説明

超音波を利用した高濃度酸素溶解装置

発明は超音波を利用した高濃度酸素溶解装置に関し、詳しくは、流入口(10)から液体が流入されると、セディメントフィルター(11)で異物をフィルタリングし、プリカーボンフィルター(12)で有害化学物質をフィルタリングし、UFメンブレンフィルター(13)で不純物をフィルタリングし、ポストカーボンフィルター(14)でガス成分と臭い成分をフィルタリングした後、貯蔵タンク(20)に貯蔵され、貯蔵タンクの液体が冷却装置(50)を通って低温に冷却され、高圧ポンプ(60)とベンチュリ管(80)を通じて高圧に圧縮された液体が超音波投射部(40)に流入されて、超音波を通じて酸素が液体に溶解され、流動管(90)を通じて貯蔵タンクに流動され、所定酸素濃度以上の液体になると排出管(30)から排出されるように構成される超音波を利用した高濃度酸素溶解装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波を利用した高濃度酸素溶解装置に関し、さらに詳しくは、流入口から液体が流入されると、セディメントフィルターで異物をフィルタリングし、プリカーボンフィルターで有害化学物質をフィルタリングし、UFメンブレンフィルターで不純物をフィルタリングし、ポストカーボンフィルターでガス成分と臭い成分をフィルタリングした後、貯蔵タンクに貯蔵され、貯蔵タンクの液体が冷却装置を通って低温に冷却され、高圧ポンプとベンチュリ管を通じて高圧に圧縮された液体が超音波投射部に流入されて、超音波を通じて酸素が液体に溶解され、流動管を通じて貯蔵タンクに流動され、所定酸素濃度以上の液体になると排出管から排出されるように構成される超音波を利用した高濃度酸素溶解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、酸素は人間の生活においてなくてはならない要素である。我々の体に酸素が不足する場合には、体の機能に問題が発生して各種疾病が発生する。
【0003】
例えば、頭痛、嘔吐、呼吸数増加、脈搏数増加、疲れ,眩暈などの症状が現われ、ひどい場合には、痙攣や意識喪失が現われ、さらには死亡に至ることもある。しかも体の免疫体系が損傷されてバクテリアやウイルスに容易に感染されて各種疾病にかかりやすくなる。
【0004】
自然界に存在する水には所定量の酸素が溶けている。水温によって溶存飽和度が異なるが、常温の大気圧下での溶存酸素濃度は約6ppm〜8ppmである。水中の溶存酸素は全ての植物と生物などにおいて必須不可欠の要素として存在し、溶存酸素が2ppm以下である場合、植物と生物が全部死んでしまう。
【0005】
このような理由で、最近には通常の水より酸素の含有量の高い酸素水に対する関心が増大されている。
【0006】
酸素水に含有された溶存酸素は胃腸から血液に吸収されて血流作用を通じて各細胞組織に供給されて新陳代謝に必要なエネルギーとして使われる。また、酸素水の飲用によって摂取された溶存酸素は体内の酸素分圧によって若干の差異はあるが、肺を通じて摂取された酸素に比べて各細胞組織に吸収または伝達される速度が10倍以上早い。また、酸素水に含まれる酸素濃度が高いほど体内に吸収される酸素の量はずっと多くなる。
【0007】
例えば、森林浴が可能な森の中での空気中の酸素濃度は普通の酸素濃度の21%よりたった1%〜2%高い水準であるにもかかわらず、人の体が感じる快適さは相当高く、酸素水の效果は森林浴の效果と比べるものにならないことは自明である。
【0008】
通常の水より酸素含有量の高い酸素水を製造するためには、水に酸素を溶解させなければならないが、水に酸素を溶解させる一般的な方法としては、水族館で主に使われる気泡石を利用して水中に霧のように酸素を拡散させて溶解させる方法があるが、これは急速溶解はもちろん高濃度の酸素水を作るにも物理的に不可能である。
【0009】
液体に溶ける気体の質量は気体の圧力に比例するというヘンリーの法則を利用して水が収容されたタンク内に酸素を高圧で充填して水に酸素をさらにたくさん溶解させる方法もある。
【0010】
しかし、これは所定濃度以上の酸素は溶解させることができず、酸素を溶解させる時間が長くかかるという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記問題点を解決するために、本発明は液体が貯蔵タンクから吐出管に吐出された後、高圧ポンプとベンチュリ管を通じて高圧で流動管を通じて貯蔵タンクに流入される時、ベンチュリ管に連結される流動管上に超音波投射部を設置して超音波投射部を通過する液体に酸素を高濃度に溶解させる超音波を利用した高濃度酸素溶解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するための本発明は、超音波を利用した高濃度酸素溶解装置に関し、流入口から液体が流入されると、セディメントフィルターで異物をフィルタリングし、プリカーボンフィルターで有害化学物質をフィルタリングし、UFメンブレンフィルターで不純物をフィルタリングし、ポストカーボンフィルターでガス成分と臭い成分をフィルタリングした後、貯蔵タンクに貯蔵され、貯蔵タンクの液体が冷却装置を通って低温に冷却され、高圧ポンプとベンチュリ管を通じて高圧に圧縮された液体が超音波投射部に流入されて、超音波を通じて酸素が液体に溶解され、流動管を通じて貯蔵タンクに流動され、所定酸素濃度以上の液体になると排出管から排出されるように構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明は液体が貯蔵タンクから吐出管に吐出された後、高圧ポンプとベンチュリ管を通じて高圧で流動管を通じて貯蔵タンクに流入される時、ベンチュリ管に連結される流動管上に超音波投射部を設置して超音波投射部を通過する液体に酸素を高濃度に溶解させるので、早い時間内に高濃度の酸素を液体に溶解させることができるという效果を奏する。
【0014】
本発明の特徴及び長所は添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになる。説明において本明細書及び請求範囲で用いられた用語や単語は通常的で辞書的な意味に解釈されてはいけなく、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して本発明の技術的思想に符合する意味と概念に解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の超音波を利用した高濃度酸素溶解装置の全体構成図である。
【図2】本発明による超音波を利用した高濃度酸素溶解装置の超音波投射部を拡大した拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は液体に高濃度の酸素を溶解する装置において、液体が流入され、流入調節バルブ16が設置される流入口10と、流入口10を通じて流入される液体に含まれる異物をフィルタリングするセディメントフィルター11と、セディメントフィルター11と連結されて、液体に含まれる有害化学物質をフィルタリングするプリカーボンフィルター12と、プリカーボンフィルター12と連結されて、液体に溶解された不純物をフィルタリングするUFメンブレンフィルター13と、UFメンブレンフィルター13と連結されて、ガス成分と臭い成分をフィルタリングするポストカーボンフィルター14と、ポストカーボンフィルター14と連結され、液体が貯蔵される貯蔵タンク20に液体を注入し、液体の水位を一定に調節する水位調節部が設置された注入口15と、貯蔵タンク20の外側に設置されて、貯蔵タンク20の温度を設定する温度調節部21と、貯蔵タンク20の内部に設置されて、貯蔵タンク20内の液体に溶解された酸素量を測定するD.Oメーター23と、貯蔵タンク20の下端に設置されて、貯蔵タンク20内の液体が吐出され、吐出される液体の量を調節する吐出バルブ22が設置される吐出管24と、吐出管24を通じて吐出される液体が通過される時、液体を低温に冷却させる冷却装置50と、冷却装置50で冷却された液体を送出する高圧ポンプ60と、高圧ポンプ60と貯蔵タンク20の上部に連結され、貯蔵タンク20内の溶解されない過剰酸素を高圧ポンプ60に流入させる過剰酸素逆送管64と、高圧ポンプ60と連結されて、高圧ポンプ60で排出される液体を排出するベンチュリ管部80と、ベンチュリ管部80と高圧ポンプ60との間に設置されて、液体の圧力を調節する圧力調節部63と、ベンチュリ管部80上に連結されて酸素を注入する酸素注入管70と、ベンチュリ管部80の出口と連結され、通過する液体に超音波を投射して酸素と液体の溶解度を高め、通過した液体を貯蔵タンク20に流動させる超音波投射部40と、超音波投射部40と貯蔵タンク20との間に連結され、液体圧力ゲージ91と減圧弁92及び流量調節バルブ93が設置される流動管90と、貯蔵タンク20の下部に設置されて、液体に溶解された酸素の濃度をD.Oメーターで測定して使用者の所望の数値以上になると液体を外部に排出し、液体に含まれるオゾンをフィルタリングするオゾンフィルター32が設置され、排出される液体を開閉するソレノイドバルブ31が設置される排出管30と、を含む。
【0017】
このような超音波投射部40はジグザグ状に形成されて、液体が流動される流送管43と、流送管43の外側に設置されて超音波を流送管43に投射する複数の超音波振動子42と、超音波振動子42と連結され、超音波投射部40の外部に設置されて超音波を発振する超音波発振部44と、超音波発振部44と連結されて超音波発振部44を制御する制御部41とを含む。
【0018】
また、流送管43は湾曲される部位の内部に液体の進行を妨害する抵抗突起45が形成される。
【0019】
また、高圧ポンプ60とベンチュリ管部80との間にはベンチュリ管部80を通じて液体が逆流することを防止する第1チェックバルブ62が設置され、酸素注入管70とベンチュリ管部80との間にはベンチュリ管部80の液体が逆流されないようにする第2チェックバルブ71が設置される。
【0020】
即ち、本発明をさらに詳しく説明すれば次の通りである。
【0021】
液体が流入される流入口10を通じて液体が流入されるとセディメントフィルター11で異物をフィルタリングし、プリカーボンフィルター12で有害化学物質をフィルタリングし、UFメンブレンフィルター13で不純物をフィルタリングし、ポストカーボンフィルター14でガス成分と臭い成分をフィルタリングした後、貯蔵タンク20の内部に水位調節装置が設置された注入口15を通じて液体が注入され、貯蔵タンク20の下端に形成される吐出管24を通じて貯蔵タンク20内の液体が吐出されると冷却装置50で液体の温度を低下させて高圧ポンプ60に流動させる。
【0022】
このような高圧ポンプ60と貯蔵タンク20の上部との間には過剰酸素逆送管64が設置されて、貯蔵タンク20内で溶解されない酸素が高圧ポンプ60に流入されて液体とともにベンチュリ管部80に流送される。
【0023】
また、上記ベンチュリ管部80に酸素注入管70が形成されて酸素をベンチュリ管部80の内部に注入し、酸素注入管70とベンチュリ管部との間には第2チェックバルブ71が設置されて、ベンチュリ管部80の液体が酸素注入管70に逆流しないようにし、高圧ポンプ60とベンチュリ管部80との間にベンチュリ管部80の内部の圧力を調節する圧力調節部63が設置され、圧力調節部63と高圧ポンプ60との間にはベンチュリ管部80の液体が逆流しないように第1チェックバルブ62が設置される。
【0024】
ベンチュリ管部80を通って高圧に圧縮された液体が超音波投射部40を通って再び貯蔵タンク20の内部に液体圧力ゲージ91と減圧弁92及び流量調節バルブ93が設置される流動管90を通じて流送される。
【0025】
このような超音波投射部40はジグザグ状に形成されて、液体が流動される流送管43と、流送管43の外側に設置されて超音波を流送管43に投射する複数の超音波振動子42と、超音波振動子42と連結され、超音波投射部40の外部に設置されて超音波を発振する超音波発振部44と、超音波発振部44と連結されて超音波発振部44を制御する制御部41とで構成される。
【0026】
上記の構成からなる超音波投射部40を通過する液体は酸素とともに流送管43を通って、超音波発振部44で発振される超音波が超音波振動子42を通じて流送管43に加えられると酸素が液体に溶解されて超音波投射部40に連結された流動管90を通じて貯蔵タンク20の内部に流送される。
【0027】
この時、ジグザグ状に形成される流送管43の湾曲部の内部に液体の流送を妨害して液体がなるべく長時間超音波投射部40の内部に留まるようにする抵抗突起45が形成される。
【0028】
また、貯蔵タンク20の内部に、液体に溶解された酸素の濃度を測定するD.Oメーター23が設置されて、液体に溶解された酸素が設定値以上になると、貯蔵タンク20の下部に形成される排出管30を通じて排出され、排出管30に設置されるオゾンフィルター32を通って酸素が過剰結合されて形成されたオゾンをフィルタリングして排出される。
【0029】
また、貯蔵タンク20の上端には貯蔵タンク20内部の温度を調節する温度調節部21が設置されて、貯蔵タンク20の温度を一定に保持して液体の温度を保持させる。
【符号の説明】
【0030】
10:流入口
20:貯蔵タンク
30:排出管
40:超音波投射部
50:冷却装置
60:高圧ポンプ
70:酸素注入管
80:ベンチュリ管部
90:流動管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体に高濃度の酸素を溶解する装置において、
液体が流入され、流入調節バルブ(16)が設置される流入口(10)と、
前記流入口(10)を通じて流入される液体に含まれる異物をフィルタリングするセディメントフィルター(11)と、
前記セディメントフィルター(11)と連結されて、液体に含まれる有害化学物質をフィルタリングするプリカーボンフィルター(12)と、
前記プリカーボンフィルター(12)と連結されて、液体に溶解された不純物をフィルタリングするUFメンブレンフィルター(13)と、
前記UFメンブレンフィルター(13)と連結されて、ガス成分と臭い成分をフィルタリングするポストカーボンフィルター(14)と、
前記ポストカーボンフィルター(14)と連結され、液体が貯蔵される貯蔵タンク(20)に液体を注入し、液体の水位を一定に調節する水位調節部が設置された注入口(15)と、
前記貯蔵タンク(20)の外側に設置されて、貯蔵タンク(20)の温度を設定する温度調節部(21)と、
前記貯蔵タンク(20)の内部に設置されて、貯蔵タンク(20)内の液体に溶解された酸素量を測定するD.Oメーター(23)と、
前記貯蔵タンク(20)の下端に設置されて、貯蔵タンク(20)内の液体が吐出され、吐出される液体の量を調節する吐出バルブ(22)が設置される吐出管(24)と、
前記吐出管(24)を通じて吐出される液体が通過される時、液体を低温に冷却させる冷却装置(50)と、
前記冷却装置(50)で冷却された液体を送出する高圧ポンプ(60)と、
前記高圧ポンプ(60)と貯蔵タンク(20)の上部に連結され、貯蔵タンク(20)内の溶解されない過剰酸素を高圧ポンプ(60)に流入させる過剰酸素逆送管(64)と、
前記高圧ポンプ(60)と連結されて、高圧ポンプ(60)で排出される液体を排出するベンチュリ管部(80)と、
前記ベンチュリ管部(80)と高圧ポンプ(60)との間に設置されて、液体の圧力を調節する圧力調節部(63)と、
前記ベンチュリ管部(80)上に連結されて酸素を注入する酸素注入管(70)と、
前記ベンチュリ管部(80)の出口と連結され、通過する液体に超音波を投射して酸素と液体の溶解度を高め、通過した液体を貯蔵タンク(20)に流動させる超音波投射部(40)と、
前記超音波投射部(40)と貯蔵タンク(20)との間に連結され、液体圧力ゲージ(91)と減圧弁(92)及び流量調節バルブ(93)が設置される流動管(90)と、
前記貯蔵タンク(20)の下部に設置されて、液体に溶解された酸素の濃度をD.Oメーターで測定した後液体を外部に排出し、液体に含まれるオゾンをフィルタリングするオゾンフィルター(32)が設置され、排出される液体を開閉するソレノイドバルブ(31)が設置される排出管(30)と、を含むことを特徴とする超音波を利用した高濃度酸素溶解装置。
【請求項2】
前記超音波投射部(40)はジグザグ状に形成されて、液体が流動される流送管(43)と、前記流送管(43)の外側に設置されて超音波を流送管(43)に投射する複数の超音波振動子(42)と、前記超音波振動子(42)と連結され、超音波投射部(40)の外部に設置されて超音波を発振する超音波発振部(44)と、前記超音波発振部(44)と連結されて超音波発振部(44)を制御する制御部(41)とを含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波を利用した高濃度酸素溶解装置。
【請求項3】
前記流送管(43)は湾曲される部位の内部に液体の進行を妨害する抵抗突起(45)が形成されることを特徴とする請求項2に記載の超音波を利用した高濃度酸素溶解装置。
【請求項4】
前記高圧ポンプ(60)とベンチュリ管部(80)との間にはベンチュリ管部(80)を通じて液体が逆流することを防止する第1チェックバルブ(62)が設置され、前記酸素注入管(70)とベンチュリ管部(80)との間にはベンチュリ管部(80)の液体が逆流されないようにする第2チェックバルブ(71)が設置されることを特徴とする請求項1に記載の超音波を利用した高濃度酸素溶解装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−505120(P2013−505120A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529656(P2012−529656)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【国際出願番号】PCT/KR2010/005875
【国際公開番号】WO2011/034297
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(512067229)
【氏名又は名称原語表記】KANG, Hyung−Won
【出願人】(512067230)
【氏名又は名称原語表記】KANG, Dong−Jun
【Fターム(参考)】