車両の走行制御装置
【課題】交差点無停止走行制御による後続車両との車間距離の短縮を抑制し、適正な車間距離を維持できるようにする。
【解決手段】後続車両の情報を取得し、後続車両があると判定されたときは、自車両を交差点無停止走行制御において要求される減速度G1で減速走行した場合に、後続車両が適正な車間距離を維持するのに必要な減速度Gr1を算出し、減速度Gr1が急減速となる設定減速度G0以上である場合は、交差点無停止走行制御を回避して元の目標車速V0で走行制御し、減速度Gr1が設定減速度G0未満のときに、目標車速V2として減速度G1で減速する交差点無停止走行制御を実行する。
【解決手段】後続車両の情報を取得し、後続車両があると判定されたときは、自車両を交差点無停止走行制御において要求される減速度G1で減速走行した場合に、後続車両が適正な車間距離を維持するのに必要な減速度Gr1を算出し、減速度Gr1が急減速となる設定減速度G0以上である場合は、交差点無停止走行制御を回避して元の目標車速V0で走行制御し、減速度Gr1が設定減速度G0未満のときに、目標車速V2として減速度G1で減速する交差点無停止走行制御を実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両を交差点で停車することなく青信号中に通過させるように制御する車両の走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交差点での停車による渋滞、燃費悪化等を抑制するため、交差点からの信号等の情報を受信して自車両の速度を調整することにより、交差点で停車することなく青信号中に通過させる交差点無停止走行制御機能を含んだ車両の走行制御装置が知られている。特許文献1には、この種の走行制御装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−176172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、自車両に追従して走行する後続車両に対し、自車速を送信し、後続車両に適切な車間距離を維持させる速度調整を促すようにしている。
しかしながら、後続車両が自車速に応じた速度調整を行わず、あるいは行うことが難しい状況などでは、自車両が交差点無停止走行制御の際に減速することによって後続車両との車間距離を十分に確保することが難しくなることがあった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、交差点無停止走行制御による後続車両との車間距離の短縮を抑制し、適正な車間距離を維持できるようにした車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明は、
自車両前方の信号機が設置される交差点に関する情報を取得しつつ、自車両の速度を調整して、前記交差点を青信号中に無停止で通過させる交差点無停止走行制御を行う車両の走行制御装置において、
自車両の後方を走行する後続車両に関する情報を検出する後続車両情報検出手段と、
前記後続車両に関する情報を含む情報に基づいて、前記交差点無停止走行制御の許否を判定する交差点無停止走行許否判定手段と、
前記交差点無停止走行可否判定手段により、前記交差点無停止走行制御が拒否されたときに、該交差点無停止走行制御を回避する交差点無停止走行制御回避手段と、
を含んで構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、後続車両に関する情報に基づいて、交差点無停止走行制御を実行すると自車両の減速によって後続車両との車間距離を適正に維持できないような状況では、交差点無停止走行制御を回避し、後続車両との車間距離を維持しつつ適正な走行制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る交差点無停止走行制御装置のシステム概要を示すブロック図である。
【図2】交差点無停止走行制御において自車両を無停止で通過させる青色信号期間を示す図である。
【図3】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図4】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図5】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図6】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図7】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図8】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図9】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図10】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図11】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図12】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係る交差点無停止走行制御装置のシステム概要を示す。
制御装置1には、交差点の信号機情報等を含む道路情報を受信する受信機2、自車速度を検出する車速センサ3、前方車両との車間距離を検出するための前方車間距離センサ4、後続車両との車間距離を検出するための後続車間距離センサ5等からの信号が入力される。
【0010】
制御装置1は、前方車間距離センサ4からの検出信号に基づいて、前方車両との車間距離を算出すると共に、該車間距離に基づいて前方車両との相対速度を算出する。同様に、後方車間距離センサ4からの検出信号に基づいて、後続車両との車間距離を算出すると共に、該車間距離に基づいて後続車両との相対速度を算出する。
そして、これら道路情報及び各種検出ないし算出結果に基づいて、アクセル装置6及びブレーキ装置7に制御信号を出力して、車間距離を適正に維持しつつ、自車両が交差点を停止することなく、青信号期間中に通過させる制御(交差点無停止走行制御)を行う。なお、該交差点無停止走行制御中に、自車両を減速する際には、ハザードランプ8を点滅させて後続車両に警報を発し、また、停車・減速の際にはストップランプ9を点灯させる。
【0011】
ここでいう青信号期間とは、赤信号から青信号に変わった時から、青信号から黄信号に変わるまでの間をいう。図2に示すように、1つ目の青信号記間をB1、2つ目の青信号記間をB2とする。
【0012】
以下、上記装置による交差点無停止走行制御を、図3〜図12のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1では、受信機2を介して、自車両走行進路の最も近い交差点(以下単に交差点という)にある信号機の情報を取得(受信)する。受信範囲は、現在の信号の状態を含め2つ目の青信号期間B1,B2までを取得する。
ステップS2では、前方車間距離センサ4からの信号に基づく、前方車両情報(前方車両との車間距離、相対速度)を取得する。
【0013】
ステップS3では、前方車両情報に基づいて前方車両の有無を判定する。
前方車両がいないと判定されたときは、以下の制御を行う。
まず、ステップS4では、現在の目標車速を目標車速V0として設定し、ステップS5で該目標車速V0が現在の走行路における法定車速VL(ステップS1で入力)以下であるかを判定する。なお、目標車速は運転者により初期設定される。
【0014】
目標車速V0が法定車速VL以下と判定されたときは、ステップS6へ進み、目標車速V0で走行した場合に、現時点から交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS7では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを判定する。
【0015】
具体的には、現時点から青信号期間B1の開始までの時間をtb1、青信号期間B1を終了して黄信号が開始されるまでの時間をty1としたとき、青信号期間B1中に自車両が通過できる条件は、
tb1≦t<ty1・・・(1)
同じく、青信号期間B2の開始までの時間をtb2、青信号期間B2を終了して黄信号が開始されるまでの時間をty2としたとき、青信号期間B2中に自車両が通過できる条件は、
tb2≦t<ty2・・・(2)
いずれの条件(1),(2)も満たされない場合は、目標車速V0では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判断し、以下の制御を行う。
【0016】
ステップS8では、青信号期間B1中に自車両を通過できる目標車速V1を算出する。
ステップS9では、目標車速V1が法定車速VLより大きいかを判定する。
法定車速VL以下と判定された場合は、以下のように自車両を加速させて青信号期間B1中に交差点を通過させる制御を可能な限り行うようにする。
ステップS10では、目標車速V1と現時点の自車速Vから、目標車速V1に増速するのに必要な加速度A1を算出する。
【0017】
ステップS11では、前記加速度A1が設定加速度A0以上かを判定する。ここで設定加速度A0は、一般の運転者が通常の加速より急加速と感じ、さらには、前方車間距離を十分に維持することが難しい場合があるような加速度に設定されている。
加速度A1が設定加速度A0以上と判定された場合は、急加速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS12で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS13で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0018】
一方、ステップS11で加速度A1が設定加速度未満と判定されたときは、ステップS14へ進み、目標車速をV1とし、加速度A1で加速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、急加速と感じない程度の緩やかな加速走行で、前方車間距離を確保しつつ1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0019】
また、ステップS9で目標車速V1が法定車速VLより大きいと判定された場合は、以下のように、自車両を減速させて2つ目の青信号期間B2中に交差点を通過させる制御を可能な限り行うようにする。
【0020】
ステップS15では、青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V2を算出する。
ステップS16では、自車速Vを目標車速V2まで減速するのに必要な減速度G1を算出する。
ステップS17では、後方車間距離センサ5からの信号に基づく、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を取得する。
ステップS18では、後方車両情報により後続車両がいないかを判定する。
【0021】
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS19へ進み、減速度G1が設定減速度G0以上かを判定する。ここで設定減速度G0は、一般の運転者が通常の減速より急減速と感じ、さらには、後方車間距離を十分に維持することが難しい場合があるような減速度に設定されている。
減速度G1が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0022】
すなわち、ステップS20で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS21で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
また、ステップS19で減速度G1が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS22へ進み、目標車速をV2とし、減速度G1で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、急減速と感じない程度の緩やかな減速走行で、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0023】
一方、ステップS18で後続車両がいると判定されたときは、ステップS23へ進み、自車両が減速度G1で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に適正な車間距離を維持するために必要な減速度Gr1を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0024】
ステップS24では、前記減速度Gr1が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr1が設定減速度G0以上と判定された場合は、交差点無停止走行制御を実行すると、後続車両に設定減速度G0以上の急減速走行を強いることになり、かつ、自車両との間に十分な後方車間距離を維持することが難しい場合もありえるので、交差点無停止走行制御の実行を回避する。
【0025】
すなわち、ステップS25で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS26で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0026】
ここで、通常は、車間距離が所定範囲内にある場合に後続車両を有りと判定するので、交差点無停止走行制御の実行時に自車両が設定減速度G0以上の急減速となる場合は、車間距離を維持しようとすると後続車両も設定減速度G0以上の急減速となって、ステップS24の判定がYESとなって交差点無停止走行制御の実行が回避される。
【0027】
したがって、急減速での交差点無停止走行制御回避のために、自車両が設定減速度G0以上の急減速を別途判定する必要はないと考えられるが、後続車両有りと判定する車間距離をより大きめに設定している場合などは、交差点無停止走行制御の実行時に自車両の減速度G1のみが設定減速度G0以上となりうる場合もありえる。このため、自車両の減速度G1と後続車両の減速度Gr1とが共に、設定減速度G0以上の急減速となるかを判定し、少なくとも一方が急減速となる場合に交差点無停止走行制御の実行を回避するようにしてもよい。ステップS47,77,100でも同様である。
【0028】
一方、ステップS24で減速度Gr1が設定減速度未満と判定されたときは、ステップS27へ進み、自車両の目標車速をV2とし、減速度G1で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、適正な後方車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0029】
また、ステップS7で自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS28へ進み、後続車両の情報を取得し、ステップS29で後続車両の有無を判定する。
【0030】
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS30へ進み、目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0031】
また、ステップS29で後続車両がいると判定されたときは、ステップS31で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS32では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
【0032】
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS33でハザードランプを点滅して警報し、ステップS34で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で、後続車両へ自車両への接近を回避させつつ1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0033】
また、ステップS32で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS35で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
次に、ステップS5で目標車速V0が法定車速VLより大と判定された場合について説明する。
【0034】
ステップS36では、法定車速VLで走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS37では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを判定する。具体的には、ステップS7と同様にして判定する。
自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定された場合は、以下の制御を行う。
【0035】
ステップS38では、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V3を算出する。
ステップS39では、自車速Vを目標車速V3まで減速するのに必要な減速度G2を算出する。
ステップS40では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を入力する。
【0036】
ステップS41では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS42へ進み、減速度G2が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G2が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0037】
すなわち、ステップS43で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS44で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0038】
また、ステップS42で減速度G2が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS45へ進み、目標車速をV3とし、減速度G2で緩やかな減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、適正な後方車間距離を維持しつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0039】
一方、ステップS41で後続車両がいると判定されたときは、ステップS46へ進み、自車両が減速度G2で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr2を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0040】
ステップS47では、減速度Gr2が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr2が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS48で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS49で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0041】
一方、ステップS47で減速度Gr2が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS50へ進み、自車両の目標車速をV3とし、減速度G2で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、緩やかな減速走行を行いつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS37で、法定車速VLで自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS51へ進み、後続車両の情報を取得し、ステップS52で後続車両の有無を判定する。
【0042】
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS53へ進み、法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、法定車速VLに維持した走行で青信号期間B1またはB2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS52で後続車両がいると判定されたときは、ステップS54で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS55では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
【0043】
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS56でハザードランプを点滅して警報し、ステップS57で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、後続車両へ自車両への接近を回避させつつ青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS55で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS58で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、法定車速VLでの走行で、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
【0044】
次に、ステップS3で前方車両がいると判定された場合について説明する。
ステップS59では、前方車両の情報(前方車両速度、前方車両と自車両との車間距離、相対速度)を取得する。
ステップS60では、前方車両との車間距離及び相対速度に基づいて、目標車速V0を算出する。
【0045】
ステップS61では、目標車速V0が法定車速VLを超えているかを判定し、超えていないときは、以下の制御を実施する。
ステップS62では、目標車速V0で走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS63では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを、ステップS7と同様にして判定する。
【0046】
目標車速V0では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定したときは、ステップS64へ進み、青信号期間B1中に自車両を通過できる目標車速V4を算出する。
【0047】
ステップS65では、前記目標車速V4が法定車速VLより大きいかを判定する。
目標車速V4が法定車速VL以下と判定された場合は、ステップS66へ進み、目標車速V4で走行して、前方車両との車間距離を適正な車間距離以上に維持できるかを判定する。
【0048】
所定の前方車間距離以上に維持できると判定されたときは、ステップS67へ進み、目標車速V4での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
ステップS66で所定の前方車間距離以上に維持できないと判定されたときは、自車両を減速させて、2つ目の青信号期間B2中に交差点を通過させるように制御を変更する。
【0049】
ステップS68では、青信号期間B2中に自車両が交差点に到達する目標車速V5を算出する。
ステップS69では、自車速Vを目標車速V5まで減速するのに必要な減速度G3を算出する。
ステップS70では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を取得する。
【0050】
ステップS71では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS72へ進み、減速度G3が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G3が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0051】
すなわち、ステップS73で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS74で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
また、ステップS72で減速度G3が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS76へ進み、目標車速をV5とし、減速度G3で緩やかな減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、適正な後方車間距離を維持しつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0052】
一方、ステップS71で後続車両がいると判定されたときは、ステップS76へ進み、自車両が減速度G3で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr3を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0053】
ステップS77では、前記減速度Gr3が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr3が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS78で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS79で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0054】
一方、ステップS77で減速度Gr3が設定減速度未満と判定されたときは、ステップS80へ進み、自車両の目標車速をV5とし、減速度G3で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、十分な車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0055】
また、ステップS63で、目標車速V0で、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS81へ進み、後続車両の情報を入力し、ステップS82で後続車両の有無を判定する。
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS83へ進み、目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で青信号期間B1またはB2中に自車両を通過させることができる。
【0056】
また、ステップS82で後続車両がいると判定されたときは、ステップS84で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS85では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS86でハザードランプを点滅して警報し、後続車両へ自車両への接近を回避させつつステップS87で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
【0057】
また、ステップS85で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS88で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
次に、ステップS61で目標車速V0が法定車速VL以上と判定された場合について説明する。
【0058】
ステップS89では、法定車速VLで走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS90では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを、ステップS7と同様にして判定する。
自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定された場合は、以下の制御を行う。
【0059】
ステップS91では、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V6を算出する。
ステップS92では、自車速Vを目標車速V6まで減速するのに必要な減速度G4を算出する。
ステップS93では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を入力する。
【0060】
ステップS94では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS95へ進み、減速度G4が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G4が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる無停止交差点走行を回避する。
【0061】
すなわち、ステップS96で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS97で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
また、ステップS95で減速度G4が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS98へ進み、目標車速をV6とし、減速度G4で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0062】
一方、ステップS94で後続車両がいると判定されたときは、ステップS99へ進み、自車両が減速度G4で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr4を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0063】
ステップS100では、前記減速度Gr4が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr4が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS101で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS102で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0064】
一方、ステップS100で減速度Gr4が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS103へ進み、自車両の目標車速をV6とし、減速度G4で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、十分な車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0065】
また、ステップS90で自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS104へ進み、後続車両の情報を入力し、ステップS105で後続車両の有無を判定する。
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS106へ進み、目標車速V6での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V6に維持した走行で1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0066】
また、ステップS105で後続車両がいると判定されたときは、ステップS107で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS108では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS109でハザードランプを点滅して警報し、後続車両へ自車両への接近を回避させつつステップS110で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0067】
また、ステップS108で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS111で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0068】
以上のように、本発明に係る交差点無停止走行制御では、後続車両の情報を取得しつつ、交差点無停止走行制御許否を判定し、無停止走行が行えないと判定したときには、無停止走行を回避するようにしたため、後続車両に無理な減速を強いることなく、適正な車間距離を維持した走行を行わせることができる。
【符号の説明】
【0069】
1 制御装置
2 受信機
3 車速センサ
4 前方車間距離センサ
5 後方車間距離センサ
6 アクセル装置
7 ブレーキ装置
8 ハザードランプ
9 ストップランプ
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両を交差点で停車することなく青信号中に通過させるように制御する車両の走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交差点での停車による渋滞、燃費悪化等を抑制するため、交差点からの信号等の情報を受信して自車両の速度を調整することにより、交差点で停車することなく青信号中に通過させる交差点無停止走行制御機能を含んだ車両の走行制御装置が知られている。特許文献1には、この種の走行制御装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−176172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置では、自車両に追従して走行する後続車両に対し、自車速を送信し、後続車両に適切な車間距離を維持させる速度調整を促すようにしている。
しかしながら、後続車両が自車速に応じた速度調整を行わず、あるいは行うことが難しい状況などでは、自車両が交差点無停止走行制御の際に減速することによって後続車両との車間距離を十分に確保することが難しくなることがあった。
【0005】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、交差点無停止走行制御による後続車両との車間距離の短縮を抑制し、適正な車間距離を維持できるようにした車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明は、
自車両前方の信号機が設置される交差点に関する情報を取得しつつ、自車両の速度を調整して、前記交差点を青信号中に無停止で通過させる交差点無停止走行制御を行う車両の走行制御装置において、
自車両の後方を走行する後続車両に関する情報を検出する後続車両情報検出手段と、
前記後続車両に関する情報を含む情報に基づいて、前記交差点無停止走行制御の許否を判定する交差点無停止走行許否判定手段と、
前記交差点無停止走行可否判定手段により、前記交差点無停止走行制御が拒否されたときに、該交差点無停止走行制御を回避する交差点無停止走行制御回避手段と、
を含んで構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、後続車両に関する情報に基づいて、交差点無停止走行制御を実行すると自車両の減速によって後続車両との車間距離を適正に維持できないような状況では、交差点無停止走行制御を回避し、後続車両との車間距離を維持しつつ適正な走行制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る交差点無停止走行制御装置のシステム概要を示すブロック図である。
【図2】交差点無停止走行制御において自車両を無停止で通過させる青色信号期間を示す図である。
【図3】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図4】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図5】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図6】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図7】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図8】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図9】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図10】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図11】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【図12】本発明に係る交差点無停止走行制御のフローチャートの一部である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係る交差点無停止走行制御装置のシステム概要を示す。
制御装置1には、交差点の信号機情報等を含む道路情報を受信する受信機2、自車速度を検出する車速センサ3、前方車両との車間距離を検出するための前方車間距離センサ4、後続車両との車間距離を検出するための後続車間距離センサ5等からの信号が入力される。
【0010】
制御装置1は、前方車間距離センサ4からの検出信号に基づいて、前方車両との車間距離を算出すると共に、該車間距離に基づいて前方車両との相対速度を算出する。同様に、後方車間距離センサ4からの検出信号に基づいて、後続車両との車間距離を算出すると共に、該車間距離に基づいて後続車両との相対速度を算出する。
そして、これら道路情報及び各種検出ないし算出結果に基づいて、アクセル装置6及びブレーキ装置7に制御信号を出力して、車間距離を適正に維持しつつ、自車両が交差点を停止することなく、青信号期間中に通過させる制御(交差点無停止走行制御)を行う。なお、該交差点無停止走行制御中に、自車両を減速する際には、ハザードランプ8を点滅させて後続車両に警報を発し、また、停車・減速の際にはストップランプ9を点灯させる。
【0011】
ここでいう青信号期間とは、赤信号から青信号に変わった時から、青信号から黄信号に変わるまでの間をいう。図2に示すように、1つ目の青信号記間をB1、2つ目の青信号記間をB2とする。
【0012】
以下、上記装置による交差点無停止走行制御を、図3〜図12のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1では、受信機2を介して、自車両走行進路の最も近い交差点(以下単に交差点という)にある信号機の情報を取得(受信)する。受信範囲は、現在の信号の状態を含め2つ目の青信号期間B1,B2までを取得する。
ステップS2では、前方車間距離センサ4からの信号に基づく、前方車両情報(前方車両との車間距離、相対速度)を取得する。
【0013】
ステップS3では、前方車両情報に基づいて前方車両の有無を判定する。
前方車両がいないと判定されたときは、以下の制御を行う。
まず、ステップS4では、現在の目標車速を目標車速V0として設定し、ステップS5で該目標車速V0が現在の走行路における法定車速VL(ステップS1で入力)以下であるかを判定する。なお、目標車速は運転者により初期設定される。
【0014】
目標車速V0が法定車速VL以下と判定されたときは、ステップS6へ進み、目標車速V0で走行した場合に、現時点から交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS7では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを判定する。
【0015】
具体的には、現時点から青信号期間B1の開始までの時間をtb1、青信号期間B1を終了して黄信号が開始されるまでの時間をty1としたとき、青信号期間B1中に自車両が通過できる条件は、
tb1≦t<ty1・・・(1)
同じく、青信号期間B2の開始までの時間をtb2、青信号期間B2を終了して黄信号が開始されるまでの時間をty2としたとき、青信号期間B2中に自車両が通過できる条件は、
tb2≦t<ty2・・・(2)
いずれの条件(1),(2)も満たされない場合は、目標車速V0では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判断し、以下の制御を行う。
【0016】
ステップS8では、青信号期間B1中に自車両を通過できる目標車速V1を算出する。
ステップS9では、目標車速V1が法定車速VLより大きいかを判定する。
法定車速VL以下と判定された場合は、以下のように自車両を加速させて青信号期間B1中に交差点を通過させる制御を可能な限り行うようにする。
ステップS10では、目標車速V1と現時点の自車速Vから、目標車速V1に増速するのに必要な加速度A1を算出する。
【0017】
ステップS11では、前記加速度A1が設定加速度A0以上かを判定する。ここで設定加速度A0は、一般の運転者が通常の加速より急加速と感じ、さらには、前方車間距離を十分に維持することが難しい場合があるような加速度に設定されている。
加速度A1が設定加速度A0以上と判定された場合は、急加速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS12で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS13で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0018】
一方、ステップS11で加速度A1が設定加速度未満と判定されたときは、ステップS14へ進み、目標車速をV1とし、加速度A1で加速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、急加速と感じない程度の緩やかな加速走行で、前方車間距離を確保しつつ1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0019】
また、ステップS9で目標車速V1が法定車速VLより大きいと判定された場合は、以下のように、自車両を減速させて2つ目の青信号期間B2中に交差点を通過させる制御を可能な限り行うようにする。
【0020】
ステップS15では、青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V2を算出する。
ステップS16では、自車速Vを目標車速V2まで減速するのに必要な減速度G1を算出する。
ステップS17では、後方車間距離センサ5からの信号に基づく、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を取得する。
ステップS18では、後方車両情報により後続車両がいないかを判定する。
【0021】
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS19へ進み、減速度G1が設定減速度G0以上かを判定する。ここで設定減速度G0は、一般の運転者が通常の減速より急減速と感じ、さらには、後方車間距離を十分に維持することが難しい場合があるような減速度に設定されている。
減速度G1が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0022】
すなわち、ステップS20で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS21で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
また、ステップS19で減速度G1が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS22へ進み、目標車速をV2とし、減速度G1で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、急減速と感じない程度の緩やかな減速走行で、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0023】
一方、ステップS18で後続車両がいると判定されたときは、ステップS23へ進み、自車両が減速度G1で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に適正な車間距離を維持するために必要な減速度Gr1を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0024】
ステップS24では、前記減速度Gr1が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr1が設定減速度G0以上と判定された場合は、交差点無停止走行制御を実行すると、後続車両に設定減速度G0以上の急減速走行を強いることになり、かつ、自車両との間に十分な後方車間距離を維持することが難しい場合もありえるので、交差点無停止走行制御の実行を回避する。
【0025】
すなわち、ステップS25で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS26で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0026】
ここで、通常は、車間距離が所定範囲内にある場合に後続車両を有りと判定するので、交差点無停止走行制御の実行時に自車両が設定減速度G0以上の急減速となる場合は、車間距離を維持しようとすると後続車両も設定減速度G0以上の急減速となって、ステップS24の判定がYESとなって交差点無停止走行制御の実行が回避される。
【0027】
したがって、急減速での交差点無停止走行制御回避のために、自車両が設定減速度G0以上の急減速を別途判定する必要はないと考えられるが、後続車両有りと判定する車間距離をより大きめに設定している場合などは、交差点無停止走行制御の実行時に自車両の減速度G1のみが設定減速度G0以上となりうる場合もありえる。このため、自車両の減速度G1と後続車両の減速度Gr1とが共に、設定減速度G0以上の急減速となるかを判定し、少なくとも一方が急減速となる場合に交差点無停止走行制御の実行を回避するようにしてもよい。ステップS47,77,100でも同様である。
【0028】
一方、ステップS24で減速度Gr1が設定減速度未満と判定されたときは、ステップS27へ進み、自車両の目標車速をV2とし、減速度G1で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、適正な後方車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0029】
また、ステップS7で自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS28へ進み、後続車両の情報を取得し、ステップS29で後続車両の有無を判定する。
【0030】
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS30へ進み、目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0031】
また、ステップS29で後続車両がいると判定されたときは、ステップS31で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS32では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
【0032】
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS33でハザードランプを点滅して警報し、ステップS34で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で、後続車両へ自車両への接近を回避させつつ1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0033】
また、ステップS32で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS35で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
次に、ステップS5で目標車速V0が法定車速VLより大と判定された場合について説明する。
【0034】
ステップS36では、法定車速VLで走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS37では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを判定する。具体的には、ステップS7と同様にして判定する。
自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定された場合は、以下の制御を行う。
【0035】
ステップS38では、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V3を算出する。
ステップS39では、自車速Vを目標車速V3まで減速するのに必要な減速度G2を算出する。
ステップS40では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を入力する。
【0036】
ステップS41では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS42へ進み、減速度G2が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G2が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0037】
すなわち、ステップS43で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS44で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0038】
また、ステップS42で減速度G2が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS45へ進み、目標車速をV3とし、減速度G2で緩やかな減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、適正な後方車間距離を維持しつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0039】
一方、ステップS41で後続車両がいると判定されたときは、ステップS46へ進み、自車両が減速度G2で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr2を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0040】
ステップS47では、減速度Gr2が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr2が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS48で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS49で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0041】
一方、ステップS47で減速度Gr2が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS50へ進み、自車両の目標車速をV3とし、減速度G2で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、緩やかな減速走行を行いつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS37で、法定車速VLで自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS51へ進み、後続車両の情報を取得し、ステップS52で後続車両の有無を判定する。
【0042】
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS53へ進み、法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、法定車速VLに維持した走行で青信号期間B1またはB2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS52で後続車両がいると判定されたときは、ステップS54で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS55では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
【0043】
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS56でハザードランプを点滅して警報し、ステップS57で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、後続車両へ自車両への接近を回避させつつ青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
また、ステップS55で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS58で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、法定車速VLでの走行で、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
【0044】
次に、ステップS3で前方車両がいると判定された場合について説明する。
ステップS59では、前方車両の情報(前方車両速度、前方車両と自車両との車間距離、相対速度)を取得する。
ステップS60では、前方車両との車間距離及び相対速度に基づいて、目標車速V0を算出する。
【0045】
ステップS61では、目標車速V0が法定車速VLを超えているかを判定し、超えていないときは、以下の制御を実施する。
ステップS62では、目標車速V0で走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS63では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを、ステップS7と同様にして判定する。
【0046】
目標車速V0では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定したときは、ステップS64へ進み、青信号期間B1中に自車両を通過できる目標車速V4を算出する。
【0047】
ステップS65では、前記目標車速V4が法定車速VLより大きいかを判定する。
目標車速V4が法定車速VL以下と判定された場合は、ステップS66へ進み、目標車速V4で走行して、前方車両との車間距離を適正な車間距離以上に維持できるかを判定する。
【0048】
所定の前方車間距離以上に維持できると判定されたときは、ステップS67へ進み、目標車速V4での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
ステップS66で所定の前方車間距離以上に維持できないと判定されたときは、自車両を減速させて、2つ目の青信号期間B2中に交差点を通過させるように制御を変更する。
【0049】
ステップS68では、青信号期間B2中に自車両が交差点に到達する目標車速V5を算出する。
ステップS69では、自車速Vを目標車速V5まで減速するのに必要な減速度G3を算出する。
ステップS70では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を取得する。
【0050】
ステップS71では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS72へ進み、減速度G3が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G3が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
【0051】
すなわち、ステップS73で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS74で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
また、ステップS72で減速度G3が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS76へ進み、目標車速をV5とし、減速度G3で緩やかな減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、適正な後方車間距離を維持しつつ2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0052】
一方、ステップS71で後続車両がいると判定されたときは、ステップS76へ進み、自車両が減速度G3で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr3を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0053】
ステップS77では、前記減速度Gr3が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr3が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS78で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS79で目標車速をV0に戻し、該目標車速V0に基づく走行制御を実行する。
【0054】
一方、ステップS77で減速度Gr3が設定減速度未満と判定されたときは、ステップS80へ進み、自車両の目標車速をV5とし、減速度G3で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、十分な車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0055】
また、ステップS63で、目標車速V0で、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS81へ進み、後続車両の情報を入力し、ステップS82で後続車両の有無を判定する。
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS83へ進み、目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V0に維持した走行で青信号期間B1またはB2中に自車両を通過させることができる。
【0056】
また、ステップS82で後続車両がいると判定されたときは、ステップS84で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS85では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS86でハザードランプを点滅して警報し、後続車両へ自車両への接近を回避させつつステップS87で法定車速VLでの交差点無停止走行制御を実行する。これにより、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
【0057】
また、ステップS85で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS88で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、青信号期間B1又はB2中に自車両を通過させることができる。
次に、ステップS61で目標車速V0が法定車速VL以上と判定された場合について説明する。
【0058】
ステップS89では、法定車速VLで走行した場合に、交差点に到達するまでの所要時間tを算出する。
ステップS90では、自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できるかを、ステップS7と同様にして判定する。
自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過させることができないと判定された場合は、以下の制御を行う。
【0059】
ステップS91では、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過できる目標車速V6を算出する。
ステップS92では、自車速Vを目標車速V6まで減速するのに必要な減速度G4を算出する。
ステップS93では、後方車両情報(後続車両との車間距離、相対速度)を入力する。
【0060】
ステップS94では、後続車両がいないかを判定する。
後続車両がいないと判定されたときは、ステップS95へ進み、減速度G4が設定減速度G0以上かを判定する。
減速度G4が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる無停止交差点走行を回避する。
【0061】
すなわち、ステップS96で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS97で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
また、ステップS95で減速度G4が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS98へ進み、目標車速をV6とし、減速度G4で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0062】
一方、ステップS94で後続車両がいると判定されたときは、ステップS99へ進み、自車両が減速度G4で減速走行した場合、後続車両が自車両との間に十分な車間距離を維持するために必要な減速度Gr4を、判定時の自車速、車間距離、後続車両速度等を用いて算出する。
【0063】
ステップS100では、前記減速度Gr4が上述の設定減速度G0以上かを判定する。
減速度Gr4が設定減速度G0以上と判定された場合は、急減速となる交差点無停止走行制御を回避する。
すなわち、ステップS101で交差点を無停止で通過できないことを表示した上で、ステップS102で目標車速を法定車速VLに設定し、該法定車速VLに基づく走行制御を実行する。
【0064】
一方、ステップS100で減速度Gr4が設定減速度G0未満と判定されたときは、ステップS103へ進み、自車両の目標車速をV6とし、減速度G4で減速を行って、交差点無停止走行制御を実行する。これにより、自車両及び後続車両に緩やかな減速度で減速を行わせ、十分な車間距離を維持しつつ、2つ目の青信号期間B2中に自車両を通過させることができる。
【0065】
また、ステップS90で自車両が青信号期間B1またはB2の間に交差点を通過できると判定されたときは、ステップS104へ進み、後続車両の情報を入力し、ステップS105で後続車両の有無を判定する。
そして、後続車両がいないと判定されたときは、ステップS106へ進み、目標車速V6での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、目標車速V6に維持した走行で1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0066】
また、ステップS105で後続車両がいると判定されたときは、ステップS107で後続車両の自車両に対する相対速度を算出し、ステップS108では、算出した相対速度が増大しているか、つまり、後続車両が自車両に接近しているかを判定する。
そして、後続車両が自車両に接近していると判定されたときは、ステップS109でハザードランプを点滅して警報し、後続車両へ自車両への接近を回避させつつステップS110で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0067】
また、ステップS108で後続車両の自車両に対する相対速度が増大しておらず、後続車両が自車両に接近していないと判定されたときは、特に警報も必要ないので、そのまま、ステップS111で目標車速V0での交差点無停止走行制御を実行する。これにより、1つ目の青信号期間B1中に自車両を通過させることができる。
【0068】
以上のように、本発明に係る交差点無停止走行制御では、後続車両の情報を取得しつつ、交差点無停止走行制御許否を判定し、無停止走行が行えないと判定したときには、無停止走行を回避するようにしたため、後続車両に無理な減速を強いることなく、適正な車間距離を維持した走行を行わせることができる。
【符号の説明】
【0069】
1 制御装置
2 受信機
3 車速センサ
4 前方車間距離センサ
5 後方車間距離センサ
6 アクセル装置
7 ブレーキ装置
8 ハザードランプ
9 ストップランプ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両前方の信号機が設置される交差点に関する情報を取得しつつ、自車両の速度を調整して、前記交差点を青信号中に無停止で通過させる交差点無停止走行制御を行う車両の走行制御装置において、
自車両の後方を走行する後続車両に関する情報を検出する後続車両情報検出手段と、
前記後続車両に関する情報を含む情報に基づいて、前記交差点無停止走行制御の許否を判定する交差点無停止走行許否判定手段と、
前記交差点無停止走行可否判定手段により、前記交差点無停止走行制御が拒否されたときに、該交差点無停止走行制御を回避する交差点無停止走行制御回避手段と、
を含んで構成したことを特徴とする車両の走行制御装置。
【請求項2】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点の現在の状態を含めて2つ目までの青信号期間中に自車両が前記交差点を通過できるか否かによって、前記交差点無停止走行制御の許否を判定することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
【請求項3】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の減速が必要となる場合に、前記後続車両に関する情報に基づいて後続車両に必要な減速度を算出し、該後続車両の減速度が所定値以上となるときに、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の走行制御装置。
【請求項4】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の減速が必要となる場合に、該自車両に必要な減速度が所定値以上となるときに、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の車両の走行制御装置。
【請求項5】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の車速が法定車速を超える場合には、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の車両の走行制御装置。
【請求項1】
自車両前方の信号機が設置される交差点に関する情報を取得しつつ、自車両の速度を調整して、前記交差点を青信号中に無停止で通過させる交差点無停止走行制御を行う車両の走行制御装置において、
自車両の後方を走行する後続車両に関する情報を検出する後続車両情報検出手段と、
前記後続車両に関する情報を含む情報に基づいて、前記交差点無停止走行制御の許否を判定する交差点無停止走行許否判定手段と、
前記交差点無停止走行可否判定手段により、前記交差点無停止走行制御が拒否されたときに、該交差点無停止走行制御を回避する交差点無停止走行制御回避手段と、
を含んで構成したことを特徴とする車両の走行制御装置。
【請求項2】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点の現在の状態を含めて2つ目までの青信号期間中に自車両が前記交差点を通過できるか否かによって、前記交差点無停止走行制御の許否を判定することを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
【請求項3】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の減速が必要となる場合に、前記後続車両に関する情報に基づいて後続車両に必要な減速度を算出し、該後続車両の減速度が所定値以上となるときに、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の走行制御装置。
【請求項4】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の減速が必要となる場合に、該自車両に必要な減速度が所定値以上となるときに、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の車両の走行制御装置。
【請求項5】
前記交差点無停止走行可否判定手段は、前記交差点無停止制御の実行により自車両の車速が法定車速を超える場合には、前記交差点無停止走行制御を拒否することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の車両の走行制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−133450(P2012−133450A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282950(P2010−282950)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】
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