説明

防犯センサ

【課題】 簡単かつ安価な構成により、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも検知性能を低下させることなく正常に動作可能な防犯センサを提供する。
【解決手段】 検知エリアに向けてマイクロ波を送信し、この検知エリア内に存在する物体からの前記マイクロ波の反射波を受信して、その物体が検知対象物体であるか否かを判別するマイクロウエーブセンサ1と、熱を発生する発熱手段3と、これらのマイクロウエーブセンサ1および発熱手段3を囲むとともに、筐体2の内面のほぼすべてを覆う断熱材M1とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロウエーブセンサや赤外線センサを内蔵した防犯センサに関し、特に、寒冷地において屋外設置される場合にも好適な防犯センサに関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロウエーブセンサなどの防犯センサや監視カメラなどは、屋外に設置される場合も多い。これらが使用される地域や季節によっては周囲温度が大きく変わり得るが、例えば、極寒の地域の冬期には、周囲温度が氷点下を遙かに下回ることもある。
【0003】
これらの防犯センサや監視カメラなどに用いられる各種電子部品には、その機能および性能が保証される動作温度範囲がそれぞれ定められているが、民生用の一般部品の場合、最低温度はせいぜい−20℃であることが多い。
【0004】
そのため、周囲温度がそれ以下になり得る環境下でも防犯センサや監視カメラなどを正常に動作させるためには、例えば、内部にヒーターなどの熱源を配置したり、外部から直接的若しくは間接的に熱を供給したりして、保温を行う必要がある(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2005−94545号公報
【特許文献2】特開平7−107348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、単にヒーターなどで内部を暖めても、その熱が筐体を通して外部へ放射されやすいため、特に外気温が極端に低い場合には筐体内部の温度を十分に上昇させられないこともあった。
【0006】
外部への熱の放射分を予め見込み、大量の熱を発生するヒーターなどを使用することも考えられるが、消費電力が大きくなってしまうという問題があった。
【0007】
外部への熱の放射を減らすには、筐体内面に断熱材を配置することも考えられる。この場合に十分な保温効果を得ようとすると、本来は筐体内面全体を隙間なく断熱材で覆う必要がある。しかし、監視カメラであれば、撮影レンズへの光路は最低限確保しておく必要がある。マイクロ波を用いる防犯センサであれば、アンテナ部前面に何らかの障害物があると検出感度が低下してしまうので、その部分は開放しておく必要がある。そのため、実際にはかなり大きな隙間が残存してしまい、十分な保温効果を得ることは難しかった。
【0008】
従来技術のこのような課題に鑑み、本発明の目的は、簡単かつ安価な構成により、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも検知性能を低下させることなく正常に動作可能な防犯センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の防犯センサは、検知エリアに向けてマイクロ波を送信し、この検知エリア内に存在する物体からの前記マイクロ波の反射波を受信して、その物体が検知対象物体であるか否かを判別するマイクロウエーブセンサと、熱を発生する発熱手段と、これらのマイクロウエーブセンサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材とを備えることを特徴とする。
【0010】
ここで、前記断熱材としては、比誘電率εr≒1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用する。具体的には、発泡スチロールなどの発泡材が挙げられるが、これに限るものではない。
【0011】
このような構成の防犯センサによれば、前記マイクロウエーブセンサは通常の場合と同様の検知感度を有する検知エリアを形成する。前記発熱手段で発生した熱のうち前記筐体を通して外部へ放射されるのはごくわずかに留まり、効率的な保温を行うことができる。これにより、マイクロウエーブセンサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【0012】
また、本発明の防犯センサにおいて、前記断熱材のうち少なくとも前記マイクロウエーブセンサが送受信するマイクロ波の経路上の部位に、比誘電率がほぼ1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用してもよい。この場合には、その他の部位にはどのような材質の断熱材を使用してもかまわない。
【0013】
このような構成の防犯センサによれば、マイクロ波の経路上以外の部位に使用する断熱材の選択の自由度が広がるので、防犯センサの小型化やコストダウンを図ることができる。
【0014】
あるいは、本発明の防犯センサは、検知エリア内からの赤外線を受け、周囲との温度差に基づいてこの検知エリア内の検知対象物体の存在の有無を判別する受動型赤外線センサと、熱を発生する発熱手段と、これらの受動型赤外線センサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材とを備え、この断熱材のうち前記受動型赤外線センサへの赤外線の経路上の部位には、赤外線を通過させる貫通穴が形成されていることを特徴としてもよい。
【0015】
このような構成の防犯センサによれば、前記発熱手段で発生した熱のうち前記筐体を通して外部へ放射されるのは少量に留まり、効率的な保温を行うことができる。これにより、受動型赤外線センサを内蔵した防犯センサにおいて、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【0016】
あるいは、本発明の防犯センサは、検知エリアに向けてマイクロ波を送信し、この検知エリア内に存在する物体からの前記マイクロ波の反射波を受信して、その物体が検知対象物体であるか否かを判別するマイクロウエーブセンサと、前記検知エリア内からの赤外線を受け、周囲との温度差に基づいて前記検知エリア内の検知対象物体の存在の有無を判別する受動型赤外線センサと、熱を発生する発熱手段と、これらのマイクロウエーブセンサ、受動型赤外線センサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材とを備え、前記断熱材のうち少なくとも前記マイクロウエーブセンサが送受信するマイクロ波の経路上の部位には、比誘電率がほぼ1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用するとともに、前記断熱材のうち前記受動型赤外線センサへの赤外線の経路上の部位には、赤外線を通過させる貫通穴が形成されていることを特徴としてもよい。
【0017】
このような構成の防犯センサによれば、前記発熱手段で発生した熱のうち前記筐体を通して外部へ放射されるのは少量に留まり、効率的な保温を行うことができる。これにより、マイクロウエーブセンサおよび受動型赤外線センサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の防犯センサによれば、マイクロウエーブセンサや受動型赤外線センサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る防犯センサ10の概略構成を示す断面図である。この図1に示すように、この防犯センサ10は箱形の筐体2を有しており、この筐体2内部のほぼ中央にマイクロウエーブセンサ1が配置されている。このマイクロウエーブセンサ1の前面側(図1中では右側)には、マイクロ波を送受信するアンテナ部1aが配置され、マイクロウエーブセンサ1の背面側には、防犯センサ10内部を保温するために通電によって熱を発生するヒーター3が取り付けられている。
【0021】
マイクロウエーブセンサ1は、2つの異なる周波数のマイクロ波を送受信するタイプのものとする。検知エリアA1内に対してアンテナ部1aからマイクロ波が送信され、送信されたマイクロ波は、検知エリアA1内に何らかの物体が存在すると反射される。反射されたマイクロ波の一部はアンテナ部1aの方向に戻って受信される。そして、マイクロウエーブセンサ1は、受信したそれぞれの反射波に基づく2つのIF信号の位相差を検出し、この位相差に基づいて、検知した物体が侵入者などの本来の検知対象物体であるか否か(換言すると、検知対象物体の存在の有無)およびその物体までの距離を検知する。
【0022】
ただし、このマイクロウエーブセンサ1は2つの異なる周波数のマイクロ波を送受信するものには限らない。例えば、3つ以上の異なる周波数のマイクロ波を送受信するものであってもよいし、単一の周波数のマイクロ波のみを用いて検知対象物体の存在の有無のみを検知するものでもよい。
【0023】
防犯センサ10の筐体2の内面にはすべて、所定値またはそれ以上の厚さの断熱材M1が密着して配置されている。図1では、筐体2内面の各面に板状の断熱材をそれぞれ貼り付けた場合を示しているが、このようなものに限るわけではない。また、断熱材間にわずかな隙間があってもかまわない。
【0024】
断熱材としては、一般に発泡材、グラスファイバー、アクリル材、アルミ材、木材などが挙げられるが、この防犯センサ10に使用する断熱材M1としては、比誘電率εr≒1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用する。具体例としては発泡スチロールなどの発泡材が挙げられるが、これに限るものではない。
【0025】
なお、筐体2については断熱性を有する必要はないが、マイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を用いる必要がある。
【0026】
以上で説明した第1実施形態の構成によれば、マイクロウエーブセンサ1のアンテナ部1aで送受信されるマイクロ波は、アンテナ部1aの前面にある断熱材M1の存在による影響をほとんど受けないため、通常の場合と同様の検知感度を有する検知エリアA1が形成される。一方、筐体2内面にはほぼ隙間なく断熱材M1が配置されているので、ヒーター3から発生した熱のうち筐体2を通して外部へ放射されるのはごくわずかに留まり、少ない消費電力で効率的な保温を行うことができる。これにより、マイクロウエーブセンサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。また、構成が簡単なので設計および製造などが容易であるとともに、断熱材なども安価で入手できるので防犯センサ全体としてもコスト上昇を抑制可能である。
【0027】
なお、周囲温度によらずに常に最適な保温を行うためには、さらに温度センサを内蔵させ、その温度センサの検知結果に応じてヒーター3から発生させる熱量を適切に制御するように構成してもよい。
【0028】
<第2実施形態>
図2は、本発明の第2実施形態に係る防犯センサ20の概略構成を示す断面図である。なお、上述の第1実施形態と同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、以下では主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0029】
図2に示すように、この防犯センサ20では、筐体2の内面に2種類の断熱材M1および断熱材M2を使い分けて密着配置している。具体的には、アンテナ部1aの前面方向にのみ第1実施形態と同様にマイクロ波にほとんど影響を与えない断熱材M1を配置し、それ以外には異なる種類の断熱材M2を配置している。
【0030】
この断熱材M2にはマイクロ波に対する影響の有無などの制約はないため、断熱効果やコストなどの観点から材質を選択することが可能になる。例えば、断熱効果の高い材質を使えば、その断熱材を薄くすることができるので、防犯センサ20全体としての小型化を図ることができる。
【0031】
以上で説明した第2実施形態の構成によれば、マイクロウエーブセンサ1のアンテナ部1aで送受信されるマイクロ波は、アンテナ部1aの前面にある断熱材M1の存在による影響をほとんど受けないため、通常の場合と同様の検知感度を有する検知エリアA1が形成される。一方、筐体2内面にはほぼ隙間なく断熱材M1または断熱材M2が配置されているので、ヒーター3から発生した熱のうち筐体2を通して外部へ放射されるのはごくわずかに留まり、少ない消費電力で効率的な保温を行うことができる。これにより、マイクロウエーブセンサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。さらに、アンテナ部1aの前面以外の断熱材の選択の自由度が広がるので、防犯センサ20の小型化やコストダウンを図ることができる。
【0032】
<第3実施形態>
図3は、本発明の第3実施形態に係る防犯センサ30の概略構成を示す断面図である。なお、上述の各実施形態と同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、以下では主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0033】
図3に示すように、この防犯センサ30では、筐体2内部のほぼ中央に受動型赤外線センサ(以下では「PIRセンサ」と記す)4が配置され、このPIRセンサ4の前面側(図3中では右側)には、人体などからの赤外線を受光する焦電素子部4aが配置されている。PIRセンサ4は、この焦電素子部4aによって検知エリアA4内からの赤外線を受け、周囲との温度差に基づいて人体などの検知対象物体の有無を検知する。
【0034】
焦電素子部4aの前面にある断熱材M1には、赤外線の光路を確保するための必要最小限の貫通穴6が形成されており、筐体2における貫通穴6に対応する部分には開口部が形成されてそこにレンズ5が配置されている。検知エリアA4内部に存在する人体などからの赤外線は、このレンズ5で屈折させられて焦電素子部4aに到達する。
【0035】
なお、この防犯センサ30では、断熱材の材質に特に制約はないので、断熱効果やコストなどを基準として選択してもよい。
【0036】
以上で説明した第3実施形態の構成によれば、筐体2内面には貫通穴6を除いてほぼ隙間なく断熱材が配置されているので、ヒーター3から発生した熱のうち筐体2を通して外部へ放射されるのは少量に留まり、少ない消費電力で効率的な保温を行うことができる。これにより、PIRセンサを内蔵した防犯センサにおいて、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【0037】
また、このような構成はPIRセンサを内蔵した防犯センサに限らず、例えば、能動型赤外線センサ(AIRセンサ)を内蔵した防犯センサにも好適である。なお、AIRとは、赤外線受光素子に加えて赤外線発光素子も内蔵しており、この赤外線発光素子から発せられた赤外線の検知エリア内の物体による反射光を検知することにより、人体などの有無を検知するものである。
【0038】
<第4実施形態>
図4は、本発明の第4実施形態に係る防犯センサ40の概略構成を示す断面図である。なお、上述の各実施形態と同じ構成部材には同じ参照符号を付すこととし、以下では主に第1実施形態および第3実施形態との相違点について説明する。
【0039】
図4に示すように、この防犯センサ40では、筐体2内部のほぼ中央にマイクロウエーブセンサ1およびPIRセンサ4が併せて配置(例えば、この図の手前側にマイクロウエーブセンサ1、奥の側にPIRセンサ4が隣接して配置)されている。これは、コンビネーションセンサ(あるいは複合型センサ)とも言われるもので、マイクロウエーブセンサ1およびPIRセンサ4がともに人体などの検知対象物体を検知した場合に限って警告信号を発することで、誤報などを極力防止して動作の信頼性を高めるものである。
【0040】
このマイクロウエーブセンサ1の前面側(図4中では右側)には、マイクロ波を送受信するアンテナ部1aが配置されるとともに、PIRセンサ4の前面側(図4中では右側)には、人体などからの赤外線を受光する焦電素子部4aが配置されている。これらの背面側には、防犯センサ10内部を保温するための熱を発生するヒーター3が取り付けられている。
【0041】
筐体2内面には、マイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質の断熱材M1を密着して配置するとともに、この焦電素子部4aの前面にある断熱材M1には、第3実施形態と同様に赤外線の光路を確保するための必要最小限の貫通穴6が形成されている。さらに、筐体2における貫通穴6に対応する部分には開口部が形成されてそこにレンズ5が配置されている。
【0042】
以上で説明した第4実施形態の構成によれば、マイクロウエーブセンサ1のアンテナ部1aで送受信されるマイクロ波は、アンテナ部1aの前面にある断熱材M1の存在による影響をほとんど受けないため、通常の場合と同様の検知感度を有する検知エリアA1が形成される。また、検知エリアA4内部に存在する人体などからの赤外線は、レンズ5で屈折させられて焦電素子部4aに到達する。筐体2内面には貫通穴6を除いてほぼ隙間なく断熱材が配置されているので、ヒーター3から発生した熱のうち筐体2を通して外部へ放射されるのは少量に留まり、少ない消費電力で効率的な保温を行うことができる。これにより、マイクロウエーブセンサおよびPIRセンサを内蔵した防犯センサにおいて、十分な検知感度を維持しつつ、周囲温度が極端に低くなるような条件下でも正常に動作する防犯センサの実現が可能となる。
【0043】
なお、第2実施形態と同様に、アンテナ部1aの前面方向にのみマイクロ波にほとんど影響を与えない断熱材M1を配置し、それ以外には異なる種類の断熱材M2を配置してもよい。
【0044】
本発明は、その主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1実施形態に係る防犯センサの概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る防犯センサの概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る防犯センサの概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る防犯センサの概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 防犯センサ(第1実施形態)
20 防犯センサ(第2実施形態)
30 防犯センサ(第3実施形態)
40 防犯センサ(第4実施形態)
1 マイクロウエーブセンサ
1a アンテナ部
2 筐体
3 ヒーター
4 PIRセンサ
4a 焦電素子部
5 レンズ
6 貫通穴
A1 検知エリア
A4 検知エリア
M1 断熱材(発泡スチロール)
M2 断熱材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検知エリアに向けてマイクロ波を送信し、この検知エリア内に存在する物体からの前記マイクロ波の反射波を受信して、その物体が検知対象物体であるか否かを判別するマイクロウエーブセンサと、
熱を発生する発熱手段と、
これらのマイクロウエーブセンサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材と
を備えることを特徴とする防犯センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の防犯センサにおいて、
前記断熱材は、比誘電率がほぼ1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質であることを特徴とする防犯センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の防犯センサにおいて、
前記断熱材は、発泡スチロールであることを特徴とする防犯センサ。
【請求項4】
請求項1に記載の防犯センサにおいて、
前記断熱材のうち少なくとも前記マイクロウエーブセンサが送受信するマイクロ波の経路上の部位には、比誘電率がほぼ1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用することを特徴とする防犯センサ。
【請求項5】
請求項4に記載の防犯センサにおいて、
前記断熱材のうち少なくとも前記マイクロウエーブセンサが送受信するマイクロ波の経路上の部位には、発泡スチロールを使用することを特徴とする防犯センサ。
【請求項6】
検知エリア内からの赤外線を受け、周囲との温度差に基づいてこの検知エリア内の検知対象物体の存在の有無を判別する受動型赤外線センサと、
熱を発生する発熱手段と、
これらの受動型赤外線センサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材と
を備え、
この断熱材のうち前記受動型赤外線センサへの赤外線の経路上の部位には、赤外線を通過させる貫通穴が形成されていることを特徴とする防犯センサ。
【請求項7】
検知エリアに向けてマイクロ波を送信し、この検知エリア内に存在する物体からの前記マイクロ波の反射波を受信して、その物体が検知対象物体であるか否かを判別するマイクロウエーブセンサと、
前記検知エリア内からの赤外線を受け、周囲との温度差に基づいて前記検知エリア内の検知対象物体の存在の有無を判別する受動型赤外線センサと、
熱を発生する発熱手段と、
これらのマイクロウエーブセンサ、受動型赤外線センサおよび発熱手段を囲むとともに、筐体の内面のほぼすべてを覆う断熱材と
を備え、
前記断熱材のうち少なくとも前記マイクロウエーブセンサが送受信するマイクロ波の経路上の部位には、比誘電率がほぼ1であってマイクロ波に対してほとんど影響を与えない材質を使用するとともに、
前記断熱材のうち前記受動型赤外線センサへの赤外線の経路上の部位には、赤外線を通過させる貫通穴が形成されていることを特徴とする防犯センサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−71829(P2007−71829A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262194(P2005−262194)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000103736)オプテックス株式会社 (116)
【Fターム(参考)】