説明

除雪機の前部シャッタ機構

【課題】作業者の手動操作なしにシャッタ板を上昇又は下降させることができる除雪機の前部シャッタ機構を提供することを課題とする。
【解決手段】前部シャッタ機構20の左部21は、オーガハウジング19の左側板22にピン25を介して上下揺動自在に止める左レバー27と、左レバー27の前部28に固定したピン32とオーガハウジング19の天板33に設けたピン36とを連結し、リンク37、38でV字を呈し、V字の谷の角度が変更自在な左V字連結リンク41と、このリンク41に設ける第1シャッタ板49と、左レバー27の先端51に鉛直姿勢からストッパ29に当ててなる水平姿勢まで回転可能に取付ける第2シャッタ板53とからなる。
【効果】作業者の手動操作なしに第2シャッタ板53及び第1シャッタ板49を上昇又は下降させることができる除雪機10の前部シャッタ機構20を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーガハウジングに設けられ、非除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を閉じ、除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を開く除雪機の前部シャッタ機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オーガ式除雪機は、前進してオーガハウジングの前部開口から雪を取り込み、取り込んだ雪を左右のオーガで中央に集め、集めた雪をブロワに送り、ブロワで加速させて雪をシュータから排出する。除雪作業中は、オーガハウジングの前部開口は雪で塞がれた形態となる。一方、非除雪作業中は、オーガハウジングの前部開口は開いたままとなる。
【0003】
例えば、オーガ式除雪機が雪の山から隣りの雪の山へ除雪済みの路面を移動するときには、前部開口は開いたままであり、路上放置物などがオーガハウジング内へ入る可能性がある。そこで、非除雪作業中には、前部開口を閉じておくことが望まれる。
【0004】
オーガハウジングの前部開口を閉じることができる除雪機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実用新案登録第3107039号公報(図1)
【0005】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図5は従来の技術の基本構成を説明する図であり、(a)にて、除雪機100は、オーガ101と、このオーガ101を覆うオーガハウジング102と、このオーガハウジング102に設ける前部シャッタ機構103とを備えている。この前部シャッタ機構103は、オーガハウジング102の上面に取り付けられるギヤードモータ104と、このギヤードモータ104の出力軸に取り付けられるチェーン105と、このチェーン105の先端に連結されると共にオーガハウジング102の前面に取り付けた支持板106に回転可能に連結されるシャッタ板107とで構成される。
【0006】
(b)は前部シャッタ機構103の作用図であり、例えば運転者が上昇ボタンを押してギヤードモータ104を起動させ、チェーン105がギヤードモータ104により引かれることでシャッタ板107を上昇させている。これでオーガ101は剥き出しになるので除雪を行うことができる。また、除雪後に運転者が下降ボタンを押してギヤードモータ104を起動させ、チェーン105がギヤードモータ104により除雪機100の前方へ戻されることで、シャッタ板107を矢印のように下降させることができる。これで前部シャッタ機構103は(a)の状態に戻る。
【0007】
ところで、特許文献1の除雪機100では、運転者は、除雪機100の運転と並行して前部シャッタ機構103のシャッタ板107の上昇又は下降を手動で操作することがある。このような除雪機100は、運転者に例えば除雪前にシャッタ板107を下降させる、又は除雪後にシャッタ板107を上昇させるといった手動による誤操作を誘発させる。これでは、前部シャッタ機構103の操作性の悪化を招く。
【0008】
そのため、運転者(作業者)の手動操作なしにシャッタ板を上昇又は下降させることができる除雪機の前部シャッタ機構の開発が求められる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、作業者の手動操作なしにシャッタ板を上昇又は下降させることができる除雪機の前部シャッタ機構を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明は、オーガハウジングに設けられ、非除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を閉じ、除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を開く除雪機の前部シャッタ機構において、この前部シャッタ機構は、前記オーガハウジングの左壁部及び右壁部に、ピンを介して上下揺動自在に止められると共に前方へ延びている左レバー及び右レバーと、前記オーガハウジングの前記ピンより高い部位と前記左レバーの前部とを連結し、V字を呈し、このV字の谷の角度が変更自在である左V字連結リンクと、前記オーガハウジングの前記ピンより高い部位と前記右レバーの前部とを連結し、V字を呈し、このV字の谷の角度が変更自在である右V字連結リンクと、この右V字連結リンクと前記左V字連結リンクとに水平に渡した第1シャッタ板と、前記左レバーの先端と右レバーの先端とに水平に渡した第2シャッタ板とからなり、この第2シャッタ板を介して左レバー及び右レバーの先端に上向き力が作用すると、第2シャッタ板及び第1シャッタ板が上昇してオーガハウジングの前部開口が開かれ、前記上向き力が消失すると自重で、第2シャッタ板及び第1シャッタ板が下降してオーガハウジングの前部開口が閉じられることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、第2シャッタ板は、鉛直姿勢から水平姿勢まで回転可能に左レバーの先端と右レバーの先端に設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、左レバー及び右レバーは、オーガハウジングの左壁部及び右壁部から斜め上へ延ばされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、前部シャッタ機構は、左レバー及び右レバーと、左V字連結リンク及び右V字連結リンクと、第1シャッタ板と、第2シャッタ板とからなる。除雪機を雪の山に向けて前進させ、左レバー及び右レバーの先端に雪からの上向き力が作用すると、第2シャッタ板及び第1シャッタ板は上昇し、前記上向き力が消失すると自重で、第2シャッタ板及び第1シャッタ板は下降する。そのため、作業者が手動で操作することなく、雪からの上向き力だけでシャッタ板を上昇又は下降させることができる。
【0014】
請求項1によれば、作業者の手動操作なしにシャッタ板を上昇又は下降させることができる除雪機の前部シャッタ機構を提供することができる。
【0015】
請求項2に係る発明では、第2シャッタ板は、鉛直姿勢から水平姿勢まで回転可能に左レバーの先端と右レバーの先端に設けた。除雪機を雪の山に向けて前進させると、第2シャッタ板は雪に当たって鉛直姿勢から水平姿勢まで回転する。第2シャッタ板が水平になれば、この第2シャッタ板に上向き力が作用しやすくなり、速やかに第2シャッタ板を上昇させることができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、左レバー及び右レバーは、オーガハウジングの左壁部及び右壁部から斜め上へ延ばした。除雪機を雪の山に向けて前進させると、雪からの上向き力は、斜めに延ばした左レバー及び右レバーに垂直に作用する。加えて、左レバー及び右レバーには水平分力と垂直分力が作用するので、左レバー及び右レバーは、水平である場合に比べて上昇しやすくなる。そのため、左レバー及び右レバーが上昇しやすい除雪機の前部シャッタ機構を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、以下に説明する「前」、「後」、「左」、「右」は除雪機を操縦する作業者から見た方向を示す。
【0018】
図1は本発明に係る除雪機の斜視図であり、除雪機10は、雪上11を走行するために左右に設けられる走行部12、12と、これらの走行部12、12で支持されると共に図示せぬ駆動源を内蔵している機体13と、この機体13の上部に設けられるカバー14と、このカバー14より後方に配置するように機体13の上部に設けられる操作盤15と、この操作盤15より後方に配置するように機体13の後部に設けられる操作ハンドル16と、機体13の前部から前方へ突出するように設けられるブロワ部17と、このブロワ部17の左側に設けられるシュータ部18と、ブロワ部17の先端部に設けられるオーガハウジング19と、このオーガハウジング19に設けられる前部シャッタ機構20とで構成され、作業者が機体13の後方で操縦する形式の除雪機である。
【0019】
図2は図1の2部拡大図であり、前部シャッタ機構20の左部21は、オーガハウジング19の左壁部としての例えば左側板22の凹部23に支持板24を介して固定されるレバー取付平行ピン25と、このレバー取付平行ピン25に上下揺動自在に例えば割りピン26で取付けられると共に前方へ延びている例えばコ字形断面状の左レバー27と、この左レバー27の前部28に例えば筒状のストッパ29を介して取付けた連結板31の上端に固定されるリンク前取付平行ピン32と、レバー取付平行ピン25より高い部位としての例えばオーガハウジング19の天板33の上に当て板34を介して設けた支持板35に固定されるリンク後取付平行ピン36と、このリンク後取付平行ピン36に後端が回転可能に例えば割りピン26で取付けられた後リンク37及びリンク前取付平行ピン32に前端が回転可能に例えば割りピン26で取付けられた前リンク38で構成されると共に、前リンク38の後端を後リンク37の前端に固定したリンク連結平行ピン39に回転可能に例えば割りピン26で取付けることで前リンク38と後リンク37はV字を呈し、このV字の谷の角度が変更自在である左V字連結リンク41と、支持板35より左方の当て板34の上に設けた支持板42に固定されるばね後取付平行ピン43と、前リンク38の後部に設けた支持棒44に固定されるばね前取付平行ピン45と、このばね前取付平行ピン45に掛ける前フック46及びばね後取付平行ピン43に掛ける後フック47を備える引張コイルばね48とからなる。
【0020】
なお、レバー取付平行ピン25は、上記では左側板22の凹部23に支持板24を介して設けたが、左側板を平面状にし、この平面の上にレバー取付平行ピン25を取り付けてもよい。
【0021】
また、左レバー27の断面形状は、上記ではコ字形断面を採用したが、長方形断面、ロ字形断面を採用することができるため、他の断面形状に変更することは差し支えない。
そして、ストッパ29は、上記では筒状としたが、角パイプ状、棒状であってもよい。
【0022】
さらに、リンク後取付平行ピン36を支持する支持板35の取付位置は、上記ではオーガハウジング19の天板33の上としたが、オーガハウジング19の天板33を前方に延長し、この延長部に取り付けることができるため、他のレバー取付平行ピン25より高い部位に変更することは差し支えない。
【0023】
加えて、引張コイルばね48は、前部シャッタ機構20を比重の大きな材料で構成したものとして設けたが、前部シャッタ機構20が比重の小さな材料で構成されるときには設けなくてもよい。
【0024】
なお、上記では前部シャッタ機構20の詳細構造を左部21のみで説明したが、図示せぬ右部の構造は左部21と同様であるため、右部の説明は省略する。
【0025】
左V字連結リンク41の前リンク38には、第1シャッタ板49の左端が取り付けられ、第1シャッタ板49の右端は、図示せぬ右V字連結リンクの前リンクに取り付けられる。すなわち、第1シャッタ板49は、右V字連結リンクの前リンクと左V字連結リンク41の前リンク38とに水平に渡すように取り付けられる。
【0026】
また、左レバー27の先端51には、左シャッタ取付平行ピン52が右(図左斜め上)に突出するように取り付けられ、この左シャッタ取付平行ピン52に第2シャッタ板53の左端54が回転可能に例えば割りピン(不図示)で取り付けられ、左端54から水平に延ばされてなる図示せぬ第2シャッタ板53の右端は、図示せぬ右レバーの先端に取り付けた右シャッタ取付平行ピンに回転可能に例えば割りピンで取り付けられる。
【0027】
そして、左レバー27は、オーガハウジング19の左側板22に支持板24を介して設けたレバー取付平行ピン25から、水平線55に対して前方に向かって斜め上へ延ばされていることを特徴とする。この構造は図示せぬ右レバーも同様である。
【0028】
56は取付ボルト、57は座金、58は第1シャッタ板49を支えるために前リンク38に取り付けた支持棒、59はオーガ軸、61はオーガ、62は雪上11を滑るそり部である。
【0029】
左レバー27の先端に上向き力が作用すると、左レバー27は、レバー取付平行ピン25を中心として図時計回りに二点鎖線の位置まで回転し、同時に左V字連結リンク41は、V字の谷の角度が小さくなって、前リンク38と後リンク37が接近する。これにより、第2シャッタ板53及び第1シャッタ板49が上昇してオーガハウジング19の前部開口63が開かれる。
【0030】
また、上向き力が消失すると、左レバー27は、自重でレバー取付平行ピン25を中心として図反時計回りに実線の位置まで回転し、同時に左V字連結リンク41は、V字の谷の角度が大きくなって、前リンク38と後リンク37が離れる。これにより、第2シャッタ板53及び第1シャッタ板49が下降してオーガハウジング19の前部開口63が閉じられる。上記作用は図示せぬ右レバーでも得ることができる。
【0031】
第2シャッタ板53の下端に向けて、前方から水平力が作用すると、第2シャッタ板53は、左シャッタ取付平行ピン52及び右シャッタ取付平行ピンを中心にして図反時計回りに二点鎖線の位置まで回転する。このとき、第2シャッタ板53は、左レバー27の前部28に設けたストッパ29に当たって、水平姿勢で止まる。
【0032】
上記水平力が消失すると、第2シャッタ板53は、自重で左シャッタ取付平行ピン52及び右シャッタ取付平行ピンを中心にして図時計回りに実線の位置まで回転する。すなわち、第2シャッタ板53は、鉛直姿勢からストッパ29に当たって保たれる水平姿勢まで回転可能に左レバー27の先端51と右レバーの先端に設けられていることを特徴とする。
以上の構成からなる除雪機の前部シャッタ機構20の作用を次に説明する。
【0033】
図3は本発明に係る前部シャッタ機構の除雪前の作用図であり、(a)にて、作業者64はオーガ61を矢印(1)のように回転させ、除雪機10を雪の山65に向けて矢印(2)のように前進させる。その後、雪の山65に第2シャッタ板53の下端が接触すると、第2シャッタ板53は矢印(3)のように回転する。
【0034】
(b)は前部シャッタ機構20の拡大図に相当し、除雪機10をさらに矢印(4)のように雪の山65に向けて前進させると、第2シャッタ板53は雪の山65の上に載り、左レバー27には雪の山65を上っていくことで与えられる上向き力が作用する。これにより、左レバー27が矢印(5)のように図時計回りに回転し、左V字連結リンク41の前リンク38及び後リンク37が矢印(6)及び(7)のように回転する。
【0035】
図4は本発明に係る前部シャッタ機構の除雪中及び除雪後の作用図であり、(a)にて、除雪機10を引き続き矢印(8)のように前進させると、左レバー27並びに左V字連結リンク41の前リンク38及び後リンク37並びに第2シャッタ板53が上昇してオーガハウジング19の前部開口63が開かれるので、オーガ61で雪を集め、除雪作業を行うことができる。
【0036】
(b)にて、除雪作業終了後も除雪機10を矢印(9)のように前進させると、雪が無くなって上向き力が消失するので、左レバー27並びに左V字連結リンク41の前リンク38及び後リンク37並びに第2シャッタ板53は自重により矢印(10)のように下降してオーガハウジング19の前部開口63が閉じられる。その後、第2シャッタ板53は矢印(11)のように回転して二点鎖線で示した水平姿勢から鉛直姿勢に戻る。
【0037】
前部シャッタ機構20は、左レバー27及び右レバーと、左V字連結リンク41及び右V字連結リンクと、第1シャッタ板(図2符号49)と、第2シャッタ板53とからなる。除雪機10を雪の山65に向けて前進させ、左レバー27及び右レバーの先端に雪からの上向き力が作用すると、第2シャッタ板53及び第1シャッタ板は上昇し、上向き力が消失すると自重で、第2シャッタ板53及び第1シャッタ板は下降する。そのため、作業者が手動で操作することなく、雪からの上向き力だけで第2シャッタ板53及び第1シャッタ板を上昇又は下降させることができる。
【0038】
よって、作業者の手動操作なしに第2シャッタ板53及び第1シャッタ板を上昇又は下降させることができる除雪機10の前部シャッタ機構20を提供することができる。
【0039】
また、第2シャッタ板53は、鉛直姿勢からストッパ(図2符号29)に当たって保たれる水平姿勢まで回転可能に左レバー27の先端と右レバーの先端に設けた。除雪機10を雪の山65に向けて前進させると、第2シャッタ板53は雪に当たって鉛直姿勢から水平姿勢まで回転する。第2シャッタ板53が水平になれば、この第2シャッタ板53に上向き力が作用しやすくなり、速やかに第2シャッタ板53を上昇させることができる。
【0040】
そして、左レバー27及び右レバーは、オーガハウジング19の左側板22及び右側板から斜め上へ延ばした。除雪機10を雪の山65に向けて前進させると、雪からの上向き力は、斜めに延ばした左レバー27及び右レバーに垂直に作用する。加えて、左レバー27及び右レバーには水平分力と垂直分力が作用するので、左レバー27及び右レバーは、水平である場合に比べて上昇しやすくなる。そのため、左レバー27及び右レバーが上昇しやすい除雪機10の前部シャッタ機構20を提供することができる。
【0041】
尚、本発明に用いられる左レバー、右レバー、左V字連結リンク、右V字連結リンク、
第2シャッタ板の取付方法は、実施の形態では平行ピンに割りピンを差し込む方法を採用したが、平行ピンの先端にボルト部を設け、このボルト部にナットをねじ込む方法を採用することができるため、他の取付方法に変更することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の前部シャッタ機構は、除雪機に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る除雪機の斜視図である。
【図2】図1の2部拡大図である。
【図3】本発明に係る前部シャッタ機構の除雪前の作用図である。
【図4】本発明に係る前部シャッタ機構の除雪中及び除雪後の作用図である。
【図5】従来の技術の基本構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0044】
10…除雪機、19…オーガハウジング、20…前部シャッタ機構、22…左側板(左壁部)、25…レバー取付平行ピン(ピン)、27…左レバー、28…左レバーの前部、29…ストッパ、32…リンク前取付平行ピン、33…オーガハウジングの天板(オーガハウジングのピンより高い部位)、36…リンク後取付平行ピン、37…後リンク、38…前リンク、39…リンク連結平行ピン、41…左V字連結リンク、49…第1シャッタ板、51…左レバーの先端、52…左シャッタ取付平行ピン、53…第2シャッタ板、55…水平線、63…オーガハウジングの前部開口。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーガハウジングに設けられ、非除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を閉じ、除雪作業中にオーガハウジングの前部開口を開く除雪機の前部シャッタ機構において、
この前部シャッタ機構は、前記オーガハウジングの左壁部及び右壁部に、ピンを介して上下揺動自在に止められると共に前方へ延びている左レバー及び右レバーと、前記オーガハウジングの前記ピンより高い部位と前記左レバーの前部とを連結し、V字を呈し、このV字の谷の角度が変更自在である左V字連結リンクと、前記オーガハウジングの前記ピンより高い部位と前記右レバーの前部とを連結し、V字を呈し、このV字の谷の角度が変更自在である右V字連結リンクと、この右V字連結リンクと前記左V字連結リンクとに水平に渡した第1シャッタ板と、前記左レバーの先端と右レバーの先端とに水平に渡した第2シャッタ板とからなり、
この第2シャッタ板を介して左レバー及び右レバーの先端に上向き力が作用すると、第2シャッタ板及び第1シャッタ板が上昇してオーガハウジングの前部開口が開かれ、前記上向き力が消失すると自重で、第2シャッタ板及び第1シャッタ板が下降してオーガハウジングの前部開口が閉じられることを特徴とする除雪機の前部シャッタ機構。
【請求項2】
前記第2シャッタ板は、鉛直姿勢から水平姿勢まで回転可能に前記左レバーの先端と右レバーの先端に設けられていることを特徴とする請求項1記載の除雪機の前部シャッタ機構。
【請求項3】
前記左レバー及び右レバーは、前記オーガハウジングの左壁部及び右壁部から斜め上へ延ばされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の除雪機の前部シャッタ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−285896(P2008−285896A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−131940(P2007−131940)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(592226729)和同産業株式会社 (12)
【出願人】(391023518)社団法人日本建設機械化協会 (19)