説明

通信モジュール及び該通信モジュールを有する電子機器

【課題】状況に応じて適切に動作を止めることのできる通信モジュールを提供するものである。
【解決手段】本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、記録媒体と、無線通信手段と、制御手段とを有し、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、前記記録媒体に格納された情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、前記記録媒体から情報を読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったか否かを判定する送信時処理要求有無判定手段(S21)と、前記情報を読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったと判定されたときに、前記記録媒体に格納されている情報を読み出す動作を止める情報読み出し動作停止制御手段(S32)とを有する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を格納する記録媒体と無線通信手段とを有し、本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールと、その通信モジュールが前記本体機器の接続部に接続された構成の電子機器に関する。
【0002】
従来、デジタルカメラの接続部に取り外し可能に接続され、フラッシュメモリと無線通信ユニットとを備えたメディアカードが提案されている(特許文献1参照)。このメディアカードでは、デジタルカメラでの撮影がなされると、その撮影により得られた画像がデジタルカメラからメディアカードのフラッシュメモリに格納される。そして、無線通信ユニットがフラッシュメモリに格納された画像を所定の宛先に送信する。
【0003】
このようなメディアカード(通信モジュール)では、デジタルカメラでの撮影にて得られた画像をフラッシュメモリ内に保存するだけでなく、所望の宛先に無線送信することができるので、撮影画像の利用形態をより広げることができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO2007/035275
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述したメディアカード(通信モジュール)では、デジタルカメラで撮影がなされてその撮影画像がフラッシュメモリに格納されると、その格納された撮影画像がフラッシュメモリから読み出されて無線送信される動作が開始されるが、その動作を途中で止める仕組みについては何ら提案がなされていない。このため、例えば、無線送信のためにフラッシュメモリから画像が読み出されている最中であるためにデジタルカメラからの新たな撮影画像の格納要求が待たされてしまったり、撮影画像の送り先の通信機器での障害発生、無線ネットワークでの障害発生、無線ネットワークとの間の電波状況が悪い地域での使用等、撮影画像の送信自体が難しい状況であっても、無線ネットワークとの接続動作やその接続後の送信動作を繰り返し行ってしまい、無駄な電力消費や筐体内の過剰な温度上昇を招いてしまったりする可能性がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、状況に応じて適切に動作を止めることのできる通信モジュール、及びその通信モジュールを有する電子機器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る通信モジュールは、本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、情報を格納する記録媒体と、所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、前記記録媒体に格納されている情報を前記所定の宛先に送信するために読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったか否かを判定する送信時処理要求有無判定手段と、該送信時処理要求有無判定手段にて前記記録媒体に格納されている情報を読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったと判定されたときに、前記記録媒体に格納されている情報を読み出す動作を止める情報読み出し動作停止制御手段とを有する構成になる。
【0008】
このような構成により、本体機器から通信モジュールの記録媒体に情報が格納され、無線通信手段が無線ネットワークに接続して前記記録媒体に格納された情報を所定の宛先に送信するために前記記録媒体から前記情報が読み出されている際に前記本体機器から前記記録媒体への処理要求があると、前記情報を読み出す動作が止められるので、前記情報の送信時に本体機器からの記録媒体への処理要求に対する処理は待たされることなく実行可能となる。
【0009】
本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器からの前記記録媒体に対する処理要求に基づいた処理が終了した後に、前記記録媒体に格納されている情報を前記所定の宛先に送信するために読み出す動作を再開させる情報読み出し再開制御手段を有する構成とすることができる。
【0010】
このような構成により、止められていた所定の宛先に送信するための記録媒体からの情報の読み出し動作が、本体機器からの処理要求に基づいた処理が終了した後に再開されるようになるので、新たな操作を行わなくても前記記録媒体に格納された情報を所定の宛先に確実に送信することができるようになる。
【0011】
前記記録媒体からの情報を読み出す動作は、その読み出し動作が止められた時点でまだ読み出されていない残り部分から開始すること、及びその情報の最初から開始することのいずれであっても可能である。
【0012】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段と、前記受信された情報を前記記録媒体に書き込んでいる際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求があったか否かを判定する受信時処理要求有無判定手段と、該受信時処理要求有無判定手段にて前記受信された情報を前記記録媒体に書き込んでいる際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求があったと判定されたときに、前記受信された情報を前記記録媒体に書き込む動作を止める情報書き込み動作停止制御手段とを有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、無線通信手段が無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信し、その情報が記録媒体に書き込まれている際に本体機器から前記記録媒体への処理要求があると、前記情報の前記記録媒体への書き込みの動作が止められるので、情報の受信時においても本体機器からの記録媒体への処理要求に対する処理は待たされることなく実行可能となる。
【0014】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器からの前記記録媒体に対する処理要求に基づいた処理が終了した後に、前記受信された情報を前記記録媒体に書き込む動作を再開させる情報書き込み再開制御手段を有する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、止められていた受信された情報の記録媒体への書き込み動作が、本体機器からの処理要求に基づいた処理が終了した後に再開されるようになるので、新たな操作を行わなくても受信した情報を前記記録媒体に確実に書き込むことができるようになる。
【0016】
本発明に係る通信モジュールは、本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、情報を格納する記録媒体と、所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、前記記録媒体から読み出された情報を前記所定の宛先に送信するために前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がなされている際に前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能か否かを判定する無線ネットワーク接続可否判定手段と、該無線ネットワーク接続可否判定手段にて前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作を止める無線ネットワーク接続動作停止制御手段とを有する構成となる。
【0017】
このような構成により、記録媒体の情報を所定の宛先に送信するために無線通信手段の無線ネットワークへの接続動作がなされている際に前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定されると、その接続動作が止められるので、前記記録媒体の情報を前記所定の宛先に送信する際に、無線通信手段の無線ネットワークへの接続ができない状況にもかかわらずその接続動作が無駄に継続されることを防止することができる。
【0018】
本発明に係る通信モジュールにおいて、前記無線ネットワーク接続可否判定手段は、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がその接続がなされるまで繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定する構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、無線通信手段の無線ネットワークへの接続動作が所定回数繰り返されると、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定されるので、無線通信手段の無線ネットワークへの接続ができない状況にもかかわらずその接続動作が前記所定回数を越えて無駄に継続されることを防止することができる。
【0020】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、前記無線ネットワーク接続可否判定手段は、当該通信モジュール宛ての情報を受信するために前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がなされている際にも前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能か否かを判定する構成とすることができる。
【0021】
このような構成により、当該通信モジュール宛ての情報を受信するために無線通信手段の無線ネットワークへの接続動作がなされている際に前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定されると、その接続動作が止められるので、当該通信モジュール宛ての情報を受信する際にも、無線通信手段の無線ネットワークへの接続ができない状況にもかかわらずその接続動作が無駄に継続されることを防止することができる。
【0022】
本発明に係る通信モジュールは、本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、情報を格納する記録媒体と、所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、前記記録媒体から読み出された情報を前記所定の宛先に送信するために前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されているか否かを判定する通信品質良否判定手段と、該通信品質良否判定手段により前記無線通信による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されていないと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークとの接続を切断する無線ネットワーク切断制御手段とを有する構成となる。
【0023】
このような構成により、記録媒体から読み出された情報を所定の宛先に送信するための無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該無線ネットワークとの通信の品質が所定品質に維持されていなければ、前記無線通信手段の前記無線ネットワークとの接続が切断されるので、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、無線通信手段の無線ネットワークとの通信品質が良くない状況にもかかわらず無駄な送信がなされることを防止することができる。
【0024】
本発明に係る通信モジュールにおいて、前記通信品質良否判定手段は、通信品質が所定品質になるまで前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続及び切断が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記無線通信手段による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されていないと判定する構成とすることができる。
【0025】
このような構成により、所定の品質が得られることなく無線通信手段の無線ネットワークに対する接続及び切断が所定回数繰り返されると、前記無線通信手段による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されていないと判定されるので、無線通信手段の無線ネットワークとの通信品質が良くない状況にもかかわらずその接続及び切断が所定回数を越えて無駄に送信が試みられることを防止することができる。
【0026】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、前記通信品質良否判定手段は、当該通信モジュール宛ての情報を受信するために前記無線通信手段が前記無線ネットワークに接続されている際にも前記無線通信による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されているか否かを判定する構成とすることができる。
【0027】
このような構成により、当該通信モジュール宛ての情報を受信するための無線ネットワークに接続された無線通信手段による当該無線ネットワークとの通信の品質が所定品質に維持されていなければ、前記無線通信手段の前記無線ネットワークとの接続が切断されるので、当該通信モジュール宛ての情報を受信する際にも、無線通信手段の無線ネットワークとの通信品質が良くない状況にもかかわらず無駄な受信動作がなされることを防止することができる。
【0028】
本発明に係る通信モジュールは、本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、情報を格納する記録媒体と、所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により前記記録媒体から読み出された情報が前記所定の宛先に送信される際に当該宛先への正常な送信がなされるか否かを判定する送信動作成否判定手段と、該送信動作成否判定手段により前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定されたときに、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による前記記録媒体から読み出された情報の前記所定の宛先への送信動作を止める送信動作停止制御手段とを有する構成となる。
【0029】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により記録媒体から読み出された情報が所定の宛先に送信される際に当該宛先への正常な送信がなされない場合、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による前記記録媒体から読み出された情報の前記所定の宛先への送信動作が止められるので、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信手段の送信が正常になされない状況であるにもかかわらず無駄な送信がなされることを防止することができる。
【0030】
本発明に係る通信モジュールにおいて、前記送信動作成否判定手段は、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により前記記録媒体から読み出された情報が前記所定の宛先に送信される際に送信エラーが発生したか否かを判定する送信エラー有無判定手段と、該送信エラー有無判定手段にて送信エラーが発生したと判定されたときに、その送信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであるか、復旧不能な要因として定められたものであるかを判定するエラー要因判定手段と、前記エラー要因判定手段にて前記送信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであると判定されつつ前記情報の前記所定の宛先への送信、及び該送信において送信エラーが発生したとの前記送信エラー有無判定手段での判定が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定する構成とすることができる。
【0031】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により記録媒体から読み出された情報が所定の宛先に送信される際に、復旧可能な要因による送信エラーが所定回数繰り返されると、前記宛先への正常な送信がなされないと判定されるので、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信手段の送信が正常になされない状況にもかかわらず送信の試みが所定回数を越えて無駄に継続されることを防止することができる。
【0032】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記送信動作成否判定手段は、前記エラー要因判定手段により発生した送信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されたときに、前記情報の前記所定の宛先への送信を繰り返すことなく、前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定する構成とすることができる。
【0033】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により記録媒体から読み出された情報が所定の宛先に送信される際に復旧不能な要因による送信エラーが発生すると、前記情報の前記所定の宛先への送信が繰り返されることなくその宛先への正常な送信がなされないと判定されるので、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、復旧不能な要因で無線ネットワークに接続された無線通信手段の送信が正常になされない状況にもかかわらず送信の試みが無駄に継続されることを防止することができる。
【0034】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記エラー要因判定手段により発生した送信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されて前記送信動作成否判定手段により前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定されたときに、前記送信制御手段を無効にする送信機能無効化制御手段を有する構成とすることができる。
【0035】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により記録媒体から読み出された情報が所定の宛先に送信される際に復旧不能な要因による送信エラーが発生すると、送信制御手段が無効にされて情報の前記所定の宛先への送信ができなくなるので、以後、同様に復旧不能な要因による送信エラーによって送信が止められるという無駄な動作を防止することができる。
【0036】
更に、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報を正常に受信することができるか否かを判定する受信動作成否判定手段と、該受信動作成否判定手段により当該受信モジュール宛ての情報を正常に受信することができないと判定されたときに、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該通信モジュール宛ての情報の受信動作を止める受信動作停止制御手段とを有する構成とすることができる。
【0037】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報の受信が正常になされない場合、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該通信モジュール宛ての情報の受信動作が止められるので、当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信手段での受信が正常になされない状況であるにもかかわらず無駄な受信動作がなされることを防止することができる。
【0038】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記受信動作成否判定手段は、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該通信モジュール宛ての情報の受信の際に受信エラーが発生したか否かを判定する受信エラー有無判定手段と、該受信エラー有無判定手段にて受信エラーが発生したとの判定がなされたときに、その受信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであるか、復旧不能な要因として定められたものであるかを判定するエラー要因判定手段と、前記エラー要因判定手段にて前記受信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであると判定されつつ前記情報の受信、及び該受信において受信エラーが発生したとの前記受信エラー有無判定手段での判定が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定する構成とすることができる。
【0039】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に、復旧可能な要因による受信エラーが所定回数繰り返されると、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定されるので、当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信手段の受信が正常になされない状況にもかかわらず受信の試みが所定回数を越えて無駄に継続されることを防止することができる。
【0040】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記受信動作成否判定手段は、前記エラー要因判定手段により発生した受信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されたとき、当該通信モジュール宛ての情報の受信を繰り返すことなく、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定する構成とすることができる。
【0041】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に復旧不能な要因による受信エラーが発生すると、当該通信モジュール宛ての情報の受信を繰り返すことなく、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定されるので、当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に、復旧不能な要因で無線ネットワークに接続された無線通信手段の受信が正常になされない状況にもかかわらず受信の試みが無駄に継続されることを防止することができる。
【0042】
また、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記制御手段は、前記エラー要因判定手段により発生した受信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されて前記受信動作成否判定手段により当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定されたときに、前記受信制御手段を無効にする受信機能無効化制御手段を有する構成とすることができる。
【0043】
このような構成により、無線ネットワークに接続された無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報を受信する際に復旧不能な要因による受信エラーが発生すると、受信制御手段が無効にされて当該通信モジュールによる受信することができなくなるので、以後、同様に復旧不能な要因による受信エラーによって受信が止められるという無駄な動作を防止することができる。
【0044】
更に、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記送信制御部は、前記記録媒体に格納された情報を電子メールにて送信可能な形式に変換する手段を有し、前記無線ネットワークに接続して前記電子メールにて送信可能な形式の情報を前記所定の宛先に電子メールにて送信するように前記無線通信手段を制御する構成とすることができる。
【0045】
このような構成により、本体機器からの情報を記録媒体に格納することによりその情報を電子メールにて所定の宛先に送信することができるようになるとともに、前記記録媒体の情報を電子メールにて所定の宛先に送信する際に、状況に応じて適切にその電子メールによる送信に係る動作を止めることができるようになる。
【0046】
更に、本発明に係る通信モジュールにおいて、前記受信制御手段は、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての電子メールの形式の情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された電子メールの形式の情報から所定の形式の情報を取得し、その取得した情報を前記記録媒体に書き込む構成とすることができる。
【0047】
このような構成により、当該通信モジュール宛ての電子メールの形式の情報を受信することができるようになるとともに、その電子メール形式の情報を受信する際に、状況に応じて適切にその電子メールによる受信に係る動作を止めることができるようになる。
【0048】
本発明に係る電子機器は、前述したいずれかの通信モジュールと、接続部を有し、該接続部に前記通信モジュールが接続された本体機器とを有し、前記本体機器は、前記通信モジュールの前記制御手段による前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるための制御に基づいて、前記記録媒体に格納すべき情報を前記通信モジュールに供給する手段を有する構成となる。
【0049】
このような構成により、本体機器からの情報が通信機器の記録媒体に格納されると、その記録媒体の情報が所定の宛先に送信されるようになるとともに、その送信に際して、状況に応じて適切に送信に係る動作を止めることができるようになる。
【0050】
本発明に係る電子機器において、前記通信モジュールは、特に、受信制御手段、受信時処理要求有無判定手段、及び情報書き込み動作停止制御手段を有する通信モジュールであって、前記本体機器は、前記通信モジュールの制御手段による前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるための制御に基づいて、前記記録媒体に格納されている情報を読み出す手段を有する構成とすることができる。
【0051】
このような構成により、当該通信モジュール宛ての情報が受信されて記録媒体に格納されると、本体機器によってその情報を読み出して利用することができるとともに、その情報の受信に際して、状況に応じて適切に受信に係る動作を止めることができるようになる。
【発明の効果】
【0052】
本発明に係る通信モジュールによれば、情報の送信時に記録媒体からの読み出しに係る動作が止められて本体機器からの記録媒体への処理要求に対する処理は待たされることなく実行可能となり、記録媒体の情報を前記所定の宛先に送信する際に、無線通信手段の無線ネットワークへの接続ができない状況にもかかわらずその接続動作が無駄に継続されることを防止することができ、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、無線通信手段の無線ネットワークとの通信品質が良くない状況にもかわらず無駄な送信がなされることを防止することができ、記録媒体の情報を所定の宛先に送信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信手段の送信が正常になされない状況であるにもかかわらず無駄な送信がなされることを防止することができる等、状況に応じて適切に動作を止めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1A】本発明の実施の一形態に係る通信モジュール(SDカード)と、該通信モジュールが装着されるべき本体機器の一例(デジタルカメラ)とを示す図である。
【図1B】本発明の実施の一形態に係る通信モジュール(SDカード)と、該通信モジュールが装着されるべき本体機器の他の例(パーソナルコンピュータ)とを示す図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る通信モジュール(SDカード)のピン配置を示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る通信モジュール(SDカード)のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図4】通信モジュール(SDカード)における処理ユニットの機能構成を示すブロック図である。
【図5】デジタルカメラ(本体機器)に通信モジュール(SDカード)を装着した場合における画像ファイルの格納及び送信形態の一例を示す図である。
【図6】パーソナルコンピュータ(本体機器)に通信モジュール(SDカード)を装着した場合におけるファイルの格納及び送信形態の一例を示す図である。
【図7】パーソナルコンピュータ(本体機器)に通信モジュール(SDカード)を装着した場合におけるファイルの格納と送信形態の他の一例を示す図である。
【図8】通信モジュールを起動する際の処理ユニットが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図9A】処理ユニットに動作割り込みがあった際の処理ユニットが実行する処理の手順(その1)を示すフローチャートである。
【図9B】処理ユニットに動作割り込みがあった際の処理ユニットが実行する処理の手順(その2)を示すフローチャートである。
【図10】図9A及び図9Bに示す処理における書き込み以外のSD制御処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図11】図9A及び図9Bに示す処理における書き込みについてのSD制御処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図12】図9Bに示す処理における送信データ読み出し中断処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図13】図9Aに示す処理における受信データ書き込み中断処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図14】定期受信タイマに係る処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図15A】図8、図9A及び図9Bのそれぞれに示す処理におけるメール送信処理の具体的な手順(その1)を示すフローチャートである。
【図15B】図8、図9A及び図9Bのそれぞれに示す処理におけるメール送信処理の具体的な手順(その2)を示すフローチャートである。
【図16】図15A及び図18Aに示す処理における内部温度監視処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図17】図15Bに示す処理における送信データ読み出し処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図18A】図8及び図14のそれぞれに示す処理におけるメール受信処理の具体的な手順(その1)を示すフローチャートである。
【図18B】図8及び図14のそれぞれに示す処理におけるメール受信処理の具体的な手順(その2)を示すフローチャートである。
【図19】図18Bに示す処理における受信データ書き込み処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図20】図15Aに示す処理(メール送信処理)及び図18Aに示す処理(メール受信処理)のそれぞれにおける無線ネットワーク接続処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図21】図20に示す処理における無線品質判定処理の具体的な手順を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の一形態に係る通信モジュール(SDカード)と、該通信モジュールが装着されるべき本体機器の一例(給電機器)とを示す図である。
【図23】図22に示す本体機器(給電機器)の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図24】SDモードで使用されるSDカードの各ピンに対する信号の割り当てを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0055】
本発明の実施の一形態に係る通信モジュールはSD標準規格によって規格化されたSDカードとして構成されている。例えば、図1Aに示すように、SDカード10(通信モジュール)は、デジタルカメラ20(本体機器)のSDスロット(接続部)に、また、図1Bに示すようにパーソナルコンピュータ30(本体機器)のSDスロットに、更に、他の機器の標準化されたSDスロットに装填することができる。標準化されたSDカード10は図2に示すように9つのピン12を有し、この9つのピン12が本体機器(20、30)のSDスロット内のコネクタ(接続部)に電気的に接続される。そして、SDカード10は、ピン12を介して本体機器(20、30)から電力の供給を受けるとともに各種の情報の送受信を行う。
【0056】
SDカード10(通信モジュール)は、図3に示すようなハードウエア構成となっている。図3において、SDカード10は、デバイスコントローラ101、所定の処理能力を有するプロセッサで構成された処理ユニット102、フラッシュメモリ(フラッシュROM)103(記録媒体)、RAM104及び無線通信ユニット110(無線通信手段)を有している。デバイスコントローラ101は、処理ユニット102による制御のもと、SD標準規格に準拠した各種のモード(「SDメモリ」、「SDIO」)のうち接続される本体機器(20、30)に対応したモードにて当該本体機器(20、30)とのインタフェース制御を行う。処理ユニット102は、前述したデバイスコントローラ101を制御するとともに、フラッシュメモリ103(記録媒体)及びRAM104に対する情報の格納及び読み出しを制御し、また、無線通信ユニット110(無線通信手段)の動作を制御する。無線通信ユニット110は、信号の送受信を行うRFフロントエンド部111と、データの変調、復調を行う回路等を含むベースバンド部112とを有している。
【0057】
処理ユニット102は、所定のプログラムに従って動作し、例えば、図4に示すような機能ブロックにて構成される。処理ユニット102は、インタフェース制御部1021、アプリケーション部1022、フラッシュメモリ制御部(フラッシュROM制御部)1023及び通信制御部1024を有している。インタフェース制御部1021は、SD標準規格に準拠した各種のモード(「SDメモリ」、「SDIO」)のうち接続される本体機器(20、30)に対応したモードにて当該本体機器(20、30)とのインタフェース制御を行うようにデバイスコントローラ101を制御する。アプリケーション部1022は、メール機能やネットワークアダプタ機能等、SDカード10において実現可能な機能に対応したアプリケーションを定義している。フラッシュメモリ制御部1023は、アプリケーション部1022に定義されているアプリケーションに従ってフラッシュメモリ103に対する情報の格納及び読み出しに係る制御を行う。通信制御部1024は、アプリケーション部1022に定義されているアプリケーション(例えば、メール機能、ネットワークアダプタ機能)に従って無線通信ユニット110の制御を行う。なお、図4において、RAM104(図3参照)及びそれに対する制御機能ブロックについては省略されている。
【0058】
図3に示すように、SDカード10の処理ユニット102にはON、OFF可能なスイッチ11が接続されている。このスイッチ11は、手動にて操作可能であり、図1A及び図1Bに示すように、スイッチ11を手動操作するためのスイッチノブ11aがSDカード10のケースに設けられている。このスライドノブ11aは、ONに対応する位置とOFFに対応する位置との間で移動可能となっている。このスイッチ11は、後述するように、無線通信ユニット110の機能を有効にするか否かを選択するためのスイッチである。
【0059】
「SDメモリ」モードのインタフェースでは、本体機器(20、30)は、SDカード10を記録媒体(フラッシュメモリ103)として認識し、SDカード10(フラッシュメモリ103)に対する情報の格納及び読み出しを行うことができる。「SDIO」モードのインタフェースでは、本体機器(30)は、SDカード10をネットワークアダプタ(通信カード)として認識し、SDカード10を所定の無線ネットワークに接続させて情報の送受信を行うことができる。
【0060】
SDカード10は、「SDメモリ」モードのインタフェースで本体機器と接続される場合、処理ユニット102の制御のもと、本体機器からフラッシュメモリ103に格納された情報を無線通信ユニット110によって所定の宛先に電子メールにて送信すること、及び物理的に当該SDカード10に宛てられた当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールを無線通信ユニット110にて受信してその受信電子メールの情報を本体機器にて読み出し可能な情報としてフラッシュメモリ103に格納することができる(自動転送機能)。例えば、図5に示すように、デジタルカメラ20にSDカード10が装填されている場合、デジタルカメラ20の撮影により得られた画像ファイル(file)がSDカード10のフラッシュメモリ103に格納されると、その画像ファイル(file)は、無線通信ユニット110によって所定の宛先に電子メールにて送信される。また、例えば、図6に示すように、パーソナルコンピュータ30にSDカード10が装填されている場合、パーソナルコンピュータ30にて作成したファイル(file)がSDカード10のフラッシュメモリ103に格納されると、そのファイル(file)は、無線通信ユニット110によって電子メールにて所定の宛先に送信される。そして、図示はされていないが、SDカード10の無線通信ユニット110が当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールを受信すると、その受信メールの情報(file)がフラッシュメモリ103に格納され、その情報をパーソナルコンピュータ30(本体機器)がフラッシュメモリ103から読み出すことができるようになる。
【0061】
更に、パーソナルコンピュータ30にSDカード10が装填されている場合、図7に示すように、パーソナルコンピュータ30によって記録媒体としてのSDカード10(フラッシュメモリ103)に情報を格納する領域である各種フォルダ(fol1、fol2)を設定することができる。その設定されたフォルダ(fol1、fol2)のいずれかを格納されたファイルを送信することのできる専用のフォルダとして設定することができる。この場合、パーソナルコンピュータ30での操作によって、ファイル(file1)をその専用のフォルダ(fol1)に格納すると、自動的に、そのファイル(file1)が無線通信ユニット110によって電子メールにて送信される(自動転送機能)。ファイル(file2)が他のフォルダ(fol2)に格納されても、そのファイル(file2)は、送信されることなくそのフォルダ(fol2)に保存された状態が維持され、そのフォルダ(fol2)からファイル(file2)を読み出すことができる。そして、同様に受信専用のフォルダを設定することができ、受信電子メールの情報をその専用のフォルダに格納し、パーソナルコンピュータ30によってその専用のフォルダから受信メールの情報を読み出すことができる。
【0062】
上述したようなSDカード10が本体機器(20、30)に装填されると、その本体機器からSDカード10に電力供給がなされて、SDカード10が起動する。その起動時に、処理ユニット102は、図8に示す手順に従って処理を実行する。
【0063】
処理ユニット102は、スイッチ11がON状態及びOFF状態のいずれであるかに基づいて、無線機能を有効にすべきか否かを判定する(S1)。スイッチ11がON状態であると、処理ユニット102は、無線通信ユニット110での無線機能を有効にすべきであると判断し、当該SDカード10が「SDメモリ」モード及び「SDIO」モードのいずれのインタフェースでも可能である「SD・SDIOコンボ」のデバイスとして動作するものと認識する(S2)。そして、処理ユニット102は、タイムアウトを監視しつつ(S3)、本体機器との間で「SDメモリ」モード及び「SDIO」モードのいずれのインタフェースにすべきかを決めるためのネゴシエーションを行う(S4)。
【0064】
そのネゴシエーションの結果、本体機器(20、30)から「SDメモリ」モードのインタフェースの要求(指示)があれば(S4でSD)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110による自動転送機能(自動送信機能、自動受信機能)を有効にして(S8)、フラッシュメモリ103から予め格納されているコンフィグレーションファイルを読み込み(S9)、アプリケーション部1022のメール機能(メーラー)を起動させてフラッシュメモリ103に格納されているファイルのメール送信処理(S10)及び当該SDカード10宛ての情報のメール受信処理(S11)を行う。そして、処理ユニット102は、このメール受信処理を定期的に実行するための定期受信タイマを起動させる(S12)。前記コンフィグレーションファイルには、電子メールの宛先を特定するアドレスやメールサーバ情報、メールユーザ情報等、電子メールを送受信するために必要な情報が記述されており、メール送信処理では、前記コンフィグレーションファイルに記述された前記情報に基づいて、無線通信ユニット110が所定の無線ネットワークに接続してフラッシュメモリ103に格納されているファイルを前記宛先に電子メールにて送信する(自動送信機能)。また、メール受信処理では、前記コンフィグレーションファイルに記述された前記情報に基づいて、無線通信ユニット110が所定の無線ネットワークに接続し、メールサーバにアクセスしてSDカード10に設定されたユーザ宛ての情報をメール受信する(自動受信機能)。
【0065】
一方、前記ネゴシエーションの結果、本体機器(例えば、パーソナルコンピュータ30)から「SDIO」モードのインタフェースの要求(指示)があれば(S4でSDIO)、処理ユニット102は、前記電子メールによる自動転送機能(自動送信機能、自動受信機能)を無効にして(S5)、アプリケーション部1022のネットワークアダプタ機能を起動させる(S6)。これにより、本体機器(例えば、パーソナルコンピュータ30)は、SDカード10をネットワークアダプタとしてその動作制御を行うことが可能になり、所定の無線ネットワークを介した他の通信機器との情報の送受信が可能になる。
【0066】
前記ネゴシエーションの結果、本体機器が「SD・SDIOコンボ」のインタフェースに対応可能な機器であると、本体機器において、「SDメモリ」モード及び「SDIO」モードのいずれかをSDカード10とのインタフェースとして選択するためのユーティリティが起動し、その本体機器上での利用者の操作に従って「SDメモリ」モード及び「SDIO」モードのいずれかの選択がなされる。処理ユニット102は、本体機器での選択の結果を判定し(S7)、「SDメモリ」モードが選択された場合(S7でSD)、前述したのと同様に、フラッシュメモリ103に格納されたファイルの電子メールによる自動送信機能及び当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールの自動受信機能が有効にされ(S8)、電子メールにて情報を送受信するために必要なコンフィグレーションファイルがフラッシュメモリ103から読み出され(S9)、メール送信処理(S10)、メール受信処理(11)及び定期受信タイマの起動処理(S12)がなされる。一方、「SDIO」が選択された場合(S7でSDIO)、前述したのと同様に、前記電子メールによる自動転送機能が無効にされ(S5)、ネットワークアダプタ機能が起動される(S6)。
【0067】
本体機器が前述するようなSDカード10とのネゴシエーションを実行する機能を有しておらず、本体機器との間で前記ネゴシエーションがなされることなく(インタフェースについての要求(指示)がなく)所定時間が経過(タイムアウト)した場合(S3でYES)、処理ユニット102は、「SDメモリ」モードのインタフェースを設定して、強制的に前記電子メールによる自動転送機能を有効にし(S8)、電子メールにて情報を送受信するために必要なコンフィグレーションファイルをフラッシュメモリ103から読み出し(S9)、メール送信処理(S10)、メール受信処理(S11)及び定期受信タイマ起動処理(S12)を実行する。これにより、SDカード10は、本体機器から応答が無い場合に、その時点でフラッシュメモリ103に格納されているファイルを電子メールにより所定の宛先に送信すること(自動送信)及び電子メールにより当該SDカード10のユーザ宛ての情報を受信すること(自動受信)ができる。
【0068】
一方、本体機器(20、30)に接続されるSDカード10の前記スイッチ11(図3、図1A、図1B参照)がOFF状態であると、処理ユニット102は、無線通信ユニット110での無線機能を無効にすべきであると判断し(S1で無効)、当該SDカード10が「SDメモリ」モードのインタフェースであるデバイスとして動作するものと認識する(S13)。そして、処理ユニット102は、電子メールによる自動転送機能(自動送信機能、自動受信機能)を立ち上げることなく、無線通信ユニット110による自動転送機能を無効にし(S14)、本体機器にてフラッシュメモリ103に対するファイルの格納及び読み出しを可能にさせる。その結果、本体機器(20、30)は、SDカード10を単に記録媒体として利用することができる。
【0069】
前述した「SDメモリ」モードでのインタフェースにてSDカード10が本体機器(20、30)に接続されている状況において、本体機器からSDカード10への処理要求(割り込み指示)がなされる毎に、処理ユニット102は、図9A及び図9Bに示す手順に従って処理を実行する。
【0070】
処理ユニット102は、ファイルを電子メールにて送信するためにその送信すべきファイル(送信データ)をフラッシュメモリ103からRAM104に読み出す処理を実行している最中であるか否かを判定し(S21)、電子メールを受信して一時的にRAM104に格納したファイル(受信データ)をフラッシュメモリ103に書き込む処理を実行している最中であるかを判定する(S22)。読み出しの最中でなく(S21でNO)、また、書き込みの最中でなければ(S22でNO)、処理ユニット102は、前記本体機器(20、30)からの処理要求がフラッシュメモリ103へのファイルの書き込み(格納)指示であるか否かを判定する(S23)。その本体機器からの処理要求が書き込み指示でない場合(S23でNO)、例えば、ファイルの読み出し、ファイルの削除等の場合、処理ユニット102は、その処理要求に従ってフラッシュメモリ103に対するその書き込み以外の処理を実行する(S24)。具体的には、図10に示すように、処理ユニット102は、その書き込み以外の処理を実行し(S41)、その処理がデータ送信条件に適合するものであるか否か、例えば、メールでの自動送信を行うための所定フォルダに格納されたファイルの削除(図7参照)等であるか否かを判定する(S42)。そして、処理ユニット102は、その処理がデータ送信条件に適合するものでなければ(S42でNO)、そのまま、その処理がデータ送信条件に適合するものであれば(S42でYES)、内部に保持する送信履歴を更新して(S43)、本体機器からの処理要求(割り込み指示)に対する処理を終了する。前記送信履歴の更新では、例えば、ファイルの削除指示に対する処理の場合、フラッシュメモリ103内の指定されたファイルの削除とともに、送信履歴からもそのファイルの情報が削除される。
【0071】
図9Aに戻って、前記本体機器からの処理要求(割り込み)が書き込み要求である場合(S23でYES)、処理ユニット102は、本体機器からの情報(ファイル)のフラッシュメモリ103に対する書き込み処理を実行する(S25)。具体的には、図11に示すように、処理ユニット102は、本体機器からのファイルをフラッシュメモリ103に書き込むための処理を実行し(S45)、その処理がデータ送信条件に適合するものであるか否か、例えば、メールでの自動送信を行うための所定フォルダへのファイルの書き込み(図7参照)等であるか否かを判定する(S46)。そして、処理ユニット102は、その処理がデータ送信条件に適合するものでなければ(S46でNO)、そのまま処理を終了する。一方、その処理がデータ送信条件に適合するものであれば、内部に保持する送信履歴を更新する(S47)。この送信履歴の更新では、例えば、フラッシュメモリ103の所定フォルダに書き込まれたファイルが送信すべきファイルとして送信履歴に追加される。そして、処理ユニット102は、そのフラッシュメモリ103に書き込まれた(格納された)ファイルに対するメール送信処理を実行し(図9AのS27)、本体機器からの処理要求に対する処理を終了する。なお、処理ユニット102は、前記メール送信処理(図9AのS27)に先立ってメール受信処理がなされているか否かを判定し(S26)、メール受信処理がなされていないことを確認した後、あるいは、メール受信処理が終了することを待って(S26でNO)、前記メール送信処理を実行する。
【0072】
一方、処理ユニット102は、本体機器からの処理要求があった時点で、フラッシュメモリ103に格納されている送信すべきファイル(送信データ)をフラッシュメモリ103からRAM104に読み出す処理を実行している最中である場合(S21でYES)、図9Bの処理に移って、その送信すべきデータの読み出し処理を中断する(S32)。そして、処理ユニット102は、本体機器からの処理要求がフラッシュメモリ103に対する書き込み要求であるか否かを判定する(S33)。処理ユニット102は、書き込み要求でない場合(S33でNO)、その書き込み以外の処理を前述したのと同様(図10参照)に実行し(S34)、書き込み要求である場合(S33でYES)、その書き込み処理を前述したのと同様(図11参照)に実行する(S35)。いずれかの処理が終了すると、処理ユニット102は、中断していた送信すべきデータの読み出し処理を再開する(S36)。
【0073】
前記送信データの読み出しを中断する処理(S32)では、例えば、図12に示すように、フラッシュメモリ103から送信すべきデータ(ファイル)の読み出しが中断され(S51)、フラッシュメモリ103内でのそのデータの読み出し完了位置(アドレス)が保存される(S52)。そして、前記送信データ読み出し再開処理(S36)では、フラッシュメモリ103の前記保存した読み出し完了位置の次の位置からその格納された送信すべきデータ(ファイル)をRAM104に読み出す。なお、再開された送信データの読み出し処理(S36)によりフラッシュメモリ103からRAM104に読み出されたファイルは、メール送信処理により電子メールにて所定の宛先に送信される。
【0074】
図9Aに戻って、また、一方、前述した本体機器からの処理要求があった時点で、一時的にRAM104に格納されていた受信ファイル(受信データ)をRAM104からフラッシュメモリ103に書き込む処理を実行している最中である場合(S22でYES)、処理ユニット102は、その受信データの書き込み処理を中断する(S28)。そして、処理ユニット102は、その本体機器からの処理要求がフラッシュメモリ103に対する書き込み要求であるか否かを判定する(S29)。処理ユニット102は、書き込み要求でない場合(S29でNO)、その書き込み以外の処理を前述したのと同様(図10参照)に実行し(S30)、この書き込み以外の処理が終了すると、中断していた受信データの書き込み処理を再開する(S31)。
【0075】
前記処理要求が書き込み要求である場合(S29でYES)、処理ユニット102は、図9Bに示す処理に移り、その書き込み処理を前述したのと同様(図11参照)に実行する(S37)。その書き込み処理が終了すると、処理ユニット102は、中断していた受信データの書き込み処理を再開する(S38)。そして、処理ユニット102は、メール受信処理が終了することを待って(S39でNO)、前記書き込み処理(S37)によりフラッシュメモリ103に書き込まれたファイルに対するメール送信処理を実行する(S40)。
【0076】
前記受信データの書き込みを中断する処理(S28)では、例えば、図13に示すように、フラッシュメモリ103への受信データ(ファイル)の書き込みが中断され(S53)、フラッシュメモリ103内でのそのデータの書き込み完了位置(アドレス)が保存される(S54)。そして、前記受信データ書き込み再開処理(S31、S38)では、フラッシュメモリ103の前記保存した書き込み完了位置の次の位置から継続して受信データが書き込まれる。このようにしてフラッシュメモリ103に書き込まれた受信データ(ファイル)は、本体機器(例えば、パーソナルコンピュータ30)によって読み出すことができ、その本体機器にてその受信データを利用することができるようになる。
【0077】
なお、図9A及び図9Bに示す前記処理における送信データの読み出し中断処理(S32、図12参照)及び受信データの書き込み中断処理(S28、図13参照)において、送信データの読み出し完了位置や受信データの書き込み完了位置を特に保存せずに、その処理を中断させてもよい。その場合、送信データの読み出し再開処理(S36)では、フラッシュメモリ103に格納された送信すべきデータ(ファイル)の先頭から再度読み出し、受信データの書き込み再開処理(S31、S38)では、RAM104に一時的に格納された受信データ(ファイル)の先頭から再度フラッシュメモリ103に書き込むようにすればよい。
【0078】
前述したように、ファイルを電子メールにて送信するためにその送信すべきファイル(送信データ)をフラッシュメモリ103からRAM104に読み出す処理を実行している最中に、あるいは、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールを受信した際の受信ファイル(受信データ)をRAM104からフラッシュメモリ103に書き込む処理を実行している最中に、本体機器からの処理要求(割り込み)がなされた場合、前記読み出し処理あるいは前記書き込み処理を中断させてその処理要求(割り込み)を優先させるようにしているので、前記ファイルの送信時に本体機器からのフラッシュメモリ103への処理要求に対する処理は待たされることなく実行可能となる。例えば、デジタルカメラ20(本体機器)にて撮影して得られる画像ファイルは、SDカード10内での処理により待たされることなく、フラッシュメモリ103に格納することができる。そのため、デジタルカメラ20での撮影も待たされることなく、連続的に行うことができるようになる。
【0079】
上述したように、SDカード10の起動時(図8参照)及び本体機器(20、30)からの処理要求の割り込み(図9A、図9B参照)時に、メール送信処理(図8に示すS10、図9Aに示すS27、図9Bに示すS40)が実行される。また、SDカード10の起動時(図8参照)にメール受信処理(図8に示すS11)が実行される。更に、メール受信処理については、図14に示す手順に従って定期的に実行される。
【0080】
図8に示すように、メール受信処理(S11)が終了して定期受信タイマが起動され(S12)、そのタイマの設定時間が経過すると、処理ユニット102に割り込みがかかり、図14に示す手順に従って処理がなされる。即ち、処理ユニット102は、その割り込み時にメール送信処理がなされているか否かを確認し(S61)、メール送信処理がなされていないことを確認した後、あるいは、メール送信処理が終了することを待って(S61でNO)、メール受信処理を実行する(S62)。そして、処理ユニット102は、定期受信タイマを再度起動させる(S63)。これにより、定期受信タイマに設定された時間が経過する毎に(定期的に)前記メール受信処理が実行される。
【0081】
SDカード10の起動時及び本体機器からの処理要求の割り込み時に実行される前記メール送信処理は、図15A及び図15Bに示す手順に従って実行される。
【0082】
図15Aにおいて、処理ユニット102は、メールによる自動転送機能が有効であるか否かを判定し(S71)、その自動転送機能が有効である場合(S71で有効)、送信リトライ回数を初期化(0回)する(S72)。その後、処理ユニット102は、送信履歴を確認してフラッシュメモリ103(例えば、自動送信専用のフォルダ)に送信すべきデータ(ファイル)が有るか否かを判定する(S73)。送信すべきデータがフラッシュメモリ103に有る場合(S73でYES)、処理ユニット102は、SDカード10の筐体内に設けられた温度センサ(図示略)での検出温度に基づいて内部温度の監視処理を行い(S74)、特に、内部温度に異常がなければ、無線ネットワークの接続処理を行う(S75)。
【0083】
前記内部温度の監視処理は、例えば、図16に示す手順に従って実行される。図16において、温度センサでの検出温度が予め定めた温度閾値より低いか否かが判定される(S91)。検出温度が温度閾値より低い場合(S91でYES)、その内部温度の監視処理が終了する。一方、検出温度が前記温度閾値以上であると(S91でNO)、無線ネットワークが切断され(S92)、所定時間の設定された放熱タイマが起動される(S93)。そして、放熱タイマでの経過時間が監視され(S94)、放熱タイマがタイムアウトすると(前記所定時間が経過すると)(S94でYES)、再度検出温度が前記温度閾値より低いか否かが判定される(S91)。このような処理を繰り返す過程で、SDカード10が冷却され、検出温度が前記温度閾値より低くなると(S91でYES)、内部温度の監視処理が終了する。
【0084】
このような内部温度の監視処理は、SDカード10がデジタルカメラ20等の本体機器のSDスロットに装填された場合、放熱が十分なされない可能性があることを考慮してなされる。これにより、高温の環境下でSDカード10が利用されることを回避することができる。
【0085】
図15Aに戻って、処理ユニット102は、内部温度監視処理によりSDカード10内部の温度が正常であることを確認すると、無線通信ユニット110の所定の無線ネットワークへの接続処理を実行し(S75:詳細については後述する)、その処理の結果、無線通信ユニット110の前記無線ネットワークへの接続が成功したか否かを判定する(S76)。無線接続に成功すると(S76でYES)、処理ユニット102は、図15Bに示す処理に移行し、フラッシュメモリ103に格納された送信すべきデータ(ファイル)の読み出し処理を実行する(S77)。この読み出し処理では、例えば、図17に示すように、処理ユニット102は、他の処理を実行していれば、その処理が終了するまで待機する(S101)。そして、その処理が終了すると(S101でNO)、処理ユニット102は、フラッシュメモリ103から送信すべきデータを読み出してRAM104に格納する(S102)。
【0086】
図15Bに戻って、処理ユニット102は、フラッシュメモリ103から送信すべきデータを読み出すと、そのデータをメール転送プロトコル(SMTP:Simple Mail Transfer Protocol)に従ってメール送信形式のパケットに変換して、送信パケットデータを作成する(S78)。そして、処理ユニット102は、メール機能(メーラー)に従って無線通信ユニット110を制御し、前述したようにコンフィグレーションファイルから取得した宛先(図8のS9参照)に送信すべきデータを電子メールにて送信するための処理を実行する。
【0087】
処理ユニット102は、送信すべき前記データを電子メールにて送信するための処理により、メールの送信が成功したか否かを判定する(S79)。電波環境等が良好でメールの送信に成功すると(S79で成功)、処理ユニット102は、送信したデータ(ファイル)を送信済みのデータとする等の送信履歴の更新を行う(S80)。そして、図15Aに示す処理に戻って、処理ユニット102は、フラッシュメモリ103にまだ送信すべきデータ(ファイル)が有るか否かを判定し(S73)、まだ有れば、前述したのと同様の手順(S74〜S80)に従って、その送信すべきデータ(ファイル)を電子メールにて前記宛先に送信する。このような処理は、フラッシュメモリ103に未送信のデータが無くなるまで繰り返し実行される。そして、フラッシュメモリ103に未送信のデータが無くなると(S73でNO)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S87)、処理を終了する。
【0088】
前述した処理(図15A、図15B参照)の過程における無線ネットワーク接続処理(S75)の結果、電波環境が悪い等の原因で、無線接続に失敗すると(S76でNO)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S87)、処理を終了する。この場合、送信すべきデータ(ファイル)がフラッシュメモリ103に残された状態となる。このフラッシュメモリ103に残ったデータは、本体機器からの次の処理要求(割り込み)の際(図9AにおけるS27参照)に、新たなデータとともに送信される。
【0089】
更に、前述した処理の過程において、処理ユニット102は、メール送信の処理を実行したが、そのメール送信に成功しなかった場合(図15BのS79で失敗)、その送信エラーの要因を判定する(S81)。その送信エラーの要因が、メールサーバの故障、コンフィグレーションファイルから取得した宛先(メールアドレス)やメールサーバの設定情報の間違い等、復旧不能な致命的な要因として定められたものである場合(S81で致命的要因)、処理ユニット102は、所定の宛先への正常な送信がなされないとして、メール機能(メーラー)を立ち下げて、電子メールによる自動転送機能を無効にする(S86)。そして、無線ネットワークとの接続が切断され(図15AのS87)、処理が終了する。以降、メール送信処理では、自動転送機能が無効であると判定されて(図15AのS71参照)、本体機器(20、30)からSDカード10のフラッシュメモリ103にデータ(ファイル)が格納されても、そのデータのメールによる自動転送はなされない。この場合、その致命的要因を取り除いてから、SDカード10を再度起動(図8参照)させる必要がある。
【0090】
一方、そのメール送信に成功しなかった場合でも(S79で失敗)、その要因が、メールサーバがビジー状態である等の復旧可能で一時的要因として定められたものであれば(S81で一時的要因)、処理ユニット102は、自動送信機能を無効にするのではなく、送信リトライ回数を+1インクリメントして更新し(S82)、その更新後の送信リトライ回数が予め定めた回数に達しているか否かを判定する(S83)。そして、その更新後の送信リトライ回数が予め定めた回数に達していなければ(S83でNO)、処理ユニット102は、送信リトライタイマを起動させ(S84)、その送信リトライタイマでの経過時間が監視される(S85)。送信リトライタイマがタイムアウトすると(経過時間が所定時間に達すると)(S85でYES)、図15Aに示す処理に戻って、処理ユニット102は、再度、フラッシュメモリ103にまだ送信すべきデータ(ファイル)が有るか否かを判定し(S73)、フラッシュメモリ103内の未送信のデータについての処理を前述したのと同様の手順(S74〜S79)に従って実行する。そして、送信リトライ回数が所定回数に達する前に、メール送信に成功すれば(S79で成功)、処理ユニット102は、そのメール送信したデータについての送信履歴を更新(S80)し、フラッシュメモリ103内に未送信データがまだあれば(S73でYES)、前述したのと同様の処理(S74〜S80)を実行し、未送信データが無い場合には(S73でNO)、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S87)、処理を終了する。
【0091】
例えば、メールサーバのビジー状態が解消されず、前記送信リトライ回数が所定回数に達すると(S83でYES)、処理ユニット102は、前記宛先への正常なメール送信ができないものとして、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S87)、処理を終了する。
【0092】
前述したようなメール送信処理(図15A、図15B参照)では、メール送信のエラーが発生した場合、その送信エラーの要因がメールサーバの故障、コンフィグレーションファイルから取得した宛先(メールアドレス)やメールサーバの設定情報の間違い等、復旧不能な致命的な要因として定められたものである場合には、その送信動作が止められ、電子メールによる自動転送機能が即座に無効にされる。これにより、フラッシュメモリ103のファイルを所定の宛先に送信する際に、復旧不能な要因で無線ネットワークに接続された無線通信ユニット110の送信が正常になされない状況にもかかわらず送信の試みが無駄に継続されることを防止することができる。
【0093】
また、その要因が、メールサーバがビジー状態である等、復旧可能な一時的要因として定められたものである場合には、送信リトライを行い、その送信リトライの回数が所定回数を越えると、正常な送信ができないとして、その送信動作が止められて無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続が切断されるので、フラッシュメモリ103のファイルを所定の宛先に送信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信ユニット110の送信が正常になされない状況にもかかわらず送信の試みが所定回数を越えて無駄に継続されることを防止することができる。そのため、例えば、SDカード10が接続されたデジタルカメラ20の電池を無駄に消費することを防止することができる。
【0094】
前述したようにSDカード10の起動時(図8に示すS11参照)及び定期的(図14参照)に実行されるメール受信処理は、図18A及び図18Bに示す手順に従って実行される。
【0095】
図18Aにおいて、処理ユニット102は、メールによる自動転送機能が有効であるか否かを判定し(S111)、その自動転送機能が有効である場合(S111で有効)、受信リトライ回数を初期化(0回)する(S112)。その後、処理ユニット102は、SDカード10の筐体内に設けられた温度センサ(図示略)での検出温度に基づいて内部温度の監視処理を行い(S113)、特に、内部温度に異常がなければ、無線ネットワークの接続処理を行う(S114:詳細については後述する)。なお、温度の監視処理は、メール送信時に実行するものと同様で、例えば、図16に示す手順に従って実行される。
【0096】
処理ユニット102は、前記無線ネットワークの接続処理を実行した後、無線通信ユニット110の前記無線ネットワークへの接続が成功したか否かを判定する(S115)。無線接続に成功すると(S115でYES)、処理ユニット102の制御のもと無線通信ユニット110が無線ネットワークを介してメール受信プロトコル(POP:Post Office Protocol)に従って予め設定されているメールサーバと通信(問い合わせ)を行い、処理ユニット102は、その通信(問い合わせ)が成功したか否かを判定する(S116)。メールサーバとの通信に成功すると(S116でYES)、処理ユニット102は、メールサーバ内に格納されている当該SDカード10のユーザ宛ての受信メールリストに従って受信履歴を更新する(S117)。これにより、SDカード10側の受信履歴とメールサーバ側の受信メールリストとの同期がとられる。そして、処理ユニット102は、前記受信履歴に基づいてまだ受信していない当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールが有るか否かを判定する(S118)。当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールが無ければ(S118でNO)、処理ユニット102は、図18Bの処理に移行して、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S129)、処理を終了する。
【0097】
図18Aに戻って、一方、まだ受信していない当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールがあると(S118でYES)、図18Bに示す処理に移行して、処理ユニット102は、その電子メールを受信するための処理を実行し、無線通信ユニット110が無線ネットワークを介してメールサーバから電子メールを正常に受信したか否かを判定する(S119)。メールサーバからの未受信の電子メールが正常に受信されると(S119で成功)、処理ユニット102は、その電子メールに係る受信パケットを解析し(S120)、その受信パケットからメール本文データや電子メールに添付されたファイル(テキストデータ、画像データ等)を抽出してRAM104に受信データとして一時的に格納し、その受信データのフラッシュメモリ103への書き込み処理を実行する(S121)。この書き込み処理では、例えば、図19に示すように、処理ユニット102は、他の処理を実行していれば、その処理が終了するまで待機する(S131)。そして、その処理が終了すると、あるいは、他の処理がなされていないことを確認すると(S131でNO)、処理ユニット102は、前記電子メールから抽出した受信データをRAM104から読み出してフラッシュメモリ103に書き込む(S132)。
【0098】
処理ユニット102は、フラッシュメモリ103に受信データを書き込むと(S121)、既に受信されたメールを特定するために受信履歴を更新する(S122)。その後、処理ユニット102は、図18Aの処理に戻って、前述したのと同様に、内部温度の監視処理(S113:図16参照)、無線ネットワークの接続処理(S114)、無線接続の確認(S115)、メールサーバへの問い合わせ(S116)及び受信履歴の更新(S117)を行って、メールサーバにまだ受信していない電子メールがあるか否かの判定を行う(S118)。
【0099】
まだ、メールサーバに受信していない電子メールがあると(S118でYES)、処理ユニット102は、前述したのと同様の手順(図18BのS119〜S122)に従って、メールサーバから当該SDカード10のユーザ宛てのメールの受信、その受信した電子メールからの受信データ(メール本文データ、添付ファイル)の抽出、抽出された受信データのフラッシュメモリ103への書き込み、及び受信履歴の更新の各処理が実行される。このような処理は、メールサーバに未受信の電子メールがなくなるまで繰り返し実行される。そして、メールサーバに当該SDカード10のユーザ宛ての未受信となる電子メールがなくなると(S118でNO)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S129)、処理を終了する。
【0100】
前述した処理の過程で、受信メールのサーバへの問い合わせが失敗した場合(S116でNO)、あるいは、メールサーバから電子メールが正常に受信できなかった場合(S119で失敗)、処理ユニット102は、その受信処理エラーの要因を判定する(S123)。その受信エラーの要因が、メールサーバの故障、メールサーバ情報やメールユーザ情報の間違い等、復旧不能な致命的な要因として定められたものである場合(S123で致命的要因)、処理ユニット102は、当該SDカード10のユーザ宛てのメールの正常な受信がなされないとして、メール機能(メーラー)を立ち下げて、電子メールによる自動転送機能を無効にする(S128)。そして、無線ネットワークとの接続が切断され(S129)、処理が終了する。以降、メール受信処理では、自動転送機能が無効であると判定されて(図18AのS111参照)、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールの自動受信はなされない。この場合、その致命的要因を取り除いてから、SDカード10を再度起動(図8参照)させる必要がある。
【0101】
一方、受信メールのサーバへの問い合わせが失敗した場合(S116でNO)、あるいは、メールサーバから電子メールが正常に受信できなかった場合(S119で失敗)でも、その要因が、メールサーバがビジー状態である等の復旧可能で一時的要因として定められたものであれば(S123で一時的要因)、処理ユニット102は、自動受信機能を無効にするのではなく、受信リトライ回数を+1インクリメントして更新し(S124)、その更新後の受信リトライ回数が予め定めた回数に達しているか否かを判定する(S125)。そして、その更新後の受信リトライ回数が予め定めた回数に達していなければ(S125でNO)、処理ユニット102は、受信リトライタイマを起動させ(S126)、その受信リトライタイマでの経過時間が監視される(S127)。受信リトライタイマがタイムアウトすると(経過時間が所定時間に達すると)(S127でYES)、図18Aに示す処理に戻って、処理ユニット102は、再度、内部温度監視処理(S113)、無線ネットワーク接続処理(S114)、その接続確認(S115)を行う。そして、復旧可能な一時的要因でいまだに、メールサーバへの問い合わせが失敗し(S116でNO)、または、メールサーバへの問い合わせが成功しても(S116でYES)、メールサーバから電子メールが正常に受信できない場合(S119で失敗)、処理ユニット102は、前述したのと同様の手順(S123〜S127)に従って受信リトライ回数の更新及び受信リトライ回数の確認、受信リトライタイマの起動、受信リトライタイマの満了確認の各処理を実行する。
【0102】
そして、前述した処理(S123〜S127、S113〜S119)が繰り返し実行される過程で、受信リトライ回数が所定回数に達する前に、電子メールの正常な受信に成功すると(S116YES、S117、S118でYES、S119で成功)、処理ユニット102は、その電子メールから受信データを抽出して、受信データのフラッシュメモリ103への書き込み処理及び受信履歴の更新(S120〜S122)を実行する。一方、復旧可能な一時的要因で電子メールの正常な受信ができない状況において、受信リトライ回数が所定回数に達すると(S125でYES)、電子メールの正常な受信ができない状況であるとして、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断して(S129)、処理を終了する。
【0103】
前述したようなメール受信処理(図18A、図18B参照)では、メール受信のエラーが発生した場合、その受信エラーの要因がメールサーバの故障、メールサーバ情報やメールユーザ情報の間違い等、復旧不能で致命的な要因として定められたものである場合には、その受信動作が止められ、電子メールによる自動受信機能が即座に無効にされる。これにより、当該SDカード10のユーザ宛ての情報を受信する際に、復旧不能な要因で無線ネットワークに接続された無線通信ユニット110の受信が正常になされない状況にもかかわらずその受信の試みが無駄に継続されることを防止することができる。
【0104】
また、その要因が、メールサーバがビジー状態である等、復旧可能な一時的要因として定められたものである場合には、受信リトライを行い、その受信リトライの回数が所定回数に達すると、正常な受信ができないとして、その受信動作が止められて無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続が切断されるので、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールを受信する際に、無線ネットワークに接続された無線通信ユニット110の受信が正常になされない状況にもかかわらず受信の試みが所定回数を越えて無駄に継続されることを防止することができる。
【0105】
前述したメール送信処理(図15A、図15B参照)及びメール受信処理(図18A、図18B参照)における無線ネットワーク接続処理(図15AのS75、図18AのS114参照)は、例えば、図20に示す手順に従ってなされる。
【0106】
図20において、処理ユニット102は、接続リトライ回数を初期化(0回)する(S141)。その後、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続処理の結果、その無線ネットワークへの接続が成功したか否かを判定する(S142)。無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続に成功すると(S142でYES)、処理ユニット102は、無線品質の良否を判定し(S143、S144)、無線品質が良好であれば(S144でOK)、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続成功としてその接続状態を維持する(S145)。
【0107】
前記無線品質の良否判定の処理は、例えば、図21に示す手順に従ってなされる。
【0108】
図21において、処理ユニット102は、無線ネットワーク(アクセスポイント)からの受信信号強度(RSSI)が予め定めたRSSI閾値以上であるか否かの判定(S161)、測定搬送波レベル対干渉・雑音比(CINR)が予め定めたCINR閾値以上であるか否かの判定(S162)及び受信レベル変動が予め定めたフェージング閾値より小さいか否かの判定(S163)を行う。そのいずれの判定(S161、S162、S163)においても、その結果が良好(YES)であれば、処理ユニット102は、無線品質が良好であると判定する(S164)。一方、それらの判定の少なくとも1つの判定において、その結果が良好でなければ(NO)、処理ユニット102は、無線品質が良好ではないと判定する(S165)。
【0109】
図20に戻って、例えば、無線通信ネットワークの通信圏外であって、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続が失敗した場合(S142でNO)、処理ユニット102は、接続リトライ回数を+1インクリメントして更新し(S147)、その更新後の接続リトライ回数が予め定めた回数に達しているか否かを判定する(S148)。その更新後の接続リトライ回数が予め定めた回数に達していなければ(S148でNO)、処理ユニット102は、接続リトライタイマを起動し(S149)、その接続リトライタイマでの経過時間を監視する(S150)。接続リトライタイマがタイムアウトすると(経過時間が所定時間に達すると)(S150でYES)、処理ユニット102は、再度、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続処理を実行し、無線通信ユニット110の前記無線ネットワークへの接続が成功したか否かを判定する(S142)。成功していない場合(S142でNO)、処理ユニット102は、接続リトライの処理を前述したのと同様の手順(S147〜S150)に従って実行する。そして、接続リトライ回数が所定回数に達する前に、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続に成功すると(S142でYES)、処理ユニット102は、前述したのと同様に、無線品質判定処理(S143)を行い、無線品質が良好であるとの判定結果を得ると(S144でOK)、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続状態を維持する(S145)。
【0110】
一方、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続が成功しないまま、接続リトライの回数が所定回数に達すると(S148でYES)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続が失敗したとして、無線通信ユニット110の無線ネットワークに接続されない状態を維持する(S151)。
【0111】
前述した処理の過程で、無線通信ユニット110が無線ネットワークに接続された状態で、その無線品質が良好ではないとの判定がなされると(S144でNG)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークとの接続を切断し(S146)、前述した接続リトライの処理(S147〜S150、S142〜S144)を繰り返し実行する。その過程で、無線品質が良好になれば(S144でOK)、前述したのと同様に、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続を維持する(S145)。一方、接続リトライの回数が所定回数に達すると(S148でYES)、処理ユニット102は、無線通信ユニット110の無線ネットワークに接続されない状態を維持する(S151)。
【0112】
前述したような無線ネットワーク接続処理(図20参照)では、SDカード10が無線ネットワークの圏外にあるとき(S142でNO、S148でYES)、あるいは、無線通信ユニット110と無線ネットワーク(アクセスポイント)との間での無線品質が良好ではない場合(S144でNG、S148でYES)、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの接続処理が強制的に終了させられるので、無線通信ユニット110の無線ネットワークへの無駄な接続処理が繰り返し実行されることを防止することができる。そのため、例えば、SDカード10の装填されたデジタルカメラ20の電池を無駄に消費することを防止することができる。
【0113】
前述したSDカード10(通信モジュール)では、スイッチ11をON状態にして「SDメモリ」モードのインタフェースの本体機器(例えば、デジタルカメラ20、パーソナルコンピュータ30)に接続すれば、該本体機器からのファイル(情報)をSDメモリ10のフラッシュメモリ103に格納することにより、そのファイルが電子メールにて送信可能な形式に変換されて電子メールにより所定の宛先に送信され、また、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールを自動的に受信するようになる(図8のS8〜S11、図9AのS27、図9BのS40、図14のS62、図15A、図15B、図18A及び図18B参照)。一方、例えば、無線環境が悪い場合には、スイッチ11をOFF状態にすれば、フラッシュメモリ103に格納されたファイル(情報)の電子メールによる自動転送機能(自動送信機能及び自動受信機能)が無効となり、本体機器によるフラッシュメモリ103に対する情報の格納及び読み出しが可能になるので(図8のS13、S14参照)、本体機器(デジタルカメラ20、パーソナルコンピュータ30)においてSDカード10のフラッシュメモリ103を単なる情報の保持手段として利用することができるようになる。
【0114】
更に、スイッチ11がON状態となるSDカード10を「SDIO」モードのインタフェースの本体機器(例えば、パーソナルコンピュータ30)に接続すれば、その本体機器にてSDカード10の無線通信ユニット110の動作制御が可能になり、その本体機器は、フラッシュメモリ103を利用した自動転送機能を利用することなく、無線通信ユニット110を制御して他の通信機器と通信することができる(図8のS5、S6参照)。
【0115】
このように、前述したSDカード10によれば、無線通信環境が良好な場合は勿論、無線通信環境が悪い状況においても種々有効に利用することができるようになる。
【0116】
図22に示すような構造の給電機器40を前述したSDカード10が装填される本体機器とすることができる。この給電機器40は、SDカード10専用の給電機器であり、この給電機器40にはSDスロット41が形成されている。このSDスロット41にSDカード10を装填すると、給電機器40からSDカード10に電力供給がなされる。
【0117】
このような給電機器40は、図23に示すように、SDスロット41内に設けられたSDコネクタ43、充電池44、充電回路45及び表示部(ランプ)42a、42b(図22参照)及びその他回路46を有している。SDコネクタ43は、SDカード10の9ピン(図2参照)が接続される9つの端子を有している。「SDメモリ」モードのインタフェースでは、前記9つの端子(SDカード10の9ピン)は、図24に示すような信号の割り付けがなされている。この場合、第4端子(VDD)が充電池44及び充電回路45の出力ラインに接続され、第3端子(Vss1)及び第6端子(Vss2)がグランドラインに接続されている。また、第1端子及び第7端子〜第9端子(DATA)と、第2端子(Command/Response)とが表示部42a、42b及びその他回路46に接続されている。
【0118】
このような構造の給電機器40にSDカード10が接続されると、SDカード10の処理ユニット10は、起動時の処理(図8参照)を実行する。給電機器40は、SDカード10とのネゴシエーションを実行する機能を有しておらず、SDカード10の処理ユニット102と給電機器40との間で前記ネゴシエーションがなされることはない。このため、SDカード10の処理ユニット102は、所定時間が経過(タイムアウト)すると(図8におけるS3でYES)、強制的に前記電子メールによる自動転送機能を有効にし(S8)、電子メールにて情報を送受信するために必要なコンフィグレーションファイルをフラッシュメモリ103から読み出し(S9)、メール送信処理(S10)、メール受信処理(S11)及び定期受信タイマ起動(S12)を実行する。このメール送信処理(S10:図15A、図15B参照)により、給電機器40に装填されたSDカード10のフラッシュメモリ103に送信すべきデータ(ファイル)があれば、前述したのと同様の手順(図15A、図15BにおけるS73〜S80参照)に従って、そのデータの電子メールによる所定の宛先への送信がなされる。また、メール受信処理(S11:図18A、図18B参照)により、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールが受信され、その電子メールから抽出された受信データがフラッシュメモリ103に書き込まれる。
【0119】
なお、電子メールによるデータの送信及び受信がなされている間、処理ユニット102が例えばデータライン(例えば、SDコネクタ43の第1端子及び第7端子〜第9端子のいずれか)を利用して送信中及び受信中を表す信号を給電機器40に供給すれば、給電機器40の表示部42a(送信用ランプ)、42b(受信用ランプ)を点灯させることができる。この場合、表示部42a、42bを、データ送信中及びデータ受信中を表すインジケータとして利用することができる。
【0120】
給電機器40は、例えば、次のようにして利用することができる。
【0121】
スイッチ11をOFF状態にして、SDカード10をデジタルカメラ20に装填する。この状態で、デジタルカメラ20で撮影する毎にその画像ファイルは、自動転送されることなくフラッシュメモリ103に格納される。そして、撮影が終了した後に、デジタルカメラ20からSDカード10を取出し、電波環境の良好な場所で、スイッチ11をON状態にして給電機器40に装填する。すると、SDカード10が起動され、その起動時の自動転送機能(図8のS8〜S12参照)により、フラッシュメモリ103に格納された複数の画像ファイルが順次電子メールにて所定の宛先に送信される(図15A、図15BのS73〜S80参照)。そして、その電子メールの送信処理に次いで、当該SDカード10のユーザ宛ての電子メールが受信され、その受信電子メールから取得される所定形式の情報がフラッシュメモリ103に格納される。その後、SDカード10を他の本体機器(例えば、パーソナルコンピュータ30)に装填することにより、フラッシュメモリ103に格納された前記情報を当該本体機器にて読み出して利用することができる。
【0122】
前述した例では、フラッシュメモリ103に格納された情報は、電子メールによって所定の宛先に送信され、また、当該SDカード10のユーザ宛ての情報は、電子メールによって受信されるものであったが、情報の送受信手段は、これに限られず、例えば、
FTP等の通信プロトコルに従って送受信することも可能である。また、前述した例では、SDカード10を通信モジュールとするものであったが、他の形式、例えば、USBメモリ等のストレージデバイスを通信モジュールにすることも可能である。
【符号の説明】
【0123】
10 SDカード(通信モジュール)
11 スイッチ部
11a スイッチノブ
12 ピン
101 デバイスコントローラ
102 処理ユニット(プロセッサ)
1021 インタフェース制御部
1022 アプリケーション部
1023 フラッシュメモリ制御部(フラッシュROM制御部)
1024 通信制御部
103 フラッシュメモリ(フラッシュROM)
104 RAM
110 無線通信ユニット(無線通信手段)
111 RFフロントエンド部
112 ベースバンド部
20 デジタルカメラ(本体機器)
30 パーソナルコンピュータ(本体機器)
40 給電機器(本体機器)
41 スロット
42a 表示部(送信用ランプ)
42b 表示部(受信用ランプ)
43 SDコネクタ
44 充電池
45 充電回路
46 その他回路部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、
情報を格納する記録媒体と、
所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、
前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記本体機器に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、
前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、
前記記録媒体に格納されている情報を前記所定の宛先に送信するために読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったか否かを判定する送信時処理要求有無判定手段と、
該送信時処理要求有無判定手段にて前記記録媒体に格納されている情報を読み出している際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求が有ったと判定されたときに、前記記録媒体に格納されている情報を読み出す動作を止める情報読み出し動作停止制御手段とを有する通信モジュール。
【請求項2】
前記制御手段は、前記本体機器からの前記記録媒体に対する処理要求に基づいた処理が終了した後に、前記記録媒体に格納されている情報を前記所定の宛先に送信するために読み出す動作を再開させる情報読み出し再開制御手段を有する請求項1記載の通信モジュール。
【請求項3】
前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、
前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段と、
前記受信された情報を前記記録媒体に書き込んでいる際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求があったか否かを判定する受信時処理要求有無判定手段と、
該受信時処理要求有無判定手段にて前記受信された情報を前記記録媒体に書き込んでいる際に前記本体機器からの当該記録媒体への処理要求があったと判定されたときに、前記受信された情報を前記記録媒体に書き込む動作を止める情報書き込み動作停止制御手段とを有する請求項1または2記載の通信モジュール。
【請求項4】
前記制御手段は、前記本体機器からの前記記録媒体に対する処理要求に基づいた処理が終了した後に、前記受信された情報を前記記録媒体に書き込む動作を再開させる情報書き込み再開制御手段を有する請求項3記載の通信モジュール。
【請求項5】
本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、
情報を格納する記録媒体と、
所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、
前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、
前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、
前記記録媒体から読み出された情報を前記所定の宛先に送信するために前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がなされている際に前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能か否かを判定する無線ネットワーク接続可否判定手段と、
該無線ネットワーク接続可否判定手段にて前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作を止める無線ネットワーク接続動作停止制御手段とを有する通信モジュール。
【請求項6】
前記無線ネットワーク接続可否判定手段は、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がその接続がなされるまで繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、
該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、
該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能でないと判定する請求項5記載の通信モジュール。
【請求項7】
前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、
前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、
前記無線ネットワーク接続可否判定手段は、当該通信モジュール宛ての情報を受信するために前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続動作がなされている際にも前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続が可能か否かを判定する請求項5または6記載の通信モジュール。
【請求項8】
本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、
情報を格納する記録媒体と、
所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、
前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、
前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、
前記記録媒体から読み出された情報を前記所定の宛先に送信するための前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該無線ネットワークとの通信の品質が所定品質に維持されているか否かを判定する通信品質良否判定手段と、
該通信品質良否判定手段により前記無線通信による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されていないと判定されたときに、前記無線通信手段の前記無線ネットワークとの接続を切断する無線ネットワーク切断制御手段とを有する通信モジュール。
【請求項9】
前記通信品質良否判定手段は、通信品質が所定品質になるまで前記無線通信手段の前記無線ネットワークへの接続及び切断が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、
該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、
該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記無線通信手段による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されていないと判定する請求項8記載の通信モジュール。
【請求項10】
前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、
前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、
前記通信品質良否判定手段は、当該通信モジュール宛ての情報を受信するために前記無線通信手段が前記無線ネットワークに接続されている際にも前記無線通信による前記無線ネットワークとの通信品質が所定品質に維持されているか否かを判定する請求項8または9記載の通信モジュール。
【請求項11】
本体機器の接続部に取り外し可能に接続される通信モジュールであって、
情報を格納する記録媒体と、
所定の無線ネットワークに接続して通信を行う無線通信手段と、
前記記録媒体に対する情報の格納及び読み出しを制御し、前記無線通信手段の動作を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記機器本体に対して前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるとともに、
前記記録媒体に格納された情報を読み出し、前記無線ネットワークに接続して前記情報を所定の宛先に送信するように前記無線通信手段を制御する送信制御手段と、
前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により前記記録媒体から読み出された情報が前記所定の宛先に送信される際に当該宛先への正常な送信がなされるか否かを判定する送信動作成否判定手段と、
該送信動作成否判定手段により前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定されたときに、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による前記記録媒体から読み出された情報の前記所定の宛先への送信動作を止める送信動作停止制御手段とを有する通信モジュール。
【請求項12】
前記送信動作成否判定手段は、
前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により前記記録媒体から読み出された情報が前記所定の宛先に送信される際に送信エラーが発生したか否かを判定する送信エラー有無判定手段と、
該送信エラー有無判定手段にて送信エラーが発生したと判定されたときに、その送信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであるか、復旧不能な要因として定められたものであるかを判定するエラー要因判定手段と、
前記エラー要因判定手段にて前記送信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであると判定されつつ前記情報の前記所定の宛先への送信、及び該送信において送信エラーが発生したとの前記送信エラー有無判定手段での判定が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、
該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、
該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定する請求項11記載の通信モジュール。
【請求項13】
前記送信動作成否判定手段は、前記エラー要因判定手段により発生した送信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されたときに、前記情報の前記所定の宛先への送信を繰り返すことなく、前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定する請求項12記載の通信モジュール。
【請求項14】
前記制御手段は、
前記エラー要因判定手段により発生した送信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されて前記送信動作成否判定手段により前記所定の宛先への正常な送信がなされないと判定されたときに、前記送信制御手段を無効にする送信機能無効化制御手段を有する請求項13記載の通信モジュール。
【請求項15】
前記制御手段は、前記本体機器に対して前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるとともに、
前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された情報を前記記録媒体に書き込む受信制御手段を有し、
前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段により当該通信モジュール宛ての情報を正常に受信することができるか否かを判定する受信動作成否判定手段と、
該受信動作成否判定手段により当該受信モジュール宛ての情報を正常に受信することができないと判定されたときに、前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該通信モジュール宛ての情報の受信動作を止める受信動作停止制御手段とを有する請求項11乃至14のいずれかに記載の通信モジュール。
【請求項16】
前記受信動作成否判定手段は、
前記無線ネットワークに接続された前記無線通信手段による当該通信モジュール宛ての情報の受信の際に受信エラーが発生したか否かを判定する受信エラー有無判定手段と、
該受信エラー有無判定手段にて受信エラーが発生したとの判定がなされたときに、その受信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであるか、復旧不能な要因として定められたものであるかを判定するエラー要因判定手段と、
前記エラー要因判定手段にて前記受信エラーの要因が復旧可能な要因として定められたものであると判定されつつ前記情報の受信、及び該受信において受信エラーが発生したとの前記受信エラー有無判定手段での判定が繰り返される過程で、その繰り返し回数をカウントする繰り返し回数カウント手段と、
該繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したか否かを判定する繰り返し回数判定手段とを有し、
該繰り返し回数判定手段にて前記繰り返し回数カウント手段にて得られた繰り返し回数が所定回数に達したと判定されたときに、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定する請求項15記載の通信モジュール。
【請求項17】
前記受信動作成否判定手段は、前記エラー要因判定手段により発生した受信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されたとき、当該通信モジュール宛ての情報の受信を繰り返すことなく、当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定する請求項16記載の通信モジュール。
【請求項18】
前記制御手段は、
前記エラー要因判定手段により発生した受信エラーの要因が復旧不能な要因として定められたものであると判定されて前記受信動作成否判定手段により当該通信モジュール宛ての情報の正常な受信がなされないと判定されたときに、前記受信制御手段を無効にする受信機能無効化制御手段を有する請求項17記載の通信モジュール。
【請求項19】
前記送信制御部は、前記記録媒体に格納された情報を電子メールにて送信可能な形式に変換する手段を有し、前記無線ネットワークに接続して前記電子メールにて送信可能な形式の情報を前記所定の宛先に電子メールにて送信するように前記無線通信手段を制御する請求項1乃至18のいずれかに記載の通信モジュール。
【請求項20】
前記受信制御手段は、前記無線ネットワークに接続して当該通信モジュール宛ての電子メールの形式の情報を受信するように前記無線通信手段を制御し、該無線通信手段にて受信された電子メールの形式の情報から所定の形式の情報を取得し、その取得した情報を前記記録媒体に書き込む請求項3、4、7、10、15、16、17及び18のいずれかに記載の通信モジュール。
【請求項21】
請求項1乃至20のいずれかに記載の通信モジュールと、
接続部を有し、該接続部に前記通信モジュールが接続された本体機器とを有し、
前記本体機器は、前記通信モジュールの前記制御手段による前記記録媒体に対する情報の格納を含む処理を可能にさせるための制御に基づいて、前記記録媒体に格納すべき情報を前記通信モジュールに供給する手段を有する電子機器。
【請求項22】
前記通信モジュールは、請求項3、4、7、10、15、16、17及び18のいずらかに記載の通信モジュールであって、
前記本体機器は、前記通信モジュールの制御手段による前記記録媒体からの情報の読み出しを可能にさせるための制御に基づいて、前記記録媒体に格納されている情報を読み出す手段を有する請求項21記載の電子機器。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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