説明

貯湯式給湯機

【課題】貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を可能とした貯湯式給湯機を提供すること。
【解決手段】貯湯タンク1と、前記貯湯タンク1内の水を加熱する熱源装置6と、前記貯湯タンク1へ水を供給する給水回路2と、前記貯湯タンク1内の水を外部へ排出する排水回路3と、前記熱源装置6によって加熱後、所定温度以下の湯水を前記貯湯タンク1の下部へ循環させる循環回路7とを備え、前記貯湯タンク1と前記給水回路2と前記排水回路3と前記循環回路7とを、四方継手(10、11)によって連結したことを特徴とする貯湯式給湯機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯式給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の貯湯式給湯機では、貯湯タンクへ水を供給する給水回路と貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路は各々単独の接続口を介して貯湯タンクと連結されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図4は、特許文献1に記載された従来の貯湯式給湯機を示すものである。図4に示すように、貯湯タンク1と、給水回路2と、給水回路用接続口13と、排水回路3と、排水回路用接続口12とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−133973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、給水回路及び排水回路各々に対する貯湯タンクの開口部が必要なので、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの増大という課題を有しており、また、各々の回路と貯湯タンクとの連結にはOリング、ファスナ、ソケット等が必要なので、部品点数の増大による材料コスト及び組立コストの増大、回路システム構成の複雑化という課題も有していた。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を実現した貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯式給湯機は、貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の水を加熱する熱源装置と、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路と、前記熱源装置によって加熱後、所定温度以下の湯水を前記貯湯タンクの下部へ循環させる循環回路とを備え、前記貯湯タンクと前記給水回路と前記排水回路と前記循環回路とを、四方継手によって連結したことを特徴とするもので、貯湯タンク下部の開口部の数が削減となり、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を実現する貯湯式給湯機を提供できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を実現した貯湯式給湯機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1における貯湯タンクの概略図
【図2】同貯湯式給湯機の回路図
【図3】同貯湯式給湯機の他の回路図
【図4】従来の貯湯式給湯機の回路図
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の発明は、貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の水を加熱する熱源装置と、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路と、前記熱源装置によって加熱後、所定温度以下の湯水を前記貯湯タンクの下部へ循環させる循環回路とを備え、前記貯湯タンクと前記給水回路と前記排水回路と前記循環回路とを、四方継手によって連結したことを特徴とする貯湯式給湯機で、貯湯タンク下部の開口部の数が削減となり、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を実現する貯湯式給湯機を提供できる。
【0011】
第2の発明は、特に第1の発明の貯湯式給湯機の四方継手を、2つの三方継手から形成したことを特徴とするもので、継手の形状が簡素化されることになり、継手を樹脂成型品にて加工可能とすることができ、かつ、各々の回路のメンテナンス性を向上させることができる。
【0012】
第3の発明は、貯湯タンクと、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路とを備え、前記貯湯タンクの下部と前記給水回路と前記排水回路とを、三方継手によって連結したことを特徴とするもので、従来の技術に対し、貯湯タンク下部の開口部の数が1か所削減となり、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を可能とすることができる。
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本発明の第1の実施の形態における貯湯式給湯機の回路図を示すものであり、以下その動作、作用を説明する。
【0015】
図1における本実施の形態においては、貯湯タンク1と、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路2と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路3と、第一の三方継手4とを備え、前記貯湯タンク1と前記給水回路2と前記排水回路3は、前記第一の三方継手4によって連結することにより、貯湯タンク1下部の開口部の数が、給水、排水回路用接続口5のみで、従来の技術に対して1か所削減となり、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を可能とすることができる。
【0016】
図2においては、貯湯タンク1と、前記貯湯タンク内1の水を加熱する熱源装置6と、前記貯湯タンク1へ水を供給する給水回路2と、前記貯湯タンク1内の水を外部へ排出する排水回路3と、前記熱源装置6によって加熱後、所定温度以下の湯水を前記貯湯タンク1へ循環させる循環回路7と、四方継手9とを備え、前記貯湯タンク1と前記給水回路2と前記排水回路3と前記循環回路7は、前記四方継手9によって連結することにより、貯湯タンク1下部の開口部の数が、給水、排水、循環回路用接続口8のみで、上記図1の構成に対して更に1か所削減となり、更なる貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を可能とすることができる。
【0017】
図3は、図2における四方継手9が、2つの第二の三方継手10、第三の三方継手11
によって分割構成されることにより、継手の形状が簡素化されることになり、継手を樹脂成型品にて加工可能とすることができつつ、かつ、各々の回路のメンテナンス性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
以上のように、本発明にかかる貯湯式給湯機は、貯湯タンクの加工工数及び加工コストの低減と、部品点数の削減による材料コスト及び組立コストの低減、回路システム構成の簡素化を可能となるので、ヒートポンプ給湯機、電気温水器、燃料電池等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0019】
1 貯湯タンク
2 給水回路
3 排水回路
4 第一の三方継手
5 給水、排水回路用接続口
6 熱源装置
7 循環回路(低温水)
8 給水、排水、循環(低温)回路用接続口
9 四方継手
10 第二の三方継手
11 第三の三方継手
12 排水回路用接続口
13 給水回路用接続口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の水を加熱する熱源装置と、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路と、前記熱源装置によって加熱後、所定温度以下の湯水を前記貯湯タンクの下部へ循環させる循環回路とを備え、前記貯湯タンクと前記給水回路と前記排水回路と前記循環回路とを、四方継手によって連結したことを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項2】
四方継手を、2つの三方継手から形成したことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
貯湯タンクと、前記貯湯タンクへ水を供給する給水回路と、前記貯湯タンク内の水を外部へ排出する排水回路とを備え、前記貯湯タンクの下部と前記給水回路と前記排水回路とを、三方継手によって連結したことを特徴とする貯湯式給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−117693(P2011−117693A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277292(P2009−277292)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】