説明

間接活線工法用仮圧縮工具

【課題】間接活線工法による接続用スリーブを用いた電線接続作業の簡易且つ迅速化を達成することのできる間接活線工法用仮圧縮工具を提供すること。
【解決手段】2本の電線を接続用スリーブ内で突き合わせ、接続用スリーブの突き合わせ箇所の両側位置を圧縮して2本の電線の接続を行う本圧縮接続作業の前段階作業に用いられ、所定長さの絶縁操作棒14と、絶縁操作棒14の先端部に取り付けられ、同じく絶縁操作棒14に設けられた把持操作部28の操作によって開閉動作される2つの開閉片20、22を有し、開閉片20、22の閉動作で接続用スリーブの挟持・圧縮動作を行う挟持部12と、を有し、挟持部12の可動片20には、接続用スリーブの挟持・圧縮動作が行われる部分に、可動片20の閉動作方向と略同一の方向に突出した小突起24を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間接活線工法により電線と電線とを接続用スリーブを用いて接続する本圧縮作業の前段階作業に用いる間接活線工法用仮圧縮工具に関する。
【背景技術】
【0002】
配電路において、変圧器の吊替工事等に伴い、電線と電線との接続作業が必要となる場合がある。例えば、高圧引下線は、電柱間に架設された高圧線から、変圧器へ引き込むための電線であり、変圧器を吊替えた場合に、この高圧引下線と変圧器の1次側の電線を接続する作業が必要となる。この接続作業は、通常、接続用スリーブを用い、接続用スリーブ内で電線同志を突き合わせ、この突き合わせた箇所の両側を接続用スリーブの外側から圧縮することで為される。この接続作業に用いられる圧縮装置は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
図4は、特許文献1に開示されている圧縮装置40を用いて接続作業を行っている様子を示す概略斜視図である。電線84aと電線84bを、接続用スリーブ82に挿入し、圧縮装置40により接続用スリーブ82を圧縮し、電線84a、84bを相互に接続する。
【0004】
接続用スリーブ82の圧縮する箇所は、電線84a、84b同志を突き合わせた箇所の両側の2か所であるが、変圧器側の1か所、すなわち変圧器の1次側の電線84a側は停電作業時に予め圧縮されており、図4では、残る1か所、すなわち高圧引下線84b側を間接活線工法により圧縮する様子について示している。
【0005】
圧縮装置40は、絶縁操作棒42の先端部に取り付けられた圧縮ペンチ44を有する。
【0006】
圧縮作業では、他の絶縁操作棒42の先端部に取り付けられたフック部46を使用する。
【0007】
圧縮ペンチ44は、不動部材48と圧縮部材50とが軸着され、それぞれの部材の先端部に受け部52と圧縮部54がある。そして、圧縮部材50に連続して伝達部材56が設けられている。更に、この伝達部材56に連続して牽引部材58が設けられており、牽引部材58の先端部に設けられたリング部材60に、上記のフック部46を引き掛けて矢印Aの方向に引っ張り、圧縮部材50を閉動作させることにより、圧縮部54と受け部52との間に挟まれた接続用スリーブ82を圧縮するように構成されている。
【0008】
上記の圧縮接続作業は、通常2名の作業者により行われる。1名の作業者は両手にそれぞれヤットコ80を持ち、下方から電線84a、84bを各々左手と右手に持ったヤットコ80で支持する。ヤットコ80は、絶縁操作棒42の先端部に電線を把持する挟持部80aが設けられたものであり、絶縁操作棒42の下端部(基端側)付近に設けられた把持操作部(図示していない)を操作することにより、挟持部80aの開閉が行われ、電線84a、84bを把持できる構成になっている。
【0009】
圧縮作業を行う作業者は、高圧引下線84bが挿入された接続用スリーブ82を、前述の不動部材48の受け部52又は圧縮部材50の圧縮部54の何れか一方に正しくセットされるように操作しながら、先端部にフック部46が取り付けられた絶縁操作棒42を矢印Aの方向に操作して圧縮部材50を閉動作させ、接続用スリーブ82を圧縮させる。圧縮ペンチ44は、牽引部材58を矢印Aの方向に或る程度強い力で引っ張らないと、圧縮ペンチ44は閉動作しないように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−125291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の特許文献1の圧縮装置40を用いての接続作業は、接続用スリーブ82を圧縮する際、絶縁操作棒42の先端部のフック部46を牽引部材58のリング部材60に引き掛けて、下方向に引き動作することが必要であるが、この引き動作は前述のように或る程度強い力を必要とするため、電線84a、84bを支持している作業者への負担が大きい。
【0012】
すなわち、圧縮装置40は所定の大きさで重量があり、圧縮装置40を操作する作業者及び作業中にヤットコ80で電線84a、84bを支持する作業者の双方に、特別の注意や慎重さが求められ、作業は煩雑であった。一旦、電線84bが接続用スリーブ82から外れると、電線84bを再度接続用スリーブ82に入れ直す必要があり、そうなると作業は更に長時間となっていた。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、間接活線工法による接続用スリーブを用いた電線接続作業の簡易且つ迅速化を達成することのできる間接活線工法用仮圧縮工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の間接活線工法用仮圧縮工具は、2本の電線を接続用スリーブ内で突き合わせ、該接続用スリーブの前記突き合わせ箇所の両側位置を圧縮して前記2本の電線の接続を行う本圧縮接続作業の前段階作業に用いられ、所定長さの絶縁操作棒と、該絶縁操作棒の先端部に取り付けられ、同じく該絶縁操作棒に設けられた把持操作部の操作によって開閉動作される2つの開閉片を有し、前記開閉片の閉動作で前記接続用スリーブの挟持・圧縮動作を行う挟持部と、を有し、前記挟持部の少なくとも一方の開閉片には、前記挟持・圧縮動作が行われる部分に、該開閉片の閉動作方向と略同一の方向に突出した小突起を有することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、電線を挿入した接続用スリーブを絶縁操作棒の先端部に取り付けられた挟持部にセットし、同じく絶縁操作棒に設けられた把持操作部によって挟持部の開閉片を閉動作させると、開閉片に設けられた小突起によって接続用スリーブが挟持・圧縮される。したがって、簡単な構成で接続用スリーブを適切に仮圧縮することができ、電線の接続用スリーブからの抜け出しを防止しつつ行われる本圧縮作業における圧縮作業の簡易且つ容易化が図られ、電線接続作業の迅速化と安全化が図られる。
【0016】
請求項2に記載の間接活線工法用仮圧縮工具は、請求項1に記載の間接活線工法用仮圧縮工具において、前記挟持部の前記2つの開閉片は、先端部が二股に形成された固定片と、該固定片の二股に形成された部分に前記閉動作時に先端部が入り込む可動片と、を有し、前記小突起は、前記可動片に設けられたことを特徴とする。したがって、可動片に小突起が設けられているので、仮圧縮する時の把持操作部による力の加減を的確に調整することができ、接続用スリーブの仮圧縮作業を簡単且つ良好に行うことができる。
【0017】
請求項3に記載の間接活線工法用仮圧縮工具は、請求項1又は2の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具において、前記小突起は、前記挟持部の前記接続用スリーブ挟持状態における該接続用スリーブの伸長方向と略同一方向に所定間隔を開けて2個並設されたことを特徴とする。したがって、電線が挿入された接続用スリーブを挟持部にセットし、基端側に設けられた把持操作部によって挟持部を閉動作させると、挟持部に設けられた2つの小突起によって接続用スリーブの2か所が同時に仮圧縮される。したがって、1回の挟持・圧縮動作で電線の突き合わせ箇所の両側が同時に仮圧縮できることから接続用スリーブを用いた接続作業のより容易化が図られる。
【0018】
請求項4に記載の間接活線工法用仮圧縮工具は、請求項1から3の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具において、前記小突起の先端面は、略半球凸形状に形成されたことを特徴とする。したがって、小突起と接続用スリーブとの接触面積が小さくなることから操作者の把持力小さくてもピンポイントで圧縮できるので、効率良く適切に仮圧縮を行うことが可能である。
【0019】
請求項5に記載の間接活線工法用仮圧縮工具は、請求項1から4の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具において、前記小突起は、前記開閉片に対して着脱可能に構成されたことを特徴とする。したがって、仮圧縮する対象の接続用スリーブの直径、材質等が異なる場合に、予めサイズ等の異なる小突起を複数種類準備しておくことで、最適な小突起を選択することができ、現場での対応を的確に行うことが可能である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の間接活線工法用仮圧縮工具によれば、把持部に設けられた小突起により、接続用スリーブを簡単な作業によって仮圧縮することができる。したがって、作業の煩雑化を伴うことなく、本圧縮作業中に電線が外れることを有効に防止することができ、接続用スリーブを用いた接続作業の簡易且つ迅速化が図られ、電線接続の作業コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態に係る間接活線工法用仮圧縮工具の概略正面図である。
【図2】図1の挟持部の拡大概略斜視図である。図2(a)は、挟持部の開放状態を、図2(b)は接続用スリーブを挟持・圧縮している様子を示す。
【図3】図1の間接活線工法用仮圧縮工具を用いて、接続用スリーブを仮圧縮する作業の様子を説明する説明図である。
【図4】特許文献1に開示されている圧縮装置を用いて接続作業を行っている様子を説明する概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の間接活線工法用仮圧縮工具の実施の形態を、図面を参照しつつ詳述する。図1は、間接活線工法用仮圧縮工具の正面図を示す。
【0023】
図1に示した間接活線工法用仮圧縮工具10は、先端部に挟持部12が取り付けられた絶縁操作棒14と、絶縁操作棒14の基端部近傍に設けられた把持操作部28を有する。把持操作部28は挟持部12の開閉動作を操作する。以下、各構成要素について詳述する。
【0024】
絶縁操作棒14は、絶縁性の材料で構成された円柱状の棒状部材であり、所定の長さを有する。沿面放電や漏電を避けるために、雨切16や鍔18が設けられている。前述のように、先端部には挟持部12が取り付けられており、基端部近傍には把持操作部28が設けられている。この絶縁操作棒14により先端部に取り付けられた挟持部12を作業位置に位置決めし、把持操作部28により挟持部12の開閉操作を行う。
【0025】
把持操作部28は、絶縁操作棒14の基端部近傍に設けられ、操作レバー28a、支持金具28b、解除レバー28cを有する。絶縁操作棒14の基端部近傍に取り付けられた支持金具28bに、操作レバー28aがピン28dで軸支されている。操作レバー28aには補助絶縁操作棒26が連結されており、操作レバー28aを握るように操作すると、補助絶縁操作棒26が下方に引き動作され、その結果、後述する挟持部12の可動片20が閉じ動作するように構成されている。
【0026】
操作レバー28aは、支持金具28bに内蔵されたラチェット機構(図示していない)により挟持部12の閉状態が維持され、解除するときは解除レバー28cを下方に引き動作すると挟持部12が開状態に戻るように構成されている。また、付勢手段であるバネ28eにより操作レバー28aは、挟持部12が開状態となる方向に付勢されている。
【0027】
補助絶縁操作棒26は、絶縁操作棒14と同じ材質で構成され、同様に漏電、沿面放電を防止するため雨切16等が設けられている。
【0028】
図2は、図1に示す間接活線工法用仮圧縮工具の挟持部の拡大斜視面図である。ただし、図2(a)は挟持部の開放状態を、図2(b)は挟持部が接続用スリーブを挟持・圧縮している様子を示す。
【0029】
挟持部12は、2つの開閉片、すなわち可動片20と固定片22とを有する。固定片22は、硬質材料、例えば金属材料で形成されており、その基部22aは絶縁操作棒14の先端部に嵌合され固定されている。基部22aから、絶縁操作棒14の延在方向に対して上方向かつ外側方向に略直線状に延在する第1直線部22b−1が形成されている。この第1直線部22b−1に連続して、更に外側に角度を付されて延在する第2直線部22b−2が形成されている。そして、この第2直線部22b−2に連続し、折れ曲がりの方向を変えて内側方向に折れ曲がる第3直線部22−3が形成されている。第2直線部22b−2と第3直線部22b−3とは所定の角度が付され、この折れ曲がり部分Cに接続用スリーブ82が係止される。更に、第3直線部22b−3は二股に形成され、可動片20の先端部20aが、この2つの第3直線部22b−3間に入り込む構成になっている。
【0030】
可動片20は、同様に硬質材料、例えば金属材料で形成され、略円弧状若しくは三日月状の形状に構成されている。この可動片20は、固定片22の基部22aの上部であって第1直線部22b−1と第2直線部22b−2の繋ぎの部分で軸着され、矢印B方向に回動可能に構成されている。可動片20の先端部20aが、前述したように、固定片22の2つの第3直線部22b−3間に入り込み、可動片20の他端部20bは、補助絶縁操作棒26に連結されている。これにより、前述した把持操作部28の操作により可動片20の開閉動作が行われる。
【0031】
小突起24は、可動片20の内側挟持表面に閉方向と同一の方向に突出して形成されている。図2では、2つの小突起24が並設されている。この2つの小突起24は、開閉片が接続用スリーブ82を挟持したときの接続用スリーブ82の伸長方向と略同一方向の2か所に設けられている。言い換えれば、接続用スリーブ82の電線84a、84bの突き合わせ箇所の両側位置に設けられている。この構成により1回の挟持・圧縮動作で電線の突き合わせ箇所の両側が同時に仮圧縮できる。また、可動片20に小突起24が設けられていることから、仮圧縮する時の把持操作部28による力の加減を的確に調整することができる。更に、突起部24は、可動挟持部20に設けられているので、操作者が接続用スリーブ82を仮圧縮する程度の調整が行い易い。すなわち、電線84a、84bや接続用スリーブ82のサイズ、又は接続用スリーブ82の材質に応じて操作者が把持力を調整することにより仮圧縮の程度を適切に決めることができる。
【0032】
更に、小突起24は、可動片20に着脱可能に構成されている。すなわち、2つの小突起24は基部25に固定されているが、基部25は柔軟性のある部材で構成されている。したがって、仮圧縮する対象の接続用スリーブ82の直径、材質等が異なる場合に、予めサイズ等の異なる小突起24を複数種類準備しておくことで、最適な小突起24を選択することができ、現場での対応を的確に行うことが可能である。
【0033】
接続用スリーブ82は、固定挟持部22の第2直線部22b−2と第3直線部22b−3との折れ曲がり部分Cに係止され、可動挟持部20の内側に設けられた小突起24により仮圧縮される。このとき、小突起24の先端面は略半球凸形状に形成されているので、接続用スリーブ82はピンポイントで効果的に圧縮される。接続用スリーブ82が仮圧縮されることで、挿入された電線84a、84bは本圧縮作業中に接続用スリーブ82から抜け出ることが防止される。
【0034】
ここで、挟持部12は、操作者の把持力のみで閉動作するので、接続用スリーブ82は、電線84a、85bが接続用スリーブ82から抜けない程度で本圧縮とまではいかない程度に圧縮、すなわち仮圧縮されることとなる。また、挟持部12の上述した構成により、種々の直径の接続用スリーブ82に対応することができ、且つ小突起24が接続用スリーブ82の円形断面に対して略直角に作用する。したがって、簡単な構成で種々の直径の接続用スリーブ82を適切に仮圧縮することができる。
【0035】
図3は、本実施の形態の間接活線工法用仮圧縮工具10を用いて接続用スリーブ82を仮圧縮している様子を示した説明図である。一人の作業者が間接活線工法用仮圧縮工具10を操作して接続用スリーブ82を仮圧縮する作業を行う。他の作業者(補助者)はヤットコ80で接続用スリーブ82に挿入した電線84a、84bを支持する作業を行う。
【0036】
他の作業者が、ヤットコ80で電線84a、84bを支持した状態で、間接活線工法用仮圧縮工具10を持った操作者は、接続用スリーブ82を挟持部12の固定片22の第2直線部22b−2と第3直線部22b−3の折れ曲がり部分Cに係止させ、把持操作部28の操作レバー28aを握ることで仮圧縮が行われる。
【0037】
仮圧縮は、接続用スリーブ82の一部のみを圧縮し、電線84、84bが接続用スリーブ82から抜け出さないようにすることが目的であり、本圧縮作業で要するような強い力は必要としない。また、仮圧縮作業中は、接続用スリーブ82に下方への引っ張り力等は印加されないので、電線84a、84bをヤットコ80で支持している他の作業者への負担は少ない。仮圧縮を施した接続用スリーブ82は、次に本圧縮作業に入る。本圧縮作業中、電線84、a、84bが接続用スリーブ82から抜け出ることがないので、電線84a、84bを支持する作業者への負担は仮圧縮をしない従来に比して軽くて進み、本圧縮作業を円滑に進めることができる。すなわち、従来のように、特別の注意や慎重さを払うことなく本圧縮作業を行うことができる。特に、再び電線84a、84bを接続用スリーブ82に挿入する作業はなくなる。したがって、接続用スリーブ82を用いた電線接続作業を簡易且つ迅速に行うことが可能である。
【0038】
本実施の形態の間接活線工法用仮圧縮工具10によれば、把持部12に設けられた小突起24により、接続用スリーブ82を簡単な作業によって仮圧縮することができる。仮圧縮は、電線84a、84bや接続用スリーブ82の直径、又は接続用スリーブ82の材質等に応じて操作者が把持力を調整することにより、適切に行うことができる。したがって、仮圧縮が適切に行われるので、電線の接続用スリーブからの抜け出しを防止しつつ行われる本圧縮作業における圧縮作業の簡易且つ容易化が図られ、電線接続作業の迅速化と安全化が図られる。
【0039】
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、挟持部12は、固定片22と可動片20とがあり、固定片22は第1直線部22b−1と第2直線部22b−1と第3直線部22b−3とを有し、可動片20は略三日月状のものを例示したが、この形状に拘らない。例えば、ヤットコ80の挟持部80aのように平面状部材と平面状部材とが接続用スリーブ82を挟む構成であっても良い。
【符号の説明】
【0040】
10 間接活線工法用仮圧縮工具
12 挟持部
14 絶縁操作棒
16 雨切
18 鍔
20 可動片(開閉片)
22 固定片(開閉片)
22a 基部
22b−1 第1直線部
22b−2 第2直線部
22b−3 第3直線部
24 小突起
25 基部
26 補助絶縁操作棒
28 把持操作部
28a 操作レバー
40 圧縮装置
42 絶縁操作棒
44 圧縮ペンチ
52 受け部
54 圧縮部
82 接続用スリーブ
84a、84b 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本の電線を接続用スリーブ内で突き合わせ、該接続用スリーブの前記突き合わせ箇所の両側位置を圧縮して前記2本の電線の接続を行う本圧縮接続作業の前段階作業に用いられ、
所定長さの絶縁操作棒と、
該絶縁操作棒の先端部に取り付けられ、同じく該絶縁操作棒に設けられた把持操作部の操作によって開閉動作される2つの開閉片を有し、前記開閉片の閉動作で前記接続用スリーブの挟持・圧縮動作を行う挟持部と、を有し、
前記挟持部の少なくとも一方の開閉片には、
前記挟持・圧縮動作が行われる部分に、該開閉片の閉動作方向と略同一の方向に突出した小突起を有することを特徴とする間接活線工法用仮圧縮工具。
【請求項2】
前記挟持部の前記2つの開閉片は、
先端部が二股に形成された固定片と、
該固定片の二股に形成された部分に前記閉動作時に先端部が入り込む可動片と、を有し、
前記小突起は、前記可動片に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の間接活線工法用仮圧縮装置。
【請求項3】
前記小突起は、
前記挟持部の前記接続用スリーブ挟持状態における該接続用スリーブの伸長方向と略同一方向に所定間隔を開けて2個並設されたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具。
【請求項4】
前記小突起の先端面は、略半球凸形状に形成されたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具。
【請求項5】
前記小突起は、前記開閉片に対して着脱可能に構成されたことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の間接活線工法用仮圧縮工具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−9546(P2013−9546A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141373(P2011−141373)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】