説明

酸素水の製造方法及び酸素水製造装置

【課題】酸素濃度が十分に高い酸素水の製造方法及び酸素水製造装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、シャワー11が設けられた耐圧タンク10内に、酸素ガスを加圧充填させ、シャワー11から飲料水を噴霧して、酸素ガスを飲料水に溶解させ、酸素水を得る酸素水の製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素水の製造方法及び酸素水製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、酸素を水に溶解させた酸素水が注目されている。
ところが、酸素は水に溶解し難いので、従来の炭酸水の製造方法における炭酸(二酸化炭素)を酸素に代えるのみでは、十分な量の酸素が溶解した酸素水は得られない。
【0003】
このような状況の中、酸素水の製造方法の例として、水供給手段から供給される飲料用の水を貯水タンクに貯水し、貯水タンクに貯水された水に含まれる空気を抜気手段で略真空状態に抜気し、抜気手段により略真空状態に抜気された貯水タンク内の水中に対して酸素供給手段から供給される純酸素を放出し、貯水タンクに貯水された水に純酸素を混合又は溶解して製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−68613号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の酸素水の製造方法では、酸素濃度が十分な酸素水は得られない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、酸素濃度が十分に高い酸素水の製造方法及び酸素水製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、酸素ガスを加圧充填させた雰囲気下、飲料水を噴霧させることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、(1)シャワーが設けられた耐圧タンク内に、酸素ガスを加圧充填させ、シャワーから飲料水を噴霧して、酸素ガスを飲料水に溶解させ、酸素水を得る酸素水の製造方法に存する。
【0008】
本発明は、(2)飲料水及び酸素水を冷却し、且つ耐圧タンクを冷却する上記(1)記載の酸素水の製造方法に存する。
【0009】
本発明は、(3)酸素水が飲料水よりも低温になっている上記(2)記載の酸素水の製造方法に存する。
【0010】
本発明は、(4)耐圧タンク内の圧力が0.5〜0.95MPaである上記(1)記載の酸素水の製造方法に存する。
【0011】
本発明は、(5)シャワーが上方に向かって噴霧される上記(1)記載の酸素水の製造方法に存する。
【0012】
本発明は、(6)耐圧タンクと、該耐圧タンクに酸素ガス供給管を介して接続され、該酸素ガス供給管を通って酸素ガスを耐圧タンクに供給可能な酸素供給手段と、耐圧タンクに飲料水供給管を介して接続され、該飲料水供給管を通って飲料水を耐圧タンクに供給可能な飲料水供給手段と、耐圧タンクに酸素水供給管を介して接続され、該酸素水供給管を通って耐圧タンク内に貯留された酸素水を外部に注出可能な注出手段と、を備え、耐圧タンクの底部には飲料水供給管に接続されたシャワーが設けられており、該シャワーから飲料水が噴霧可能となっている酸素水製造装置に存する。
【0013】
本発明は、(7)飲料水供給管がコイル状の第1冷却部を備え、酸素水供給管がコイル状の第2冷却部を備え、耐圧タンク、第1冷却部及び第2冷却部が冷却されている上記(6)記載の酸素水製造装置に存する。
【0014】
本発明は、(8)シャワーが上方に向かって噴霧可能となっている上記(6)記載の酸素水製造装置に存する。
【0015】
本発明は、(9)第2冷却部が第1冷却部よりも低い温度で冷却されている上記(6)記載の酸素水製造装置に存する。
【0016】
本発明は、(10)耐圧タンク、第1冷却部及び第2冷却部が、水槽に貯留された冷却水の中に配置されている上記(6)記載の酸素水製造装置に存する。
【0017】
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記(1)〜(10)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の酸素水の製造方法は、耐圧タンク内に、酸素ガスを加圧充填させ、シャワーから飲料水を噴霧することにより、酸素濃度が十分に高い酸素水が得られる。
このように、酸素濃度が予想を遥かに超えて高くなる理由については、定かではないが、酸素ガスの加圧条件下、飲料水を霧状(噴霧)にすることにより、飲料水が微細化されて酸素ガスと接触しやすくなるためと考えられる。このため、水に対する溶解度が低い酸素であっても、十分に水に溶解する。なお、理由はこれに限定されない。
【0019】
上記酸素水の製造方法においては、飲料水、酸素水及び耐圧タンクを冷却することにより、飲料水に対する酸素の溶解度を向上させることができる。
【0020】
上記酸素水の製造方法においては、酸素水が飲料水よりも低温になっていると、酸素水中の酸素が放出してしまうことが抑制される。なお、酸素は炭酸(二酸化炭素)よりも水に対する溶解度が低いので、放出されやすい。
【0021】
上記酸素水の製造方法においては、耐圧タンク内の圧力が0.5〜0.95MPaであると、確実に酸素水の酸素濃度が向上する。
【0022】
上記酸素水の製造方法においては、シャワーが上方に向かって噴霧されると、耐圧タンク内における飲料水の滞空時間が長くなるので、酸素水の酸素濃度をより一層高くすることができる。
【0023】
本発明の酸素水製造装置は、耐圧タンクと、酸素供給手段と、飲料水供給手段と、注出手段と、を備え、耐圧タンクの底部の略中央に飲料水供給管が接続されたシャワーが設けられ、シャワーから飲料水が噴霧可能となっているので、酸素濃度が十分に高い酸素水を製造できる。
【0024】
上記酸素水製造装置は、飲料水供給管がコイル状の第1冷却部を備え、酸素水供給管がコイル状の第2冷却部を備え、耐圧タンク、第1冷却部及び第2冷却部が冷却されていると、飲料水に対する酸素の溶解度を向上させることができるので、得られる酸素水の酸素濃度をより高くすることができる。
【0025】
上記酸素水製造装置においては、シャワーが上方に向かって噴霧可能となっていると、耐圧タンク内における飲料水の滞空時間が長くなるので、酸素水の酸素濃度をより一層高くすることができる。
【0026】
上記酸素水製造装置は、第2冷却部が第1冷却部よりも低い温度で冷却されていると、酸素水中の酸素が第2冷却部で放出してしまうことが抑制される。このことから、第2冷却部内に溜まった酸素による酸素水の流通の妨害が抑制される。
【0027】
上記酸素水製造装置は、耐圧タンク、飲料水供給管及び酸素水供給管が、水槽に貯留された冷却水の中に配置されていると、得られる酸素水の酸素濃度を特に高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、必要に応じて図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0029】
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る酸素水製造装置の第1実施形態を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る酸素水製造装置100は、耐圧タンク10と、該耐圧タンク10に酸素ガス供給管21を介して接続され、該酸素ガス供給管21を通って酸素ガスを耐圧タンク10に供給可能な酸素供給手段20と、耐圧タンク10に飲料水供給管31を介して接続され、該飲料水供給管31を通って飲料水を耐圧タンク10に供給可能な飲料水供給手段30と、耐圧タンク10に酸素水供給管41を介して接続され、該酸素水供給管41を通って耐圧タンク内10に貯留された酸素水Wを外部に注出可能な注出手段40と、を備える。
【0030】
上記耐圧タンク10は、円柱状の密閉された容器となっており、内部に酸素水Wが貯留されるようになっている。
この耐圧タンク10の上部に、酸素ガス供給管21及び飲料水供給管31が接続されており、耐圧タンク10の側面の下部に、酸素水供給管41が接続されている。
【0031】
ここで、耐圧タンク10と飲料水供給管31との接続位置には、シャワー11が設けられている。換言すると、耐圧タンク10には飲料水供給管31が接続されたシャワー11が設けられている。
そして、耐圧タンク10内部において、飲料水供給管31を流通してきた飲料水は、シャワー11から噴霧されるようになっている。なお、かかるシャワー11からの飲料水の吐出圧は、耐圧タンク10内の気圧よりも高くする必要がある。
【0032】
酸素ガス供給管21は、中空状のパイプとなっており、内部を酸素ガスが流通可能となっている。
かかる酸素ガス供給管21は、耐圧タンク10と、酸素ガスを供給する手段である酸素供給手段20とに接続されている。すなわち、酸素供給手段20は、酸素ガス供給管21を介して耐圧タンク10に接続されている。
このような酸素供給手段20としては、例えば、減圧弁(図示しない)が取り付けられた酸素ガスボンベ等が挙げられる。
【0033】
ここで、供給する酸素ガスは、酸素の濃度が50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましい。なお、酸素ガスに酸素以外のガスが含まれる場合、そのガスは、窒素、水素、アルゴン、ネオン、キセノン等の水不溶性のガスであることが好ましい。
【0034】
酸素水製造装置100においては、酸素ガス供給管21に調圧弁22が取り付けられている。
かかる調圧弁22は、酸素ガスボンベから減圧弁を介して供給される酸素ガスを検知している。
【0035】
飲料水供給管31は、中空状のパイプとなっており、内部を飲料水が流通可能となっている。
かかる飲料水供給管31は、耐圧タンク10と、飲料水を供給する手段である飲料水供給手段30とに接続されている。すなわち、飲料水供給手段30は、飲料水供給管31を介して耐圧タンク10に接続されている。
ここで、飲料水とは、純水、蒸留水、天然水等の飲料目的の水が主成分であれば特に限定されない。なお、かかる飲料水には、甘味料や果汁等の飲料用の添加物が含まれていてもよい。
【0036】
酸素水製造装置100においては、飲料水供給管31に、プロコンポンプ33が取り付けられている。
かかるプロコンポンプ33は、飲料水を飲料水流通管31内に流通させる駆動源としての機能を有する。
【0037】
また、飲料水供給管31には、空転防止器32が取り付けられている。
かかる空転防止器32は、飲料水供給管31内に飲料水がない場合、運転停止信号をプロコンポンプ33に発信し、プロコンポンプ33を停止させる機能を有する。なお、空転防止器32は、水圧によりフロートFが上下することで、スイッチがON/OFFとなる構造を採用している。
これにより、酸素水製造装置100のカラ運転が防止される。
【0038】
酸素水供給管41は、中空状のパイプとなっており、内部を酸素水が流通可能となっている。
かかる酸素水供給管41は、耐圧タンク10と、製造された酸素水Wを注出する注出手段40とに接続されている。すなわち、注出手段40は、酸素水供給管41を介して耐圧タンク10に接続されている。
【0039】
ここで、得られる酸素水の酸素濃度は、100ppm以上であることが好ましく、150ppm以上であることがより好ましい。この場合、注出された酸素水中に気泡が発生するようになり、飲料時に咽喉に刺激を与えるようになる。
【0040】
次に、酸素水製造装置100を用い、本発明の酸素水の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係る酸素水の製造方法は、シャワーが設けられた耐圧タンク10内に、酸素ガスを加圧充填させ、シャワーから飲料水を噴霧して、酸素ガスを飲料水に溶解させる方法である。
【0041】
図2は、第1実施形態に係る酸素水製造装置を用いた酸素水の製造方法のフローチャートである。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る酸素水の製造方法においては、酸素供給手段20から酸素ガス供給管21を介して酸素ガスを耐圧タンク10に流入させ、耐圧タンク10内に、酸素ガスを加圧充填させる。
このとき、耐圧タンク10内の圧力は、0.5〜1.5MPaとすることが好ましく、安全性の観点から0.5〜0.95MPaとすることがより好ましい。
圧力が0.5未満であると、圧力が上記範囲内にある場合と比較して、酸素濃度が十分に高くならない傾向があり、圧力が0.95を超えると、圧力が上記範囲内にある場合と比較して、酸素濃度は高くなるものの、安全性に問題がある。
【0042】
なお、上記酸素水製造装置100においては、酸素ガスボンベ20に減圧弁が取り付けられているので、耐圧タンク10内の圧力が上記範囲内となるように、減圧弁を適宜調整すればよい。
【0043】
次に、プロコンポンプ33を駆動させ、飲料水供給手段30から飲料水供給管31を介して飲料水を耐圧タンク10に流入させる。このとき、飲料水は、耐圧タンク10に設けられたシャワー11から噴霧される。
【0044】
これにより、飲料水が微細化されて酸素ガスと接触しやすくなるので、飲料水は、酸素ガスを十分に溶解する。
そして、酸素ガスを溶解した飲料水は、落下し、耐圧タンク10に底部から上方に向かって徐々に酸素水Wが貯留される。こうして、酸素水Wが得られる。
【0045】
得られた酸素水Wは、上記酸素水製造装置100の耐圧タンク10に設けられた酸素水供給管41を介して注出手段40のノズルから外部に注出される。
【0046】
[第2実施形態]
図3は、本発明に係る酸素水製造装置の第2実施形態を示す正面図である。
図3に示すように、本実施形態に係る酸素水製造装置200は、耐圧タンク60と、該耐圧タンク60に酸素ガス供給管21を介して接続され、該酸素ガス供給管21を通って酸素ガスを耐圧タンク60に供給可能な酸素供給手段20と、耐圧タンク60に飲料水供給管31を介して接続され、該飲料水供給管31を通って飲料水を耐圧タンク60に供給可能な飲料水供給手段30と、耐圧タンク60に酸素水供給管41を介して接続され、該酸素水供給管41を通って耐圧タンク内60に貯留された酸素水Wを外部に注出可能な注出手段40と、を備える。
また、飲料水供給管31がコイル状の第1冷却部31aを備え、酸素水供給管41がコイル状の第2冷却部41aを備える。
【0047】
そして、耐圧タンク60の下部、第1冷却部31a及び第2冷却部41aは、水槽50に貯留された冷却水の中に配置されている。
このため、飲料水及び酸素水が十分に冷却され、飲料水に対する酸素の溶解度を向上させることができる。
なお、第1冷却部31a及び第2冷却部41aがコイル状であるので、効率よく冷却される。また、冷却水の温度は、0℃付近であることが好ましい。
【0048】
水槽50に貯留された冷却水中において、第2冷却部41aの周囲には、冷却手段が設けられており、且つ第2冷却部41aの内側には攪拌モーター51が設けられている。すなわち、第2冷却部41aが冷却手段52により、特に冷却され、攪拌モーター51の攪拌により、冷却水が水槽50内の全体に循環されるようになっている。
なお、かかる冷却手段52としては、氷やドライアイス等が挙げられる。これらの中でも、簡便であり、0℃付近まで冷却できることから、氷を用いることが好ましい。
【0049】
このように、第2冷却部41aが第1冷却部31aよりも低い温度で冷却されていると、第2冷却部41a(酸素ガス供給管41)における酸素水中の酸素が放出してしまうことが抑制される。したがって、第2冷却部41a(酸素ガス供給管41)内に酸素が溜まらないので、酸素水の流通を妨げないことになる。
なお、第2冷却部41aが第1冷却部31aよりも0〜10℃低い温度であることが好ましい。
【0050】
上記耐圧タンク60は、円柱状の密閉された容器となっており、内部に酸素水Wが貯留されるようになっている。
この耐圧タンク60の上部には、酸素ガス供給管21が接続されており、底部の略中央には飲料水供給管31が接続されている。
【0051】
ここで、耐圧タンク60と飲料水供給管31との接続位置には、垂直方向に起立した筒状のシャワー61が設けられている。すなわち、耐圧タンク60内部において、飲料水供給管31を流通してきた飲料水は、シャワー61から上方に向かって噴霧されるようになっている。このため、飲料水が微細化されて酸素ガスと接触しやすくなることに加え、耐圧タンク内における飲料水の滞空時間が長くなるので、酸素水の酸素濃度がより十分に高くなる。
【0052】
なお、かかるシャワー61の吐出口は、貯留された酸素水Wによって塞がれないように、耐圧タンク60の略中腹部に位置している。
また、シャワー61からの飲料水の吐出圧は、耐圧タンク10内の気圧よりも0.2〜0.5MPa高いことが好ましい。この場合、確実に上方に飲料水を噴霧できると共に、耐圧タンク60内における飲料水の滞空時間を十分に長くすることができる。
【0053】
耐圧タンク60には、耐圧タンク60内に貯留された酸素水Wを取り出すための二股状の二股管62が取り付けられている。
かかる二股管62の一方の股62aは、耐圧タンク60内部に配置されており、先端が耐圧タンク60の底部付近まで延びている。これにより、酸素水Wを効率よく取り出せる。
また、他方の股62bは、酸素水供給管41に接続されている。すなわち、注出手段40は、酸素水供給管41を介して耐圧タンク10に取り付けられた上記二股管62に接続されている。
【0054】
なお、酸素供給手段20、酸素ガス供給管21、飲料水供給手段30及び飲料水供給管31は、上述した第1実施形態に係る酸素水製造装置100の場合と同様になっている。
【0055】
本実施形態に係る酸素製造装置200は、酸素供給手段20及び飲料水供給手段30が着脱可能となっており、酸素供給手段20及び飲料水供給手段30以外の部分が容器70に収容されているので、持ち運び可能となっている。
【0056】
次に、酸素水製造装置200を用い、本発明の酸素水の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係る酸素水の製造方法は、シャワーが設けられた耐圧タンク60内に、酸素ガスを加圧充填させ、シャワー61から飲料水を上方に向かって噴霧して、酸素ガスを飲料水に溶解させる方法である。すなわち、耐圧タンク60内において、シャワー61から飲料水を上方に向かって噴霧する点で上述した第1実施形態の場合と相違する。
【0057】
なお、得られた酸素水Wは、上記酸素水製造装置200の耐圧タンク60に設けられた二股管62によって取り出され、酸素水供給管41を介して注出手段40のノズルから注出される。
【0058】
図4は、第2実施形態に係る酸素水製造装置を用いた酸素水の製造方法のフローチャートである。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る酸素水の製造方法は、飲料水供給手段30から飲料水供給管31の第1冷却部31aを介して飲料水を耐圧タンク10に流入させ、得られた酸素水Wを、酸素水供給管41の第2冷却部41aを介して注出手段40のノズルから外部に注出される。
【0059】
ここで、上記酸素水の製造方法においては、第2冷却部41aが第1冷却部31aよりも冷却されているので、酸素水が飲料水よりも低温になっている。このため、酸素水中の酸素が放出してしまうことが抑制される。
【0060】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0061】
例えば、第1実施形態に係る酸素水製造装置100及び第2実施形態に係る酸素水製造装置200においては、耐圧タンク10及び耐圧タンク60が円柱状となっているが、楕円柱状、直方体状等であってもよい。
【0062】
上記酸素水製造装置100,200においては、耐圧タンク10,60の上部に、酸素ガス供給管21が接続されているが、酸素ガス供給管21が接続される位置は特に限定されない。
【0063】
上記酸素水製造装置100,200においては、飲料水供給管31にプロコンポンプ33が取り付けられているが、飲料水を流通させる駆動源となるものであれば、プロコンポンプ33に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】図1は、本発明に係る酸素水製造装置の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る酸素水製造装置を用いた酸素水の製造方法のフローチャートである。
【図3】図3は、本発明に係る酸素水製造装置の第2実施形態を示す正面図である。
【図4】図4は、第2実施形態に係る酸素水製造装置を用いた酸素水の製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0065】
10,60・・・耐圧タンク
11,61・・・シャワー
20・・・酸素供給手段
21・・・酸素ガス供給管
22・・・調圧弁
30・・・飲料水供給手段
31・・・飲料水供給管
31a・・・第1冷却部
33・・・プロコンポンプ
40・・・注出手段
41・・・酸素水供給管
41a・・・第2冷却部
50・・・水槽
51・・・攪拌モーター
52・・・冷却手段
62・・・二股管
62a,62b・・・股
70・・・容器
100,200・・・酸素水製造装置
F・・・フロート
W・・・酸素水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワーが設けられた耐圧タンク内に、酸素ガスを加圧充填させ、前記シャワーから飲料水を噴霧して、前記酸素ガスを前記飲料水に溶解させ、酸素水を得ることを特徴とする酸素水の製造方法。
【請求項2】
前記飲料水及び前記酸素水を冷却し、且つ
前記耐圧タンクを冷却することを特徴とする請求項1記載の酸素水の製造方法。
【請求項3】
前記酸素水が前記飲料水よりも低温になっていることを特徴とする請求項2記載の酸素水の製造方法。
【請求項4】
前記耐圧タンク内の圧力が0.5〜0.95MPaであることを特徴とする請求項1記載の酸素水の製造方法。
【請求項5】
前記シャワーが上方に向かって噴霧されることを特徴とする請求項1記載の酸素水の製造方法。
【請求項6】
耐圧タンクと、
該耐圧タンクに酸素ガス供給管を介して接続され、該酸素ガス供給管を通って酸素ガスを前記耐圧タンクに供給可能な酸素供給手段と、
前記耐圧タンクに飲料水供給管を介して接続され、該飲料水供給管を通って飲料水を前記耐圧タンクに供給可能な飲料水供給手段と、
前記耐圧タンクに酸素水供給管を介して接続され、該酸素水供給管を通って前記耐圧タンク内に貯留された酸素水を外部に注出可能な注出手段と、
を備え、
前記耐圧タンクには前記飲料水供給管に接続されたシャワーが設けられており、
該シャワーから前記飲料水が噴霧可能となっていることを特徴とする酸素水製造装置。
【請求項7】
前記飲料水供給管がコイル状の第1冷却部を備え、前記酸素水供給管がコイル状の第2冷却部を備え、
前記耐圧タンク、前記第1冷却部及び前記第2冷却部が冷却されていることを特徴とする請求項6記載の酸素水製造装置。
【請求項8】
前記シャワーが上方に向かって噴霧可能となっていることを特徴とする請求項6記載の酸素水製造装置。
【請求項9】
前記第2冷却部が前記第1冷却部よりも低い温度で冷却されていることを特徴とする請求項6記載の酸素水製造装置。
【請求項10】
前記耐圧タンク、前記第1冷却部及び前記第2冷却部が、水槽に貯留された冷却水の中に配置されていることを特徴とする請求項6記載の酸素水製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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