鉄道レール支持用パッド
【課題】合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられた副袋とを備えてなる鉄道レール支持用パッドにおいて、外袋と副袋の連通部を構成する流路の幅が狭くなるように外袋と副袋を一体的にヒートシールするとき、余熱により流路が塞がらないようにした鉄道レール支持用パッドを提供する。
【解決手段】合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋1と、この外袋1に連通するように設けられ外袋1から切り離し可能な副袋11とを備え、外袋1からの外圧により第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋1と副袋11の連通部を構成する流路12内に剥離剤13を介在させてなる。
【解決手段】合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋1と、この外袋1に連通するように設けられ外袋1から切り離し可能な副袋11とを備え、外袋1からの外圧により第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋1と副袋11の連通部を構成する流路12内に剥離剤13を介在させてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道軌道においてレールとレール支承体との間に介在されレールを支持するための鉄道レール支持用パッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種鉄道レール支持用パッドとしては例えば特許文献1に開示されているように、レールとレール支承体との間に介在されるパッド、即ち袋体の一角に流動性及び常温硬化性を有する樹脂を注入するための注入口を有し、注入口と対角の位置で袋体に排気口が設けられ、注入口より袋体の中に樹脂が注入されると袋体の中の空気が排気口より排出されるとともに、袋体の中の余分な樹脂も排気口より排出されるようにした鉄道レール支持用パッドが知られている。
【0003】
この鉄道レール支持用パッドは一般的にはレール支承体の上に載せられ、この上にゴム製のパッドが載せられ、このゴム製のパッドの上に載せられたレールを受けるようになっている。鉄道レール支持用パッドおよびゴム製のパッドはレールの長さ方向適当間隔おきに配されるものであって、袋状の鉄道レール支持用パッドをレール支承体とゴム製のパッドとの間に挟むように配置し、ゴム製のパッドの上にレールを載せて袋状の鉄道レール支持用パッドの内部に注入された樹脂によりレール支承体に対するレールの付着力を調整している。
【特許文献1】特開2004−84467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示されている鉄道レール支持用パッドにあっては、袋体の中に注入口より樹脂を注入する作業を現場で行なわねばならず、その作業に手間がかかるという問題があり、また袋体の中に注入口より樹脂を注入する際および袋体の中の余分な樹脂を排気口より排出する際に周辺を汚すという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、このような課題を解決するものであり、現場で樹脂の注入作業を行なう必要がなく、また現場での樹脂による周辺の汚染もなく、現場での作業を容易に行なえるようにするために、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドにおいて、外袋と副袋の連通部を構成する流路の幅が狭くなるように外袋と副袋を一体的にヒートシールするとき、余熱により流路が塞がらないようにした鉄道レール支持用パッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の鉄道レール支持用パッドは、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤を介在させてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明の鉄道レール支持用パッドは、外袋から外圧を掛けることにより外袋の中で第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合って硬化させることができ、また第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を副袋に導き、この副袋を外袋から簡単に取り除くことができ、前記従来技術のように現場で樹脂の注入作業を行なう必要がなく、また現場での樹脂による周辺の汚染もなく、現場での作業を容易に行なうことができる。また、外袋と副袋の連通部を構成する流路の幅が狭くなるように外袋と副袋を一体的にヒートシールするとき、流路部分を構成する袋の材料に余熱がかかって袋の材料が軟化しても、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤が介在されているのでヒートシールの余熱により流路が塞がろうとするのを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて具体的に説明する。
先ず、図1〜図10に示す第1の実施の形態について説明すると、1は外袋、2は外袋1の内部の大きさとほぼ同じ大きさで外袋1の中に収納される第1の内袋、3は第1の内袋2より小さく同じく外袋1の中に収納される第2の内袋であり、これら外袋1、第1の内袋2、第2の内袋3は合成樹脂製のシートを材料に用いて作られている。
【0009】
前記外袋1、第1および第2の内袋2および3はテーブルなどの上に寝かせて置いた状態においてそれぞれ平面形状が矩形、詳しくは長方形を呈し、4方シールにより作られている。そして、これら外袋1、第1および第2の内袋2および3の内、外袋1は内層が低融点のフィルム材料、例えばポリエチレンで構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料、例えばナイロンで構成されるような一般的なシート材料で作られ、2枚のシート材料1A,1Bの4辺の内層同士をヒートシールすることにより外袋1が作られる。
【0010】
また、第1および第2の内袋2および3は基本的には前記外袋1と同様に内層が低融点のフィルム材料で構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料で構成されるシート材料で作られているのであるが、内層4を構成するフィルム材料は直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるもので、直鎖状低密度ポリエチレンとしては密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが使用され、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲となるように設定される。そしてこの直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるフィルム材料を用いてヒートシールにより前記第1および第2の内袋2および3を作るとき、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分とではそのシール強度に差が出ることを見い出した。即ち、垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向の強度が平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向の強度よりも弱い傾向が出る。これは次に述べるような理由による。前記第1および第2の内袋2および3の内層4の材料となる樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしたものであるが、このブレンドしてなるフィルム材料からなる内層4とナイロンあるいはポリエチレンテレフタレートなどからなる外層5とをラミネートするとき、加工速度が作用して直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1との間で一軸配向性を示す。つまり、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂とポリブテン−1の樹脂が不規則に並んで製膜される。この状態を図4に示しており、同図において6は直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂、7はポリブテン−1の樹脂を示す。このように内層4が一軸配向性を持つことで、4方シールの内袋2および3を作るために前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールした際に、図5に示すように直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の3つのパターンで向かい合う組み合わせができる。このとき、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部およびポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部は同種の樹脂同士でヒートシールされるため、その樹脂の持つ特性の範囲でのヒートシール強度が得られる。しかし、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部が向かい合う部分では異なる種類の樹脂が向かい合っているため、個々の特性のヒートシール強度が出ない。ヒートシール面ではこのような状態が混在している。一軸配向性と前記3つのパターンの組み合わせによるヒートシール特性、さらにヒートシールをする方向により次のような現象が生じる。
【0011】
フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシールエッジにおいては前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現している(図6参照)。これに対し、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシールエッジには前記3つのパターンの組み合わせの何れかが出現している(図7参照)。
【0012】
ヒートシール強度を測定する際には対象物のシール幅と強度は比例関係にあり、幅が広いほど強度が出ることは周知の事実である。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向においては、そのシールエッジに前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現しているため、強度の出る直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせがシール幅に占める割合は100%を切り、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせがシールエッジに存在することによってヒートシール強度が減少する。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向においては、分子が一軸配向している関係でシールエッジに直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせが出ている場合と、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合と、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合がある。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度と比較すると、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせが出ている場合またはポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が強く、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が弱い。しかし、シール強度はシールエッジの強度を見ており、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が弱いため、剥離が発生するが、次の瞬間直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせ部またはポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせ部が出ればシール強度は強くなる。トータルで見ると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度はフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも強いものとなる。このような特性を発現させるには、前記したように内層4の材料である直鎖状低密度ポリエチレンとしては、密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲にあるのが好ましい。これらの範囲を外れると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度との間で明確な差を出して本発明の目的を達成することは困難である。
【0013】
上記した性質を利用して本実施の形態では前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールすることにより4方シールの平面形状長方形の第1および第2の内袋2および3を作っており、そのときフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向、つまり短辺側のヒートシール部分8のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度をフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向、つまり長辺側のヒートシール部分9のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも弱くし、第1および第2の内袋2および3の内圧の上昇により短辺側のヒートシール部分8の幅方向からシール部が剥離するように構成してある。さらに詳しくは、短辺側の対向するヒートシール部分8の内、一方のヒートシール部分8の幅方向からシール部が早く剥離するように短辺側の一方のヒートシール部分8の幅方向の寸法を短辺側の他方のヒートシール部分8の幅方向の寸法よりも短くしてある。
【0014】
要するに、短辺側の対向するヒートシール部分8の内、一方のヒートシール部分8において適当箇所でヒートシール幅の狭い部分を形成することにより、第1および第2の内袋2および3に外圧(押さえて加圧する力)を掛けて内圧を高めることによりヒートシール幅の狭い部分が早く剥離して開口できるようになっている。
【0015】
以上のようにして作られた第1の内袋2の内部には第1の内袋2の開口1辺より主剤としての第1の反応溶液が収納されて第1の内袋2は密閉状態で閉じられ、また第2の内袋3の内部には第2の内袋3の開口1辺より硬化剤として第2の反応溶液が収納されて第2の内袋3は密閉状態で閉じられる。主剤としての第1の反応溶液が入れられた第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が入れられた第2の内袋3は前記外袋1の開口1辺より外袋1の中に入れられ、またこれと同時に外袋1の中には外袋1の内部の大きさとほぼ同じ大きさの1枚のガラス繊維クロス10が内袋2の片面に沿うように入れられ、外袋1の開口1辺が密閉状態で閉じられる。なお、外袋1には使用時において内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を取り除くための副袋11が一端コーナー部に連通するように一体に設けられている。図面に示す実施の形態ではこの副袋11は一辺が外袋1の長辺から真直ぐ延びるように連続して形成されている。そして、前記外袋1と副袋11との連通部を構成する流路12内には、外袋1と副袋11を一体にヒートシールにより形成する前に予め剥離剤13を介在させてある。具体的には、外袋1および副袋11を構成する表裏2枚のシート材料1A,1Bの内、一方のシート材料1Aの内面に剥離剤13を塗布しておく。流路12の出口、つまり副袋11側の入口は簡易にシールされて閉じられており、このシール部14aは外袋1側からの内圧により剥離するように構成されている。上記のように外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されていることにより、外袋1と副袋11の連通部における流路12の幅が狭くなるように外袋1と副袋11を一体的にヒートシールするとき、流路12部分を構成する前記シート材料1A,1Bに余熱がかかってシート材料1A,1Bが軟化しても、流路12内に剥離剤13が介在されているのでヒートシールの余熱により流路12が塞がろうとするのを確実に防止することができるものである。なお、剥離剤13としてはシリコン系、水性系、溶剤系の剥離剤が使用される。また、副袋11においては内部が前記シール部14aと同様に内圧により簡易に剥離するシール部14bによって仕切られた複数の仕切り空間15が形成されている。
【0016】
主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋3を外袋1の中に入れてなる図9に示す鉄道レール支持用パッド16は図10および図11に示すようにコンクリート製もしくは木製の枕木状のレール支承体17の上に載せられ、この上にゴム製のパッド18が載せられ、このゴム製のパッド18の上に載せられたレール19を受けるようになっている。詳しくは、鉄道レール支持用パッド16をレール支承体17の上に載せる際、レール19を浮かせた状態とし、鉄道レール支持用パッド16に外圧を掛けて第1および第2の内袋2および3のヒートシール幅の狭い部分を剥離させて開口させて外袋1の中で内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液とを混合させ、鉄道レール支持用パッド16をレール支承体17の上に載せる。そして、この鉄道レール支持用パッド16の上にゴム製のパッド18を載せ、このゴム製のパッド18の上にU型鉄板20を介してレール19を所定高さとなるように降ろし、レール19を締結する。U型鉄板20は鉄道レール支持用パッド16の長辺に沿うようにゴム製のパッド18の上にセットされる。U型鉄板20の上にレール19が載せられることにより鉄道レール支持用パッド16は強く押さえ付けられ、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は余剰分として前記流路12を通って副袋11側に流れ込む。そのとき、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分により流路12を介してシール部14aに掛かる圧力によってシール部14aが開口して第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が流路12に最も近い位置の前記仕切り空間15に入り、この仕切り空間15に隣接する次の仕切り空間15との間のシール部14bが内圧により開口して第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が前記次の仕切り空間15に入り、この要領で複数の仕切り空間15に第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が入って外袋1から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が除かれる。その後、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化が終了したことを確認した後、副袋11を鋏あるいはカッターなどで外袋1から切り離す。つまり、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化体の厚みによりゴム製のパッド18を介してレール支承体17とレール19との間の付着力を調整し、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が副袋11の中に収められて外袋1から切り離される。なお、前記第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物はガラス繊維クロス10を包み込むようになり、この化合物の硬化体の強度が向上することになる。
【0017】
ところで、前記第1の内袋2の中に収納される主剤としての第1の反応溶液としては具体的にはエポキシ基を含む化合物、イソシアネート基を含む化合物、不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物、アクリル酸やアクリレートなどの化合物、シラノール基を含む化合物、アミノ基を含む化合物などがあり、また第2の内袋3の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液としては具体的にはポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物、水酸基を含む化合物、過酸化物などの化合物、イソシアネート基を含む化合物、ホルムアルデヒドなどの化合物などがある。そして、第1の内袋2の中に収納される第1の反応溶液に合う第2の反応溶液が第2の内袋3の中に収納されるのであって、例えば第1の内袋2の中に収納される第1の反応溶液としてエポキシ基を含む化合物を用いる場合は第2の内袋3の中に収納される第2の反応溶液としてポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液として水酸基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液として不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物あるいはアクリル酸やアクリレートなどの化合物を用いる場合は第2の反応溶液として過酸化物などの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてシラノール基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液としてアミノ基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてホルムアルデヒドなどの化合物が用いられるのであって、第1の内袋2の中に収納される主剤としての第1の反応溶液と第2の内袋3の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液の組み合わせは適宜選択されるものである。要するに、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が互いに混ざり合って樹脂化し硬化するものであれば良い。
【0018】
なお、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液の量の比率は反応溶液の種類によって異なり、その使用する量に見合うように第1の内袋2と第2の内袋3の大きさが決定される。
【0019】
前記シール部14a,14bは前記内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物によって自然溶解しないシール剤を用いてシールされるものであり、シール剤としては合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、パートコートシール剤、ホットメルト樹脂などの内から適宜選択されるものである。なお、これらのシール剤を用いる代わりにイージーピールテープを用いて簡易にシールするようにしても良い。
【0020】
次に、図12に示す第2の実施の形態について説明すると、前記第1の実施の形態では外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋3が入れられているが、第2の実施の形態では外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋21のみを外袋1の中に収納するようにしている。この第2の実施の形態に使用される内袋21においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋2および3と同様に外圧により開口できるようになっている。他の構成は前記第1の実施の形態と同様であり、外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。
【0021】
以上2つの実施の形態について述べたが、必要に応じて硬化促進剤が収納された内袋を外袋1の中に収納するようにしても良い。この内袋においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋2および3と同様に外圧により開口できるようになっている。また、第1の実施の形態において外袋1の中に硬化促進剤を直接入れても良い。
【0022】
さらに、前記内袋を外圧により開口させる方法としては、前述のような直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いる方法以外に、内袋を構成するシールの一部を強度的に弱くして外圧によりその弱い部分を開口させる方法などもあり、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いることに限定されるものではない。
【0023】
次に、図13に示す第3の実施の形態について説明すると、この第3の実施の形態は前記第1の実施の形態で説明した副袋11のシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に前記シール部14bと同様に簡易にシールされたシール部22が形成されてあり、外袋1からの第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分による内圧によってシール部14bおよびシール部22の中央部から徐々に開かれて第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が仕切り空間15に流れ込むようになっている。この第3の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0024】
次に、図14に示す第4の実施の形態について説明すると、この第4の実施の形態では副袋11を外袋1の長辺に対し平行となるように外袋1から飛び出すように設けてある。この第4の実施の形態においても副袋11の中はシール部14bによって複数の仕切り空間15が形成されているが、前記第3の実施の形態と同様にシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に簡易にシールされたシール部22を形成するようにしても良い。また、この第4の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0025】
次に、図15に示す第5の実施の形態について説明すると、この第5の実施の形態では副袋11を外袋1の一端コーナー部から直角に飛び出すように設けてある。この第5の実施の形態においても副袋11の中はシール部14bによって複数の仕切り空間15が形成されているが、前記第3の実施の形態と同様にシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に簡易にシールされたシール部22を形成するようにしても良い。この第5の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0026】
これら第3〜第5の実施の形態において複数の仕切り空間15に第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が入って外袋1から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が除かれた後で、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化が終了したことを確認した後、副袋11を鋏あるいはカッターなどで外袋1から切り離すものである。
【0027】
さらに、前記第3〜第5の実施の形態において第2の実施の形態のように外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋のみを外袋1の中に収納するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施の形態における鉄道レール支持用パッドを構成する外袋、第1の内袋、第2の内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図2】(A)は同第1の内袋の平面図、(B)は同第2の内袋の平面図である。
【図3】同第1および第2の内袋の拡大断面図である。
【図4】同樹脂の配向性を示す説明図である。
【図5】同ヒートシール部における直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂部とポリブテン−1の樹脂部の組み合わせ状態を示す説明図である。
【図6】同短辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図7】同長辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図8】図1のZ−Z拡大断面図である。
【図9】同鉄道レール支持用パッドの斜視図である。
【図10】同鉄道レール支持用パッドの使用状態を示す斜視図である。
【図11】同鉄道レール支持用パッドの使用状態を示す正面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における鉄道レール支持用パッドを構成する外袋、内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 外袋
1A,1B シート材料
2 第1の内袋
3 第2の内袋
4 内層
5 外層
6 直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂
7 ポリブテン−1の樹脂
8 短辺側のヒートシール部分
9 長辺側のヒートシール部分
10 ガラス繊維クロス
11 副袋
12 流路
13 剥離剤
14a,14b シール部
15 仕切り空間
16 鉄道レール支持用パッド
17 レール支承体
18 ゴム製のパッド
19 レール
20 U型鉄板
21 内袋
22 シール部
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道軌道においてレールとレール支承体との間に介在されレールを支持するための鉄道レール支持用パッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種鉄道レール支持用パッドとしては例えば特許文献1に開示されているように、レールとレール支承体との間に介在されるパッド、即ち袋体の一角に流動性及び常温硬化性を有する樹脂を注入するための注入口を有し、注入口と対角の位置で袋体に排気口が設けられ、注入口より袋体の中に樹脂が注入されると袋体の中の空気が排気口より排出されるとともに、袋体の中の余分な樹脂も排気口より排出されるようにした鉄道レール支持用パッドが知られている。
【0003】
この鉄道レール支持用パッドは一般的にはレール支承体の上に載せられ、この上にゴム製のパッドが載せられ、このゴム製のパッドの上に載せられたレールを受けるようになっている。鉄道レール支持用パッドおよびゴム製のパッドはレールの長さ方向適当間隔おきに配されるものであって、袋状の鉄道レール支持用パッドをレール支承体とゴム製のパッドとの間に挟むように配置し、ゴム製のパッドの上にレールを載せて袋状の鉄道レール支持用パッドの内部に注入された樹脂によりレール支承体に対するレールの付着力を調整している。
【特許文献1】特開2004−84467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示されている鉄道レール支持用パッドにあっては、袋体の中に注入口より樹脂を注入する作業を現場で行なわねばならず、その作業に手間がかかるという問題があり、また袋体の中に注入口より樹脂を注入する際および袋体の中の余分な樹脂を排気口より排出する際に周辺を汚すという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、このような課題を解決するものであり、現場で樹脂の注入作業を行なう必要がなく、また現場での樹脂による周辺の汚染もなく、現場での作業を容易に行なえるようにするために、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドにおいて、外袋と副袋の連通部を構成する流路の幅が狭くなるように外袋と副袋を一体的にヒートシールするとき、余熱により流路が塞がらないようにした鉄道レール支持用パッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の鉄道レール支持用パッドは、合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤を介在させてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上のように、本発明の鉄道レール支持用パッドは、外袋から外圧を掛けることにより外袋の中で第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合って硬化させることができ、また第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を副袋に導き、この副袋を外袋から簡単に取り除くことができ、前記従来技術のように現場で樹脂の注入作業を行なう必要がなく、また現場での樹脂による周辺の汚染もなく、現場での作業を容易に行なうことができる。また、外袋と副袋の連通部を構成する流路の幅が狭くなるように外袋と副袋を一体的にヒートシールするとき、流路部分を構成する袋の材料に余熱がかかって袋の材料が軟化しても、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤が介在されているのでヒートシールの余熱により流路が塞がろうとするのを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて具体的に説明する。
先ず、図1〜図10に示す第1の実施の形態について説明すると、1は外袋、2は外袋1の内部の大きさとほぼ同じ大きさで外袋1の中に収納される第1の内袋、3は第1の内袋2より小さく同じく外袋1の中に収納される第2の内袋であり、これら外袋1、第1の内袋2、第2の内袋3は合成樹脂製のシートを材料に用いて作られている。
【0009】
前記外袋1、第1および第2の内袋2および3はテーブルなどの上に寝かせて置いた状態においてそれぞれ平面形状が矩形、詳しくは長方形を呈し、4方シールにより作られている。そして、これら外袋1、第1および第2の内袋2および3の内、外袋1は内層が低融点のフィルム材料、例えばポリエチレンで構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料、例えばナイロンで構成されるような一般的なシート材料で作られ、2枚のシート材料1A,1Bの4辺の内層同士をヒートシールすることにより外袋1が作られる。
【0010】
また、第1および第2の内袋2および3は基本的には前記外袋1と同様に内層が低融点のフィルム材料で構成され、外層が内層よりも高融点のフィルム材料で構成されるシート材料で作られているのであるが、内層4を構成するフィルム材料は直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるもので、直鎖状低密度ポリエチレンとしては密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが使用され、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲となるように設定される。そしてこの直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしてなるフィルム材料を用いてヒートシールにより前記第1および第2の内袋2および3を作るとき、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分とではそのシール強度に差が出ることを見い出した。即ち、垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向の強度が平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向の強度よりも弱い傾向が出る。これは次に述べるような理由による。前記第1および第2の内袋2および3の内層4の材料となる樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1をブレンドしたものであるが、このブレンドしてなるフィルム材料からなる内層4とナイロンあるいはポリエチレンテレフタレートなどからなる外層5とをラミネートするとき、加工速度が作用して直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1との間で一軸配向性を示す。つまり、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂とポリブテン−1の樹脂が不規則に並んで製膜される。この状態を図4に示しており、同図において6は直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂、7はポリブテン−1の樹脂を示す。このように内層4が一軸配向性を持つことで、4方シールの内袋2および3を作るために前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールした際に、図5に示すように直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の3つのパターンで向かい合う組み合わせができる。このとき、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部およびポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部は同種の樹脂同士でヒートシールされるため、その樹脂の持つ特性の範囲でのヒートシール強度が得られる。しかし、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部が向かい合う部分では異なる種類の樹脂が向かい合っているため、個々の特性のヒートシール強度が出ない。ヒートシール面ではこのような状態が混在している。一軸配向性と前記3つのパターンの組み合わせによるヒートシール特性、さらにヒートシールをする方向により次のような現象が生じる。
【0011】
フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシールエッジにおいては前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現している(図6参照)。これに対し、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシールエッジには前記3つのパターンの組み合わせの何れかが出現している(図7参照)。
【0012】
ヒートシール強度を測定する際には対象物のシール幅と強度は比例関係にあり、幅が広いほど強度が出ることは周知の事実である。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向においては、そのシールエッジに前記3つのパターンの組み合わせが不規則に出現しているため、強度の出る直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせがシール幅に占める割合は100%を切り、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせがシールエッジに存在することによってヒートシール強度が減少する。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向においては、分子が一軸配向している関係でシールエッジに直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせが出ている場合と、ポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合と、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合がある。フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度と比較すると、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせが出ている場合またはポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が強く、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が弱い。しかし、シール強度はシールエッジの強度を見ており、直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせが出ている場合は強度が弱いため、剥離が発生するが、次の瞬間直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部と直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂6部の組み合わせ部またはポリブテン−1の樹脂7部とポリブテン−1の樹脂7部の組み合わせ部が出ればシール強度は強くなる。トータルで見ると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度はフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも強いものとなる。このような特性を発現させるには、前記したように内層4の材料である直鎖状低密度ポリエチレンとしては、密度が0.915〜0.950の範囲にあるものが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1のブレンド比率は70:30〜98:2の範囲にあるのが好ましい。これらの範囲を外れると、フィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度とフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向のヒートシール部分のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に垂直に向く幅方向のシール強度との間で明確な差を出して本発明の目的を達成することは困難である。
【0013】
上記した性質を利用して本実施の形態では前記2層構造のフィルム材料を2枚重ねにしてその周辺部をヒートシールすることにより4方シールの平面形状長方形の第1および第2の内袋2および3を作っており、そのときフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して垂直(X)方向、つまり短辺側のヒートシール部分8のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度をフィルムの流れ方向(矢印A方向)に対して平行(Y)方向、つまり長辺側のヒートシール部分9のフィルムの流れ方向(矢印A方向)に向く幅方向のシール強度よりも弱くし、第1および第2の内袋2および3の内圧の上昇により短辺側のヒートシール部分8の幅方向からシール部が剥離するように構成してある。さらに詳しくは、短辺側の対向するヒートシール部分8の内、一方のヒートシール部分8の幅方向からシール部が早く剥離するように短辺側の一方のヒートシール部分8の幅方向の寸法を短辺側の他方のヒートシール部分8の幅方向の寸法よりも短くしてある。
【0014】
要するに、短辺側の対向するヒートシール部分8の内、一方のヒートシール部分8において適当箇所でヒートシール幅の狭い部分を形成することにより、第1および第2の内袋2および3に外圧(押さえて加圧する力)を掛けて内圧を高めることによりヒートシール幅の狭い部分が早く剥離して開口できるようになっている。
【0015】
以上のようにして作られた第1の内袋2の内部には第1の内袋2の開口1辺より主剤としての第1の反応溶液が収納されて第1の内袋2は密閉状態で閉じられ、また第2の内袋3の内部には第2の内袋3の開口1辺より硬化剤として第2の反応溶液が収納されて第2の内袋3は密閉状態で閉じられる。主剤としての第1の反応溶液が入れられた第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が入れられた第2の内袋3は前記外袋1の開口1辺より外袋1の中に入れられ、またこれと同時に外袋1の中には外袋1の内部の大きさとほぼ同じ大きさの1枚のガラス繊維クロス10が内袋2の片面に沿うように入れられ、外袋1の開口1辺が密閉状態で閉じられる。なお、外袋1には使用時において内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の余剰分を取り除くための副袋11が一端コーナー部に連通するように一体に設けられている。図面に示す実施の形態ではこの副袋11は一辺が外袋1の長辺から真直ぐ延びるように連続して形成されている。そして、前記外袋1と副袋11との連通部を構成する流路12内には、外袋1と副袋11を一体にヒートシールにより形成する前に予め剥離剤13を介在させてある。具体的には、外袋1および副袋11を構成する表裏2枚のシート材料1A,1Bの内、一方のシート材料1Aの内面に剥離剤13を塗布しておく。流路12の出口、つまり副袋11側の入口は簡易にシールされて閉じられており、このシール部14aは外袋1側からの内圧により剥離するように構成されている。上記のように外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されていることにより、外袋1と副袋11の連通部における流路12の幅が狭くなるように外袋1と副袋11を一体的にヒートシールするとき、流路12部分を構成する前記シート材料1A,1Bに余熱がかかってシート材料1A,1Bが軟化しても、流路12内に剥離剤13が介在されているのでヒートシールの余熱により流路12が塞がろうとするのを確実に防止することができるものである。なお、剥離剤13としてはシリコン系、水性系、溶剤系の剥離剤が使用される。また、副袋11においては内部が前記シール部14aと同様に内圧により簡易に剥離するシール部14bによって仕切られた複数の仕切り空間15が形成されている。
【0016】
主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋3を外袋1の中に入れてなる図9に示す鉄道レール支持用パッド16は図10および図11に示すようにコンクリート製もしくは木製の枕木状のレール支承体17の上に載せられ、この上にゴム製のパッド18が載せられ、このゴム製のパッド18の上に載せられたレール19を受けるようになっている。詳しくは、鉄道レール支持用パッド16をレール支承体17の上に載せる際、レール19を浮かせた状態とし、鉄道レール支持用パッド16に外圧を掛けて第1および第2の内袋2および3のヒートシール幅の狭い部分を剥離させて開口させて外袋1の中で内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液とを混合させ、鉄道レール支持用パッド16をレール支承体17の上に載せる。そして、この鉄道レール支持用パッド16の上にゴム製のパッド18を載せ、このゴム製のパッド18の上にU型鉄板20を介してレール19を所定高さとなるように降ろし、レール19を締結する。U型鉄板20は鉄道レール支持用パッド16の長辺に沿うようにゴム製のパッド18の上にセットされる。U型鉄板20の上にレール19が載せられることにより鉄道レール支持用パッド16は強く押さえ付けられ、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分は余剰分として前記流路12を通って副袋11側に流れ込む。そのとき、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分により流路12を介してシール部14aに掛かる圧力によってシール部14aが開口して第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が流路12に最も近い位置の前記仕切り空間15に入り、この仕切り空間15に隣接する次の仕切り空間15との間のシール部14bが内圧により開口して第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が前記次の仕切り空間15に入り、この要領で複数の仕切り空間15に第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が入って外袋1から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が除かれる。その後、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化が終了したことを確認した後、副袋11を鋏あるいはカッターなどで外袋1から切り離す。つまり、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化体の厚みによりゴム製のパッド18を介してレール支承体17とレール19との間の付着力を調整し、第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が副袋11の中に収められて外袋1から切り離される。なお、前記第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物はガラス繊維クロス10を包み込むようになり、この化合物の硬化体の強度が向上することになる。
【0017】
ところで、前記第1の内袋2の中に収納される主剤としての第1の反応溶液としては具体的にはエポキシ基を含む化合物、イソシアネート基を含む化合物、不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物、アクリル酸やアクリレートなどの化合物、シラノール基を含む化合物、アミノ基を含む化合物などがあり、また第2の内袋3の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液としては具体的にはポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物、水酸基を含む化合物、過酸化物などの化合物、イソシアネート基を含む化合物、ホルムアルデヒドなどの化合物などがある。そして、第1の内袋2の中に収納される第1の反応溶液に合う第2の反応溶液が第2の内袋3の中に収納されるのであって、例えば第1の内袋2の中に収納される第1の反応溶液としてエポキシ基を含む化合物を用いる場合は第2の内袋3の中に収納される第2の反応溶液としてポリアミン、酸無水物、ポリフェノールなどの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液として水酸基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液として不飽和二塩基酸(グリコールと無水マレイン酸、フマル酸など)の化合物あるいはアクリル酸やアクリレートなどの化合物を用いる場合は第2の反応溶液として過酸化物などの化合物が用いられ、第1の反応溶液としてシラノール基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてイソシアネート基を含む化合物が用いられ、第1の反応溶液としてアミノ基を含む化合物を用いる場合は第2の反応溶液としてホルムアルデヒドなどの化合物が用いられるのであって、第1の内袋2の中に収納される主剤としての第1の反応溶液と第2の内袋3の中に収納される硬化剤としての第2の反応溶液の組み合わせは適宜選択されるものである。要するに、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が互いに混ざり合って樹脂化し硬化するものであれば良い。
【0018】
なお、主剤としての第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液の量の比率は反応溶液の種類によって異なり、その使用する量に見合うように第1の内袋2と第2の内袋3の大きさが決定される。
【0019】
前記シール部14a,14bは前記内容物である第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物によって自然溶解しないシール剤を用いてシールされるものであり、シール剤としては合成ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、パートコートシール剤、ホットメルト樹脂などの内から適宜選択されるものである。なお、これらのシール剤を用いる代わりにイージーピールテープを用いて簡易にシールするようにしても良い。
【0020】
次に、図12に示す第2の実施の形態について説明すると、前記第1の実施の形態では外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液が収納された第1の内袋2と硬化剤としての第2の反応溶液が収納された第2の内袋3が入れられているが、第2の実施の形態では外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋21のみを外袋1の中に収納するようにしている。この第2の実施の形態に使用される内袋21においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋2および3と同様に外圧により開口できるようになっている。他の構成は前記第1の実施の形態と同様であり、外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。
【0021】
以上2つの実施の形態について述べたが、必要に応じて硬化促進剤が収納された内袋を外袋1の中に収納するようにしても良い。この内袋においても前記第1の実施の形態の第1および第2の内袋2および3と同様に外圧により開口できるようになっている。また、第1の実施の形態において外袋1の中に硬化促進剤を直接入れても良い。
【0022】
さらに、前記内袋を外圧により開口させる方法としては、前述のような直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いる方法以外に、内袋を構成するシールの一部を強度的に弱くして外圧によりその弱い部分を開口させる方法などもあり、直鎖状低密度ポリエチレンとポリブテン−1を用いることに限定されるものではない。
【0023】
次に、図13に示す第3の実施の形態について説明すると、この第3の実施の形態は前記第1の実施の形態で説明した副袋11のシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に前記シール部14bと同様に簡易にシールされたシール部22が形成されてあり、外袋1からの第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分による内圧によってシール部14bおよびシール部22の中央部から徐々に開かれて第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が仕切り空間15に流れ込むようになっている。この第3の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0024】
次に、図14に示す第4の実施の形態について説明すると、この第4の実施の形態では副袋11を外袋1の長辺に対し平行となるように外袋1から飛び出すように設けてある。この第4の実施の形態においても副袋11の中はシール部14bによって複数の仕切り空間15が形成されているが、前記第3の実施の形態と同様にシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に簡易にシールされたシール部22を形成するようにしても良い。また、この第4の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0025】
次に、図15に示す第5の実施の形態について説明すると、この第5の実施の形態では副袋11を外袋1の一端コーナー部から直角に飛び出すように設けてある。この第5の実施の形態においても副袋11の中はシール部14bによって複数の仕切り空間15が形成されているが、前記第3の実施の形態と同様にシール部14bとシール部14bとにより形成された仕切り空間15内において中央部に簡易にシールされたシール部22を形成するようにしても良い。この第5の実施の形態においても外袋1と副袋11との連通部における流路12内に剥離剤13が介在されている。他の構成は前記第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態と同様である。
【0026】
これら第3〜第5の実施の形態において複数の仕切り空間15に第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が入って外袋1から第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の不要分が除かれた後で、鉄道レール支持用パッド16の中の第1の反応溶液と第2の反応溶液との化合物の硬化が終了したことを確認した後、副袋11を鋏あるいはカッターなどで外袋1から切り離すものである。
【0027】
さらに、前記第3〜第5の実施の形態において第2の実施の形態のように外袋1の中に主剤としての第1の反応溶液もしくは硬化剤としての第2の反応溶液を直接収納し、硬化剤としての第2の反応溶液もしくは主剤としての第1の反応溶液が収納された1つの内袋のみを外袋1の中に収納するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施の形態における鉄道レール支持用パッドを構成する外袋、第1の内袋、第2の内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図2】(A)は同第1の内袋の平面図、(B)は同第2の内袋の平面図である。
【図3】同第1および第2の内袋の拡大断面図である。
【図4】同樹脂の配向性を示す説明図である。
【図5】同ヒートシール部における直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂部とポリブテン−1の樹脂部の組み合わせ状態を示す説明図である。
【図6】同短辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図7】同長辺側のヒートシール部分のシールエッジの要部拡大図である。
【図8】図1のZ−Z拡大断面図である。
【図9】同鉄道レール支持用パッドの斜視図である。
【図10】同鉄道レール支持用パッドの使用状態を示す斜視図である。
【図11】同鉄道レール支持用パッドの使用状態を示す正面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における鉄道レール支持用パッドを構成する外袋、内袋、ガラス繊維クロスの分解斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態における鉄道レール支持用パッドの平面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 外袋
1A,1B シート材料
2 第1の内袋
3 第2の内袋
4 内層
5 外層
6 直鎖状低密度ポリエチレンの樹脂
7 ポリブテン−1の樹脂
8 短辺側のヒートシール部分
9 長辺側のヒートシール部分
10 ガラス繊維クロス
11 副袋
12 流路
13 剥離剤
14a,14b シール部
15 仕切り空間
16 鉄道レール支持用パッド
17 レール支承体
18 ゴム製のパッド
19 レール
20 U型鉄板
21 内袋
22 シール部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤を介在させてなることを特徴とする鉄道レール支持用パッド。
【請求項1】
合成樹脂製のシートを材料に用いて作られ内部に主剤として第1の反応溶液と硬化剤としての第2の反応溶液が別々に入れられる外袋と、この外袋に連通するように設けられ外袋から切り離し可能な副袋とを備え、外袋からの外圧により前記第1の反応溶液と第2の反応溶液が混ざり合うように構成されてなる鉄道レール支持用パッドであり、外袋と副袋の連通部を構成する流路内に剥離剤を介在させてなることを特徴とする鉄道レール支持用パッド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−155910(P2009−155910A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−335420(P2007−335420)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000208226)大和グラビヤ株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000208226)大和グラビヤ株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
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