説明

貼着装置および貼着方法

【課題】抜取テープを有効に利用することによって、抜取テープの交換頻度を低くして、稼働効率を向上させること。
【解決手段】貼着装置は、粘着部66と離型紙67とを有するテープ部材65を送り出すテープ部材供給部2と、離型紙67を残して粘着部66を切断する切断部35と、粘着部66のうち不要な部分を離型紙67から剥離する抜取テープ15と、抜取テープ15を支持する剥離支持部14と、を有する剥離装置10と、粘着部66を圧着する加圧部6と、テープ部材65を回収するテープ部材回収部3と、を備えている。剥離装置10は、抜取テープ15を所定の供給方向に沿って送り出す抜取テープ供給部11と、抜取テープ供給部11によって送り出された抜取テープ15を回収する抜取テープ回収部12とを有している。抜取テープ15および剥離支持部14の一方は、他方に対して、抜取テープ15の供給方向に直交する方向において相対的に移動可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置にて切断された粘着部のうち不要な部分を剥離する剥離装置を有する貼着装置と、このような貼着装置を用いた貼着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着部と離型紙とを有するテープ部材を送り出す送り装置と、離型紙に貼り付けられた粘着部を離型紙を残して切断する切断部と、切断部にて切断された粘着部が貼着される基板を粘着部の貼着位置へ位置付ける基板支持部と、貼着位置に位置付けられた基板に対して切断された粘着部を圧着する加圧部と、切断部にて切断された粘着部のうち、不要な粘着部を離型紙から剥離する剥離装置と、を有する貼着装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このうち、剥離装置は、エアシリンダなどの昇降装置にて上下動するベース部材に設けられ、粘着性を有する抜取テープを供給するための抜取テープ供給リールと、抜取テープを支持する剥離ヘッドと、抜取テープを巻き取る抜取テープ回収リールとを有している。
【特許文献1】特開2003−51517号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなテープ剥離装置においては、抜取テープ供給リールに巻き付けられている抜取テープが無くなると、当該抜取テープ供給リールに新しい抜取テープを取り付ける必要がある。そして、このときには、貼着装置の稼働を停止させる必要がある。このため、抜取テープの交換頻度を低くすることによって、貼着装置の稼働効率を向上させることが望まれている。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、抜取テープを有効に利用することによって、抜取テープの交換頻度を低くして、稼働効率を向上させることができる貼着装置および貼着方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による貼着装置は、
基板を支持する基板支持部と、
粘着部と離型紙とを有するテープ部材を、前記基板支持部に支持された基板上に送り出すテープ部材供給部と、
前記テープ部材供給部の下流側に配置され、テープ部材の離型紙を残して粘着部を切断する切断部と、
前記切断部の下流側に配置されるとともに、該切断部によって切断された粘着部のうち不要な部分を離型紙から剥離する抜取テープと、該抜取テープを支持する剥離支持部と、を有する剥離装置と、
前記剥離装置の下流側に配置され、該剥離装置によって不要な部分が剥離されたテープ部材を、前記基板に押しつけて粘着部を圧着する加圧部と、
前記加圧部の下流側に配置され、該加圧部によって加圧された後のテープ部材を回収するテープ部材回収部と、を備え、
前記剥離装置が、前記抜取テープを所定の供給方向に沿って送り出す抜取テープ供給部と、該抜取テープ供給部によって送り出された該抜取テープを回収する抜取テープ回収部とを有し、
前記抜取テープおよび前記剥離支持部の一方が、他方に対して、該抜取テープの供給方向に直交する方向において相対的に移動可能になっている。
【0007】
本発明による貼着装置において、
前記抜取テープは、該抜取テープの供給方向に直交する方向において移動可能であることが好ましい。
【0008】
本発明による貼着装置において、
前記剥離支持部は、前記抜取テープの供給方向に直交する方向において移動可能であることが好ましい。
【0009】
本発明による貼着装置において、
前記剥離装置は、前記抜取テープ供給部によって送り出された抜取テープの送出量を検出する送出量検出部をさらに有することが好ましい。
【0010】
本発明による貼着装置において、
前記抜取テープと前記剥離支持部との間の相対的な位置を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記抜取テープ供給部からの前記抜取テープの送り出しを停止させた後、該抜取テープおよび前記剥離装置の一方を他方に対して該抜取テープの供給方向に直交する方向に相対的に移動させ、その後、前記抜取テープ供給部からの前記抜取テープの送り出しを再開させることが好ましい。
【0011】
本発明による貼着装置において、
前記抜取テープと前記剥離支持部との間の相対的な位置を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記抜取テープ供給部から前記抜取テープを送り出すときに、該抜取テープおよび前記剥離装置の一方を他方に対して該抜取テープの供給方向に直交する方向に相対的に移動させことが好ましい。
【0012】
本発明による貼着方法は、
基板支持部と、粘着部と離型紙とを有するテープ部材を送り出すテープ部材供給部と、該テープ部材供給部の下流側に配置された切断部と、該切断部の下流側に配置されて抜取テープを有する剥離装置と、該剥離装置の下流側に配置された加圧部と、該加圧部の下流側に配置されたテープ部材回収部と、を有し、該剥離装置が、該抜取テープを送り出す抜取テープ供給部と、該抜取テープ供給部によって送り出された該抜取テープを回収する抜取テープ回収部と、該抜取テープを支持する剥離支持部と、を含む、貼着装置を用いた貼着方法において、
前記基板支持部によって、基板を支持する基板支持工程と、
前記テープ部材供給部によって、前記テープ部材を前記基板支持部に支持された基板上に送り出すテープ部材供給工程と、
前記切断部によって、テープ部材の離型紙を残して粘着部を切断する切断工程と、
前記剥離装置の前記抜取テープによって、前記切断部により切断された粘着部のうち不要な部分を離型紙から剥離する剥離工程と、
前記加圧部によって、不要な部分が剥離されたテープ部材を前記基板に押しつけて粘着部を圧着する加圧工程と、
前記テープ部材回収部によって、加圧部により加圧された後のテープ部材を回収するテープ部材回収工程と、
前記抜取テープ供給部によって、前記抜取テープが所定の供給方向に沿って送り出される抜取テープ供給工程と、
前記抜取テープ回収部によって、抜取テープが回収される抜取テープ回収工程と、
前記抜取テープおよび前記剥離支持部の一方を、他方に対して、該抜取テープの供給方向に直交する方向において相対的に移動させる抜取テープ移動工程と、
を備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、抜取テープおよび剥離支持部の一方が、他方に対して、抜取テープの供給方向に直交する方向において相対的に移動可能となっているので、抜取テープを有効に利用することができる。このため、抜取テープの交換頻度を低くして、稼働効率を向上させることができる。また、抜取テープの有効利用を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の実施の形態
以下、本発明に係る貼着装置および貼着方法の第1の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図6は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
【0015】
図1に示すように、貼着装置は、基板60を支持する基板支持部1と、粘着部66と離型紙67とを有するテープ部材65(図5参照)を、基板支持部1に支持された基板60上に送り出すテープ部材供給リール(テープ部材供給部)2と、テープ部材供給リール2の下流側に配置され、テープ部材65の離型紙67を残して粘着部66を切断する切断部35と、切断部35の下流側に配置され、切断部35によって切断された粘着部66のうち不要な部分を離型紙67から剥離する抜取テープ15を有する剥離装置10と、を備えている。
【0016】
なお、テープ部材供給リール2から供給されるテープ部材65は、基板60上において、下方側に粘着部66が位置し上方側に離型紙67が位置するようになっており(図5参照)、このような粘着部66としてはACFなどを例に挙げることができる。また、抜取テープ15は、粘着性を有している。
【0017】
また、図1に示すように、剥離装置10の下流側には、剥離装置10によって不要な部分が剥離されたテープ部材65を基板60に押しつけて、残った粘着部66を圧着する加圧部6が配置されている。また、この加圧部6の下流側には、加圧部6によって加圧された後の離型紙67のみが残っているテープ部材65を回収するテープ部材回収リール(テープ部材回収部)3が配置されている。
【0018】
また、図1に示すように、剥離装置10は、ベース部材17と、ベース部材17を上下動させるエアシリンダなどの昇降部材18と、ベース部材17に設けられ、抜取テープ15を所定の供給方向に沿って送り出す抜取テープ供給リール(抜取テープ供給部)11と、ベース部材17に設けられ、抜取テープ供給リール11によって送り出された抜取テープ15を回収する抜取テープ回収リール(抜取テープ回収部)12と、抜取テープ15を下方から支持する剥離ヘッド(剥離支持部)14と、を有している。
【0019】
なお、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12とは、ベース部材17に対して、抜取テープ15の幅方向に移動可能となっている(図2参照)。この結果、抜取テープ15は、テープ部材供給リール2とテープ部材回収部3との間に位置するテープ部材65の幅方向(供給方向に直交する方向)に、移動可能となっている(図2参照)。なお本願で、供給方向に直交する方向に移動可能になっているとは、供給方向に直交する方向に移動することができればどのようなものでもよいことを意味する。すなわち、抜取テープ15は、供給方向に直交する方向に移動できるようになっていてもよいし(図4(a)参照)、供給方向に対して斜め方向に移動できるようになっていてもよい(図4(b)参照)。
【0020】
また、図1に示すように、剥離装置10の上方には、テープ部材65の離型紙67を吸着して保持する吸着部40が設けられている。また、テープ部材供給リール2の下流側には、テープ部材供給リール2から送り出されたテープ部材65を案内する案内リール21,22が設けられている。また、テープ部材回収リール3の上流側には、加圧部6によって加圧された後のテープ部材65(離型紙67)を案内する案内リール31,32が設けられている。
【0021】
また、図1に示すように、剥離装置10には、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12の動きを制御する制御部50が設けられている。具体的には、この制御部50は、抜取テープ供給リール11からの抜取テープ15の送り出しを停止させた後、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12をベース部材17に対して抜取テープ15の幅方向に二回移動させ、その後、抜取テープ供給リール11からの抜取テープ15の送り出しを再開させるように、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12の動きを制御するように構成されている(図4(a)参照)。なお、図4(a)に示された矢印は、剥離された粘着部66の抜取テープ15に貼り着けられた順序を示している。
【0022】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
【0023】
まず、基板支持部1によって、基板60が支持される(基板支持工程81)(図1および図3参照)。
【0024】
次に、テープ部材供給リール2によって、テープ部材65が基板支持部1に支持された基板60上に送り出される(テープ部材供給工程82)(図1および図3参照)。
【0025】
次に、切断部35によって、テープ部材65の離型紙67を残して粘着部66が切断される(切断工程83)(図1および図3参照)。
【0026】
次に、剥離装置10の抜取テープ15によって、切断部35により切断された粘着部66のうち不要な部分が離型紙67から剥離される(剥離工程84)(図3および図5参照)。このとき、剥離装置10の上方に位置する吸着部40によって、テープ部材65の離型紙67が吸着されて保持されている(図1参照)。
【0027】
この剥離工程84においては、まず、抜取テープ供給リール11によって、抜取テープ15が所定の供給方向に沿って、所定の量だけ送り出されて停止される(抜取テープ供給工程91)(図3および図4(a)参照)。このとき、抜取テープ回収リール12によって、抜取テープ15が回収される(抜取テープ回収工程97)。
【0028】
次に、昇降部材18によって、ベース部材17が上方に位置づけられる(上方位置づけ工程92)(図3および図5参照)。このとき、抜取テープ15が、切断部35により切断された粘着部66のうち不要な部分に接着される。その後、昇降部材18によって、ベース部材17が下方に位置づけられる(下方位置づけ工程93)(図3および図5参照)。このとき、粘着部66のうち不要な部分が、離型紙67から剥離される。
【0029】
このように不要な部分が剥離されたテープ部材65は、次に、加圧部6によって基板60に押しつけられ、残った粘着部66が基板60に圧着される(加圧工程85)(図1および図3参照)。その後、テープ部材回収部3によって、加圧部6により加圧された後の離型紙67のみからなるテープ部材65が回収される(テープ部材回収工程86)(図1および図3参照)。
【0030】
次に、別の基板60が基板支持部1に支持される(基板支持工程81)(図1および図3参照)。その後、上述したのと同様に、テープ部材供給工程82および切断工程83が行われる(図3参照)。
【0031】
次に、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12は、ベース部材17に対して抜取テープ15の幅方向(抜取テープ15の供給方向に直交する方向)に移動させられる(図2参照)。この結果、抜取テープ15が、その幅方向に移動させられることとなる(抜取テープ移動工程95)(図2、図3および図4(a)参照)。なお、このとき、剥離ヘッド14はベース部材17に対して固定されており、テープ部材65も抜取テープ15の幅方向に移動されない。
【0032】
その後は、加圧工程85およびテープ部材回収工程86が順次行われる(図3参照)。そして、上述した工程が、所定の回数(本実施の形態では二回)だけ繰り返されるまで(抜取テープ15がその幅方向に所定の回数だけ移動されるまで)、剥離工程84において抜取テープ移動工程95が行われる(図3および図4(a)参照)。他方、上述した工程が、所定の回数だけ繰り返されると、剥離工程84において抜取テープ移動工程95が行われる代わりに、抜取テープ供給工程91が行われる(図3および図4(a)参照)。
【0033】
上述のように、本実施の形態によれば、粘着部66のうち不要な部分を剥離した後の抜取テープ15が、剥離ヘッド14およびテープ部材65に対して、抜取テープ15の幅方向に移動させられる。このため、抜取テープ15を有効に利用することができる。
【0034】
すなわち、従来技術では、粘着部のうち不要な部分を剥離した後の抜取テープは、抜取テープ供給リール側から抜取テープ回収リール側へと送られるだけであったので、幅方向で余った未使用部分もそのまま抜取テープ回収リールで回収されていた。
【0035】
これに対して、本発明によれば、抜取テープ供給リール11と抜取テープ回収リール12が、ベース部材17に対して抜取テープ15の幅方向に移動可能となっているので、抜取テープ15を、剥離ヘッド14およびテープ部材65に対して、抜取テープ15の幅方向に移動させることができる。このため、従来では使用できなかった幅方向で余った部分を有効に利用することができる(図4(a)参照)。
【0036】
このように、本実施の形態によれば、抜取テープ15を有効に利用することができるので、抜取テープの交換頻度を低くすることができ、粘着装置の稼働効率を向上させることができる。また、抜取テープ15の有効利用を図ることもできる。
【0037】
なお、上述した剥離装置10の一連の駆動は、制御部50からの指示に従って行われる。
【0038】
ところで、上記では、制御部50が、抜取テープ供給リール11からの抜取テープ15の送り出しを停止させた後、抜取テープ15を、剥離ヘッド14およびテープ部材65に対して、抜取テープ15の幅方向に移動させ、その後、抜取テープ供給リール11からの抜取テープ15の送り出しを再開させる態様を用いて説明したが(図4(a)参照)、これに限られない。
【0039】
制御部50は、例えば、抜取テープ供給リール11から抜取テープ15を送り出すときに、抜取テープ15を、剥離ヘッド14およびテープ部材65に対して、抜取テープ15の幅方向に移動させるような態様であってもよい(図4(b)参照)。なお、抜取テープ供給リール11から抜取テープ15を送り出すときに、抜取テープ15が抜取テープ15の幅方向に移動させられるので、剥離された粘着部66の順序を示す矢印は斜め方向を向くこととなる。
【0040】
なお、図6に示すように、剥離装置10は、制御部50に接続されるとともに、抜取テープ供給リール11によって送り出された抜取テープ15の送出量を検出する送出量検出部45を有していてもよい。このような送出量検出部45を用いることによって、抜取テープ15を正確な量だけ送ることができるようになるので、好ましい。なお、送出量検出部45としては、検尺ローラを有する検知円検やエンコーダなどを用いることができる。
【0041】
また、本実施の形態では、上方位置づけ工程92、下方位置づけ工程93および抜取テープ移動工程95を順次行う態様を用いて説明したが、これに限られない。例えば、下方位置づけ工程93と抜取テープ移動工程95を同時に行い、ベース部材17を下方に位置づける際に、抜取テープ15を幅方向に移動させたり、また、上方位置づけ工程92と抜取テープ移動工程95を同時に行い、ベース部材17を上方に位置づける際に、抜取テープ15を幅方向に移動させたりしてもよい。このように、下方位置づけ工程93と抜取テープ移動工程95を同時に行ったり、上方位置づけ工程92と抜取テープ移動工程95を同時に行ったりすることによって、さらに稼働効率を向上させることができる。
【0042】
第2の実施の形態
次に、図7により、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7に示す第2の実施の形態は、抜取テープ15が、抜取テープ15の幅方向において移動可能となる代わりに、剥離ヘッド14およびテープ部材65が、抜取テープ15の幅方向において移動可能となっているものであり、その他の構成は図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。
【0043】
図7に示す第2の実施の形態において、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0044】
本実施の形態では、剥離ヘッド14およびテープ部材65が、抜取テープ15の幅方向において移動可能となっている(図7参照)。なお、本実施の形態では、テープ部材供給リール2とテープ部材回収リール3の各々が、テープ部材65の幅方向(抜取テープ15の幅方向)において移動可能となることによって(図1参照)、テープ部材65が抜取テープ15の幅方向において移動可能となっている。ここで、案内リール21,22,31,32はテープ部材65の幅方向に延在しており、テープ部材供給リール2とテープ部材回収リール3がテープ部材65の幅方向に移動しても、このテープ部材65を案内することができるようになっている。
【0045】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができ、主たる効果としては、以下の効果を奏することができる。
【0046】
すなわち、上述のように、剥離ヘッド14およびテープ部材65が、抜取テープ15の幅方向において移動可能となっているので、剥離ヘッド14およびテープ部材65を、抜取テープ15に対して、抜取テープ15の幅方向に移動させることができる。このため、従来では使用できなかった幅方向で余った部分を有効に利用することができ、ひいては、抜取テープの交換頻度を低くすることができ、粘着装置の稼働効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施の形態による貼着装置の構成を示す概略側方図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による剥離装置の一部を示す概略斜視図。
【図3】本発明の第1の実施の形態による貼着方法の流れを示すフロー図。
【図4】本発明の第1の実施の形態による剥離装置の抜取テープに貼り着いた粘着部を示した概略平面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態による剥離装置によって、粘着部の不要な部分が剥離される様子を示した概略側方図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の変形例による剥離装置の構成を示す概略側方図。
【図7】本発明の第2の実施の形態による剥離装置の一部を示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0048】
1 基板支持部
2 テープ部材供給部
3 テープ部材回収部
6 加圧部
10 剥離装置
11 抜取テープ供給リール(抜取テープ供給部)
12 抜取テープ回収リール(抜取テープ回収部)
14 剥離ヘッド(剥離支持部)
15 抜取テープ
60 基板
65 テープ部材
66 粘着部
67 離型紙
35 切断部
45 送出量検出部
50 制御部
81 基板支持工程
82 テープ部材供給工程
83 切断工程
84 剥離工程
85 加圧工程
86 テープ部材回収工程
91 抜取テープ供給工程
92 上方位置づけ工程
93 下方位置づけ工程
95 抜取テープ移動工程
97 抜取テープ回収工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を支持する基板支持部と、
粘着部と離型紙とを有するテープ部材を、前記基板支持部に支持された基板上に送り出すテープ部材供給部と、
前記テープ部材供給部の下流側に配置され、テープ部材の離型紙を残して粘着部を切断する切断部と、
前記切断部の下流側に配置されるとともに、該切断部によって切断された粘着部のうち不要な部分を離型紙から剥離する抜取テープと、該抜取テープを支持する剥離支持部と、を有する剥離装置と、
前記剥離装置の下流側に配置され、該剥離装置によって不要な部分が剥離されたテープ部材を、前記基板に押しつけて粘着部を圧着する加圧部と、
前記加圧部の下流側に配置され、該加圧部によって加圧された後のテープ部材を回収するテープ部材回収部と、を備え、
前記剥離装置は、前記抜取テープを所定の供給方向に沿って送り出す抜取テープ供給部と、該抜取テープ供給部によって送り出された該抜取テープを回収する抜取テープ回収部とを有し、
前記抜取テープおよび前記剥離支持部の一方は、他方に対して、該抜取テープの供給方向に直交する方向において相対的に移動可能であることを特徴とする貼着装置。
【請求項2】
前記抜取テープは、該抜取テープの供給方向に直交する方向において移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の貼着装置。
【請求項3】
前記剥離支持部は、前記抜取テープの供給方向に直交する方向において移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の貼着装置。
【請求項4】
前記剥離装置は、前記抜取テープ供給部によって送り出された抜取テープの送出量を検出する送出量検出部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の貼着装置。
【請求項5】
前記抜取テープと前記剥離支持部との間の相対的な位置を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記抜取テープ供給部からの前記抜取テープの送り出しを停止させた後、該抜取テープおよび前記剥離装置の一方を他方に対して該抜取テープの供給方向に直交する方向に相対的に移動させ、その後、前記抜取テープ供給部からの前記抜取テープの送り出しを再開させることを特徴とする請求項1に記載の貼着装置。
【請求項6】
前記抜取テープと前記剥離支持部との間の相対的な位置を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記抜取テープ供給部から前記抜取テープを送り出すときに、該抜取テープおよび前記剥離装置の一方を他方に対して該抜取テープの供給方向に直交する方向に相対的に移動させことを特徴とする請求項1に記載の貼着装置。
【請求項7】
基板支持部と、粘着部と離型紙とを有するテープ部材を送り出すテープ部材供給部と、該テープ部材供給部の下流側に配置された切断部と、該切断部の下流側に配置されて抜取テープを有する剥離装置と、該剥離装置の下流側に配置された加圧部と、該加圧部の下流側に配置されたテープ部材回収部と、を有し、該剥離装置が、該抜取テープを送り出す抜取テープ供給部と、該抜取テープ供給部によって送り出された該抜取テープを回収する抜取テープ回収部と、該抜取テープを支持する剥離支持部と、を含む、貼着装置を用いた貼着方法において、
前記基板支持部によって、基板を支持する基板支持工程と、
前記テープ部材供給部によって、前記テープ部材を前記基板支持部に支持された基板上に送り出すテープ部材供給工程と、
前記切断部によって、テープ部材の離型紙を残して粘着部を切断する切断工程と、
前記剥離装置の前記抜取テープによって、前記切断部により切断された粘着部のうち不要な部分を離型紙から剥離する剥離工程と、
前記加圧部によって、不要な部分が剥離されたテープ部材を前記基板に押しつけて粘着部を圧着する加圧工程と、
前記テープ部材回収部によって、加圧部により加圧された後のテープ部材を回収するテープ部材回収工程と、
前記抜取テープ供給部によって、前記抜取テープが所定の供給方向に沿って送り出される抜取テープ供給工程と、
前記抜取テープ回収部によって、抜取テープが回収される抜取テープ回収工程と、
前記抜取テープおよび前記剥離支持部の一方を、他方に対して、該抜取テープの供給方向に直交する方向において相対的に移動させる抜取テープ移動工程と、
を備えたことを特徴とする貼着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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