説明

足場の組み立て工程管理支援装置及びコンピュータ用ソフトウェア

【課題】足場の組み立て作業の工程管理に便利な足場の組み立て工程管理支援装置を提供すること。
【解決手段】
組足場2の足場部品の種別ごとに一人の作業者が単位時間に組み立てられる個数が書き込まれた歩掛りデータ52と、足場部品と組み立ての順番を示す通し番号とを対応付けた部品データ5と、を記憶したデータ記憶部41と、作業日数と各作業日の作業者の人数を示す人工データ53を入力する入力画面60と、人工データ53、歩掛りデータ52と部品データ5とに基づいて、組足場2の組み立て途中段階を求め、表示部に3次元の画像として表示する表示プログラム48と、前記途中段階の組足場2で作業可能領域と作業禁止領域とを求め、区別して表示する領域判定プログラム49と、を備え、組足場2の組み立て工程の管理を容易に行うことができ、付帯工事の手配を容易かつ確実に行うことが可能となり、さらに工程管理のミスを確実に防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築構造物の本体が建造された後、この本体に付属構造物を設置する設置工事や、建築構造物等を塗装する塗装工事などの付帯工事を行うための足場の組み立て工程の管理を支援する工程管理支援装置及びその装置を制御するコンピュータ用ソフトウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築構造物に対して配管、ダクト等の付属構造物を設置する設置工事や、建築構造物等を塗装する塗装工事などの付帯工事を行う場合、作業領域となる足場を仮設する必要がある。この足場を仮設する足場工事の管理方法は、ネットワーク形式やバーチャート形式の工程表を作成して行なわれる。
【0003】
ところで足場の組み立てが完成していなくともその途中段階で、付帯工事を進めることができる場合がある。例えば複数の階層構造を備えた建築構造物の本体に対して付帯工事を行う場合には、組足場が完成した階においてはその付帯工事を行うことができる。従ってどの時点で足場の組み立て作業がどこまで進み、そのときにどの領域で付帯工事を行うことができるのか、どの領域で付帯工事を進めることができないのかを、予め把握しておくことが必要である。このような把握をしておくことにより工事管理者は各業者に迅速かつ適確に作業の手配をすることができる。更にまた作業者の投入人数が変更になった場合に作業がどの程度遅れるのか、あるいは悪天候により作業が遅れたときに作業者を増加させることでどの程度まで遅れを取り戻せるのか、といったことを判断する必要がある。
【0004】
しかしながら工事管理者あるいは作業者が、足場工事を管理している従来の工程表に基づいて上述の把握、判断を行おうとすると、人が設計図などを参照して考えながら行うため、熟練を要し、容易なことではなかったし、管理ミス発生のリスクも高かった。
【0005】
これに対し、特許文献1には、設計された建築構造物の部品や仮設等の設計データを入力して建築構造物の3次元データを作成し、作業対象となる部品の取付順序の編集を行い、その後任意の日付を指定すると指定された日までの建築構造物の仕上がりの様子を3次元の画像データとして表示し、その日に作業が行われる領域を他の領域と異なる色で表示する工程計画管理方法が記載されている。
【0006】
しかしながら、この方法では設定された日に設置する予定の部品の数量を予め決めておき、その部品の数から必要となる作業者の投入人数を求めるため、作業者の投入人数が変更された場合、その作業者の投入人数に合うように設定された日に設置する予定の部品の数量を変更する必要があった。そしてある日の作業者の投入人数が変更されると、変更日以後の全ての作業日において設置される部品の数量の再計算を行う必要があった。またどの領域で付帯工事を行うことができ、どの領域の付帯工事を進めることができないのかを把握することについては記載されていない。従って特許文献1の方法では、作業者の投入人数が変更になったときに、作業の遅れがどのくらい発生するのかを簡単に判断することができず、また大量の再計算を行う必要があるため、管理ミスの発生するリスクが高かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
[特許文献1] 特開平09−268760号公報(段落番号0037、0039)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、足場の組み立て作業の工程管理に便利な足場の組み立て工程管理支援装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、
建築構造物の本体が建造された後、この本体に付随する付帯工事を行うための足場の組み立て工程の管理を支援する装置において、
足場の構成部品の種別ごとに一人の作業者が単位時間に組み立てられる個数が書き込まれた歩掛りデータを記憶した記憶部と、
足場の構成部品と組み立ての順番とを対応付けた部品データを記憶した記憶部と、
足場の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の人数とを含む情報をコンピュータに入力するための入力手段と、
この入力手段で入力された情報と前記歩掛りデータと部品データとに基づいて、指定された作業日数に対応する足場の組み立て途中段階を求め、この途中段階までの足場を表示部に3次元の画像として表示する手段と、
前記途中段階の足場に基づいて、当該途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを求め、前記途中段階の足場が3次元の画像として表示された表示部に、前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば前記作業可能領域と作業禁止領域とは互いに色を変えることにより区別して表示してもよい。また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば建築構造物の本体は、複数の階層構造を備え、前記足場は、前記本体の各階に組み立てられる組足場であり、前記作業可能領域は、組足場が完成した階と組足場の組み立てが開始されていない階とであり、前記作業禁止領域は、組足場が組み立て途中である階であってもよい。また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段は、前記部品データにおける部品群のうち前記途中段階にて使用された最後の部品の通し番号に基づいて、前記作業可能領域と作業禁止領域とを求めてもよい。
【0011】
また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば建築構造物の本体は、横方向に間隔をおいて配置された複数の支柱とこれら支柱の間に架設された架設部分とを備え、前記足場は前記架設部分に吊り下げられた吊り足場であり、前記作業可能領域は、吊り足場の組み立てが完成した前記支柱の間の領域及び吊り足場の組み立てが開始されていない前記支柱の間の領域であり、前記作業禁止領域は、吊り足場の組み立て途中である前記支柱の間の領域であってもよい。また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段は、前記部品データにおける部品群のうち前記途中段階にて使用された最後の部品の通し番号に基づいて、前記作業可能領域と作業禁止領域とを求めてもよい。
【0012】
本発明の足場の組み立て工程管理支援装置に用いられるソフトウェアは、
請求項1ないし6のいずれかに記載された足場の組み立て工程管理支援装置に用いられるソフトウェアであって、
足場の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の人数とを含む入力情報と、足場の構成部品ごとに一人の作業者が単位時間に組み立てられる個数が書き込まれた歩掛りデータと、足場の構成部品と組み立ての順番とを対応付けた部品データと、に基づいて入力情報に対応する足場の組み立て途中段階を求め、この途中段階までの足場をコンピュータの画面に3次元の画像として表示するステップと、
前記途中段階の足場に基づいて、当該途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを求めるステップと、
組み立て段階の足場が3次元の画像として表示されたコンピュータの画面に、前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、足場の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の投入人数とをコンピュータに入力することにより、入力情報に対応する足場の組み立て途中段階(進捗状況)を表示部に3次元の画像として表示している。従って作業日数と作業者の投入人数とに応じた進捗状況が事前に一目で分かるため、どのように作業者を投入することにより足場の組み立ての工期に間に合うか、作業者の投入人数が変更になった場合に作業がどの程度遅れるのか、また悪天候により作業が遅れたときに作業者を増加させることでどの程度まで遅れを取り戻せるのか、といったことが容易に把握でき、このため足場の組み立て工程の管理を行う上で便利である。そして組み立て途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを区別して表示するようにしているため、付属構造物の取り付け作業や塗装作業の手配を行う上で、どの時点からどの作業を行うことができるか、どの時点ではどの作業が行えないのか、といったことを一目で把握できる。このため作業の手配が容易であり、また工程管理のミス、例えばある時点では作業禁止領域であるにもかかわらず、その時点に作業を実施するように手配してしまったといったミスを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】組足場の組み立て手順を示す第1の斜視図である。
【図2】組足場の組み立て手順を示す第2の斜視図である。
【図3】組足場の組み立て手順を示す第3の斜視図である。
【図4】組足場の組み立て手順を示す第4の斜視図である。
【図5】組足場の組み立て手順を示す第5の斜視図である。
【図6】組足場の組み立て手順を示す第6の斜視図である。
【図7】組み立て工程管理支援装置の構成を説明するための説明図である。
【図8】部品データの構成について説明するための説明図である。
【図9】組足場の詳細について説明するための斜視図である。
【図10】床部の詳細について説明するための平面図である。
【図11】組足場の足場部品について説明するための第1の斜視図である。
【図12】組足場の足場部品について説明するための第2の斜視図である。
【図13】組足場の足場部品について説明するための第3の斜視図である。
【図14】人工データの入力画面について説明するための説明図である。
【図15】最終部品判断用のプログラムの機能について説明するための説明図である。
【図16】組足場の組み立て手順の他の例を示す斜視図である。
【図17】吊り足場について説明するための斜視図である。
【図18】吊り足場の詳細について説明するための斜視図である。
【図19】吊り足場の組み立ての流れ示す第1の斜視図である。
【図20】吊り足場の組み立ての流れ示す第2の斜視図である。
【図21】吊り足場の組み立ての流れ示す第3の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施形態]
まず本発明の足場の組み立て工程管理支援装置を、組足場を設置する場合に適用した実施形態について図1〜図6を参照して説明する。図1〜図6は、複数の階層構造を有する例えばビルディングなどの建築構造物本体(以下、単に本体という)1に付属構造物の設置や塗装作業を行うための組足場2を組み立てていく様子を段階的に示したものであり、この例では、下層段側から順次組足場2が組み立てられていく。図1は、本体1の1階部分11における組足場2の組み立てが途中である状態を示し、図2は、1階部分11における組足場2の組み立てが終了した状態を示している。また図3は、本体1の2階部分12における組足場2の組み立てが途中である状態を示し、図4は、2階部分12における組足場2の組み立てが終了した状態を示している。そして図5は、本体1の3階部分13における組足場2の組み立てが途中である状態を示し、図6は、3階部分13における組足場2の組み立てが終了した状態を示している。
【0016】
本実施形態に係る足場の組み立て工程管理支援装置は、コンピュータからなり、足場の組み立て作業の作業日数と、各作業日の作業者の投入人数とを入力することにより、その入力情報に応じた途中段階を3次元画像として表示部、例えばCRTや液晶からなる画面を有するディスプレイに表示する機能と、表示された3次元画像において、その段階に応じた作業可能領域と作業禁止領域とを区別して、例えば互いに異なる色で着色する機能とを備えている。以下にこれらの機能を実現するためのコンピュータの構成及びコンピュータを用いて既述の方法を実現する具体的なステップについて図7ないし図15を参照して説明する。組み立て工程管理支援装置4は、図7に示すように、データ記憶部41と、プログラム記憶部42とを備えている。
【0017】
データ記憶部41には、本体1の3次元CADのデータ(以下、建築構造物データという)50と、3次元CADによって設計された組足場2を仮設するときに使用する全ての足場部品の設置位置のデータを有する部品データ5と、各足場部品の種別毎に一人の作業者が単位時間当たり、例えば1時間当たりに組み立てることができる足場部品の個数を示す歩掛りデータ52と、入力された各作業日の作業者の投入人数を示す人工データ53と、各階毎に組足場2の組み立てが完了している状態において、最後に取り付けられる手摺パイプ16の通し番号を書き込んだ最終部品確認用のデータ54とが記載されている。
【0018】
建築構造物データ50は、3次元CADによって作成された本体1の座標位置等のデータを有する3次元の画像データである。
【0019】
部品データ5は、3次元CADで組足場2の設計図を作成するときに併せて作成され、図7、図8に示すように各足場部品と通し番号と、各足場部品が設置される座標位置とを対応付けて作成された表である。各足場部品とは、例えば図9、図10に示すように、建地を構成する複数の垂直(Z方向)に伸びる支持部材である建地パイプ22、床部20を構成する水平方向(X−Y方向)に伸びる支持部材である複数の布パイプ24及び腕木パイプ(ころばしと呼ばれる)25と、足場板3の他、手摺15を構成するための手摺パイプ16及び根がらみ27等がある。なお各パイプ同士を連結する場合、連結部材としてパイプクランクを使用するが、本実施形態ではこのパイプクランプの記載を省略している。
【0020】
通し番号は、図1〜図6に示す各階に設置される組足場2の全ての足場部品に対して付与された番号であり、この通し番号は、各階に設置される各組足場2の間でも重複しないように付与されている。
【0021】
この通し番号は、例えば組足場2の設計時に付与される。組足場2を設計する場合、設計者は、3次元CADの画面上で組足場2を組み立てるときと同じ順番で足場部品を一つずつ設置して組足場2を設計する。そして設計時に足場部品の設置と同時に各足場部品に通し番号を付与していく。従って通し番号とは、足場部品の実際の組み立て順を示しており、組足場2を画面表示するときには、この通し番号の順番通りに足場部品が表示される。
【0022】
ここで通し番号の付与の一例について説明する。例えば図11に示すような床部20を設計する場合、まず図12に示すように床部20を支持する建地パイプ22を設置し、次いで図13に示すように、この建地パイプ22に布パイプ24と腕木パイプ25とを連結すると共に、布パイプ24及び腕木パイプ25の上に足場板3を並べて床部20を形成する。従って床部20の足場部品には、建地パイプ22から通し番号T1〜T14(図12参照)が付与され、布パイプ24に通し番号T30〜T34(図13参照)が付与され、腕木パイプ25に通し番号T40〜T45(図13参照)が付与され、足場板3に、通し番号T50〜T61が付与され、手摺パイプ16に通し番号T100〜T103が付与される。
【0023】
そして図11〜図13に示す床部20の足場部品を通し番号の順に並べたものが、図8に示す部品データ5となる。なお図8に示すように通し番号の一部は跳んでいるが、これは図示していない部分の部品データ5にも通し番号が付与されているためである。また図11では、根がらみ27の記載が省略されている。なお図12は、建地パイプ22が設置された状態を示し、図13は、建地パイプ22が設置され、布パイプ24と腕木パイプ25とが設置された状態を示す図である。
【0024】
歩掛りデータ52は、上述した各足場部品の種別毎の一人の作業者が単位時間当たりに組み立てることができる足場部品の個数の他に、図7に示すように各足場部品の種類ごとに一意に定められた部品コードと、足場部品の部品名や足場部品の寸法データと、を有している。そして部品データ5は、部品コードを基に歩掛りデータ52を参照することによって、各部品データ5に対応する歩掛りデータ52が判るようになっている。
【0025】
人工データ53は、各作業日に足場工事に従事する作業者の投入人数を示すデータであり、図7に示すように、各作業日を示す作業日と、その作業日に対応する作業者の人数とを対応付けた表である。この作業日ごとの作業者の人数は、上述したようにオペレータ(施工者)によって入力される。この作業日と作業者の投入人数の入力は、例えば図14に示すような入力画面60を表示し、この入力画面60にキーボードやマウスを利用して各作業日と作業日に対応する作業者の投入人数とを入力することによって行われる。そして作業日と、作業日ごとの作業者の投入人数とが入力されると、そのデータがデータ記憶部41に記憶されるようになっている。つまり図14に示す入力画面60は、人工データ53用の入力手段となり、入力画面60の中央に表示されている表が人工データ53となる。なお本実施形態では、作業日は年月日を示す8桁の数字として表示され、作業者の投入人数は、そのまま数字で表示される。
【0026】
最終部品確認用のデータ54は、図7に示すように、各階の位置と、各階で組足場2を組み立てるときに最後に設置される部品データ5の通し番号(完成判定通し番号)とを対応付けた表である。本実施形態では、組足場2を組み立てる場合、最後に手摺パイプ16(図2、図11参照)が設置されるため、組足場2を画面に表示したときに、この最終部品確認用のデータ54を参照して各階の組足場2が完成しているのかを判定することができる。
【0027】
プログラム記憶部42には、図7に示すように人工データ作成用のプログラム46と、最終部品判断用のプログラム47と、表示プログラム48と、領域判別プログラム49とが格納されている。
【0028】
人工データ作成用のプログラム46は、入力情報に基づいて各作業日と作業日ごとの作業者数とを対応付けた人工データを作成するためのステップ群を備えている。そして起動すると図14に示す入力画面60を表示して、オペレータが作業日と作業者数とを入力できる状態にする。
【0029】
最終部品判定用のプログラム47は、人工データ53と歩掛りデータ52と部品データ5とに基づいてオペレータから指定された作業日(当該作業日を含む)までに組み立てられる最終部品の通し番号を求めるためのステップ群を備えている。この様子を図15に模式的に示す。例えば部品種別を示す部品コード、例えばP1、P2、P3の夫々について、一日あたりに一人の作業者が組み立てられる個数が6個、10個及び4個であり、各足場部品と通し番号との関係が図15のように決められているとする。
【0030】
まず人工データ53から各作業日の作業者数と、予め設定された1日の平均作業時間(例えば480分)を積算する。ここで2009年5月15日の作業者数が2人であるとすると、その積算値は960分となる。次いで図15に示す歩掛りデータ52には、各部品種別P1、P2、P3の各々について1時間当たりの1人の作業者がその足場部品を組み立てられる組み立て個数が設定されているので、この個数で1時間を除算して1人の作業者がその足場部品を1つ組み立てるのに要する時間を求める。なおP1は10分、P2は6分、P3は15分となる。
【0031】
部品データ5と歩掛りデータ52との部品コードを参照して、部品データ5の全ての足場部品と1人の作業者がその足場部品を1つ組み立てるのに要する時間とを対応させる。そして上述した積算値960分から1人の作業者がその足場部品を1つ組み立てるのに要する時間を、通し番号の小さい足場部品から順に減算していく。そして減算の結果が負の値になった所で、その一つ前の通し番号を参照し、その通し番号に対応する足場部品がその作業日の終了時に設置される最終部品となる。そして上述した処理を全ての作業日に対して行い、全ての作業日の最終部品の通し番号を取得すると共に、部品データ5のチェック部にその通し番号の足場部品が、何日目の作業日の最終部品であるかを示すチェックを入れる。
【0032】
表示プログラム48は、最終部品判定用のプログラム47により求められた最終部品の通し番号に至るまでの部品データ5内の足場部品の部品群を用い、通し番号順に部品に付された位置座標に基づいて組足場2の組み立て途中段階に対応する3次元の画像を表示部に表示するステップ群を備えている。既述のように通し番号は、実際に組み立てられる部品の順番になっていることから、表示部に表示された画像は、実際の組み立ての途中段階に対応することになる。従って例えば人工データ53としてデータ記憶部41に書き込まれた作業日群の中からオペレータが作業日を選択(指定)すると、その作業日に応じた足場の組み立て段階が3次元画像として表示されることになる。実際に組み立てられる足場部品の順番とは、例えば組足場2の組み立てマニュアルに規定された組み立ての順番であり、設計時に想定された順番である。
【0033】
領域判別プログラム49は、前記表示部に表示される足場の途中段階に対して既述の付帯工事が可能である作業可能領域と付帯工事が禁止される作業禁止領域とを求めて、両作業領域を互いに異なる色(例えば前者は青色、後者は赤色)で表示するためのステップ群を備えている。この例のように階層構造の本体1の各階に組足場2を設置する場合には、組足場2の設置が完了している階部分11〜13または足場の設置が開始されていない階部分11〜13が作業可能領域となり、組足場2の設置が途中である階部分11〜13が作業禁止領域となる。例えば図3の状態であれば、1階部分11と3階部分13とが作業可能領域となり、2階部分12が組足場2の設置途中であることから作業禁止領域となる。
【0034】
両作業領域の判別については、入力情報に応じて組み立てられる組足場2の作業日の最後に設置される最終部品の通し番号と、最終部品確認用のデータ54に記載されている、各階ごとの組足場2の完成時における最終部品の通し番号と、に基づいて、組足場2の組み立て途中の階部分11〜13を求め、この階部分11〜13に基づいて作業可能領域と作業禁止領域とを判別する。例えば1階部分11において組足場2が完成したときの最終部品の通し番号が500番、2階部分12及び3階部分13において足場が完成したときの最終部品の通し番号が夫々1000番及び1500番であったとし、入力情報に応じて画面上に組み立てられた足場部品の最終部品の通し番号が600番であったとすると、2階部分12が組足場2の組み立て途中であることから、図3の状態であると判断して既述のように作業領域の判別、色分けがなされる。従って本実施形態では、表示プログラム48が足場を表示部に3次元の画像として表示する手段となり、領域判定プログラム49が、作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段となる。
【0035】
なお、組足場2の組み立てを下の階から順番に行わない場合においても、足場部品の通し番号が実際の組み立て順に対応していることから、組み立て途中段階の最終部品の番号を求めることにより、同様に両作業領域を区別することができる。また本実施形態では、領域判定プログラム49の起動を、例えば組足場2の組み立ての進捗状況を表示するウィンドウに設けられた切り換えボタンによって切り換えるようになっており、この切り換えボタンによって、組足場2の組み立ての進捗状況のみを表示するモードと、組足場2の組み立ての進捗状況の表示に合わせて各階を、組足場2組み立て中の階と、それ以外の階とで色分けしていくモードとを選択することができる。
【0036】
次に上述した足場の組み立て工程管理支援装置の作用について説明する。この足場の組み立て工程管理支援装置の使い方としては種々あるが、例えば建築構造物の付帯工事全体の工程を計画するときに、工期に応じた1日当たりの作業者の投入人数を経験的に求め、作業日と作業者の人数とを入力部に入力する。この入力情報は、人工データ作成用のプログラム46により各作業日と作業者の人数とを対応付けて人工データ53としてデータ記憶部41に記憶される。そしてオペレータが、図14に示す入力画面60に表示されている人工データ53の表から、組足場2の組み立て状況を知りたい年月日に対応する作業日(例えば、図14の入力画面に示す3つの作業日)を指定すると、指定された作業日ごとに各作業日に組み立てられる足場部品の最終部品の通し番号が求められる。また複数の作業日を指定した場合には、指定された作業日に投入される作業者の述べ人数を求めることができる。
【0037】
次いで、表示プログラム48により3次元表示される。図1〜図6は作業日と各作業日における作業者の人数とを変えたときの組足場2の組み立て状況(途中段階)の例を示すものであり、この例では、図1〜図6に向かうにつれて作業日が進んでいき、組足場2の組み立てが進んでいる状態を示しているが、言い換えれば、投入されている作業者の延べ人数を増やした場合の組み立て状況の変化を示しているとも言える。
【0038】
そして領域判別プログラム49により、表示部に表示される組足場2の組み立ての途中段階に応じて既述のように作業可能領域と作業禁止領域とが求められ、互いに異なる色で表示される。即ち最終部品確認用のデータ54の組足場2の完成時における最終部品の通し番号に基づいてどの階の足場の設置終了(完成)し、どの階で組足場2が組み立て途中であるのか、また組足場2の組み立てが開始されていないのはどの階か、ということを判断し、組足場2の組み立て途中の階については作業禁止領域、それ以外の階については作業可能領域として判断する。図1の例では、1階部分11が作業禁止領域、2階部分12及び3階部分13が作業可能領域であり、図3の例では、2階部分12が作業禁止領域、1階部分11及び3階部分13が作業可能領域であり、図5の例では、3階部分13が作業禁止領域、1階部分11及び2階部分12が作業可能領域である。また図2、図4及び図6の例では、全ての階が作業可能領域である。そして図1、図3及び図5に斜線領域で示す作業禁止領域は、例えば赤で表示され、作業可能領域は例えば青で表示される。
【0039】
こうしてオペレータが指定した作業日に応じて組足場2の進捗状況が表示され、例えば概ね見積もった作業者数で作業を1日行ったときの状況が把握できると共に、この状況に基づいてオペレータが適宜作業日数と作業者の人数とを更に入力することで組足場2の組み立ての進捗状況をより把握できる。また工期に応じた工程計画の作成が支援されることになる。
【0040】
また作業日ごとの作業者の投入人数が変更されると、その投入人数に応じた組足場2の組み立ての進捗状況が表示されるようになるため、作業者数が変更された場合に、その変更に応じて組足場2の組み立ての進捗状況がどのように変化するのかを確認することができる。そのため天候不順等による工事の遅れが発生したときに、その遅れを取り戻すのに必要となる作業者数を求めることが可能となる。
【0041】
上述の実施の形態によれば、組足場2の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の投入人数とを足場の組み立て工程管理支援装置に入力することにより、入力情報に対応する組足場2の組み立て途中段階(進捗状況)を表示部に3次元の画像として表示している。従って作業日数と作業者の投入人数とに応じた進捗状況が事前に一目で分かるため、どのように作業者を投入することにより足場の組み立ての工期に間に合うか、作業者の投入人数が変更になった場合に作業がどの程度遅れるのかといったことが容易に把握でき、このため例えば工期が変更になったときなどにも対応が容易であり、組足場2の組み立て工程の管理を行う上で便利である。そして組み立て途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを区別して表示するようにしているため、付属構造物の取り付け作業や塗装作業の手配を行う上で、どの時点からどの作業を行うことができるか、どの時点ではどの作業が行えないのか、といったことを一目で把握できる。この結果作業の手配が容易であり、例えばいつからどの業者に作業開始の指示を出せばよいかといったことを容易かつ確実に把握できる。また工程管理のミス、例えばある時点では作業禁止領域であるにもかかわらず、その時点に作業を実施するように手配してしまったといったミスを確実に防止できる。従って足場の組み立て作業の工程管理を行う上で極めて便利で有効な技術である。
【0042】
なお本実施形態では、図1〜図6に示すように、1階部分11、2階部分12、3階部分13の何れか一つの段で組足場2の仮設が行われている場合、他の2つの段では組足場2の組み立てを行わないようになっているが、本発明の実施の形態としては、例えば図16に示すように、1階部分11及び3階部分13の2つの段で同時に組足場2の組み立てを行うようにしてもよい。この図16に示す場合には、1階部分11の組足場2の足場部品と3回13の組足場2の足場部品に対して、例えば交互に通し番号を付与することによって、組足場2の組み立ての進捗状況を表示するときに、組足場2の組み立てが同時に行われているように表示する。そしてこの例では、1階部分11及び3階部分13が作業禁止領域となり、例えば赤く表示され、2階部分12のみが作業可能領域となり、例えば青く表示される。
【0043】
また本実施形態では、1階部分11から3階部分13にかけて、下の1階部分11から順番に組足場2の組み立てを行っているが、本発明の実施の形態としては、上の3階部分13、下の1階部分11、真ん中の2階部分12、といった順番で組足場2の組み立てを行ってもよい。この場合、足場部品の付与される通し番号は、3階部分13の組足場2の足場部品、1階部分11の組足場2の足場部品、2階部分12の組足場2の足場部品の順番で付与されて、通し番号通り足場部品が表示されることになる。
【0044】
[第2の実施形態]
また本発明の足場の組み立て工程管理支援装置は、例えば図17、図18に示すような吊り足場8を設置するときの工程管理に適用することができる。なお足場の組み立て工程管理支援装置の構造については、図7に示す第1の実施形態のコンピュータの構成と同構成をしているため説明は省略する。
【0045】
吊り足場8は、図17に示すように建築構造物の本体である作業場82に吊り下げて設置される足場である。この吊り足場8の部品データ5には、複数の垂直(Z方向)に伸びる支持部材である吊りチェーン81(図18参照)、床部20を構成する水平方向(X−Y方向)に伸びる支持部材である複数の親ごパイプ80及び腕木パイプ(ころばしと呼ばれる)25と、足場板3の他、手摺15を構成するための手摺パイプ16等の吊り足場8の構成に要する全ての足場部品のデータが備えられている。なお各パイプ同士を連結する場合、連結部材としてパイプクランクを使用するが、本実施形態ではこのパイプクランプの記載を省略している。
【0046】
また吊り足場8の部品データ5には、第1の実施形態の部品データ5と同様に吊り足場8を構成する全ての足場部品に対して通し番号が付与されている。この通し番号は、吊り足場8を組み立てるときに各足場部品が設置されていく順番に沿って付与されている。この吊り足場8では、まず吊りチェーン81を作業場82の複数の支柱83に架設されている架設部分である梁84に吊設し、次いで親ごパイプ80を吊りチェーン81によって梁84の下方領域で吊り下げ、この親ごパイプ80の上に腕木パイプ25を架設する。そして架設された腕木パイプ25の上に足場板3を設置し、最後に手摺15を設置して吊り足場8を完成させる。
【0047】
そしてこの設置される順番通りに合わせて、吊り足場8の足場部品には通し番号が付与されている。従って吊り足場8の組み立ての進捗状況を表示するときには、この通し番号の順番通りに足場部品を表示するため、第1の実施形態と同様に作業日と作業者の投入人数とを入力すると、作業日ごとの吊り足場8の組み立ての進捗状況が表示されることになる。
【0048】
次にこの吊り足場8の組み立ての進捗状況を表示する一例について、図19〜図21を参照して説明する。なお図19〜図21は、吊り足場8の設置状況について説明を行うために作業場82と吊り足場8を簡易に示したものである。また図19〜図21に示す作業場82では、各支柱83間を一領域として作業場82を3つの領域に分けており、図19で吊り足場8の組み立てが行われている領域から順に、第1領域85、第2領域86、第3領域87としている。そして吊り足場8はこの領域ごとに組み立てられ、例えば第1領域85で組み立て中の吊り足場8が完成するまで、第2領域86で吊り足場8の組み立てが開始されないようになっている。また以下に示す作業日と作業者の投入人数は、説明を簡易にするために便宜的に定めたものである。
【0049】
この実施形態のように吊り足場8の付帯工事全体の工程を計画する場合であっても、各作業日と作業者の人数とを対応付けた人工データ53をデータ記憶部41に記憶し、オペレータが、人工データ53の表から、吊り足場8の組み立て状況を知りたい年月日に対応する作業日を指定することによって、指定された各作業日に組み立てられる足場部品の最終部品の通し番号と、指定された作業日に投入される作業者の述べ人数と、を求めることができる。
【0050】
そして表示プログラム48により、図19〜図21に示すような吊り足場8の組み立て状況(途中段階)が表示される。なお図19〜図21では、図19から図21に向かうにつれて作業日が進み、吊り足場8の組み立てが進んでいる状態を示している。
【0051】
また第1の実施形態と同様に、領域判別プログラム49により表示部に表示される吊り足場8の組み立ての途中段階に応じて作業可能領域と作業禁止領域とを求め、互いに異なる色で表示することができる。即ち最終部品確認用のデータ54には、吊り足場8の完成時における最終部品の通し番号が記憶されており、この最終部品の通し番号と、指定された作業日に組み立てられる足場部品の最終部品の通し番号とに基づいてどの領域の吊り足場8が設置終了(完成)し、どの領域で吊り足場8が組み立て途中であるのか、また吊り足場8の組み立てが開始されていないのはどの領域か、ということを判断することができるので、吊り足場8の組み立て途中の領域については作業禁止領域、それ以外の領域については作業可能領域として判断し、夫々を異なる色で表示することができる。
【0052】
例えば図20に示すような吊り足場8では、最後に吊り足場8の周囲を覆う手摺15が設置されて完成となる。つまり最後に設置される足場部品は手摺パイプ16となる。そのため本実施形態では、最終部品確認用のデータ54にこの手摺パイプ16の通し番号が記憶されており、指定された作業日に組み立てられる足場部品の最終部品の通し番号と、この手摺パイプ16の通し番号とを比較して手摺パイプ16の通し番号が小さければ、第1領域85の吊り足場8は完成していると判断される。
【0053】
そして図19の例では、第1領域85が作業禁止領域、第2領域86及び第3領域87が作業可能領域となり、図20の例では、第2領域86が作業禁止領域、第1領域85及び第3領域87が作業可能領域となり、図21の例では、第3領域87が作業禁止領域、第1領域85及び第2領域86が作業可能領域となり、各図19〜図21に示すように作業禁止領域と作業可能領域とを異なる色で表示する。
【0054】
従ってこのような実施形態においても、吊り足場8の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の投入人数とを足場の組み立て工程管理支援装置に入力して、対応する吊り足場8の組み立て途中段階(進捗状況)を表示部に3次元の画像として表示するため、作業日数と作業者の投入人数とに応じた進捗状況が事前に一目で分かる。これにより本実施形態のように吊り足場8の組み立て工程の管理を行う場合であっても、第1の実施形態と同様に吊り足場8の組み立て工程の管理を容易に行うことができ、付帯工事の手配を容易かつ確実に行うことが可能となる。また工程管理のミスを確実に防止できる。従って足場の組み立て作業の工程管理を行う上で極めて便利で有効な技術である。
【符号の説明】
【0055】
1 本体(建築構造物)
2 組足場
3 足場板
4 組み立て工程管理支援装置
5 部品データ
8 吊り足場
11 1階部分
12 2階部分
13 3階部分
15 手摺
16 手摺パイプ
20 床部
22 建地パイプ
24 布パイプ(布)
25 腕木パイプ(ころばし)
27 根がらみ
41 データ記憶部
42 プログラム記憶部
46 人工データ作成用のプログラム
47 最終部品判断用のプログラム
48 表示プログラム
49 領域判別プログラム
50 建築構造物データ
52 歩掛りデータ
53 人工データ
54 最終部品確認用のデータ
60 入力画面
80 親ごパイプ(親ご)
81 吊りチェーン
82 作業場
83 支柱
84 梁
85 第1区域
86 第2区域
87 第3区域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築構造物の本体が建造された後、この本体に付随する付帯工事を行うための足場の組み立て工程の管理を支援する装置において、
足場の構成部品の種別ごとに一人の作業者が単位時間に組み立てられる個数が書き込まれた歩掛りデータを記憶した記憶部と、
足場の構成部品と組み立ての順番とを対応付けた部品データを記憶した記憶部と、
足場の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の人数とを含む情報をコンピュータに入力するための入力手段と、
この入力手段で入力された情報と前記歩掛りデータと部品データとに基づいて、指定された作業日数に対応する足場の組み立て途中段階を求め、この途中段階までの足場を表示部に3次元の画像として表示する手段と、
前記途中段階の足場に基づいて、当該途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを求め、前記途中段階の足場が3次元の画像として表示された表示部に、前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段と、を備えたことを特徴とする足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項2】
前記作業可能領域と作業禁止領域とは互いに色を変えることにより区別して表示されることを特徴とする請求項1記載の足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項3】
建築構造物の本体は、複数の階層構造を備え、
前記足場は、前記本体の各階に組み立てられる組足場であり、
前記作業可能領域は、組足場が完成した階と組足場の組み立てが開始されていない階とであり、
前記作業禁止領域は、組足場が組み立て途中である階であることを特徴とする請求項1または2記載の足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項4】
前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段は、前記部品データにおける部品群のうち前記途中段階にて使用された最後の部品の通し番号に基づいて、前記作業可能領域と作業禁止領域とを求めることを特徴とする請求項3記載の足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項5】
建築構造物の本体は、横方向に間隔をおいて配置された複数の支柱とこれら支柱の間に架設された架設部分とを備え、
前記足場は前記架設部分に吊り下げられた吊り足場であり、
前記作業可能領域は、吊り足場の組み立てが完成した前記支柱の間の領域及び吊り足場の組み立てが開始されていない前記支柱の間の領域であり、
前記作業禁止領域は、吊り足場の組み立て途中である前記支柱の間の領域であることを特徴とする請求項1または2記載の足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項6】
前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示する手段は、前記部品データにおける部品群のうち前記途中段階にて使用された最後の部品の通し番号に基づいて、前記作業可能領域と作業禁止領域とを求めることを特徴とする請求項5記載の足場の組み立て工程管理支援装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載された足場の組み立て工程管理支援装置に用いられるソフトウェアであって、
足場の組み立て作業の作業日数と各作業日の作業者の人数とを含む入力情報と、足場の構成部品ごとに一人の作業者が単位時間に組み立てられる個数が書き込まれた歩掛りデータと、足場の構成部品と組み立ての順番とを対応付けた部品データと、に基づいて入力情報に対応する足場の組み立て途中段階を求め、この途中段階までの足場をコンピュータの画面に3次元の画像として表示するステップと、
前記途中段階の足場に基づいて、当該途中段階で作業を進められる作業可能領域と作業が禁止される作業禁止領域とを求めるステップと、
組み立て段階の足場が3次元の画像として表示されたコンピュータの画面に、前記作業可能領域と作業禁止領域とを区別して表示するステップと、を含むことを特徴とする足場の組み立て工程管理支援用のソフトウェア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2010−271786(P2010−271786A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121243(P2009−121243)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【出願人】(000004411)日揮株式会社 (94)
【出願人】(591267143)株式会社カシワバラ・コーポレーション (10)