説明

鋳造設備におけるスライドバルブ装置

【課題】 固定プレートに対しスライドプレートを均等圧で接合させる付勢手段の構成を簡素化し、組み立ての容易化と強度の増大を図ることを課題とする。
【解決手段】 溶融金属容器1の底部に固定される基枠2の側部に突設された突縁11およびスライドケース4の側部下面を抱含し得る断面略コ字状を有する左右一対の面圧負荷部材10を具有し、この面圧負荷部材の上辺10aと基枠の突縁上面との間に弾性体12を介装し、面圧負荷部材の下辺10bの上面でスライドケースの側部を支持するように構成したことにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鋳造設備におけるスライドバルブ装置に係り、特にスライドプレートを固定プレートに所定の押圧力をもって圧接させるための押圧手段を備えたスライドバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
連続鋳造設備においては、溶融金属容器からの溶融金属の流出を制御する手段として、溶融金属容器の底部にその流出口を開閉するスライドバルブ装置が設けられている。
【0003】
このスライドバルブ装置は、図3に本発明の実施形態として示している二層式の場合を参照して説明すると、溶融金属容器1の底部に固定される基枠2に固定プレート3が組み込まれ、この固定プレート3の下部に位置するスライドケース4内にスライドプレート5とシュートノズル6が支持され、上記スライドケース4を油圧または電動のシリンダ7により押し引きすることにより固定プレート3とスライドプレート5との各ノズル孔3a、5aを合致または非合致とすることにより、溶融金属容器1からインサートノズル8を通じて流下する溶融金属の流出を制御するようになっている。なお前記シュートノズル6にロングノズル、浸漬ノズル等が嵌合される場合もある。
【0004】
前記スライドケース4は、バネを用いた押圧手段により上方へ向け付勢されてスライドプレート5を固定プレート3に所定の押圧力をもって圧接させ、両プレート3、5のノズル孔3a、5aからの溶融金属の漏洩や空気の侵入を防ぐようになされている。
【0005】
上記のような基本構造を有するスライドバルブ装置の押圧手段は、例えば特許文献1にみられるようなバネ手段が採られている。
【0006】
すなわちスライドケースを支持するケーシングフレームの下部から挿通する下部ピンと、固定枠の上部から挿通する上部ピンとを螺合接続し、この上部ピンの頭部と固定枠との間に圧縮バネを介在させ、このバネの弾発力により上部ピンの頭部を介して下部ピンを上方へ引き上げ、この下部ピンを介してスライドケースを支持するケーシングフレームを上方へ引き上げることによりスライドプレートを固定プレートへ所定の押圧力をもって押し付ける構造とされている。
【0007】
しかして上記従来の押圧手段では、2個のピンを用い、これらを固定プレートおよびケーシングフレームに挿通させたのち両ピンを螺合して接続させなければならないので、組み立て時の手数が掛るばかりでなく部品点数が多くなり、かつスライドケースの引き上げ力を螺合接続されたピンに依存することになるので十分な強度を得るにはピンの太さを大きくしなければならず、必然的に圧縮バネの外径も大きくなって、押圧手段を組み込むためのスペースを大きく確保することが必要となるなどの問題点がある。
【0008】
また他側はボルトでケーシングフレームを基枠に結合されるので、その締め具合いによっては片当りを生じ、固定プレートとスライドプレートとの接合摺動面の面圧を均一に保つことが難しく、漏鋼や空気の侵入を防ぐうえで好ましくない。
【特許文献1】特公平1−38592号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、固定プレートに対しスライドプレートの接合摺動面の面圧を均一に保つことを可能とするとともに押圧手段の部品点数を減らして構造を簡素化し、組み立てを容易としながらスライドケースの支持強度を上げ、安全性を高めることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための手段として本発明は、溶融金属容器の底部下面に固着される基枠内に組み込まれた固定プレートと、この固定プレートの下部にあって移動可能に設けられ内部にスライドプレートが組み込まれるとともにシュートノズルを懸吊支持するスライドケースと、このスライドケースを移動させる駆動手段とを備え、前記スライドケースを移動させて前記固定プレートのノズル孔に対し前記スライドプレートのノズル孔を合致・非合致とすることにより溶融金属の流出を制御するスライドバルブ装置において、前記基枠の側部に突設された突縁およびスライドケースの側部下面を抱含し得る断面略コ字状を有する左右一対の面圧負荷部材を具有し、この面圧負荷部材の上辺と前記基枠の突縁上面との間に弾性体が介装され、前記面圧負荷部材の下辺上面で前記スライドケースの側部を支持するように構成されており、前記弾性体の弾性力により前記面圧負荷部材の上方へ付勢し、その下辺でスライドケースを上方へ付勢して前記固定プレートとスライドプレートとの摺接面を所定の面圧をもって圧接させるようにしたことにある。
【0011】
上記構成に伴い、スライドプレートやシュートノズルの交換を容易にする手段として、前記スライドケースの両側部に前記面圧負荷部材の下辺上面に載置されて該スライドケースを移動自在に支持する少なくとも片側2個ずつの支持部材を装着するとともにスライドケースの移動方向一側部に設けられた軸受部を前記基枠に固設されたシャフトに摺動自在に挿通して該スライドケースを外側へ旋回動自在に構成し、前記面圧負荷部材の下辺には一方の支持部材が該下辺の末端から外れるとき他方の支持部材が脱出する切欠部を形成し、前記下辺の末端および前記切欠部から支持部材が脱出したとき前記スライドケースが前記シャフトを中心に外側へ旋回するように構成することができる。
【0012】
この場合、前記面圧負荷部材の下辺の末端および切欠部へ至る上面をこれら末端および切欠部へ向けて下り傾斜する傾斜面とすることが好ましい。
【0013】
なお前記支持部材はスライドケースの側部に1個ずつあれば十分機能を果たせるが、片側複数個ずつ設ければ接合摺動面の面圧をより均一に保つことができるので好ましい。
【0014】
また前記スライドケースをスライドさせる油圧シリンダ、電動シリンダ等の駆動源によるストロークを規定するストッパを備え、このストッパを進出作用させることにより溶融金属流出を制御するストロークに、ストッパを外したとき前記スライドケースを外側へ旋回動させ得るストロークにそれぞれ切り換えるようにすることが好ましい。
【0015】
上記のほかに、前記面圧負荷部材とスライドケースの支持部材としてのローラとの配置関係を逆にした形態として、前記面圧負荷部材の下辺にローラを設けるとともに前記スライドケースの支持部材を前記ローラ上を移動可能とするレール状とし、この支持部材がローラ上に進入したとき面圧負荷部材を弾性体の弾性力に抗して圧下させ、固定プレートとスライドプレートとの摺接面間に所定の面圧が負荷されるようにする構成を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、断面略コ字状を有する面圧負荷部材によりスライドケースのスライドプレートを固定プレートに所定の面圧をもって圧接させるための弾性体の保持機能とスライドケースの支持機能との双方をなさしめるようにしたので、部品点数が最小ですみ、組み立てが容易であり、特に面圧負荷部材は断面コ字状で強固な構造とすることができるのでスライドケースの支持強度を十分に得ることができる。
【0017】
またスライドプレートやシュートノズルの交換のためにスライドケースを外側に旋回可能に構成するに当り、スライドケースを支える部材として前記面圧負荷部材の下辺をレールとして共用し得るので、特別なスライドケース用の支持レールを別設する必要がなく、これにより構成を煩る簡素に構成することができる効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明によるスライドバルブ装置の一実施形態の側面図を、図2は同下面図を、そして図3は図2のX−X線、図4は同Y−Y線の各断面図を示し、図3は[背景技術]の項における説明に利用した図であり、符号はそのまま使用することとする。
【0019】
上記スライドバルブ装置は二層式の場合の実施形態を示すもので、基本構成は前述の「背景技術」の項で説明した通り、溶融金属容器1の下面に装着される基枠2と、この基枠2の下位におかれるスライドケース4とを有し、基枠2内に固定プレート3が、スライドケース4内にスライドプレート5がそれぞれ組み込まれるとともにシュートノズル6が段部6aにより懸吊支持されている。
【0020】
このスライドケース4の一端部には、基枠2に装着された油圧または電動のシリンダ7のロッド7aが連結され、このシリンダ7のロッド7aの伸縮作動により固定プレート3とスライドプレート5とのノズル孔3a、5aが合致する「全開位置A」とノズル孔3a、5aが非合致となる「全閉位置B」とにわたる押し引きと、スライドプレート5および/またはシュートノズル6の交換を必要とする際の「交換位置C」とに移動させるようになっている。
【0021】
本発明においては、前記基枠2およびスライドケース4の両側部にこれら側部を抱含する断面略コ字状を有する剛体からなる面圧負荷部材10、10が設けられている。
【0022】
前記基枠2の両側部の側面下方位置には、図4、図5にみられるように水平方向に張り出す突縁11、11が形成されており、この突縁11の上面と前記面圧負荷部材10の上辺10aの下面との間に弾性体の一例としての圧縮バネ12がそれぞれ介装され、面圧負荷部材10が上方へ付勢されている。なおこのバネはコイルバネに限らず、板バネ、竹の子バネ等であってもよい。
【0023】
前記面圧負荷部材10の下辺10bはスライドケース4の側部下面に入り込んでおかれ、スライドケース4の両側部をそれぞれ受けとめるようになっている。
【0024】
すなわちスライドケース4の両側部には支持部材として片側2個ずつのローラ13、13が軸着され、これらローラ13、13が前記下辺10bの上面をレールとして転動自在に載置されているが、この支持部材は必ずしもローラに限られるものではなく、本発明に要求される機能を果たし得るものであれば他の部材であってもよい。
【0025】
前記面圧負荷部材10の下辺10bには、スライドケース4を「交換位置C」へ移動させた際に図3において左側のローラ13が末端10cから脱出するとき、他側のローラ13が脱出する切欠部14が形成されており、前記末端10cおよび切欠部14に至る上面はこれら末端10cおよび切欠部14へ向けて下り傾斜する傾斜面10d、10eとされている。
【0026】
一方、前記基枠2の一側部にはシャフト15が架設され、このシャフト15に前記スライドケース4の同じ側の側部に突設された軸受部16、16が摺動および回転自在に嵌挿されてヒンジ部が構成されており、スライドケース4を「交換位置C」へ移動させたときローラ13、13が面圧負荷部材10の下辺10bの末端10cおよび切欠部14から脱出して図5に示すように前記シャフト15を中心に外側へ旋回するようになっている。この旋回時には、スライドプレート5およびシュートノズル6を抜き外しやすい姿勢に傾斜した旋回形態となる。
【0027】
前記基枠2とスライドケース4のロッド連結部4aとの間にスライドケース4を通常の操業時に誤って「交換位置C」へ移動することがないようにするためのストッパ17が進退操作自在に設けられている。
【0028】
このストッパ17は、その支持扞18、18が基枠2の側壁に摺動可能に挿通して支持され、支持扞18、18の外端に固設されたハンドル19を持って押し引きすることによりストッパ17を作用位置(進出位置)と非作用位置(退去位置)とをとらせるようになっており、ストッパ17の進出時にはスライドケース4の移動限が規制されて「交換位置C」への移動を不可とし、ストッパ17の退去時にはスライドケース4を「交換位置C」まで移動させることができるようになっている。なおこのストッパに関しては当該ストッパ17に限らず、他の方式によるものであってもよい。
【0029】
次に上記実施形態の作用を説明する。
【0030】
通常の操業時には、図1、図3に示すようにスライドケース4のローラ13、13が面圧負荷部材10、10の下辺10b、10bの上面に載置され、圧縮バネ12、12の弾発力により面圧負荷部材10、10を介してスライドケース4は上方へ押し上げられる力を受け、これによりスライドプレート5が固定プレート3に所定の面圧をもって圧接されている。
【0031】
また基枠2とスライドケース4のロッド連結部4aとの間にストッパ17を進出させて介在させておき、不用意にスライドケース4が「交換位置C」へ移動することがないようにしておく。
【0032】
図3は固定プレート3とスライドプレート5とのノズル孔3a、5aが整合していて溶融金属流出時の状態を示しており、この状態から溶融金属の流出を止めるには、シリンダ7を作動してロッド7aを伸長させ、スライドケース4を「全閉位置B」へ移動させることによりノズル孔3a、5aの位置が非合致となり、溶融金属の流出が停止される。
【0033】
このスライドプレート5の「全開位置A」から「全閉位置B」への移動中にも前記面圧負荷部材10、10により常にスライドプレート5が固定プレート3に所定の面圧で圧接された状態が維持されており、漏鋼や空気の侵入が防がれる。
【0034】
シュートノズル6やスライドプレート5が溶損したような場合、その交換を行うことになるが、その場合にはまずストッパ17を後退させて基枠2とスライドケース4のロッド連結部4aとの間から抜き出し、次いでシリンダ7のロッド7aを短縮作動してスライドケース4を「交換位置C」へ移動させる。
【0035】
この位置へ至ると、スライドケース4のローラ13、13は面圧負荷部材10、10の下辺10b、10bの末端10cおよび切欠部14からそれぞれ外側へ脱出し、これにより図5のようにスライドケース4はシャフト15を中心に外側へ旋回可能となり、スライドケース4を外へ旋回させた後、スライドプレート5およびシュートノズル6を矢印P方向へ抜き外し、新たなシュートノズル、スライドプレートをセットして再びスライドケース4をそのローラ13、13が面圧負荷部材10の下辺10bの上面のレベルまで押し込んだのちシリンダ7のロッド7aを伸長作動させることにより操業状態に戻すことができる。
【0036】
次いでストッパ17を前進させて基枠2とスライドケース4側との間に介在させ、爾後の操業に入る。
【0037】
図6、図7は本発明の変形例として、前述の実施形態における面圧負荷部材10とスライドケース4に設けられた支持部材としてのローラ13、13との配置関係を逆にした場合の一実施形態を略示するものである。
【0038】
すなわち面圧負荷部材10の下辺10bの位置にローラ13、13が軸支される一方、基枠10の突縁11の下部位置のスライドケース4に前記ローラ13、13と対応してレール状の支持部材20、20が設けられている。
【0039】
この支持部材20、20は、ローラ13、13の上面側へ進入しやすくするため移動方向(矢印方向)先端部下面が傾斜面20a、20aとされており、スライドケース4の前記矢印方向への移動により支持部材20、20がローラ13、13の上面側へ進入して面圧負荷部材10を圧下させ、弾性体12を撓ませて固定プレート3とスライドプレート5との摺動面間に所定の面圧が負荷されるようになされたものである。
【0040】
この実施形態においても、前述の実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
【0041】
なお図示の実施形態においては、二層式のスライドバルブ装置に本発明を適用した場合を示したが、三層式のスライドバルブ装置に対しても適用し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明によるスライドバルブ装置の一実施形態を示す側面図。
【図2】同、下面図。
【図3】図2のX−X断面図。
【図4】図2のY−Y断面図。
【図5】スライドケースを外側へ旋回させた状態を示す断面図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す一部の側面図。
【図7】図6のZ−Z断面図。
【符号の説明】
【0043】
1 溶融金属容器
2 基枠
3 固定プレート
4 スライドケース
5 スライドプレート
6 シュートノズル
7 シリンダ
10 面圧負荷部材
10a 上辺
10b 下辺
10c 末端
10d、10e 傾斜面
11 突縁
12 弾性体としての圧縮バネ
13、13 ローラ
14 切欠部
15 シャフト
16 軸受部
17 ストッパ
20 支持部材
20a 傾斜面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融金属容器の底部下面に固着される基枠内に組み込まれた固定プレートと、この固定プレートの下部にあって移動可能に設けられ内部にスライドプレートが組み込まれるとともにシュートノズルを懸吊支持するスライドケースと、このスライドケースを移動させる駆動手段とを備え、前記スライドケースを移動させて前記固定プレートのノズル孔に対し前記スライドプレートのノズル孔を合致・非合致とすることにより溶融金属の流出を制御するスライドバルブ装置において、前記基枠の側部に突設された突縁およびスライドケースの側部下面を抱含し得る断面略コ字状を有する左右一対の面圧負荷部材を具有し、この面圧負荷部材の上辺と前記基枠の突縁上面との間に弾性体が介装され、前記面圧負荷部材の下辺上面で前記スライドケースの側部を支持するよう構成されており、前記弾性体の弾性力により前記面圧負荷部材を上方へ付勢し、その下辺でスライドケースを上方へ付勢して前記固定プレートとスライドプレートとの摺接面を所定の面圧をもって圧接させるようにしたことを特徴とする鋳造設備におけるスライドバルブ装置。
【請求項2】
前記スライドケースの両側部に前記面圧負荷部材の下辺上面に載置されて該スライドケースを移動自在に支持する少くとも片側2個ずつの支持部材が装着されているとともにスライドケースの移動方向一側部に設けられた軸受部を前記基枠に固設されたシャフトに摺動自在に挿通して該スライドケースが外側へ旋回動自在に構成され、前記面圧負荷部材の下辺には一方の支持部材が該下辺の末端から外れるとき他方の支持部材が脱出する切欠部が形成されており、前記下辺の末端および前記切欠部から支持部材が脱出したとき前記スライドケースが前記シャフトを中心に外側へ旋回するように構成されている請求項1記載の鋳造設備におけるスライドバルブ装置。
【請求項3】
前記面圧負荷部材の下辺の末端および切欠部へ至る上面がこれら末端および切欠部へ向けて下り傾斜する傾斜面とされている請求項2記載の鋳造設備におけるスライドバルブ装置。
【請求項4】
前記支持部材がローラとされている請求項2または3記載の鋳造設備におけるスライドバルブ装置。
【請求項5】
前記スライドケースをスライドさせる駆動源によるストロークを規定するストッパを備え、このストッパを作用させることにより溶融金属流出を制御するストロークに、ストッパを外したとき前記スライドケースを外側へ旋回動させ得るストロークにそれぞれ切り換えるようになされている請求項1〜4のいずれか1項記載の鋳造設備におけるスライドバルブ装置。
【請求項6】
溶融金属容器の底部下面に固着される基枠内に組み込まれた固定プレートと、この固定プレートの下部にあって移動可能に設けられ内部にスライドプレートが組み込まれるとともにシュートノズルを懸吊支持するスライドケースと、このスライドケースを移動させる駆動手段とを備え、前記スライドケースを移動させて前記固定プレートのノズル孔に対し前記スライドプレートのノズル孔を合致・非合致とすることにより溶融金属の流出を制御するスライドバルブ装置において、前記基枠の側部に突設された突縁およびスライドケースの側部下面を抱含し得る断面略コ字状を有する左右一対の面圧負荷部材を具有し、この面圧負荷部材の上辺と前記基枠の突縁上面との間に弾性体が介装され、前記面圧負荷部材の下辺にローラが設けられるとともに前記スライドケースの支持部材が前記ローラ上を移動可能とするレール状とされており、前記弾性体の弾性力により前記面圧負荷部材を上方へ付勢し、その下辺のローラを介してスライドケースを上方へ付勢して前記固定プレートとスライドプレートとの摺接面を所定の面圧をもって圧接させるようにしたことを特徴とする鋳造設備におけるスライドバルブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−136912(P2006−136912A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−327405(P2004−327405)
【出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(000001971)品川白煉瓦株式会社 (112)
【Fターム(参考)】