説明

連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラム

【課題】実施対象に対して複数の実施行為を実施するための実施計画を、さらに複数連携させて実施される連携実施計画の管理や実行を支援することができる、連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムを提供する。
【解決手段】連携実施計画支援システム1は、医療計画情報を格納する医療計画情報DB11dと、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に関する連携医療計画情報であって、医療計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報を含んで構成された連携医療計画情報を格納する連携医療計画情報DB11eと、優先順位情報に基づいて、複数の医療計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力する制御部12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実施対象に対して複数の実施行為を実施するための実施計画を、さらに複数連携させて実施される連携実施計画の管理や実行を支援する、連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療関連行為を二次元構造で示したクリティカルパスが知られている。このクリティカルパスは、それまで医師の個人的な暗黙知として蓄積された膨大な医療知識を、標準化及び可視化を通じて形式知として提示することで、医療の質と効率を系統的に保証及び向上させることができる点で有用である。しかしながら、患者の状態によっては、クリティカルパスを適用できなかったり、予め想定された標準的な経過から乖離してしまいクリティカルパスを逸脱する可能性があるという問題が指摘されていた。
【0003】
この点に鑑みて本願発明者等は、医療プロセス質管理システム及び医療プロセス質管理方法を提案した(特許文献1参照)。このシステムは、患者に対して実施する複数の医療プロセス及び各医療プロセスの実施順序等を記憶する記憶部と、次に実施する医療プロセスを読み出すプロセス管理部等を備えて構成されている。このシステムにおいては、「プロセスチャート(臨床プロセスチャート)」と「ユニットシート」を用いて、医療行為の内容を臨床経路に従って医師等に順次提示する。「ユニットシート」とは、患者の目標状態毎に形成された医療行為単位である「ユニット(プロセス)」を視覚化したものである。「プロセスチャート」は、複数のユニットを連結して構成される臨床経路の俯瞰図である。
【0004】
このようにプロセスチャートとユニットシートという2種類のツールによって、医療行為の内容や実施順序を標準化された内容で各医師に提示することで、各医師が個別的に独自判断で医療行為の内容や実施順序を決定する場合に比べて、医療行為の標準化を図ることができ、延いては医療プロセスの質を維持及び向上させることができる。また、このシステムによれば、患者の個別性に柔軟に対応できるので、従来のクリティカルパスの問題点を解消することが可能になる。
【0005】
ここで、一つのプロセスチャートは、一人の患者が患わっている一つの病気を治療するためのものであるため、一人の患者が複数の病気を同時に患わっている場合(例えば、ある患者の特定の病気の治療中に、合併症が行った場合)には、複数のプロセスチャートを用いて医療プロセスを管理する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2006/057336号パンフレット
【特許文献2】特開2007−128351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の医療プロセス質管理システムや医療プロセス質管理方法には、複数のプロセスチャートを相互に連携させる仕組みがなかった。このため、例えば、一人の患者が複数の病気を同時に患わっている場合に、この複数の病気の中の特定の病気のみを優先的に治療する必要が生じた場合であっても、このような相互間の優先関係等を複数のプロセスチャートの相互間に反映させることができず、このような優先関係等を管理することが困難であった。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、実施対象に対して複数の実施行為を実施するための実施計画を、さらに複数連携させて実施される連携実施計画の管理や実行を支援することができる、連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の連携実施計画支援システムは、実施対象に対して実施する複数の実施行為の内容と当該複数の実施行為の実施順序とを含んで構成される実施計画に関する実施計画情報であって、前記実施計画を一意に識別する実施計画識別情報と、前記複数の実施行為の内容を特定する実施行為内容情報と、前記複数の実施行為の実施順序を特定する実施順序情報とを、相互に関連付けて構成された実施計画情報、を格納する実施計画情報格納手段と、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に関する連携実施計画情報であって、当該複数の前記実施計画に対応する前記実施計画識別情報と、当該複数の前記実施計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報とを含んで構成された連携実施計画情報、を格納する連携実施計画情報格納手段と、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記実施計画情報格納手段から取得して出力手段に出力する際に、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて、当該複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力する制御手段とを備える。
【0010】
請求項2に記載の連携実施計画支援システムは、請求項1に記載の連携実施計画支援システムにおいて、前記制御手段は、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記出力手段に同時に出力する際、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて前記実施計画情報を整列して出力する。
【0011】
請求項3に記載の連携実施計画支援システムは、請求項1又は2に記載の連携実施計画支援システムにおいて、前記実施計画における前記実施行為の制限条件を特定する制限条件情報であって、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画の各々における前記実施行為の制限条件情報を格納する制限条件情報格納手段を備え、前記制御手段は、前記実施計画における前記実施行為の実施が行われることが所定方法で特定された際、当該実施計画が、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に含まれるか否かを、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記連携実施計画情報を参照して判定し、複数の前記実施計画に含まれる場合には、当該実施が行われる実施行為に対応する制限条件情報を前記制限条件情報格納手段から取得し、当該取得した制限条件情報に基づいて、当該実施が行われる実施行為が制限されるか否かを判定し、当該判定結果に関する情報を前記出力手段に出力する。
【0012】
請求項4に記載の連携実施計画支援システムは、請求項1から3のいずれか一項に記載の連携実施計画支援システムにおいて、前記実施対象は患者であり、前記実施行為は医療行為であり、前記実施計画は医療計画であり、前記連携実施計画は連携医療計画である。
【0013】
請求項5に記載の連携実施計画支援プログラムは、実施対象に対して実施する複数の実施行為の内容と当該複数の実施行為の実施順序とを含んで構成される実施計画に関する実施計画情報であって、前記実施計画を一意に識別する実施計画識別情報と、前記複数の実施行為の内容を特定する実施行為内容情報と、前記複数の実施行為の実施順序を特定する実施順序情報とを、相互に関連付けて構成された実施計画情報、を格納する実施計画情報格納手段と、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に関する連携実施計画情報であって、当該複数の前記実施計画に対応する前記実施計画識別情報と、当該複数の前記実施計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報とを含んで構成された連携実施計画情報、を格納する連携実施計画情報格納手段と、を備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、前記コンピュータを、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記実施計画情報格納手段から取得して出力手段に出力する際に、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて、当該複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力する制御手段として機能させる。
【0014】
請求項6に記載の連携実施計画支援プログラムは、請求項5に記載の連携実施計画支援プログラムにおいて、前記実施対象は患者であり、前記実施行為は医療行為であり、前記実施計画は医療計画であり、前記連携実施計画は連携医療計画である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の連携実施計画支援システム又は請求項5に記載の連携実施計画支援プログラムによれば、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の実施計画に対応する実施計画情報を出力する際、複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力するので、複数の実施計画の相互間の優先順位を容易かつ正確に把握することが可能となり、優先順位を考慮した実施計画の遂行が可能となる。
【0016】
請求項2に記載の連携実施計画支援システムによれば、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の実施計画に対応する実施計画情報を出力する際、優先順位情報に基づいて実施計画情報を整列して出力するので、複数の実施計画の相互間の優先順位を一層容易かつ正確に把握することが可能となる。
【0017】
請求項3に記載の連携実施計画支援システムによれば、実施計画における実施行為の実施が行われることが所定方法で特定された際、当該実施計画が、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の実施計画に含まれる場合には、実施が行われる実施行為が制限されるか否かの判定結果に関する情報を出力するので、優先順位が設定されたことに起因して適用される制限条件の内容を容易かつ正確に把握することが可能となり、実施行為の質の一層の向上を図ることが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の連携実施計画支援システム又は請求項6に記載の連携実施計画支援プログラムによれば、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に対応する医療計画情報を出力する際、複数の医療計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力するので、複数の医療計画の相互間の優先順位を容易かつ正確に把握することが可能となり、優先順位を考慮した医療計画の遂行が可能となる。従って、医療行為の質を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る連携医療計画支援システムの全体構成を概念的に示す説明図である。
【図2】プロセスチャート及びユニットシートの基本構成モデルを示す図である。
【図3】ユニットシートの表示画面例を示す図である。
【図4】生体肝移植のレシーピエントのプロセスチャート(一部)の例を示す図である。
【図5】患者情報の構成例を示す図である。
【図6】医師情報の構成例を示す図である。
【図7】疾患情報の構成例を示す図である。
【図8】医療計画情報の構成例を示す図である。
【図9】連携医療計画情報の構成例を示す図である。
【図10】制限条件情報の構成例を示す図である。
【図11】連携医療計画情報登録処理のフローチャートである。
【図12】連携医療計画情報登録用画面の表示例である。
【図13】連携医療計画情報出力用画面の表示例である。
【図14】制限条件判定処理のフローチャートである。
【図15】制限内容警告用画面の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムを実施するための一形態について詳細に説明する。まず、〔I〕本実施の形態の基本概念を説明した後、〔II〕本実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に本実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔I〕本実施の形態の基本概念
まず、本実施の形態の基本概念について説明する。本実施の形態に係る連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムは、複数の実施計画を連携させて実施される可能性がある連携実施計画の管理や実行を支援するものである。ここで、実施計画とは、実施対象に対して実施する複数の実施行為の内容と当該複数の実施行為の実施順序とを含んで構成される。
【0022】
連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムは、広範な分野に適用可能であり、概念的には、当該分野における形式知(具体的には、実施対象に対して実施者が実施する複数の実施行為の内容と、これら複数の実施行為の相互間の実施順序)を構造化することで可視化が可能な全ての分野に適用可能である。この適用分野の例としては、「医療分野」、「防災分野」、「教育分野」を挙げることができ、この適用分野に応じて、「実施対象」、「実施者」、「実施行為」、「実施計画」、「連携実施計画」の具体的内容は異なり得る。例えば、医療分野では、実施対象=患者、実施者=医師(又は病院の如き医療機関)、実施行為=医療行為、実施計画=医療計画、連携実施計画=共通の患者の複数の疾患に対する複数の医療計画を連携して行われ得る連携医療計画である。同様に、防災分野では、実施対象=災害やテロ行為の被災者や被災物、実施者=救援者、実施行為=救援行為、実施計画=救援計画、連携実施計画=共通の地域や被災者に対する複数の救援計画を連携して行われ得る連携救援計画が該当し、教育分野では、実施対象=生徒、実施者=教師、実施行為=教育行為、実施計画=教育計画、連携実施計画=共通の地域や生徒に対する複数の教育計画を連携して行われ得る連携教育計画が該当する。
【0023】
以下では、連携実施計画支援システム及び連携実施計画支援プログラムを医療分野に適用した場合について説明するものとし、実施対象=患者、実施者=医師や看護師等の医療従事者、実施行為=医療行為、実施計画=医療計画、連携実施計画=連携医療計画と読み替えて説明する。また、連携実施計画支援システムは連携医療計画支援システム(以下「本システム」)、連携実施計画支援プログラムは連携医療計画支援プログラム(以下「本プログラム」)と読み替えて説明する。なお、本システム及び本プログラムを他の分野に適用する場合には、上述のように「実施対象」、「実施者」、「実施行為」、「実施計画」、「連携実施計画」の内容を当該他の分野に応じた内容に読み替えればよい。
【0024】
なお、連携医療計画は、共通の患者(一人の患者)の複数の疾患に対する複数の医療計画を連携して行われ得る連携医療計画であるが、「連携して行われ得る」とは、当該複数の医療計画が相互に影響を与え得る可能性があることを意味しており、当該複数の医療計画のうち、一部の医療計画を行うことによって他の医療計画の内容や順序が変わる可能性がある場合を意味している。例えば、ある特定の患者の「生体肝移植」という医療計画を行うに際して、当該患者に各種の合併症が生じており、当該各種の合併症を治療するための他の医療計画を行う必要がある場合において、これらの医療計画は相互に影響を与える可能性があるため、連携して行われ得る医療計画に該当する。
【0025】
図1は、連携医療計画支援システムの全体構成を概念的に示す説明図である。この図1に示すように、複数の病院の各々には、連携医療計画支援システム1が設置されている。この連携医療計画支援システム1は、連携医療計画支援サーバ10、電子カルテサーバ20、支援端末30を、LAN(Local Area Network)の如きネットワーク40を介して相互に通信可能に接続して構成されている。また、連携医療計画支援システム1には、医療計画作成支援サーバ50がインターネットの如きネットワーク60を介して通信可能に接続されている。
【0026】
本実施形態では、上述の特許文献1又は特許文献2に全部又は一部が開示された「患者状態適応型パスシステム(PCAPS:Patient Condition Adaptive Path System)」を利用する。この患者状態適応型パスシステムは、患者の初期状態から最終目標状態に至る臨床経路を示す俯瞰的なモデルであり、この臨床経路を、「患者状態」を基軸とする複数の「目標状態」を相互にリンクして視覚化したものであって、具体的には「プロセスチャート(臨床プロセスチャート)」と「ユニットシート」の2つのツールを用いて構成される。
【0027】
図2には、これらプロセスチャート及びユニットシートの基本構成モデルを示す。プロセスチャートとは、患者の目標状態毎に形成された医療行為単位(医療の質を管理するために適切な大きさに設定された単位)である「ユニット(プロセス)」を連結することで構成される臨床経路の俯瞰図であり、疾患毎に構成され、当該疾患を有する患者の初期状態から最終目標状態に至る間に想定されるすべての臨床状態を包含する。各ユニットは「実行エレメント」と「判断エレメント」とから構成されている。実行エレメントは、患者状態を当該ユニットの目標状態に達するように組み込まれた医療業務を実行していく行為を示し、判断エレメントは、患者状態が当該ユニットの目標状態に達したか否かを判断する行為を示す。そして、各実行エレメントと、当該各実行エレメントの直後の判断エレメントとを、視覚的に表示する手段として「ユニットシート」が構成される。
【0028】
このユニットシートの表示画面例を図3に示す。具体的にはユニットシートは、「患者ID」、「ユニットID」、「医療行為」、「患者状態」、「目標状態」、「ユニット移行ロジック」、「条件付き指示」、「離脱条件」を含む。患者IDは、当該ユニットシートが適用されている患者を一意に特定するための識別情報である。ユニットIDは、当該ユニットシートに対応するユニットを一意に特定するための識別情報である。医療行為は、当該ユニットシートに対応する実行エレメントにおいて実行すべき医療行為の項目や内容を記述した情報であり、例えば、医行為、ケア行為、及び調整行為を含む。患者状態は、当該ユニットシートに対応するユニットにおいて注目すべき患者状態の内容を記述した情報である。ユニット移行ロジックは、当該ユニットシートに対応するユニットから次順のユニットに移行するときの条件及び移行先のユニットシートに対応するユニットIDを記述した情報である。条件付き指示は、当該ユニットにおける医療行為中に発生した患者状態に早急に対応するための指示内容を含んで構成されている。離脱条件は、目標状態からの危険な乖離の判断基準を示す遷移状態になった場合には、当該ユニットシートを離脱すべき場合があるため、この離脱を行うための条件を含んで構成されている。
【0029】
このように構成される「プロセスチャート」及び「ユニットシート」は、図1の医療計画作成支援サーバ50によるASP(Application Service Provider)サービスを用いて、各病院の医師等が作成することができる。すなわち、医療計画作成支援サーバ50には、各病院に共通の標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を特定するための情報が格納されている。そして、各病院の医師等は、医療計画作成支援サーバ50に支援端末30を介してアクセスし、標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を呼び出し、この標準的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を自己の病院に合致した個別的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」に所定方法でカスタマイズして連携医療計画支援サーバ10に格納することで、プロセスチャート及びユニットシートの作成を行うことができる。
【0030】
このように作成された「プロセスチャート」及び「ユニットシート」の実施は、連携医療計画支援サーバ10の後述する医療計画管理部12aによって制御される。すなわち、この医療計画管理部12aは、プロセスチャートにおける最初のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末30を介して医師に対して表示出力等にて提示する。そして、医師が、当該提示されたユニットシートに含まれる医療行為を行い、その後の患者状態を支援端末30に入力すると、この患者状態が支援端末30を介して連携医療計画支援サーバ10にて受け付けられる。次いで、連携医療計画支援サーバ10は、患者状態が当該ユニットの目標状態に達したか否かを判断する。目標状態に達したと判断した場合には、当該最初のユニットの次順のユニットをプロセスチャートに基づいて特定し、当該次順のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末30を介して医師に対して提示する。以降同様に、プロセスチャートにて定義された順序に従ったユニットに対応するユニットシートの内容の提示処理と、医師による患者状態の入力を受け付ける処理と、目標状態に達したか否かを判断する判断処理とが繰り返し行われ、プロセスチャートにおける最後のユニットの医療行為が終了することで、一連の処理が終了する。
【0031】
図4は、生体肝移植のレシーピエントのプロセスチャート(一部)の例である。このプロセスチャートは、複数のユニットの各々を構成する実行エレメント及び判断エレメントと、これら各エレメントを相互に接続する線分とを含んでおり、当該線分によって各エレメントの相互間の実施順序が視覚的に示されている。例えば、図4のプロセスチャートでは、実行エレメント「A−7」の医療行為を実行した後、判断エレメントにおいて患者状態と目標状態とに基づく判断を行い(ただし、判断エレメントの図示は省略する)、この判断結果に応じて、実行エレメント「A−8」又は「A−9」のいずれかに移行する。各実行エレメントの枠内には、各実行エレメントに対応するユニットの名称及びユニットIDを示す。例えば、図4のプロセスチャートでは、最初の実行エレメントに対応するユニットの名称は「術前評価(絶対的contra症例の除外)」であり、ユニットIDは「A−1」である。
【0032】
〔II〕本実施の形態の具体的内容
次に、本実施の形態の具体的内容について説明する。以下では、図1に示した各部の構成について説明し、次いで、連携医療計画支援プログラムの処理内容について説明する。
【0033】
(構成−連携医療計画支援サーバ)
最初に、図1の連携医療計画支援サーバ10の構成を説明する。この連携医療計画支援サーバ10は、連携医療計画を支援する連携医療計画支援装置であり、機能概念的に、記憶部11、制御部12、及びネットワークインターフェース(以下、インターフェースは「IF」)13を、バス14にて相互に通信可能に接続して構成されている。
【0034】
記憶部11は、各種処理に必要な情報やパラメータを不揮発的に格納する格納手段であり、例えば、HD(Hard Disk)にて構成される。具体的には、この記憶部11は、機能概念的に、患者情報データベース(以下、データベースは「DB」)11a、医師情報DB11b、疾患情報DB11c、医療計画情報DB11d、連携医療計画情報DB11e、及び制限条件情報DB11fを備える。これら各DB11a〜11fに格納される情報の具体的内容については後述する。
【0035】
制御部12は、連携医療計画支援サーバ10の各部を制御する制御手段であり、機能概念的に、医療計画管理部12a及び連携医療計画管理部12bを備える。医療計画管理部12aは、医療計画の実行を管理する医療計画管理手段である。連携医療計画管理部12bは、連携医療計画の実行を管理する連携医療計画管理手段である。さらに、連携医療計画管理部12bは、連携医療計画情報登録部12b、連携医療計画情報出力部12b、及び、制限条件判定部12bを備える。連携医療計画情報登録部12bは、連携医療計画情報を登録するための連携医療計画情報登録処理を行う連携医療計画情報登録手段である。連携医療計画情報出力部12bは、連携医療計画情報登録処理で登録された連携医療計画情報を出力するための連携医療計画情報出力処理を行う連携医療計画情報出力手段である。制限条件判定部12bは、連携医療計画情報登録処理で登録された連携医療計画情報に基づき、医療行為を実施する際の制限条件を判定する制限条件判定手段である。
【0036】
この制御部12は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)や、このCPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの制御プログラムや、各種の処理手順などを規定したプログラム)、及び、所要プログラムや所要データを格納するためのキャッシュメモリを備えて構成される。このCPU上で解釈実行される各種のプログラムには本プログラムが含まれ、本プログラムは、例えば、CD−ROMやDVDを含む任意の記憶媒体に記憶された後、インストールされて記憶部11に不揮発的に記憶され、CPUにて解釈実行されることで制御部12の実質的機能を構成する。
【0037】
ネットワークIF13は、ネットワーク40、60を介した通信を行うための通信手段であり、例えばネットワークボードとして構成される。このネットワークIF13を介して支援端末30等からの情報入力の受け付けが行われることから、当該ネットワークIF13は入力手段を構成する。また、このネットワークIF13を介して各種の情報の出力が行われることから、当該ネットワークIF13は出力手段を構成する。
【0038】
(構成−電子カルテサーバ)
次に、電子カルテサーバ20の構成を説明する。この電子カルテサーバ20は、患者のカルテに関する電子情報を管理するカルテ情報管理装置である。この電子カルテサーバ20の具体的構成は任意であり、連携医療計画支援サーバ10との通信機能を有する限りにおいて、公知の電子カルテサーバと同様に構成できるために、その詳細な説明は省略する。なお、病院に配置されるサーバとしては、この電子カルテサーバ20以外にも、医事会計サーバの如き公知の任意の情報処理装置を含めることができる。
【0039】
(構成−支援端末)
各支援端末30は、医師を含む医療従事者が連携医療計画支援サーバ10に対して入出力を行うための端末装置であり、特に、連携医療計画支援サーバ10や医療計画作成支援サーバ50との通信機能と、患者状態の入力を受け付ける入力機能と、プロセスチャート及びユニットシートの出力を行う出力機能と、後述する連携医療計画管理画面の出力を行う出力手段として機能とを有する。この支援端末30は、連携医療計画支援サーバ10との通信機能や各種情報の入出力機能を有する限りにおいて、公知のパーソナルコンピュータと同様に構成できるために、その詳細な説明は省略する。
【0040】
(構成−医療計画作成支援サーバ)
次に、医療計画作成支援サーバ50の構成を説明する。この医療計画作成支援サーバ50は、医療計画の作成を支援する医療計画作成支援装置であり、特に、連携医療計画支援サーバ10や支援端末30との通信機能と、標準的なプロセスチャート及びユニットシートを格納する機能と、支援端末30を通じた要求に応じてプロセスチャート及びユニットシートを提供する機能と、これら「プロセスチャート」及び「ユニットシート」を個別的な「プロセスチャート」及び「ユニットシート」にカスタマイズすることを支援するための機能とが設けられている。ただし、この医療計画作成支援サーバ50としては、例えば、本願発明者等による特開2009−205654に開示されている作成サーバを使用することができる。
【0041】
(構成−連携医療計画支援サーバのDB)
次に、連携医療計画支援サーバ10の各DB11a〜11fに格納される情報の具体的内容について説明する。ただし、以下の構成例では本実施の形態に係る情報のみを格納する例を示し、実際には以下に説明する情報以外の任意の情報を各DB11a〜11fに格納することができ、あるいは一部の情報については適宜省略することもある。また、各DB11a〜11fに格納される情報のうち、同一名称の情報については、特記する場合を除いて相互に同一の内容であるものとし、重複説明は行わないものとする。
【0042】
図1の患者情報DB11aは、医療行為の対象である患者に関する情報(患者情報)を格納する手段である。この患者情報は、図5に例示するように、項目「患者ID」、項目「患者氏名」、項目「年齢」、項目「性別」、項目「住所」、及び項目「疾患ID」に対応する情報を相互に関連付けて構成されている。項目「患者ID」に対応する情報は、各医療計画の対象となる患者を一意に識別するための患者識別情報である。項目「患者氏名」、項目「年齢」、項目「性別」、項目「住所」に対応する情報は、それぞれ、各患者の氏名、年齢、性別、住所である。項目「疾患ID」に対応する情報は、各患者の各疾患を一意に識別するための疾患識別情報である。
【0043】
図1の医師情報DB11bは、各医師に関する情報(医師情報)を格納する医師情報格納手段である。この医師情報は、図6に例示するように、項目「医師ID」、項目「医師氏名」、項目「専門」、及び項目「経験年数」を相互に関連付けて構成されている。項目「医師ID」に対応する情報は、各医師を一意に識別するための医師識別情報である。項目「医師氏名」に対応する情報は、各医師の氏名である。項目「専門」に対応する情報は、各医師の専門分野である。項目「経験年数」に対応する情報は、各医師の医師としての経験年数である。
【0044】
図1の疾患情報DB11cは、各医療計画による治療の対象になる疾患に関する情報(疾患情報)を格納する疾患情報格納手段である。この疾患情報は、図7に例示するように、項目「疾患ID」、及び項目「疾患名」を相互に関連付けて構成されている。項目「疾患ID」に対応する情報は、図6の同一項目に対応する情報と共通である。項目「疾患名」に対応する情報は、各疾患の名称(病名)である。
【0045】
図1の医療計画情報DB11dは、患者に対して実施する複数の医療行為の内容と当該複数の医療行為の実施順序とを含んで構成される医療計画に関する医療計画情報(実施計画情報)であって、医療計画を一意に識別する医療計画識別情報(実施計画識別情報)と、複数の医療行為の内容を特定する医療行為内容情報(実施行為内容情報)と、複数の医療行為の実施順序を特定する実施順序情報とを、相互に関連付けて構成された医療計画情報(実施計画情報)、を格納する医療計画情報格納手段(実施計画情報格納手段)である。この医療計画情報は、図8に例示するように、項目「患者ID」、項目「医師ID」、項目「疾患ID」、項目「ユニットID」、項目「ユニット名」、項目「医療行為」、項目「患者状態」、項目「目標状態」、項目「ユニット移行ロジック」、項目「条件付き指示」、及び項目「離脱条件」に対応する情報を相互に関連付けて構成されている。項目「患者ID」、項目「医師ID」、及び項目「疾患ID」に対応する情報は、図5から7の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。項目「ユニットID」に対応する情報は、ユニットを一意に識別するためのユニット識別情報である。項目「ユニット名」に対応する情報は、ユニットの名称である。項目「医療行為」、項目「患者状態」、項目「目標状態」、項目「ユニット移行ロジック」、項目「条件付き指示」、及び項目「離脱条件」の対応する各情報は、図3の説明において述べた通りであり、医療行為内容情報と実施順序情報の一部を構成する。この医療計画情報は、例えば、患者の数に応じた数だけ(患者ID毎に)作成され、医療計画情報DB11dに格納される。なお、医療計画情報の具体的な記述構造としては、図8に示した構成例以外の任意の構造を採用することができ、例えばXML(Extensible Markup Language)形式により、タグを用いて各情報の意味を構造化することができる。また、図示は省略するが、この医療計画情報には、各医療計画において現在適用されている(実施対象となっている)ユニットを特定するための情報が記録される。
【0046】
図1の連携医療計画情報DB11eは、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に関する連携医療計画情報であって、当該複数の医療計画に対応する医療計画識別情報と、当該複数の医療計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報とを含んで構成された連携医療計画情報、を格納する連携医療計画情報格納手段である。この連携医療計画情報は、図9に例示するように、項目「患者ID」、項目「疾患ID」、及び項目「優先順位」に対応する情報を相互に関連付けて構成されている。項目「患者ID」及び項目「疾患ID」に対応する情報は、図5及び図6の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。ここでは、項目「患者ID」に対応する情報にて特定される共通の患者に対して、項目「疾患ID」に対応する情報にて特定される複数の疾患を治療するための複数の医療計画が実施される可能性があることを示している。項目「優先順位」に対応する情報は、連携医療計画情報であり、ここでは、C1が最も優先順位が高く、次いでC2が優先順位が高く、同様に、数字が増えるに連れて優先順位が低くなる例を示している。すなわち、この例では、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に対して、3つ以上の優先順位を設定している例を示しているが、最も優先順位が高い医療計画のみを特定し、他の医療計画は全て同じ優先順位としてもよい。
【0047】
図1の制限条件情報情報DB11fは、医療計画における医療行為の制限条件を特定する制限条件情報であって、共通の医療対象に対して実施される可能性がある複数の医療計画の各々における医療行為の制限条件情報を格納する制限条件情報格納手段である。この制限条件情報情報は、図10に例示するように、項目「疾患ID」、項目「絶対制限条件」、及び項目「相対制限条件」に対応する情報を相互に関連付けて構成されている。ここで、項目「絶対制限条件」と項目「相対制限条件」に対応する情報は、項目「適用条件」及び項目「制限内容」に対応する情報を相互に関連付けて構成されている。項目「疾患ID」に対応する情報は、図6の同一項目に対応する情報とそれぞれ共通である。項目「絶対制限条件」に対応する情報は、医療計画自身の優先順位のみに基づいて設定される制限条件(絶対制限条件)を特定する情報(絶対制限条件情報)であり、項目「相対制限条件」に対応する情報は、医療計画の優先順位と当該医療計画と連携して実施される可能性がある他の医療計画の優先順位との相対的な関係に基づいて設定される制限条件(相対制限条件)を特定する情報(相対制限条件情報)である。項目「適用条件」に対応する情報は、絶対制限条件又は相対制限条件を特定する情報であり、項目「制限内容」に対応する情報は、絶対制限条件又は相対制限条件に合致すると判定された場合に、制限される医療行為の内容を特定する情報である。例えば、図10の例では、疾患ID=SID0001により特定される医療計画の絶対制限条件として、当該医療計画に対して優先順位=C1が設定されている場合には、患者の血圧が150以上である場合には薬剤Aを投与することが制限される(禁止される。以下同じ)ことを示している。また、疾患ID=SID0001により特定される医療計画の相対制限条件として、当該医療計画に対して優先順位=C1以外が設定されており、かつ、当該医療計画と連携して実施される可能性がある他の医療計画が疾患ID=SID0005により特定される医療計画である場合に、薬剤Aが投与されてから3日以内に薬剤Cを投与することが制限されることを示している。
【0048】
(処理)
次に、本システムにおいて本プログラムを実行すること等によって行われる連携医療計画支援処理(以下、本処理)について説明する。この処理は、連携医療計画情報登録処理と、連携医療計画情報出力処理と、制限条件判定処理とに大別される。以下、これら各処理を順次説明する。なお、ステップは「S」と略記する。
【0049】
以下の本処理の説明において、制御主体を特記しない処理については、連携医療計画支援サーバ10の制御部12にて実行されるものとし、情報の取得元や取得経路を特記しない場合については、公知のタイミング及び公知の方法にて、連携医療計画支援サーバ10の記憶部11に予め格納されており、あるいは、支援端末30を介して医療従事者によって入力されるものとする。特に、図5の患者情報、図6の医師情報、図7の疾患情報、及び図8の医療計画情報については、本願発明者等による特開2009−205654に開示されている処理と同様の処理により、あるいはその他の任意の処理により、支援端末30を介して医療従事者によって予め入力することができる。また、図9の連携医療計画情報については、連携医療計画情報登録処理によって登録され、図10の制限条件情報については、医療従事者が医学的見地に基づいて決定し、支援端末30を介して医療従事者によって予め入力することができる。
【0050】
(処理−連携医療計画情報登録処理)
最初に、連携医療計画情報登録処理について説明する。この処理は、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画を相互に連携させるための処理である。図11は、連携医療計画情報登録処理のフローチャートである。医療従事者は、従来と同様の方法により図8の各患者毎の各疾患毎の医療計画情報を作成した後、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画を相互に連携させたい場合には、支援端末30を介して連携医療計画支援サーバ10にアクセスして所定の方法で連携医療計画情報登録を要求する。この要求を受けた連携医療計画支援サーバ10の連携医療計画情報登録部12bは(SA1、Yes)、記憶部11に予め記憶された連携医療計画情報登録用画面の画面データを支援端末30に送信し(SA2)、この連携医療計画情報登録用画面が支援端末30の図示しないモニタに表示される。
【0051】
図12は、連携医療計画情報登録用画面の表示例である。この連携医療計画情報登録用画面は、患者の患者ID及び氏名を選択する患者選択欄70と、連携させたい医療計画を選択する複数の医療計画選択欄71と、各医療計画の優先順位を選択する複数の優先順位選択欄72と、登録を指示する登録ボタン73が設けられている。患者選択欄70は、その時点で患者情報DB11aに登録されている患者情報に含まれている患者ID及び氏名をドロップダウンリスト形式で選択できるように構成されており、このように表示させた患者ID及び氏名の中から、医療計画の連携を行いたい患者に合致するものを医療従事者がクリック等にて選択する。また、医療計画選択欄71は、その時点で医療計画情報DB11dに登録されている医療計画情報の中から、患者選択欄70で選択されている患者IDに対応する医療計画情報に含まれる疾患IDと、この疾患IDに対応するものとして疾患情報DB11cから取得された疾患名とをドロップダウンリスト形式で選択できるように構成されており、このように表示させた疾患ID及び疾患名の中から、医療計画の連携を行いたい疾患に合致するものを医療従事者がクリック等にて選択する。また、優先順位選択欄72は、選択可能なものとして予め設定された優先順位(ここでは、C1からCn)がドロップダウンリスト形式で選択できるように構成されており、このように表示させた優先順位の中から、連携を行いたい各医療計画に対して設定した優先順位を医療従事者がクリック等にて選択する。
【0052】
これら各選択欄70〜72における選択を行った後、医療従事者がクリック等にて登録ボタン73を押下すると、連携医療計画情報登録部12bは、各選択欄70〜72で選択された情報に基づいて連携医療計画情報の新規なレコードを生成し、当該生成したレコードを連携医療計画情報DB11eに登録する(SA3)。具体的には、連携医療計画情報登録部12bは、選択欄で選択された患者IDと、選択欄で選択された疾患IDと、選択欄で選択された優先順位とを、相互に関連付けることによって生成したレコードを連携医療計画情報DB11eに登録する。これにて連携医療計画情報登録処理が終了する。
【0053】
(処理−連携医療計画情報出力処理)
次に、連携医療計画情報出力処理について説明する。この処理は、連携医療計画情報登録処理で登録された連携医療計画に基づく出力を行う処理である。医療従事者は、連携医療計画情報を出力したい場合には、支援端末30を介して連携医療計画支援サーバ10にアクセスして所定の方法で連携医療計画情報出力を要求する。この要求を受けた連携医療計画支援サーバ10の連携医療計画情報出力部12bは、その時点で連携医療計画情報DB11eに格納されている連携医療計画情報に基づいて、連携医療計画情報出力用画面の画面データを、複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるような所定形式で生成して支援端末30に送信し、この連携医療計画情報出力用画面が支援端末30の図示しないモニタに表示される。
【0054】
図13は、連携医療計画情報出力用画面の表示例である。この連携医療計画情報出力用画面は、患者選択欄80及び適用中ユニット表示領域81を含んで構成されている。患者選択欄80は、その時点で連携医療計画情報DB11eに登録されている連携医療計画情報に含まれている患者IDと、この患者IDに基づいて患者情報DB11aから取得された患者氏名をドロップダウンリスト形式で選択できるように構成されており、このように表示させた患者ID及び氏名の中から、連携医療計画情報の表示を行いたい患者に合致するものを医療従事者がクリック等にて選択する。適用中ユニット表示領域81は、患者選択欄80で選択された患者IDによって特定される患者の各医療計画を連携させて表示する表示領域であって、各医療計画において現在適用されている(実施対象となっている)ユニットに関する情報を表示する表示領域であり、具体的には、複数のレコードL1〜Ln(図13の例ではL1〜L3)。から構成されている。各レコードL1〜Lnは、相互に連携されている各医療計画から抽出された情報によって構成されており、具体的には、疾患名、ユニットID、ユニット名称、及び優先順位から構成されている。この情報は、患者選択欄80で選択された患者IDに基づいて各DBから取得される。疾患名は、患者IDに対応するものとして連携医療計画情報DB11eから取得された疾患IDに基づいて疾患情報DB11cから取得される。ユニットID及びユニット名称は、医療計画情報DB11dに格納された医療計画情報から、現在適用されているユニットに対応する情報が取得される。優先順位は、患者IDに対応するものとして連携医療計画情報DB11eから取得される。
【0055】
このような画面を見ることで、医療従事者は、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に関する情報を容易かつ正確に把握することが可能となる。特に、優先順位が表示されるので、複数の医療計画の相互間の優先順位を容易かつ正確に把握することが可能となる。このため、例えば、優先順位が最も高い医療計画のみを進め、この医療計画が特定の段階に達したら(例えば、完全に終了したり、あるいは、手術完了等の特定のユニットが終了したら)、優先順位が次に高い医療計画を進め、この医療計画が特定の段階に達したら、以降同様に、優先順位が次に高い医療計画を進める等、優先順位を考慮した医療計画の遂行が可能となる。
【0056】
ここで、医療計画情報は、優先順位に基づいて整列(ソート)して出力される。すなわち、連携医療計画情報出力部12bは、連携医療計画情報出力用画面の画面データを生成する際、優先順位に基づいて複数のレコードL1〜Lnを、優先順位が高い順に上方に表示されるようにソートして画面データを生成する。したがって、医療従事者は、複数の医療計画の相互間の優先順位を一層容易かつ正確に把握することが可能となる。これにて連携医療計画情報出力処理が終了する。
【0057】
(処理−制限条件判定処理)
最後に、制限条件判定処理について説明する。この処理は、医療計画における医療行為の実施の適否を、制限条件に基づいて判定等する処理である。図14は、制限条件判定処理のフローチャートである。医療計画管理部12aの処理により、プロセスチャートにおける現在のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末30を介して医師に対して表示出力等にて提示し、医師が、当該提示されたユニットシートに含まれる医療行為を行い、その後の患者状態を支援端末30に入力すると、この患者状態が支援端末30を介して連携医療計画支援サーバ10にて受け付けられる。次いで、連携医療計画支援サーバ10は、患者状態が当該ユニットの目標状態に達したか否かを判断する。目標状態に達したと判断した場合には、当該ユニットの次順のユニットをプロセスチャートに基づいて特定し、当該次順のユニットに対応するユニットシートの内容を支援端末30を介して医師に対して提示する。
【0058】
このように次順のユニットに移行する際(SB1、Yes)、制限条件判定部12bは、当該ユニットシートにて医療計画が行われている患者に対して、連携されている他の医療計画があるか否かを判定する(SB2)。具体的には、当該ユニットシートの患者IDが連携医療計画情報DB11eの連携医療計画情報に含まれている場合には、連携されている他の医療計画があるものと判定し、それ以外の場合には、連携されている他の医療計画がないものと判定する。他の医療計画がないものと判定した場合には(SB2、No)、制限条件を判定する必要がないとし、制限条件判定処理を終了する。
【0059】
一方、他の医療計画があるものと判定した場合(SB2、Yes)、制限条件判定部12bは、制限条件を判定する必要があるとし、絶対制限条件と相対制限条件を取得する(SB3)。具体的には、当該ユニットシートの患者IDに対応する疾患IDを連携医療計画情報DB11eから取得し、当該取得した疾患IDに対応する絶対制限条件と相対制限条件を制限条件情報DB11fから取得する。
【0060】
そして、制限条件判定部12bは、当該取得した絶対制限条件と相対制限条件のいずれかに合致するか否かを判定する(SB4)。具体的には、当該取得した絶対制限条件や相対制限条件に含まれる適用条件と、当該患者IDに対応するものとして連携医療計画情報DB11eに格納されている疾患ID及び優先順位とに基づいて、適用条件に合致するか否かを判定する。例えば、患者ID=PID0001の患者の絶対制限条件に関して、図10の例において、疾患ID=SID0001の疾患に対しては、絶対制限条件の適用条件が、自己の優先順位=C1と設定されている。ここで、図9の連携医療計画情報において、患者ID=PID0001の患者に対いては、疾患ID=SID0001の優先順位はC1と設定されているので、当該患者に対する医療計画の判定を行う場合には、適用条件に合致するものと判定される。
【0061】
このような判定を行った結果、絶対制限条件と相対制限条件のいずれにも合致しないと判定された場合(SB4、No)、制限条件判定部12bは、制限条件の警告を行う必要がないとし、制限条件判定処理を終了する。一方、絶対制限条件と相対制限条件の少なくとも一方に合致すると判定された場合(SB4、Yes)、制限条件判定部12bは、当該判定結果に関する情報を支援端末30のモニタに出力する。具体的には、当該合致すると判定された条件の制限内容を医療従事者に警告するための制限内容警告用画面の画面データを生成して支援端末30に送信し(SB5)、この制限内容警告用画面が支援端末30の図示しないモニタに表示される。
【0062】
図15は、制限内容警告用画面の表示例である。この制限内容警告用画面は、当該ユニットシートにて医療計画が行われている患者の患者ID及び患者氏名を表示する患者表示領域90と、適用条件に合致すると判定された絶対制限条件又は相対制限条件における制限内容を表示する制限内容表示領域91を含んで構成されている。このような画面を見ることで、医療従事者は、優先順位が設定されたことに起因して適用される制限条件の内容を容易かつ正確に把握することが可能となり、医療行為の質の一層の向上を図ることが可能となる。
【0063】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に対応する医療計画情報を出力する際、複数の医療計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力するので、複数の医療計画の相互間の優先順位を容易かつ正確に把握することが可能となり、優先順位を考慮した医療計画の遂行が可能となる。
【0064】
また、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に対応する医療計画情報を出力する際、優先順位情報に基づいて医療計画情報を整列して出力するので、複数の医療計画の相互間の優先順位を一層容易かつ正確に把握することが可能となる。
【0065】
また、医療計画における医療行為の実施が行われることが所定方法で特定された際、当該医療計画が、共通の患者に対して実施される可能性がある複数の医療計画に含まれる場合には、実施が行われる医療行為が制限されるか否かの判定結果に関する情報を出力するので、優先順位が設定されたことに起因して適用される制限条件の内容を容易かつ正確に把握することが可能となり、医療行為の質の一層の向上を図ることが可能となる。
【0066】
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良できる。以下、このような変形例について説明する。
【0067】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0068】
(構成及び制御について)
また、上記実施の形態で自動的に行われるものとして説明した制御の全部または任意の一部を手動で行っても良く、逆に、手動で行われるものとして説明した制御の全部または任意の一部を公知技術または上述した思想に基づいて自動化しても良い。また、上記実施の形態において示した各構成要素の各機能ブロックの一部又は全部を、ハードワイヤードロジックにて構成しても良い。
【0069】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成できる。例えば、連携医療計画支援サーバ10と医療計画作成支援サーバ50を相互に統合したり、連携医療計画支援サーバ10の機能を複数のサーバやDBに分散したり、連携医療計画支援サーバ10や医療計画作成支援サーバ50の一部の機能を支援端末30に持たせてもよい。
【0070】
(情報の格納や取得について)
また、連携医療計画支援サーバ10の各DBの具体的構成も任意に変更可能であり、上述の各DBを相互に統合したり、各DBをさらに分割して構成してもよい。さらに、連携医療計画支援に必要な情報の全部又は一部を、電子カルテサーバ20から取得してもよい。すなわち、連携医療計画支援サーバ10で使用する患者IDと、既存の電子カルテサーバ20で患者を識別するための使用している患者IDとを、相互に対応させた同一のIDとし、あるいは相互に変換可能な変換テーブルを介在させ、連携医療計画情報に含まれる患者IDに基づいて、この患者IDに対応する患者の電子カルテ情報を電子カルテサーバ20から取得して連携医療計画情報出力用画面に出力するようにしてもよい。
【0071】
(連携医療計画情報の登録について)
上記実施の形態では、連携医療計画情報の登録を、図12の連携医療計画情報登録用画面で行うものとして説明したが、他の方法で登録を行ってもよい。例えば、特定の医療計画のプロセスチャートを支援端末30の表示画面に表示させている場合において、当該医療計画に対して他の医療計画を連携させたい場合には、当該他の医療計画を示すアイコンを、当該表示画面にドラッグ&ドロップすることにより、当該他の医療計画を連携させてもよい。この場合、当該表示画面には、他の医療計画を選択するためのライブラリ領域を設けておき、このライブラリ領域には選択可能な他の医療計画を代表する複数のアイコンを表示し、当該複数のアイコンの中から、連携させたい他の医療計画を示すアイコンを選択してドラッグ&ドロップすることができるようにしておけばよい。その後、これら連携させた医療計画の優先順位を、図12の如き画面を用いて設定することができる。
【0072】
(制限条件について)
上記実施の形態では、絶対制限条件と相対制限条件の両方を判定する場合を示しているが、いずれか一方を省略してもよい。また、制限条件に変えて、推奨条件(あるいは、実行条件)を設定して、制限条件と同様に判定を行い、条件に合致する場合にはその内容を自動的に支援端末30に表示するようにしてもよい。推奨条件とは、優先順位に起因する所定の適用条件に合致した場合に、実施することが推奨される医療行為を特定するための条件であり、例えば、2番目の優先順位が設定された医療計画の医療行為に関しては、1番目の優先順位が設定された医療計画の医療行為の結果を確認する確認検査を行った後で、当該2番目の優先順位が設定された医療計画の医療行為を行うことを推奨すること等ができる。
【0073】
(情報の出力形態について)
上記実施の形態では、連携医療計画情報等を連携医療計画情報出力用画面にて表示しているが、この他の任意の形態で当該情報等を出力することが可能であり、例えば、支援端末30に接続された公知の印刷装置に印刷したり、支援端末30が備える公知のスピーカから特定状態が到来した場合に所定の報知音を出力してもよい。また、連携医療計画情報出力用画面の画面構成や各表示領域に表示する情報の内容や配置は変更可能であり、例えば、連携医療計画情報出力用画面には、適用中ユニット表示領域に表示されているレコードの中から、医療従事者が選択したレコードに対応するプロセスチャートやユニットシートを表示する表示領域を設けてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 連携医療計画支援システム
10 連携医療計画支援サーバ
11 記憶部
11a 患者情報DB
11b 医師情報DB
11c 疾患情報DB
11d 医療計画情報DB
11e 連携医療計画情報DB
11f 制限条件情報DB
12 制御部
12a 医療計画管理部
12b 連携医療計画管理部
12b 連携医療計画情報登録部
12b 連携医療計画情報出力部
12b 制限条件判定部
13 ネットワークIF
14 バス
20 電子カルテサーバ
30 支援端末
40、60 ネットワーク
50 医療計画作成支援サーバ
70 患者選択欄
71 医療計画選択欄
72 優先順位選択欄
73 登録ボタン
80 患者選択欄
81 適用中ユニット表示領域
90 患者表示領域
91 制限内容表示領域
L1〜Ln レコード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実施対象に対して実施する複数の実施行為の内容と当該複数の実施行為の実施順序とを含んで構成される実施計画に関する実施計画情報であって、前記実施計画を一意に識別する実施計画識別情報と、前記複数の実施行為の内容を特定する実施行為内容情報と、前記複数の実施行為の実施順序を特定する実施順序情報とを、相互に関連付けて構成された実施計画情報、を格納する実施計画情報格納手段と、
共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に関する連携実施計画情報であって、当該複数の前記実施計画に対応する前記実施計画識別情報と、当該複数の前記実施計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報とを含んで構成された連携実施計画情報、を格納する連携実施計画情報格納手段と、
共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記実施計画情報格納手段から取得して出力手段に出力する際に、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて、当該複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力する制御手段と、
を備える連携実施計画支援システム。
【請求項2】
前記制御手段は、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記出力手段に同時に出力する際、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて前記実施計画情報を整列して出力する、
請求項1に記載の連携実施計画支援システム。
【請求項3】
前記実施計画における前記実施行為の制限条件を特定する制限条件情報であって、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画の各々における前記実施行為の制限条件情報を格納する制限条件情報格納手段を備え、
前記制御手段は、
前記実施計画における前記実施行為の実施が行われることが所定方法で特定された際、当該実施計画が、共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に含まれるか否かを、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記連携実施計画情報を参照して判定し、複数の前記実施計画に含まれる場合には、当該実施が行われる実施行為に対応する制限条件情報を前記制限条件情報格納手段から取得し、当該取得した制限条件情報に基づいて、当該実施が行われる実施行為が制限されるか否かを判定し、当該判定結果に関する情報を前記出力手段に出力する、
請求項1又は2に記載の連携実施計画支援システム。
【請求項4】
前記実施対象は患者であり、
前記実施行為は医療行為であり、
前記実施計画は医療計画であり、
前記連携実施計画は連携医療計画である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の連携実施計画支援システム。
【請求項5】
実施対象に対して実施する複数の実施行為の内容と当該複数の実施行為の実施順序とを含んで構成される実施計画に関する実施計画情報であって、前記実施計画を一意に識別する実施計画識別情報と、前記複数の実施行為の内容を特定する実施行為内容情報と、前記複数の実施行為の実施順序を特定する実施順序情報とを、相互に関連付けて構成された実施計画情報、を格納する実施計画情報格納手段と、
共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に関する連携実施計画情報であって、当該複数の前記実施計画に対応する前記実施計画識別情報と、当該複数の前記実施計画の相互間における実施の優先順位を特定する優先順位情報とを含んで構成された連携実施計画情報、を格納する連携実施計画情報格納手段と、
を備えるコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
共通の実施対象に対して実施される可能性がある複数の前記実施計画に対応する前記実施計画情報を前記実施計画情報格納手段から取得して出力手段に出力する際に、前記連携実施計画情報格納手段に格納された前記優先順位情報に基づいて、当該複数の実施計画の相互間における実施の優先順位が認識可能となるように出力する制御手段、
として機能させる連携実施計画支援プログラム。
【請求項6】
前記実施対象は患者であり、
前記実施行為は医療行為であり、
前記実施計画は医療計画であり、
前記連携実施計画は連携医療計画である、
請求項5に記載の連携実施計画支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−238181(P2011−238181A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−111336(P2010−111336)
【出願日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度、文部科学省、「関西広域バイオメディカルクラスター構想(神戸地域)に伴う研究委託業務」に係る再委託契約、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(300061835)財団法人先端医療振興財団 (28)
【出願人】(301018603)株式会社サイバー・ラボ (11)