転造平ダイス
【課題】ねじの転造後に、転造盤の固定面から容易に取り外すことができる転造平ダイスを提供する。
【解決手段】転造平ダイス1の右側面4及び底面には、溝21,22がダイス本体2の長手方向に沿って各々設けられている。転造平ダイス1を転造盤のホルダに固定する際は、溝21,22にゴム製のチューブ35,36を各々埋め込んだ後で、ホルダの2つの保持面に右側面4及び底面を各々密着させる。そして、転造盤でねじを繰り返し転造した後で、転造平ダイス1がホルダに貼り付いてしまった場合、チューブ35,36に圧縮エアを吹き込む。すると、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張するので、右側面4及び底面が2つの保持面から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1をホルダから簡単に取り外すことができる。
【解決手段】転造平ダイス1の右側面4及び底面には、溝21,22がダイス本体2の長手方向に沿って各々設けられている。転造平ダイス1を転造盤のホルダに固定する際は、溝21,22にゴム製のチューブ35,36を各々埋め込んだ後で、ホルダの2つの保持面に右側面4及び底面を各々密着させる。そして、転造盤でねじを繰り返し転造した後で、転造平ダイス1がホルダに貼り付いてしまった場合、チューブ35,36に圧縮エアを吹き込む。すると、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張するので、右側面4及び底面が2つの保持面から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1をホルダから簡単に取り外すことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転造盤に着脱可能に取り付けられる転造平ダイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、金属の可塑性を利用して、二個又は数個の組合せからなる転造ダイスの間でワークを転がしながらねじ山を塑性加工する方法が知られている。この方法を転造という。転造は、切削加工よりも加工速度が速く、ねじ精度が良い上に、加工硬化によってねじ強度が向上する等の利点がある。例えば、一対の平ダイス間にワークを保持しつつ、各平ダイスを相互に反対方向に移動させてねじを転造する転造盤が知られている(例えば、特許文献1参照)。この転造盤には、一対のホルダ(固定面)が設置され、それらホルダに対して一対の平ダイスがワークの回転中心に対して互いに点対称となるように各々固定される。転造盤に固定する平ダイスとして、例えば、スプラインと溝部とを同時に転造加工することのできる転造ダイスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−305527号公報
【特許文献2】特開平5−253633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の転造盤でねじを繰り返し転造すると、平ダイスが転造盤のホルダに密着して貼り付いてしまい、取り外すのに時間がかかるという問題点があった。また、ホルダから平ダイスを無理に取り外そうとして、工具等で平ダイスやホルダを傷つけてしまうという問題点もあった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ねじの転造後に、転造盤の固定面から容易に取り外すことができる転造平ダイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の転造平ダイスは、転造盤に着脱可能に固定される転造平ダイスであって、前記転造盤の固定面に当接する当接面に沿って設けられた溝と、当該溝に沿って埋め込まれ、可撓性を有するチューブとを備えている。
【0006】
また、請求項2に係る発明の転造平ダイスは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記溝の長手方向一端部は、前記転造盤の前記固定面とは当接しない非当接面に隣接する前記当接面の一端部まで延設されている。
【0007】
また、請求項3に係る発明の転造平ダイスは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記溝には、前記チューブを収納するための収納部屋が設けられている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明の転造平ダイスでは、転造盤の固定面に当接する当接面に溝が設けられ、その溝の内側に可撓性を有するチューブが埋め込まれている。このような転造平ダイスが転造盤の固定面に密着して貼り付いてしまった場合、チューブの開口に流動体(例えば、空気や液体等)を勢いよく流し込む。すると、チューブが流動体の送り込み圧によって膨張するため、チューブの外側面が転造盤の固定面を押し離すように作用する。これにより、転造平ダイスを浮かせることができるので、転造盤の固定面から容易に取り外すことができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明の転造平ダイスでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、溝の長手方向一端部は、転造盤の固定面に当接しない非当接面に隣接する当接面の一端部まで延設されているので、溝に埋め込まれたチューブの開口する一端側を外側に引き出すことができる。これにより、チューブ内に流動体を容易に流し込むことができる。
【0010】
また、請求項3に係る発明の転造平ダイスでは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、溝に設けられた収納部屋にチューブを収納することができるので、転造盤の固定面に固定する度に溝にチューブを埋め込む手間を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態である転造平ダイス1について、図面を参照して説明する。図1は、転造平ダイス1の斜視図であり、図2は、転造平ダイス1の平面図であり、図3は、転造平ダイス1の正面図であり、図4は、転造平ダイス1の右側面図であり、図5は、転造平ダイス1の左側面図であり、図6は、転造平ダイス1の底面図であり、図7は、転造平ダイス1の溝21,22にチューブ35,36が埋め込まれた斜視図であり、図8は、ホルダ40の斜視図であり、図9は、ホルダ40の平面図であり、図10は、転造平ダイス1が固定されたホルダ40の平面図であり、図11は、転造平ダイス1が固定されたホルダ40の正面図であり、図12は、図10に示すA−A線矢視方向断面図である。なお、図1に示す転造平ダイス1は、軸状のワークの外周面におねじを転造する工具である。
【0012】
はじめに、転造平ダイス1の構造について説明する。図1に示すように、転造平ダイス1は、先端側が鋭角に傾斜する略直方体状のダイス本体2を備えている。このダイス本体2は、合金工具鋼又は高速度工具鋼等の金属材料によって形成されている。ダイス本体2は、図1乃至図3に示すように、上面に形成された歯形面3、右側面4、左側面5(図2参照)、正面に形成された押さえ面6、背面7(図2参照)および底面8(図3参照)を備えている。
【0013】
まず、歯形面3について説明する。図1,図2に示すように、歯形面3には、ダイス本体2の幅方向に延設された複数のねじ山10が刻設されている。歯形面3は、図4に示すように、ダイス本体2の先端側から後端側に向かって3つの部位に分けられ、「食付部」である傾斜部101と、「仕上げ部」である平坦部102と、「逃げ部」である傾斜部103とからなる。
【0014】
次に、押さえ面6について説明する。図1,図4,図5に示すように、押さえ面6は、前方に向かって斜め下方に傾斜している。この押さえ面6には、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8,9参照)に固定する際に、後述する上押さえブロック70が上側から当接するようになっている(図11参照)。また、この押さえ面6を正面から見たときの右側端部の高さ方向の中央には、右側面4に設けられた後述する溝21の長手方向一端部の矩形状の開口が形成されている。さらに、下端部の幅方向の中央にも、底面8に設けられた後述する溝22の長手方向一端部の矩形状の開口が形成されている。
【0015】
次に、右側面4について説明する。図1,図4に示すように、右側面4の高さ方向中段位置には、押さえ面6に隣接する前端部から後端側に向かって水平方向に延設された溝21が設けられている。この溝21は長手方向に直交する断面が矩形状に形成されている(図3参照)。溝21の長手方向一端部は、右側面4の前端部まで延設され、その反対の他端部は、ダイス本体2の長手方向略半分の位置まで延設されている。なお、後述するが、この溝21には、ゴム製のチューブ35(図7参照)が埋め込まれるようになっている。また、溝21の長さはこれより長くても短くてもよい。このような右側面4は、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8参照)に固定する際に、ホルダ40の垂直保持面45に当接するようになっている。
【0016】
次に、底面8について説明する。図6に示すように、底面8には、底面8の幅方向中央を通る中心線に沿うと共に、押さえ面6に隣接する前端部から後端側に向かって延設された溝22が設けられている。この溝22は長手方向に直交する断面が矩形状に形成されている(図3参照)。溝22の長手方向一端部は、押さえ面6の前端部まで延設され、その反対の他端部は、ダイス本体2の長手方向略半分の位置まで延設されている。なお、後述するが、この溝22には、ゴム製のチューブ36(図7参照)が埋め込まれるようになっている。また、溝22の長さはこれより長くても短くてもよい。このような底面8は、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8参照)に固定する際に、ホルダ40の水平保持面44に当接するようになっている。
【0017】
そして、上記構造からなる転造平ダイス1において、図7に示すように、右側面4及び底面8に各々設けられた溝21,22には、ゴム製のチューブ35,36が埋め込まれる。チューブ35,36は、溝21、22の形状に対応する直線状に形成され、長手方向の開口する一端部に対し、その反対側の他端部は閉塞されている。なお、チューブ35,36の材質はゴムに限られず、内側に空気等の流動体を流し込むことによって膨張するような可撓性を有する材質であればよい。そして、ダイス本体2の溝21,22にそれぞれ埋め込まれたチューブ35,36の開口する一端部側は、押さえ面6における溝21,22の各開口から前方に各々引き出されている。これにより、チューブ35,36の開口する一端部に対して、圧縮エアを噴出するエアガン(図示外)のノズルを嵌め込むことができるので、圧縮エアを送り込むことができる。
【0018】
次に、転造平ダイス1を転造盤に保持させるためのホルダ40について説明する 図8,図9に示すように、ホルダ40は、合金工具鋼又は高速度工具鋼等の金属材料によって形成された側面視L字型のブロック体である。ホルダ40は、平面視長方形の板である台座部41と、当該台座部41の幅方向一端部から垂直上方に立設された板状の垂直保持部42とから構成されている。台座部41の上面には、転造平ダイス1の底面8が密着して当接する水平保持面44が形成されている。他方、垂直保持部42の内面には、転造平ダイス1の右側面4が密着して当接する垂直保持面45が形成されている。即ち、水平保持面44及び垂直保持面45からなるL字型の保持面に、転造平ダイス1を密着させることによって確実に保持するのである。
【0019】
また、ホルダ40の正面46には、3つの固定穴52が水平方向に所定間隔を空けて列設されている。固定穴52の内側にはめねじが形成されている。L字型の右側面47の下部には、2つの固定穴53(図9参照)が横方向に並んで設けられている。固定穴53の内側にはめねじが形成されている。L字型の左側面48の下部には、2つの固定穴54(図8参照)が横方向に並んで設けられている。固定穴54の内側にはめねじが形成されている。さらに、水平保持面44の右押さえブロック61側であって、垂直保持部42の垂直保持面45の近傍には、固定穴51が設けられている。固定穴51の内側にはめねじが形成されている。
【0020】
そして、図9に示すように、上記構成からなるホルダ40の左右両側には、右押さえブロック61と、左押さえブロック62とが着脱可能に各々固定される。右押さえブロック61は板状に形成され、その下部には厚み方向に貫通する2つの貫通穴65が設けられている。これら貫通穴65の位置は、ホルダ40の右側面47に設けられた2つの固定穴53の位置に各々対応している。他方、左押さえブロック62も、右押さえブロック61と同様に板状に形成され、その下部には厚み方向に貫通する2つの貫通穴66が設けられている。これら貫通穴66の位置は、ホルダ40の左側面48に設けられた2つの固定穴54の位置に各々対応している。
【0021】
次に、ホルダ40への転造平ダイス1の固定方法について説明する。まず、図8、図9に示すように、ホルダ40の右側面47に右押さえブロック61を密着して当接させ、固定ねじ67(図10参照)を貫通穴65に挿入し、固定穴53に締め付ける。こうして、右側面47に右押さえブロック61が固定される。他方、ホルダ40の左側面48に左押さえブロック62を密着して当接させ、固定ねじ68(図10参照)を貫通穴66に挿入し、固定穴54に締め付ける。こうして、左側面48に左押さえブロック62が固定される。
【0022】
次いで、図10,図11,図12に示すように、ホルダ40の水平保持面44に転造平ダイス1を載せる。このとき、転造平ダイス1の先端側が右押さえブロック61側に向くように載せる。さらに、転造平ダイス1の底面8を水平保持面44に密着させ、転造平ダイス1の右側面4を垂直保持面45に密着させ、転造平ダイス1の背面7を左押さえブロック62の内面に密着させる。そして、転造平ダイス1の押さえ面6と、右押さえブロック61の内面との間に側面視台形状の上押さえブロック70をはめ込む。次いで、その上押さえブロック70に設けられた貫通穴(図示外)に固定ねじ75を挿入し、その下端側をホルダ40の水平保持面44に設けられた固定穴51(図8参照)に締め付ける。これにより、転造平ダイス1の押さえ面6が、上押さえブロック70によって上側から押さえられるので、転造平ダイス1は、下向き及び左押さえブロック62側に向かって付勢される。
【0023】
次いで、図10,図11に示すように、ホルダ40の正面46と、転造平ダイス1の左側面5との間に、3枚の保持板80を各々固定する。この保持板80は長方形状の板部材であり、その長手方向両端にはネジ穴(図示外)が設けられている。そして、保持板80の下端部に設けられたネジ穴を介して、固定ねじ86をホルダ40の正面に設けられた固定穴52に締め付ける。一方、保持板80の上端部に設けられたネジ穴に固定ネジ85を締め付けると共に、その固定ネジ85の先端を転造平ダイス1の左側面5に押し当てる。こうして、転造平ダイス1がホルダ40に対して強固に固定される。そして、ホルダ40に固定された転造平ダイス1と、他方のホルダ(図示外)に固定された転造平ダイス(図示外)との間にワークが保持され、互いに反対方向に移動させることによってねじが転造される。
【0024】
次に、転造平ダイス1をホルダ40から取り外す方法について、図10,図13,図14を参照して説明する。図13は、転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれる前の図であり、図14は、転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれた状態の図である。
【0025】
まず、図10に示すホルダ40から転造平ダイス1を取り外す場合、ホルダ40から上押さえブロック70、右押さえブロック61、左押さえブロック62および3枚の保持板80を順次取り外し、図13の状態にする。ところが、転造盤でねじを繰り返し転造すると、転造平ダイス1がホルダ40に密着して貼り付いてしまうことがある。この場合、工具等を使ってホルダ40から転造平ダイス1を無理に取り外そうとすると、転造平ダイス1やホルダ40を傷つけてしまう。
【0026】
そこで、図13に示す転造平ダイス1の押さえ面6の溝21,22から引き出されたチューブ35,36の各一端部に対して、圧縮エアを噴出するエアガン(図示外)のノズルを差し込み、圧縮エアを吹き込む。すると、図14に示すように、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張する。そして、溝21からはみ出したチューブ35は垂直保持面45を引き離すように作用し、溝22からはみ出したチューブ36は水平保持面44を引き離すように作用する。これにより、右側面4は垂直保持面45から強制的に引き離され、底面8も水平保持面44から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1がホルダ40に対して浮くので、ホルダ40から簡単に取り外すことができる。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の転造平ダイス1は、転造盤のホルダ40に固定して使用されるものである。転造平ダイス1の右側面4及び底面8には、断面矩形状の溝21,22がダイス本体2の長手方向に沿って各々設けられている。この転造平ダイス1をホルダ40に固定する際は、溝21,22にゴム製のチューブ35,36を各々埋め込んだ状態で、ホルダ40の垂直保持面45に右側面4を密着させ、ホルダ40の水平保持面44に底面8を密着させる。そして、転造盤でねじを繰り返し転造した後で、転造平ダイス1がホルダ40に密着して貼り付いてしまった場合、溝21,22から引き出されたチューブ35,36の各一端部に対して圧縮エアを吹き込む。すると、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張するので、右側面4は垂直保持面45から強制的に引き離され、底面8も水平保持面44から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1がホルダ40に対して浮くので、ホルダ40から簡単に取り外すことができる。
【0028】
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、転造平ダイス1をホルダ40に固定する際に、溝21,22にチューブ35,36をそれぞれ埋め込んだが、チューブを収納できる収納部屋を溝に設けてもよい。例えば、図15に示す転造平ダイス100は、上記実施形態の溝22と同様の溝122を底面8に備えている。そして、その溝122の奥側(底部側)には、断面矩形状の収納部屋123が設けられている。この収納部屋123は溝122に沿って設けられ、溝122の幅方向長さよりも幅広に形成されている。そして、このような収納部屋123に対して、図16に示すように、チューブ135を埋め込んで収納することができる。チューブ135に圧縮エアを送り込むことによって、チューブ135が溝122を介して外側に膨張するので、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、チューブ135は、収納部屋123に収納することができるので、ホルダ40に設置する際の手間を省くことができる。
【0029】
また、上記実施形態では、チューブ35,36に圧縮エアを吹き込んでいるが、流動体であればよく、例えば、液体でもよい。
【0030】
さらに、上記実施形態では、ホルダ40の保持面(水平保持面44、垂直保持面45)に当接する転造平ダイス1の当接面(底面8、右側面4)に、チューブを埋め込むための溝を各一本ずつ設けたが、何れか一方の面にだけ設けてもよい。また、各当接面に複数本設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】転造平ダイス1の斜視図である。
【図2】転造平ダイス1の平面図である。
【図3】転造平ダイス1の正面図である。
【図4】転造平ダイス1の右側面図である。
【図5】転造平ダイス1の左側面図である。
【図6】転造平ダイス1の底面図である。
【図7】転造平ダイス1の溝21,22にチューブ35,36が埋め込まれた斜視図である。
【図8】ホルダ40の斜視図である。
【図9】ホルダ40の平面図である。
【図10】転造平ダイス1が固定されたホルダ40の平面図である。
【図11】転造平ダイス1が固定されたホルダ40の正面図である。
【図12】図10に示すA−A線矢視方向断面図である。
【図13】転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれる前の図である。
【図14】転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれた状態の図である。
【図15】変形例である転造平ダイス100の横断面図である。
【図16】図15に示す収納部屋123にチューブ135が収納された状態を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
1 転造平ダイス
2 ダイス本体
4 右側面
5 左側面
6 押さえ面
8 底面
21 溝
22 溝
35 チューブ
36 チューブ
40 ホルダ
44 水平保持面
45 垂直保持面
100 転造平ダイス
122 溝
123 収納部屋
135 チューブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、転造盤に着脱可能に取り付けられる転造平ダイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、金属の可塑性を利用して、二個又は数個の組合せからなる転造ダイスの間でワークを転がしながらねじ山を塑性加工する方法が知られている。この方法を転造という。転造は、切削加工よりも加工速度が速く、ねじ精度が良い上に、加工硬化によってねじ強度が向上する等の利点がある。例えば、一対の平ダイス間にワークを保持しつつ、各平ダイスを相互に反対方向に移動させてねじを転造する転造盤が知られている(例えば、特許文献1参照)。この転造盤には、一対のホルダ(固定面)が設置され、それらホルダに対して一対の平ダイスがワークの回転中心に対して互いに点対称となるように各々固定される。転造盤に固定する平ダイスとして、例えば、スプラインと溝部とを同時に転造加工することのできる転造ダイスが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−305527号公報
【特許文献2】特開平5−253633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の転造盤でねじを繰り返し転造すると、平ダイスが転造盤のホルダに密着して貼り付いてしまい、取り外すのに時間がかかるという問題点があった。また、ホルダから平ダイスを無理に取り外そうとして、工具等で平ダイスやホルダを傷つけてしまうという問題点もあった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ねじの転造後に、転造盤の固定面から容易に取り外すことができる転造平ダイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の転造平ダイスは、転造盤に着脱可能に固定される転造平ダイスであって、前記転造盤の固定面に当接する当接面に沿って設けられた溝と、当該溝に沿って埋め込まれ、可撓性を有するチューブとを備えている。
【0006】
また、請求項2に係る発明の転造平ダイスは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記溝の長手方向一端部は、前記転造盤の前記固定面とは当接しない非当接面に隣接する前記当接面の一端部まで延設されている。
【0007】
また、請求項3に係る発明の転造平ダイスは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記溝には、前記チューブを収納するための収納部屋が設けられている。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明の転造平ダイスでは、転造盤の固定面に当接する当接面に溝が設けられ、その溝の内側に可撓性を有するチューブが埋め込まれている。このような転造平ダイスが転造盤の固定面に密着して貼り付いてしまった場合、チューブの開口に流動体(例えば、空気や液体等)を勢いよく流し込む。すると、チューブが流動体の送り込み圧によって膨張するため、チューブの外側面が転造盤の固定面を押し離すように作用する。これにより、転造平ダイスを浮かせることができるので、転造盤の固定面から容易に取り外すことができる。
【0009】
また、請求項2に係る発明の転造平ダイスでは、請求項1に記載の発明の効果に加え、溝の長手方向一端部は、転造盤の固定面に当接しない非当接面に隣接する当接面の一端部まで延設されているので、溝に埋め込まれたチューブの開口する一端側を外側に引き出すことができる。これにより、チューブ内に流動体を容易に流し込むことができる。
【0010】
また、請求項3に係る発明の転造平ダイスでは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、溝に設けられた収納部屋にチューブを収納することができるので、転造盤の固定面に固定する度に溝にチューブを埋め込む手間を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態である転造平ダイス1について、図面を参照して説明する。図1は、転造平ダイス1の斜視図であり、図2は、転造平ダイス1の平面図であり、図3は、転造平ダイス1の正面図であり、図4は、転造平ダイス1の右側面図であり、図5は、転造平ダイス1の左側面図であり、図6は、転造平ダイス1の底面図であり、図7は、転造平ダイス1の溝21,22にチューブ35,36が埋め込まれた斜視図であり、図8は、ホルダ40の斜視図であり、図9は、ホルダ40の平面図であり、図10は、転造平ダイス1が固定されたホルダ40の平面図であり、図11は、転造平ダイス1が固定されたホルダ40の正面図であり、図12は、図10に示すA−A線矢視方向断面図である。なお、図1に示す転造平ダイス1は、軸状のワークの外周面におねじを転造する工具である。
【0012】
はじめに、転造平ダイス1の構造について説明する。図1に示すように、転造平ダイス1は、先端側が鋭角に傾斜する略直方体状のダイス本体2を備えている。このダイス本体2は、合金工具鋼又は高速度工具鋼等の金属材料によって形成されている。ダイス本体2は、図1乃至図3に示すように、上面に形成された歯形面3、右側面4、左側面5(図2参照)、正面に形成された押さえ面6、背面7(図2参照)および底面8(図3参照)を備えている。
【0013】
まず、歯形面3について説明する。図1,図2に示すように、歯形面3には、ダイス本体2の幅方向に延設された複数のねじ山10が刻設されている。歯形面3は、図4に示すように、ダイス本体2の先端側から後端側に向かって3つの部位に分けられ、「食付部」である傾斜部101と、「仕上げ部」である平坦部102と、「逃げ部」である傾斜部103とからなる。
【0014】
次に、押さえ面6について説明する。図1,図4,図5に示すように、押さえ面6は、前方に向かって斜め下方に傾斜している。この押さえ面6には、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8,9参照)に固定する際に、後述する上押さえブロック70が上側から当接するようになっている(図11参照)。また、この押さえ面6を正面から見たときの右側端部の高さ方向の中央には、右側面4に設けられた後述する溝21の長手方向一端部の矩形状の開口が形成されている。さらに、下端部の幅方向の中央にも、底面8に設けられた後述する溝22の長手方向一端部の矩形状の開口が形成されている。
【0015】
次に、右側面4について説明する。図1,図4に示すように、右側面4の高さ方向中段位置には、押さえ面6に隣接する前端部から後端側に向かって水平方向に延設された溝21が設けられている。この溝21は長手方向に直交する断面が矩形状に形成されている(図3参照)。溝21の長手方向一端部は、右側面4の前端部まで延設され、その反対の他端部は、ダイス本体2の長手方向略半分の位置まで延設されている。なお、後述するが、この溝21には、ゴム製のチューブ35(図7参照)が埋め込まれるようになっている。また、溝21の長さはこれより長くても短くてもよい。このような右側面4は、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8参照)に固定する際に、ホルダ40の垂直保持面45に当接するようになっている。
【0016】
次に、底面8について説明する。図6に示すように、底面8には、底面8の幅方向中央を通る中心線に沿うと共に、押さえ面6に隣接する前端部から後端側に向かって延設された溝22が設けられている。この溝22は長手方向に直交する断面が矩形状に形成されている(図3参照)。溝22の長手方向一端部は、押さえ面6の前端部まで延設され、その反対の他端部は、ダイス本体2の長手方向略半分の位置まで延設されている。なお、後述するが、この溝22には、ゴム製のチューブ36(図7参照)が埋め込まれるようになっている。また、溝22の長さはこれより長くても短くてもよい。このような底面8は、転造平ダイス1を転造盤(図示外)のホルダ40(図8参照)に固定する際に、ホルダ40の水平保持面44に当接するようになっている。
【0017】
そして、上記構造からなる転造平ダイス1において、図7に示すように、右側面4及び底面8に各々設けられた溝21,22には、ゴム製のチューブ35,36が埋め込まれる。チューブ35,36は、溝21、22の形状に対応する直線状に形成され、長手方向の開口する一端部に対し、その反対側の他端部は閉塞されている。なお、チューブ35,36の材質はゴムに限られず、内側に空気等の流動体を流し込むことによって膨張するような可撓性を有する材質であればよい。そして、ダイス本体2の溝21,22にそれぞれ埋め込まれたチューブ35,36の開口する一端部側は、押さえ面6における溝21,22の各開口から前方に各々引き出されている。これにより、チューブ35,36の開口する一端部に対して、圧縮エアを噴出するエアガン(図示外)のノズルを嵌め込むことができるので、圧縮エアを送り込むことができる。
【0018】
次に、転造平ダイス1を転造盤に保持させるためのホルダ40について説明する 図8,図9に示すように、ホルダ40は、合金工具鋼又は高速度工具鋼等の金属材料によって形成された側面視L字型のブロック体である。ホルダ40は、平面視長方形の板である台座部41と、当該台座部41の幅方向一端部から垂直上方に立設された板状の垂直保持部42とから構成されている。台座部41の上面には、転造平ダイス1の底面8が密着して当接する水平保持面44が形成されている。他方、垂直保持部42の内面には、転造平ダイス1の右側面4が密着して当接する垂直保持面45が形成されている。即ち、水平保持面44及び垂直保持面45からなるL字型の保持面に、転造平ダイス1を密着させることによって確実に保持するのである。
【0019】
また、ホルダ40の正面46には、3つの固定穴52が水平方向に所定間隔を空けて列設されている。固定穴52の内側にはめねじが形成されている。L字型の右側面47の下部には、2つの固定穴53(図9参照)が横方向に並んで設けられている。固定穴53の内側にはめねじが形成されている。L字型の左側面48の下部には、2つの固定穴54(図8参照)が横方向に並んで設けられている。固定穴54の内側にはめねじが形成されている。さらに、水平保持面44の右押さえブロック61側であって、垂直保持部42の垂直保持面45の近傍には、固定穴51が設けられている。固定穴51の内側にはめねじが形成されている。
【0020】
そして、図9に示すように、上記構成からなるホルダ40の左右両側には、右押さえブロック61と、左押さえブロック62とが着脱可能に各々固定される。右押さえブロック61は板状に形成され、その下部には厚み方向に貫通する2つの貫通穴65が設けられている。これら貫通穴65の位置は、ホルダ40の右側面47に設けられた2つの固定穴53の位置に各々対応している。他方、左押さえブロック62も、右押さえブロック61と同様に板状に形成され、その下部には厚み方向に貫通する2つの貫通穴66が設けられている。これら貫通穴66の位置は、ホルダ40の左側面48に設けられた2つの固定穴54の位置に各々対応している。
【0021】
次に、ホルダ40への転造平ダイス1の固定方法について説明する。まず、図8、図9に示すように、ホルダ40の右側面47に右押さえブロック61を密着して当接させ、固定ねじ67(図10参照)を貫通穴65に挿入し、固定穴53に締め付ける。こうして、右側面47に右押さえブロック61が固定される。他方、ホルダ40の左側面48に左押さえブロック62を密着して当接させ、固定ねじ68(図10参照)を貫通穴66に挿入し、固定穴54に締め付ける。こうして、左側面48に左押さえブロック62が固定される。
【0022】
次いで、図10,図11,図12に示すように、ホルダ40の水平保持面44に転造平ダイス1を載せる。このとき、転造平ダイス1の先端側が右押さえブロック61側に向くように載せる。さらに、転造平ダイス1の底面8を水平保持面44に密着させ、転造平ダイス1の右側面4を垂直保持面45に密着させ、転造平ダイス1の背面7を左押さえブロック62の内面に密着させる。そして、転造平ダイス1の押さえ面6と、右押さえブロック61の内面との間に側面視台形状の上押さえブロック70をはめ込む。次いで、その上押さえブロック70に設けられた貫通穴(図示外)に固定ねじ75を挿入し、その下端側をホルダ40の水平保持面44に設けられた固定穴51(図8参照)に締め付ける。これにより、転造平ダイス1の押さえ面6が、上押さえブロック70によって上側から押さえられるので、転造平ダイス1は、下向き及び左押さえブロック62側に向かって付勢される。
【0023】
次いで、図10,図11に示すように、ホルダ40の正面46と、転造平ダイス1の左側面5との間に、3枚の保持板80を各々固定する。この保持板80は長方形状の板部材であり、その長手方向両端にはネジ穴(図示外)が設けられている。そして、保持板80の下端部に設けられたネジ穴を介して、固定ねじ86をホルダ40の正面に設けられた固定穴52に締め付ける。一方、保持板80の上端部に設けられたネジ穴に固定ネジ85を締め付けると共に、その固定ネジ85の先端を転造平ダイス1の左側面5に押し当てる。こうして、転造平ダイス1がホルダ40に対して強固に固定される。そして、ホルダ40に固定された転造平ダイス1と、他方のホルダ(図示外)に固定された転造平ダイス(図示外)との間にワークが保持され、互いに反対方向に移動させることによってねじが転造される。
【0024】
次に、転造平ダイス1をホルダ40から取り外す方法について、図10,図13,図14を参照して説明する。図13は、転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれる前の図であり、図14は、転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれた状態の図である。
【0025】
まず、図10に示すホルダ40から転造平ダイス1を取り外す場合、ホルダ40から上押さえブロック70、右押さえブロック61、左押さえブロック62および3枚の保持板80を順次取り外し、図13の状態にする。ところが、転造盤でねじを繰り返し転造すると、転造平ダイス1がホルダ40に密着して貼り付いてしまうことがある。この場合、工具等を使ってホルダ40から転造平ダイス1を無理に取り外そうとすると、転造平ダイス1やホルダ40を傷つけてしまう。
【0026】
そこで、図13に示す転造平ダイス1の押さえ面6の溝21,22から引き出されたチューブ35,36の各一端部に対して、圧縮エアを噴出するエアガン(図示外)のノズルを差し込み、圧縮エアを吹き込む。すると、図14に示すように、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張する。そして、溝21からはみ出したチューブ35は垂直保持面45を引き離すように作用し、溝22からはみ出したチューブ36は水平保持面44を引き離すように作用する。これにより、右側面4は垂直保持面45から強制的に引き離され、底面8も水平保持面44から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1がホルダ40に対して浮くので、ホルダ40から簡単に取り外すことができる。
【0027】
以上説明したように、本実施形態の転造平ダイス1は、転造盤のホルダ40に固定して使用されるものである。転造平ダイス1の右側面4及び底面8には、断面矩形状の溝21,22がダイス本体2の長手方向に沿って各々設けられている。この転造平ダイス1をホルダ40に固定する際は、溝21,22にゴム製のチューブ35,36を各々埋め込んだ状態で、ホルダ40の垂直保持面45に右側面4を密着させ、ホルダ40の水平保持面44に底面8を密着させる。そして、転造盤でねじを繰り返し転造した後で、転造平ダイス1がホルダ40に密着して貼り付いてしまった場合、溝21,22から引き出されたチューブ35,36の各一端部に対して圧縮エアを吹き込む。すると、圧縮エアの送り込み圧によってチューブ35,36が膨張するので、右側面4は垂直保持面45から強制的に引き離され、底面8も水平保持面44から強制的に引き離される。従って、転造平ダイス1がホルダ40に対して浮くので、ホルダ40から簡単に取り外すことができる。
【0028】
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、転造平ダイス1をホルダ40に固定する際に、溝21,22にチューブ35,36をそれぞれ埋め込んだが、チューブを収納できる収納部屋を溝に設けてもよい。例えば、図15に示す転造平ダイス100は、上記実施形態の溝22と同様の溝122を底面8に備えている。そして、その溝122の奥側(底部側)には、断面矩形状の収納部屋123が設けられている。この収納部屋123は溝122に沿って設けられ、溝122の幅方向長さよりも幅広に形成されている。そして、このような収納部屋123に対して、図16に示すように、チューブ135を埋め込んで収納することができる。チューブ135に圧縮エアを送り込むことによって、チューブ135が溝122を介して外側に膨張するので、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、チューブ135は、収納部屋123に収納することができるので、ホルダ40に設置する際の手間を省くことができる。
【0029】
また、上記実施形態では、チューブ35,36に圧縮エアを吹き込んでいるが、流動体であればよく、例えば、液体でもよい。
【0030】
さらに、上記実施形態では、ホルダ40の保持面(水平保持面44、垂直保持面45)に当接する転造平ダイス1の当接面(底面8、右側面4)に、チューブを埋め込むための溝を各一本ずつ設けたが、何れか一方の面にだけ設けてもよい。また、各当接面に複数本設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】転造平ダイス1の斜視図である。
【図2】転造平ダイス1の平面図である。
【図3】転造平ダイス1の正面図である。
【図4】転造平ダイス1の右側面図である。
【図5】転造平ダイス1の左側面図である。
【図6】転造平ダイス1の底面図である。
【図7】転造平ダイス1の溝21,22にチューブ35,36が埋め込まれた斜視図である。
【図8】ホルダ40の斜視図である。
【図9】ホルダ40の平面図である。
【図10】転造平ダイス1が固定されたホルダ40の平面図である。
【図11】転造平ダイス1が固定されたホルダ40の正面図である。
【図12】図10に示すA−A線矢視方向断面図である。
【図13】転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれる前の図である。
【図14】転造平ダイス1のチューブ35,36に圧縮エアが吹き込まれた状態の図である。
【図15】変形例である転造平ダイス100の横断面図である。
【図16】図15に示す収納部屋123にチューブ135が収納された状態を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
【0032】
1 転造平ダイス
2 ダイス本体
4 右側面
5 左側面
6 押さえ面
8 底面
21 溝
22 溝
35 チューブ
36 チューブ
40 ホルダ
44 水平保持面
45 垂直保持面
100 転造平ダイス
122 溝
123 収納部屋
135 チューブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
転造盤に着脱可能に固定される転造平ダイスであって、
前記転造盤の固定面に当接する当接面に沿って設けられた溝と、
当該溝に沿って埋め込まれ、可撓性を有するチューブと
を備えたことを特徴とする転造平ダイス。
【請求項2】
前記溝の長手方向一端部は、前記転造盤の前記固定面とは当接しない非当接面に隣接する前記当接面の一端部まで延設されていることを特徴とする請求項1に記載の転造平ダイス。
【請求項3】
前記溝には、前記チューブを収納するための収納部屋が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の転造平ダイス。
【請求項1】
転造盤に着脱可能に固定される転造平ダイスであって、
前記転造盤の固定面に当接する当接面に沿って設けられた溝と、
当該溝に沿って埋め込まれ、可撓性を有するチューブと
を備えたことを特徴とする転造平ダイス。
【請求項2】
前記溝の長手方向一端部は、前記転造盤の前記固定面とは当接しない非当接面に隣接する前記当接面の一端部まで延設されていることを特徴とする請求項1に記載の転造平ダイス。
【請求項3】
前記溝には、前記チューブを収納するための収納部屋が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の転造平ダイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−131865(P2009−131865A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308336(P2007−308336)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000103367)オーエスジー株式会社 (180)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000103367)オーエスジー株式会社 (180)
[ Back to top ]