説明

酵母エキスの製造方法

【課題】本発明により、酵母特有の異臭(酵母臭)が除去されたまたは低減された酵母エキスが提供される。また本発明により、酵母エキスの異臭を除去または低減させる方法が提供される。
【解決手段】酵母抽出物、好ましくは自己消化によって得られる酵母抽出物を40℃〜100℃にてアルカリ性条件下、特にpH7.0より高く13.0以下のpH条件下で濃縮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は酵母エキスの製造方法に関する。特に本発明は、異臭が除去されたまたは低減された酵母エキスの製造方法に関する。また、本発明は酵母エキスの酵母臭を除去または低減する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
酵母エキスは種々の遊離アミノ酸、有機酸、呈味性5'-ヌクレオチド(例えば5'-IMP、5'-GMP)等を含む天然物として注目されている。特に、食品に複雑なうま味を与える調味料としての利用価値が注目されている。
酵母エキスの製造法として、一般に、自己消化法(酵母菌体内に本来あるタンパク質分解酵素等を利用して菌体を可溶化する方法)、酵素分解法(微生物や植物由来の酵素を添加して可溶化する方法)、熱水抽出法(熱水中に一定時間浸漬して可溶化する方法)、酸あるいはアルカリ分解法(種々の酸あるいはアルカリを添加して可溶化する方法)、物理的破砕法(超音波処理や、高圧ホモジェナイズ法、グラスビーズ等の固形物と混合して混合・磨砕することにより破砕する方法)、凍結融解法(凍結・融解を1回以上行うことにより破砕する方法)等が知られている。これらはいずれも当業者にはよく知られた方法である。酵母エキスは上述のように調味料として注目されているが、酵母特有の異臭(酵母臭)があり、原料の酵母および培養方法、酵母エキスの製造方法等に依存して問題となることがある。なかでも、自己消化法は反応が比較的穏やかで、外部から酵素を添加する必要もなく製造工程および操作が比較的簡便である上に、うま味が強い酵母エキスが高収率で得られる等の種々の利点を有しているが、自己消化法によって得られる酵母エキスにおいても異臭(酵母臭)が問題となっていた。
また、酵母エキス中の呈味性5'-ヌクレオチドは酸性条件下で分解しやすいこと、一方、酵母の内在性ヌクレアーゼは一般にアルカリ性条件下では機能しにくいこと、および、酵母の内在性プロテアーゼの多くは酸性プロテアーゼであって内在性核酸分解酵素と同様アルカリ性条件下では一般に機能しにくいことも知られている。
【0003】
したがって、酵母エキスの呈味性を維持するため、弱アルカリ性条件下で自己消化によって酵母エキスを調製する方法、内在性プロテアーゼを失活させ、アルカリ性条件下で酵素処理して酵母菌体を破壊する方法、および、酵素以外の方法によって中性〜アルカリ性条件下で菌体を破壊することによって酵母エキスを抽出する方法を含む種々の試みが知られている。また、酵母菌体を直接アルカリ処理してRNAを回収する試みも行われているが、酵母菌体およびその抽出物(粗エキスを含む)を長時間アルカリ処理することはペプチド分子内/分子間架橋やアンモニアの遊離、苦味成分の生成等の望ましくない結果をもたらすことがあることも知られている。
酵母臭の原因物質はその全てが特定されているわけではないが、酵母臭を除去または低く抑えるために種々の方法が試みられている。それらには、例えば、活性炭処理によって異臭の原因となる分子を吸着させ、酵母臭を除去する方法(特公平3-24190)、脂質を酵素によって分解して酵母臭を低減させる方法(特公平2-20225)等が含まれる。さらに、自己消化を加圧下で行い、逆浸透膜による濃縮およびそれに続くろ過殺菌によって特定の低分子量画分を除去して、呈味性を保持しつつ異臭の少ない酵母エキスを作製する方法(特開2002-355008)、および、酵素処理によって得た酵母抽出物を疎水性樹脂カラムを通すことによって、酵母エキスの異臭や苦味を除去する方法(月刊フードケミカル、1991-10, p46-51)も報告されている。また、酵母エキスを酸性下で加熱することによって酵母特有の異臭を除去する方法も報告されている(特公平4-72502)。
酵母エキスの製造方法および種々の問題点に関する従来の試みはNew Food Industry 1994, Vol.36, N0. 10, p41-47およびNew Food Industry 1994, Vol.36, N0. 11, p33-35にも見ることができる。
【0004】
【特許文献1】特公平3-24190号公報
【特許文献2】特公平2-20225
【特許文献3】特開2002-355008号公報
【非特許文献1】New Food Industry 1994, Vol.36, N0. 10, p41-47
【非特許文献2】New Food Industry 1994, Vol.36, N0. 11, p33-35
【非特許文献3】月刊フードケミカル、1991-10, p46-51
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明により、酵母特有の異臭(酵母臭)が除去されたまたは低減された酵母エキスの製造方法が提供される。特に本発明により、異臭が除去または低減され、かつ十分な呈味を維持した酵母エキスの製造方法が提供される。
また、本発明により、酵母特有の異臭(酵母臭)が除去されたまたは低減された酵母エキス、特に、異臭が除去または低減され、かつ十分な呈味を維持した酵母エキスが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で濃縮することを含む、酵母エキスの製造方法が提供される。
特に本発明により、酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で40℃〜100℃にて濃縮することを含む、酵母エキスの製造方法が提供される。
さらに本発明は、酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で減圧濃縮することを含む、酵母エキスの製造方法を提供する。特に、本発明は、上述のいずれかの酵母エキス製造方法において、酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で40℃〜95℃にて減圧濃縮を行う、酵母エキス製造方法でもある。
特に、本発明において、上記アルカリ性条件はpH7.0より高く13.0以下、好ましくはpH9.0〜13.0であることを含む。
また、本発明は本発明の酵母エキス製造方法によって製造される酵母エキスでもある。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、十分な呈味を有し、かつ酵母特有の異臭(酵母臭)が除去または低減された酵母エキスの製造方法が提供される。また、本発明により十分な呈味を有し、かつ異臭(酵母臭)が除去または低減された酵母エキスが製品として提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の方法にしたがって、ビール酵母、パン酵母、トルラ酵母などから酵母エキスを製造することができるが、食用に供される酵母であればいずれの酵母または酵母混合物からも本発明によって酵母エキスを製造することができる。
本発明の方法と組み合わせることのできる酵母エキスの製造方法には、自己消化法(酵母菌体内に本来あるタンパク質分解酵素等を利用して菌体を可溶化する方法)、酵素分解法(微生物や植物由来の酵素製剤を添加して菌体を可溶化する方法)、熱水抽出法(熱水中に一定時間浸漬して菌体を可溶化する方法)、酸あるいはアルカリ分解法(種々の酸あるいはアルカリを添加して菌体を可溶化する方法)、物理的破砕法(超音波処理や、高圧ホモジェナイズ法、グラスビーズ等の固形物と混合して混合・磨砕することにより菌体を破砕する方法)、凍結融解法(凍結・融解を1回以上行うことにより菌体を破砕する方法)等が含まれるが、これらに限定されない。これらの酵母エキス製造方法の名称およびその具体的手順は当業者にはよく知られたものである。いずれの方法においても、一般には、酵母菌体が破壊され、残存菌体または菌体破砕物および酵母抽出物を含む酵母溶解物(粗エキスまたは酵母エキス原液とも称される)をそのまま濃縮、あるいはろ過および/または遠心分離によって残存菌体および菌体破砕物から分離して得られるろ過物または上清(酵母抽出物)を濃縮し(濃縮工程)、場合によりさらに凍結乾燥等の処理を行って酵母エキス製品とする。例えば、ビール酵母エキスについて、ビール製造過程で得られるビール酵母を適宜ろ過、洗浄等を行い、上述した種々の方法により菌体を破砕または分解し、得られた酵母溶解物を含む生成物をろ過および/または遠心分離し、酵母抽出物を菌体および菌体破砕物と分離し、さらにこれを濃縮して最終製品としてビール酵母エキスを得ることが出来る。
【0009】
本発明においては、上記の方法において濃縮工程をアルカリ性条件下(好ましくは、7.0より高く13.0以下のpH、さらに好ましくはpH9.0〜13.0)で行う。特に、本発明においては前述の濃縮工程は40℃〜100℃(減圧濃縮の場合40℃〜95℃)、好ましくは60℃〜100℃(減圧濃縮の場合60℃〜95℃)、特に好ましくは70℃〜100℃(減圧濃縮の場合70℃〜95℃)で行う。本発明の方法と上述した公知の酵母エキス製造法とを組み合わせる場合、アルカリ条件下における濃縮工程以外の工程は従来の方法と同様でよい。より具体的には、濃縮工程以外の工程においては、上述した公知の各方法にしたがって中性〜酸性条件で行うことができる。
本発明の方法は、自己消化法、酵素分解法、熱水抽出法と組み合わせることが特に好ましい。すなわち、本発明にしたがって、酵母の自己消化、酵素分解または熱水抽出によって得られる酵母溶解物または酵母抽出物を上述したようにアルカリ性条件下で濃縮することができる。自己消化法によって製造される酵母エキスは上述したように種々の利点を有する一方、異臭が問題とされる場合があるので、本発明の方法は自己消化法と組み合わせるために特に適している。自己消化法と組み合わせる場合、アルカリ性条件下では内在性プロテアーゼおよびヌクレアーゼが機能しにくいので、自己消化工程は好ましくは弱酸性、例えばpH5.0〜7.0、より好ましくはpH5.0〜6.0の条件下で行うのが望ましい。また、酵素分解法または熱水抽出法と組み合わせる場合も、酵母菌体およびその抽出物(粗エキスを含む)を長時間アルカリ処理することは好ましくない結果を生じることもあるので、酵素分解または熱水抽出は中性〜弱酸性で行うことが好ましい。
【0010】
本発明においては、酵母溶解物または酵母抽出物の濃縮をアルカリ性条件下で行う。本発明においてアルカリ性条件を達成するために使用し得るアルカリ剤は食品添加物として許可されているアルカリ性物質であれば制限はない。それらのアルカリ剤には、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが含まれ、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが特に好ましい。これらのアルカリ剤の添加により酵母溶解物または酵母抽出物のpHは好ましくは7.0より高く13.0以下、より好ましくは9.0〜13.0に調製される。前記濃縮は減圧下で行ってもよく、減圧する場合、圧力は5〜90kPa、好ましくは35〜80kPaで行う。減圧下で濃縮する場合、好ましくは40℃〜95℃、より好ましくは60℃〜95℃、最も好ましくは70℃〜90℃の温度で濃縮を行う。濃縮工程の時間は特に限定されないが、一般には約30分〜約5時間、特に約30分〜約3時間程度であろう。濃縮後、必要に応じて無機酸または有機酸を添加してpHを所定の値、例えば中性付近まで低下させてもよい。使用し得る無機酸または有機酸は食品添加物として許可されているものであって呈味に有害な効果を与えない限り特に制限されないが、一般には塩酸が好ましい。
【0011】
自己消化法において本発明の方法を適用して酵母エキスを製造する場合の例示的態様を以下に示す。
培養後の生酵母、例えばビール製造終了後に得られるビール酵母を篩過して菌体を集め、水で洗浄する。ビール酵母の場合は菌体に付着しているホップ由来の苦味成分を除去する等の目的でアルカリ洗浄を行っても良い。次にpHを自己消化に適した範囲、例えばpH5.0〜7.0に調製する。続いて、例えば、40℃〜55℃の温度にて、6〜24時間維持して酵母の自己消化を行う。自己消化の温度および時間は必要に応じて調節することができる。自己消化工程において、必要であれば、種々の公知の自己消化促進剤、例えば酢酸エチル、脂肪酸、有機酸、界面活性剤等を加えてもよく、超音波処理や高圧静水処理と組み合わせても良い。その後90℃〜95℃まで温度を上昇させ、10〜20分間熱処理して酵素を失活させる。得られた処理物を遠心分離および/またはろ過等により酵母抽出物と残存菌体および/または菌体破砕物と分離する。得られた抽出物を加熱滅菌(たとえば、加圧下で115℃、40秒)し、さらに水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムを添加してpHを7.0より高く13.0以下、好ましくは9.0〜13.0まで上昇させ、40℃〜100℃、例えば約70℃にて濃縮する。一般には濃縮は(必須ではないが)減圧下で行う。減圧する場合、一般には圧力は5〜90kPa、好ましくは35〜80kPa、温度は60℃〜95℃に維持されるであろう。目的に依存するが、抽出物がBrix40〜70となるまで濃縮することが好ましい。したがって、濃縮に要する時間は約30分から約5時間程度であろう。必要に応じて得られた濃縮抽出物に塩酸等を添加してpHを中性付近まで下げ、さらに必要に応じて加熱滅菌またはろ過滅菌して(液体状またはペースト状)酵母エキス製品として冷蔵保管することができる。場合により、腐敗防止のため食塩またはアルコール等を添加して保存することもできる。更に前記酵母エキスをスプレードライヤー等で乾燥させて粉末化することもできる。
【0012】
このようにして得られた液体状、ペースト状または粉末酵母エキスは特有の酵母臭が除去または低減されており、一方、十分な呈味は維持されているので、そのままあるいは食塩等で味をさらに調製して調味料として添加することができる。また、本発明の方法によって製造したペースト状酵母エキスは従来のペースト状酵母エキスに比べて粘度が低下しており扱いやすい。本発明によって得られる酵母エキスの添加量は添加する食品に応じて変動し得るが、酵母臭が低減されている点を除いて一般の酵母エキスと同等であるので、一般にその食品等に対して酵母エキスが用いられる場合と同じ量でよい。
また、本発明の方法によって得られる酵母エキスは発泡性のアルコール飲料、たとえばビール、発泡酒、および、いわゆる第三のビール等の醸造において、発酵原料またはその補充物として使用することができる。本発明の方法によって得られる酵母エキスを発酵原料として使用またはその補充物として添加することにより、ビール、発泡酒、いわゆる第三のビールの酵母臭、特に発泡酒およびいわゆる第三のビールの酵母臭が顕著に低減され、風味の良い製品が提供される。
【実施例1】
【0013】
本発明の方法による酵母エキスの製造および製造した酵母エキスの特性(I)
自社製のBx(ブリックス)10の自己消化型酵母抽出物10tに、25%水酸化ナトリウム水溶液を300kg添加して酵母エキスのpHを9とした。この酵母抽出物を、日南機械社製減圧濃縮機を用いて65℃〜70℃の温度にてBx42まで濃縮した後、濃縮物に36%塩酸を添加して中和を行い(pH6.8)、さらに、Bx68程度まで濃縮してアルカリ性条件下で減圧濃縮したペースト状酵母エキス(試料1)を得た。
また、上記と同じ自己消化型酵母抽出物10tを、水酸化ナトリウム水溶液を添加しない点以外は試料1と同様に処理し、Bx66程度まで濃縮した後、食塩を配合してペースト状酵母エキス(比較例1)を得た。試料1の酵母エキスと比較例1の酵母エキスを水で希釈して1%水溶液とし、10名のパネラーにて官能評価を行った。
その結果、10人中8人が「比較例1に比べて試料1の酵母臭は弱い」と感じたとの評価を得た。また、試料1のペースト状酵母エキスは比較例1に比べて粘度の低下が見られた。
【実施例2】
【0014】
本発明の方法による酵母エキスの製造および製造した酵母エキスの特性(I)
自社製のBx8の酵素分解型酵母抽出物500gに48%水酸化ナトリウム水溶液16gを添加しpHを12とした。東京理科社製エバポレーターを用いて、ウォーターバス温度80℃にて減圧濃縮を行い、4時間後にBx40の酵母抽出物を得た。得られた酵母抽出物に36%塩酸を添加して中和を行い(pH6.2)、アルカリ性条件下で減圧濃縮した酵母エキス(試料2)を得た。アルカリ処理しないことを除いて試料2と同様にして調製した酵素分解型酵母エキス(比較例2)を比較対照とし、両者を水で希釈して固形分濃度0.5%に調整し、10名のパネラーにて官能評価を行った。その結果、10人中6人が、比較例2に比べて試料2は「酵母臭が弱い」、6人が「先味が強い」、7人が「後味が強い」と感じるとの評価を得た。したがって、本発明にしたがって製造した酵母エキス(試料2)は調味料として好適であることが示された。
【実施例3】
【0015】
本発明の方法によって製造した酵母エキスを原料に添加して得られたビール風味発泡性醸造酒(その他の醸造酒(発泡性))の特性
仕込み釜に78℃の水を張り、液糖(コーンスターチの酵素分解物)、ダイズペプチド、実施例1に記載の酵母エキス、およびカラメル色素を投入して混合した。混合液を煮沸釜に移し、ホップを加えて煮沸した。ろ過により煮沸物から固形物を除き、ろ液を冷却した。常法に従って、ビール酵母を添加し、発酵させてビール風味発泡性醸造酒(日本国酒税法上「その他の醸造酒(発泡性)」に分類される)を製造した(試験品)。
日本国酒税法上の「その他の醸造酒(発泡性)」には、麦芽を使用せず、大麦、小麦、米、コーンスターチ等のデンプン質原料をデンプン分解酵素にて分解したものを糖源として使用し、窒素源としてダイズ等の豆類のタンパク質分解物、酵母エキス等を使用して製造される発泡性のアルコール飲料が含まれる。
24名のパネラーを対象にして、製造した発泡性醸造酒の官能検査評価を行った。評価には自由コメント欄を設けたのでその結果と併せて結果を以下の表に示す。対照品としては、従来の方法に従って製造した酵母エキス(すなわち濃縮をアルカリ性条件下で行わない)を使用したこと以外は上記試験品と同じ方法によって製造した発泡性醸造酒を使用した。
【0016】
表1.官能検査結果(N=24人)

表中数値はすべて「人数」を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で濃縮する工程を含む、酵母エキスの製造方法。
【請求項2】
アルカリ性条件におけるpHが7.0より高く13.0以下である、請求項1記載の酵母エキスの製造方法。
【請求項3】
アルカリ性条件におけるpHが9.0〜13.0である、請求項1記載の酵母エキスの製造方法。
【請求項4】
濃縮が40℃〜100℃の温度で行われる、請求項1〜3のいずれか1項記載の酵母エキスの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の方法によって製造される酵母エキス。
【請求項6】
酵母溶解物または酵母抽出物をアルカリ性条件で濃縮することを含む、酵母エキスの異臭を除去または低減する方法。
【請求項7】
アルカリ性条件におけるpHが7.0より高く13.0以下である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
アルカリ性条件におけるpHが9.0〜13.0である、請求項6記載の方法。
【請求項9】
濃縮が40℃〜100℃の温度で行われる、請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
請求項6〜10のいずれか1項記載の方法によって異臭を除去または低減された酵母エキス。

【公開番号】特開2009−213395(P2009−213395A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−60486(P2008−60486)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(397009004)アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 (14)
【Fターム(参考)】