説明

防潮板及び防潮用フェンス

【課題】フィルター交換作業を効率的に実施することができる防潮板及び防潮用フェンスを提供する。
【解決手段】フィルター4が挟持される有孔板3とメッシュパネル5とにおいて、メッシュパネル5は、上端部に形成されたコ字状の引掛部53を有孔板3の上端部に引っ掛け、下端部54を有孔板3の下端部に固定することにより、有孔板3に取付けられると共に、前記下端部54の固定を解くことにより、有孔板3から取外せるようになされているので、有孔板3へのメッシュパネル5の取付け、取外しが容易であり、これによって、有孔板3とメッシュパネル5との間に挟持されたフィルター4の交換時における交換作業等を効率よく実施することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海岸線に沿って設置され、波しぶき等により発生する海塩粒子を含んだ海水飛沫が周辺施設に飛来するのを防止する防潮板及び防潮用フェンスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防風や防雪を目的に設置されるフェンスとして、本出願人は、海岸線に沿って適宜間隔を置いて立設された支柱に取付けられ、海側から吹いてくる風に含まれる海水飛沫を補足する防潮板であって、多数の通気孔を有する金属等の剛性材料からなる有孔板と、合成繊維、天然繊維又はそれらを混合した繊維で不織布状に形成されたフィルターとを、フィルターが上記有孔板と通気性を有する保持部材である多数の線材で網状に形成されたメッシュパネルとの間にサンドイッチ状に挟持しているとともに、上記有孔板と上記保持部材とが着脱可能に連結されている防潮板を提案している。(特許文献1)
【0003】
そして特許文献1の明細書の段落番号0029、0030及び図面の図5、6には、防潮板2は、有孔板4、フィルター4及びメッシュパネル5を順次積層し、メッシュパネル5側に固定金具6をそのボルト孔7aが有孔板4のボルト孔4bと相対するように沿わせ、固定金具6のボルト孔7a、フィルター4及び有孔板4のボルト孔4bに固定ボルト7を挿通してナット8で締め付けて、有孔板4にメッシュパネル5を、上下3箇所において、固定金具6、固定ボルト7及びナットを介して固定することにより、フィルター4を有孔板4とメッシュパネル5との間にサンドイッチ状に挟持させており、また防潮板2は、有孔板4の両側部を図示しない適宜の固定手段、例えば、ボルト・ナット等を介して支柱1の前面壁1a及び後面壁1bに固定することにより、支柱1に取付けられていると言う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−207130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来の防潮板は、上記構成を備えているので、フィルターが目詰まりした場合でも、フィルターを新しいものと交換したり、洗浄して再度利用することができ、さらに、有孔板を取外さずにフィルターを取外すことができ、フィルターの交換が容易であると言う効果を奏するのであるが、防潮板の上部と中央部と下部の3箇所において、有孔板と保持部材であるメッシュパネルとをボルト・ナットを用いて固定しているため、フィルターの交換時において、これら3箇所のボルト・ナットを取外す必要があり、その交換作業には少なからず時間を要するものであった。
【0006】
本発明は、前記の如き課題を解消し、フィルター交換作業を効率的に実施することができる防潮板及び防潮用フェンスを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち、本発明に係る防潮板は、海岸線に沿って適宜間隔を置いて立設された支柱に取付けられ、海側から吹いてくる風に含まれる海水飛沫を捕捉する防潮板であって、多数の通気孔を有する金属等の剛性材料からなる有孔板と、合成繊維、天然繊維又はそれらを混合した繊維で不織布状に形成されたフィルターと、多数の線材で網状に形成されたメッシュパネルとを備え、前記フィルターは前記有孔板と前記メッシュパネルとの間に挟持され、前記メッシュパネルは、上端部に形成されたコ字状の引掛部を有孔板の上端部に引っ掛け、下端部を有孔板の下端部に固定することにより、有孔板に取付けられると共に、前記下端部の固定を解くことにより、有孔板から取外せるようになされていることを特徴とするものである。
【0008】
また本発明に係る防潮板は、前記フィルターがメッシュパネルの一方の面に取付けられ、フィルターとメッシュパネルとが一体に形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明に係る防潮フェンスは、上記防潮板が、前記支柱に前後方向に所定の間隔をおいて前後2列に、かつ、それぞれ上下方向に所定の間隔をおいて複数段に設けられるとともに、前列の防潮板と後列の防潮板とが、互いに上下方向に所定のピッチだけずれて千鳥状に配置されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る防潮板によれば、フィルターが挟持される有孔板とメッシュパネルとにおいて、前記メッシュパネルは、上端部に形成されたコ字状の引掛部を有孔板の上端部に引っ掛け、下端部を有孔板の下端部に固定することにより、有孔板に取付けられると共に、前記下端部の固定を解くことにより、有孔板から取外せるようになされているので、有孔板へのメッシュパネルの取付け、取外しが容易であり、これによって、有孔板とメッシュパネルとの間に挟持されたフィルターの交換時における交換作業等を効率よく実施することができる。
【0011】
また本発明に係る防潮板によれば、前記フィルターをメッシュパネルの一方の面に取付け、フィルターとメッシュパネルとを一体に形成しているため、フィルターの交換時においては、フィルター付きのメッシュパネルを有孔板に取付け、取外せばよいので、フィルター交換作業をより効率よく実施することができる。
【0012】
また本発明に係る防潮フェンスによれば、前記防潮板を、前記支柱に前後方向に所定の間隔をおいて前後2列に、かつ、それぞれ上下方向に所定の間隔をおいて複数段に設けるとともに、前列の防潮板と後列の防潮板とを、互いに上下方向に所定のピッチだけずれて千鳥状に配置しているため、防潮フェンスの前面側から吹いてきた風が前列の防潮板の間を通り抜け、この風が防潮板の間を通り抜ける際に増速し、この増速によって防潮板に当たった風が前列の防潮板の間に誘導されることにより、上方への風の吹き上がりを防止できるのに加え、後列の防潮板のフィルター交換作業を行う際においても、前列の防潮板が邪魔になることがなく、効率よくフィルター交換を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る防潮フェンスの実施の一形態を示す概略の正面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】図1の要部拡大の正面図である。
【図4】本発明に係る防潮板の構造を示す横断面視の説明図で、(イ)は有孔板にメッシュパネルを取付ける前の説明図、(ロ)は取付けた後の説明図である。
【図5】本発明に係る防潮板を構成するフィルターとメッシュパネルの構造を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
1は海岸線に沿って適宜間隔を置いて立設された支柱で、断面H型の金属製鋼材よりなり、その下端部が設置面Gに埋設されている。支柱1には、海側から吹いてくる風に含まれる海水飛沫中の海塩粒子等による腐食を軽減するために溶融アルミニウムめっき等の耐候性処理が施されている。
【0015】
2は隣接する支柱1間に差し渡された防潮板で、支柱1の前面壁1a及び後面壁1bに前後方向に所定の間隔をおいて前後2列に配置して取付けられると共に、前面壁1a及び後面壁1bにそれぞれ上下方向に所定の間隔をおいて数段に配置して取付けられている。尚、ここでは、海側に面する支柱1の壁を前面壁1aとし、陸側に面する支柱1の壁を後面壁1bとする。
【0016】
そして、支柱1の前面壁1aに取付けられる防潮板2と、支柱1の後面壁1bに取付けられる防潮板2とは、互いに上下方向に所定のピッチだけずれて千鳥状に配置されている。尚、ここでは、支柱1の前面壁1aに取付けられる防潮板2の数と、支柱1の後面壁1bに取付けられる防潮板2の数とを相違させている。本実施の形態では、支柱1の前面壁1aに取付けられる防潮板2が6個であり、支柱1の後面壁1bに取付けられる防潮板2が5個である。
【0017】
防潮板2は、多数の通気孔3aが穿設された有孔板3と、海水飛沫を捕捉するフィルター4と、該フィルター4がその一方の面に積層され、一体化されているメッシュパネル5と、これら有孔板3とフィルター4とメッシュパネル5とを一体的に連結するために下端部54に設けられた固定金具6、固定ボルト7及びナット8とを備えている。
【0018】
有孔板3は、全面に多数の通気孔3aが穿設された金属製または硬質合成樹脂製の板材により構成されており、その通気孔3aを風が通り抜けるようになっている。有孔板3は、本実施の形態では、例えば、空隙率が約42%程度に設定されている。有孔板3は、機械的強度を向上させるために、長手方向に延長した山部と谷部が上下方向に交互に連接する波形状に折り曲げ形成されている。尚、金属製の有孔板3の場合、海塩粒子等によって腐食されないように例えば溶融亜鉛アルミ合金めっき等の耐候性処理が施されている。
【0019】
フィルター4は、例えばサラン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維を不織布状に形成したものであり、その内部全体には合成繊維同士の隙間によって形成された風が透過可能な連続空隙を有している。この連続空隙は、フィルター4の表面に連続し、しかも、迷路の如く複雑な方向性を持って連通しており、海水飛沫を含んだ風が透過すると、風中に含まれる海水飛沫を合成繊維に付着させて捕捉する機能を持っている。フィルター4は、本実施の形態では、合成繊維が200〜5000デニール程度、嵩密度30〜500kg/m程度、厚み5〜30mm程度に設定されている。例えば、旭化成ライフ&リビング株式会社製の商品名「サランロック」が使用される。
【0020】
メッシュパネル5は、例えば、横線材51を縦線材52に互いに交叉するように組み合わせてその交点を抵抗溶接等により固着し、格子状の金網に形成されており、有孔板3と略同一の形状及び大きさになるように、長手方向に延長した山部と谷部が上下方向に交互に連接する波形状に折り曲げ形成されている。そして、図5に示す様に、メッシュパネル5の上端部は、有孔板3の方向に折り曲げられてコ字状の引掛部53が形成されている。
【0021】
また図5に示す様に、前記フィルター4は該メッシュパネル5の一方の面、本実施形態においては、引掛部53が形成されている有孔板3に対向する側の面に取付けられ、フィルター4とメッシュパネル5とが一体となされている。そして、フィルター4とメッシュパネル5とを一体に形成するには、例えば図5に示す如く、メッシュパネル5の上部、中央、下部において、合成樹脂製バンドBをメッシュパネル5の上下に隣り合っている2本の横線材51、51とフィルター4とに巻き付けて、両者を一体化するなどすればよい。
【0022】
そして図4に示す様に、メッシュパネル5の上端部に形成した引掛部53を有孔板3の上端部に引っ掛け、次いで、側面視コ字状の固定金具6をフィルター4の反対側からフィルター4に向かってメッシュパネル5の下端部54に差し込み、メッシュパネル5の上下に隣り合っている2本の横線材51、51に引っ掛けると共に、メッシュパネル5の下端部54を有孔板3に沿わせ、固定金具6とフィルター4と有孔板3に固定ボルト7を挿通してナット8で締め付けて、有孔板3にメッシュパネル5を固定金具6、固定ボルト7及びナット8を介して固定することにより、フィルター4を有孔板3とメッシュパネル5との間にサンドイッチ状に挟持させて、フィルター4が一体化されたメッシュパネル5が有孔板3に取外し可能に取付けられる。この時、固定ボルト7を締め付け過ぎてフィルター4が潰れないように、固定金具6と有孔板3との間に、フィルター4の厚み程度の高さの短円管状のスペーサー9を挟み込むようにして、フィルター4の納まる隙間を確保するようにしている。
【0023】
防潮板2は、有孔板3の両側部を図示しない適宜の固定手段、例えば、ボルト・ナット等を介して支柱1の前面壁1a及び後面壁1bに固定することにより、支柱1に取付けられている。
【0024】
また、最下段の防潮板2と設置面Gとの間などの海水飛沫が含まれる風が当たらない部位には、隙間を覆うように無孔板10が支柱1間に差し渡されて取付けられている。無孔板10は、両側部を図示しない適宜の固定手段、例えば、ボルト・ナット等を介して支柱1の前面壁1aに固定することにより、支柱1に取付けられている。
【0025】
無孔板10は、例えば硬質合成樹脂等の剛性材料からなる透明又は半透明な板材により構成されており、陸側(海側)より海側(陸側)を見通すことが可能である。無孔板10は、機械的強度を向上させるために、長手方向に延長した山部と谷部が上下方向に交互に連接した波形状に折り曲げ形成されている。
【0026】
また、最上段の防潮板2上には、防潮板2の上端に沿って長手方向に、吹き上がり受け(図示せず)を海側に突出するように傾斜状に取付けるようにしてもよい。吹き上がり受けは、金属等の剛性材料からなる無孔板により構成することができ、防潮板2に当たって上方に吹き上がった風を海側へ誘導することができる。これにより、防潮板2に当たって上方に吹き上がった風が防潮用フェンスを乗り越えて陸側へ浸入するのを防止する。尚、金属製の吹き上がり受けの場合、海塩粒子等によって腐食されないように例えば溶融亜鉛アルミ合金めっき等の耐候性処理を施すのが好ましい。
【0027】
本実施形態に係る防潮用フェンスは上記の如き構成からなっており、海岸線の堤防等の構造物に沿って設置される。そして、海側から吹いてきた風が防潮板2に当たると、その風は、メッシュパネル5の線材間を通り抜けてフィルター4内に流れ込み、フィルター4内の連続空隙を透過して有孔板3の通気孔3aを通り抜けて陸側に流れる。その際、海側から吹いてきた風がフィルター4の連続空隙を透過することにより、風に含まれる海水飛沫がフィルター4の合成繊維に付着して捕捉されるため、海水飛沫が陸側の周辺民家に飛来するのを防止することができる。
【0028】
本実施形態では、防潮板2を、金属製又は硬質の合成樹脂製の有孔板3と、合成繊維による不織布状のフィルター4と、有孔板3及びフィルター4を保持するメッシュパネル5とを前後方向に積層して構成させたことで、有孔板3により強い風にも充分に耐えることができる高い機械的強度が得られるとともに、フィルター4を風に含まれる海水飛沫を良好に捕捉することができる。しかも、メッシュパネル5の上端部に形成されたコ字状の引掛部を有孔板3の上端部に引っ掛けると共に、下端部54が有孔板3の下端部に固定されて、有孔板3に取外し可能に取付けているので、支柱1から有孔板3を取外すことなく、かつメッシュパネル5の下端部54に配置されている固定金具6、固定ボルト7、ナット8による固定を解くだけで、フィルター4を取外すことができる。これにより、フィルター4の連続空隙に海水飛沫に含まれる海塩粒子が目詰まりした場合でも、フィルター4を新しいものと交換したり、洗浄して再度利用すると言った作業を効率よく実施することが可能となり、長期に亘る使用においても良好な透過性能を維持できて海水飛沫に含まれる海塩粒子を継続して捕捉することができる。
【0029】
また、本実施の形態では、防潮板2を長手方向に延長した山部と谷部が上下方向に交互に連接した波形状に折り曲げ形成することにより、防潮板2は機械的強度が向上してより高い機械的強度が得られる。また、防潮板2を波形状に折り曲げ形成することで、防潮板2の表面積を増大することができ、これによって海側から吹いてくる風との接触面積を増大できて風に含まれる海水飛沫を効果的に捕捉することができる。
【0030】
更に、本実施形態では、防潮板2を、支柱1の前面壁1a及び後面壁1bに前後方向に所定の間隔をおいて前後2列に取付けるとともに、支柱1の前面壁1a及び後面壁1bにそれぞれ上下方向に所定の間隔をおいて数段に取付け、支柱1の前面壁1aに取付けられた防潮板2と、支柱1の後面壁1bに取付けられた防潮板2とが、互いに上下方向に所定のピッチだけずれて千鳥状に配置されていることにより、海側から吹いてきた風を支柱1の前面壁1aに取付けられた防潮板2の間を通り抜けさせることができる。これにより、風が支柱1の前面壁1aに取付けられた防潮板2の間を通り抜ける際に増速し、この増速によって防潮板2に当たった風を、支柱1の後面壁1bに取付けられた防潮板2の間に半強制的に誘導することにより、上方への風の吹き上がりを防止することができる。
【0031】
また、本実施の形態では、防潮板2を有孔板3が陸側に面するように取付けているが、防潮板2を有孔板3が海側に面するように取付けることも可能である。
【0032】
また、本実施形態では、フィルター4として合成繊維を使用したが、フィルター4として合成繊維以外の半合成繊維や再生繊維等の合成繊維を使用することもできる。また、植物繊維(例えば、綿、麻等)や動物繊維(例えば、羊毛等)の天然繊維を使用したり、適当な合成繊維と適当な天然繊維とを混合した繊維を使用することもできる。
【0033】
また、本実施形態では、防潮板2を波形状に折り曲げ形成するようにしているが、所望の機械的強度を満足しさえすれば、防潮板2を平面状に形成するようにしてもよい。
【0034】
また、本実施の形態では、支柱1の前面壁1aに取付けられる防潮板2が6個であり、支柱1の後面壁1bに取付けられる防潮板2が5個であるが、これに限らず、防潮用フェンスの高さと防潮板2の高さによって、防潮板2の数量を適宜増減するようにすればよい。
【0035】
また、本実施形態では、最下段の防潮板2と設置面Gとの間に無孔板10を取付けるようにしているが、言うまでもなく、設置面Gまで防潮板2を取付けてもよいし、この部分に海水飛沫を含んだ風が吹き付けない場合は有孔板を取付けてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 支柱
1a 前面壁
1b 後面壁
2 防潮板
3 有孔板
3a 通気孔
4 フィルター
5 メッシュパネル
51 横線材
52 縦線材
53 引掛部
54 下端部
6 固定金具
7 固定ボルト
8 ナット
9 スペーサー
10 無孔板
G 設置面
B 合成樹脂製バンド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海岸線に沿って適宜間隔を置いて立設された支柱に取付けられ、海側から吹いてくる風に含まれる海水飛沫を捕捉する防潮板であって、多数の通気孔を有する金属等の剛性材料からなる有孔板と、合成繊維、天然繊維又はそれらを混合した繊維で不織布状に形成されたフィルターと、多数の線材で網状に形成されたメッシュパネルとを備え、前記フィルターは前記有孔板と前記メッシュパネルとの間に挟持され、前記メッシュパネルは、上端部に形成されたコ字状の引掛部を有孔板の上端部に引っ掛け、下端部を有孔板の下端部に固定することにより、有孔板に取付けられると共に、前記下端部の固定を解くことにより、有孔板から取外せるようになされていることを特徴とする防潮板。
【請求項2】
前記フィルターがメッシュパネルの一方の面に取付けられ、フィルターとメッシュパネルとが一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防潮板。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の前記防潮板が、前記支柱に前後方向に所定の間隔をおいて前後2列に、かつ、それぞれ上下方向に所定の間隔をおいて複数段に設けられるとともに、前列の防潮板と後列の防潮板とが、互いに上下方向に所定のピッチだけずれて千鳥状に配置されていることを特徴とする防潮用フェンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−172440(P2012−172440A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−36648(P2011−36648)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】