説明

釣り竿グリップ

【課題】釣り人が快適に長時間保持することのできる釣竿グリップを提供する。
【解決手段】いろいろな実施形態で、釣り竿は基端部と先端部を有するロッド2を含み、基端部はグリップGを受容し、先端部は釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイド4を含む。いくつかの実施形態で、グリップGはロッドの基端部と係合する可撓性取付チューブと、外側のポリマー層と内側の繊維層を含むシートとを含む。いくつかの実施形態で、シートは可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、取付チューブに巻き付けられ接着され、シートの各側縁部が互いに当接してシートの内側表面からポリマー外側表面に延びる実質的に長手方向の縫目を形成する。いくつかの実施形態では、グリップは、チューブとチューブにらせん状に巻き付けられて実質的にらせん形の縫目を形成するストリップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2007年3月19日出願の米国特許仮出願第 60/895,668号の優先権を主張するものであり、当該米国特許仮出願の全体が本願と一体のものとして参照される。
【0002】
本願は、釣り竿用の改良グリップに関する。
【背景技術】
【0003】
釣りという多様なスポーツでは非常に様々なロッドが用いられる。例えば、餌釣り、フライフィッシング、氷上釣り、そして磯釣りで、異なるタイプのロッドが用いられる。例えば、フライフィッシングのロッドは、軽量のフライを投げることができるように、普通は長く、細く、柔軟性がある。フライフィッシング用のロッドはまた、一般的にリールの下方に伸びているハンドルの小さい部分しか含まない。対照的に、海釣りで用いる磯釣りロッドは、磯を越えて重いルアー又は餌を投げやすくするためにずっと太い。磯釣りロッドは、両手で投げることができるように長いハンドルを備えている。両極端のフライフィッシングのロッドと磯釣りロッドの他に、いろいろな長さと太さのロッドが用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
Fenwick Eagle GT(登録商標)のスピニングロッドで使用されるような典型的な釣り竿のグリップは、実質的にその全長にわたって筒形状である。しかし、Shakespeare’s Ugly Tuff(登録商標) “I”グリップのようないくつかのグリップは、わずかな湾曲を含むことがある。しかし、現代の多くのグリップは伝統的な円筒形デザインを保っている。さらに、コルクは軽く、耐久性があり、ロッドの振動を良く伝えるため、多くのグリップはコルクで作られる。しかし、コルクはまたかなり硬い材料であり、それを長い釣り旅行の間保持することは快適ではないであろう。そのため、EVA及びPVCフォームがコルクの代わりに用いられるが、これらのフォームを組み込んだグリップも硬くなりやすく、長時間保持することはやはり快適ではない。
【0005】
現在入手できるグリップの硬さと形状は、手と腕に負担をかけることがある。これは特に、釣り人がロッドを長時間保持するときに明らかになる。場合によっては、深海での釣りのように、釣り人がロッドを何分も、又は何時間も保持することさえある。さらに、魚との格闘も負担を生じさせることがある。サメなど魚によっては、重量があり、長い時間、強い力で戦うものもいる。さらに、人々はいろいろな環境で釣りをするが、その環境が負担の原因となることもある。例えば、氷上の釣り人は、すでに硬いグリップをさらに硬く感じさせ得る厳寒の温度で釣りをする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いろいろな実施形態で、釣り竿は、基端部と先端部を有するロッドを含み、基端部はグリップを受容し、先端部は釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイドを含む。いくつかの実施形態のグリップは、ロッドの基端部と係合する可撓性取付チューブと外側のポリマー層及び内側の繊維層を含むシートとを備える。一実施形態では、シートは、可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、取付チューブに巻き付けられて接着され、シートの側縁部が互いに当接してシートの内側表面からポリマー層の外側表面まで延びる長手方向の縫目を形成する。
【0007】
ロッドのグリップのいろいろな実施形態は、ロッドの一端と係合するように構成された可撓性取付チューブと外側のポリマー層及び内側の繊維層を含むシートとを備える。いくつかの実施形態のシートは、可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、取付チューブに巻き付けられて接着され、シートの側縁部が互いに当接してシートの内側表面からポリマー層の外側表面まで延びる長手方向の縫目を形成する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図面を参照すると、図1にはグリップGの一実施形態が、ロッドFPのシャフト2に取り付けられて示されている。ロッドFPは、釣り糸を受けるためのラインガイド又はリング4を含む。図示されていないが、リールもロッドFPに取り付けられてもよい。
【0009】
次に、残りの図を参照すると、グリップGのいくつかの実施形態は、外側層6と内側層8とがボンド接着され、それが弾力的な取付チューブTに巻き付けられ接着されて成る単一シートS1を含む(例えば、図48から50までを参照)。一実施形態では、単一シートS1はパネルである。
【0010】
より詳細には、図2から4までを参照して、内側層8はその外側表面が外側層6の内側表面にボンドで接着され、一実施形態でこの外側層6はポリマーを含む。いくつかの実施形態では、外側層6はポリウレタンを含む。いくつかの実施形態の外側層6は、凝固して孔隙を形成する(図示せず)。さらに、防水性コーティングのような別の物質が、外側層6の外側表面に設けられてもよい。内側層8はウール、ポリエステル、ナイロン、又はそれらの混合物から作製できる。いくつかの実施形態では、フェルトのようなナイロン・ポリエステル繊維材料が用いられる。別の実施形態では、内側層8はポリマーから成り、さらに好ましくはエチレン酢酸ビニル(EVA)から成る。
【0011】
いくつかの実施形態では、外側層6は、繊維状素地(フェルトのようなナイロン・ポリエステル繊維材料)の片側を、ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解したポリウレタン(例えば、ポリエステル、ポリエーテル)の溶液でコーティングし、コーティングされた素地をウォーターバスに浸してDMFを追い出してウレタンを凝固させ、最後に圧力と熱を加えて水を追い出して作られる(図18)。ポリウレタンの固体含有量は、このようなポリウレタンの所望する硬さに応じて変えられる。一実施形態では、溶液固体含有量は、28.5−30.5%、25±0.5℃で測定して約60,000−90,000cpsの範囲の粘度である。適当なポリマー成分、例えば、ポリウレタンは、以下の会社から購入できる、Lidye Chemical Co., Ltd., 10F1 Lidye-Commercial Bldg., 22 Nanking W. Road, Taipei, Taiwan, R.O.C.; Lidye Chemical Co., Ltd., No. 17, Ching Chien 6.sup.th Road, Guan in Industrial Area, Guan In Shiang, Taoyuan Hsien, Taiwan, R.O.C.; 及びLidye Resin (Panyu) Co., Ltd., Xiadao Industrial Park, Liye Road, Dongchong Town, Panyu City, Guangdong Province, PRC.
【0012】
いくつかの実施形態では、外側層6の厚さは、約0.3−約0.5mmの範囲にあり、内側層8の厚さは、約0.8−約1.7mm(ミリメートル)の範囲にある。別の実施形態では、外側層6の厚さは、約0.1−約0.7mmの範囲にあり、内側層8の厚さは、約0.5−約3.0mmの範囲にある。さらに別の実施形態では、外側層6の厚さは、約0.05−約1.0mmの範囲にあり、内側層8の厚さは、約0.1−約5.0mmの範囲にある。一実施形態における外側層6の厚さの内側層8の厚さに対する比は、約1から約2までである。いくつかの実施形態では、この比は約1から約2.5までである。
【0013】
外側層6は、釣り人の手によるクッションが効いた把握をロッド上で可能にし、釣り人の手とグリップとの間の粘着性を高めることによって釣り人による把持を強化する。内側層8は外側層6に対する強度を高め、ボンド接着された層状シートSを取付チューブTに取り付ける手段として働く。
【0014】
いくつかの実施形態における内側層8の外側表面は、外側層6の内側表面にボンド接着される。本願開示の目的には、ボンド接着の定義は、普通にボンド結合、接着、固定、付着、縫いつけ、結合、及び糊付け、として理解されるものを含めて広い意味を有するものとする。当業者には理解されるように、前記の用語は、通常の意味を有する。いくつかの実施形態では、外側層に用いられる物質が、内側層に多少の距離だけ浸透することがある。外側層6にポリウレタンを用いた場合、このようなポリウレタンは、凝固して孔隙(pores)を形成することが好ましい(図示せず)。ポリウレタンは、凝固して直接内側層8にボンド結合しても、最初は中間層(図示せず)に凝固して、あとで内側層8に付着させてもよい。
【0015】
シートS1は、完成したグリップシートを取付チューブTに貼付して完成されたグリップGを形成するための中点を示す心だしノッチN1,N2を含むことができる(図48から50まで参照)。あるいはまた、ノッチN1,N2が含まれないこともある。シートS1を組み込んだ完成したグリップG1の一実施形態が、図76に示されている。
【0016】
次に図5から8までを参照すると、摩擦強化パターン24を形成するために用いられる金型M1が示されている。摩擦強化パターン24は、いくつかの形態又はそれらの組み合わせのどれであってもよい。このような二つのパターン24aと24bとが、それぞれ図7と図8に示されている。別の実施形態では、金型M1は、ロゴ、デザイン、記章、その他のマーク(図示せず)をシートS1の外側層6に形成する。一実施形態では、金型M1は、ベースプレートB1と空洞12が形成された加熱されたプラテン10とを含む。プラテン10には、図6に見られるように凹んだ摩擦強化パターン24を形成するためのシートS1の外側表面18と係合する垂れ下がった突起16が設けられる。別の実施形態では、摩擦強化パターン24は、以下で説明する他のシートにも適用できる。
【0017】
別の実施形態では、他のパターンが、外側層6に形成されることができる。それらのパターンは、デザインやロゴを含めてシートSにスタンプされた目に見える証印を組み込むことができる。スタンプされた目に見える証印は、当業者に公知の適当なインクを用いて外側層6にインクでスタンプされる。いくつかの実施形態におけるインクは、防水性、耐熱性であり、ロッドFPシャフト2の端部で完成したグリップGに塗布される潤滑液体や溶剤と接触しても劣化しにくいように調合される(図1)。ここで示す図は代表的なものだけであり、他のいろいろなパターンやスタンプをこのシートグリップで用いることができることは言うまでもない。
【0018】
図9と図10には、つながった多重セグメントの単一シートS2が示されている。二つの別々のシートSS1,SS2を用いて、シートSS1,SS2の縁部36,38をそれぞれスカイブ加工(skiving)し、スカイブ加工された縁部に沿ってシートSS1,SS2を接着してシートSS2を形成する。スカイブ加工の例が、図26から図28までに示されている。接着剤を塗布した後、スカイブ加工された縁部36,38が当接され、互いに圧し付けられて、図9に示されているように、別々のシートSS1,SS2であったものが、実質的に水平の縫目26を有するつながった多重セグメントシートSS2を形成する。
【0019】
図10は、図9において線10−10で表された線に沿って切った水平断面図を示す。第一のシートSS1の内側層8aと第二のシートSS2の内側層8bとの間の内側層―内側層の結合が、シートSS2の完全な構造的な状態を高める。
【0020】
シートS2を形成する一つの方法は、第一のシートSS1の底縁部36をその内側層8aからその外側層6aへ下向き及び外向きにスカイブ加工し(図27)、他方第二のシートSS2の頂縁部38を同様の仕方でスカイブ加工することで、一実施形態では、第二のシートSS2がその外側層6bを圧力プレート226の方へ上に向けて固定し、第一のシートSS1は、その内側層8aを圧力プレート226の方へ上に向けてスカイブ加工することに留意されたい。有利には、第二のシートSS2の外側表面32bと第二のシートSS2のスカイブ加工された頂縁部38とは、挟角が鈍角をなし、いくつかの実施形態では挟角が110度を超える鈍角をなし、いくつかの実施形態では挟角がほぼ130−160度の鈍角をなす。いくつかの実施形態では、この角はほぼ135度である。第一のシートSS1の内側表面34aと第一のシートSS1のスカイブ加工された底縁部36との挟角は、第二のシートSS2の外側表面32bと第二のシートSS2のスカイブ加工された頂縁部38とがなす角に対して補角の鋭角をなすことが望ましい。
【0021】
シートS2を製造する他のやり方もあるが、いくつかの理由により、この構造は利点がある。釣り人が投げるとき、彼らが水平の縫目に圧力を加える可能性がある。図示したシートS2では、この圧力がかかってもシートが取付チューブTから離れるように作用しない。すなわち、第二のシートSS2の頂縁部38の最も上の薄い部分が下方にロールすることが第一のシートSS1のオーバーラップする底縁部36によって防がれる。重要なことは、第二のシートSS2の頂縁部38のこの最も上の薄い部分が、第一のシートSS1の底縁部36の構造的に強い部分に糊付けされていることである。
【0022】
いくつかの実施形態では、縫目26における縁部の唯一の薄い上向きの部分、第二のシート(SS2)の頂縁部38の最も上の薄い部分がグリップGの内側に安全に取り込まれ、取付チューブTにしっかりと取付けられる。グリップGの外側は、規定部からして露出しているが、露出している縫目26の部分は、第一のシートSS1の底縁部36の最も下の部分である。この底部縁部36の最も下の部分は、下向きであり、当然、親指又はその他の指がその上をロールしてもすぐにほどけることがない。シートSS1,SS2が多少ずれていて第二のシートSS2に頂縁部の上向きの縁部の一部が露出しても、露出部分は、シートSS2の本体と同程度に厚く、構造的に強い。重要なことは、第二のシートSS2の頂縁部38と第一のシートSS1の外側表面32aとによって作られる鋭角が、使用者の親指又はその他の指を外向き及び下向きに、第二のシートSS2の頂縁部38のこの最も上の薄い部分から離れるように導くということである。そのようなわけで、この好ましい形態は、ずれがあってもほどけにくくなっている。
【0023】
さらに、スカイブ加工で作られる水平の縫目26の別の利点として、第一のシートSS1の外側層32aが第二のシートSS2の上で流動することがあり、縫目が流動すると釣り人の注意がそらされることがほとんど少なくなる。それにも関わらず、第一のシートSS1の外側層6aと第二のシートSS2の外側層6bとが、連続する多重セグメントシートS2の同じ側にあってシートS2のつながった外側層28を形成するようにスカイブ加工が行われる(図9)。各シートSS1,SS2が、それぞれがスカイブ加工された縁部を有し、その各セグメントはすぐにボンド接着できる。
【0024】
次に図11を参照すると、外側層6に形成することができる他のパターンが示されている。第二のパターン40は、シートS2の長さの大部分に延びる視覚的な記章があり、そのまわりを図7と図8における摩擦強化パターンと同様のトレッドパターンによって囲まれている。図11はまた、グリップシートS2に装飾デザイン又はロゴを埋め込む別の手段を示している。ロゴ42のようなスタンプされた視覚的記章は、強化層が裏張りされたポリウレタンを扱っている当業者に公知の適当なインクを用いて外側層6にインクスタンプされる。高密度化インクは防水性で耐熱性であり、さらに好ましくは、完成したグリップG(シートSを含む取付チューブT)をロッドFPのシャフト2の端部(図1)に取り付けるときに用いる潤滑液又は溶剤と接触しても劣化しないように調合される。これらは代表的なものであり、他のいろいろなパターンやスタンプをこの多重セグメント単一シートS2で用いることができることは言うまでもない。さらに、図示したパターンは、図2の単一シートSのような他のシートでも用いることができる。
【0025】
図12は、回転ナイフ210,212,218(図26から28まで)で縁部44,46,48,50をスカイブ加工した後のシートS2を示す背面図である。シートS2を組み込んだ完成したグリップG2の一実施形態が、図77に示されている。
【0026】
図13と図14は、シートS3の別の実施形態を示し、そこではシート64は、好ましくは裏張りシート62に配置された切り抜き又はインサート52,54,56,58,60を含む。一実施形態では、シート64は、大きな材料シート(図示せず)からカット、スライス、及び/又はその他の仕方で取り出され分離される。シート64は、また、強化層で裏張りされたポリウレタンを扱う当業者に周知の方法によって形成することもできる。インサート52,54,56,58,60が好ましくは同様の方法で形成される。
【0027】
同様に、インサート52,54,56,58,60も、好ましくは大きな材料シートから取り出され分離される。有利には、シート64とインサート52,54,56,58,60は、一又は二以上の異なる性質の物質を含み、一又は二以上のそれらの性質の利点を最大にするように配置される。例えば、使用時のグリップGの摩耗が大きくなる箇所があり得る。このように摩耗が大きくなる部分に切り抜きを戦略的に配置し、対応するインサートをその部分に配置することができる。それらのインサートは、グリップのそれらの部分に加えられる力を吸収するのにより好適な大きな強度、耐久性、硬度、等を有する物質を含む。上述したことから当業者は、これらのインサートが異なるレベルの粘着性を有することができ、インサートを粘着性に基づいて選択されることができることを理解するであろう。
【0028】
異なるカラーのいくつかの部分を含むように所望されることもある。そのような場合、切り抜きを形成して、対応する形状のインサートが異なるカラーの箇所で用いることができる。さらに、シート64又はインサート52,54,56,58,60は、図7,図8,及び図11に示されているような一又は二以上の摩擦強化パターンをシートS3に形成する前に含められ、又はシートS3に形成された後でも巧みに操作して含めることができる。前者の場合、構成要素が大きなシートから切り抜かれるときにパターンを形成しても、パターンを別のステップで形成してもよい。これらの異なるカラーが同じ物理的性質の切り抜きで用いることができる、及び/又は同じ物理的性質を持つ切り抜きが同じカラーを共有してもよい。
【0029】
裏張りシート62は、接着剤が塗布されたプラスチックであることが好ましい。用いる接着剤は、シートとインサートの相対位置を維持できるほど十分に強いことが好ましい。しかしながら、シートS3を取付チューブTに接着する前に除去できることが好ましい。いくつかの実施形態では、裏張りシート62は、図15に示されているようにシート64とインサート52,54,56,58,60とが接合された後で除去される。あるいはまた、裏張りシート62は、グリップGに残るように意図した薄い物質の層を含むことができる。例えば、薄い繊維状物質(例えば、フェルト)のシート、又は他の強化物質を用いて、シート64とインサート52,54,56,58,60との背面に恒久的に接合又は接着してもよい。
【0030】
図13に示されているように、シート64とインサート52,54,56,58,60とが、裏張りシート62上に配置されることが好ましい。シート64とインサート52,54,56,58,60とは、その側面が互いに接触して交差部66を形成するように裏張りシート62によって所定の位置に保持されることが好ましい。交差部66は、インサート52,54,56,58,60の側面をシートの側面に接着又は接合するための一又は二以上の接着剤を含むことができる。多重層のシートが望ましく、内側層がフェルトなどの繊維状物質を含む場合、化学式トルエン(CH5CH3)、酢酸エチル(C4H8O2)、メチル・エチル・ケトン(C4H8O)、及びアセトン(C3H6O)を使った接着剤を、交差部の少なくとも一部に沿って繊維状物質の層の間で用いることができる。ポリマー(例えば、ポリウレタン)の外側層が用いられる場合、交差部の少なくとも一部に沿ったポリマー層の間の接着剤は、ポリマー堆積物であってもよい。いくつかの実施形態では、接着剤は、ポリウレタンを含む。シートS3を組み込んだグリップG3の一実施形態が、図78に示されている。
【0031】
次に図16と図17を参照すると、さらに別の実施形態が示されている。結合した多重層シートS4は、S3を形成するために用いたものと同様の構成要素から形成される。裏張りシート70が、外側多重層シート72aと72bとに結合されている。好ましくは、シートS4は、取付チューブTに巻き付けたときに、それが取付チューブTを一般に以下で説明するような仕方で覆うように成形される。外側シート72aと72bとは、心だしノッチN1,N2を含むことができる。いくつかの実施形態では、ノッチN1,N2は含まれない。
【0032】
外側シート72aと72bとは、好ましくはその内側表面の接着剤(図示せず)によって裏張りシート70に固定される。外側シート72aと72bとは、また、裏張りシート70の外側表面78の接着剤によって裏張りシート70に固定されてもよい。外側シート72aと72bとは、また、外側シート72a及び72bとの内側表面(図示せず)と裏張りシート70との外側表面78とのそれぞれの上の接着剤の組み合わせによって裏張りシート70に結合してもよい。
【0033】
有利には、外側シート72aが外側シート72bに直接結合できる。一実施形態では、シート72aが、外側当接表面80aを形成する。外側当接表面80aは、さらに、外側シート72aの外側層82aに対応する外側当接表面80aaと外側シート72aの裏張りシート84aに対応する外側当接表面80abとを含む。外側シート72bは、外側当接表面86aを形成する。外側当接表面86aは、さらに、外側シート72bの外側層82bに対応する外側当接表面(図示せず)と外側シート72bの裏張りシート84bに対応する外側当接表面(図示せず)とを含む。一実施形態では、外側当接表面80aと86aとは、内部外側付着接触面88を形成する。この実施形態では、外側付着接触面88は、好ましくは実質的に外側シート72の頂部領域90と外側シート72の底部領域92との間で実質的に一定の距離に伸びて、外側シート72の第一及び第二のセクションを形成する。別の実施形態では、外側シート72は、同様の仕方で結合した別のセクションを含む。
【0034】
裏張りシート70の外側表面78は、外側シート72aと72bとの内側表面(図示せず)と協同して中間付着接触面94を形成する。中間付着接触面94は、さらに、裏張りシート70の外側表面78及び外側シート72aの内側表面に対応する中間付着接触面94aと、裏張りシート70の外側表面78及び外側シート72bの内側表面とに対応する中間付着接触面94bとを含む。内部縫目96は、一般にシート72の部分を結合する接触面である。これらの構造、及びここで記載されるその他の構造が、シート接触面をさらに補強して、釣り人が使用するときにグリップに加えられる力に耐えられるようにする。
【0035】
いくつかの実施形態では、裏張りシート70は、図15に示された裏張りシート62と同様に、外側シート72a,72bが接合された後で除去される。あるいはまた、裏張りシート70は、グリップGに残すことを意図した薄い物質の層を含むことができる。例えば、繊維状物質(例えば、フェルト)、又はその他の強度物質の薄い層を用いて、外側シート72a,72bの背面にそれを恒久的に接合又は接着してもよい。
【0036】
結合した多重層シートS4の一実施形態が、例えば、取付チューブTに結合されて、例えば図78に示され、以下で説明されるようなグリップG4が形成される。本発明のいくつかの実施形態の別の利点のひとつは、グリップのいろいろな変形を可能にするということであり、例えば、図16と図17に示されている付加的な垂直シートもそれに含まれる。
【0037】
次に図18と図19を参照すると、そこにはシート140を形成する方法が示されている。図18の右手上方部分を参照すると、素地112の供給ロール110が示されている。素地112は、頂部表面114と底部表面116とを有する。一実施形態では、素地112は、布(例えば、フェルト)のような繊維状物質であり、ウール、ポリエステル、ナイロン、又はそれらの混合物を含む。好ましくは、素地112は、ナイロンとポリエステルを含むフェルトを備える。供給ロール110から、素地112は、水平方向左に、第一のポリウレタン分与機118の下に移動する。第一の分与機118は、好ましくは連続的に第一の領域の液体ポリマー(例えば、ポリウレタン)120,例えばジメチルホルムアミド(DMF)に溶解されたポリエステル又はポリエーテル、を素地114の頂部表面にデポジットして第一のウェブ122を形成する。第一の分与機118は、好ましくは、ノズル、スプレー散布機、などを用いて第一のポリマー領域120をデポジットし、好ましくはブレードを用いて第一のポリマー領域120の厚さを制御する。第一のポリマー領域120は、頂部表面124と底部表面126とを有する。
【0038】
第一のウェブ122が、第一の分与器18から左へ続けて移動すると、第二のポリマー分与機128が、第二の液体ポリマー領域130を第一のポリマー領域120の頂部表面124の少なくとも一部にデポジットして第二のウェブ132を形成する。第二のポリマー領域130は、頂部表面134を有する。次に、第二のウェブ132は、第一のタンク138に収容されているウォーターバス136内に移動する。第二のウェブ132が、ウォーターバス136に浸され、ポリマー120と130とが凝固して素地112上に凝固した領域102を形成する(図23参照)。凝固した領域102と素地112とは、協同してシート140を形成する。
【0039】
公知のように、ポリウレタンなどのポリマーの凝固時間は、凝固領域102の所望の厚さによって決められ、薄い領域は厚い領域よりも凝固に要する時間が短くなる。いくつかの実施形態では、凝固プロセスは、凝固領域102の底部表面106(図23)を素地112の頂部表面(図示せず)に結合して凝固領域102を素地112に固定する。一対のローラー142と144とは、タンク138内でシート140を水平に運び、その後ウォーターバス136の上方外向きにローラー146の上に運ぶように位置決めされている。その後シート140は、右へ水平に一対の絞りローラー148の間へ移動する。絞りローラー148は、シート140を圧縮して孔隙内部(図示せず)のDMFの大部分を素地112を下向きに通して押し出す。一実施形態では、十分な数の孔隙の底端部が素地112の頂部表面と接触し、孔隙から素地112を通して流体が流れることを可能にする。
【0040】
次にシート140は、一又は二以上の洗浄ウォーターバスタンク150(一だけを図示する)を通って下向きに移動し、そこでは水温は十分に高く、孔隙からDMFをさらに追い出し、このようなDMFは、タンク150に入っている水で置き換えられる。タンク150から、シート140は、別の一対の絞りローラー154を通って移動し、孔隙からさらにDMFを絞り出し、水152で置き換えられる。実際には、孔隙から所望する量のDMFを追い出すためには4つ又は5つの洗浄バスが必要である。最後のウォーターバスから、シート140は、加熱チャンバ(図示せず)に通され、孔隙に残っている水が追い出され、空気に置き換えられる。
【0041】
別の実施形態(図示せず)では、凝固プロセスによってボンド接触面が形成され、凝固領域102の底部表面106が、素地112の頂部表面114に接着されて凝固領域102を素地112に固定する。一実施形態では、素地112が、上述のウエット凝固プロセスの間のポリマーの一時的な可撓性サポートを含む。このような一時的サポートは、シート104が形成された後に凝固領域102の底部表面106から除去されるように構成される。このような実施形態では、ボンド接触面が比較的弱く、凝固領域102を素地112から分離しやすくなっていることが望ましい。好ましい一時的サポートのひとつは、なめらかでフレキシブルナイロン・クロスであり、Ho Ya Electric Bond Factory, Xin Xing Ind. Area. Xin Feng W Rd., Shi Jie Town Dong Guan City, Guan Dong Province, Chinaから入手できる。その他の材料としては、流体を透過させる繊維、例えば木綿、又はポリエステルなどの合成クロス、がある。
【0042】
好ましくは、一時的サポートは、流体を通す特性とナイロン・クロスの滑らかな頂部表面を有し、DMFと水とがポリウレタンの孔隙から絞り出されることを可能にし、凝固したポリウレタンがそのような一時的サポートから用意にはがれることを可能にする。凝固領域102から素地112を引き離すことで、凝固領域102を単独に利用することが可能になり、又、別の素地を利用する機会も生まれる。例えば、素地112をエチレン酢酸ビニル(EVA)などのポリマー領域で置き換えることができる。EVA領域は、EVA領域を凝固ポリウレタン領域に結合するための接着剤コーティングを含むことができる。接着剤コーティングを保護ペーパーで覆ったEVAは、前記のHo Ya Electric Bond Factoryから市販されている。
【0043】
次に図20を参照すると、第二の分与機128が概略図で示されている。図20では、分与機128は、好ましくは第一の分与ノズル162を有する第一のハウジング160を含む。ハウジング160は、図示のように、Y軸に沿って延びる直角方向のレール166に接続されている。レール166はさらに、図示のように、X軸に沿って延びる平行なレール164に接続されている。分与機128は、素地112の第一のウェブ122及び第一のポリマー領域がノズル162の下を、好ましくは一定のペース(速度)でX軸に沿って通過することを可能にするように構成されている。第一のポリマー領域120は、第二のポリマー領域130の基部領域となる。いくつかの領域では、第二のポリマー領域130が、完全に第一のポリマー領域120を通って伸びて素地112と接触する。さらに、分与機128は、好ましくはノズル152をX及びY方向の片側又は両側に動かせるように構成される。さらに、ノズル152は、所望されるように第二のポリマー130をデポジットすることを開始/停止するように構成できる。X及びY方向でのノズル152の移動とノズル152の開始/停止機能とは、第二のウェブに、さらにシート140に、ランダム又はセミランダム・パターン166を含むユニークな外見を生み出す能力を与える(図19参照)。別の実施形態では、ウェブ122が、静止しているノズル152の下で動かされてパターンを生み出す。例えば、ノズル152をX軸方向で固定し、ウェブ122をノズル152の下で動かす速度を変えることができる。同様に、ノズル152をY軸方向で固定し、代わりにウェブ122をY軸方向に動かすことができる。あるいはまた、ノズル152を両方向に動かすこともできる。
【0044】
別の実施形態(図示せず)では、分与機128は、2つ、3つ、又はそれ以上のノズル152を含み、第3、第4、等のポリマー領域を分与することができる。このような付加的ノズルを同じハウジング、分離したハウジング、又はそれらの組み合わせ、として備えることができる。また、追加の分与機を別のレールに設けて、ポリマー領域の塗布にさらに別のバリエーションを導入することもできる。
【0045】
次に図21を参照すると、シート140の凝固領域102に形成されたパターン166の拡大図が示されている。一般的に、凝固領域102の頂部表面104(図23)は、パターン166を含む。それは、第一のポリマー120と第二のポリマー130とが、それぞれ少なくとも一つの対照的な特性を有するからである。図示した実施形態では、対照的な特性はカラーである。しかし、他の対照的な特性、又はそれらの組み合わせを取り込んで、対照的な硬度又は粘着性レベルなどのパターンを生み出すこともできる。図では、第一のポリマー120が第一のカラー168を形成し、第二のポリマー130が第二のカラー170を形成する。図22に詳細に示されているように、凝固領域102の頂部表面104のパターン166は、第一のポリマー120の第一のカラー168と第二のポリマー130の第二のカラー170とによってそれぞれ形成される第一の領域172と第二の領域174とを含む。
【0046】
上述したように、二つのポリマー120と16とは、第一のウォーターバス136で素地112上に凝固する。凝固の前に第一のポリマー120の頂部表面124に第二のポリマー130が塗布されると、ポリマーが混合して第一のポリマー領域の頂部表面124の下で一体化して、ポリマーの凝固が単一の凝固領域102を形成することが可能に成る。凝固の前に二つのポリマーを混合し、凝固のときに二つのポリマーが一体化するにも関わらず、それぞれのポリマーは、元の特性を実質的に維持する。ポリマーの一又は二以上の特性のコントラストが、パターン166を生み出す。特性が、実質的に異なったままであるにも関わらず、二つのポリマーの接触面に沿って多少の混じり合いはあり得る。
【0047】
したがって、いくつかの実施形態では、凝固領域102の構造は、単にシームレス及び単に凝固しているだけでなく、二つのポリマーは互いに重合して凝固領域102を形成する。したがって、凝固領域102は、重合した領域である。好ましくは、凝固領域102は、さらに複数の一般に垂直に延びる孔隙(図示せず)と頂部表面104と底部表面106とを含む。孔隙24は、一般に凝固領域102の全体に、頂部表面104と底部表面106の間で第一のポリウレタン120が第二のポリウレタン130と境を接するところも含めて形成される。凝固領域を形成するのにポリウレタンが好ましいけれども、対照的な特性を有する他の液体ポリマーを用いることもできる。一般にポリマーは、液体状態にあるときに組み合わされて一緒に重合することが可能である。ポリマーが、一緒に重合するときに、重合領域102の構造は好ましくはシームレスであり、しかも少なくとも重合領域102の外側表面(頂部表面104)で対照的な特性を維持する。
【0048】
第一のポリマー領域120の頂部表面124は、第二のポリマー130の頂部表面134と協同して凝固領域102の実質的に滑らかな頂部表面104を形成する。表面の対照的なカラー168と170とは、協同してパターン166を生み出す。第一のポリマーが赤く、第二のポリマーが白い場合、上述したプロセスは、単一の混じり合ったピンクの領域ではなく、はっきりした赤と白との領域を含む凝固したポリマー領域を生ずる。第一のポリマー120と第二のポリマー130の対照的な特性は、実質的に異なったままであるが、頂部表面104の下のポリマー構造は、好ましくは異なるポリマー間でシームレスになり、好ましくは連続した孔隙構造が全体にわたって存在する。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態は、塗料を用いて多重なカラーのシートを作り出す従来の方法と対比させることができる。従来の方法では、単一ポリマー領域を素地に凝固させて凝固した領域を含むシートが形成される。異なるカラーの領域を実現するために、頂部表面と底部表面とを有する塗料が、所望するところで凝固したポリマー領域の頂部表面に塗布される。塗料の塗布の前にポリマーは凝固しており、塗料はシートの表面の上に薄い別の領域を形成する。
【0050】
ポリマーの凝固した領域に塗料を塗布する従来の方法は、シートの特性を変える。塗料はポリマー領域と一体化しない。塗料の底部表面が、ポリマー領域の頂部表面と結合する。本出願人が知る実施形態では、表面を被覆する塗料は、粘着性や硬度のレベルの差を含め、それが覆うポリマーと異なる触感特性を有していた。例えば、塗装されたグリップは、一般に塗料で覆われた領域でポリマーの塗装されていない領域に比べて粘着性が小さい。さらに、使用時に、ポリマー上の塗料は、摩耗してグリップに風雨にさらされた又は摩耗した外観を与える。対照的な特性を導入するための(多重シート、ストリップ、又はインサートの使用を含む)本出願人の別の課題解決方法は、重要でユニークなものであるが、いろいろな構成要素の間の縫目を生み出す。
【0051】
本発明の実施形態は、対照的な特性の領域を有し、領域の構造がシームレスであるグリップの製造を可能にする。例えば、所望のレベルの粘着性と硬度とを有する赤いポリマーを同じ所望のレベルの粘着性と硬度とを有する青いポリマーと一緒に用いることができる。二つの材料から作られるシートは、ユニークなカラーのパターンと、実質的に一様なレベルの粘着性と硬度とを有するシームレスな構造を有する。
【0052】
次に図23を参照すると、図21における線23−23に沿って切ったシート26の部分概略断面図が示されている。対照的な領域172と174とが、頂部表面23に見られる。上述したように、第一のポリマー120の頂部表面10に第二のポリマー130を塗布するときのウェブ122に対するノズル162の動きのため、異なる部分又は領域で異なる量の第二のポリマー130が塗布される。ポリマーが混合すると、第二のポリマー130は、第一のポリマー120の中に定着する。
【0053】
ウォーターバス136の後で、凝固した領域102は、その頂部表面104と底部表面106との間で全深さDPolyTを形成する。いろいろな領域で、第二のポリマー130は、頂部表面104から凝固領域102へ深さDPoly2まで延びる。DPoly2のDPolyTに対する比は、ウェブ122がノズル162の下を通過するスピード、ノズル162からの第二のポリマー130の流量、及びX及びY方向のノズル162の移動の速さ、などいくつかの因子によって変化する。いくつかの実施形態では、いくつかの領域における最大及び、好ましくは、平均の比DPoly2対DPolyTは、少なくとも1対15、1対10、1対5、1対4、1対3、及び/又は1対2である。いくつかの領域では、この比は1対1であり、第二のポリマー130が頂部表面104から底部表面106まで伸びている。いくつかの実施形態では、この比は、シート26の異なる領域で変わる。
【0054】
上述したように、凝固した領域102は、一般に多孔質である。この多孔質領域は、凝固した領域102の頂部表面104と底部表面106との間で全深さDPorousTを有する。いろいろな領域で、第二のポリマー130は、頂部表面104から凝固した多孔質領域102の中へ最大深さDPorous2まで延びる。DPorous2のDPorousTに対する比は変動する。いくつかの実施形態では、いくつかの領域における最大及び、好ましくは、平均の比DPorous2対DPorousTは、少なくとも1対50、1対40、1対30、1対20、1対15、1対10、1対5、1対4、1対3、及び/又は1対2である。いくつかの領域では、この比は1対1であり、第二のポリマー130が多孔質凝固領域102を通って頂部表面104から底部表面106まで伸びている。いくつかの実施形態では、この比はシート140の異なる領域で変わる。
【0055】
図に示されているパターン166は、ポリマーシートを作る本出願人の方法で得られるパターンの一例である。他のパターンも可能である。例えば、いくつかの実施形態では、第二のポリマー130をウェブ122に塗布して第一のポリマー120の上方表面124に第二のポリマー130の固体のバンドを作り出すときにノズル162を静止させて保持する。グリップ接触面Iにシート140をどのように形成するかに応じて、バンドは、水平に、垂直に、又はグリップ接触面Iに所定の角度で伸ばすことができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、第一のポリマー120の頂部表面124が、実質的に凝固領域102の頂部表面104の全体を構成する。そのような実施形態では、比較的少量の第二のポリマー130を凝固プロセスの前に塗布することができる。別の実施形態では、第二のポリマー130の頂部表面134が、実質的に凝固領域102の頂部表面104の全体を構成する。このような実施形態では、比較的多量の第二のポリマー130を凝固プロセスの前に塗布することができる。本発明の実施形態は、同様のパターンの異なる領域を含む。場合によっては、シートから形成されるグリップ接触面Iが、カラーなどの対照的な特性を有する少なくとも3つの領域を含むようにパターンが繰り返され位置決めされる。ある実施形態では、グリップ接触面Iは、少なくとも5つの対照的な特性の領域が形成される。場合によっては、少なくとも7つの対照的な特性を有する領域がある。場合によっては、10以上の領域が対照的な特性を有する。これらの対照的な特性を有する領域は、グリップ接触面Iの凝固領域102の頂部表面104にわたって、グリップ接触面Iの幅の方向に、グリップ接触面Iの長さ方向に、又はその二つの組み合わせで配置される。
【0057】
次に図24を参照すると、そこには塗料で被覆されたシートの部分概略断面図が示されている。凝固領域180は多孔質であり、略なめらかな頂部表面182と底部表面188とを含む。頂部表面182は、一又は二以上の凹凸184を含み、それは下方の凝固領域180に伸びている。塗料198は、凝固領域180の頂部表面182に塗布される。凝固領域180の頂部表面182における凹凸184のために、塗料198は、凝固領域180に深さDPorous2まで延びる。はっきりしないが、DPorous2のDPorousTに対する比は、1対100以下であると思われる。したがって、塗料が凝固領域の表面に塗布される第二のポリマーであるとすると、塗料で被覆されたシートのDPorous2のDPorousTに対する比は、上記の1対50という比よりもはるかに小さい。
【0058】
図25に示されているように、シート140は、グリップシートS5内に形成できる。好ましくは、シートS5は、シート140からダイカットされる。当業者には理解されるように、シート140は、上で上述されたシートS1,S2,S3,及びS4に関して述べ、以下で後述のシートS6,S7,及びS8に関して述べるような、ストリップ、シート、インサート、又は切り抜きのあるシート、などのいくつかの任意の形に形成することができる。
【0059】
シートS5は、頂部表面200と頂部側面201と底部側面202と第一の側面204と第二の側面206とを含む。頂部側面201から底部側面202へ引かれた頂部表面200の少なくとも一部にある線は、好ましくは異なる特性を有する複数のポリマー領域を横切る。いくつかの実施形態では、異なる形状のシートS5は、頂部側面201から底部側面202へ引かれた頂部表面200の少なくとも一部にある線に沿って少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも5つ、少なくとも7つ、又は少なくとも10の異なる特性を有する領域を含む。いくつかの実施形態では、シートS5は、この線に沿って少なくとも一つの異なる特性の領域を2乃至500領域の範囲で含む。領域の異なる特性は線に沿って交替する二つ以上のカラーであってもよいことは言うまでもない。あるいはまた、領域の異なる特性は、線に沿って交替する粘着性又は硬度のレベルであってもよい。
【0060】
同様に、頂部表面200の少なくとも一部において第一の側面204から第二の側面206まで引かれた線も、好ましくは、異なる特性の複数の領域を横切る。いくつかの実施形態では、シートS5は、頂部表面200の少なくとも一部において第一の側面204から第二の側面206まで引かれた線に沿って少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも5つ、少なくとも7つ、又は少なくとも10の異なる特性を有する領域を含む。いくつかの実施形態では、グリップ接触面Iは、この線に沿って少なくとも一つの異なる特性の領域を2乃至500領域の範囲で含む。
【0061】
同様に、シートS5に、凝固領域102の頂部表面200から底部表面106へ引いた線も複数の領域を横切る。いくつかの実施形態では、シートS5は、凝固領域102の頂部表面200から底部表面106へ引いた線に沿って少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも5つ、少なくとも7つ、又は少なくとも10の異なる特性を有する領域を含む。いくつかの実施形態では、グリップ接触面Iは、この線に沿って少なくとも一つの異なる特性の領域を2乃至50領域の範囲で含む。
【0062】
シートS1は、完成したグリップシートを取付チューブTに貼り付けて完成したグリップGを形成するための中点を示す心だしノッチN1,N2を含むことができる(図48から50まで参照)。あるいはまた、ノッチN1,N2が含まれないこともある。シートS5を組み込んだグリップG5の一実施形態が、図80に示されている。
【0063】
次に図26から28までを参照すると、上述したシートS1−S5のいずれかの周縁縁部が、シートS(例えば、上記のシートのいずれか)の頂縁部及び底縁部214,216と係合する一対の回転ナイフ210,212,及び側縁部222,224と係合する単一の回転ナイフ218(図27,28)、によってスカイブ加工される様子が示されている。ナイフ210と212とは、それぞれ、頂部及び底部のスカイブ加工された縁部214,216を形成する。ナイフ218は、図27ではシートSの一方の側面にスカイブ加工された縁部222を示しており、図28では最初の側面がスカイブ加工された後でスカイブ加工された縁部224を形成する様子が示されている。圧力プレート226を用いてスカイブ加工作業の間にシートをベース228に固定する。図示した実施形態では、底縁部214,216のスカイブ加工は互いに反平行であり、側縁部222,224は図27に見られるように互いに平行である。好ましくは、スカイブ加工は、約2.0−約6.0mmの幅を有する。さらに好ましくは、スカイブ加工は、約2.7−約4.5mmの幅を有する。
【0064】
一例として、図29は、回転ナイフ210,212,214が縁部214,216,222,224をスカイブ加工した後のシートSの背面図を示す。さらに、図29はシートSのいろいろな寸法を示す。図示した実施形態では、シートSは、長さL、幅W1及びW2、及び高さHを有する。
【0065】
一実施形態では、長さLは、約150乃至約250mm(ミリメートル)である。別の実施形態では、長さLは、約180乃至約220mmである。さらに別の実施形態では、長さLは約200乃至約215mmである。それ以外の長さを選んで、グリップを長い又は短いロッドに嵌合させることもできる。
【0066】
シートSの長さLは、さらに区分長さL1とL2に細分される。一実施形態では、区分長さL2は、区分長さL1よりも長いが、別の実施形態では、区分長さL1,L2は等しい、又はほぼ等しい。区分長さL2の区分長さL1に対する比は、一実施形態では、約1:1と約2:1との間である。別の実施形態では、この比は約1:1と約1.5:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1:1と約1.3:1との間である。区分長さL1とL2を変えることによって、シートSをいろいろな長さの取付チューブTと結合させて、グリップGをより快適にユーザーの手に順応させることができる。
【0067】
図示した実施形態では、シートSの各端部の幅W1は等しい、又はほぼ等しい。別の実施形態では、シートSの各端部の幅W1は等しくない。図示した幅W2は、シートSの内側部分の幅に対応し、一実施形態では、さらに詳しくシートSの最も狭い内側部分の幅に対応する。幅W2の図示した実施形態は、いくつかの実施形態では幅W2が幅W1よりも小さいことを示す。したがって、シートSは、シートSの各端部から幅W2を有する内側部分へテーパーしている。
【0068】
一実施形態では、異なる幅W1,W2が、シートSに砂時計の形、又は実質的に砂時計の形を与える。この砂時計の形のシートSを組み込んだグリップGは、いくつかの実施形態では、ユーザーの手により快適にフィットすることができる。図示されないが、別の実施形態では、幅W2が幅W1に等しい又はそれよりも大きい。このような実施形態は、例えば大きな手のユーザーには好ましいかもしれない。
【0069】
一実施形態では、幅W1の幅W2に対する比は、約1:1乃至約2:1である。別の実施形態では、この比は約1:1と約1.4:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1.2:1と約1.3:1との間である。
【0070】
シートSの高さHも示されている。いろいろな実施形態で、高さは約0.5と約10mmとの間、約1と約7mmとの間、約2と約4mmとの間、又は別の高さである。シートSを組み込んだグリップGのソフトネスを高めるためにもっと大きな高さHを選ぶことができるし、グリップGのソフトネスを減らすためにもっと小さな高さHを選ぶこともできる。
【0071】
シートSの繊維層は高さFHを有し、シートSのポリマー層は高さPHを有する。一実施形態では、繊維層の高さFHのポリマー層の高さPHに対する比は約2:1と約15:1との間である。別の実施形態では、この比は約4:1と約10:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約5:1と約8:1との間である。
【0072】
一実施形態では、繊維層の高さFHは約1と約5mmとの間である。別の実施形態では、高さFHは約2と約4mmとの間である。さらに別の実施形態では、高さFHは約2.7と約3.2mmとの間である。同様に、一実施形態では、ポリマー層の高さPHは約0.1と約1mmとの間である。別の実施形態では、高さPHは約0.2と約0.7mmとの間である。さらに別の実施形態では、高さPHは約0.3と約0.5mmとの間である。
【0073】
シートSの前記の寸法のいくつか又は全部は、ここで記載されるシートS1からS8までのいずれかに適用される。しかし、他の実施形態では別の寸法を用いることもできる。
【0074】
図30と図31は、図29のシートSの異なる視点による図を示す。シートSに行われるスカイブ加工は、上述のシートS1−S5のいずれに行ってもよい。
【0075】
図32と図33は、外側シート302を内側シート316に結合して形成された結合多重層シートS6の様子を示す。図33に示されるように、さらに詳しく図34,35,及び36に示されるように、外側シート302と内側シート316の側面領域308,310,324,326は、側方延長部358と360を形成するようにずれている。図34は、図33で線34−34と表された線に沿って切った結合されたシートS6の断面図である。図34は、外側触感層314が内側強度層312に接着され、それがさらに内側強度シート316に結合されて成る好ましい実施形態を示す。結合されたシートS6は外側表面398を有し、当業者には理解されるように、それは外側触感層314の外側表面と略対応する。同様に、結合されたシートS6は、内側強度シート316の内側表面350に略対応する内側表面300を有する。完成したグリップGでは、シートS6の外側表面398はまた、一般にグリップGの外側表面を指す。
【0076】
外側シート302は、好ましくは、内側強度シート316に外側シート302の内側表面(図示せず)上の接着剤によって固定される。外側シート302は、また、内側シート316の外側表面348上の接着剤によって内側シート316に固定してもよい。外側シート302と内側シート316とは、また、外側シート302の内側表面と内側シート316の外側表面348との各々の上の接着剤の組み合わせによって固定することもできる。内側シート316と外側シート302との間の接触面は中間接触面362を形成する。
【0077】
図36は、第一の側方延長部358を示す拡大図である。第一の側方延長部358は、内側当接表面354と中間当接表面352と外側当接表面368とを含む。外側当接表面368の外側当接表面368aは、外側多重層シート302の外側当接表面336を部分的に形成する外側触感層314の部分に対応する。同様に、外側当接表面368の外側当接表面368bは、外側多重層シート302の外側当接表面336を部分的に形成する内側強度層312の部分に対応する。第一の側方延長部358はさらに内側表面356を備える。好ましくは、第一の側方延長部358を部分的に形成する外側シート302の側面領域308を超えて延びる内側強度シート316の部分は、外側当接表面368から側方へ約1.5乃至約5.0ミリメートルの範囲で延びる。さらに好ましくは、これは約2.5乃至約3.5ミリメートルの範囲で延びる。最も好ましくは、これは約3.0ミリメートル延びる。
【0078】
図35は、第二の側方延長部360を示す拡大図である。第二の側方延長部360は、内側当接表面364と中間当接表面362と外側当接表面366とを含む。外側当接表面366の外側当接表面366aは、外側多重層シート302の外側当接表面338を部分的に形成する外側触感層314の部分に対応する。同様に、外側当接表面366の外側当接表面366bは、外側多重層シート302の外側当接表面338を部分的に形成する内側強度層312の部分に対応する。好ましくは、第二の側方延長部360を部分的に形成する内側シート316の側面領域326を超えて延びる外側多重層シート302の部分は、外側当接表面366から側方へ約1.5乃至約5.0ミリメートルの範囲で延びる。さらに好ましくは、これは約2.5乃至約3.5ミリメートルの範囲で延びる。最も好ましくは、これは約3.0ミリメートル延びる。好ましい実施形態では、第一及び第二の側方延長部358と360とは、それぞれの当接表面368と366から実質的に等しい距離だけ延びる。
【0079】
シートS6は、完成したグリップシートを取付チューブTに貼り付けて完成したグリップGを形成するための中点を示す心だしノッチN1,N2を含むことができる(図48から50まで参照)。あるいはまた、ノッチN1,N2が含まれないこともある。シートS6が、取付チューブTに結合されて、例えば、図76に示され以下で説明されるようなグリップが形成される。
【0080】
図37,図38,及び図39は、本発明の別の好ましい実施形態を示す。結合されたシートS7は、図示された実施形態では4つの主な部分を備える。図37では、内側強度シート416は、結合されたシートS6で用いられた内側強度シート316と同様である。外側多重層シート402は、第一の開口部418と別の第二の開口部430とを形成する。第一の開口部418は、シート402の第一の内側領域492によって形成される変形卵形として示される。しかし、第一の開口部418は、円、卵形、正方形、長方形、又はサイズや寸法が規則的又は不規則ないろいろな形のいずれで形成してもよい。さらに、これらの形状は、開口部418のようにシート402の内部に全体が囲い込まれることも、第二の開口部430に示されるように、シート402の縁に境界があり、シート402の外側周縁の端部を含むこともある。第二の開口部430は、シート402の第二の内側領域498によって形成される。
【0081】
第一のインサート410は、第一の開口部418と対応するように成形され、外側領域490によって形成される。材料は異なることがあるが、第一のインサート410は、好ましくは外側多重層シート402と同じ厚さであって、第一のインサート410と外側シート402が内側強度シート416に接着された後では、シートS7の厚さが、第一のインサート410を通して測っても、外側シート402を通して測っても、実質的に同じ厚さになる。同様に、第二のインサート422も開口部430と対応するように成形され、外側領域496によって形成される。好ましくは、第二のインサート422は、心だしノッチN1,N2を含む。別の実施形態では、ノッチは含まれない。第二のインサート422及び対応する第二の開口部430の形状は、単に説明のためであり、他のいろいろな形状が本発明の開示に含まれると考えられる。第一のインサート410と同様、第二のインサート422を作るために選択した材料がシート402を作るために選択した材料と異なっていても、第二のインサート422も外側多重層シート402と同じ厚さであることが好ましい。一実施形態では、インサート410と422とは、取扱いを容易にし、快適な外観を与えるための目立たせる面積を大きくするために少なくとも3平方インチ(7.62×7.62mm)の表面積を形成する。別の実施形態では、インサートはもっと小さい、又はもっと大きく、より小さい及びより少ない数で所望の効果を達成する。
【0082】
第一のインサート410は、好ましくは、第一のインサート410の内側表面416上の接着剤によって内側強度シート416に固定される。第一のインサート410は、また、内側シート416の外側表面448上の接着剤によって内側シート416に固定することもできる。第一のインサート410と内側シート416とは、また、第一のインサート410の内側表面(図示せず)と内側シート416の外側表面448とのそれぞれの上の接着剤の組み合わせによって結合することもできる。内側シート416と外側シート402との接触面、及び内側シート416と第一のインサート410との接触面は、部分的に中間接触面462を形成する(図39)。第一のインサート410は、また、外側シート402に直接結合することもできる。第一のインサート410は、好ましくは外側当接表面412を形成する。外側当接表面412は、さらに、第一のインサート410の外側触感層434に対応する外側当接表面412aと、第一のインサート410の内側強度層436に対応する外側当接表面412bとを備える。第一の開口部418は、外側当接表面420を形成し、それはさらに、外側シート402の外側触感層414に対応する外側当接表面420aと、外側シート402の内側強度層412に対応する外側当接表面420bとを備える。
【0083】
図39は、内側シート416と結合している第一のインサート410と外側シート402とを示す断面図であり、第一のインサート410の外側当接表面412と外側シート402の外側当接表面420との間の外側付着接触面460を示している。好ましくは、外側当接表面412aと420aとが結合して外側付着接触面460aを形成し、外側当接表面412bと420bとが結合して外側付着接触面460bを形成する。内側シート416の外側表面448が、第一のインサート410の内側表面416、第二のインサート422の内側表面428、及び外側シート402の内側表面444と協同して中間付着接触面462を形成する。
【0084】
図39は、また、中間付着接触面462を示している。中間付着接触面462は、中間付着接触面462aと中間付着接触面462bと中間付着接触面462cとから成る。中間付着接触面462aは、内側シート416の外側表面448と第一のインサート410の内側表面416との間の接触面によって形成される。中間付着接触面462bは、内側シート416の外側表面448と外側シート402の内側表面444との間の接触面によって形成される。中間付着接触面462cは、内側シート416の外側表面448と第二のインサート422の内側表面428との間の接触面によって形成される。内部インサート縫目400が、一般に外側付着接触面460と中間付着表面462aによって形成される。インサート縫目400は、内側シート416を通って伸びていない。このような構造は、本明細書に記載された重なり延長構造と同様の付加的なサポートを提供する。このようなサポートは、中間付着接触面並びに外側付着接触面に沿って、外側シートとインサートが内側シートから分離するのを防ぐ。
【0085】
一実施形態では、接着剤を用いて表面412と420とを結合する。別の実施形態では、接着剤を用いて外側当接表面412bと420bとを結合する。外側当接表面412aと420aとは、好ましくは異なる接着剤、例えば液体ポリウレタンの注入、によって結合される。ポリウレタンは、ノズル、針、ペン、など(図示せず)によって挿入できる。過剰な結合剤は、接着剤であれ、液体ポリウレタン、又は当業者に公知の他の作用物質であれ、シートS7の外側表面498から除去して、磨いたり、削ったり、拭いたり、又は同様の手段で略一様な厚さを維持することができる。あるいはまた、結合剤は除去されない。
【0086】
第二のインサート422は、外側シート402と内側強度シート416に同様の仕方で結合される。本発明の実施形態の利点は、グリップの新しいデザインに多くのカラーを取り入れながら、実質的に一様な厚さ、貼り付く感じ、及びユーザーの手のクッションになる能力など、グリップの外側表面の完全性を保つことである。
【0087】
結合された多重層シートS7は、取付チューブTに結合されて、例えば、図78に示され、以下に記載されるようなグリップが形成される。
【0088】
次に図40と図41を参照すると、そこには本発明のさらに別の実施形態が示されている。結合された多重層シートS8は、シートS6とS7を形成するのに用いたものと同様の構成要素から形成される。内側強度層516が、外側多重層シート502aと502bとに結合され、図41に示されているように、第一及び第二の側方延長部558と560とがそれぞれ形成される。好ましくは、シートS8は、取付チューブTに巻き付けられたときに、以下で説明するように取付チューブTの露出した表面610をほぼ覆うように成形される。外側シート502aと502bとは、心だしノッチN1,N2を含むことができる。いくつかの実施形態では、ノッチN1,N2は含まれない。
【0089】
外側シート502aと502bとは、好ましくは、内側強度シート516に内側表面(図示せず)上の接着剤によって固定される。外側シート502aと502bとは、また、シート516の外側表面548上の接着剤によって内側シート516に固定することもできる。外側シート502aと502bとは、また、外側シート502aと502bのそれぞれの内側表面及び内側シート516の外側表面548上の接着剤の組み合わせによって内側シート516に結合することができる。
【0090】
望ましくは、外側シート502aは、外側シート502bに直接結合される。シート502aは、外側当接表面536aを形成する。外側当接表面536aは、さらに、外側シート502aの外側触感層514aに対応する外側当接表面536aaと外側シート502aの内側強度層512aに対応する外側当接表面536abとを備える。外側シート502bは、外側当接表面536bを形成する。外側当接表面536bは、さらに、外側シート502bの外側触感層514bに対応する外側当接表面(図示せず)と外側シート502bの内側強度層512bに対応する外側当接表面(図示せず)とを備える。好ましくは、外側当接表面536aと外側当接表面536bとは、内部外側付着接触面564を形成する。この実施形態では、外側付着接触面564は、好ましくは実質的に外側シート502の頂部領域504と外側シート502の底部領域506との間の距離に伸びて、外側シート502の第一及び第二のセクションを形成する。別の実施形態では、外側シート502は、同様の仕方で結合される別のセクションを含む。
【0091】
内側シート516の外側表面548は、外側シート502aと502bの内側表面(図示せず)とそれぞれ協同して中間付着接触面566を形成する。中間付着接触面566は、さらに、内側シート516の外側表面548及び外側シート502aの内側表面に対応する中間付着接触面566aと、内側シート516の外側表面548及び外側シート502bの内側表面に対応する中間付着接触面566bとを備える。内部縫目520は、一般に第一の及び第二の側方延長部558と560との間の接触面以外のシート502の部分を結合する接触面である。上述した構造は、ここで説明した重なり延長構造と同様にシート接触面の付加的サポートとなって、釣り人が使用するときにグリップに加えられる力に抵抗する。
【0092】
図示した実施形態で、外側シート502bの第一の側面領域508bは、外側シート502の外側側面領域508bである。外側シート502の外側側面領域508bは、内側シート516の第一の側面領域524と協同して第一の側方延長部558を形成する。同様に、外側シート502aの第二の側面領域510aは、外側シート502の外側側面領域510aである。さらに、外側シート502の外側側面領域510aは、内側シート516の第二の側面領域526と協同して第二の側方延長部560を形成する。
【0093】
結合された多重層シートS8は、例えば、取付チューブTに結合されて、例えば、図79に示され、以下で説明されるようなグリップを形成する。
【0094】
本発明の別の利点は、例えば図40と図41に示されているような追加の垂直シートを含むグリップの多様なバリエーションが可能になることである。図示されないが、別の実施形態では、ここで説明されるようなその他の変更も含めて及び含まずに複数の水平なシートが組み込まれる。さらに別の実施形態では、当業者には理解されるように、本発明の精神から逸脱することなく、複数の内側強度層がいろいろなデザインと合わせて用いられる。
【0095】
次に図42から図45までを参照すると、そこには、好ましくは天然又は合成ゴム又はプラスチックなどの弾力性材料で作られた取付チューブTが示されている。取付チューブTは、その底端部650に一体化されたカバー602を含み、取付チューブTの頂端部652には一体化されたリング604が形成されている。取付チューブTは、カバー602の底面とリング604の頂部側面との間に延びる表面610を有する。カバー602の底面には下向きに延びるスロット620が形成され、それが周方向に取付チューブTのまわりに巻き付いている。スロット620は、カバー602から上方へ延びるリップ654によって形成される。一実施形態では、リップ654は、周縁リップである。リップ654は、取付チューブTの表面610に向いた内側表面628とカバー602から上方に向いた上方表面622と取付チューブTの表面610から離れる方向の外側表面624を形成する。下向きに伸びたリップ654は、取付チューブTの表面610の一部626上に延びる。スロット620の一番下の部分は、上を向いた内側表面658によって形成される。好ましくは、リップ654は、取付チューブTの表面610から離れる曲げに抵抗するように形成される。スロット620は、例えば、シートS1−S8のいずれかのスカイブ加工された底部領域Bを受容する(図57)。
【0096】
同様に、取付チューブTのリング604には、取付チューブTの表面610の一部636とリング604から下向きに伸び好ましくは周方向に取付チューブTのまわりに巻き付くリップ656によって形成されるスロット630が形成されている。リップ656は、取付チューブTに向いた内側表面638、リング604から下に向いた下方表面632、及び取付チューブTの表面610から離れる方向に向いた外側表面634を形成する。下向きに延びるリップ656は、取付チューブTの表面610の一部636の上に延びる。スロット630の一番上の部分は、下向きの内側表面660によって形成される。リップ656は、取付チューブTから外向きに曲げることができるが、完全に曲がった状態では平らになって取付チューブTの表面636を完全に露出させ、その状態にとどまることに抵抗することが好ましい。別の実施形態では、外側表面634は、内側表面638の方へテーパーする、又は内側表面638は、外側表面634の方へテーパーする。スロット630は、例えば、シートS1−S8のいずれかのスカイブ加工された頂部領域Aを受容する(図56)。好ましくは、取付チューブTにはシートSの心だしノッチN1,N2にマッチする心だしノッチ605が形成される。
【0097】
一実施形態では、リング604のリップ656の厚さ又は幅RLWが、キャップ602のリップ654の厚さ又は幅CLWよりも小さい。幅RLWが、幅CLWよりも小さいのは、リング604のリップ656が容易に外側へ曲がってシートSの端部をもっと容易に受容されるようにするためである。一実施形態では、幅RLWの幅CLWに対する比は、約1.1:1と約1.9:1との間である。別の実施形態では、この比は約1.3:1と約1.7:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1.4:1と約1.5:1との間である。
【0098】
さらに、一実施形態では、リング604は、縁部幅EWと縁部長さELとを有する縁部661を有する。縁部661の寸法は、一実施形態では、リップ656がさらに外側へ曲がることを可能にするように構成される。一実施形態では、縁部幅EWは約1と約5mmとの間である。別の実施形態では、縁部幅EWは、約1.5と約3.5mmとの間である。さらに別の実施形態では、縁部幅EWは、約2と約2.5mmとの間である。縁部長さELは、一実施形態では、約1と約9mmとの間である。あるいはまた、縁部長さELは約2と約7mmとの間、又は約3と約6mmとの間である。
【0099】
さらに、いくつかの実施形態では、下向きの内側表面660の幅の縁部幅EWに対する比は、さらにリップ656が外側に突出することを可能にする。一実施形態では、この比は約0.7:1と約2.2:1との間である。別の実施形態では、この比は約1.2:1と約2.0:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1.4:1と約1.8:1との間である。
【0100】
図42から図45までは、また、取付チューブTのいろいろな寸法を示している。図示された実施形態では、取付チューブTは、内側長さLと内部幅W1とW2とを有する。さらに、図示されたキャップ602とリング604とは、幅W3と高さCLとRLとを、それぞれ、有する。図示された実施形態は、また、キャップ深さCDとリング深さRDとを示している。
【0101】
取付チューブTの内側長さLは、キャップ602の上向きの内側表面658とリング604の下向きの内側表面660との間の長さとして示されている。一実施形態では、内側長さLは、約150乃至約250mmである。別の実施形態では、内側長さLは、約180乃至約220mmである。さらに別の実施形態では、内側長さLは、約200乃至約215mmである。取付チューブTを組み込んだグリップGがもっと長い又は短いロッドに嵌合できるようにするために他の長さを選ぶこともできる。
【0102】
取付チューブTの内側長さLは、さらに内部区分長さL1とL2とに細分される。一実施形態では、内部区分長さL2は内部区分長さL1よりも長いが、別の実施形態では内部区分長さL1,L2は等しい又はほぼ等しい。内部区分長さL2の内部区分長さL1に対する比は、一実施形態では、約1:1と約2:1との間である。別の実施形態では、この比は約1:1と約1.5:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1.1:1と約1.3:1との間である。内部区分長さL1とL2とを変えることによって、取付チューブTを特定のユーザーの手にもっと快適に順応する長さのグリップGに結合することができる。
【0103】
取付チューブTの内部幅W1は、キャップ602とリング604に近く、キャップ602とリング604との間のチューブの幅として示されている。図示された実施形態では、取付チューブTの各端部の内部幅W1は等しい、又はほぼ等しい。別の実施形態では、取付チューブTの各端部の内部幅W1は等しくない。図示された幅W2は取付チューブTの内側部分の幅に対応し、一実施形態ではさらに詳しく、取付チューブTの最も狭い内側部分の幅に対応する。幅W2の図示された実施形態は、いくつかの実施形態の幅W2が幅W1よりも小さいことを示している。したがって、キャップ602とリング604との間で取付チューブTは、取付チューブTの各端部から幅W2を有する内側部分へテーパーしている。
【0104】
一実施形態では、異なる幅W1,W2が取付チューブTに砂時計の形又は実質的に砂時計の形を有する断面を与える。すなわち、一実施形態では、取付チューブTを組み込んだグリップGも砂時計の形を有する。この砂時計の形を有するグリップGは、いくつかの実施形態で、ユーザーの手により快適にフィットできる。図示しないが、別の実施形態では、幅W2が幅W1と等しい又はそれより大きい。このような実施形態は、例えば、大きな手のユーザーにとって好ましいかもしれない。
【0105】
一実施形態では、幅W1の幅W2に対する比は約0.9:1と約1.8:1との間である。別の実施形態では、この比は約1:1と約1.4:1との間である。さらに別の実施形態では、この比は約1.1:1と約1.2:1との間である。
【0106】
キャップ602とリング604の寸法に目を向けると、キャップ602とリング604はそれぞれ幅W3を有する。一実施形態では、キャップ602の幅W3は、リング604の幅W3と等しい又は実質的に等しい。しかし、別の実施形態では、異なる幅W3を選ぶことができる。さらに、キャップ602は高さCLを有し、リング604は高さRLを有する。一実施形態では、これらの高さCL、RLは等しい又は実質的に等しい。しかし、別の実施形態では、異なる高さCL、RLを選ぶことができる。
【0107】
また、キャップ深さCDとリング深さRDとが示されている。キャップ深さCDは上方表面622から上向きの内側表面658までの距離の測定値である。同様に、リング深さRDは下方表面632から下向きの内側表面660までの距離の測定値である。一実施形態では、キャップ深さCDとリング深さRDとは等しい又は実質的に等しい。しかし、これらの深さCD、RDは長さが異なってもよい。
【0108】
いくつかの実施形態で、キャップ602とリング604との間で取付チューブTは変化する壁厚615,617を有する。壁厚617は、キャップ602とリング604との間の取付チューブTの端部に対応し、壁厚615は、取付チューブTが幅W2を有する取付チューブTの内側部分に対応する。一実施形態では、壁厚617は壁厚615より大きい。いくつかの実施形態では、壁厚は一端又は両端における厚さ617から厚さ615へテーパーしている。内側部分でより小さな壁厚615にすることによって、取付チューブTは、厚さが617の端部よりも厚さ615の内側部分でよりフレキシブルになる。場合によって、異なる壁厚615,617によって取付チューブTを組み込んだグリップGがユーザーの手により快適に順応できるようになる。
【0109】
次に図46から図55までを参照すると、シートSが、取付チューブTに貼付されてグリップGが形成される様子が示される。図46では、繊維層700の内側表面が、ノズル、ブラシなどから接着剤790を受容する様子が示される。図47では、取付チューブTの外側表面が、ノズル、ブラシなどから接着剤790を受容する様子が示される。
【0110】
図48では、シートSが取付チューブTに巻き付けられ接着される様子が示される。この作業の際、心だしノッチを用いてシートSを取付チューブTと整列させる。また、シートSの下方縁部が、キャップ602の周縁スロット620の内部に手で挿入され、このシートSの上方縁部が、リング604内に形成されたスロット630の内部に手作業で挿入される。上述したように、シートSのスカイブ加工された側縁部は、適当な接着剤790によって一緒に接着されて、シートSを通って延びる縫目791を形成する(図55)。スカイブ加工された側縁部のために、縫目791は、シートSを、シートSの深さに対して所定の角度をなして伸び、シートSの深さに平行な縫目に比べてこのような縫目791の長さは増加する。縫目791の長さの増大はより強い結合を可能にする。縫目791は、繊維層を一緒に接合するときに特に強くなる。適当な接着剤790は、ポリクロロプレン(C4H5Cl)及びトルエン(CH5CH3)の化学式を有する。シートSを取付チューブTの周りに巻き付けて接着するとき、取付チューブTは従来の仕方で分解できる(折畳み式)心棒792に一時的にサポートされる。完成したグリップGの第一の形態が図50に示されている。
【0111】
図56と図57とを参照すると、シートSの底縁部がキャップ・スロット620内にしっかりと配設され、シートSの上方縁部がリング・スロット630内にしっかりと設置されていることが確認される。完成したグリップは、心棒792から取り外され、従来の仕方でロッドのシャフトにはめ込んで接着することがいつでも可能になる。
【0112】
図58から図63までに示されているように、シートSの第一及び第二の側方延長部、それぞれ858と860,が一緒に結合されて縫目870を形成する。延長部858,860は重なるので、一般に、取付チューブTの表面610からシートSの外側表面898までシートSを通って延びる縫目870は、階段状の刻みによってシートSを通る。このような構造によって、特に強い接触面が、特にいろいろな強度層が一緒に結合されるところで得られる。
【0113】
ある好ましい実施形態では、縫目870は、図63に示されるように、3つの付着接触面872,874,及び876を含む。内側付着接触面872は、好ましくは、内側当接表面854と864の少なくとも一部の間で形成される。中間付着接触面874は、好ましくは、中間当接表面852と862の少なくとも一部の間で形成される。外側付着接触面876は、好ましくは、外側当接表面868と866との少なくとも一部の間で形成される。ある好ましい実施形態では、外側付着接触面876は、外側付着表面866a及び外側付着表面868aの交わりによって形成される外側付着接触面876aと、外側付着表面866b及び外側付着表面868bの交わりによって形成される外側付着接触面876bとを備える。
【0114】
縫目870が、3つの接触面872,874,876全部を含むことが好ましいが、別の実施形態は中間接触面874の一部と外側接触面876の一部だけを用いて縫目870を固定する縫目を含む。このような縫目は、主として強度層の部分が接合された少なくとも一つの接触面を含むことによってその強度を維持する。完成したグリップGの一つの実施形態が図58に示されている。
【0115】
次に図64から図66までを参照すると、そこにはグリップGの別の改良品が示されている。この改良品では、縫目791が形成された後、図64に示されるように、少量の放射線硬化ポリウレタン996が、ノズル又はブラシによって縫目上に被覆される。ポリウレタンが硬化した後、図65に示されるように、適当なブラシ997などによって磨いてグリップの表面をなめらかに調整させることができる。あるいはまた、ポリウレタンは磨かれない。
【0116】
図67から図72までを参照すると、そこにはグリップの一つの改良品が示されている。図67から図69までには、縫目791に放射線硬化ポリウレタン996がノズル又はブラシで塗布される様子が示されている。図70から図72までには、ノズル又はブラシが、図70から図72の放射線硬化ポリウレタン996を塗布して熱せられた金型(図示せず)によって形成された凹み995を埋めている。
【0117】
本発明を実施したグリップの外側表面をブラシ又はスプレーによってポリウレタン(図示せず)などのポリマーの薄い層で被覆して表面を保護し、粘着性を付与し、その耐久性を高めることができることは言うまでもない。
【0118】
図73から図75までを参照すると、そこにはグリップの別の改良品が示されている。縫目791に縫い合わせ1010を適用して縫目791を強化している。図75に示されるように、縫い合わせ1010はステッチ1012を含む。一実施形態では、それは縫い糸ステッチ1012である。縫い合わせ1010は単独で用いても、放射線硬化ポリウレタンと合わせて用いてもよい。
【0119】
次に図81から図84までを参照すると、そこにはグリップの別の改良品が示されている。上で開示されたシート型のグリップの代わりに、らせん状に巻き付けられたグリップWGは、取付チューブTとチューブTのまわりにらせん状に巻き付けられたストリップWSとを含む。図84はそのようならせん状に巻き付けられたグリップWGを示す。チューブTは上述したものと同様の仕方で作られる。
【0120】
いくつかの実施形態では、ストリップWSは、シートSについて上で述べたように内側層920に接着された外側層910を含む。しかし、らせん状に巻き付けられたグリップWGは、一又は二以上の実質的に垂直な縫目でなく、チューブTのまわりにらせん状に延びる一又は二以上の縫目930又はチャンネルを含む。
【0121】
ストリップWSは、材料の大きなシートから、カット又はその他の仕方で形成される。一実施形態では、ストリップWSを、側縁部935,936を圧縮して外側層910から内側層920の方へ熱圧着された側縁部935,936を形成する金型に入れて変形することができる。別の実施形態では、側縁部935,936は加熱ローラーによって形成される。同時に、又は別に、金型、加熱プラテン、又はローラーによってストリップWSに摩擦強化パターンを刻みつけることができる。
【0122】
いくつかの実施形態では、側縁部935,936を金型などで圧縮せず、内側層920を通して外側層910に熱を加えることによって、外側層910を圧縮され高密度化された部分(図示せず)を形成するように高密度化する。いくつかの実施形態では、ストリップの片側を圧縮し、片側を高密度化する。
【0123】
一実施形態では、縁部943,944が内側層920の内側面からスカイブ加工される。いくつかの実施形態では、図81に示されるように、内側層920又はその一部だけがスカイブ加工される。いくつかの実施形態では、内側層920と外側層の少なくとも一部がスカイブ加工される。いくつかの実施形態では、スカイブ加工が内側層920と外側層910の全体とで行われる。
【0124】
いろいろな実施形態のストリップWSは、裏張り層962を含み、それをはぎ取って内側層920に塗布された接着剤972を表に出すことができる。あるいはまた、接着剤972をブラシ、スプレー、その他の仕方でストリップWSに塗布してチューブTに接着できるようにする。
【0125】
ストリップWSの前端部と後端部の部分を所定の角度でカットし、チューブTへのストリップWSの貼付を容易にするようにストリップWSを端部の方にテーパーをつけて含めることができる。いくつかの実施形態では、ストリップWSは、側縁部935,936が互いに当接して圧し付け合うようにらせん状にチューブTのまわりに巻き付けることができる。
【0126】
図82と図83に示されるように、いくつかの実施形態では、ストリップWSは、当接する側縁部943,944が互いに重なるようにらせん状にチューブTのまわりに巻き付けられる。一般に、巻き付けるプロセスはキャップから始めてリングで終わる。あるいはまた、巻き付けるプロセスはリングから始めてキャップで終わる。
【0127】
いくつかの実施形態では、ストリップWSの一方の側は圧縮され、他方の側は高密度化される。こうして、ストリップの側縁部を重ねるとき、圧縮された側が下になり高密度化された側が上になるようにして、高密度化された側が圧縮された側に重なって薄い縫目930を生成する。この配置で実質的になめらかな把持表面が得られることが好ましい。
【0128】
いくつかの実施形態では、側縁部935,936は当接するが重ならない。このような実施形態では、側縁部はスカイブ加工される必要がない。いくつかの実施形態では、接着剤972を当接する側縁部935,936の間に、それらが重なるかどうかに関わりなく、含めることができる。
【0129】
いろいろな実施形態は、カラーなどの対照的な特性を有する二つのストリップWSを一緒に接合し、その後それをチューブTに巻き付ける。また摩擦強化パターンや記章を一又は二以上のストリップWSに含めることができる。異なるストリップWSでパターンが異なってもよい。さらに、上述のように切り抜き部やインサートを含めることができ、一又は二以上のストリップWSを上述した多重セグメント単一シートのように接合することもできる。最後に、ストリップWSにシートS5に関して上述した外側層を作る方法で外側層を作ることもできる。
【0130】
次に図85と図86を参照すると、そこには上述の何れか一つの実施形態と組み合わせて、又は従来のロッドグリップと組み合わせてロッドに組み込むことができる別のフィンガーグリップが示されている。フィンガーグリップを組み込んで、ユーザーが使用するときにロッドをサポートするための付加的な箇所を増やすことは有利になるであろう。図示した実施形態では、ロッドFPはメイングリップGとフィンガーグリップG’とを含む。フィンガーグリップG’の実施形態は、グリップの内側部分となるチューブT’とシートS’によって形成される把持部外側表面とを含む。シートS’は、上述したいずれかの方法によって形成することができる。いくつかの実施形態では、フィンガーグリップG’は、シートでなくストリップ(図示せず)によって把持表面を形成する。
【0131】
フィンガーグリップG’のチューブT’の実施形態は、ロッドFPのシャフトを収容するサイズになった第一及び第二の開口端部を含む。好ましくは、釣り糸ガイドに最も近いチューブT’の頂端部にはテーパーがつけられて、フィンガーグリップG’からロッドFPのシャフトへの比較的なめらかな移行を可能にする。いくつかの実施形態では、フィンガーグリップG’のロッドFPの軸方向の把持表面の長さの、ロッドFPの軸方向のグリップGの長さに対する比は、約1:7から約2:3までの範囲にある。いくつかの実施形態では、このグリップ長さの比は約1:6から約2:9までの範囲にある。小さなサイズのフィンガーグリップG’が、重量の増加を最小にしつつロッドFPでの快適でしっかりしたグリップ部分を提供することが好ましい。
【0132】
図で示された及び/又は記載された実施形態の特徴であって、本文ではっきりと記載されなかった特徴、例えば、距離、構成要素の割合、などのこの開示の一部を成す。さらに、本発明はいろいろな実施形態、特徴、様態、及び例という文脈で開示されたが、本発明は具体的に開示された実施形態を超えて、他の実施形態及び/又は本発明の利用、及びその明らかな変形や同等物にまで及ぶということは当業者には理解されるであろう。したがって、開示された実施形態のいろいろな特徴と様態は、互いに組み合わせたり入れ替えたりして、開示された発明を異なる様態で実行できることは言うまでもない。このように、ここに開示された本発明の範囲は上で記載した特定の開示された実施形態によって制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】いくつかの実施形態によるグリップを組み込んだ釣り竿を示す斜視図である。
【図2】ロッドグリップの単層シート部材の実施形態を示す側面図である。
【図3】図2の線2−2に沿って切った垂直断面図である。
【図4】図2の線3−3に沿って切った水平断面図である。
【図5】一実施形態によるシートグリップのシート部材を形成するために用いられ得る金型を示す水平断面図である。
【図6】図5において参照符号6で表された丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図7】図5と図6とで示された金型によって形成されたパターンを示す拡大図である。
【図8】図5と図6とで示された金型によって形成された別のパターンを示す拡大図である。
【図9】作業形態内に形成される前にロッドグリップの多重セグメント層状シート部材を示す正面図である。
【図10】図9において線10−10で表された線に沿って切った水平縫目を示す垂直断面図である。
【図11】図8に示された金型のさらに別のバージョンから取り出された後の多重セグメント単一シートを示す正面図である。
【図12】多重セグメント単一シートの頂部、底部、及び側縁部をスカイブ加工(skive)した後の内側表面を示す図である。
【図13】一実施形態による裏張りシートに結合される第一のシートと第一のインサートを示す斜視図である。
【図14】一実施形態によるシートを示す斜視図である。
【図15】一実施形態による所定のステップの際のシートグリップのシート部材を示す水平断面図である。
【図16】一実施形態による裏張りシートに結合される多重シートを示す斜視図である。
【図17】一実施形態によるシートグリップの結合された多重シートを示す斜視図である。
【図18】一実施形態によるシートを作成する方法の一部を示す概略図である。
【図19】図18に示された概略図の一部を示す頂面図である。
【図20】一実施形態によるシートを作成する方法の一部で用いる装置を示す概略図である。
【図21】図19において参照符号21で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図22】図21において参照符号22で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図23】図21における線23−23に沿って切った部分概略断面図である。
【図24】塗装されたシートを示す部分概略断面図である。
【図25】一実施形態によるグリップのシート形成グリップ接触面を示す正面図である。
【図26】スカイブ加工されるシートの頂縁部及び底縁部を示す。
【図27】スカイブ加工されるシートの第一の側縁部を示す。
【図28】スカイブ加工されるシートの第二の側縁部を示す。
【図29】図26,27,及び28に示された仕方で頂部、底部、及び側縁部がスカイブ加工された後のシートの内側表面を示す。
【図30】図29における線30−30に沿って切った部分概略断面図である。
【図31】図29における線31−31に沿って切った部分概略断面図である。
【図32】一実施形態によるシートグリップの外側多重層シート部材に結合される内側強度シート部材を示す斜視図である。
【図33】一実施形態によるシートグリップの結合された多重層シート部材を示す斜視図である。
【図34】図33において線34−34で表される線に沿って切った水平断面図である。
【図35】図34において参照符号35で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図36】図34において参照符号36で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図37】一実施形態によるシートグリップの外側多重層シート部材に結合される内側強度シート部材を示す斜視図である。
【図38】一実施形態によるシートグリップの結合された多重層シート部材を示す斜視図である。
【図39】図38において線39−39で表される線に沿って切った水平断面図である。
【図40】一実施形態によるシートグリップの外側多重層シート部材に結合される内側強度シート部材を示す斜視図である。
【図41】一実施形態によるシートグリップの結合された多重層シート部材を示す斜視図である。
【図42】一実施形態によるシートグリップの取付チューブ部材を示す正面図である。
【図43】図42において線43−43で表される線に沿って切った垂直断面図である。
【図44】図43において参照符号44で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図45】図43において参照符号45で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図46】一実施形態によるグリップのシートに塗布される接着剤を示す背面図である。
【図47】一実施形態による取付チューブの外側に塗布される接着剤を示す正面図である。
【図48】取付チューブに単一シートを周りに巻き付けて接着する第一のステップを示す側面図である。
【図49】取付チューブ周りに単一シートを巻き付ける第二のステップを示す側面図である。
【図50】取付チューブに接着された後の単一シートを示す側面図である。
【図51】図48の線51−51に沿って切った水平断面図である。
【図52】図49の線52−52に沿って切った水平断面図である。
【図53】図50の線53−53に沿って切った水平断面図である。
【図54】図52の参照符号54で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図55】図53の参照符号55で表される丸で囲まれた部分で、単一シートの側縁部の間の縫目を示す拡大図である。
【図56】図50の線56−56に沿って切った拡大された寸法の垂直断面図である。
【図57】図50の線57−57に沿って切った拡大された寸法の垂直断面図である。
【図58】一実施形態による取付チューブに結合されたシート部材を示す背面図である。
【図59】取付チューブに結合されるシート部材を示す断面図である。
【図60】取付チューブに結合されるシート部材を示す断面図である。
【図61】図58において線61−61で表される線に沿って切った断面図である。
【図62】図60において参照符号62で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図63】図61において参照符号63で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図64】グリップを作るステップの一実施形態を示す切欠側面図である。
【図65】グリップを作るステップの別の実施形態を示す切欠側面図である。
【図66】完成した単一シートグリップを示す側面図である。
【図67】グリップの別の変形例を示す切欠側面図である。
【図68】図67の線68−68に沿って切った水平断面図である。
【図69】図68において参照符号69で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図70】グリップの別の変形例を示す切欠側面図である。
【図71】図70の線71−71に沿って切った水平断面図である。
【図72】図71において参照符号72で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図73】グリップの別の変形例を示す切欠側面図である。
【図74】図73の線74−74に沿って切った水平断面図である。
【図75】図74において参照符号75で表される丸で囲まれた部分を示す拡大図である。
【図76】一実施形態による取付チューブに結合されたシート部材を示す背面図である。
【図77】一実施形態による取付チューブに結合された多重シート部材を示す背面図である。
【図78】一実施形態による取付チューブに結合された別の多重シート部材を示す背面図である。
【図79】一実施形態による取付チューブに結合されたさらに別の多重シート部材を示す背面図である。
【図80】一実施形態による取付チューブに結合されたパターン部材を示す背面図である。
【図81】一実施形態による多重層部材を示す断面図である。
【図82】一実施形態によるチューブの周りにらせん状に巻かれる多重層部材を示す切欠側面図である。
【図83】図82の線83−83に沿って切った断面図である。
【図84】一実施形態によるグリップを示す背面図である。
【図85】いくつかの実施形態によるグリップを組み込んだ釣り竿を示す斜視図である。
【図86】図85に示されたグリップの実施形態を示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップを受容するように構成された基端部と、釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイドを備えた先端部とを有するロッドと、
グリップと、
を備え、該グリップが、
前記ロッドの前記基端部と係合するように構成された可撓性取付チューブと、
外側のポリマー層と内側の繊維層とを含み、前記可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、前記取付チューブの周りに巻き付けられて接着されたシートと、
を含み、
該シートの側縁部が、互いに当接して前記シートの内側表面から前記ポリマー層の外側表面まで延びる長手方向の縫目を形成するロッド。
【請求項2】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を備える請求項1に記載のロッド。
【請求項3】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分とを備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項4】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項3に記載のロッド。
【請求項5】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項6】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項5に記載のロッド。
【請求項7】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項1に記載のロッド。
【請求項8】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する前記第一の端部及び前記第二の端部とを有し、
前記内側長さが、第二の幅を有する内側部分を備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1:1と約1.4:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項9】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項8に記載のロッド。
【請求項10】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項1に記載のロッド。
【請求項11】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項1に記載のロッド。
【請求項12】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
前記内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項13】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項12に記載のロッド。
【請求項14】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
前記内側長さが、第一の厚さを各々備える第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を備え、該内側部分が第二の厚さを備え、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項1に記載のロッド。
【請求項15】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を備え、
該内側部分は、前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項1に記載のロッド。
【請求項16】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項17】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項16に記載のロッド。
【請求項18】
前記グリップが、実質的に砂時計の形状を有する請求項1に記載のロッド。
【請求項19】
縫目を強化するために該縫目が縫い合わされている請求項1に記載のロッド。
【請求項20】
前記内側の繊維層の高さの前記外側のポリマー層の高さに対する比が、約5:1と約8:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項21】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅とを有するリングを備え、前記内部幅の前記縁部幅に対する前記比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項1に記載のロッド。
【請求項22】
釣り竿用のグリップであって、
ロッドの一端と係合するように構成された可撓性取付チューブと、
外側のポリマー層と内側の繊維層とを含むシートと、
を含み、
該シートが、前記可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、前記取付チューブの周りに巻き付けられて接着され、
前記シートの側縁部は互いに当接して前記シートの内側表面から前記ポリマー層の外側表面へ延びる長手方向の縫目を形成するグリップ。
【請求項23】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項22に記載のグリップ。
【請求項24】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部及び第二の幅とを有する内側部分とを備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項25】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項26】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部とを備え、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、
該内側部分は、最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項27】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項26に記載のグリップ。
【請求項28】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項22に記載のグリップ。
【請求項29】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々備える第一の端部及び第二の端部とを有し、前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項30】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項29に記載のグリップ。
【請求項31】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項22に記載のグリップ。
【請求項32】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項22に記載のグリップ。
【請求項33】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項34】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項33に記載のグリップ。
【請求項35】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を備え、該内側部分が第二の厚さを備え、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項22に記載のグリップ。
【請求項36】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は前記第一端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項22に記載のグリップ。
【請求項37】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項38】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項37に記載のグリップ。
【請求項39】
縫目を強化するために該縫目が縫い合わされている請求項22に記載のグリップ。
【請求項40】
前記内側の繊維層の高さの前記外側のポリマー層の高さに対する比が、約5:1と約8:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項41】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅を有するリングを備え、前記内部幅の前記縁部幅に対する前記比が約1.4:1と約1.8:1との間である請求項22に記載のグリップ。
【請求項42】
釣り竿用のグリップを作る方法であって、
釣り竿の一端と係合するように構成された可撓性取付チューブを提供するステップと、
外側のポリマー層と内側の繊維層とを含むシートを提供するステップと、該シートが前記可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有し、
前記シートを前記取付チューブの周りに巻き付け接着するステップと、
前記シートの側縁部を互いに当接させて前記シートの内側表面から前記ポリマー層の外側表面へ延びる長手方向の縫目を形成するステップと、
を含む釣り竿用のグリップを作る方法。
【請求項43】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部及び第二の幅を有する内側部分とを備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項42に記載の方法。
【請求項49】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々備える第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項42に記載の方法。
【請求項50】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部において一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部において一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項42に記載の方法。
【請求項52】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項42に記載の方法。
【請求項53】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項42に記載の方法。
【請求項54】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を備え、該内側部分が第二の厚さを備え、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項42に記載の方法。
【請求項56】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は、前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項42に記載の方法。
【請求項57】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項42に記載の方法。
【請求項58】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項57に記載の方法。
【請求項59】
さらに縫目を強化するために該縫目が縫い合わされているステップを備える請求項42に記載の方法。
【請求項60】
前記内側の繊維層の高さの前記外側のポリマー層の高さに対する比が、約5:1と約8:1との間である請求項42に記載の方法。
【請求項61】
釣り竿用のグリップであって、
該グリップが、
一端に、該取付チューブがロッドの一端と係合するようなサイズである開口部を有する可撓性取付チューブと、
該取付チューブがキャップとリングとを含み、
前記キャップが上に向いた周縁スロットを形成し、
前記リングが下に向いた周縁スロットを形成し、
第一のシートと第二のシートとを備える複合シートと、
を含み、
前記第一のシートは、外側のポリマー層と内側の繊維層とを含み、前記第一のシートが頂縁部、底縁部、及び前記頂縁部と前記底縁部との間に延びる二つの側縁部を有し、前記内側層が前記第一のシートの内側表面を形成し、
前記第二のシートが外側のポリマー層と内側の繊維層とを含み、前記第二のシートが頂縁部、底縁部、及び前記頂縁部と前記底縁部との間に延びる二つの側縁部を有し、前記外側層が前記第二のシートの外側表面を形成し、
前記第一のシートは、スカイブ加工が前記内側層から前記外側層へ伸びて前記第一のシートの内側表面と鈍角をなすスカイブ加工された前記底縁部を形成し、
前記第二のシートは、スカイブ加工が前記外側層から前記内側層へ伸びて前記第二のシートの外側表面と鈍角をなすスカイブ加工された前記頂縁部を形成し、
前記第一のシートの前記底縁部が前記第二のシートの前記頂縁部に当接して接着され、
前記第一のシートと前記第二のシートとが、前記取付チューブの周りに巻き付けて接着されて前記第一のシートの前記底縁部と前記第二のシートの前記頂縁部とが協同して実質的に水平の縫目を形成するグリップ。
【請求項62】
前記複合シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項61に記載のグリップ。
【請求項63】
前記複合シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分とを備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項64】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項63に記載のグリップ。
【請求項65】
前記複合シートが、
該複合シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記複合シートの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項66】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項65に記載のグリップ。
【請求項67】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項61に記載のグリップ。
【請求項68】
前記取付チューブが、
前記キャップと前記リングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが、第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1:1と約1.4:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項69】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項68に記載のグリップ。
【請求項70】
前記キャップが第一の幅を有し、前記リングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項61に記載のグリップ。
【請求項71】
前記キャップが第一の長さを有し、前記リングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項61に記載のグリップ。
【請求項72】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項73】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項72に記載のグリップ。
【請求項74】
前記取付チューブが、
前記キャップと前記リングによって境界を定められた内側長さを含み、
前記内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項61に記載のグリップ。
【請求項75】
前記取付チューブが、
前記キャップと前記リングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は、前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項61に記載のグリップ。
【請求項76】
前記キャップが第一の周縁リップを有し、前記リングが第二の周縁リップを有し、前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項77】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項76に記載のグリップ。
【請求項78】
縫目を強化するために該縫目が縫い合わされている請求項61に記載のグリップ。
【請求項79】
前記内側の繊維層の高さの前記外側のポリマー層の高さに対する比が、約5:1と約8:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項80】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅を備えるリングを含み、前記内部幅の前記縁部幅に対する比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項61に記載のグリップ。
【請求項81】
釣り竿の前記シャフトで用いるグリップであって、
該グリップが、
可撓性取付チューブと、
頂部領域、底部領域、前記頂部領域と前記底部領域との間に延びる二つの側面領域、内側表面、及び外側表面を含む外側多重層シートと、
該外側シートがさらに少なくとも一つの内側強度層と外側触感層を一緒に結合された形で含み、
頂部領域、底部領域、前記頂部領域と前記底部領域との間に延びる二つの側面領域、外側表面及び内側表面を含む内側強度シートと、
を含み、
前記外側シートと前記内側シートとが一緒に結合されて結合した多重層シートを形成し、前記外側シートの前記内側強度層が前記内側強度シートに結合され、前記外側シートと前記内側シートとの前記側面領域がずれて実質的に前記内側シートを備える第一の側方延長部と実質的に前記外側シートを備える第二の側方延長部を形成し、前記第一の側方延長部が前記多重層シートの外側表面に横方向の外側当接表面、前記多重層シートの外側表面に略平行な中間当接表面、及び前記多重層シートの外側表面に横方向の内側当接表面を規定し、前記第二の側方延長部は前記多重層シートの外側表面に横方向の外側当接表面、前記多重層シートの外側表面に略平行な中間当接表面、及び前記多重層シートの外側表面に横方向の内側当接表面を形成し、
前記結合した多重層シートが前記取付チューブの周りに巻き付けられ、前記内側シートの内側表面が前記取付チューブに結合され、前記第二の側方延長部が前記第一の側方延長部に重なって外側付着接触面、中間付着接触面、及び内側付着接触面を形成し、前記外側付着接触面が前記触感層によって形成される前記第一の側方延長部の前記外側当接表面の少なくとも一部を前記触感層によって形成される前記第二の側方延長部の前記外側当接表面の少なくとも一部と結合された形で含み、前記中間付着接触面が前記第一の側方延長部の前記中間当接表面を前記第二の側方延長部の前記中間当接表面と結合された形で含み、その結果、前記内側強度シートが前記外側シートの前記内側強度層に結合され、前記内側付着接触面が前記第一の側方延長部の前記内側当接表面と前記第二の側方延長部の前記内側当接表面を含むグリップ。
【請求項82】
前記結合した多重層シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項81に記載のグリップ。
【請求項83】
前記結合した多重層シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分を有し、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項84】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項83に記載のグリップ。
【請求項85】
前記結合した多重層シートが、
該結合した多重層シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記結合した多重層シートの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項86】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項85に記載のグリップ。
【請求項87】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項81に記載のグリップ。
【請求項88】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項89】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項88に記載のグリップ。
【請求項90】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項81に記載のグリップ。
【請求項91】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項81に記載のグリップ。
【請求項92】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項93】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項92に記載のグリップ。
【請求項94】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを備え、
該内側長さが、第一の厚さを各々備える第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項81に記載のグリップ。
【請求項95】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
前記内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有している請求項81に記載のグリップ。
【請求項96】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項97】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項96に記載のグリップ。
【請求項98】
前記中間付着接触面、内側付着接触面、及び前記外側付着接触面のうちの少なくともひとつが、縫い合わされている請求項81に記載のグリップ。
【請求項99】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅とを有するリングを含み、前記内部幅の前記縁部幅に対する比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項81に記載のグリップ。
【請求項100】
釣り竿用のグリップであって、
該グリップが、
可撓性取付チューブと、
シートと、
を含み、
該シートが、頂部表面と底部表面と第一の特性を有する第一のポリマー領域、及び第一の特性を有し前記第一のポリマー領域の前記頂部表面に塗布された第二のポリマー領域、を含み、
前記第一のポリマーが前記第二のポリマーと重合して前記頂部表面と前記底部表面とを有する重合した領域を形成するグリップ。
【請求項101】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項100に記載のグリップ。
【請求項102】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分を有し、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項103】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項102に記載のグリップ。
【請求項104】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項105】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項104に記載のグリップ。
【請求項106】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項100に記載のグリップ。
【請求項107】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項108】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項107に記載のグリップ。
【請求項109】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項100に記載のグリップ。
【請求項110】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項100に記載のグリップ。
【請求項111】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、
該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項112】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項111に記載のグリップ。
【請求項113】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部と、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項100に記載のグリップ。
【請求項114】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項100に記載のグリップ。
【請求項115】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項116】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項115に記載のグリップ。
【請求項117】
前記シートが、付着接触面で該付着接触面を強化するために縫い合わされている請求項100に記載のグリップ。
【請求項118】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅とを有するリングを含み、前記内部幅の前記縁部幅に対する比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項100に記載のグリップ。
【請求項119】
釣り竿のシャフトで用いるグリップであって、
該グリップが、
可撓性取付チューブと、
外側表面を含むシートと、
前記外側表面を形成し切り抜きを画する第一の部分、及び前記外側表面を構成する前記切り抜き内に位置決めされたインサート、前記シートの前記外側表面は前記第一の部分の前記外側表面と前記インサートの前記外側表面とを備え、
前記シートの前記外側表面がグリップの前記外側表面を形成するように、前記シートが前記取付チューブに付着されるグリップ。
【請求項120】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を含む請求項119に記載のグリップ。
【請求項121】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分とを有し、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項122】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項121に記載のグリップ。
【請求項123】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項124】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項114に記載のグリップ。
【請求項125】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項119に記載のグリップ。
【請求項126】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1:1と約1.4:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項127】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項126に記載のグリップ。
【請求項128】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項119に記載のグリップ。
【請求項129】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項119に記載のグリップ。
【請求項130】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項131】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項130に記載のグリップ。
【請求項132】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項119に記載のグリップ。
【請求項133】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
該内側部分は前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項119に記載のグリップ。
【請求項134】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項135】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項134に記載のグリップ。
【請求項136】
前記シートが、付着接触面で縫い合わされて該付着接触面が強化されている請求項119に記載のグリップ。
【請求項137】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅とを有するリングを含み、前記内部幅の前記縁部幅に対する比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項119に記載のグリップ。
【請求項138】
釣り竿の前記シャフトで用いるグリップを作る方法であって、
該方法が、
可撓性取付チューブを提供するステップと、
外側表面を含むシートを提供するステップと、
前記シートに切り抜きを形成して該シートが前記切り抜きを画する第一の部分を含むようにするステップと、
外側表面を含むインサートを提供するステップと、
前記インサートを前記切り抜きの内部に位置決めするステップと、
前記シートを前記取付チューブに取り付けて前記シートの外側表面が前記グリップの外側表面の一部を形成するようにするステップと、
前記インサートを前記取付チューブに取り付けて前記インサートの外側表面が前記グリップの外側表面の一部を形成するようにするステップと、
を含む方法。
【請求項139】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項138に記載の方法。
【請求項140】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部と、第二の幅を有する内側部分とを有し、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項141】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項140に記載の方法。
【請求項142】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記複合シートの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項143】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項138に記載の方法。
【請求項145】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1:1と約1.4:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項146】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項145に記載の方法。
【請求項147】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項138に記載の方法。
【請求項148】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項138に記載の方法。
【請求項149】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さとに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項150】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項138に記載の方法。
【請求項152】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
前記内側部分は前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項138に記載の方法。
【請求項153】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
を含み、前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項154】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項153に記載の方法。
【請求項155】
さらに前記付着接触面を強化するために前記シートを縫い合わすステップを含んでいる請求項138に記載の方法。
【請求項156】
前記取付チューブがさらに、内部幅と縁部幅とを有するリングを含み、前記内部幅の前記縁部幅に対する比が、約1.4:1と約1.8:1との間である請求項138に記載の方法。
【請求項157】
釣り竿が、グリップを受容するように構成された基端部と釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイドを含む先端部とを有するロッドを備え、
グリップが、前記ロッドの前記基端部と係合するように構成された可撓性取付チューブと、外側層と内側層とを含んで前記チューブにらせん状に巻き付けられ接着されるストリップを備え、
前記ストリップがさらに第一の端部に隣接する第一の領域、第二の端部に隣接する第二の領域、及び前記第一の端部及び前記第二の端部との間に延びる各側面領域を含み、前記ストリップの前記各側面領域が互いに当接するロッド。
【請求項158】
前記ストリップの前記各側面領域の少なくとも一つが熱圧縮されて凹み領域を形成する請求項157に記載のロッド。
【請求項159】
前記ストリップの前記各側面領域の少なくとも一つがスカイブ加工されている請求項158に記載のロッド。
【請求項160】
前記ストリップの前記各側面領域がオーバーラップしている請求項159に記載のロッド。
【請求項161】
前記ストリップの前記各側面領域の少なくとも一つが、熱高密度化されて高密度領域を形成する請求項158に記載のロッド。
【請求項162】
前記ストリップの前記各側面領域が、オーバーラップしている請求項161に記載のロッド。
【請求項163】
前記ストリップが、さらに第一及び第二のストリップを含んでいる請求項157に記載のロッド。
【請求項164】
前記第一及び第二のストリップが接合されている請求項163に記載のロッド。
【請求項165】
さらに摩擦強化パターンを備えている請求項163に記載のロッド。
【請求項166】
前記第一のストリップが、前記第二のストリップ上の第二の摩擦強化パターンと異なる第一の摩擦強化パターンを含んでいる請求項163に記載のロッド。
【請求項167】
釣り竿を作る方法であって、
該方法が、
グリップを受容するように構成された基端部と釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイドを含む先端部とを有するロッドを提供するステップと、
前記ロッドの基端部と係合するように構成された可撓性取付チューブを提供するステップと、
外側層、内側層、第一の端部に隣接する第一の領域、第二の端部に隣接する第二の領域、及び前記第一の端部及び第二の端部との間に延びる第一及び第二の各側面領域を含むストリップを提供するステップと、
前記ストリップを前記チューブ周りにらせん状に巻き付けるステップと、
前記ストリップを前記チューブに接着するステップと、
前記ストリップの前記各側面領域を当接させるステップと、
を含む方法。
【請求項168】
さらに、前記ストリップの前記各側面領域の少なくとも一つにおいて熱圧縮して凹み領域を形成するステップを備える請求項167に記載の方法。
【請求項169】
さらに、前記各側面領域の少なくとも一つにおいてスカイブ加工するステップを備える請求項168に記載の方法。
【請求項170】
前記ストリップの前記各側面領域を当接させる前記ステップが、さらに前記各側面領域を重ね合わせるステップを備える請求項168に記載の方法。
【請求項171】
前記各側面領域の少なくとも一つにおいて熱高密度化して高密度領域を形成するステップをさらに備える請求項168に記載の方法。
【請求項172】
前記ストリップの前記各側面領域を当接させる前記ステップが、さらに前記各側面領域を重ね合わせるステップを備える請求項171に記載の方法。
【請求項173】
さらに、前記ストリップに第一及び第二のストリップを設けるステップをさらに含む請求項167に記載の方法。
【請求項174】
さらに、前記ストリップを前記チューブの周りに巻き付ける前記ステップの前に前記第一及び第二のストリップを接合するステップをさらに備える請求項173に記載の方法。
【請求項175】
さらに、前記ストリップに摩擦強化パターンを形成するステップをさらに備える請求項173に記載の方法。
【請求項176】
さらに、前記第一のストリップに前記第二のストリップ上の第二の摩擦強化パターンと異なる第一の摩擦強化パターンを形成するステップをさらに備える請求項175に記載の方法。
【請求項177】
さらに、前記ロッド上に前記基端部の前記グリップに対して先端部の方に位置し、ユーザーの手の一又は二以上の指を支持するように構成されたフィンガーグリップをさらに備える請求項1に記載のロッド。
【請求項178】
前記フィンガーグリップが、ロッドに取り付けられるように構成された内側のチューブと、主として前記チューブの物質と異なる該物質から成る外側把持表面と備える請求項177に記載のロッド。
【請求項179】
前記フィンガーグリップの前記把持表面が、シートから形成されている請求項178に記載のロッド。
【請求項180】
前記シートが、内側フェルト層と外側ポリウレタン層とを備える請求項179に記載のロッド。
【請求項181】
前記フィンガーグリップの前記把持表面が、らせん状に巻き付けられたストリップから形成されている請求項178に記載のロッド。
【請求項182】
前記ストリップが、内側フェルト層と外側ポリウレタン層とを備える請求項181に記載のロッド。
【請求項183】
釣り竿を作る方法であって、
該方法が、
グリップを受容するように構成された基端部と釣り糸を受容するための少なくとも一つのラインガイドを含む先端部とを有するロッドを提供するステップと、
前記ロッドの前記基端部と係合するように構成された可撓性取付チューブを提供するステップと、
外側のポリマー層と内側の繊維層とを含み、前記可撓性取付チューブの外形に対応する形態を有するシートを提供するステップと、
前記シートを前記取付チューブの周りに巻き付けて接着するステップと、
前記シートの前記各側縁部を互いに当接させて前記シートの内側表面から前記ポリマー層の外側表面まで延びる長手方向の縫目を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項184】
前記シートが、実質的に砂時計の形状を有する請求項183に記載の方法。
【請求項185】
前記シートが、第一の幅を各々有する二つの端部及び第二の幅を有する内側部分とを備え、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項183に記載の方法。
【請求項186】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.2:1と約1.3:1との間である請求項185に記載の方法。
【請求項187】
前記シートが、
該シートの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記シートの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項185に記載の方法。
【請求項188】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1:1と約1.3:1との間である請求項187に記載の方法。
【請求項189】
前記取付チューブが、実質的に砂時計の形状を有する断面を備える請求項183に記載の方法。
【請求項190】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の幅を各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが第二の幅を有する内側部分を含み、前記第一の幅の前記第二の幅に対する比が、約1.1:1と約1.4:1との間である請求項183に記載の方法。
【請求項191】
前記第一の幅の前記第二の幅に対する前記比が、約1.1:1と約1.2:1との間である請求項190に記載の方法。
【請求項192】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の幅を有し、前記一体化されたリングが第二の幅を有し、前記第一の幅が実質的に前記第二の幅に等しい請求項183に記載の方法。
【請求項193】
前記取付チューブが、該取付チューブの基端部に一体化されたキャップと前記取付チューブの先端部に一体化されたリングとを備え、前記一体化されたキャップが第一の長さを有し、前記一体化されたリングが第二の長さを有し、前記第一の長さが実質的に前記第二の長さに等しい請求項183に記載の方法。
【請求項194】
前記取付チューブが、
該取付チューブの長さを規定する第一の端部及び第二の端部と、
前記第一の端部及び前記第二の端部との間の前記取付チューブの内側部分と、
を含み、該内側部分は最小の幅の領域を有し、該最小の幅の領域が全長を第一の区分長さと第二の区分長さに細分し、前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する比が、約1:1と約1.5:1との間である請求項183に記載の方法。
【請求項195】
前記第一の区分長さの前記第二の区分長さに対する前記比が、約1.1:1と約1.3:1との間である請求項194に記載の方法。
【請求項196】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められた内側長さを含み、
該内側長さが、第一の厚さを各々有する第一の端部及び第二の端部とを有し、
前記内側長さが内側部分を含み、該内側部分が第二の厚さを有し、前記第一の厚さが前記第二の厚さよりも大きい請求項183に記載の方法。
【請求項197】
前記取付チューブが、
キャップとリングによって境界を定められ、第一の端部及び第二の端部とを有する内側長さを含み、
該内側長さが内側部分を含み、
前記内側部分は、前記第一の端部及び前記第二の端部よりも可撓性を有する請求項183に記載の方法。
【請求項198】
前記取付チューブが、
該取付チューブの基端部において一体化され、第一の周縁リップを有するキャップと、
前記取付チューブの先端部において一体化され、第二の周縁リップを有するリングと、
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する比が、約1.3:1と約1.7:1との間である請求項183に記載の方法。
【請求項199】
前記第一の周縁リップの厚さの前記第二の周縁リップの厚さに対する前記比が、約1.4:1と約1.5:1との間である請求項198に記載の方法。
【請求項200】
さらに縫目を強化するために該縫目が縫い合わされているステップを備える請求項183に記載の方法。
【請求項201】
前記内側の繊維層の高さの前記外側のポリマー層の高さに対する比が、約5:1と約8:1との間である請求項183に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【公開番号】特開2008−245645(P2008−245645A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−72457(P2008−72457)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(594167185)
【Fターム(参考)】