開封強度測定装置
【課題】段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能な開封強度測定装置を提供する。
【解決手段】段ボール箱1の外フラップ8を内フラップ9から引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、段ボール箱1の一対の外フラップ8,8のうちの一方の外フラップ8を押さえる押さえ板3と、外フラップ8に接触した状態の押さえ板3を下方に押し下げて押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させるクランプ手段25と、一対の外フラップ8,8のうちの他方の外フラップ8に引っ掛けるフック5と、そのフック5に接続した荷重測定器4を上方に引き上げる昇降駆動装置6とを有する構成を採用する。
【解決手段】段ボール箱1の外フラップ8を内フラップ9から引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、段ボール箱1の一対の外フラップ8,8のうちの一方の外フラップ8を押さえる押さえ板3と、外フラップ8に接触した状態の押さえ板3を下方に押し下げて押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させるクランプ手段25と、一対の外フラップ8,8のうちの他方の外フラップ8に引っ掛けるフック5と、そのフック5に接続した荷重測定器4を上方に引き上げる昇降駆動装置6とを有する構成を採用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、段ボール箱の開封強度を測定する開封強度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
缶飲料やペットボトル飲料等は、工場を出荷してから小売店で陳列あるいは自動販売機に装填するまでの間、段ボール箱に入った状態で搬送される。そして、缶飲料やペットボトル飲料等を入れる段ボール箱として、一対の内フラップに一対の外フラップをホットメルト接着剤で接着し、その外フラップと内フラップで蓋や底を形成したものが一般に使用される。
【0003】
かかる段ボール箱の開封強度は、小さすぎても大きすぎても問題があり、所定の範囲に入るよう管理する必要がある。すなわち、外フラップを内フラップから引き剥がして開封するときの開封強度が小さすぎると、段ボール箱の搬送中に段ボール箱の蓋が開いたり、内容物の重量で段ボール箱の底が抜けたりする問題がある。一方、開封強度が大きすぎると、小売店等で段ボール箱を開封するときに大きな力を必要とし、段ボール箱の開封作業性が低下する問題がある。また、空になった段ボール箱を解体するときに大きな力を必要とし、段ボール箱の解体作業性も低下してしまう。そのため、段ボール箱の開封強度は所定の範囲に入るよう管理する必要がある。
【0004】
そして、段ボール箱の開封強度を管理するため、工場の箱詰めラインにおいては、内フラップに外フラップをホットメルト接着剤で接着して封緘が完了した状態の段ボール箱を定期的にサンプリングし、そのサンプリングで抽出した段ボール箱の開封強度を測定することが行なわれ、その測定方法として、従来は、作業者の手で段ボール箱の開封強度を測定する方法が採られていた。
【0005】
具体的には、まず、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置し、次に、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップを作業者が手で押さえ、他方の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに接続した携帯型の荷重測定器を作業者が手で引き上げることによって外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器で測定することで、段ボール箱の開封強度を測定していた。
【0006】
しかしながら、このような作業者の手による測定では、外フラップの引っ張り速度や、引っ張り方向に個人差があることから、別々の作業者が段ボール箱の開封強度を測定したときに測定値にばらつきが生じるという問題があった。
【0007】
そこで、この測定値のばらつきを低減するため、本願発明の発明者らは、一定の引っ張り速度と引っ張り方向で外フラップを引き剥がすことが可能な開封強度測定装置を考案した。この開封強度測定装置は、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置する載置台と、その載置台に載置された段ボール箱の対向一対の外フラップのうち一方の外フラップを押さえる押さえ板と、他方の外フラップに引っ掛けるフックと、そのフックに接続した荷重測定器を上方に引き上げる昇降駆動装置とからなる。
【0008】
この開封強度測定装置で開封強度を測定するにあたっては、外フラップと内フラップのある側を上向きにして載置台に段ボール箱を載置し、その段ボール箱の対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させて押さえ板の位置を固定し、他方の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに接続した荷重測定器を昇降駆動装置で引き上げることによって外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器で測定する。
【0009】
ところが、実際にこの開封強度測定装置で開封強度を測定した場合、作業者の手で荷重測定器を引き上げる従来の測定方法よりは測定値のばらつきが小さくなったものの、開封強度の測定値が依然として不安定であることが分かった。段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能となれば、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【0010】
なお、開封強度の測定値のばらつきを低減することを目的とした開封強度測定装置として、特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の開封強度測定装置は、荷重測定器に接続されたフックと、水平方向に移動可能に設けられた台車と、その台車の移動を案内する左右のガイド壁と、フックに対して台車を相対移動させる送りねじ機構とを有する。この開封強度測定装置で開封強度を測定するにあたっては、段ボール箱を横向きにして台車に載置し、その台車上の段ボール箱の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに対して台車を相対移動させることで外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力をフックに接続した荷重測定器で測定する。
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の開封強度測定装置では、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときの開封強度を正確に管理することができない可能性がある。すなわち、特許文献1の開封強度測定装置は、外フラップと内フラップのある側を横向きにして開封強度を測定するものであるのに対し、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときは、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を開封することが多い。そのため、特許文献1の開封強度測定装置で測定された開封強度は、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときの開封強度を忠実に再現したものとはいえず、段ボール箱の開封強度を正確に管理するには、外フラップと内フラップのある側を上向きにして開封強度を測定することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−337101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この発明が解決しようとする課題は、段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能な開封強度測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
測定条件を色々と変更して、開封強度の測定試験を繰り返した結果、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させたときに、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けていない状態では、段ボールの柔軟性によって押さえ板と外フラップの間に僅かな遊びが残るので、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となって微小な動きが生じ、その動きが開封強度の測定値に影響していることが分かった。そして、この発明の発明者らは、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させるときに、その押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けておくことによって、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げて開封強度を測定したときの測定値が安定することを見出した。
【0015】
かかる知見に基づいて、この発明では、一対の内フラップに一対の外フラップを接着して開口部を封止した段ボール箱の前記外フラップを内フラップから引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、前記外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置する載置台と、その載置台に載置された段ボール箱の前記一対の外フラップのうちの一方の外フラップを押さえる押さえ板と、外フラップに接触した状態の前記押さえ板を下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させるクランプ手段と、前記一対の外フラップのうちの他方の外フラップに引っ掛けるフックと、そのフックに接続した荷重測定器を上方に引き上げる昇降駆動装置とを有する構成を採用した。
【0016】
このようにすると、外フラップと内フラップのある側を上向きにして載置台に段ボール箱を載置し、その段ボール箱の一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させ、その押さえ板をクランプ手段で下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させることにより、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けることができる。そのため、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となるのを防止することができ、フックに接続した荷重測定器で段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能となる。
【0017】
前記押さえ板は、前記外フラップに接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間での移動が水平移動や揺動運動となるように支持することも可能であるが、前記外フラップに接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間での移動が上下の平行移動となるように支持し、その押さえ板を任意の高さ位置で固定可能なロック手段を設けると好ましい。このようにすると、段ボール箱の高さに応じた位置で押さえ板を固定することができるので、1台の開封強度測定装置で複数種類の段ボール箱の開封強度を測定することが可能となる。
【0018】
前記クランプ手段としては、例えば、前記押さえ板の上面に接触した状態で回転可能に支持され、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面を外周に設けた偏心カムと、その偏心カムを回転操作して前記押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換え可能な操作レバーとを有するものを採用することができる。このようにすると、回転中心からの距離の異なる複数のクランプ面のうち、いずれのクランプ面が押さえ板の上面に接触するかを操作レバーで切り換えることによって、偏心カムによる押さえ板の押し下げ量を変更することができ、押さえ板と外フラップの間の接触圧を調節することが可能となる。
【0019】
前記フックは前後に揺動可能に荷重測定器に接続すると、フックを外フラップに引っ掛ける作業が容易となる。この場合、前記フックは、左右に揺動可能に荷重測定器に接続することも可能であるが、このようにすると、外フラップと接着した一対の内フラップのうち、外フラップに対する接着が弱い方の内フラップに引っ張り荷重が集中し、適正な開封強度を測定できないおそれがある。そのため、前記フックは、左右には揺動しないように荷重測定器に接続すると好ましい。このようにすると、各内フラップに均等に引っ張り荷重が作用するので、適正な開封強度を測定することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
この発明の開封強度測定装置を使用すると、段ボール箱の一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させ、その押さえ板をクランプ手段で下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させることにより、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けることができる。そのため、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となるのを防止することができ、段ボール箱の開封強度を安定して測定することができる。この結果、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の実施形態の開封強度測定装置を示す右側面図
【図2】図1に示す開封強度測定装置の正面図
【図3】図1に示す開封強度測定装置の背面図
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図
【図5】図4のV−V線に沿った断面図
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図
【図7】図4のVII−VII線に沿った断面図
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図
【図9】図8の偏心カムを拡大して示す側面図
【図10】図9に示す偏心カムを回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図11】図9に示す偏心カムを更に回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図12】図9に示す偏心カムを更に回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図13】図3に示すフック近傍の拡大図
【図14】図13のジョイント部材近傍の拡大図
【図15】図14のXV−XV線に沿った断面図
【図16】図4に示す荷重測定器を昇降駆動装置で引き上げて外フラップを引き剥がした状態を示す図
【図17】図1に示す段ボール箱の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図3に、この発明の実施形態の開封強度測定装置を示す。この開封強度測定装置は、缶飲料やペットボトル飲料等の商品が入った状態で段ボール箱1を載置する載置台2と、この載置台2上の段ボール箱1を押さえる押さえ板3と、荷重測定器4から吊り下げられたフック5と、荷重測定器4を上方に引き上げる昇降駆動装置6とを有する。
【0023】
ここで、開封強度の測定を行なう段ボール箱1は、図17に示すように、筒壁7の一端に連設された対向一対の外フラップ8,8と対向一対の内フラップ9,9とを有し、その一対の内フラップ9,9に一対の外フラップ8,8をホットメルト接着剤10で接着して開口部が封止されている。そして、外フラップ8と内フラップ9のある側を上向きにして段ボール箱1を載置し、その状態で、外フラップ8を上方に引き上げて内フラップ9から剥がすときに要する力を開封強度として測定する。
【0024】
図1から図3に示すように、載置台2は、段ボール箱1を載置する水平な載置面11を有する。載置台2には、載置面11から上方に延びる左右一対の鉛直フレーム12,12が固定され、その鉛直フレーム12の上端同士が水平フレーム13で連結されている。各鉛直フレーム12の前面には、上下方向に延びるガイドレール14と、そのガイドレール14に沿ってスライド可能に保持されたスライダ15とが設けられている。
【0025】
図4に示すように、スライダ15には、押さえ板3を支持するブラケット16が取り付けられ、スライダ15と押さえ板3が一緒に上下に移動するようになっている。スライダ15を案内するガイドレール14の長さは、押さえ板3が外フラップ8に接触した状態から更に上方に移動できる長さに設定されている。ここで、押さえ板3は、外フラップ8に接触する位置と、その接触位置から上方に退避した位置との間での移動が上下の平行移動となるように支持されている。
【0026】
押さえ板3を支持するブラケット16には、ガイドレール14を挟持して任意のスライド位置でスライダ15を固定可能なロック部材17が取り付けられ、このロック部材17によるスライダ15の固定により、押さえ板3を任意の高さ位置で固定可能となっている。図7に示すように、ロック部材17は、ガイドレール14を間にして左右に対向する対向片の前端同士を連結した断面C状に形成され、ガイドレール14を挟持して制動力を発生するロック状態と、ガイドレール14の挟持を解除するロック解除状態とをレバー操作により切換可能となっている。
【0027】
図4に示すように、ブラケット16は、左右のスライダ15に固定される背面板18と、背面板18から前方に延び出す前方延出板19とからなり、前方延出板19の下側に押さえ板3が対向配置され、この前方延出板19と押さえ板3がリーマボルト20を介して連結されている。
【0028】
図8に示すように、リーマボルト20は、押さえ板3にねじ込み固定されたねじ軸部21と、前方延出板19に形成された上下方向の貫通孔22にスライド可能に嵌合する円筒部23と、円筒部23の上端に設けられたフランジ部24とからなり、貫通孔22に対する円筒部23のスライドによって前方延出板19に対する押さえ板3の相対移動を許容し、一方、前方延出板19の上面にフランジ部24が当接することによって押さえ板3の移動範囲を規制するようになっている。
【0029】
図7および図8に示すように、前方延出板19には、外フラップ8に自重で接触した状態の押さえ板3を下方に押し下げて押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させるクランプ手段25が設けられている。クランプ手段25は、左右方向に延びる回転操作軸26と、回転操作軸26に固定された偏心カム27と、回転操作軸26の一端に設けられた操作レバー28とからなる。
【0030】
図9から図12に示すように、偏心カム27の外周には、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面29が設けられている。この偏心カム27は、前方延出板19の下側にはみ出した状態で回転可能に支持され、前方延出板19の下側にはみ出した部分が押さえ板3の上面に接触しており、その接触状態を保ったまま操作レバー28で回転操作することによって押さえ板3の上面に接触するクランプ面29を切り換え、前方延出板19と押さえ板3の相対距離を変化させることが可能となっている。ここで、偏心カム27の回転操作による前方延出板19と押さえ板3の相対距離の変化量は1.0〜3.0mmの範囲に設定されている。
【0031】
図7に示すように、偏心カム27は、押さえ板3を左右均等に押し下げるように左右に対で設けられている。押さえ板3は、段ボール箱1の外フラップ8を全幅にわたって均一に押さえるために外フラップ8よりも幅広に形成されている。また、押さえ板3は、段ボール箱1の上面の視認性を向上させるため、透明の材質(例えば透明のアクリル樹脂)で形成されている。
【0032】
図1から図3に示すように、押さえ板3を支持するブラケット16には、ワイヤ30を介してバランスウェイト31が連結されている。ワイヤ30は、鉛直フレーム12の上端に回転可能に設けられたプーリ32に巻き掛けられており、このワイヤ30を介してブラケット16とバランスウェイト31の重量バランスを取ることで、極めて軽い力での押さえ板3の昇降操作を可能としている。
【0033】
ここで、宙吊り状態のバランスウェイト31は不安定なので、バランスウェイト31の昇降時の揺れを防止するために、図3に示すように、バランスウェイト31には上下方向の貫通孔33が形成され、この貫通孔33をスライド可能に貫通する2本のガイドロッド34でバランスウェイト31が昇降可能に案内されている。
【0034】
図3に示すように、水平フレーム13には、水平フレーム13の中央から上方に延びるように角パイプ35が固定されている。図4に示すように、角パイプ35の前面には、上下方向に延びるガイドレール36と、そのガイドレール36に沿ってスライド可能に保持されたスライダ37とが設けられている。
【0035】
スライダ37には、昇降駆動装置6を支持するブラケット38が取り付けられ、スライダ37と昇降駆動装置6が一緒に上下に平行移動するようになっている。図6に示すように、ブラケット38は、角パイプ35の外周に沿った断面L形に形成され、角パイプ35の側面に対向する部分にインデックスプランジャ39が取り付けられている。
【0036】
図4および図6に示すように、インデックスプランジャ39には、角パイプ35の側面に向けてばね(図示せず)で付勢されたストッパピン40を有し、一方、角パイプ35の側面には、上下方向に間隔をおいて複数のストッパ孔41が設けられており、ストッパピン40の位置がストッパ孔41に一致したときにストッパピン40の先端がストッパ孔41に入り込んで昇降駆動装置6の高さを固定するようになっている。
【0037】
ここで、各ストッパ孔41の位置は、箱の高さの異なる複数種類の段ボール箱1に対応した位置に配置され、昇降駆動装置6の高さを、各種類の段ボール箱1の高さに基づく最適な位置に変更できるようになっている。インデックスプランジャ39には、ストッパピン40をストッパ孔41から引き抜く操作を行なうためのノブ42が設けられている。
【0038】
図5に示すように、昇降駆動装置6は、電動モータ43と、電動モータ43の回転が入力されるねじ軸44と、ねじ軸44に平行に配置されたリニアシャフト45と、ねじ軸44にねじ係合するねじ孔46とリニアシャフト45にスライド可能に嵌合するガイド孔47とが設けられた昇降ブロック48とを有し、電動モータ43の回転を昇降ブロック48の昇降動作に変換して出力する。図4に示すように、電動モータ43とねじ軸44とリニアシャフト45はベースプレート49に組み付けて一体化され、そのベースプレート49がブラケット38に固定されている。また、ベースプレート49には、昇降駆動装置6を覆うカバー50が取り付けられている。
【0039】
図4および図6に示すように、昇降ブロック48にはリニアガイド51を介して上下に移動可能に荷重測定器4が接続されている。また、昇降ブロック48と荷重測定器4の間には、荷重測定器4と昇降ブロック48を相対位置決めするアジャストボルト52が設けられており、このアジャストボルト52の回転操作によって、昇降ブロック48に対する荷重測定器4の取り付け高さを調節することができるようになっている。
【0040】
図4に示すように、荷重測定器4は下方に突出する計測軸53を有し、この計測軸53に負荷される引っ張り力を測定して表示窓54(図2参照)に表示する。荷重測定器4の計測軸53には、ジョイント部材55を介してフック5が接続されている。
【0041】
図13から図15に示すように、ジョイント部材55は、上端が計測軸53に固定され下端が左右の二股に分かれた二股アーム56と、二股アーム56の二股部に設けられた揺動軸57と、その揺動軸57を介して二股アーム56に前後に揺動可能に接続された揺動アーム58とからなる。揺動アーム58とフック5は、フック5に形成された長穴59とビス60で上下方向に位置調整可能に連結されている。ここで、ジョイント部材55のもつ自由度は、左右方向に延びる揺動軸57を中心とした前後方向の揺動のみであり、フック5と計測軸53は左右には揺動しないように接続されている。
【0042】
図8および図13に示すように、フック5は、ジョイント部材55から下方に延びる鉛直板部61と、鉛直板部61の下方に配置された水平板部62と、鉛直板部61の下端と水平板部62の後端を接続する接続板部63とからなり、前後の揺動により水平板部62を外フラップ8に引っ掛けて使用する。
【0043】
この開封強度測定装置の使用例を以下に説明する。まず、缶飲料やペットボトル飲料等の商品を収容した状態で、内フラップ9に外フラップ8をホットメルト接着剤10で接着して封緘が完了した状態の段ボール箱1を、外フラップ8と内フラップ9のある側を上向きにして載置台2に段ボール箱1を載置する。次に、一方の外フラップ8にフック5を引っ掛け、もう一方の外フラップ8の上面に押さえ板3を自重で接触させ、その状態でロック部材17を操作して押さえ板3の位置を固定する。このとき、図12に示すように、前方延出板19と押さえ板3の相対距離が最小となるように、操作レバー28で偏心カム27の回転角度を予め設定しておく。
【0044】
そして、外フラップ8の上面に接触した状態で押さえ板3の位置を固定した後、図9に示すように、操作レバー28の操作により偏心カム27を回転させて前方延出板19と押さえ板3の相対距離を大きくし、この相対距離の増大によって押さえ板3を下方に押し下げ、押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させる。その後、図16に示すように、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器4で測定し、その引き上げ力が最大となった瞬間の測定値を開封強度として出力する。
【0045】
上記の開封強度測定装置は、電動モータ43の駆動力を昇降動作に変換して出力する昇降駆動装置6で荷重測定器4を引き上げるので、一定の引っ張り速度と引っ張り方向で外フラップ8を引き剥がすことができ、作業者の手で荷重測定器4を引き上げる従来の測定方法よりも、測定値のばらつきを低減することができる。
【0046】
また、作業者の手で一方の外フラップ8を押さえる従来の方法では、他方の外フラップ8を引き剥がすときに、外フラップ8の押さえ方の個人差によって測定値にばらつきが生じる可能性があるが、上記の開封強度測定装置においては、外フラップ8に接触した押さえ板3を、予め設定された一定距離だけ更に押し下げて外フラップ8を押さえるので、外フラップ8の押さえ方に個人差が生じず、測定値にばらつきが生じにくい。
【0047】
ここで、仮に、外フラップ8と押さえ板3の間にクランプ手段25による予圧を掛けていない状態で開封強度の測定を実施した場合、段ボールの柔軟性によって押さえ板3と外フラップ8の間に遊びが残るので、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がすときに、段ボール箱1の姿勢が不安定となって微小な動きが生じ、その動きが開封強度の測定値に影響して、開封強度の測定値が不安定となる可能性がある。
【0048】
これに対し、上記実施形態の開封強度測定装置は、クランプ手段25で押さえ板3を押し下げて、押さえ板3と外フラップ8の間に予圧を掛けることができるので、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がすときに、段ボール箱1の姿勢が不安定となるのを防止することができ、段ボール箱1の開封強度を安定して測定することができる。そのため、開封強度測定装置を使用すると、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【0049】
また、上記実施形態の開封強度測定装置は、上下に平行移動するように押さえ板3が支持され、その押さえ板3をロック部材17により任意の高さ位置で固定可能としているので、段ボール箱1の高さに応じた位置で押さえ板3を固定することができ、1台の開封強度測定装置で複数種類の段ボール箱1の開封強度を測定することが可能である。
【0050】
また、上記実施形態の開封強度測定装置は、クランプ手段25として複数のクランプ面29を有する偏心カム27を用いているので、回転中心からの距離の異なる複数のクランプ面29のうち、いずれのクランプ面29が押さえ板3の上面に接触するかを操作レバー28で切り換えることによって、偏心カム27による押さえ板3の押し下げ量を変更することができ、押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を調節することが可能である。
【0051】
外フラップ8に引っ掛けるフック5は、左右に揺動可能に荷重測定器4に接続することも可能であるが、このようにすると、外フラップ8と接着した一対の内フラップ9,9のうち、外フラップ8に対する接着が弱い方の内フラップ9に引っ張り荷重が集中し、適正な開封強度を測定できないおそれがある。これに対し、上記実施形態の開封強度測定装置は、左右には揺動しないようにフック5を荷重測定器4に接続しているので、各内フラップ9に均等に引っ張り荷重が作用し、適正な開封強度を測定することが可能である。
【0052】
フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げるときに、荷重測定器4の引き上げ速度は、100〜600mm/分の範囲で設定すると好ましい。600mm/分以下に設定することにより、荷重測定器4の測定値を安定させることができる。また、100mm/分以上に設定することにより、開封強度の測定に要する時間を抑えて、作業効率を高めることができる。
【0053】
そして、荷重測定器4の引き上げ速度は、引き上げ開始時から引き上げ終了時まで上記所定範囲内の一定値に保持するようにしてもよいが、引き上げ開始時から引き上げ速度が次第に増加するようにして、100msec〜300msecが経過した時点で上記一定値に到達するように昇降駆動装置6の電動モータ43を速度制御すると好ましい。このようにすると、荷重測定器4の引き上げ速度が人の手による実際の開封時の引き上げ速度に近くなり、実際の開封強度に近い測定値を得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1 段ボール箱
2 載置台
3 押さえ板
4 荷重測定器
5 フック
6 昇降駆動装置
8 外フラップ
9 内フラップ
17 ロック部材
25 クランプ手段
27 偏心カム
28 操作レバー
29 クランプ面
【技術分野】
【0001】
この発明は、段ボール箱の開封強度を測定する開封強度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
缶飲料やペットボトル飲料等は、工場を出荷してから小売店で陳列あるいは自動販売機に装填するまでの間、段ボール箱に入った状態で搬送される。そして、缶飲料やペットボトル飲料等を入れる段ボール箱として、一対の内フラップに一対の外フラップをホットメルト接着剤で接着し、その外フラップと内フラップで蓋や底を形成したものが一般に使用される。
【0003】
かかる段ボール箱の開封強度は、小さすぎても大きすぎても問題があり、所定の範囲に入るよう管理する必要がある。すなわち、外フラップを内フラップから引き剥がして開封するときの開封強度が小さすぎると、段ボール箱の搬送中に段ボール箱の蓋が開いたり、内容物の重量で段ボール箱の底が抜けたりする問題がある。一方、開封強度が大きすぎると、小売店等で段ボール箱を開封するときに大きな力を必要とし、段ボール箱の開封作業性が低下する問題がある。また、空になった段ボール箱を解体するときに大きな力を必要とし、段ボール箱の解体作業性も低下してしまう。そのため、段ボール箱の開封強度は所定の範囲に入るよう管理する必要がある。
【0004】
そして、段ボール箱の開封強度を管理するため、工場の箱詰めラインにおいては、内フラップに外フラップをホットメルト接着剤で接着して封緘が完了した状態の段ボール箱を定期的にサンプリングし、そのサンプリングで抽出した段ボール箱の開封強度を測定することが行なわれ、その測定方法として、従来は、作業者の手で段ボール箱の開封強度を測定する方法が採られていた。
【0005】
具体的には、まず、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置し、次に、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップを作業者が手で押さえ、他方の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに接続した携帯型の荷重測定器を作業者が手で引き上げることによって外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器で測定することで、段ボール箱の開封強度を測定していた。
【0006】
しかしながら、このような作業者の手による測定では、外フラップの引っ張り速度や、引っ張り方向に個人差があることから、別々の作業者が段ボール箱の開封強度を測定したときに測定値にばらつきが生じるという問題があった。
【0007】
そこで、この測定値のばらつきを低減するため、本願発明の発明者らは、一定の引っ張り速度と引っ張り方向で外フラップを引き剥がすことが可能な開封強度測定装置を考案した。この開封強度測定装置は、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置する載置台と、その載置台に載置された段ボール箱の対向一対の外フラップのうち一方の外フラップを押さえる押さえ板と、他方の外フラップに引っ掛けるフックと、そのフックに接続した荷重測定器を上方に引き上げる昇降駆動装置とからなる。
【0008】
この開封強度測定装置で開封強度を測定するにあたっては、外フラップと内フラップのある側を上向きにして載置台に段ボール箱を載置し、その段ボール箱の対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させて押さえ板の位置を固定し、他方の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに接続した荷重測定器を昇降駆動装置で引き上げることによって外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器で測定する。
【0009】
ところが、実際にこの開封強度測定装置で開封強度を測定した場合、作業者の手で荷重測定器を引き上げる従来の測定方法よりは測定値のばらつきが小さくなったものの、開封強度の測定値が依然として不安定であることが分かった。段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能となれば、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【0010】
なお、開封強度の測定値のばらつきを低減することを目的とした開封強度測定装置として、特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の開封強度測定装置は、荷重測定器に接続されたフックと、水平方向に移動可能に設けられた台車と、その台車の移動を案内する左右のガイド壁と、フックに対して台車を相対移動させる送りねじ機構とを有する。この開封強度測定装置で開封強度を測定するにあたっては、段ボール箱を横向きにして台車に載置し、その台車上の段ボール箱の外フラップにフックを引っ掛け、そのフックに対して台車を相対移動させることで外フラップを引き剥がし、このとき要した引き上げ力をフックに接続した荷重測定器で測定する。
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載の開封強度測定装置では、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときの開封強度を正確に管理することができない可能性がある。すなわち、特許文献1の開封強度測定装置は、外フラップと内フラップのある側を横向きにして開封強度を測定するものであるのに対し、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときは、外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を開封することが多い。そのため、特許文献1の開封強度測定装置で測定された開封強度は、小売店等で実際に段ボール箱を開封するときの開封強度を忠実に再現したものとはいえず、段ボール箱の開封強度を正確に管理するには、外フラップと内フラップのある側を上向きにして開封強度を測定することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2006−337101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
この発明が解決しようとする課題は、段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能な開封強度測定装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
測定条件を色々と変更して、開封強度の測定試験を繰り返した結果、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させたときに、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けていない状態では、段ボールの柔軟性によって押さえ板と外フラップの間に僅かな遊びが残るので、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となって微小な動きが生じ、その動きが開封強度の測定値に影響していることが分かった。そして、この発明の発明者らは、対向一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させるときに、その押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けておくことによって、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げて開封強度を測定したときの測定値が安定することを見出した。
【0015】
かかる知見に基づいて、この発明では、一対の内フラップに一対の外フラップを接着して開口部を封止した段ボール箱の前記外フラップを内フラップから引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、前記外フラップと内フラップのある側を上向きにして段ボール箱を載置する載置台と、その載置台に載置された段ボール箱の前記一対の外フラップのうちの一方の外フラップを押さえる押さえ板と、外フラップに接触した状態の前記押さえ板を下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させるクランプ手段と、前記一対の外フラップのうちの他方の外フラップに引っ掛けるフックと、そのフックに接続した荷重測定器を上方に引き上げる昇降駆動装置とを有する構成を採用した。
【0016】
このようにすると、外フラップと内フラップのある側を上向きにして載置台に段ボール箱を載置し、その段ボール箱の一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させ、その押さえ板をクランプ手段で下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させることにより、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けることができる。そのため、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となるのを防止することができ、フックに接続した荷重測定器で段ボール箱の開封強度を安定して測定することが可能となる。
【0017】
前記押さえ板は、前記外フラップに接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間での移動が水平移動や揺動運動となるように支持することも可能であるが、前記外フラップに接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間での移動が上下の平行移動となるように支持し、その押さえ板を任意の高さ位置で固定可能なロック手段を設けると好ましい。このようにすると、段ボール箱の高さに応じた位置で押さえ板を固定することができるので、1台の開封強度測定装置で複数種類の段ボール箱の開封強度を測定することが可能となる。
【0018】
前記クランプ手段としては、例えば、前記押さえ板の上面に接触した状態で回転可能に支持され、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面を外周に設けた偏心カムと、その偏心カムを回転操作して前記押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換え可能な操作レバーとを有するものを採用することができる。このようにすると、回転中心からの距離の異なる複数のクランプ面のうち、いずれのクランプ面が押さえ板の上面に接触するかを操作レバーで切り換えることによって、偏心カムによる押さえ板の押し下げ量を変更することができ、押さえ板と外フラップの間の接触圧を調節することが可能となる。
【0019】
前記フックは前後に揺動可能に荷重測定器に接続すると、フックを外フラップに引っ掛ける作業が容易となる。この場合、前記フックは、左右に揺動可能に荷重測定器に接続することも可能であるが、このようにすると、外フラップと接着した一対の内フラップのうち、外フラップに対する接着が弱い方の内フラップに引っ張り荷重が集中し、適正な開封強度を測定できないおそれがある。そのため、前記フックは、左右には揺動しないように荷重測定器に接続すると好ましい。このようにすると、各内フラップに均等に引っ張り荷重が作用するので、適正な開封強度を測定することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
この発明の開封強度測定装置を使用すると、段ボール箱の一対の外フラップのうち一方の外フラップに押さえ板を接触させ、その押さえ板をクランプ手段で下方に押し下げて押さえ板と外フラップの間の接触圧を増加させることにより、押さえ板と外フラップの間に予圧を掛けることができる。そのため、他方の外フラップに引っ掛けたフックを引き上げるときに段ボール箱の姿勢が不安定となるのを防止することができ、段ボール箱の開封強度を安定して測定することができる。この結果、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の実施形態の開封強度測定装置を示す右側面図
【図2】図1に示す開封強度測定装置の正面図
【図3】図1に示す開封強度測定装置の背面図
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図
【図5】図4のV−V線に沿った断面図
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図
【図7】図4のVII−VII線に沿った断面図
【図8】図7のVIII−VIII線に沿った断面図
【図9】図8の偏心カムを拡大して示す側面図
【図10】図9に示す偏心カムを回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図11】図9に示す偏心カムを更に回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図12】図9に示す偏心カムを更に回転操作して、押さえ板の上面に接触するクランプ面を切り換えた状態を示す図
【図13】図3に示すフック近傍の拡大図
【図14】図13のジョイント部材近傍の拡大図
【図15】図14のXV−XV線に沿った断面図
【図16】図4に示す荷重測定器を昇降駆動装置で引き上げて外フラップを引き剥がした状態を示す図
【図17】図1に示す段ボール箱の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から図3に、この発明の実施形態の開封強度測定装置を示す。この開封強度測定装置は、缶飲料やペットボトル飲料等の商品が入った状態で段ボール箱1を載置する載置台2と、この載置台2上の段ボール箱1を押さえる押さえ板3と、荷重測定器4から吊り下げられたフック5と、荷重測定器4を上方に引き上げる昇降駆動装置6とを有する。
【0023】
ここで、開封強度の測定を行なう段ボール箱1は、図17に示すように、筒壁7の一端に連設された対向一対の外フラップ8,8と対向一対の内フラップ9,9とを有し、その一対の内フラップ9,9に一対の外フラップ8,8をホットメルト接着剤10で接着して開口部が封止されている。そして、外フラップ8と内フラップ9のある側を上向きにして段ボール箱1を載置し、その状態で、外フラップ8を上方に引き上げて内フラップ9から剥がすときに要する力を開封強度として測定する。
【0024】
図1から図3に示すように、載置台2は、段ボール箱1を載置する水平な載置面11を有する。載置台2には、載置面11から上方に延びる左右一対の鉛直フレーム12,12が固定され、その鉛直フレーム12の上端同士が水平フレーム13で連結されている。各鉛直フレーム12の前面には、上下方向に延びるガイドレール14と、そのガイドレール14に沿ってスライド可能に保持されたスライダ15とが設けられている。
【0025】
図4に示すように、スライダ15には、押さえ板3を支持するブラケット16が取り付けられ、スライダ15と押さえ板3が一緒に上下に移動するようになっている。スライダ15を案内するガイドレール14の長さは、押さえ板3が外フラップ8に接触した状態から更に上方に移動できる長さに設定されている。ここで、押さえ板3は、外フラップ8に接触する位置と、その接触位置から上方に退避した位置との間での移動が上下の平行移動となるように支持されている。
【0026】
押さえ板3を支持するブラケット16には、ガイドレール14を挟持して任意のスライド位置でスライダ15を固定可能なロック部材17が取り付けられ、このロック部材17によるスライダ15の固定により、押さえ板3を任意の高さ位置で固定可能となっている。図7に示すように、ロック部材17は、ガイドレール14を間にして左右に対向する対向片の前端同士を連結した断面C状に形成され、ガイドレール14を挟持して制動力を発生するロック状態と、ガイドレール14の挟持を解除するロック解除状態とをレバー操作により切換可能となっている。
【0027】
図4に示すように、ブラケット16は、左右のスライダ15に固定される背面板18と、背面板18から前方に延び出す前方延出板19とからなり、前方延出板19の下側に押さえ板3が対向配置され、この前方延出板19と押さえ板3がリーマボルト20を介して連結されている。
【0028】
図8に示すように、リーマボルト20は、押さえ板3にねじ込み固定されたねじ軸部21と、前方延出板19に形成された上下方向の貫通孔22にスライド可能に嵌合する円筒部23と、円筒部23の上端に設けられたフランジ部24とからなり、貫通孔22に対する円筒部23のスライドによって前方延出板19に対する押さえ板3の相対移動を許容し、一方、前方延出板19の上面にフランジ部24が当接することによって押さえ板3の移動範囲を規制するようになっている。
【0029】
図7および図8に示すように、前方延出板19には、外フラップ8に自重で接触した状態の押さえ板3を下方に押し下げて押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させるクランプ手段25が設けられている。クランプ手段25は、左右方向に延びる回転操作軸26と、回転操作軸26に固定された偏心カム27と、回転操作軸26の一端に設けられた操作レバー28とからなる。
【0030】
図9から図12に示すように、偏心カム27の外周には、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面29が設けられている。この偏心カム27は、前方延出板19の下側にはみ出した状態で回転可能に支持され、前方延出板19の下側にはみ出した部分が押さえ板3の上面に接触しており、その接触状態を保ったまま操作レバー28で回転操作することによって押さえ板3の上面に接触するクランプ面29を切り換え、前方延出板19と押さえ板3の相対距離を変化させることが可能となっている。ここで、偏心カム27の回転操作による前方延出板19と押さえ板3の相対距離の変化量は1.0〜3.0mmの範囲に設定されている。
【0031】
図7に示すように、偏心カム27は、押さえ板3を左右均等に押し下げるように左右に対で設けられている。押さえ板3は、段ボール箱1の外フラップ8を全幅にわたって均一に押さえるために外フラップ8よりも幅広に形成されている。また、押さえ板3は、段ボール箱1の上面の視認性を向上させるため、透明の材質(例えば透明のアクリル樹脂)で形成されている。
【0032】
図1から図3に示すように、押さえ板3を支持するブラケット16には、ワイヤ30を介してバランスウェイト31が連結されている。ワイヤ30は、鉛直フレーム12の上端に回転可能に設けられたプーリ32に巻き掛けられており、このワイヤ30を介してブラケット16とバランスウェイト31の重量バランスを取ることで、極めて軽い力での押さえ板3の昇降操作を可能としている。
【0033】
ここで、宙吊り状態のバランスウェイト31は不安定なので、バランスウェイト31の昇降時の揺れを防止するために、図3に示すように、バランスウェイト31には上下方向の貫通孔33が形成され、この貫通孔33をスライド可能に貫通する2本のガイドロッド34でバランスウェイト31が昇降可能に案内されている。
【0034】
図3に示すように、水平フレーム13には、水平フレーム13の中央から上方に延びるように角パイプ35が固定されている。図4に示すように、角パイプ35の前面には、上下方向に延びるガイドレール36と、そのガイドレール36に沿ってスライド可能に保持されたスライダ37とが設けられている。
【0035】
スライダ37には、昇降駆動装置6を支持するブラケット38が取り付けられ、スライダ37と昇降駆動装置6が一緒に上下に平行移動するようになっている。図6に示すように、ブラケット38は、角パイプ35の外周に沿った断面L形に形成され、角パイプ35の側面に対向する部分にインデックスプランジャ39が取り付けられている。
【0036】
図4および図6に示すように、インデックスプランジャ39には、角パイプ35の側面に向けてばね(図示せず)で付勢されたストッパピン40を有し、一方、角パイプ35の側面には、上下方向に間隔をおいて複数のストッパ孔41が設けられており、ストッパピン40の位置がストッパ孔41に一致したときにストッパピン40の先端がストッパ孔41に入り込んで昇降駆動装置6の高さを固定するようになっている。
【0037】
ここで、各ストッパ孔41の位置は、箱の高さの異なる複数種類の段ボール箱1に対応した位置に配置され、昇降駆動装置6の高さを、各種類の段ボール箱1の高さに基づく最適な位置に変更できるようになっている。インデックスプランジャ39には、ストッパピン40をストッパ孔41から引き抜く操作を行なうためのノブ42が設けられている。
【0038】
図5に示すように、昇降駆動装置6は、電動モータ43と、電動モータ43の回転が入力されるねじ軸44と、ねじ軸44に平行に配置されたリニアシャフト45と、ねじ軸44にねじ係合するねじ孔46とリニアシャフト45にスライド可能に嵌合するガイド孔47とが設けられた昇降ブロック48とを有し、電動モータ43の回転を昇降ブロック48の昇降動作に変換して出力する。図4に示すように、電動モータ43とねじ軸44とリニアシャフト45はベースプレート49に組み付けて一体化され、そのベースプレート49がブラケット38に固定されている。また、ベースプレート49には、昇降駆動装置6を覆うカバー50が取り付けられている。
【0039】
図4および図6に示すように、昇降ブロック48にはリニアガイド51を介して上下に移動可能に荷重測定器4が接続されている。また、昇降ブロック48と荷重測定器4の間には、荷重測定器4と昇降ブロック48を相対位置決めするアジャストボルト52が設けられており、このアジャストボルト52の回転操作によって、昇降ブロック48に対する荷重測定器4の取り付け高さを調節することができるようになっている。
【0040】
図4に示すように、荷重測定器4は下方に突出する計測軸53を有し、この計測軸53に負荷される引っ張り力を測定して表示窓54(図2参照)に表示する。荷重測定器4の計測軸53には、ジョイント部材55を介してフック5が接続されている。
【0041】
図13から図15に示すように、ジョイント部材55は、上端が計測軸53に固定され下端が左右の二股に分かれた二股アーム56と、二股アーム56の二股部に設けられた揺動軸57と、その揺動軸57を介して二股アーム56に前後に揺動可能に接続された揺動アーム58とからなる。揺動アーム58とフック5は、フック5に形成された長穴59とビス60で上下方向に位置調整可能に連結されている。ここで、ジョイント部材55のもつ自由度は、左右方向に延びる揺動軸57を中心とした前後方向の揺動のみであり、フック5と計測軸53は左右には揺動しないように接続されている。
【0042】
図8および図13に示すように、フック5は、ジョイント部材55から下方に延びる鉛直板部61と、鉛直板部61の下方に配置された水平板部62と、鉛直板部61の下端と水平板部62の後端を接続する接続板部63とからなり、前後の揺動により水平板部62を外フラップ8に引っ掛けて使用する。
【0043】
この開封強度測定装置の使用例を以下に説明する。まず、缶飲料やペットボトル飲料等の商品を収容した状態で、内フラップ9に外フラップ8をホットメルト接着剤10で接着して封緘が完了した状態の段ボール箱1を、外フラップ8と内フラップ9のある側を上向きにして載置台2に段ボール箱1を載置する。次に、一方の外フラップ8にフック5を引っ掛け、もう一方の外フラップ8の上面に押さえ板3を自重で接触させ、その状態でロック部材17を操作して押さえ板3の位置を固定する。このとき、図12に示すように、前方延出板19と押さえ板3の相対距離が最小となるように、操作レバー28で偏心カム27の回転角度を予め設定しておく。
【0044】
そして、外フラップ8の上面に接触した状態で押さえ板3の位置を固定した後、図9に示すように、操作レバー28の操作により偏心カム27を回転させて前方延出板19と押さえ板3の相対距離を大きくし、この相対距離の増大によって押さえ板3を下方に押し下げ、押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を増加させる。その後、図16に示すように、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がし、このとき要した引き上げ力を荷重測定器4で測定し、その引き上げ力が最大となった瞬間の測定値を開封強度として出力する。
【0045】
上記の開封強度測定装置は、電動モータ43の駆動力を昇降動作に変換して出力する昇降駆動装置6で荷重測定器4を引き上げるので、一定の引っ張り速度と引っ張り方向で外フラップ8を引き剥がすことができ、作業者の手で荷重測定器4を引き上げる従来の測定方法よりも、測定値のばらつきを低減することができる。
【0046】
また、作業者の手で一方の外フラップ8を押さえる従来の方法では、他方の外フラップ8を引き剥がすときに、外フラップ8の押さえ方の個人差によって測定値にばらつきが生じる可能性があるが、上記の開封強度測定装置においては、外フラップ8に接触した押さえ板3を、予め設定された一定距離だけ更に押し下げて外フラップ8を押さえるので、外フラップ8の押さえ方に個人差が生じず、測定値にばらつきが生じにくい。
【0047】
ここで、仮に、外フラップ8と押さえ板3の間にクランプ手段25による予圧を掛けていない状態で開封強度の測定を実施した場合、段ボールの柔軟性によって押さえ板3と外フラップ8の間に遊びが残るので、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がすときに、段ボール箱1の姿勢が不安定となって微小な動きが生じ、その動きが開封強度の測定値に影響して、開封強度の測定値が不安定となる可能性がある。
【0048】
これに対し、上記実施形態の開封強度測定装置は、クランプ手段25で押さえ板3を押し下げて、押さえ板3と外フラップ8の間に予圧を掛けることができるので、フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げることによって外フラップ8を引き剥がすときに、段ボール箱1の姿勢が不安定となるのを防止することができ、段ボール箱1の開封強度を安定して測定することができる。そのため、開封強度測定装置を使用すると、複数の工場においても、同一の基準で正確に開封強度を管理することが可能となる。
【0049】
また、上記実施形態の開封強度測定装置は、上下に平行移動するように押さえ板3が支持され、その押さえ板3をロック部材17により任意の高さ位置で固定可能としているので、段ボール箱1の高さに応じた位置で押さえ板3を固定することができ、1台の開封強度測定装置で複数種類の段ボール箱1の開封強度を測定することが可能である。
【0050】
また、上記実施形態の開封強度測定装置は、クランプ手段25として複数のクランプ面29を有する偏心カム27を用いているので、回転中心からの距離の異なる複数のクランプ面29のうち、いずれのクランプ面29が押さえ板3の上面に接触するかを操作レバー28で切り換えることによって、偏心カム27による押さえ板3の押し下げ量を変更することができ、押さえ板3と外フラップ8の間の接触圧を調節することが可能である。
【0051】
外フラップ8に引っ掛けるフック5は、左右に揺動可能に荷重測定器4に接続することも可能であるが、このようにすると、外フラップ8と接着した一対の内フラップ9,9のうち、外フラップ8に対する接着が弱い方の内フラップ9に引っ張り荷重が集中し、適正な開封強度を測定できないおそれがある。これに対し、上記実施形態の開封強度測定装置は、左右には揺動しないようにフック5を荷重測定器4に接続しているので、各内フラップ9に均等に引っ張り荷重が作用し、適正な開封強度を測定することが可能である。
【0052】
フック5に接続した荷重測定器4を昇降駆動装置6で引き上げるときに、荷重測定器4の引き上げ速度は、100〜600mm/分の範囲で設定すると好ましい。600mm/分以下に設定することにより、荷重測定器4の測定値を安定させることができる。また、100mm/分以上に設定することにより、開封強度の測定に要する時間を抑えて、作業効率を高めることができる。
【0053】
そして、荷重測定器4の引き上げ速度は、引き上げ開始時から引き上げ終了時まで上記所定範囲内の一定値に保持するようにしてもよいが、引き上げ開始時から引き上げ速度が次第に増加するようにして、100msec〜300msecが経過した時点で上記一定値に到達するように昇降駆動装置6の電動モータ43を速度制御すると好ましい。このようにすると、荷重測定器4の引き上げ速度が人の手による実際の開封時の引き上げ速度に近くなり、実際の開封強度に近い測定値を得ることが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1 段ボール箱
2 載置台
3 押さえ板
4 荷重測定器
5 フック
6 昇降駆動装置
8 外フラップ
9 内フラップ
17 ロック部材
25 クランプ手段
27 偏心カム
28 操作レバー
29 クランプ面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の内フラップ(9,9)に一対の外フラップ(8,8)を接着して開口部を封止した段ボール箱(1)の前記外フラップ(8)を内フラップ(9)から引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、
前記外フラップ(8)と内フラップ(9)のある側を上向きにして段ボール箱(1)を載置する載置台(2)と、その載置台(2)に載置された段ボール箱(1)の前記一対の外フラップ(8,8)のうちの一方の外フラップ(8)を押さえる押さえ板(3)と、外フラップ(8)に接触した状態の前記押さえ板(3)を下方に押し下げて押さえ板(3)と外フラップ(8)の間の接触圧を増加させるクランプ手段(25)と、前記一対の外フラップ(8,8)のうちの他方の外フラップ(8)に引っ掛けるフック(5)と、そのフック(5)に接続した荷重測定器(4)を上方に引き上げる昇降駆動装置(6)とを有することを特徴とする開封強度測定装置。
【請求項2】
前記押さえ板(3)を、前記外フラップ(8)に接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間で上下に平行移動するように支持し、その押さえ板(3)を任意の高さ位置で固定可能なロック手段(17)を設けた請求項1に記載の開封強度測定装置。
【請求項3】
前記クランプ手段(25)は、前記押さえ板(3)の上面に接触した状態で回転可能に支持され、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面(29)を外周に設けた偏心カム(27)と、その偏心カム(27)を回転操作して前記押さえ板(3)の上面に接触するクランプ面(29)を切り換え可能な操作レバー(28)とを有する請求項1または2に記載の開封強度測定装置。
【請求項4】
前記フック(5)が、前後に揺動可能かつ左右には揺動しないように前記荷重測定器(4)に接続され、そのフック(5)の前後の揺動により前記フック(5)を外フラップ(8)に引っ掛けるようにした請求項1から3のいずれかに記載の開封強度測定装置。
【請求項1】
一対の内フラップ(9,9)に一対の外フラップ(8,8)を接着して開口部を封止した段ボール箱(1)の前記外フラップ(8)を内フラップ(9)から引き剥がして開封するときの開封強度を測定する開封強度測定装置において、
前記外フラップ(8)と内フラップ(9)のある側を上向きにして段ボール箱(1)を載置する載置台(2)と、その載置台(2)に載置された段ボール箱(1)の前記一対の外フラップ(8,8)のうちの一方の外フラップ(8)を押さえる押さえ板(3)と、外フラップ(8)に接触した状態の前記押さえ板(3)を下方に押し下げて押さえ板(3)と外フラップ(8)の間の接触圧を増加させるクランプ手段(25)と、前記一対の外フラップ(8,8)のうちの他方の外フラップ(8)に引っ掛けるフック(5)と、そのフック(5)に接続した荷重測定器(4)を上方に引き上げる昇降駆動装置(6)とを有することを特徴とする開封強度測定装置。
【請求項2】
前記押さえ板(3)を、前記外フラップ(8)に接触する位置と、その接触位置から退避する位置との間で上下に平行移動するように支持し、その押さえ板(3)を任意の高さ位置で固定可能なロック手段(17)を設けた請求項1に記載の開封強度測定装置。
【請求項3】
前記クランプ手段(25)は、前記押さえ板(3)の上面に接触した状態で回転可能に支持され、回転中心から外周までの距離が回転角度に応じて変化するように回転中心からの距離の異なる複数の平らなクランプ面(29)を外周に設けた偏心カム(27)と、その偏心カム(27)を回転操作して前記押さえ板(3)の上面に接触するクランプ面(29)を切り換え可能な操作レバー(28)とを有する請求項1または2に記載の開封強度測定装置。
【請求項4】
前記フック(5)が、前後に揺動可能かつ左右には揺動しないように前記荷重測定器(4)に接続され、そのフック(5)の前後の揺動により前記フック(5)を外フラップ(8)に引っ掛けるようにした請求項1から3のいずれかに記載の開封強度測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−83595(P2013−83595A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224804(P2011−224804)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【出願人】(507134220)株式会社イマダ (2)
【出願人】(596126465)アサヒ飲料株式会社 (84)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【出願人】(507134220)株式会社イマダ (2)
【出願人】(596126465)アサヒ飲料株式会社 (84)
【Fターム(参考)】
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