説明

車両用内燃機関の排気ガス還流装置

【課題】車両用内燃機関の排気ガス還流装置において、簡易な構造で、排気ガス還流管の開口孔にオイル分などのスラッジが堆積するのを防止し、排気ガス還流管内の排気ガスを吸気マニホルドの吸気通路内に円滑に流入させる。
【解決手段】内燃機関の排気マニホルドと吸気マニホルド10との間を排気ガス還流管25により接続し、吸気通路15内に配置された排気ガス還流管の吸気通路側端部27の周壁に、排気ガスを排出する複数の開口孔29を有している車両用内燃機関の排気ガス還流装置24において、吸気通路側端部27の周壁には開口孔29の周縁のうち少なくとも吸気通路15内の吸入空気の流れ方向上流側に、吸入空気が開口孔29側へと流れ込むのを遮るフランジを一体的に形成し、フランジを、開口孔29の外方を覆うとともに吸入空気の流れ方向上流側よりも下流側が吸気通路側端部27の周壁よりも径方向外方に位置するように傾斜させた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は車両用内燃機関の排気ガス還流装置に係り、特に、排気ポートから排気通路へと排出された排気ガスの一部を吸気通路内に還流する車両用内燃機関の排気ガス還流装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載された内燃機関の排気ガス還流装置は、排気マニホルドと吸気マニホルドとの間を排気ガス還流管により接続し、吸気マニホルドの吸気通路内に排気ガス還流管の吸気通路側端部を配置し、排気通路に排出される排気ガスの一部を吸気通路側端部の周壁に形成した開口孔から吸気通路に還流させることで、排出ガス中の窒素酸化物低減や部分負荷時の燃費向上を図っている。
従来の車両用内燃機関の排気ガス還流装置としては、特開平11−294366号に、排気ガスの一部を排気通路から吸気通路に再循環させる排気ガス還流管を吸気管に接続し、前記吸気管の吸気通路内に配置されるとともに排気ガスを吸気通路内に排出する開口孔を有する排気ガス還流管の一端部の断面を略翼形状とし、前記開口孔を一端部の周壁であって吸入空気流れによって吸気圧力が低下する部位に形成することで、開口孔から排出される排気ガスを安定して吸気通路内へ流し込む構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−294366号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、内燃機関の吸気マニホルド内には、エアクリーナで取り入れた外気からの吸入空気が流れているが、エアクリーナから吸気マニホルドまでの吸気供給通路を形成する吸気供給管を流れている間に、この吸気供給管の途中に設けたターボ過給機や接続されたブローバイガス戻し管によって、吸入空気にオイルミストが含まれる場合がある。
このため、前記特許文献1の排気ガス還流装置のように、吸気通路内に配置される排気ガス還流管の一端部に直接吸入空気に晒される構造の開口孔を設けた構造では、開口孔の外側近傍をオイルミスト(オイル分)を含んだ吸入空気が流れるため、高温の排気ガスが開口孔から吸気通路内に排出された直後に、吸入空気と衝突する虞がある。
そのため、高温の排気ガスとオイルミスト(オイル分)を含んだ吸入空気とが排気ガス還流管の開口孔の近傍で衝突し合うと、オイルミストが分解されてオイルミスト内に含まれるオイル分などのスラッジが開口孔に付着して堆積し、開口孔の開口面積を減少させ、または、塞いでしまい、開口孔から吸気通路内へと排気ガスを円滑に流し込む事ができなくなる虞があった。
【0005】
また、特許文献1のような構造では、排気ガス還流管の表面に沿って吸入空気が流れるため、吸入空気が排気ガス還流管内に侵入して、排気ガスの排出を一時的に阻止しまい、排気ガス還流管内に排気ガスが淀む虞があった。
さらに、特許文献1の図1〜図4に記載される断面が略翼形状の排気ガス還流管では、専用の排気ガス還流管を設ける必要があり、構造が複雑化する虞があった。また、特許文献1の図6に記載されるような断面が円筒形状の排気ガス還流管を用いると、組付作業者が誤って排気ガス還流管の軸線を規定位置から傾斜させて取り付け、または、開口孔を回転方向にずらして配置した場合、吸入空気が排気ガス還流管内にさらに侵入し易くなり、排気ガス還流管内に排気ガスが淀んでしまう虞があった。
【0006】
この発明は、車両用内燃機関の排気ガス還流装置において、簡易な構造で、排気ガス還流管の開口孔にオイル分などのスラッジが堆積するのを防止するとともに、排気ガス還流管内の排気ガスを吸気マニホルドの吸気通路内に円滑に流入させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、内燃機関のシリンダヘッドの一側部に、各気筒の吸気ポートに連通する吸気通路を有する吸気マニホルドを取り付けるとともに、前記シリンダヘッドの他側部に、前記各気筒の排気ポートに連通する排気通路を有する排気マニホルドを取り付け、前記排気マニホルドと前記吸気マニホルドとの間を、前記排気ポートから前記排気通路に排出される排気ガスの一部を前記吸気通路へと還流する排気ガス還流通路を有する排気ガス還流管により接続し、前記吸気通路内に配置された前記排気ガス還流管の吸気通路側端部には、その周壁に排気ガスを吸気通路内に排出する複数の開口孔を有している車両用内燃機関の排気ガス還流装置において、前記吸気通路側端部の周壁には、前記開口孔の周縁のうち少なくとも吸気通路内の吸入空気の流れ方向上流側に、吸入空気が前記開口孔側へと流れ込むのを遮るフランジを一体的に形成し、前記フランジを、前記開口孔の外方を覆うとともに吸入空気の流れ方向上流側よりも下流側が前記吸気通路側端部の周壁よりも径方向外方に位置するように傾斜させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明は、開口孔の外方を覆いかつ吸入空気の流れ方向下流側に向かい径方向外方に傾斜させたフランジを形成したことで、排気ガス還流管の吸気通路側端部の周壁に沿って流れる吸入空気を吸気通路側端部の径方向外方へと導いて、開口孔側へと流れ込もうとするのを防止することができる。
これによって、排気ガス還流通路を通って開口孔から吸気通路内へと吐き出される高温の排気ガスとオイルミスト(または、オイル分)を含んだ吸入空気とが開口孔または開口孔付近で衝突し合うのを防止でき、オイルミスト内に含まれるオイル分またはスラッジが開口孔に付着するのを防止できる。
また、この発明は、開口孔の周縁に形成したフランジによって、吸入空気が開口孔から排気ガス還流通路へと流入するのを防止して、排気ガスが排気ガス還流管内で淀むのを防止できる。そのため、排気ガス還流配管内を流れる排気ガスを開口孔から吸気通路内ヘと吐き出させて、その後、開口孔から吐き出された排気ガスをフランジに沿って吸気通路の下流側へと円滑に送り込むことができる。
さらに、この発明では、排気ガス還流管の吸気通路側端部に開口孔を形成する際に、通常、切り落して捨てられる部分を残して折り曲げるだけで、吸入空気の流れを遮るフランジを形成することができ、捨てられる部分をフランジとして利用できる。その結果、フランジを排気ガス還流管と同一の板材から一体に形成できるため、簡単な構造で排気ガス還流管の吸気通路側端部に沿って流れる吸入空気が開口孔に流れ込むのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は排気ガス還流装置を備えた内燃機関の平面図である。(実施例)
【図2】図2は排気ガス還流装置を備えた内燃機関の吸気マニホルド側から見た側面図である。(実施例)
【図3】図3は図2のIII−III線による断面図である。(実施例)
【図4】図4は排気ガス還流管の吸気通路側端部の拡大平面図である。(実施例)
【図5】図5は排気ガス還流管の吸気通路側端部の拡大平面図である。(変形例)
【図6】図6は図5のVI−VI線による断面図である。(実施例)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。
【実施例】
【0011】
図1〜図4は、この発明の実施例を示すものである。図1〜図3において、1は車両に搭載された内燃機関、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバーである。内燃機関1は、第1〜第4気筒5−1〜5−4を有し、第1〜第4気筒5−1〜5−4にそれぞれ一端側を連通する第1〜第4吸気ポート6−1〜6−4および第1〜第4排気ポート7−1〜7−4をシリンダヘッド3に備えている。第1〜第4吸気ポート6−1〜6−4は、他端側をシリンダヘッド3の気筒列方向と交差する方向の一側部8に開口している。第1〜第4排気ポート7−1〜7−4は、他端側をシリンダヘッド3の気筒列方向と交差する方向の他側部9に開口している。
内燃機関1は、シリンダヘッド3の一側部8に吸気マニホルド10を取り付けるとともに、シリンダヘッド2の他側部9に排気マニホルド11を取り付けている。
前記吸気マニホルド10は、サージタンク12に上流側を連結された第1〜第4吸気分岐管13−1〜13−4を備えている。前記サージタンク12は、タンク吸気通路14を有し、タンク吸気通路14に吸入空気を流す上流側吸気管15を備えている。上流側吸気管15は、タンク吸気通路14に連通する上流側吸気通路16を有している。上流側吸気管15には、エアクリーナに繋がる吸気供給管17が接続される。吸気供給管17は、上流側吸気通路16に連通する吸気供給通路18を有している。前記第1〜第4吸気分岐管13−1〜13−4は、他端側をシリンダヘッド3の一側部8に接続され、上流側をタンク吸気通路14に連通し、下流側を第1〜第4吸気ポート6−1〜6−4に連通する第1〜第4分岐管吸気通路19−1〜19−4を有している。
前記排気マニホルド11は、第1〜第4排気分岐管20−1〜20−4を備え、第1〜第4排気分岐管20−1〜20−4の下流側を排気集合部21に連結している。前記第1〜第4排気分岐管20−1〜20−4は、上流側をシリンダヘッド3の他側部9に接続され、第1〜第4排気ポート7−1〜7−4に連通する第1〜第4分岐管排気通路22−1〜22−4を有している。前記排気集合部21は、第1〜第4分岐管排気通路22−1〜22−4が集合する集合部排気通路23を有し、触媒コンバータを介して後部排気管に接続している。集合部排気通路23は、排気ガスを車両後部に導く後部排気管の後部排気通路に連通される。
【0012】
前記内燃機関1の排気ガス還流装置24は、排気マニホルド1の第4排気分岐管20−4と吸気マニホルド10の上流側吸気管15との間を排気ガス還流管25により接続している。排気ガス還流管25は、第4分岐管排気通路22−4と上流側吸気通路16とを連通する排気ガス還流通路26を有し、吸気マニホルド10の上流側吸気管15に接続される側の端部に吸気通路側端部27を備えている。吸気通路側端部27は、先端を吸入空気の流れ方向上流側に向けて、上流側吸気通路16内に配置している。
前記吸気通路側端部27には、図4に示すように、その周壁28の円周方向に、排気ガスを上流側吸気通路16内に排出する複数の開口孔29を有している。開口孔29は、吸入空気の流れ方向に延びる細長孔形状に形成している。排気ガス還流管25は、第1〜第4排気ポート7−1〜7−4から第1〜第4分岐管排気通路22−1〜22−4に排出される排気ガスの一部を排気ガス還流通路26に導き、開口孔29から上流側吸気通路16へと還流する。
排気ガス還流装置24は、吸気通路側端部27の周壁28に、吸入空気の流れ方向に延びる細長孔形状の開口孔29の周縁のうち、少なくとも上流側吸気通路16内の吸入空気の流れ方向上流側に、吸入空気が開口孔29側へと流れ込むのを遮る細長板形状のフランジ30を一体的に形成している。
排気ガス還流装置24は、吸気通路側端部27の周壁28を吸入空気の流方向下流側に向かって延びるU字状に切断し、上流側の周壁28に連続する端部を折り曲げて下流側の切断された自由な端部を径方向外方に突出させることで、フランジ30を、開口孔29の外方を覆うとともに吸入空気の流れ方向上流側よりも下流側が吸気通路側端部27の周壁28よりも径方向外方に位置するように傾斜させて形成している。
【0013】
次に作用を説明する。
内燃機関1の排気ガス還流装置24は、吸気マニホルド10の上流側吸気通路16内に、排気ガスを上流側吸気通路16内に排出する複数の開口孔29を有する排気ガス還流管25の吸気通路側端部27を配置している。そして、上流側吸気通路16内に配置されている排気ガス還流管25の吸気通路側端部27では、エアクリーナから吸入して第1〜第4吸気ポート6−1〜6−4ヘと流れる吸入空気が、吸気通路側端部27の周壁に沿って上流側吸気通路16の下流側へ向かって流れ込む。
このとき、内燃機関1は、エアクリーナから吸気マニホルドまでの吸気供給通路18を形成する吸気供給管17を流れている間に、この吸気供給管17の途中に設けたターボ過給機や接続されたブローバイガス戻し管によって、吸入空気にオイルミスト(または、オイル分)が含まれる場合がある。
内燃機関1は、吸気通路側端部27の周壁28に沿って流れる吸入吸気にオイルミスト(または、オイル分)が含まれていると、この吸入空気が吸気通路側端部27の開口孔29から上流側吸気通路16に排出される高温の排気ガスと衝突し、オイルミスト内に含まれるオイル分またはスラッジが開口孔29に付着して堆積する場合がある。
【0014】
内燃機関1の排気ガス還流装置24は、図4に示すように、開口孔29の外方を覆いかつ吸入空気の流れ方向下流側に向かい径方向外方に傾斜させたフランジ30を設けたことで、排気ガス還流管25の吸気通路側端部27の周壁28に沿って流れる吸入空気を吸気通路側端部27の径方向外方へと導いて、開口孔29側へと流れ込もうとするのを防止することができる。
これによって、排気ガス還流装置24は、排気ガス還流通路26を通って開口孔29から上流側吸気通路16内へと吐き出される高温の排気ガスとオイルミスト(または、オイル分)を含んだ吸入空気とが開口孔29または開口孔29付近で衝突し合うのを防止でき、オイルミスト内に含まれるオイル分またはスラッジが開口孔29に付着するのを防止できる。
また、この排気ガス還流装置24は、開口孔29の周縁に形成したフランジ30によって、吸入空気が開口孔29から排気ガス還流通路26へと流入するのを防止して、排気ガスが排気ガス還流管25内で淀むのを防止できる。このため、排気ガス還流配管25内を流れる排気ガスを開口孔29から上流側吸気通路16内ヘと速やかに吐き出させて、その後、開口孔29から吐き出された排気ガスをフランジ30に沿って上流側吸気通路16の下流側へと円滑に送り込むことができる。
さらに、この排気ガス還流装置24では、排気ガス還流管25の吸気通路側端部27に開口孔29を形成する際に、通常、切り落して捨てられる部分を残して折り曲げるだけで、吸入空気の流れを遮るフランジ30を形成することができ、捨てられる部分をフランジ30として利用できる。その結果、フランジ30を排気ガス還流管25と同一の板材から一体に形成できるため、簡単な構造で排気ガス還流管25の吸気通路側端部27に沿って流れる吸入空気が開口孔29に流れ込むのを防止できる。
【0015】
図5、図6は、変形例を示すものである。変形例の排気ガス還流装置24は、フランジ30の外縁部のうち、吸入空気の流れ方向と直交する両側の部分に、吸入空気の流れ方向に対して直交する方向Aから開口孔29の両側を挟むように、フランジ30と吸気通路側端部27の周壁28との間を連結する縦壁部31を形成している。
これにより、排気ガス還流装置24は、フランジ30と吸気通路側端部27の周壁28との間を連結して開口孔29の両側を挟むように形成した一対の縦壁部31によって、吸入空気の流れ方向に対して直交する方向Aから吸入空気が開口孔29ヘと流れ込むのを確実に防止できる。
また、排気ガス還流装置24は、組立作業者が吸気マニホルド10の上流側吸気通路16に排気ガス還流管25の吸気通路側端部27を差し込んだ際に、吸気通路側端部27の軸線が規定位置より傾斜し、あるいは回転したとしても、吸入空気が開口孔29へ侵入するのをフランジ29および縦壁部31によって確実に防止できる。
これらによって、排気ガス還流装置24は、オイルミスト内に含まれるオイル分またはスラッジが開口孔29に付着するのを防止できるとともに、排気ガス還流管25内に排気ガスが淀むのを防止できる。
さらに、この排気ガス還流装置24は、両側の縦壁部31によって径方向外方に傾斜するフランジ30を安定して保持でき、排気ガスや吸入空気によってフランジ30が変位やバタつきなど大きく振動するのを確実に防止できる。
これによって、この排気ガス還流装置24は、フランジ30の変動を抑えられるため、開口孔29から吐き出される排気ガス量の変動を抑制でき、排気ガス還流管25内の排気ガスを第1〜第4吸気ポート6−1〜6−4ヘと円滑に流入させることができる。
なお、フランジ30は、吸気通路側端部27の周壁28に一体的に形成したが、別体として溶接等で開口孔29を覆うように周壁28に固定して設けることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
この発明は、車両用内燃機関の排気ガス還流装置において、簡易な構造で、排気ガス還流管の開口孔にオイル分などのスラッジが堆積するのを防止し、排気ガス還流管内の排気ガスを吸気マニホルドの吸気通路内に円滑に流入させることができるものであり、内燃機関の吸気系に適用することができる。
【符号の説明】
【0017】
1 内燃機関
3 シリンダヘッド
5−1〜5−4 第1〜第4気筒
6−1〜6−4 第1〜第4吸気ポート
7−1〜7−4 第1〜第4排気ポート
8 一側部
9 他側部
10 吸気マニホルド
11 排気マニホルド
12 サージタンク
13−1〜13−4 第1〜第4吸気分岐管
15 上流側吸気管
16 上流側吸気通路
17 吸気供給管
19−1〜19−4 第1〜第4分岐管吸気通路
20−1〜20−4 第1〜第4排気分岐管
22−1〜22−4 第1〜第4分岐管排気通路
21 排気集合部
24 排気ガス還流装置
25 排気ガス還流管
26 排気ガス還流通路
27 吸気通路側端部
28 周壁
29 開口孔
30 フランジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のシリンダヘッドの一側部に、各気筒の吸気ポートに連通する吸気通路を有する吸気マニホルドを取り付けるとともに、前記シリンダヘッドの他側部に、前記各気筒の排気ポートに連通する排気通路を有する排気マニホルドを取り付け、前記排気マニホルドと前記吸気マニホルドとの間を、前記排気ポートから前記排気通路に排出される排気ガスの一部を前記吸気通路へと還流する排気ガス還流通路を有する排気ガス還流管により接続し、前記吸気通路内に配置された前記排気ガス還流管の吸気通路側端部には、その周壁に排気ガスを吸気通路内に排出する複数の開口孔を有している車両用内燃機関の排気ガス還流装置において、前記吸気通路側端部の周壁には、前記開口孔の周縁のうち少なくとも吸気通路内の吸入空気の流れ方向上流側に、吸入空気が前記開口孔側へと流れ込むのを遮るフランジを一体的に形成し、前記フランジを、前記開口孔の外方を覆うとともに吸入空気の流れ方向上流側よりも下流側が前記吸気通路側端部の周壁よりも径方向外方に位置するように傾斜させたことを特徴とする車両用内燃機関の排気ガス還流装置。
【請求項2】
前記フランジの外縁部のうち吸入空気の流れ方向と直交する両側の部分に、吸入空気の流れ方向に対して直交する方向から前記開口孔の両側を挟むように、前記フランジと前記吸気通路側端部の周壁との間を連結する縦壁部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用内燃機関の排気ガス還流装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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