説明

鉄の混ざった廃硫酸の処理方法

本発明は、重金属の混ざった廃硫酸を処理する方法に関する。このため、鉄の混ざった廃硫酸またはそれから得た鉄の混ざった硫酸材料と、塩化鉄および場合により他の金属塩化物を含有する材料とを反応させ、硫酸鉄(II)を生成する。廃硫酸は、好ましくは、二酸化チタン製造から得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重金属を含有する廃硫酸を処理する方法に関する。
【0002】
硫酸塩法を用いる二酸化チタンの製造時に、重金属の混ざった廃硫酸が形成される。したがって、酸化チタン水和物をろ過した後に残存する希酸は、利用または廃棄を難しくする重金属、たとえば鉄を含有する。
【0003】
このため、環境上心配のない方法でこの希酸を処理するかそれを処分する試みが欠けることはない。たとえば、EP 132820には、希酸を蒸発し、場合により金属硫酸塩を抽出し、そして残存する金属硫酸塩をCaO、Ca(OH)2および/またはCaCO3と反応させて、石膏およびほんの少し可溶性の金属化合物を形成することの実現性が記載されている。しかし、この方法は、特に希酸を濃縮するのに必要なエネルギーのために全く経済的でない。同様に、重金属を含有する他の廃硫酸の処理も、通常はコストがかかり不経済である。
【0004】
このようなバックグラウンドに対して、本発明の根底にある課題は、鉄の混ざった廃硫酸の廃棄または利用のために、環境およびコストの視点から改良された方法を提供することである。
【0005】
この課題を、鉄の混ざった廃硫酸またはそれから得た鉄含有処理生成物と、塩化鉄および場合により他の金属塩化物を含有する材料とを反応させ、これにより硫酸鉄(II)を得る方法による本発明で解決する。さらにこの方法でHClが好ましくは得られ、そしてこれを分離し、気体の形態でおよび/または塩酸水溶液として再利用することができる。
【0006】
廃硫酸の濃度は特に制限されず、通常10〜90%である。したがって、H2SO4濃度が20〜30%である希酸を直接に用いることができる。あるいは、希酸を含有しH2SO4の濃度が低い洗浄用酸または処理用酸を使用できる。とはいえ、反応より前に、酸を、たとえば50〜70%、または70〜90%の濃度に濃縮してもよい。廃硫酸は、鉄イオンの他に、他の金属イオン、たとえばマンガンまたはチタン含有することができる。鉄イオンの含量は、好ましくは2〜22重量%である。
【0007】
廃硫酸から得られる生成物、たとえば:
−懸濁した結晶性硫酸鉄を含有する濃縮した廃硫酸;
−付着する硫酸とともに硫酸鉄を含有する固体(たとえば、硫酸を含有する溶液から硫酸鉄を含有する金属硫酸塩を分離する時に生じる形のろ過ケーク)(ろ過塩)
を使用することも可能である。
【0008】
廃硫酸から得られるこのような生成物も、硫酸鉄を含有する廃硫酸との所望の組み合わせで使用することができる。
【0009】
本発明で用いる廃硫酸またはそれから得た材料は、好ましくは、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造から得るか、銅、鉛、もしくは亜鉛の製錬から得るか、または有機合成プロセスの副生物として生じるか、または硫酸を用いるスチールの酸洗から得られる酸洗溶液である。
【0010】
硫酸と反応させる材料は、塩化鉄と共に他のさらなる金属塩化物、たとえばクロム、バナジウム、ニオブ、およびジルコニウムの塩化物も含有する。該材料は、固体、懸濁液、または塩酸中の溶液の形態で、好ましくは塩酸中の溶液として存在することができる。該材料は、塩化鉄を10〜30重量%の量で含有するのが好ましい。しかし、固体、スラリー、または懸濁液で存在する場合には、塩化鉄は30〜60重量%の量で存在してもよい。それぞれの該材料は、たとえば、酸洗溶液の処理中に、または塩化物法による二酸化チタンの製造中の残留物として形成される。通常、該材料は廃硫酸と同じプロセスから得ない。
【0011】
たとえば、スチールの酸洗中に生じる塩酸酸洗溶液は、通常、塩化鉄(II)14〜25%、HCl3〜7%、および酸洗したスチールに由来する種々の汚染物質を含有する。この酸洗溶液またはその処理生成物と、硫酸とを反応させて硫酸鉄を得て、そして酸洗溶液をリサイクルする種々の方法が公知である。たとえば、US 4,222,997には、最初に酸洗溶液を濃縮し、次に濃硫酸(95〜98%)と反応させる方法が記載されている。US 4,382,916によれば、塩化鉄(II)が沈殿するまで酸洗溶液を濃縮し、次にこれを硫酸と反応させて硫酸鉄(II)一水和物を形成する。DE 41 22 920 A1およびWO 01/49901 A1には、酸洗溶液を硫酸と反応させて硫酸鉄(II)七水和物を形成する方法が記載されている。これらの文献に記載されている、硫酸と酸洗溶液との反応のための反応条件も、二酸化チタン製造からの廃硫酸を使用する場合、本発明により用いることができる。しかし、これらの方法は通常90%より高い濃度を有する純粋な濃硫酸を用いて行うが、これに対して本発明による廃硫酸は通常90%未満、しばしばわずか20〜30%の濃度を有し、そして鉄および他の金属イオンをも含有するので、塩化鉄含有材料の濃度を適切に調節する。希酸を用いる場合、固体の塩化鉄含有材料、または塩化鉄含有懸濁液、または高度に濃縮された塩化鉄含有溶液との反応が好ましく、一方濃縮された希酸またはろ過塩は、より低濃縮のFeCl2溶液と反応させるのが好ましい。
【0012】
最初に、酸洗溶液を濃縮することにより、塩化鉄(II)および他の金属塩化物を、酸洗溶液から固体として分離することができる。次に固体物を廃硫酸に高温で溶解し、次に温度を下げることにより硫酸鉄(II)を沈殿させる。あるいはまた、酸洗溶液を廃硫酸と直接に反応させることができる。次に、温度を下げることにより硫酸鉄(II)を沈殿させる。パラメータの適切な選択の結果、硫酸鉄が本質的に硫酸鉄七水和物の形態で晶出する状況を実現することができる。しかし、硫酸鉄一水和物が主に晶出するように、反応条件設定することもできる。パラメータの選択は当然、硫酸鉄のその後の使用法に対しての要求条件に依存する。反応時の高い温度および硫酸の高濃度は、硫酸鉄一水和物の結晶化に有利であり、一方、反応時の低温および硫酸の低濃度は、硫酸鉄七水和物の結晶化に有利である。
【0013】
硫酸鉄七水和物の結晶化プロセスが通常は好ましく、それは結晶水の量が高い結果、溶液の濃縮がほんのわずかしか必要ではないか、またはこのような濃縮を完全に省くことさえできるからである。
【0014】
反応器内の温度を最高値50℃、好ましくは30〜45℃に適切な制御することで、硫酸鉄(II)は特に好ましい七水和物の形態で沈殿する。パラメータは、廃硫酸および酸洗溶液の両方から生じうる他の金属硫酸塩が、反応条件下でその溶解度積に達せず、そして溶液中に残るように選択することができる(このようにして、硫酸鉄(II)を高純度で得る);あるいはパラメータを、他の金属硫酸塩が硫酸鉄とともに本質的に晶出するように選択することができる。パラメータの選択は当然、硫酸鉄のその後の使用に関しての硫酸鉄に対する純度の要求条件に依存する。
【0015】
他の金属を含有する上澄みが得られる場合は、それを公知の方法で処分することができる。たとえば、該金属をその水酸化物の形態で沈殿させ、次に乾燥することができる。この点については、pH値を次第に高めるのが好ましく、それにより選択的な沈殿を可能にするためにこれを行う。
【0016】
このような廃硫酸および酸洗溶液からの硫酸鉄(II)の製造は、純粋な硫酸からの硫酸鉄(II)の製造に比べて著しく経済的であり、それは(i)廃硫酸が経済的により好都合であり、(ii)重金属が存在するにもかかわらず、その使用が、追加のコストを全く起こさず(純粋な硫酸を使用する場合でも、酸洗溶液中の汚染物質のためにさらなる処理が必要であるので)、および(iii)その使用が、その鉄含有物のために硫酸鉄(II)の製造を増やし、そして硫酸鉄の結晶化のプロセスが濃度の増加により促進されるからである。したがって、酸洗溶液の処理において、本質的に品質の低下を伴わずに廃硫酸を純粋な硫酸に替えることができ、そして硫酸鉄の利用が望ましい場合は、それはさらにそれ以上の利点を有する。これにより、経済的にばかりでなく環境的にもまた適合性のある、たとえば、硫酸塩法を用いる酸化チタン製造から得られるような鉄含有廃硫酸の利用または硫酸酸洗溶液の利用が確保される。さらに、塩化鉄含有材料および/または硫酸鉄含有材料の酸度を減じ、同時に鉄の濃度を高めることが、もう一方の材料との反応前または後に、金属鉄または酸化鉄または両方の混合物の添加を介して可能である。
【0017】
できるだけ効果的な塩化鉄含有材料と硫酸鉄含有材料との反応のために、そしてできるだけ効果的な硫酸鉄の結晶化および分離のために、適切な濃度の選択において多数の自由度が存在し、したがって低濃度の鉄含有硫酸(たとえば、二酸化チタンの製造からの希酸)を使用する場合、高度に濃縮された水溶液中の金属塩化物の懸濁液における固体の金属塩化物との反応が、特に有利な可能性がある。高度に濃縮された硫酸(たとえば、ガス精製工程から、あるいは二酸化チタンの製造からの濃縮された希酸、あるいはまだ付着する硫酸を含有する可能性のある二酸化チタンの製造からの希酸、または硫酸に懸濁した結晶性鉄含有金属硫酸塩の製造からの希酸の濃縮時に生じた形態で)を使用する場合、逆に、低濃度の金属塩化物の溶液との反応が特に有利な可能性がある。制御された方法で硫酸鉄一水和物または硫酸鉄七水和物を結晶化するために、温度および圧力に加えて、これらの自由度も利用することができる。
【0018】
廃硫酸との反応のために用いることができる別の材料は、塩化物法を用いる二酸化チタン製造で生じる金属塩化物残留物である。この残留物の処理は、その重金属含有量のために特にコストがかかり、そして特にEP 390 293 A1およびDE 42 43 559 A1に記載されている。四塩化チタンの流れから分離した後(通常、流動床反応器の下流に直列的に接続されたサイクロンによって)、指定のサイクロンダストでもあり、そしてこれは消費されていない二酸化チタン、二酸化ケイ素、コークス、塩化鉄(II)、ならびに他の塩化物を含む固体混合物が得られる。サイクロンダストを希塩酸に溶解し、水不溶性成分を分離することにより、あるいは塩酸で浸出することにより、主に塩化鉄(II)を含有するが、さらに塩化アルミニウム、塩化マンガン、塩化マグネシウム、塩化ジルコニウム、ならびにクロム、ニオブ、およびバナジウムの微量元素をその塩化物の形態で含有する溶液が得られる。鉄イオン含量は、好ましくは10〜30重量%である。
【0019】
場合により、不溶性成分の分離の後、この塩化鉄(II)含有材料を、次に廃硫酸、たとえば、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造からの廃硫酸と反応させ、これにより温度制御は硫酸鉄(II)が沈殿するように選択する。反応器内の温度を最高値50℃、好ましくは30〜45℃に適切に制御することで、硫酸鉄(II)は特に好ましい七水和物の形態で沈殿する。廃硫酸および金属塩化物廃液の両方から生じる他の金属硫酸塩は、反応条件下で、通常その溶解度積に達しないので、それらは溶液中に残る。したがって、良好な純度で硫酸鉄(II)が得られる。
【0020】
他の金属を含有する上澄みが得られる場合は、これを公知の方法で処分することができる。たとえば、該金属をその水酸化物の形態で沈殿させ、次に乾燥することができる。この点については、pH値を次第に高めるのが好ましく、それにより選択的な沈殿を可能にするためにこれを行う。Ca化合物との反応が特に好ましく、これにより水への溶解性が低い画分だけが後に残り、これは金属塩化物のCa化合物を用いる中和とは異なる。
【0021】
廃硫酸と、塩化物法を用いる二酸化チタンの製造からの金属塩化物廃液とからの硫酸鉄(II)のこのような製造は、特に二酸化チタンが硫酸塩法および塩化物法の両方を用いて製造される二酸化チタンプラント、または酸洗が硫酸および塩酸の両方を用いて行われる酸洗プラント(したがって2種の廃棄物がそれぞれ同じプラントで生じる)におけるこれらの廃棄物の特に経済的な利用を表す。本発明による解決法の驚くべき意義は、特に、従来、工業的にコストがかかり高価であるかまたは環境的に問題のある多くの廃棄方法が、両方の廃棄物、すなわち鉄含有廃硫酸および鉄含有金属塩化物残留物について工業規模で実施されており、これが本発明による方法を使用すると使われなくなるという事実から生じる。
【0022】
実施例1:
次の組成:
FeCl2 = 250g/L
Mn = 26g/L
Nb = 8.1g/L
Al = 7.7g/L
Mg = 5.9g/L
V = 4.3g/L
Ti = 2.3g/L
Cr = 2.1g/L
HCl = 24g/L
を有するFeCl2溶液100mL(=133.4g)と、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造からの希酸の濃縮時に生じた形態の硫酸塩スラッジ112.8g(硫酸の化学量論的必要量の約120%含有する)とを混合した。硫酸塩スラッジは、硫酸に懸濁した結晶性金属硫酸塩を含み、その鉄含量は(Feとして)通常約4〜10重量%である。
【0023】
その後、得られた塩酸を103〜107℃で蒸留することにより分離した後、硫酸鉄が主で塩化物約0.1重量%を含む残留物約118.6gを得た。
【0024】
実施例2:
次の組成:
FeCl2 = 250g/L
Mn = 26g/L
Nb = 8.1g/L
Al = 7.7g/L
Mg = 5.9g/L
V = 4.3g/L
Ti = 2.3g/L
Cr = 2.1g/L
HCl = 24g/L
を有するFeCl2溶液100mL(=133.4g)と、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造からの希酸の濃縮時に生じた形態の硫酸塩スラッジ96g(硫酸の化学量論的必要量をほぼ含有する)とを混合した。硫酸塩スラッジは、硫酸に懸濁した結晶性金属硫酸塩を含み、その鉄含量は(Feとして)通常約4〜10重量%である。
【0025】
その後、得られた塩酸を103〜107℃で蒸留することにより、硫酸鉄が主で塩化物約0.3重量%を含む残留物約104.7gを得た。
【0026】
実施例3:
組成:
FeCl2 * 4H2O = 43.6g
FeCl3 = 3.9g
MnCl2 * 4H2O = 8.3g
AlCl3 * 6H2O = 9.2g
MgCl2 * 6H2O = 5.1g
TiCl4 = 4.7g
チタンスラグ = 7.2g
石油コークス = 6.3g
を有する、金属塩化物と塩化物法を用いる二酸化チタン製造からの不溶性残留物との混合物88.4gを、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造からの希酸の濃縮時に生じた形態の硫酸塩スラッジ102.9g(硫酸の化学量論的必要量の約120%含有する)と混合した。硫酸塩スラッジは硫酸に懸濁した結晶性金属硫酸塩を含み、その鉄含量は(Feとして)通常約4〜10重量%である。
【0027】
その後、得られた塩酸を103〜107℃で蒸留することにより(オイルバス温度180℃で80分)分離した後、硫酸鉄が主で塩化物約0.4重量%を含む残留物約127.1gを得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄の混ざった廃硫酸またはそれから得た鉄の混ざった硫酸材料を処理する方法であって、廃硫酸または硫酸材料と塩化鉄および場合により他の金属塩化物を含有する材料とを反応させ、これにより硫酸鉄(II)を得る方法。
【請求項2】
廃硫酸と金属塩化物との反応で生じた塩酸を、気体の形態でおよび/または塩酸水溶液の形態で分離し、次に利用することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
廃硫酸を、硫酸塩法を用いる二酸化チタン製造から得ることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
廃硫酸を、銅、鉛、または亜鉛の製錬から得ることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
廃硫酸が、有機合成の副生物であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項6】
廃硫酸が、酸洗溶液であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項7】
廃硫酸がH2SO4含量10〜90%を有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
廃硫酸がH2SO4含量20〜30%を有することを特徴とする、請求項7記載の方法。
【請求項9】
塩化鉄含有材料が塩酸溶液の形態であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
塩化鉄含有材料が鉄イオン10〜30重量%を含有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
廃硫酸中または廃硫酸から得た鉄含有材料中の鉄イオンの濃度が、20〜22重量%の範囲、好ましくは8〜22重量%の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
塩化鉄含有材料が、酸洗溶液または酸洗溶液の処理から得られた生成物であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
塩化鉄含有材料を酸洗溶液の濃縮により得ることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項14】
塩化鉄含有材料を、塩化物法を用いる二酸化チタンの製造から得ることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
塩化鉄含有材料が、塩素化の後に分離された鉄含有金属塩化物を含有することを特徴とする、請求項14記載の方法。
【請求項16】
塩化鉄含有材料が、チタンおよび鉄を含有する原料からの合成ルチルの製造時に生じたCl含有残留物からなることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
金属鉄および/または酸化鉄を添加することにより、塩化鉄含有材料または硫酸鉄含有材料のいずれかを、もう一方の材料と反応させるより前に酸度を減じるか、あるいは反応生成物を酸度を減じ、同時に鉄の濃度を高くすることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
硫酸鉄の結晶化の後に溶液中に残存する硫酸鉄以外の金属硫酸塩を、分離して利用するかまたは廃棄するためにさらうことを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
硫酸鉄以外の金属硫酸塩を、Ca化合物で中和することを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
硫酸鉄含有廃硫酸またはそれから得た塩化鉄含有材料との生成物を、それらの元の場所からパイプを通って反応の場所へ単純に輸送することを特徴とする、請求項1〜19のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
廃硫酸中の鉄イオンの濃度が2〜5重量%であることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2007−508226(P2007−508226A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530069(P2006−530069)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010992
【国際公開番号】WO2005/040040
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(506117725)トロノックス・ピグメンツ・ゲーエムベーハー (1)
【氏名又は名称原語表記】TRONOX PIGMENTS GMBH
【Fターム(参考)】