説明

貯湯式給湯装置

【課題】不凍水抜き栓が開かれると貯湯タンク内の湯が中間出湯管からサイフォン現象により排水されてしまう。
【解決手段】上部出湯管3と、中間出湯管4と、上部出湯管3と中間出湯管4の何れか一方を選択する三方弁5(切換手段)とを備えた貯湯式給湯装置において、不凍水抜き栓19の作動による給湯管8の排水を検知する水抜き作動検知手段28aを設け、作動検知すると、三方弁5を上部出湯管3側を連通し、中間出湯管4側を閉塞するようにし、サイフォン現象による貯湯タンク1内の排水を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不凍水抜き栓を介して設置される貯湯式給湯装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種の貯湯式給湯装置においては、図3に示すように、湯水を貯湯する貯湯タンク101と、貯湯タンク101の湯水を加熱する加熱手段102と、この貯湯タンク101下部に給水する給水管103と、貯湯タンク101上部から出湯する上部出湯管104と、貯湯タンク101中間部から出湯する中間出湯管105と、上部出湯管104と中間出湯管105の何れか一方を選択する三方弁106と、この三方弁106の出湯側に接続された給湯管107と、貯湯タンク101内が所定の負圧状態となると空気を吸引する負圧吸気弁108とを備え、貯湯タンク101の中間部に湯がある場合は、中間出湯管105から全部または一部を出湯しようとするものがあった(特許文献1参照)。
【0003】
また、寒冷地においては、地表近くあるいは家屋内の給水管103および給湯管107の凍結を防止するために、給水管103および給湯管107内の湯水を排水するための不凍水抜き栓109を介して貯湯式給湯装置を設置する場合がある。なお、不凍水抜き栓109は地域ごとに定められている凍結深度以下に埋設され、手動あるいは電動で排水状態、給水状態に切り換えられるもので、特許文献2や特許文献3に示されるようなものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−240342号公報
【特許文献2】実開昭60−175963号公報
【特許文献3】特開2001−4056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような貯湯式給湯装置において、三方弁106が中間出湯管105側に連通している状態で、不凍水抜き栓109を排水状態として給水管103および給湯管107の湯水を抜くと、もしくは、不凍水抜き栓109が排水状態のときに三方弁106が中間出湯管105側を連通する状態となると、給湯管107からの排水に伴ってサイフォン現象によって貯湯タンク101の中間部から上部の湯が中間出湯管105から吸い出されると共に負圧吸気弁108から空気が導入され、中間出湯管105の接続位置まで水位が低下するまで貯湯タンク101内の湯が排水されてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決するために、請求項1では、湯水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管と前記中間出湯管の何れか一方を選択する切換手段と、この切換手段の出湯側に接続された給湯管とを備えた貯湯式給湯装置において、不凍水抜き栓の作動による前記給湯管の排水を検知する水抜き作動検知手段を設け、作動検知すると、前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにした。
【0007】
また、請求項2では、前記給湯管に給湯温度センサと流量センサを設け、前記水抜き作動検知手段は、所定の流量を検出しかつ所定の温度を検出すると、不凍水抜き栓の作動を検知するようにした。
【0008】
また、請求項3では、前記水抜き作動検知手段は、不凍水抜き栓の排水信号を受けると不凍水抜き栓の作動を検知するようにした。
【0009】
また、請求項4では、前記水抜き作動検知手段の作動検知によって前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにした後に、前記流量センサで所定の流量以上の流量を検出すると、前記切換手段を上部出湯管側を閉塞し、前記中間出湯管側を連通するようにした。
【0010】
また、請求項5では、前記水抜き作動検知手段の作動検知によって前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにした後に、不凍水抜き栓の給水信号を受けると、前記切換手段を上部出湯管側を閉塞し、前記中間出湯管側を連通するようにした。
【発明の効果】
【0011】
このように、不凍水抜き栓を排水状態としても貯湯タンク内の湯の排水を最小限とすることができるので、水資源のムダ、湯を加熱したエネルギのムダをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態の概略構成図。
【図2】同一実施形態の作動を説明するためのフローチャート。
【図3】従来の貯湯式給湯装置の概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の一実施形態の貯湯式給湯装置について図面に基づいて説明する。
【0014】
1は湯水を貯湯する貯湯タンク、2は貯湯タンク1底部に接続された給水管、3は貯湯タンク1頂部に接続された上部出湯管、4は貯湯タンク1中間部に接続された中間出湯管、5は上部出湯管3からの湯と中間出湯管からの湯の何れか一方から出湯するよう切り換える切換手段としての三方弁、6は給水管2から分岐した給水バイパス管、7は三方弁5からの湯と給水バイパス管6からの水とを混合し、その混合比を可変できる混合弁、8は混合弁7で混合された湯を給湯端末(図示せず)に給湯するための給湯管、9は貯湯タンク1の下部と上部を湯水が循環可能に接続した循環回路、10は循環回路4途中に設けられ、その回転数を可変できる循環ポンプである。
【0015】
11は冷媒を圧縮吐出し回転数可変の圧縮機、12は一次側に圧縮機11からの冷媒が流通されると共に二次側に循環回路9の水が流通し、高温高圧冷媒から放熱して水を加熱するための水冷媒熱交換器、13は水冷媒熱交換器7からの冷媒を減圧膨張させる開度可変の減圧器、14は減圧器13で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器、15は蒸発器14に大気熱を供給するための回転数可変の送風機であり、圧縮機11、水冷媒熱交換器12、減圧器13、蒸発器14で加熱手段16を構成している。
【0016】
17は給水管2途中に設けられ市水を一定の給水圧に減圧する給水減圧弁、18は貯湯タンク1の上部に連通して設けられ貯湯タンク1内が負圧になった場合に開弁して貯湯タンク1内に空気を導入する負圧吸気弁、19は給水減圧弁17の一次側および給湯管8から分岐した位置に介在して凍結深度以下の地中に埋設され、給水を止水すると共に給水管2および給湯管8の水抜きを行うための不凍水抜き栓、19aは不凍水抜き栓19の操作ハンドル、19bは不凍水抜き栓19の排水口、19cは不凍水抜き栓19の排湯口である。
【0017】
20a〜eは貯湯タンク1の側面上下に複数設けられ貯湯タンク1内の貯湯温度を検出する貯湯温度センサ、21は給湯管6途中に設けられ給湯流量を内部の羽根車の回転数により検出する流量センサ、22は給湯温度を検出する給湯温度センサ、23は給水温度を検出する給水温度センサ、24は循環回路7途中に設けられ水冷媒熱交換器12に流入する湯水の温度(入水温度)を検出する入水温度センサ、25は循環回路9途中に設けられ水冷媒熱交換器12から貯湯タンク1に戻る湯水の温度(沸き上げ温度)を検出する沸き上げ温度センサ、26は圧縮機11から水冷媒熱交換器12に流入する冷媒の温度(吐出温度)を検出する吐出温度センサである。
【0018】
27は所望の給湯温度(給湯設定温度)を設定する給湯温度設定スイッチ27aとその他の設定スイッチ27bと給湯設定温度を表示する表示器27cを有したリモートコントローラである。
【0019】
28は貯湯温度センサ20a〜e、流量センサ21、給湯温度センサ22、給水温度センサ23、入水温度センサ24、沸き上げ温度センサ25、吐出温度センサ26の検出値が入力されると共にリモートコントローラ27と通信可能に接続され、三方弁5、混合弁7、循環ポンプ10、圧縮機11、減圧器13、送風機15の作動を予め記憶されたプログラムに従って制御する制御部である。
【0020】
そして、制御部28には水抜き作動検知手段28aが設けられ、不凍水抜き栓19が排水作動したことを検知し、三方弁5を上部出湯管3側を連通し、中間出湯管4側を閉塞するようにしている。また、水抜き作動検知手段28aは、不凍水抜き栓19が給水作動したことを検知すると、三方弁5を上部出湯管3側を閉塞し、中間出湯管4側を連通するようにしている。
【0021】
次に、この一実施形態の作動について説明する。
【0022】
給湯端末が開かれて給湯が開始されると、貯湯温度センサ20a〜eで検出した貯湯量が多く、貯湯タンク1の中間部付近より下に湯がある場合は、制御部28は、三方弁5を中間出湯管4側が連通し、上部出湯管3側を閉塞した状態として、貯湯タンク1の中間部から出湯し、混合弁7の開度を給湯温度センサ22が検出する給湯温度が給湯設定温度になるように調整して給湯する。一方、貯湯タンク1内の貯湯量が少なくなり、貯湯タンク1の中間部付近に湯がなくなると、制御部28は、三方弁5を中間出湯管4側を閉塞し、上部出湯管3側を連通した状態として、貯湯タンク1の上部から出湯する。
【0023】
このように、貯湯タンク1内の湯量が十分にある場合には、貯湯タンク1中間部から出湯し、湯量が十分にない場合は、貯湯タンク1上部から出湯するため、貯湯タンク1中間部の温度低下した湯を貯湯タンク1上部の高温水よりも先に消費できるため、貯湯タンク1上部には熱い湯を熱いまま残し、貯湯タンク1下部には温度低下した湯ではなく給水管2からの冷たい給水を残すことができる。
【0024】
そして、電力料金単価の安価な深夜時間帯となると、制御部28は、加熱手段16の定格加熱能力を沸き上げ目標温度と最下部の貯湯温度センサ20eで検出する貯湯タンク1底部の被加熱水の温度との温度差で除して加熱手段16を通過させる被加熱水の目標循環量を算出し、予め記憶されている目標循環量と目標回転数との関係(式またはデータマップ)から、この目標循環量に応じた循環ポンプ10の目標回転数を設定し、圧縮機11、減圧器13、送風機15の作動を開始して加熱手段16を駆動すると共に循環ポンプ10を目標回転数で駆動して沸き上げ運転を開始する。
【0025】
このとき、貯湯タンク1内には湯として翌日に用いることができる熱い湯と、冷たい給水が残っていて、中間温度の湯が極力出湯されて残っていないため、ヒートポンプ式の加熱手段16で沸き上げる際にCOP(加熱効率)がよい状態で沸き上げ運転を行うことができる。
【0026】
そして、貯湯タンク1最下部の貯湯温度センサ20eが所定温度以上に達したことを検出するか、現在時刻が深夜時間帯の終了時刻に達すると、制御部28は、圧縮機11、減圧器13、送風機15の作動を停止して加熱手段16を停止すると共に循環ポンプ10を停止して沸き上げ運転を終了するようにしている。
【0027】
このとき、制御部28は、貯湯タンク1内の貯湯量が中間出湯管4が取り付けられている位置よりも下まで沸き上げ運転を行うと、これを貯湯温度センサ20a〜eによって検出し、三方弁5を中間出湯管4側を連通し、上部出湯管3側を閉塞する状態として、給湯開始と同時に貯湯タンク1の中間部から出湯できるようにする。
【0028】
次に、冬期の凍結の恐れのある時に不凍水抜き栓19がユーザーによって開かれて排水された場合について図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0029】
不凍水抜き栓19の操作ハンドル19aがユーザーによって操作されて排水動作が開始されると、給水管2内の水と給湯管8内の湯がそれぞれ不凍水抜き栓19の排水口19bと排湯口19cから排出され、貯湯タンク1の上部に連通された負圧吸気弁18から貯湯タンク1内に空気が導入される。
【0030】
この排水動作に伴って、給湯管8に設けられている流量センサ21が通常の給湯時よりも低い所定の流量(例えば2pps〜10pps程度)を検出し(ステップS1)、かつ給湯温度センサ22が貯湯タンク1内の湯が流れ出ていると見なせる所定の温度(例えば貯湯タンク1の中間出湯管4付近の貯湯温度センサ20bまたは20cの検出温度±5℃)を検出し(ステップS2)、この状態を一定時間継続すると、水抜き作動検知手段28aは、不凍水抜き栓19の作動による給湯管8の排水として検知し、三方弁5を上部出湯管3側を連通し、中間出湯管4側を閉塞した状態とする(ステップS3)。
【0031】
そして、ユーザーによって不凍水抜き栓19の操作ハンドル19aが操作されて給水が再開され、給湯端末が開かれ給湯が開始されると、給湯流量センサ21が前記の所定の流量より多い流量(例えば15pps以上)を検出し(ステップS4)、水抜き作動検知手段28aは、不凍水抜き栓19が排水状態から給水状態になったことを検知し、三方弁5を上部出湯管3側を閉塞し、中間出湯管4側を連通した状態とする(ステップS5)。
【0032】
このようにして、給湯管8からの排水を検知すると、三方弁5を中間出湯管4側を閉塞し、上部出湯管3側を連通するようにしているため、上部出湯管3側にはすぐに負圧吸気弁18からの空気が導入され、サイフォン現象による貯湯タンク1内の湯の排水が停止され、貯湯タンク1からの湯の排水を最小限とすることができ、水資源のムダ、湯を加熱したエネルギのムダをなくすことができる。
【0033】
また、給湯が再開されれば三方弁5を中間出湯管4側を連通した状態に戻すため、貯湯タンク1内の中間温度の湯を優先的に出湯できるため、ヒートポンプ式の加熱手段16で沸き上げる際にCOP(加熱効率)がよい状態で沸き上げ運転を行うことができる。
【0034】
さらに、従来は貯湯タンク1内の湯が抜けてしまうことによって、貯湯量が減少してしまい、そのまま給湯使用していると湯がなくなってしまう湯切れが発生していたが、貯湯タンク1内の湯が抜けなくなったため、この湯切れの発生も防止できる。また、従来は貯湯タンク1内に多量の空気が入っているため、給湯の前にこの多量の空気を抜く作業を必要としていたが、これも不要となるものである。
【0035】
次に、本発明の別の一実施形態について説明する。先の一実施形態と同じ構成は同じ符号を付してその説明を省略する。
【0036】
この実施形態では、前記リモートコントローラ27に不凍水抜き栓19の排水動作あるいは給水動作の開始信号を入力する操作スイッチ27dを設け、水抜き作動検知手段28aは、このリモートコントローラ27からの操作信号によって不凍水抜き栓19の排水状態、給水状態を判別検知するものである。
【0037】
そして、ユーザーが不凍水抜き栓19を開いてリモートコントローラ27の操作スイッチ27dを操作すると、不凍水抜き栓19の作動による給湯管8の排水として検知し、三方弁5を上部出湯管3側を連通し、中間出湯管4側を閉塞した状態とする。
【0038】
そして、ユーザーによって不凍水抜き栓19の操作ハンドル19aが操作されて給水が再開され、リモートコントローラ27の操作スイッチ27dを再度操作されると、水抜き作動検知手段28aは、不凍水抜き栓19が排水状態から給水状態になったことを検知し、三方弁5を上部出湯管3側を閉塞し、中間出湯管4側を連通した状態とする。なお、給水状態になったことを先の実施例のように流量センサ21によって検知するようにしてもよい。
【0039】
このようにして、給湯管8からの排水を検知すると、三方弁5を中間出湯管4側を閉塞し、上部出湯管3側を連通するようにしているため、上部出湯管3側にはすぐに負圧吸気弁18からの空気が導入され、サイフォン現象による貯湯タンク1内の湯の排水が停止され、貯湯タンク1からの湯の排水を最小限とすることができ、水資源のムダ、湯を加熱したエネルギのムダをなくすことができる。
【0040】
また、給湯が再開されれば三方弁5を中間出湯管4側を連通した状態に戻すため、貯湯タンク1内の中間温度の湯を優先的に出湯できるため、ヒートポンプ式の加熱手段16で沸き上げる際にCOP(加熱効率)がよい状態で沸き上げ運転を行うことができる。
【0041】
さらに、従来は貯湯タンク1内の湯が抜けてしまうことによって、貯湯量が減少してしまい、そのまま給湯使用していると湯がなくなってしまう湯切れが発生していたが、貯湯タンク1内の湯が抜けなくなったため、この湯切れの発生も防止できる。また、従来は貯湯タンク1内に多量の空気が入っているため、給湯の前にこの多量の空気を抜く作業を必要としていたが、これも不要となるものである。
【0042】
なお、不凍水抜き栓19が遠隔操作盤(図示せず)による遠隔操作に基づき電動で開栓閉栓できる電動不凍水抜き栓である場合は、リモートコントローラ27の操作スイッチ27bに代えて、遠隔操作盤の信号線を制御部28に直接接続し、あるいはリモートコントローラ27に接続して間接的に制御部28に接続し、遠隔操作盤が開栓操作(排水状態)された信号が制御部28に入力されると、不凍水抜き栓19が排水状態となったとして検知し、遠隔操作盤が閉栓操作(給水状態)された信号が制御部28に入力されると、不凍水抜き栓19が給水状態となったとして検知するようにしてもよい。
【0043】
なお、上部出湯管3と中間出湯管4とを切り換える切換手段として三方弁5を用いて説明してきたが、上部出湯管3からの湯の量と中間出湯管4からの湯の量の比率を調整できる混合弁や、上部出湯管3と中間出湯管4のそれぞれに設けた開閉弁を切換手段としてもよいものであり、不凍水抜き栓19が排水状態となった際に、中間出湯管4を閉塞でき、かつ上部出湯管3を連通できる構成であればよいものである。
【符号の説明】
【0044】
1 貯湯タンク
2 給水管
3 上部出湯管
4 中間出湯管
5 三方弁(切換手段)
8 給湯管
16 加熱手段
19 不凍水抜き栓
21 給湯流量センサ
22 給湯温度センサ
27d 操作スイッチ
28a 水抜き作動検知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンクの湯水を加熱する加熱手段と、この貯湯タンク下部に給水する給水管と、前記貯湯タンク上部から出湯する上部出湯管と、前記貯湯タンク中間部から出湯する中間出湯管と、前記上部出湯管と前記中間出湯管の何れか一方を選択する切換手段と、この切換手段の出湯側に接続された給湯管とを備えた貯湯式給湯装置において、不凍水抜き栓の作動による前記給湯管の排水を検知する水抜き作動検知手段を設け、作動検知すると、前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにしたことを特徴とする貯湯式給湯装置。
【請求項2】
前記給湯管に給湯温度センサと流量センサを設け、前記水抜き作動検知手段は、所定の流量を検出しかつ所定の温度を検出すると、不凍水抜き栓の作動を検知するようにしたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯装置。
【請求項3】
前記水抜き作動検知手段は、不凍水抜き栓の排水信号を受けると不凍水抜き栓の作動を検知するようにしたことを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯装置。
【請求項4】
前記水抜き作動検知手段の作動検知によって前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにした後に、前記流量センサで所定の流量以上の流量を検出すると、前記切換手段を上部出湯管側を閉塞し、前記中間出湯管側を連通するようにしたことを特徴とする請求項2記載の貯湯式給湯装置。
【請求項5】
前記水抜き作動検知手段の作動検知によって前記切換手段を上部出湯管側を連通し、前記中間出湯管側を閉塞するようにした後に、不凍水抜き栓の給水信号を受けると、前記切換手段を上部出湯管側を閉塞し、前記中間出湯管側を連通するようにしたことを特徴とする請求項3記載の貯湯式給湯装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−255878(P2010−255878A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103670(P2009−103670)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000000538)株式会社コロナ (753)
【Fターム(参考)】