説明

車両用アンテナ装置

【課題】低背型でありながらアンテナ利得が広帯域にわたって向上可能な車両用アンテナ装置を提供する。
【解決手段】車両に設けられる車両用アンテナ装置は、ベース部10とアンテナ素子20と板状素子30とから構成される。アンテナ素子20は、螺旋状でありベース部10上から車両用アンテナ装置の頂部方向に向かう仮想軸1の周りに巻回される。板状素子30は、アンテナ素子10の開放端側に電気的に接続され、短辺方向が平板状であり、螺旋状のアンテナ素子10の頂部上を覆い、短辺方向と仮想軸1とが垂直又は斜めに交差する位置関係となるように配置される、導電体からなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用アンテナ装置に関し、特に、AM/FM放送受信用の低背型の車両用アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両にはAM/FM放送受信用のアンテナ装置が搭載されている。車両用アンテナ装置としては、ルーフ上に設置されるルーフマウントアンテナとガラス上に設置されるガラスアンテナ・フィルムアンテナに大別されるが、ルーフマウントアンテナは、受信感度が良くなるように、一般的には車体の最も高い位置であるルーフ上に設置されるものである。このような車両用アンテナ装置は、高さが高すぎるとデザイン性に欠ける問題や、駐車場等の高さ制限のある場所において、接触して損傷してしまうおそれが高くなるといった問題を有していた。また、ヘリカルアンテナ構造にして高さを低くした場合には、帯域が狭くなるといった問題もあった。
【0003】
そこで、アンテナ高を低くするために種々の開発が行われている。例えば、特許文献1に開示のホイップアンテナでは、コイル部の先端にパイプ部を設けることによりアンテナ容量を大きくすることで、アンテナ高を低くしても狭帯域化を低減できるものが開示されている。
【0004】
また、所謂シャークフィンタイプの低背型のアンテナとして、例えば特許文献2に開示のアンテナ装置では、立設されたアンテナ基板の上部を跨ぐようにトップ部が配置されたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−15340号公報
【特許文献2】特開2010−21856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の従来技術のうち、特許文献1に開示のアンテナ装置では、高さが110mm程度にしかならず、より低背型のアンテナ装置を実現することはできなかった。
【0007】
また、特許文献2に開示のアンテナ装置では、高さは70mm程度のものを実現できるとしているが、アンテナ利得が低いという問題があった。また、アンテナ基板上に設けられたエレメントが切妻状のトップ部で覆われる構造であるため、トップ部のみが放射部となっており、アンテナ効率が悪いという問題もあった。
【0008】
本発明は、斯かる実情に鑑み、低背型でありながらアンテナ利得を広帯域にわたって向上可能な車両用アンテナ装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明による車両用アンテナ装置は、車両に固定されるベース部と、ベース部上から車両用アンテナ装置の頂部方向に向かう仮想軸の周りに巻回される螺旋状のアンテナ素子と、アンテナ素子の開放端側に電気的に接続され、短辺方向が平板状であり、螺旋状のアンテナ素子の頂部上を覆い、短辺方向と仮想軸とが垂直又は斜めに交差する位置関係となるように配置される、導電体からなる板状素子と、を具備するものである。
【0010】
ここで、板状素子が、螺旋状のアンテナ素子の頂部の全体に配置されても良い。
【0011】
また、板状素子は、アンテナ素子の開放端側に接続される側から遠い側が、螺旋状のアンテナ素子の短手側面部近傍の一部を覆うように延在しても良く、この部分の長さによりアンテナ素子の共振周波数を調整可能である。
【0012】
また、板状素子が、螺旋状のアンテナ素子の頂部で折り返されて配置されても良い。
【0013】
また、板状素子が、複数の導線により電気的に擬似的な板状に構成されても良い。
【0014】
さらに、板状素子の上部の長手方向に立設され電気的に板状素子に接続される導電性のブレードを具備するものであっても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明の車両用アンテナ装置には、低背型でありながらアンテナ利得を広帯域にわたって向上可能であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の車両用アンテナ装置を説明するための概略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。
【図3】図3は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略図であり、図3(a)が概略斜視図であり、図3(b)が概略上面図である。
【図4】図4は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。
【図5】図5は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略斜視図である。
【図6】図6は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。
【図7】図7は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略図であり、図7(a)が概略側面図であり、図7(b)が概略上面図である。
【図8】図8は、本発明の車両用アンテナ装置の周波数に対するアンテナ利得を表すグラフである。
【図9】図9は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子の上部に立設されるブレードを説明するための概略側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態を図示例と共に説明する。図1は、本発明の車両用アンテナ装置を説明するための概略斜視図である。図示の通り、本発明の車両用アンテナ装置は、ベース部10と、アンテナ素子20と、板状素子30とから主に構成されている。車両に搭載され使用される際には、カバー100がベース部10上に被せられ、アンテナ素子20や板状素子30が密閉され、ベース部10が車両(図示省略)のルーフに固定され、所謂シャークフィンタイプの低背型のアンテナ装置が実現できる。
【0018】
ベース部10は、車両に固定されるものである。例えば、導電体からなるもので構成し、アンテナ装置のグラウンドとなるものである。ベース部10には、例えば車両ルーフに設けられた孔に挿入されるボス部が設けられており、車両ルーフを挟み込むようにボルトで固定される。ベース部10には、AM/FM放送受信用のアンテナ素子以外に、GPS(Global Positioning System)やSDARS(Satellite Digital Audio Radio Service)用等のパッチアンテナ等を配置しても良い。
【0019】
アンテナ素子20は、螺旋状のものを用いている。螺旋状のアンテナ素子20は、ベース部10上から車両用アンテナ装置の頂部方向に向かう仮想軸1の周りに巻回されている。ここで、仮想軸1は、ベース部10の例えば中心から車両用アンテナ装置の上側に向かって、例えば略垂直方向に伸びる仮想的な軸である。アンテナ素子20は、AF/FM放送を受信可能なように構成されている。基端側には、車内のチューナ(図示省略)からの同軸ケーブルが接続される。また、必要によりアンプ回路等を基端側に挿入しても良い。図示例では、所定の間隔を設けて背向して配置される2枚の基板21に、アンテナ素子20の配線パターン22がパターンニングされ、各基板21の配線パターン22を基板間の間隔を介して導線23で接続することで、アンテナ素子が螺旋状に設けられる例を示した。また、シャークフィンタイプのカバー100の形状に合わせて基板21が形成されており、アンテナ素子20は、車両用アンテナ装置の頂部方向に向かう仮想軸1に向かって先細りとなるように配線パターン22が形成されている。なお、図示したアンテナ素子20の配線パターン22は、あくまでも一例であり、螺旋状に仮想軸1の周りに巻回されるような構成となっていれば良いものである。また、図示例では基板を2枚用いた例を示したが、これも単なる一例であり、螺旋状に仮想軸1の周りに巻回されるように構成できるようなものであれば、アンテナ素子が巻回される基部は如何なる構成であっても良い。
【0020】
そして、本発明の車両用アンテナ装置で最も特徴的な部分である板状素子30が、アンテナ素子20の開放端側に電気的に接続されている。板状素子30は、導電体からなるものであり、短辺方向が平板状であり、螺旋状のアンテナ素子20の頂部上を覆い、板状素子30の短辺方向と仮想軸1とが垂直な位置関係となるように配置されている。図示例では、アンテナ素子20の頂部上の一部が覆われた状態を示している。より具体的には、2枚の基板21の頂端部の形状に沿って、その間隙を覆うように板状素子30が配置されている。
【0021】
ここで、図2を用いて本発明の車両用アンテナ装置の板状素子について、より詳細に説明する。図2は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。図中、図1と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図示の通り、板状素子30は、螺旋状のアンテナ素子20の頂部上を覆うように配置されている。図示例では、板状素子30の端部がアンテナ素子20の開放端に電気的に接続されている。アンテナ素子20の開放端側の板状素子30への接続は、板状素子30の端部で接続されても良いし、端部以外の中程で接続されても良い。そして、アンテナ素子20が接続される板状素子30の端部とは反対側の端部は、車両用アンテナ装置の後側(図面上左側)まで延在している。また、板状素子30の短辺方向と仮想軸1との垂直な位置関係については、車両用アンテナ装置の正面から見て短辺方向と仮想軸1が垂直な位置関係になっていれば良い。即ち、図示例のように板状素子30に仮想軸1が交差(貫通)しても良いし、板状素子30の長さが仮想軸1に届かない程度に短く、仮想軸1が板状素子30に貫通しないような構成であっても良い。また、板状素子30の短辺方向と仮想軸1とは、垂直な位置関係である必要は必ずしもなく、板状素子の短辺方向と仮想軸とが斜めに交差する位置関係となるように板状素子が配置されても良い。即ち、例えば片流れ状となるように、板状素子の短辺方向を傾けることも可能である。
【0022】
本発明の車両用アンテナ装置では、このように構成されることにより、アンテナの比帯域が広がり広帯域特性となると共に、アンテナ利得も向上することが分かった。即ち、アンテナ利得を広帯域にわたって向上させることが可能となった。しかも、アンテナ高は低く抑えたまま、シャークフィンタイプの低背型のアンテナ装置が実現可能となる。一例を挙げれば、例えば5cm〜7cm程度のアンテナ高とすることも可能となる。また、アンテナ素子が板状素子に遮蔽されるものではないため、アンテナ効率も良い。
【0023】
次に、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子の他の例について説明する。図3は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略図であり、図3(a)が概略斜視図であり、図3(b)が概略上面図である。図中、図1及び図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図2では板状素子30がアンテナ素子20の頂部上の一部を覆うように配置される例を示したが、図3に示される例では、板状素子30は、アンテナ素子20の頂部上の全体に配置されている。本発明の車両用アンテナ装置は、このように板状素子30をアンテナ素子20の頂部上の全体を覆うように配置しても良い。このように構成しても、上述の例と同じような作用・効果が得られる。
【0024】
ここで、図3では、図1や図2に示されたアンテナ素子20の基部を構成している基板21の代わりに、支持部25を用いたものを示した。支持部25は、例えば樹脂等からなるものである。この支持部25に、ワイヤ26を巻回させることで、アンテナ素子20が構成されている。そして、螺旋状のアンテナ素子20の開放端側に、アンテナ素子20の頂部上の全体を覆うように配置される板状素子30が電気的に接続されている。
【0025】
なお、図3では、アンテナ素子20が支持部25に巻回されたワイヤ26で構成されている例を示したが、本発明はこれに限定されず、図2に示されるような基板を用いた例であっても勿論良い。
【0026】
次に、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子のさらに他の例について説明する。図4は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。図中、図1乃至図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図4に示される例では、板状素子30をアンテナ素子20の外側部まで延在させたものである。即ち、板状素子30の、アンテナ素子20の開放端側に接続される側から遠い側が、螺旋状のアンテナ素子20の短手側面部近傍の一部を覆うように延在している。具体的には、板状素子30の端部が、アンテナ素子20の頂部の長手方向を越えて下側に折れ曲がり、アンテナ素子20の短手側面部近傍の一部も覆うように配置されている。このとき、板状素子30の折れ曲がった先の部分とアンテナ素子20は電気的に接触しないように絶縁される。図示例では、車両用アンテナ装置の後側(図面上左側)の短手側面部が板状素子30により覆われている。また、アンテナ素子の長手側面部は略露出した状態となっている。そして、板状素子30の折れ曲がった先の部分の長さLにより、アンテナ素子20の共振周波数が調整可能となっている。また、アンテナ素子20の開放端側の板状素子30への接続は、板状素子30の中程に接続されれば良い。この場合、アンテナ素子20と板状素子30との関係は、T字型となる。なお、図示例では、車両用アンテナ装置の前側(図面上右側)の短手側面部も板状素子30により覆われている例を示した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、これまでに示した他の例のように、板状素子30の前側の短手側面部は、アンテナ素子20の頂部上で止まるものであっても良い。このように、アンテナ素子20の大部分が覆われていない構成であれば、アンテナ素子20の一部のみが板状素子30に覆われる構成であっても良い。
【0027】
次に、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子のさらに他の例について説明する。図5は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略斜視図である。図中、図1乃至図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図5に示される例では、板状素子30が、複数の導線31を用いて電気的に擬似的な板状に構成されている。具体的には、複数の導線31を2枚の基板21の頂端部に沿って、その間隙を覆うように配置することで、板状素子30が構成されている。即ち、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子30は、電気的に螺旋状のアンテナ素子20の頂部上を覆うように構成されていれば良い。なお、導線31の本数については、電気的に擬似的な板状素子となる程度の本数であれば足りる。また、図示例のように2枚の基板を用いずに、図3に示されるような支持体を用いた例であっても、複数の導線を用いて擬似的に板状とした板状素子とすることは可能である。
【0028】
次に、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子のさらに他の例について説明する。図6は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略側面図である。図中、図1乃至図5と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図6に示される例では、板状素子30が、螺旋状のアンテナ素子20の頂部で折り返されて配置されている。具体的には、アンテナ素子20の開放端に接続された板状素子30は、基板21の頂端部に沿って車両用アンテナ装置の後側に延在し、途中で下方向に折り曲げられた後、基板21の後端部に沿って上方向に折り曲げられ、アンテナ装置の前側に折り返されている。これにより、有限の空間の中で板状素子30の長さを長くすることが可能となる。板状素子30は、アンテナ素子20に電気的に接続されているので、放射素子として機能するため、電気長を長くできることでより低周波側に帯域を調整することが可能となる。
【0029】
さらに、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子のさらに他の例について説明する。図7は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子を説明するための概略図であり、図7(a)が概略側面図であり、図7(b)が概略上面図である。図中、図1乃至図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図7に示される例では、板状素子30をアンテナ素子20の短手側面部近傍の一部を覆うように延在させ、さらにそこから横方向(水平方向)にアンテナ素子20の長手側面部の一部まで折り返して延在させたものである。具体的には、板状素子30の端部が、アンテナ素子20の頂部の長手方向を越えて下側に折れ曲がり、アンテナ素子20の短手側面部近傍の一部も覆うように配置され、さらに下側に折れ曲がった部分の側辺から横方向に、車両用アンテナ装置の前側に向かって折り返されて、アンテナ素子20の長手側面部の一部が覆われるように構成されている。このとき、板状素子30の車両用アンテナ装置の前側に向かって折り返される部分とアンテナ素子20は電気的に接触しないように絶縁される。なお、図示例では長手側面部の両側に折り返される部分を示しているが、本発明はこれに限定されず、長手側面部の片側のみに折り返される部分があっても良い。
【0030】
次に、これまで説明した本発明の車両用アンテナ装置の効果について説明する。図8は、本発明の車両用アンテナ装置の周波数に対するアンテナ利得を表すグラフである。なお、比較例として、アンテナ素子を同じ構成とし板状素子が無いものを用いた。図8のグラフには、本発明の車両用アンテナ装置の図4に示される例と、図6に示される例と、図7に示される例とが、板状素子無しのものと共に挙げられている。図示の通り、板状素子無しのものと比べて本発明の車両用アンテナ装置は、何れの例でも広帯域にわたってアンテナ利得が向上していることが分かる。なお、図7に示される例では、板状素子を側面部にまで長く折り返したため、放射素子として機能する全体の電気長が長くなり共振周波数が低いほうにシフトしているが、共振周波数についてはアンテナ素子の長さを変えることでも調整可能である。
【0031】
またさらに、本発明の車両用アンテナ装置のさらに他の例について説明する。図9は、本発明の車両用アンテナ装置の板状素子に設けられるブレードを説明するための概略図であり、図9(a)が概略斜視図であり、図9(b)が概略正面図である。図中、図1乃至図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。図9に示される例では、板状素子30の上部の長手方向に、ブレード40が立設されている。ブレード40は導電性を有しており、板状素子30に電気的に接続されている。このように構成すると、例えば車両用アンテナ装置のカバーの頂部が鋭角のデザインの場合等に、その先端まで有効に利用することが可能となる。なお、図示例ではブレード40は板状素子30の長手方向の中心線に沿って配置されているが、本発明はこれに限定されず、例えば板状素子の長手方向の端辺に沿って配置されていても良い、また、ブレードは板状素子と一体的に形成されても良い。さらに、ブレードは複数枚配置されても良い。
【0032】
なお、本発明の車両用アンテナ装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0033】
1 仮想軸
10 ベース部
20 アンテナ素子
21 基板
22 配線パターン
23 導線
25 支持部
26 ワイヤ
30 板状素子
31 導線
40 ブレード
100 カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられる車両用アンテナ装置であって、
車両に固定されるベース部と、
前記ベース部上から車両用アンテナ装置の頂部方向に向かう仮想軸の周りに巻回される螺旋状のアンテナ素子と、
前記アンテナ素子の開放端側に電気的に接続され、短辺方向が平板状であり、螺旋状のアンテナ素子の頂部上を覆い、短辺方向と仮想軸とが垂直又は斜めに交差する位置関係となるように配置される、導電体からなる板状素子と、
を具備することを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用アンテナ装置において、前記板状素子が、螺旋状のアンテナ素子の頂部の全体に配置されることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の車両用アンテナ装置において、前記板状素子は、アンテナ素子の開放端側に接続される側から遠い側が、螺旋状のアンテナ素子の短手側面部近傍の一部を覆うように延在し、この部分の長さによりアンテナ素子の共振周波数を調整可能であることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用アンテナ装置において、前記板状素子が、螺旋状のアンテナ素子の頂部で折り返されて配置されることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用アンテナ装置において、前記板状素子が、複数の導線により電気的に擬似的な板状に構成されることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れかに記載の車両用アンテナ装置であって、さらに、板状素子の上部の長手方向に立設され電気的に板状素子に接続される導電性のブレードを具備することを特徴とする車両用アンテナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−106146(P2013−106146A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247910(P2011−247910)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000165848)原田工業株式会社 (78)
【Fターム(参考)】