結部23には、処置具挿通チャンネル24の入口側開口をなす接続用端部25が形成されており、接続用端部25の周面には雄ねじ(図示略)が形成されている。
周知のように子内視鏡30は操作部31と、挿入部32と、操作部31と挿入部32を接続する連結部33とを具備しており、その内部には処置具挿通チャンネル(図示略)が形成されている。
【0015】
子内視鏡挿入補助具40は、主だった構成要素して小径筒状体(伸縮筒状体)41と大径筒状体(伸縮筒状体)45と筒状体65と締付環73と締付環76を具備している。
小径筒状体41は合成樹脂により一体成形された筒状体でありその両端が開口している。小径筒状体41の先端部には、内周側に雌ねじ孔42が形成された接続用口金43が一体的に固着されている。接続用口金43の雌ねじ孔42を接続用端部25の雄ねじに螺合すると、接続用口金43が接続用端部25に固定され、接続用端部25と小径筒状体41が連通する。さらに図8に示すように、小径筒状体41の外周面の後端部近傍には環状凹部44が凹設されており、この環状凹部44にはOリングOL1が気密状態で嵌合固定されている。
【0016】
大径筒状体45は合成樹脂により一体成形された筒状体でありその両端が開口している。大径筒状体45の内部管路は小径筒状体41の外径より大径である。大径筒状体45の先端部46には周方向に90°間隔で4つのスリット47が形成されており、先端部46は径方向に弾性変形可能である。大径筒状体45の外周面には先端部46と隣り合う雄ねじ48が形成されている。大径筒状体45の後端部49には周方向に90°間隔で4つのスリット50が形成されており、後端部49は径方向に弾性変形可能である。大径筒状体45の外周面には後端部49に隣接する雄ねじ51が形成されている。さらに、後端部49の内周面には雌ねじ52が設けられている(図9参照)。
【0017】
図9に示すように、大径筒状体45の内部管路は、最も径が大きく最も後方に位置する最大径部53と、最大径部53に隣接し最大径部53より小径の中間径部54と、中間径部54の前端部から大径筒状体45の前端まで延びる最も径の小さい最小径部55とからなっている。図9に示すように大径筒状体45の後端部56はそれより前方の部分に比べて大径かつ肉厚である。後端部56の内部には、周方向に180°間隔で一対の直線状流路(連通管路)58が形成されている。一対の直線状流路58は共に大径筒状体45の軸線と平行である。直線状流路58の後端部近傍と最小径部55の間には大径筒状体45の径方向を向く内部連通路(連通管路)(入口側開口)59が形成されており、直線状流路58の前端部近傍と後端部56の外周面の間には大径筒状体45の径方向を向く外部連通路(連通管路)(出口側開口)60が形成されている。即ち、大径筒状体45の内部空間と外部空間は、内部連通路59、直線状流路58、及び外部連通路60を通じて連通している。直線状流路58の内部には、直線状流路58の内周面に気密状態で摺接する摺動弁62がスライド自在に収納されている。さらに、摺動弁62の後面と直線状流路58の後端面には引張ばね(付勢手段)Sの前後両端がそれぞれ固着されており、この引張ばねSの付勢力によって摺動弁62は後方に常に移動付勢されている。このため常時は図9の上半部に示すように摺動弁62は外部連通路60より後方に位置しており、そのため大径筒状体45の内部管路内の気体は外部連通路60から大径筒状体45の外部に流出不能な状態にある。しかし、大径筒状体45の内部空間の気圧が引張ばねSのばね定数や摺動弁62と直線状流路58の摺動抵抗等によって決まる所定値を超えると、この気圧(空気圧)が引張ばねSの付勢力に抗して摺動弁62を前方に付勢し、図9の下半部に示すように摺動弁62が外部連通路60より前方に移動する。従って、大径筒状体45の内部管路内の気体は内部連通路59、直線状流路58、及び外部連通路60を通じて大径筒状体45の外部に流出可能となる。
直線状流路58、内部連通路59、外部連通路60、摺動弁62、及び引張ばねSは逆止弁機構の構成要素である。
【0018】
筒状体65は、大径筒状体45の後端開口部に挿入されると中間径部54に嵌合する前端小径部66と、最大径部53に嵌合する後端大径部67と、後端大径部67の後端に連なり最大径部53の内径より大径の当接部68とを具備している。後端大径部67の外周面には大径筒状体45の雌ねじ52と螺合可能な雄ねじ63が形成されており(図9参照)、この雄ねじ63を雌ねじ52に螺合させると、筒状体65が大径筒状体45に嵌合固定され、当接部68の前面が大径筒状体45の後端面に当接する。筒状体65の内部にはその全長に渡ってその両端が開口する内部管路69が形成されている。さらに、前端小径部66の外周面に凹設された環状凹部70にはOリングOL2が気密状態で嵌合している。
締付環73は大径筒状体45の後端部及びその近傍に外嵌可能な筒状体であり、その内周面に雄ねじ51と螺合可能な雌ねじ孔74が形成されている。締付環73の雌ねじ孔74を雄ねじ51に対して締め付け方向に螺合すると4つの後端部49が内側に押圧されるので、OリングOL2は中間径部54の内周面に気密状態で摺動可能に接触する。
締付環76は先端部46に外嵌する筒状体であり、その内周面には雄ねじ48と螺合可能な雌ねじ孔77が形成され、さらに内周面には環状当接部78が固着されている。図8に示すように小径筒状体41の後端部を大径筒状体45の先端部46の内部に嵌合した状態で締付環76は先端部46に外嵌し、雌ねじ孔77を雄ねじ48に対して締め付け方向に螺合すると、環状当接部78が先端部46を内側に押圧するので4つの先端部46が内側に弾性変形する。すると、OリングOL1が最小径部55の内周面に気密状態で摺動可能に接触する。さらに互いに相対移動可能である小径筒状体41と大径筒状体45の相対位置が固定されるので、子内視鏡挿入補助具40が所望の長さに固定される。ただし、小径筒状体41と大径筒状体45の間の摩擦抵抗力はそれほど大きくないので、これを超える力で小径筒状体41と大径筒状体45の一方を軸線方向に押圧すると、小径筒状体41と大径筒状体45は軸線方向に相対移動し、子内視鏡挿入補助具40の全長が変化する。
【0019】
このように子内視鏡挿入補助具40を子内視鏡30に固定した後に、筒状体65の後端開口から子内視鏡30の挿入部32を大径筒状体45と小径筒状体41の内部管路(中間径部54、最小径部55・・・)に挿入すると、挿入部32は子内視鏡挿入補助具40を通過して親内視鏡20の処置具挿通チャンネル24に入り、挿入部22の先端面に形成された処置具挿通チャンネル24の先端開口から親内視鏡20の外部に突出する。さらに図9に示すように、子内視鏡30の外周面が後端大径部67の内部管路69に気密状態で密接するので、子内視鏡30の外周面と内部管路69の間からの気体漏れは防止される。
【0020】
このように親内視鏡20と子内視鏡30と子内視鏡挿入補助具40を一体化すると、小径筒状体41と大径筒状体45の接続部の間がOリングOL1の働きにより気密状態となり、前端小径部66と大径筒状体45の内周面の間がOリングOL2の働きにより気密状態となり、さらに子内視鏡30の外周面が内部管路69に気密状態で接触するので、子内視鏡挿入補助具40の内部管路内の空気がこれらの間から子内視鏡挿入補助具40の外部に漏れることはない。そのため、親内視鏡20の挿入部22及び子内視鏡30の挿入部32を被験者の体腔内に挿入し親内視鏡20または子内視鏡30から該体腔内に送気を行っても、該体腔内の空気が親内視鏡20の内部空間を逆流し、この空気が小径筒状体41と大径筒状体45の接続部間や、前端小径部66と大径筒状体45の内周面の間や、子内視鏡30の外周面と内部管路69の間から子内視鏡挿入補助具40の外部に漏れることはない。従って、術者は親内視鏡20及び子内視鏡30を用いた体腔内観察(親内視鏡20や子内視鏡30の処置具挿通チャンネルに挿通した処置具を用いた処置を含む)を正確に行なうことが可能である。
【0021】
さらに、仮に体腔内(子内視鏡挿入補助具40内)の気圧が体腔内観察に影響を与えるほど高まり上記所定値を超えると、引張ばねSの付勢力に抗して摺動弁62が外部連通路60を超えて前方に移動するので、体腔内の空気が外部連通路60から子内視鏡挿入補助具40の外部に排出される。そして、排出されることにより体腔内(子内視鏡挿入補助具40内)の空気圧が上記所定値以下になると引張ばねSの付勢力により摺動弁62が再度外部連通路60を塞ぐ位置まで後退する。従って、体腔内における気圧は常に体腔内観察を行い易い状態に維持される。
【0022】
以上説明した本実施形態では親内視鏡20及び子内視鏡30は電子内視鏡であっても、電子内視鏡ではないスコープであってもよいのは勿論である。
また、大径筒状体45の内周面に環状凹部44を凹設してOリングOL1を嵌合したり、大径筒状体45の内周面に環状凹部70を凹設してOリングOL2を嵌合してもよい。
さらに、大径筒状体45の前端部を接続用口金43に接続し、小径筒状体41の後端部に筒状体65を装着してもよい。
さらに、小径筒状体41側に上記逆止弁機構を設けたり、小径筒状体41側と大径筒状体45側双方に逆止弁機構を設けてもよい。
さらに、直線状流路58に引張ばねSを設ける代わりに、直線状流路58の前端面と摺動弁62の前面の間に圧縮ばね(付勢手段)を設けて摺動弁62を後方に付勢してもよい。
さらに、親内視鏡20、子内視鏡30、子内視鏡挿入補助具40の用途は医療に限定されず、例えば工業用に用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の子内視鏡挿入補助具を利用して子内視鏡の挿入部を親内視鏡の内部管路に挿入した様子を示す斜視図である。
【図2】子内視鏡挿入補助具の斜視図である。
【図3】子内視鏡挿入補助具に子内視鏡の挿入部を挿入したときの、両者を固定する前の状態を示す側面図である。
【図4】子内視鏡挿入補助具に子内視鏡の挿入部を挿入し両者を固定した様子を示す側面図である。
【図5】大径筒状体と小径筒状体を分離し一部を破断して示す側面図である。
【図6】締付環の部分断面図である。
【図7】締付環の部分断面図である。
【図8】小径筒状体と大径筒状体の接続部を断面視して示す拡大側面図であり、上半部は締付環の締め付け量が小さいときを示し、下半部は締付環の締め付け量が大きいときを示す。
【図9】大径筒状体の要部の一部を断面視して示す拡大側面図であり、上半部は内部管路の気圧が所定値以下のときを示し、下半部は内部管路の気圧が所定値を超えたときを示す。
【符号の説明】
【0024】
100 親子式内視鏡システム
20 親内視鏡
21 操作部
22 挿入部
23 連結部
24 処置具挿通チャンネル(挿入用管路)
25 接続用端部(入口側開口)
30 子内視鏡
31 操作部
32 挿入部
33 連結部
40 子内視鏡挿入補助具
41 小径筒状体(伸縮筒状体)
42 雌ねじ孔
43 接続用口金
44 環状凹部
45 大径筒状体(伸縮筒状体)
46 先端部
47 スリット
48 雄ねじ
49 後端部
50 スリット
51 雄ねじ
53 最大径部
54 中間径部
55 最小径部
56 後端部
58 直線状流路(連通管路)
59 内部連通路(連通管路)(入口側開口)
60 外部連通路(連通管路)(出口側開口)
62 摺動弁
65 筒状体
66 前端小径部
67 後端大径部
68 当接部
69 内部管路
70 環状凹部
73 締付環
74 雌ねじ孔
76 締付環
77 雌ねじ孔
78 環状当接部
OL1 OL2 Oリング
S 引張ばね(付勢手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
親内視鏡の挿入用管路に子内視鏡の挿入部を挿入するとき、該挿入管路の入口側開口に装着される子内視鏡挿入補助具において、
相対摺動自在に結合された大径筒状体と小径筒状体とを有する伸縮筒状体と、
この伸縮筒状体の一方の外端部に形成された上記入口側開口との接続部及び他方の外端部に形成された入口端部と、
上記小径筒状体と大径筒状体の筒状摺動面に介在する、該筒状摺動面を気密に保持するOリングと、
を備えることを特徴とする親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。
【請求項2】
請求項1記載の親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具において、
その内周面が上記子内視鏡の外周面に気密状態で接触し、上記伸縮筒状体の上記入口端部に嵌合される筒状体と、
この筒状体の外周面と上記伸縮筒状体の入口側端部の内周面との間を気密に保持するOリングと、を備える親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。
【請求項3】
請求項1または2記載の親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具において、
上記伸縮筒状体の内部管路とその外部空間とを連通する連通管路に、常時は該内部管路と外部空間の間の気体の流れを遮断し、該内部管路内の気圧が所定値を超えたとき内部管路から外部空間への気体の流出を許容する逆止弁機構を設けた親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。
【請求項4】
請求項3記載の親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具において、
上記逆止弁機構が、
上記連通管路の内面に気密状態で摺動し、常時は連通管路の上記外部空間と連通する出口側開口より上記内部管路と連通する入口側開口側に位置して上記内部管路と外部空間の間の気体の流れを遮断する摺動弁と、
該摺動弁を上記出口側開口より上記入口側開口側に位置するように付勢し、該内部管路内の気圧が上記所定値を超えたとき、該気圧によって上記摺動弁が上記出口側開口を超えて移動し該出口側開口を開放するのを許容する付勢手段と、を備える親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。
【請求項5】
請求項4記載の親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具において、
上記付勢手段が引張ばねである親子式内視鏡システムにおける子内視鏡挿入補助具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−37901(P2007−37901A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−227883(P2005−227883)
【出願日】平成17年8月5日(2005.8.5)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【出願人】(590001452)国立がんセンター総長 (80)
【Fターム(参考)】