説明

開閉装置、画像読取装置及び画像形成装置

【課題】開閉体の開閉動作を円滑に行えるようにする。
【解決手段】開閉装置は、支軸5を有して基体に設けられる本体ケース6と、開閉体を有して軸を中心に開閉体と一体に回転するカム4と、本体ケース6内に移動可能に設けられてカム4に圧接されるスライダ7と、を備えている。スライダ7は、スライダ7と本体ケース6との一方に設けたスライダ軸8と、他方に設けた長孔10との係合によって、本体ケース6内を移動可能になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉体が円滑に開閉できるようにした開閉装置と、この開閉装置を備えた画像読取装置及び画像形成装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、シートに画像を形成するスキャナ、ファクシミリ、複写機、及びこれらの複合機等の画像形成装置は、上部に原稿を読み取る画像読取装置を備えている。そして、画像読取装置は、上部の原稿積載面に積載された原稿を読取部で読み取るようになっている。読取部は、原稿に光を照射し、その反射光で原稿を読み取るようになっている。しかし、読取部の光の内、原稿に当たらない光は、そのまま外部に漏れて、周囲に煩わしさを与えることになる。このため、光が外部に漏れないように、原稿を覆う蓋が、画像読取装置の上部に原稿積載面を開閉するように設けられている。また、蓋と兼用されて、原稿積載面に原稿を送り込む自動原稿給送装置(ADF:Auto Document Feeder)が、画像読取装置の上部に原稿積載面を開閉するように設けられている場合もある。
【0003】
これら蓋やADF等の開閉体は、蝶番と同様な機能を備えた開閉装置によって、画像読取装置の基体に開閉自在に設けられている。しかし、開閉体、特にADFは、読取部を閉じるとき、自重によって、急激に閉まることがある。開閉体が急激に閉まると、衝撃音が発生したり、開閉体が損傷を受けたり、ユーザの指や手が基体と開閉体とに挟まれたりするなどの問題が生じる。
【0004】
このため、従来の開閉装置は、開閉体の閉動作時に、開閉体に制動を加えて、開閉体が急激に閉まらないようにして、上記問題を回避していた(特許文献1参照)。
【0005】
従来の開閉装置を図11に示す。開閉装置100は、軸106を有して基体110に設けられたケース104と、開閉体101を有して軸106を中心に開閉体101と一体に回転する突起102と、ケース104内に移動可能に設けられて突起102に押し付けられるスライダ103とを備えている。ケース104に収納された圧縮コイルばね105は、スライダ103の上部に形成されて傾斜したカム面107を突起102に圧接する役目をしている。
【0006】
開閉装置100は、開閉体101が自重により、閉方向(矢印X方向)へ傾くとき、突起102とスライダ103のカム面107との接触摩擦力により、開閉体101の閉じ回動に制動を加えて、開閉体が急に閉まらないようにしている。
【0007】
【特許文献1】特開2001−98839号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来の開閉装置100は、開閉体101を矢印X方向に回転させて閉じるとき、突起102がカム面107を押して、スライダ103を圧縮コイルばね105に抗して押し下げるようになっている。カム面107が傾斜しているため、突起102がカム面107を押す力は、スライダ103の移動方向の分力F1と、スライダ103をケース104に押す方向の分力F2とに分散される。これによって、スライダ103は、ケース104の内周面104aにスライダ103の外周面103aが受け止められ、傾きを防止されて移動することができる。
【0009】
ところが、スライダ103は、スライダ103の外周面103aがケース104の内周面104aに圧接されて移動するため、摺動摩擦が生じたり、上部に分力F2が加わって、傾き、ケース104に偏当たりしたりして、円滑に移動できないことがある。
【0010】
このため、従来の開閉装置100は、開閉体を円滑に開閉させることができなかった。特に、開閉体101が例えばADFのように比較的重量がある開閉体の場合、上記摺動摩擦や偏当たり力が大きくなり、開閉体101を円滑に開閉させることができなかった。
【0011】
また、従来の開閉装置によって、原稿積載面を開閉する開閉体を基体に支持した画像読取装置は、開閉体を円滑に開閉することができないので、開閉体が原稿積載面を閉じたとき、原稿積載面に置いてある原稿の位置をずらすことがあった。このため、従来の画像読取装置は、原稿を斜めにして読み取ることがあった。
【0012】
さらに、原稿を斜めにして読み取る画像読取装置を備えた画像形成装置は、シートに原稿を斜めに複写することになり、ユーザは、再度、画像読取装置に画像読取動作をさせて、原稿を複写し直さなければならなかった。
【0013】
本発明は、開閉体の開閉動作を円滑に行えるようにした開閉装置を提供することにある。
【0014】
本発明は、開閉体の開閉動作を円滑に行える開閉装置を備えて、開閉体を閉めたとき、原稿をずらすことなく読み取ることのできる画像読取装置を提供することにある。
【0015】
本発明は、原稿をずらすことなく読み取ることのできる画像読取装置を備えて、原稿を複写し直す必要のない画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の開閉装置は、基体に対して開閉体を開閉可能に支持するようになっており、支軸を有して前記基体に設けられるケースと、前記開閉体を有して前記支軸を中心に前記開閉体と一体に回転可能なカムと、前記ケース内を移動可能で、かつ前記カムに接触可能なスライダと、前記スライダを前記カムに圧接させる弾性体と、備え、前記スライダを、前記スライダと前記ケースとの一方に設けられたピンと、他方に設けられた長孔との係合によって、前記ケース内を移動可能とした、ことを特徴としている。
【0017】
本発明の画像読取装置は、基体の原稿積載面に積載された原稿を読み取る画像読取手段と、前記開閉装置によって前記基体に開閉可能に連結されて前記原稿積載面を開閉する開閉体と、を備え、前記開閉装置が、上記記載の開閉装置であることを特徴としている。
【0018】
本発明の画像形成装置は、原稿を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置の画像読取情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成手段と、を備え、前記画像読取装置が上記記載の画像読取装置である、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0019】
本発明の開閉装置における、スライダは、スライダとケースとの一方に設けたピンと、他方に設けた長孔との係合によって、ケース内を移動できるようになっている。このため、スライダは、ケースに対してピンと長孔とを介して接触していることになり、ケースに対する接触部分が従来よりも少なくなり、ケースに対して円滑に移動することができる。よって、本発明の開閉装置は、開閉体の開閉動作を円滑に行わせることができる。
【0020】
本発明の画像読取装置は、開閉体の開閉動作を円滑に行わせることのできる開閉装置を備えているので、開閉体を閉めたとき、原稿をずらすことがなく、読み取ることができる。
【0021】
本発明の画像形成装置は、原稿をずらすことなく読み取ることのできる画像読取装置を備えているので、原稿を複写し直す必要が無くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態の開閉装置、画像読取装置、及び画像形成装置を図に基づいて説明する。本実施形態に記載されている構成部品の形状、寸法、材質、その相対配置等は、本発明において特定的な記載が無い限りは、本発明を限定するものではない。
【0023】
(画像形成装置)
図1は、本発明実施形態の画像読取装置である例えば複写機の側面図である。図2は、自動原稿給送装置を開いたときの複写機の側面図である。図10は、図1の複写機を右側から見た図であり、複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
【0024】
なお、画像読取装置には、複写機、スキャナ、ファクシミリ及びこれらの複合機等があり、本発明は、複写機に限定されるものではない。
【0025】
複写機200は、装置本体200Aの上部に画像読取装置2を備えている。画像読取装置2の上部には、開閉装置である例えばヒンジ3によって、開閉体である例えば自動原稿給送装置(以下、「ADF」と言う)1が着脱、かつ開閉自在に設けられている。なお、ADF1の代わりに、不図示の開閉蓋を設けてもよい。したがって、開閉体は、ADF1に限定されるものではない。
【0026】
画像読取装置2は、ADF1から送り込まれてきた原稿Dを読み取るようになっている。また、画像読取装置2は、ADF1を開いて画像読取装置の上部に載置された原稿を読み取ることもできるようになっている。
【0027】
画像読取装置2によって読み取られた画像情報は、画像形成部である例えば感光ドラム201にトナー像として形成される。トナー像は、カセット202から送り出されてきたシートPに転写器203によって転写されて、そのシートPが定着器204に搬送されて加圧加熱されることによってシートPに定着される。すなわち、画像読取装置2で読み取った画像がシートに複写されたことになる。
【0028】
画像が複写されたシートは、排出トレイ205に排出される。シートの両面に画像を形成する場合、シートは、反転路206に送り込まれてスイッチバック搬送によって、裏返しにされ、再度、感光ドラム201に送り込まれる。そして、シートは、裏面にも画像が形成され、再度定着器204を経て、排出トレイ205に排出される。
【0029】
ヒンジ3は、ADF1を、画像読取装置2の基体である例えばフレーム2aに対して矢印A方向に開閉回動自在に接続している。ヒンジ3は、複写機200の奥側に、図10において、左右2箇所に設けられている。ヒンジ3は、ADF1にビス等により接続され、フレーム2aの挿入孔2bに差し込まれて画像読取装置2に取り付けられている。
【0030】
図3乃至図6は、ADFが全閉状態から全開状態に開かれるときのカム4とスライダ7の動作説明用の図である。図3(a)乃至図6(a)は、ヒンジの断面図である。図3(b)乃至図6(b)は、外観図である。
【0031】
ヒンジ3は、カム4とケースである例えば本体ケース6とが支軸5で連結された構成になっている。支軸5は、本体ケース6に設けられている。本体ケース6には、スライダ軸8を有するスライダ7と、弾性体である例えば圧縮コイルばね9とが収納されている。本体ケース6には、スライダ7が本体ケース6内を上下方向に直線往復移動できるようにスライダ軸8を案内する長孔10が形成されている。
【0032】
ADF1を全閉状態から全開状態に矢印B,C,D方向に開いていくと、カム4が支軸5を中心にして同方向に回転する。圧縮コイルばね9は、スライダ7を押し上げて、スライダ7の摺動面17をカム4の摺動面14に常時圧接させている。スライダ7の摺動面17は、カム4が矢印B,C,D方向に回転するのに従って、カム4の摺動面14と支軸5との距離が段々と短くなるカム面14a、14b、14cに順次接触し、最後、カム面14cよりやや距離の長いカム面14dに接触する。このため、スライダ7がカム4の摺動面14の形状変化に追従して圧縮コイルばね9に押し上げられる。スライダ7が押し上げられる力は、カム4にADF1を開く方向のモーメントとして作用する。したがって、ヒンジ3は、重量のあるADF1であっても、ユーザが小さい開き操作力で、ADF1を楽に開くことができる。なお、図5に示すように、スライダ7の摺動面17がカム4のカム面14cに接触したとき、ADF1の開動作を停止させると、ヒンジ3は、ADF1を約60度開いた状態に保持することができる。
【0033】
ADF1は、全開状態になると、行き過ぎて反対方向に倒れないように、カム4に形成されているカムストッパ15が、本体ケース6に形成されている本体ストッパ18に当接して回転を規制される。
【0034】
逆に、開閉体1を全開状態から全閉状態に閉じていくと、カム4とスライダ7は、上記とは逆に図6、図5、図4、図3の順に作動する。この間、カム4は、スライダ7を圧縮コイルばね9に抗して押し下げて、圧縮コイルばね9の反力を受ける。この反力は、カム4にADF1を開く方向のモーメントとして作用して、ADF1の自重、あるいはユーザの閉じ操作力に抗する力となる。したがって、ヒンジ3は、重量のあるADF1であっても、ADF1の閉動作に制動を加えて、ADF1が落下回転して急に閉まることを防いでいる。
【0035】
スライダ7がカム4に当接する円弧部である例えばスライダ摺動面17は、スライダ軸8を中心にした円弧状に形成されている。このように、スライダ摺動面17が円弧状に形成されていることによって、カム4がスライダ摺動面17を摺動回転したとき、カム4の回転力がスライダ摺動面17に対して接線方向に加わることになる。
【0036】
一方、スライダ摺動面17の内側には、スライダ軸8が貫通する貫通孔7aが形成されている。このため、スライダ7が圧縮コイルばね9の弾力を受ける部分と、スライダ7がカム4に接触するスライダ摺動面17とが、ピンである例えばスライダ軸8の近傍に集中している。
【0037】
このため、上記接線方向の力がスライダ軸8に受け止められて、スライダ7がカム4の回転によって傾くことがほとんどない。また、スライダ7は、スライダ軸8の近傍で圧縮コイルばね9の弾力を受けているので、圧縮コイルばね9によって回転モーメントを殆ど受けることがなく、傾くことがほとんどない。
【0038】
このような理由によって、本実施形態のヒンジ3は、スライダ7の上下動作がリニアに行えて、スライダ7の傾きによらずカム4への当接角を一定に保つことができ、安定したヒンジトルクを発生させることができる。結果的にヒンジ3は、ADF1の開閉動作を円滑に行うことができる。
【0039】
図7は、スライダ軸8の図である。スライダ軸8は、両端部に互いに平行な平坦面である例えば摺動面8aが形成されている。スライド軸8の中間部8bは、丸軸のままである。摺動面8aの軸方向長さは、本体ケース6の厚みより多少長く設定されている。図3(b)に示すように、長孔10の平行部10aの幅Wは、摺動面8a同士の間隔Lより多少広く形成されている。長孔10の上端には、スライド軸8の中間部8bが貫通する貫通部10bが形成されている。
【0040】
スライダ軸8を本体ケース6に組み込むとき、スライダ7の貫通孔7aと、長孔10の貫通部10aとを一致させた状態で、スライダ軸8を貫通部10aと貫通孔7aに挿入する。そして、スライダ軸8を、摺動面8aが長孔10の平行部10aに進入できるようにする。最後、摺動面8aを平行部10aに進入させることによって、スライダ軸8が本体ケース6に組み込まれたことになる。このとき、スライダ軸8は、摺動面8aと中間部8bとの段差によって本体ケース6から抜け止めされている。
【0041】
スライダ軸8に摺動面8aを形成して、摺動面8aが長孔10の平行部10aに進入させてあるのは、スライダ7がスライダ軸8と長孔10と案内によって移動できるようにして、スライダ7の外周7bが本体ケース6の内周6aとの接触圧を下げるためである。これにより、スライダ7は、本体ケース6に対して円滑に移動することができる。
【0042】
図8、図9は、ヒンジ3をADF1に取り付ける取付け部を示す図である。図8において、ヒンジ3は、ADF1に設けた不図示の長円形状の位置決め突部に位置決め長孔11を嵌合させて、ビスを貫通孔13に通してADF1にねじ込むことによって、ADF1に位置決めされて取り付けられる。
【0043】
図9において、ヒンジ3は、位置決め長孔11と、貫通孔13を貫通するビスとによってADFに位置決め固定されているが、これに加えて、ヒンジ補助固定部19にADF1の突片1aを係合させてある。これによって、カム4がADF1に簡易的に固定されて、ヒンジ3は、ADF1と一体化される割合を高くして、より一層、全体の強度を向上させることができる。
【0044】
なお、以上説明した構成は、スライダ7にスライダ軸8が設けられ本体ケース6に長孔10が形成されているが、スライダ7に長孔10を形成し、本体ケース6に軸を設けてもよい。この場合においても、本体ケース6に対するスライダ7の摺動抵抗が少なくなり、スライダ7が円滑に移動することができ、ヒンジは、ADF1の開閉を円滑に行えるようにすることができる。
【0045】
したがって、以上説明したヒンジ3の構造は次のようになっている。スライダ軸8は、スライダ7に形成された貫通孔7aと、本体ケース6に形成された垂直方向の長孔10とを貫通して、本体ケース6を上下動できるようになっている。スライダ軸8の軸心は、カム4に接触するスライダ摺動面17の円弧の中心と一致している。スライダ軸8の両端部は、互いに平行な摺動面8aが形成されている。
【0046】
本実施形態のヒンジ3は、以上の構造により、従来と異なってスライダ103(図11参照)の傾斜したカム面107を使用することなく、スライダ7の上下動作がリニアに行えて、カム4へのスライダ7の当接角をほぼ一定に保つことができる。
【0047】
したがって、ヒンジ3は、安定したヒンジトルクを発生させることができ、比較的重量のあるADFの開閉動作であっても、開閉動作を円滑に行わせることができる。
【0048】
また、スライダ7の円弧状の摺動面17の中心に、両端部を互いに平行な摺動面にした軸を設けたことで、スライダ7とカム4との接触面圧を下げることができて、カム4が支軸5を介して本体ケース6に加える負荷を少なくすることができる。
【0049】
よって、本発明の開閉装置は、簡単、かつ安価な構造で、円滑な開閉動作を保ちつつ、開閉体のの急激な落下回転を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明実施形態の画像読取装置である例えば複写機の側面図である。
【図2】自動原稿給送装置を開いたときの複写機の側面図である。
【図3】開閉体が閉じられたときのヒンジの状態図である。(a)は断面図である。(b)は、外観図である。
【図4】開閉体を図3の状態からやや開いたときのヒンジの状態図である。(a)は断面図である。(b)は、外観図である。
【図5】開閉体を約60度開いたときのヒンジの状態図である。(a)は断面図である。(b)は、外観図である。
【図6】開閉体を全開したときのヒンジの状態図である。(a)は断面図である。(b)は、外観図である。
【図7】スライダ軸の図である。
【図8】ヒンジを開閉体に取り付ける取付部を示す図である。(a)は、図1のヒンジを左側から見た図である。(b)は、(a)を上方から見た図である。
【図9】ヒンジを開閉体に取り付ける取付部を示す図である。
【図10】図1の複写機を右側から見た図であり、複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
【図11】従来の開閉装置の断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 自動原稿給送装置(ADF)(開閉体)
1a 突片
2 画像読取装置
2a フレーム(基体)
2b 挿入孔
3 ヒンジ(開閉装置)
4 カム
5 支軸
6 本体ケース(ケース)
6a 本体ケースの内周
7 スライダ
7a 貫通孔
7b スライダの外周
8 スライダ軸(ピン)
8a スライダ軸の摺動面(平坦面)
8b 中間部
9 圧縮コイルばね(弾性体)
10 長孔
10a 平行部
10b 貫通部
14 カムの摺動面
14a、14b、14c、14d カム面
17 スライダ摺動面(円弧部)
200 複写機(画像形成装置)
200A 装置本体
201 感光ドラム(画像形成部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体に対して開閉体を開閉可能に支持する開閉装置において、
支軸を有して前記基体に設けられるケースと、
前記開閉体を有して前記支軸を中心に前記開閉体と一体に回転可能なカムと、
前記ケース内を移動可能で、かつ前記カムに接触可能なスライダと、
前記スライダを前記カムに圧接させる弾性体と、備え、
前記スライダを、前記スライダと前記ケースとの一方に設けられたピンと、他方に設けられた長孔との係合によって、前記ケース内を移動可能とした、
ことを特徴とする開閉装置。
【請求項2】
前記スライダが前記ピンを有し、前記ケースが長孔を有している、
ことを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
【請求項3】
前記スライダが前記弾性体の弾力を受ける部分と、前記スライダが前記カムに接触する部分とが、前記ピンの近傍である、
ことを特徴とする請求項2に記載の開閉装置。
【請求項4】
前記スライダの前記カムに接触する部分に円弧部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項5】
前記ピンが、両端に支軸方向に互いに平行な平坦面を有し、
前記長孔の幅が、前記ピンの平坦面が形成された部分を受け入れる幅に設定され、
前記長孔の一部分に前記ピンが貫通する貫通部が形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の開閉装置。
【請求項6】
基体の原稿積載面に積載された原稿を読み取る画像読取手段と、
前記開閉装置によって前記基体に開閉可能に連結されて前記原稿積載面を開閉する開閉体と、を備え、
前記開閉装置が、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の開閉装置であることを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
原稿を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置の画像読取情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成部と、を備え、
前記画像読取装置が請求項6に記載の画像読取装置である、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−221335(P2007−221335A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38059(P2006−38059)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】